JP2782230B2 - 車両用エンジンのコントロール装置における安全回路 - Google Patents

車両用エンジンのコントロール装置における安全回路

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JP2782230B2
JP2782230B2 JP12296289A JP12296289A JP2782230B2 JP 2782230 B2 JP2782230 B2 JP 2782230B2 JP 12296289 A JP12296289 A JP 12296289A JP 12296289 A JP12296289 A JP 12296289A JP 2782230 B2 JP2782230 B2 JP 2782230B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、車両用エンジンのコントロール装置にお
ける安全回路、殊に、パワーショベル等の特殊車両用エ
ンジンのコントロール装置における安全回路に関するも
のである。
(従来の技術) 従来のパワーショベル等の特殊車両用エンジンにおけ
るコントロール装置としては、例えば、実開昭59−1846
号公報に示すようなものがある。
このものは、特殊車両としての建設機械のエンジン制
御装置における目標回転数設定器により設定された目標
回転数と、センサにより検出された実際回転数とを比較
し、増巾し、実際回転数と目標回転数との高低如何によ
り、燃料供給量制御レバー駆動用モータの制御回路の増
速又は減速リレーの何れかをONし、エンジンへの燃料供
給量をコントロールする一方、前記制御レバー近傍に前
記エンジンが最大回転数となる位置で、当該制御レバー
によりONするリミットスイッチを設け、該リミットスイ
ッチに接続されたリレーにより前記モータの駆動回路を
OFFして、同モータの焼損防止を計り、かつ、必要に応
じて、前記制御モータを増減速マニユアルスイッチによ
り直接操作可能にしたものである。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、このものにあっては、前記目標回転数
設定器により設定された目標回転数が直接差動増巾器に
印加され、前記センサにより検出された実際回転数と対
比するものであったため、目標回転数設定器により設定
された目標回転数とエンジンの実際回転数との対応関係
が一定しており、同一エンジンにより異種の作業機を駆
動させる場合には、目標回転数設定器の操作に加えて、
当該作業機による作業に適するようにスロットルレバー
をさらに手動操作する必要があり、しかも、スロットル
レバーに連動するリミットスイッチが1個設けられてい
るだけであったため、スロットルモータのレバーが、リ
ミットスイッチの設けられていない側に回動した場合に
おける安全性が充分とはいえないという課題があった。
この発明は、このような従来例の課題に着目してなさ
れたもので、実回転数センサを含む当該エンジンの運転
情報検出センサにより検出された当該エンジンの運転情
報信号をI/Oを介して、また、第1ポテンショメータに
より設定される当該エンジン目標回転数信号がA/D変換
器を介してコントロール回路のマイクロコンピュータに
印加され、同マイクロコンピュータの出力と、前記第1
ポテンショメータにより設された当該エンジンの目標回
転数信号との何れかを、第1リレーによりサーボ回路の
第1及び第2比較器に印加する一方、前記第1及び第2
比較器に前記エンジンのスロットルモータ軸と連動する
第2ポテンショメータの入力信号がフィードバックさ
れ、その偏差信号が正逆転回路を介してスロットルモー
タ駆動回路に印加され、さらに、前記スロットルモータ
駆動回路を、前記コントロール回路から独立する非常ス
イッチ付配線を介して電源に接続し、当該駆動回路を切
換える手動切換スイッチを設けることにより、前記コン
トロール回路に係わりなく、当該エンジンのスロットル
モータを同手動切換スイッチでコントロール可能にし
て、前記のような課題を解決できる車両用エンジンのコ
ントロール装置における安全回路を提供しようとするも
のである。
(課題を解決するための手段) この発明は、前記のような課題を解決するため、電源
に配線及び電源スイッチを介して接続したコントロール
回路のマイクロコンピュータに、当該エンジンの実回転
数センサを含む当該エンジンの運転情報検出センサによ
り検出した運転情報信号がI/Oを介して、また、第1ポ
テンショメータにより設定された当該エンジンの目標回
転数信号がA/D変換器を介して印加可能に接続されると
共に、前記マイクロコンピュータにより演算されたD/A
変換器を介する出力と、前記第1ポテンショメータによ
り設定され、前記マイクロコンピュータを介さない当該
エンジンの目標回転数信号の何れか一方を、サーボ回路
の第1、第2比較器に選択的に印加する第1リレーを備
え、かつ、前記第1、第2比較器が正逆転回路を介して
当該エンジンのスロットルモータの駆動回路に連結され
ると共に、前記第1、第2比較器に当該エンジンのスロ
ットルモータ軸と連動する第2ポテンショメータの入力
信号がフィードバックされ、その偏差信号が前記正逆転
回路を介して前記スロットルモータの駆動回路に印加さ
れ、さらに、前記スロットルモータの駆動回路を、前記
コントロール回路から独立する非常スイッチ付配線を介
して電源に接続し、該駆動回路に前記コントロール回路
及びサーボ回路に係わりなく、前記スロットルモータを
正転又は逆転させる手動切換スイッチを設けた車両用エ
ンジンのコントロール装置における安全回路であり、ま
た、前記スロットルモータの駆動回路の正転側及び逆転
側のそれぞれに、該スロットルモータ軸の過回転により
開放されるオーバーラン防止スイッチを設けたものであ
る。
(作用) この発明は、前記のような構成を有するから、第1ポ
テンショメータにより設定された当該エンジンの目標回
転数信号をA/D変換器を介して、また、実回転数センサ
を含む当該エンジンの運転情報検出センサにより検出さ
れた当該エンジンの運転情報信号I/Oを介して、コント
ロール回路のマイクロコンピュータへ印加し、該マイク
ロコンピュータにより演算されたD/A変換器を介する出
力と、前記第1ポテンショメータにより設定され、前記
マイクロコンピュータを介さない当該エンジンの目標回
転数信号との何れかを第1リレーにより選択して、サー
ボ回路の第1及び第2比較器へ印加し、該第1及び第2
比較器の出力をスロットルモータの駆動回路へ印加する
と共に、前記スロットルモータの軸角を第2ポテンショ
メータにより検出して前記第1及び第2比較器へフィー
ドバックさせ、その偏差信号により前記スロットルモー
タをコントロールする外、仮に、前記マイクロコンピュ
ータが故障した際、その電源スイッチをOFFすることに
より前記第1リレーを切換えて、前記第1ポテンショメ
ータにより設定される目標回転数信号を前記サーボ回路
の第1及び第2比較器に直接印して、前記スロットルモ
ータを第1ポテンショメータにより直接コントロール
し、また、仮に、前記コントロール回路及びサーボ回路
が故障した場合には、前記コントロール回路とは独立し
て電源に接続される配線の非常スイッチの切換えて、前
記サーボ回路をOFFにする一方、前記コントロールモー
タ駆動回路を手動切換スイッチに接続し、該手動切換ス
イッチの切換操作により、当該スロットルモータを前記
前記コントロール回路及びサーボ回路に係わりなく、
左、左右何れかの方向に手動コントロールする。
また、仮に、スロットルモータが正転又は逆転方向へ
過回転しようとすると、当該スロットルモータの駆動回
路の正転側及び逆転側に設けられたオーバーラン防止ス
イッチの何れかに、当該スロットルモータ軸から突出す
るピンが係合して同駆動回路を開放して、スロットルモ
ータの過回路を阻止する。
(実施例) 以下、この発明に係る車両用エンジンのコントロール
装置における安全回路の一実施例を、図面を参照して説
明する。
第1図ないし第5図において、1は例えば24Vの電
源、2は電源1とコントロール回路4とを接続する電源
スイッチ3付配線、5はサーボ回路、6は当該エンジン
により駆動される作業機の種類及び又は作業状態等に対
応する目標回転数マップ(例えば、特願平1−91769
号:特開平2−271037号公報:のマップ参照、図示省
略)を備えるマイクロコンピュータ、7はD/A変換器、
8はA/D変換器、9はI/O(イン・アウト)、10は第1リ
レーで、該第1リレー10はマイクロコンピュータ6の故
障時等に、電源スイッチ3を第3図のようにOFFする
と、第1リレー10がマイクロコンピュータ6との接続を
解除し、第1ポテンショメータ16側に接続され、第1ポ
テンショメータ16により設定されるエンジンの目標回転
数信号が、マイクロコンピュータ6を介することなく、
直接第2リレー11を介してサーボ回路5の第1、第2比
較器22、23に印加される。
12はエンジンのストップスイッチ15の操作により第2
リレー11を第1リレー10から分離した際、接続され、エ
ンジンを停止させる回路のポテンショメータ、17はエン
ジンにより駆動される油圧ポンプの油圧回路の作動油温
センサ、18はエンジン冷却水の水温センサ、19はエンジ
ンの実回転数センサ、20は例えば、クイックマニユアル
スイッチ等の適宜の操作手段、25は第1〜4トランジス
タ26〜29により構成される正逆転回路、30はスロットル
モータ、31は図示しないスロットルレバーを駆動するス
ロットルモータ30の軸から突出するピン、32はスロット
ルモータ30軸に連動する第2ポテンショメータ、33はス
ロットルモータ30の駆動回路、34は前記コントロール回
路4と独立して電源1に接続される配線で、非常スイッ
チ35を備える。
なお、前記第2ポテンショメータ32は前記A/D変換器
8を介してマイクロコンピュータ6にも接続され、その
入力値、すなわち、スロットルモータ30軸の角度如何に
より、前記マイクロコンピュータ6により、前記第2ポ
テンショメータ32の動作状態、殊に、その断線状態等が
判断され、この装置が安全運転される。
非常スイッチ35はサーボ回路5を常時ON状態にする
が、この非常スイッチ35を第1図の時計方向に回動させ
ると、サーボ回路5がOFFし、スロットルモータ30の駆
動回路33が、配線34を介して電源1に直接接続され、ON
する。36はスロットルモータ30の駆動回路33に設けた手
動切換スイッチで、非常スイッチ35を手動(第1図の上
側)側へ切換えた後、この切換スイッチ36を正転側、逆
転側又は中立位置に手動切換操作することにより、スロ
ットルモータ30が正転、逆転又は停止する。
37、39はスロットルモータ30の正転時又は逆転時にお
けるエンジンのオーバーランを防止するスイッチで、こ
のオーバーラン防止スイッチ37、39は、スロットルモー
タ30の軸端部から突出するピン31との係合により、スロ
ットルモータ30の駆動回路33をOFFし、同モータ30軸の
限度以上の正転又は逆転を阻止する。38、40は前記正、
逆転オーバーラン防止スイッチ37、39まわりに設けたダ
イオードである。
(実施例の作用) まず、電源スイッチ3をONして図示しないエンジンを
起動する一方、第1ポテンショメータ16により目標回転
数を設定し、この目標回転数信号をA/D変換器8介して
マイクロコンピュータ6へ印加する。この際、第1リレ
ー10は第3図の左側に傾倒し、同A/D変換器7が第2リ
レー11に接続される。
また、当該エンジンにより駆動される図示しないポン
プの油圧回路の作動油温センサ17、同エンジンの冷却水
の水温センサ18、同エンジンの実回転数センサ19等によ
り検出した当該エンジンの各種運転情報を、I/O(イン
・アウト)9を介してコントロール回路4のマイクロコ
ンピュータ6へ印加し、同マイクロコンピュータ6の備
える図示しない目標回転数マップから選択された目標回
転数曲線に沿う演算をして、当該作業機による作業状態
に最適の目標回転数を求め、この目標回転数をコントロ
ール回路4の出力として、D/A変換器7により変換した
電圧信号を第1リレー10(この際、同第1リレー10は第
3図の左側に傾倒する)、第2リレー11等を介して、サ
ーボ回路5の第1、第2比較器22、23へ印加され、それ
らの出力により駆動回路33を介してスロットルモータ30
を駆動し、図示しないスロットルレバーを所要角度に回
動させ、エンジンへの燃料供給量をコントロールし、当
該動作状態に対応する目標回転数で当該エンジンを運転
する。
なお、この際、第2ポテンショメータ32によりスロッ
トルモータ30の位置を検出してその検出信号、すなわ
ち、そのスロットルレバーの角度信号を前記第1、第2
比較器22、23にフィードバックし、これと前記マイクロ
コンピュータ6から印加された目標回転数信号との対比
により、スロットルモータ30を正転又は逆転させ、当該
エンジンへの燃料供給量をコントロールする。
また、この実施例ではサーボ回路5が、コントロール
回路4へ電源1を接続する配線2の電源スイッチ3よ
り、その電源1側から分岐する配線34により電源1へ接
続されるので、仮に、マイクロコンピュータ6を含むコ
ントロール回路4に故障が発生すること等により、電源
スイッチ3がOFFされた場合においても、サーボ回路5
が配線34、非常スイッチ35等を介して電源1に接続さ
れ、当該サーボ回路5のON状態が維持されるから、この
場合には、第1ポテンショメータ16により設定される目
標回転数信号が、第1リレー10(第3図の状態)、第2
リレー11(同図の状態)を介してサーボ回路5の第1、
第2比較器22、23へ直接印加され、第2ポテンショメー
タ32により検出され、当該サーボ回路5の第1、第2比
較器22、23へフィードバックされる信号と対比され、そ
の偏差信号により正逆転回路25を介してスロットルモー
タ30を回動させ、エンジンへの燃料供給量をコントロー
ルする。
次に、仮に、コントロール回路4及びサーボ回路5が
共に故障した場合には、電源スイッチ3をOFFしてコン
トロール回路4を解放する(これにより、第1リレー10
が第3図の状態になる)外、非常スイッチ35を第1図の
状態から時計方向へ回動させてサーボ回路5を開放する
と共に、同非常スイッチ35、配線34を介して駆動回路33
を電源1に接続してONとし、しかる後、手動切換スイッ
チ36を第1図の中立(停止)状態から時計又は反時計方
向へ手動操作することにより、コントロール回路4及び
サーボ回路5に係わりなく、スロットルモータ30を正転
又は逆転させることができる。
なお、このスロットルモータ30の駆動回路33は、同モ
ータ30の正転オーバーラン防止スイッチ37と、逆転オー
バーラン防止スイッチ39とが設けられ、スロットルモー
タ30の軸端部のピン31との係合により、前記正、逆転オ
ーバーラン防止スイッチ37、39が開放され、スロットル
モータ30の正逆何れの方向への過回転も阻止される。
(車両用エンジンのコントロール装置における安全回路
の特徴の詳細) (1) この車両用エンジンのコントロール装置におけ
る安全回路は、コントロール回路4のマイクロコンピュ
ータ6に、第1ポテンショメータ16により設定された目
標回転数信号(アナログ信号)が、A/D変換器8により
デジタル信号に変換された後、また、当該エンジンの駆
動ポンプの油圧回路の作動油温センサ17、同エンジンの
水温センサ18、同エンジンの実回転数センサ19等により
検出された、当該エンジン各種運転情報が、I/O(イン
・アウト)9を介して印加され、同マイクロコンピュー
タ6により所要の演算がなされる。
(2) サーボ回路5の第1、第2比較器22、23には、
第1ポテンショメータ16からの目標回転数信号(入力
値)と、第2ポテンショメータ32により検出されたスロ
ットルモータ30軸の角度信号(フィードバック信号)と
が同時に印加され、その偏差信号により正逆転回路25を
介してスロットルモータ30を駆動する。この際、第1ポ
テンショメータ16の入力値は、コントロール回路4のD/
A変換器による変換値、エンジンストップスイッチ15に
より予め設定された値との関連において、第2リレー11
が切換えられて両者の何れかが入力される。
(3) サーボ回路5への入力値又はスロットルデータ
の優先度は、 エンジンストップ値>コントロール回路制御値 >第1ポテンショメータ(目標回転数)値 として決定され、仮に、このコントロール回路4が故障
した際、その故障個所如何により以下のように動作す
る。
まず、コントロール回路4の電源スイッチ3と、サー
ボ回路5の非常スイッチ35、手動切換スイッチ36、スロ
ットルモータ30の正転時のオーバーラン防止スイッチ3
7、39等を第1図の状態にする。
1) コントロール回路4の故障時 仮に、コントロール回路4が故障し、マイクロコンピ
ュータ6から異常データが発生すると、D/A変換器7か
らの出力が、入力スロットルデータとしての第1ポテン
ショメータ16の出力より優先するため、サーボ回路5の
出力によりスロットルモータ30が異常位置まで作動しよ
うとするが、この場合には、電源スイッチ3をOFF(第
3図の状態)にすることにより、第1リレー10が第3図
の状態となり、マイクロコンピュータ6の出力がサーボ
回路5から切り離され、第1ポテンショメータ16により
設定された目標回転数信号が、マイクロコンピュータ6
を介することなく、第1リレー10及び第2リレー11を介
してサーボ回路へ直接入力され、第1ポテンショメータ
16による目標回転数信号のみによりスロットルモータ30
がコントロールされる。
2) サーボ回路5の故障時 仮に、サーボ回路5が故障した場合には、電源スイッ
チ3をOFFにする外、電源スイッチ3より電源1側の配
線2から分岐する配線34上の非常スイッチ35を、第1図
の状態から時計方向へ切換えてサーボ回路5をOFFにし
てその出力を止め、同時にスロットルモータ30の駆動回
路33を手動切換スイッチ36、配線34を介して電源1に接
続し、同手動切換スイッチ36の手動操作により、スロッ
トルモータ30を相応量回動させ、当該エンジンへの燃料
供給量をマニユアル操作する。
なお、サーボ回路5の故障又は解放時には、ストップ
スイッチ15により、第2リレー11が第3図の状態から時
計方向に回動して、同第2リレーが開放されることによ
り、同サーボ回路5にコントロール回路4の信号が入力
されることはない。
3) 第1ポテンショメータ16及び第2ポテンショメー
タ32の故障時 前記2)の「サーボ回路5の故障時」において説明し
たことと同様で、この場合にはスロットルモータ30は異
常な位置まで回動する恐れがあるので、コントロール回
路4から独立して電源に接続される配線34の非常スイッ
チ35を手動操作して、すなわち、サーボ回路5と電源1
と配線34を介する接続を非常スイッチ35の切換(第1図
における時計方向への回動)によりOFFし、配線34を手
動切換スイッチ36に切換えて対処する。
4) 手動切換スイッチ36の役割 前記1)、2)、3)による故障があった場合、非常
スイッチ35を第1図の状態から時計方向へ回動し、スロ
ットルモータ30の駆動回路33を手動切換スイッチ36、非
常スイッチ35付配線34を介して電源1に接続し、駆動回
路33をONする。
しかる後、手動切換スイッチ36を第1図の中立状態か
ら時計又は反時計方向へマニユアル操作することによ
り、スロットルモータ30を正転又は逆転させ、若しくは
停止(中立位置)させる。
なお、この手動切換スイッチ36は、第5図のように、
High Idl回路(Hi)とLow Idl回路(Lo)との何れかの
側に傾倒操作されるが、同スイッチ36はその傾倒操作力
の解除により中立(停止)位置Nに自動復帰する、自動
中立復帰型(モーメンタリ)スイッチとして構成され
る。
5) 正逆転オーバーラン防止スイッチ37、39の役割 スロットルモータ30軸は、エンジンのガバナ(スロッ
トル)レバーに接続される。エンジン回転数の使用範囲
(ガバナレバーの変位角度範囲)は各エンジン毎に定ま
り、その範囲と第1ポテンショメータ16による入力範囲
とは一致する。
しかし、第1ポテンショメータ16及び第2ポテンショ
メータ32の回路等が異常で、スロットルモータ30がその
使用範囲をオーバーランすると、スロットルモータ30軸
端部のピン31が、正、逆転オーバーラン防止スイッチ3
7、39の何れかに当接し、スロットルモータ30の正逆転
回路25と電源1とをOFFし、同モータ30を停止させる。
これにより、エンジンのガバナレバー、スロットルモー
タ30、その減速機等の破損や同モータ30の焼損等が防止
される。
この正転及び逆転オーバーラン防止スイッチ37及び39
にはダイオード38、40が設けられ、手動切換スイッチ36
の前回操作により、異常方向に動作したスロットルモー
タ30が、同切換スイッチ36の逆操作により正常位置に復
帰する。
また、第1図の矢印方向にスロットルモータ30の回転
信号が入り、同モータ30が正転異常位置まで動作する
と、スロットルモータ30の出力軸上のピン31が、正転オ
ーバーラン防止スイッチ37をOFFし、逆転信号が入力さ
れればダイオード38を通り、駆動回路33が閉成されるの
で、スロットルモータ30が駆動され、正転オーバーラン
防止スイッチ37が再び復帰する。
なお、スロットルモータ30が逆転異常位置まで動作し
た場合の作用も、これとほぼ同様である。
(発明の効果) この発明は前記のような構成を有し、作用をするか
ら、次のような効果が得られる。
(1) 当該エンジン実回転数センサを含む当該エンジ
ンの運転情報検出センサにより検出した当該エンジンの
運転情報の印加されるコントロール回路のマイクロコン
ピュータの出力を、第1リレー、サーボ回路を介してス
ロットルモータ駆動回路に印加する外、前記コントロー
ル回路が故障した際、その電源スイッチのOFFによりコ
ントロール回路出力をOFFさせると共に、第1ポテンシ
ョメータにより設定される目標回転数信号を、前記サー
ボ回路に直接印加することにより、該第1ポテンショメ
ータによりスロットルモータを直接コントロールし、ま
た、コントロール回路及びサーボ回路の故障の際、非常
スイッチを切換えてサーボ回路をOFFさせて、スロット
ルモータ駆動回路を電源に接続し、同駆動回路を手動切
換スイッチの手動操作により、当該スロットルモータを
直接コントロールすることができる。
(2) 第1ポテンショメータにより設定される目標回
転数信号を、当該エンジンの実回転数検出センサを含む
当該エンジンの運転情報検出センサにより検出した当該
エンジンの運転情報信号の印加されるコントロール回路
のマイクロコンピュータへ印加して演算処理し、又は、
前記第1ポテンショメータにより設定された当該エンジ
ンの目標回転数信号を、前記マイクロコンピュータを介
することなく、第1リレーを介して前記サーボ回路に直
接印加してスロットルモータを駆動し、若しくは、前記
コントロール回路から分離して電源に接続された配線の
非常スイッチの切換え及びスロットルモータ駆動回路の
手動切換スイッチの手動操作により、前記コントロール
回路に係わりなくスロットルモータのコントロールを行
なえるから、仮に、コントロール回路及び又はサーボ回
路に異常が発生した場合、非常スイッチの切換及び手動
切換スイッチの手動操作により、スロットルモータをコ
ントロールして当該異常発生に対処でき、その安全性が
著しく向上する。
(3) スロットルモータの駆動回路に、スロットルモ
ータ軸から突出するピンと係合する正逆転オーバーラン
防止スイッチを設けたから、仮に、第1ポテンショメー
タ及び第2ポテンショメータ回路等が異常で、スロット
ルモータがその正常な使用範囲をオーバーランすると、
当該スロットルモータ軸端部のピンが、正、逆転オーバ
ーラン防止スイッチに当接し、同スロットルモータの正
逆転回路と電源とをOFFし、同スロットルモータを停止
させるから、当該エンジンのガバナレバー、スロットル
モータ、その減速機等の破損及び同モータの焼損等の発
生が未然に防止される。
【図面の簡単な説明】
図面はこの発明に係る車両用エンジンのコントロール装
置における安全回路の一実施例を示すもので、第1図は
同安全回路の要部説明図、第2図はその制御回路の動作
状態説明図、第3図はその安全回路の説明図、第4図は
その要部の作用説明図、第5図はその自動中立復帰型ス
イッチの説明図である。 (符号の説明) 1……電源 2、34……配線 3……電源スイッチ 4……コントロール回路 5……サーボ回路 6……マイクロコンピュータ 7……D/A変換器 8……A/D変換器 9……I/O(イン・アウト) 10……第1リレー 11……第2リレー 12……ポテンショメータ 15……ストップスイッチ(エンジン) 16……第1ポテンショメータ 17……作動湯温センサ(油圧回路) 18……水温センサ(エンジン冷却水) 19……実回転数センサ(エンジン) 20……操作手段(例、クイックマニュアルスイッチ) 22……第1比較器 23……第2比較器 25……正逆転回路 26……第1トランジスタ 27……第2トランジスタ 28……第3トランジスタ 29……第4トランジスタ 30……スロットルモータ 31……ピン 32……第2ポテンショメータ 33……駆動回路(スロットルモータ) 35……非常スイッチ 36……手動切換スイッチ 37、39……オーバーラン防止スイッチ(エンジン) 38、40……ダイオード

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電源に配線及び電源スイッチを介して接続
    したコントロール回路のマイクロコンピュータに、当該
    エンジンの実回転数センサを含む当該エンジンの運転情
    報検出センサにより検出した運転情報信号がI/Oを介し
    て、また、第1ポテンショメータにより設定された当該
    エンジンの目標回転数信号がA/D変換器を介して印加可
    能に接続されると共に、前記マイクロコンピュータによ
    り演算されたD/A変換器を介する出力と、前記第1ポテ
    ンショメータにより設定され、前記マイクロコンピュー
    タを介さない当該エンジンの目標回転数信号の何れか一
    方を、サーボ回路の第1、第2比較器に選択的に印加す
    る第1リレーを備え、かつ、前記第1、第2比較器が正
    逆転回路を介して当該エンジンのスロットルモータの駆
    動回路に連結されると共に、前記第1、第2比較器に当
    該エンジンのスロットルモータ軸と連動する第2ポテン
    ショメータの入力信号がフィードバックされ、その偏差
    信号が前記正逆転回路を介して前記スロットルモータの
    駆動回路に印加され、さらに、前記スロットルモータの
    駆動回路を、前記コントロール回路から独立する非常ス
    イッチ付配線を介して電源に接続し、該駆動回路に前記
    コントロール回路及びサーボ回路に係わりなく、前記ス
    ロットルモータを正転又は逆転させる手動切換スイッチ
    を設けたことを特徴とする車両用エンジンのコントロー
    ル装置における安全回路。
  2. 【請求項2】前記スロットルモータの駆動回路の正転側
    及び逆転側のそれぞれに、該スロットルモータ軸の過回
    転により開放されるオーバーラン防止スイッチを設けた
    ことを特徴とする請求項(1)記載の車両用エンジンの
    コントロール装置における安全回路。
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