JP2781334B2 - 卓球ラケット用ゴム組成物 - Google Patents

卓球ラケット用ゴム組成物

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JP2781334B2
JP2781334B2 JP6032466A JP3246694A JP2781334B2 JP 2781334 B2 JP2781334 B2 JP 2781334B2 JP 6032466 A JP6032466 A JP 6032466A JP 3246694 A JP3246694 A JP 3246694A JP 2781334 B2 JP2781334 B2 JP 2781334B2
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、卓球ラケット用ゴム組
成物に係り、特に、卓球ボールに回転力を付与すること
のできる卓球ラケット用ゴム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、スポーツの一種として、中央に
網をはったテーブル(卓球台)の上でピンポン玉と称さ
れるセルロイドにより製せられた卓球ボールをラケット
(卓球ラケット)で交互に打ち合う卓球が知られてい
る。
【0003】そして、卓球ボールを打ち返す卓球ラケッ
トには、ラバーと称される卓球ラケット用ゴム組成物が
用いられている。そして、卓球ラケット用ゴム組成物と
しては、攻撃用のものと、ボールコントロールが容易な
守備用のものとが知られている。
【0004】この種の卓球用ゴム組成物は、天然ゴムを
主とし、加硫剤としてイオウを用いたものが知られてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来の卓球用ゴム組成物、特に、守備用の動摩擦係数
が高く粘着性を有する卓球ラケット用ゴム組成物におい
ては、白色生成物が表面に析出し(ブルーム)、これに
より卓球ボールと当接する表面の粘着性を長期間に亘り
保持させることができないという問題点があった。
【0006】そこで、このような問題点に対処するため
に、加硫させた卓球用ゴム組成物の表面に、粘着剤をコ
ーティングさせたものが提案されている。
【0007】しかし、このような粘着剤をコーティング
した卓球用ゴム組成物は、汚れを除去するために、卓球
用ゴム組成物の表面を水またはアルコール類等で洗浄し
た場合、および、使用状態における卓球ボールとの繰り
返し当接等によりコーティングした粘着剤が表面から剥
離し、耐久性に劣るという問題点があり、これを防止す
るために種々の提案がなされているが、未だに効果的な
ものが得られていない。
【0008】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、長期間に亘り高い動摩擦係数および粘着性を保
持することのできる卓球用ゴム組成物を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため、本発明者は、卓球用ゴム組成物に長期間に亘り高
い動摩擦係数および粘着性を保持させるべく鋭意研究を
行った結果、卓球用ゴム組成物の加硫を過酸化物を用い
て行うことにより、白色生成物の表面への析出(ブルー
ム)を防止し、長期間に亘り高い動摩擦係数および粘着
性を保持することができるとともに、テルペン系樹脂を
添加することにより、より高い動摩擦係数および粘着性
を得ることができることを見い出し、本発明を完成した
ものである。
【0010】すなわち、請求項1に記載の本発明の卓球
用ゴム組成物は、天然ゴムと合成天然ゴムとの少なくと
も一方、おび、前記天然ゴムと合成天然ゴムとの少な
くとも一方と前記合成天然ゴムを除く合成ゴムとの組合
せからなる群から選ばれた原料ゴムを主としてなり、
記原料ゴム100重量部に対して50重量部以下のテル
ペン系樹脂および0.1〜10重量部の範囲の過酸化物
を加えて加硫してなることを特徴とするものである。
【0011】
【0012】本発明の卓球用ゴム組成物に用いられる原
料ゴムとしては、天然ゴムと合成天然ゴムとの少なくと
も一方、おび、前記天然ゴムと合成天然ゴムとの少な
くとも一方と前記合成天然ゴムを除く合成ゴムとの組合
せからなる群(6種類)を例示することができる。
【0013】前記原料ゴムについて更に説明すると、前
記天然ゴム(NR)としては、SIR規格、SMR
L、SMR 5、SMR 10、SMR 20、SMR
50グレード等のSMR規格のものが例示され、好ま
しくはSMR規格のもの、特に好ましくはSMR Lグ
レードの天然ゴムが不純物の少ない点から好ましい。
【0014】前記合成天然ゴムとしては、硬さ(JIS
A)30〜50のもの、好ましくは硬さ(JIS
A)35〜45のものが回転と反発弾性が優れている点
で好ましい。
【0015】前記合成天然ゴムを除く合成ゴムの具体例
としては、ブタジエンゴム(BR)、スチレンゴム(S
BR)、アクリルニトリルゴム(NBR)等が例示さ
れ、ブタジエンゴムが反発弾性の高い点で好ましい。
【0016】前記原料ゴムとして天然ゴムと合成天然ゴ
ムとを組合せる場合の具体的な配合例としては、原料ゴ
ム全体を100重量部とした場合、天然ゴムを50〜9
7重量部に対して、合成天然ゴムを3〜50重量部の範
囲、好ましくは合成天然ゴムを5〜30重量部の範囲、
特に好ましくは合成天然ゴムを10〜20重量部の範囲
が最適である。この範囲より合成天然ゴムが少なくなる
と粘着性が低下する傾向があり、一方この範囲より合成
天然ゴムが多くなると反発弾性が低下する傾向がある。
【0017】前記原料ゴムとして天然ゴムと合成天然ゴ
ムを除く合成ゴムとを組合せる場合の具体的な配合例と
しては、原料ゴム全体を100重量部とした場合、天然
ゴム50〜97重量部に対して、合成天然ゴムを除く合
成ゴムを3〜50重量部の範囲、好ましくは合成天然ゴ
ムを除く合成ゴムを5〜30重量部の範囲、特に好まし
くは合成天然ゴムを除く合成ゴムを10〜20重量部の
範囲が最適である。この範囲より合成天然ゴムを除く合
成ゴムが少なくなると反発弾性が低下する傾向があり、
一方この範囲より合成天然ゴムを除く合成ゴムが多くな
るとゴムの強度が低下して耐久性が低下するとともに粘
着性が低下する傾向がある。
【0018】前記原料ゴムとして合成天然ゴムと合成天
然ゴムを除く合成ゴムとを組合せる場合の具体的な配合
例としては、原料ゴム全体を100重量部とした場合、
合成天然ゴム50〜97重量部に対して、合成天然ゴム
を除く合成ゴムを3〜50重量部の範囲、好ましくは合
成天然ゴムを除く合成ゴムを5〜30重量部の範囲、特
に好ましくは合成天然ゴムを除く合成ゴムを10〜20
重量部の範囲が最適である。この範囲より合成天然ゴム
を除く合成ゴムが少なくなると反発弾性が低下する傾向
があり、一方この範囲より合成天然ゴムを除く合成ゴム
が多くなるとゴムの強度が低下して耐久性が低下すると
ともに粘着性が低下する傾向がある。
【0019】前記原料ゴムとして天然ゴムと合成天然ゴ
ムと合成天然ゴムを除く合成ゴムとを組合せる場合の具
体的な配合例としては、原料ゴム全体を100重量部と
した場合、天然ゴム50〜94重量部に対して、合成天
然ゴムを3〜30重量部、合成天然ゴムを除く合成ゴム
を3〜30重量部の範囲、好ましくは合成天然ゴムを3
〜20重量部、合成天然ゴムを除く合成ゴムを3〜20
重量部の範囲、特に好ましくは合成天然ゴムを5〜15
重量部、合成天然ゴムを除く合成ゴムを10〜20重量
部の範囲が最適である。この範囲より合成天然ゴムが少
なくなると粘着性が低下する傾向があり、一方この範囲
より合成天然ゴムが多くなると反発弾性が低下する傾向
がある。また、この範囲より合成天然ゴムを除く合成ゴ
ムが少なくなると反発弾性が低下する傾向があり、一方
この範囲より合成天然ゴムを除く合成ゴムが多くなると
ゴムの強度が低下して耐久性が低下するとともに粘着性
が低下する傾向がある。
【0020】そして、本発明に用いられる加硫剤として
の過酸化物としては、1,1−ジ−t−ブチル・パーオ
キシ−3,3,5−トリメチル・シクロヘキサン、ジク
ミル・パーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ
−t−ブチル・パーオキシ−ヘキサン等が例示され、好
ましくは1,1−ジ−t−ブチル・パーオキシ−3,
3,5−トリメチル・シクロヘキサンが最適であり、具
体的な配合例としては、原料ゴム100重量部に対し
て、0.1〜10重量部の範囲、好ましくは4〜7重量
部の範囲、特に好ましくは5〜6重量部の範囲が最適で
ある。この範囲より少なくなると反発弾性が低下すると
ともにブルームを生じ易くなる傾向があり、一方この範
囲より多くなると粘着性が低下する傾向がある。
【0021】さらに、本発明に用いられるテルペン系樹
脂としては、粘着剤として用いられるものであり、過酸
化物により加硫された前記原料ゴムに対する相溶性があ
まりなく、加硫した卓球用ゴム組成物の内部から表面に
徐々に析出して粘着性を付与するとともに酸化および硬
化しないものであればよく、例えば、天然物の不飽和テ
ルペン炭化水素の重合によって得られるテルペン樹脂、
ポリテルペン樹脂、テルペン・フェノール樹脂等が挙げ
られる。前記テルペン樹脂としては、例えば、リモネン
またはジペンテン、β−ピネン、α−ピネン等をカチオ
ン重合して得られるものが挙げられる。テルペン系樹脂
として特に好ましくはテルペン樹脂並びにポリテルペン
樹脂が最適である。
【0022】このテルペン系樹脂の具体的な配合例とし
ては、原料ゴム100重量部に対して、100重量部以
下の範囲、好ましくは50重量部以下の範囲、特に好ま
しくは1〜10重量部の範囲が最適である。この範囲よ
り少なくなると粘着性が低下する傾向があり、一方この
範囲より多くなると反発弾性が低下し、卓球ボールを汚
してしまう傾向がある。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れに限定されるものではない。
【0024】実施例1 まず、原料ゴムとして天然ゴム(本実施例においてはS
MR Lを用いた)を100重量部、過酸化物として
1,1−ジ−t−ブチル・パーオキシ−3,3,5−ト
リメチル・シクロヘキサン(本実施例においては商品
名:トリゴノックス29B/40(化薬ヌーリー製:過
酸化物の含有量40%)を用いた)を0.5重量部、分
散剤としてステアリン酸を0.5重量部、顔料として商
品名:ピグモテックスブラック 1912(三洋色素
製)を0.4重量部の割合で計量し(合計101.4重
量部)、それぞれを周知の練りロールで混練りした後
に、周知の加硫成形機により加硫し、卓球用ゴム組成物
を作成した。
【0025】実施例2 前記実施例1の過酸化物の配合割合を5重量部(合計1
05.9重量部)とした。
【0026】実施例3 前記実施例1の過酸化物の配合割合を10重量部(合計
110.9重量部)とした。
【0027】実施例4 前記実施例2に粘着剤としてのテルペン系樹脂としてテ
ルペン樹脂(本実施例においては商品名:Turpol
NC 1200(住友3M製)を用いた)を5重量部
含有させた(合計110.9重量部)。
【0028】実施例5 前記実施例4の粘着剤の配合割合を10重量部(合計1
15.9重量部)とした。
【0029】実施例6 前記実施例4の原料ゴムを、天然ゴム(本実施例におい
てはSMR Lを用いた)を80重量部、合成ゴムとし
てブタジエンゴム(本実施例においては商品名:ウベポ
ールBR 150L(宇部興産製)を用いた)を20重
量部の組み合わせに変更した(合計110.9重量
部)。
【0030】実施例7 前記実施例4の原料ゴムを、合成天然ゴム(本実施例に
おいては商品名:ニポール IR2200(日本ゼオン
製)を用いた)を100重量部に変更した(合計11
0.9重量部)。
【0031】実施例8 前記実施例4の過酸化物を配合割合を代えずにジクミル
・パーオキサイド(本実施例においては商品名:カヤク
ミル D−40(化薬ヌーリー製)を用いた)に変更し
た(合計110.9重量部)。
【0032】実施例9 前記実施例4の原料ゴムを、天然ゴム(本実施例におい
てはSMR Lを用いた)を80重量部、合成天然ゴム
(本実施例においては商品名:ニポール IR2200
(日本ゼオン製)を用いた)を20重量部の組み合わせ
に変更した(合計110.9重量部)。
【0033】実施例10 前記実施例4の原料ゴムを、合成天然ゴム(本実施例に
おいては商品名:ニポール IR2200(日本ゼオン
製)を用いた)を80重量部、合成ゴムとしてブタジエ
ンゴム(本実施例においては商品名:ウベポールBR
150L(宇部興産製)を用いた)を20重量部の組み
合わせに変更した(合計110.9重量部)。
【0034】実施例11 前記実施例4の原料ゴムを、天然ゴム(本実施例におい
てはSMR Lを用いた)を60重量部、合成天然ゴム
(本実施例においては商品名:ニポール IR2200
(日本ゼオン製)を用いた)を20重量部、合成ゴムと
してブタジエンゴム(本実施例においては商品名:ウベ
ポールBR 150L(宇部興産製)を用いた)を20
重量部の組み合わせに変更した(合計110.9重量
部)。
【0035】比較例1 比較のため原料ゴムとして天然ゴム(本比較例において
はSMR Lを用いた)を100重量部、加硫剤として
硫黄(本比較例においては商品名:サンフェル(三新化
学製)を用いた)を3重量部、分散剤としてステアリン
酸を0.5重量部、活性剤としての亜鉛華(本比較例に
おいては商品名:Zinca−20(堺化学工業製)を
用いた)を3重量部、顔料として商品名:ピグモテック
スブラック 1912(三洋色素製)を0.4重量部、
促進剤としてテトラメチル・チウラム・モノ・サルファ
イド(TS)(本比較例においては商品名:アクセル
TS−R(川口化学製)を用いた)を0.3重量部、混
合促進剤としてDM+H(本比較例においては商品名:
アクセル MIX−2(川口化学製))を1重量部の割
合で計量し(合計108.2重量部)、それぞれを周知
の練りロールで混練りした後に、周知の加硫成形機によ
り加硫し、従来の卓球用ゴム組成物を作成した。
【0036】比較例2 前記比較例1に粘着剤としてのテルペン系樹脂としてテ
ルペン樹脂(本比較例においては商品名 Turpol
NC 1200(住友3M製)を用いた)を5重量部
含有させた(合計113.2重量部)。
【0037】比較例3 粘着剤の種類による比較例として、原料ゴムとして天然
ゴム(本比較例においてはSMR Lを用いた)を10
0重量部、過酸化物として1,1−ジ−t−ブチルパー
オキシ−3,3,5トリメチル・シクロヘキサン(本比
較例においては商品名:トリゴノックス 29B/40
(化薬ヌーリー製:過酸化物の含有量40%)を用い
た)を5重量部、分散剤としてステアリン酸を0.5重
量部、顔料として商品名:ピグモテックスブラック 1
912(三洋色素製)を0.4重量部、粘着剤としてク
マロン樹脂(本比較例においては商品名:エスクロン
G−90(新日鉄化学製)を用いた)を5重量部の割合
で計量し(合計110.9重量部)、それぞれを周知の
練りロールで混練りした後に、周知の加硫成形機により
加硫し、比較用の卓球用ゴム組成物を作成した。
【0038】つぎに、実施例1から実施例11、比較例
1から比較例3の卓球用ゴム組成物の性能を総合的に評
価するために動摩擦係数と、耐ブルーム性と、粘着性と
について調査する実験を行った。
【0039】ここで、動摩擦係数は、加硫した卓球用ゴ
ム組成物の表面に卓球用ボール(ピンポン玉)を100
gの荷重で当接させうえで16mm/secの移動速度
で卓球用ゴム組成物とピンポン玉とを相対移動させるこ
とにより評価した。
【0040】そして、耐ブルーム性については、肉眼に
より、ブルーム無し(○)、わずかにブルーム有り
(△)、明瞭にブルーム有り(×)の3段階評価を行っ
た。
【0041】また、粘着性については、卓球ラケットに
前記各実施例により製した卓球ラケット用ゴム組成物を
貼着し、卓球ラケット用ゴム組成物の表面をピンポン玉
に対して500gfの荷重にて60秒間保持した後、ピ
ンポン玉を下にして卓球ラケットを持ち上げた場合に、
ピンポン玉が卓球ラケット用ゴム組成物の表面から落下
するまでの保持時間を測定し、保持時間10秒を越える
ものを粘着性優(◎)、保持時間5秒を越え10秒以下
のものを粘着性良(○)、保持時間1秒を越え5秒以下
のものを粘着性可(△)、保持時間零のものを粘着性な
し(×)の4段階評価を行った。
【0042】前記各実施例および比較例の配合割合(組
成物配合)と性能試験結果を併せて以下の表1から表3
に示す。
【0043】 表1から表3に示す示すように、本発明の全実施例は、
初期状態において従来と同等以上の動摩擦係数を有する
とともに、120日経過した時点においても初期状態に
対する変化がなく、長期間に亘り安定した機能を保持す
ることができることが判明した。また、粘着剤を含有さ
せたものは、より高い動摩擦係数を得ることが判明し
た。
【0044】すなわち、本実施例の卓球用ゴム組成物に
よれば、卓球ボールに対して強い回転を長期間に亘り確
実に付与させることができる。
【0045】さらに、説明すると、前記実施例1から実
施例3は、過酸化物の配合割合を変量したものであり、
過酸化物の配合割合の増加に伴って卓球用ゴム組成物の
硬さ(卓球ラケット用ゴム組成物の表面)および反発弾
性が増加し、動摩擦係数およびゴム強度(引張強さ)が
低下する傾向があることを示している。そして、このよ
うな配合によって、初期の動摩擦係数を長期間に亘り保
持することができることを示している。さらに、120
日経過した時点においてもブルームの発生は極わずかで
あることが肉眼により確認することができた。また、1
20日経過した時点においても初期の粘着性を保持し得
ることが確認できた。
【0046】前記実施例4および実施例5は、実施例2
の組成物配合を基準としてテルペン樹脂を加えたもので
あり、テルペン樹脂の配合割合の増加に伴って卓球用ゴ
ム組成物の硬さが低下し、動摩擦係数および粘着性が増
加する傾向があることを示している。そして、このよう
な配合によって、初期の動摩擦係数を長期間に亘り保持
することができるとともに、経過日数に伴って動摩擦係
数がむしろ増加することを示している。そして、120
日経過した時点においてもブルームの発生がないととも
に良好な粘着性を保持し得ることが確認できた。
【0047】前記実施例6は、実施例4の組成物配合の
天然ゴム単独の原料ゴムを、天然ゴムと合成天然ゴムを
除く合成ゴムとの組合せとしたものであり、このような
組成物配合によっても、実施例4と同様の効果を奏する
ことが判明した。
【0048】前記実施例7は、実施例4の組成物配合の
天然ゴム単独の原料ゴムを、合成天然ゴム単独としたも
のであり、このような組成物配合によっても、実施例4
と同様の効果を奏することが判明した。
【0049】前記実施例8は、実施例4の組成物配合を
基準として過酸化物の種類を変えたものであり、このよ
うな組成物配合によっても、実施例4と同様の効果を奏
することが判明した。
【0050】前記実施例9は、実施例4の組成物配合の
天然ゴム単独の原料ゴムを、天然ゴムと合成天然ゴムと
の組合せとしたものであり、このような組成物配合によ
っても、実施例4と同様の効果を奏することが判明し
た。
【0051】前記実施例10は、実施例4の組成物配合
の天然ゴム単独の原料ゴムを、合成天然ゴムと合成天然
ゴムを除く合成ゴムとの組合せとしたものであり、この
ような組成物配合によっても、実施例4と同様の効果を
奏することが判明した。
【0052】前記実施例11は、実施例4の組成物配合
の天然ゴム単独の原料ゴムを、天然ゴムと合成天然ゴム
と合成天然ゴムを除く合成ゴムとの組合せとしたもので
あり、このような組成物配合によっても、実施例4と同
様の効果を奏することが判明した。
【0053】また、塵埃等が表面に付着した場合におい
ても、水、アルコール等で洗浄することにより粘着性を
復元させることができる。
【0054】これに対して、比較例1および比較例2に
記載の従来の硫黄を用いた卓球用ゴム組成物は、30日
経過した時点ですでに動摩擦係数が初期の半分以下とな
るとともに、多量のブルームが発生しかつ粘着性もな
く、長期間に亘り安定した機能を保持させることができ
ないことが確認された。
【0055】また、比較例3に示すように、テルペン系
樹脂以外の他の種類の粘着剤を配合した場合には、経過
日数の増加に伴って、動摩擦係数および粘着性が徐々に
低下するとともにブルームが徐々に増加し、やはり、長
期間に亘り安定した機能を保持させることができないこ
とが確認された。
【0056】すなわち、テルペン系樹脂以外の粘着剤を
配合した場合には、過酸化物を用いたことによる本発明
の効果の阻害要因となることが確認された。
【0057】なお、表1から表3には前記各実施例およ
び比較例について、それぞれ常態物性として硬さ、引張
強さ、伸び、反発弾性(ヤズレー)を示してある。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように本発明の卓球用ゴム
組成物によれば、ブルームの発生を確実に防止し、動摩
擦係数および粘着性を長期間に亘り安定して保持するこ
とができるという極めて優れた効果を奏する。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然ゴムと合成天然ゴムとの少なくとも
    方、おび、前記天然ゴムと合成天然ゴムとの少なく
    とも一方と前記合成天然ゴムを除く合成ゴムとの組合せ
    からなる群から選ばれた原料ゴムを主としてなり、前記
    原料ゴム100重量部に対して50重量部以下のテルペ
    ン系樹脂および0.1〜10重量部の範囲の過酸化物を
    加えて加硫してなることを特徴とする卓球ラケット用ゴ
    ム組成物。
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