JP2781328B2 - 砂入り人工芝生製グラウンドの施工方法 - Google Patents

砂入り人工芝生製グラウンドの施工方法

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JP2781328B2
JP2781328B2 JP18595493A JP18595493A JP2781328B2 JP 2781328 B2 JP2781328 B2 JP 2781328B2 JP 18595493 A JP18595493 A JP 18595493A JP 18595493 A JP18595493 A JP 18595493A JP 2781328 B2 JP2781328 B2 JP 2781328B2
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壽煕 玉置
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、砂入り人工芝生製グラ
ウンドの施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、砂入り人工芝生製グラウンド
が知られている。この砂入り人工芝生製グラウンドは、
アスファルトやセメントなどの基礎層に直接もしくはク
ッション層を介して人工芝生を敷設した後、この人工芝
生に砂を散布しつつ押圧力を付加させたブラシで充填す
ることによって形成されている(例えば、特公昭63−
53324号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
形成された砂入り人工芝生製グラウンドにおいては、充
分に締め固められておらず、その後、競技者の使用によ
る踏み固めや降水により徐々に締め固まるものであっ
た。したがって、この砂入り人工芝生製グラウンドをテ
ニスコートとして使用した場合、施工当初においてはボ
ールの跳ね返りが低いのに対し、一定の年月が経過する
とバウンドが高くなり、スライスやスピンの特性が変化
するという問題があった。
【0004】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたもので、施工当初から一定期間経過した状態と同等
に締め固めることができる砂入り人工芝生製グラウンド
の施工方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、敷設された人
工芝生に砂を散布した後、振動付きローラで締め固める
ことを特徴とするものである。
【0006】
【作用】基礎層に直接もしくはクッション層を介して人
工芝生を敷設した後、この人工芝生に砂を散布し、さら
に、振動付きローラで締め固める。
【0007】この結果、施工当初から一定の年月が経過
した砂入り人工芝生製グラウンドと同等の状態に締め固
めることができる。そして、この砂入り人工芝生製グラ
ウンドをテニスコートとして使用した場合、ボールのボ
ウンドは施工当初から一定となり、プレー性を改善する
ことが可能となる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の具体的な施工例について説明
する。
【0009】まず、人工芝生としては、ポリプロピレン
製基布にトータルデニール10000Dのポリプロピレ
ン製スプリットヤーンをパイル長25mmになるように植
毛して芝葉を形成したものを使用した。そして、この人
工芝生に砂散布機を用いて粒径2mm以下の砂を1平方メ
ートル当たり34Kgの割合で散布した。この後、0.6
t振動ローラ(日本ボーマク株式会社製造の型式BW6
0HD)を用いて転圧することにより、砂入り人工芝生
製グラウンドを形成した(施工例1)。
【0010】この振動ローラにより2回転圧した後、テ
ニスボールを地上200cmの高さから落下させてそのバ
ウンド高さを計測すると103cmm であった。以下、4
回転圧時、6回転圧時および10回転圧時のバウンド高
さを計測すると、それぞれ107cm,110cmおよび1
08cmであった。そして、その硬度を高分子計器株式会
社製ゴム・プラスチック硬度計(アスカーCS型硬度
計)を用いて測定すると、50〜60であった。
【0011】なお、施工後の降雨強度(30〜40mm/
H,2時間)を測定すると、バウンド高さは98cmとな
り、10cmほど低下した。
【0012】また、施工例2は、施工例1と同様に敷設
した人工芝生に砂を散布した後、1.2t振動ローラ
(酒井重工業株式会社製造のダイナパックLA75)を
用いて転圧し、砂入り人工芝生製グラウンドを形成し
た。
【0013】この振動ローラによって2回転圧した後、
同様にテニスボールのバウンド高さを計測すると、10
0cmであった。その後、10回転圧する間にバウンド高
さを計測しても、その数値は2回転圧時の場合と変化が
なかった。また、その硬度は35〜50である他、人工
芝生に1%近くの伸びが発生した。
【0014】さらに、施工例3においては、前述したよ
うに、人工芝生に砂を散布した後、1平方メートル当た
り20リットルの水を噴霧状に散水し、その後、施工例
1において用いた0.6t振動ローラで転圧し、砂入り
人工芝生製グラウンドを形成した。そして、水分乾燥
後、バウンド高さおよび硬度を測定した。
【0015】この施工例において、2回転圧時、4回転
圧時、6回転圧時および10回転圧時のテニスボールの
バウンド高さは、それぞれ99cm,99cm,99cmおよ
び103cmであった。また、その硬度は40〜60であ
った。
【0016】なお、施工後の降雨強度(30〜40mm/
H,2時間)を測定すると、バウンド高さは103cmの
ままで、高さの低下は認められなかった。
【0017】次に、これら施工例と比較するため、従来
施工法で形成された砂入り人工芝生製グラウンドについ
てもテニスボールのバウンド高さおよび硬度を測定し
た。
【0018】比較例1においては、先に説明した人工芝
生に同量の砂を散布するとともに、押圧力を付加させた
ブラシで充分に擦り込んで充填し、砂入り人工芝生製グ
ラウンドを形成した。
【0019】この砂入り人工芝生製グラウンドにおける
テニスボールのバウンド高さは97cmであり、その硬度
は35〜45であった。
【0020】なお、施工後の降雨強度(30〜40mm/
H,2時間)を測定すると、バウンド高さは87cmとな
り、10cm低下した。
【0021】また、比較例2においては、前述の人工芝
生に同量の砂を散布した後、4.5tローラ(酒井重工
業株式会社製造のグランドローラGR45)を用いて転
圧し、砂入り人工芝生製グラウンドを形成した。
【0022】このローラによる転圧後、テニスボールの
バウンド高さを計測したら、その数値は4回転圧時まで
比較例1の場合と変化がなかった。さらに、6回転圧時
のバウンド高さは88cmに低下した。硬度は30〜50
であった。
【0023】さらに、比較例3においては、先に説明し
た場合と同様に、人工芝生に砂を散布した後、0.1t
振動板を用いて10秒程度振動を与えて加圧し、砂入り
人工芝生製グラウンドを形成した。
【0024】この場合のバウンド高さは73cmであっ
た。また、硬度は10〜30であった。
【0025】これらのことから、人工芝生に砂を散布し
て散水した後、振動付きローラで転圧すると、降雨によ
る緩みも少なく、施工当初から一定の年月が経過した砂
入り人工芝生製グラウンドと同等のプレーが可能とな
り、さらに効果的である。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、人工芝生
に砂を散布した後、振動付きローラによって締め固めて
砂入り人工芝生製グラウンドを形成することにより、施
工当初から一定の年月が経過した砂入り人工芝生製グラ
ウンドと同等の特性を備えることが可能となる。そし
て、この砂入り人工芝生製グラウンドをテニスコートと
して使用した場合、ボールのバウンドは施工当初から一
定となり、プレー性を改善することができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 敷設された人工芝生に砂を散布した後、
    振動付きローラで締め固めることを特徴とする砂入り人
    工芝生製グラウンドの施工方法。
JP18595493A 1993-07-28 1993-07-28 砂入り人工芝生製グラウンドの施工方法 Expired - Fee Related JP2781328B2 (ja)

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