JP2780525B2 - サーマルヘッド - Google Patents
サーマルヘッドInfo
- Publication number
- JP2780525B2 JP2780525B2 JP3195548A JP19554891A JP2780525B2 JP 2780525 B2 JP2780525 B2 JP 2780525B2 JP 3195548 A JP3195548 A JP 3195548A JP 19554891 A JP19554891 A JP 19554891A JP 2780525 B2 JP2780525 B2 JP 2780525B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrode
- scanning direction
- recording
- heating element
- thermal head
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Electronic Switches (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱記録装置に用いら
れるサーマルヘッドに係り、特に中間調の印字(以下、
記録ともいう)に好適な構造を持つサーマルヘッドに関
する。
れるサーマルヘッドに係り、特に中間調の印字(以下、
記録ともいう)に好適な構造を持つサーマルヘッドに関
する。
【0002】
【従来の技術】この種の感熱記録装置の記録ヘッドであ
るサーマルヘッドは、絶縁基板上に複数の抵抗体からな
る発熱素子を配列し、これら発熱素子を構成する抵抗体
に記録電流を供給する電極を備え、該電極を通して上記
発熱素子を選択的に発熱させることで、感熱紙,または
インクドナーフィルムを介した普通紙等の記録媒体上に
文字あるいは図形を記録するものである。
るサーマルヘッドは、絶縁基板上に複数の抵抗体からな
る発熱素子を配列し、これら発熱素子を構成する抵抗体
に記録電流を供給する電極を備え、該電極を通して上記
発熱素子を選択的に発熱させることで、感熱紙,または
インクドナーフィルムを介した普通紙等の記録媒体上に
文字あるいは図形を記録するものである。
【0003】ところで、従来のこの種のサーマルヘッド
の記録単位すなわちドットを記録する単位発熱素子の大
きさは記録すべき1画素の大きさに略々等しくしたも
の、あるいは副走査方向の幅が主走査方向幅より広いも
のが殆どであったが、近年、発熱素子の副走査方向の幅
を1画素の幅より狭くし、1画素を複数回の記録動作で
分割記録することによって、多階調の記録画像を得るサ
ーマルヘッドが開発されている。
の記録単位すなわちドットを記録する単位発熱素子の大
きさは記録すべき1画素の大きさに略々等しくしたも
の、あるいは副走査方向の幅が主走査方向幅より広いも
のが殆どであったが、近年、発熱素子の副走査方向の幅
を1画素の幅より狭くし、1画素を複数回の記録動作で
分割記録することによって、多階調の記録画像を得るサ
ーマルヘッドが開発されている。
【0004】図5は従来技術による多階調記録サーマル
ヘッドを説明する要部構造図であって、1は絶縁基板、
2は共通電極、21,22,23,24,25は共通電
極の電極端子、3は個別電極、31,32,33,3
4,35は個別電極を構成する電極、4は発熱素子(発
熱抵抗体)である。絶縁基板1は、セラミックス等の耐
熱基板上の全面にガラス等のグレーズ層を被着して表面
平滑性と蓄熱性を持たせてなり、このグレーズ層の表面
上に成膜した金などの導電体層をフォトリソグラフ技法
等を用いたパターニング処理で共通電極2とその電極端
子21,22,23,24,25、および個別電極3と
その電極31,32,33,34,45とが形成されて
いる。
ヘッドを説明する要部構造図であって、1は絶縁基板、
2は共通電極、21,22,23,24,25は共通電
極の電極端子、3は個別電極、31,32,33,3
4,35は個別電極を構成する電極、4は発熱素子(発
熱抵抗体)である。絶縁基板1は、セラミックス等の耐
熱基板上の全面にガラス等のグレーズ層を被着して表面
平滑性と蓄熱性を持たせてなり、このグレーズ層の表面
上に成膜した金などの導電体層をフォトリソグラフ技法
等を用いたパターニング処理で共通電極2とその電極端
子21,22,23,24,25、および個別電極3と
その電極31,32,33,34,45とが形成されて
いる。
【0005】共通電極2は、該共通電極2から副走査方
向Yに延出して主走査方向Xに配列された多数の櫛の歯
状の電極端子21,22,23,24,25をもち、こ
れら多数の櫛の歯状の電極端子21,22,23,2
4,25の間に個別電極3を構成する多数の電極31,
32,33,34,35が交互に間挿されている。発熱
素子4は、共通電極の電極端子21,22,23,2
4,25と個別電極の各電極31,32,33,34,
35・・・・を主走査方向Xに横断するごとく橋絡した
抵抗体から構成される。
向Yに延出して主走査方向Xに配列された多数の櫛の歯
状の電極端子21,22,23,24,25をもち、こ
れら多数の櫛の歯状の電極端子21,22,23,2
4,25の間に個別電極3を構成する多数の電極31,
32,33,34,35が交互に間挿されている。発熱
素子4は、共通電極の電極端子21,22,23,2
4,25と個別電極の各電極31,32,33,34,
35・・・・を主走査方向Xに横断するごとく橋絡した
抵抗体から構成される。
【0006】このような構成において、個別電極3の電
極,例えば電極32を選択して記録電流を流すことによ
って、電極端子21と電極端子22に橋絡する発熱素子
がジュール熱により加熱されて発熱し、記録媒体に1画
素を構成する分割ドットを記録するものである。図6は
上記図5の構造をもつサーマルヘッドによる横線記録を
例としたの階調記録状態の説明図である。
極,例えば電極32を選択して記録電流を流すことによ
って、電極端子21と電極端子22に橋絡する発熱素子
がジュール熱により加熱されて発熱し、記録媒体に1画
素を構成する分割ドットを記録するものである。図6は
上記図5の構造をもつサーマルヘッドによる横線記録を
例としたの階調記録状態の説明図である。
【0007】同図においては、1画素のサイズを主走査
方向が125μm,副走査方向が125μmとし、発熱
素子4の副走査方向幅を25μmとして5回の分割記録
で黒べた1画素記録を行なうものとした場合、1回の記
録による横線記録は同図の1に,以下2回〜5回の分割
記録によって記録した横線を2〜5に示す。なお、この
種のサーマルヘッドに関する従来技術を開示したものと
しては、例えば特開昭60−56571号公報,特開昭
60−42074号公報を挙げることができる。
方向が125μm,副走査方向が125μmとし、発熱
素子4の副走査方向幅を25μmとして5回の分割記録
で黒べた1画素記録を行なうものとした場合、1回の記
録による横線記録は同図の1に,以下2回〜5回の分割
記録によって記録した横線を2〜5に示す。なお、この
種のサーマルヘッドに関する従来技術を開示したものと
しては、例えば特開昭60−56571号公報,特開昭
60−42074号公報を挙げることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術におい
て、発熱素子4を所謂厚膜方式の成膜によって帯状に形
成した抵抗体で構成することで、記録媒体との接触摺動
性,すなわち紙あたりは良好となるが、所謂薄膜方式の
成膜で発熱素子を構成することも可能である。何れの成
膜方法によるものであっても、発熱素子4が主走査方向
に一列に並んでいるために、このような構造のサーマル
ヘッドで画素を分割記録すると、記録した画像は図6に
示したようになる。
て、発熱素子4を所謂厚膜方式の成膜によって帯状に形
成した抵抗体で構成することで、記録媒体との接触摺動
性,すなわち紙あたりは良好となるが、所謂薄膜方式の
成膜で発熱素子を構成することも可能である。何れの成
膜方法によるものであっても、発熱素子4が主走査方向
に一列に並んでいるために、このような構造のサーマル
ヘッドで画素を分割記録すると、記録した画像は図6に
示したようになる。
【0009】このような記録では、印刷の分野での「万
線印刷」と同様に、人工物等の画像を記録した場合に
は、記録線の規則性に基づくモアレが発生するという問
題がある。本発明の目的は、上記従来技術における問題
点を解消するものであり、1画素を副走査方向に複数回
の分割記録をすることによって記録する多階調記録を行
なう場合の記録画像の画質を向上させたサーマルヘッド
を提供することにある。
線印刷」と同様に、人工物等の画像を記録した場合に
は、記録線の規則性に基づくモアレが発生するという問
題がある。本発明の目的は、上記従来技術における問題
点を解消するものであり、1画素を副走査方向に複数回
の分割記録をすることによって記録する多階調記録を行
なう場合の記録画像の画質を向上させたサーマルヘッド
を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、発熱素子(4)を構成する発熱抵抗体の
副走査方向(Y)の幅が主走査方向(X)の幅より狭
く、該発熱素子(4)の副走査方向(Y)についての複
数回分の記録動作により記録すべき1画素に対応する1
素子の発熱部(単位発熱素子)を構成するサーマルヘッ
ドにおいて、上記発熱素子(4)を構成する単位発熱素
子(41,42,43,44,45)に記録電流を供給
する共通電極(2)の電極端子(21,22,23,2
4,25)と個別電極(3)の電極(31,32,3
3,34,35)とが主走査方向(X)に交互に櫛の歯
状に配置されてなり、上記共通電極(2)の電極(2
1,22,23,24,25)と個別電極(3)の電極
(31,32,33,34,35)に接続して1素子の
上記発熱部を構成する発熱素子(4)の単位発熱素子
(41,42,43,44,45)が上記共通電極
(2)の電極端子(21,22,23,24,25)と
個別電極(3)の電極(31,32,33,34,3
5)上において1素子の発熱部ごとに各々分離して千鳥
状に形成されてなることを特徴とする。
に、本発明は、発熱素子(4)を構成する発熱抵抗体の
副走査方向(Y)の幅が主走査方向(X)の幅より狭
く、該発熱素子(4)の副走査方向(Y)についての複
数回分の記録動作により記録すべき1画素に対応する1
素子の発熱部(単位発熱素子)を構成するサーマルヘッ
ドにおいて、上記発熱素子(4)を構成する単位発熱素
子(41,42,43,44,45)に記録電流を供給
する共通電極(2)の電極端子(21,22,23,2
4,25)と個別電極(3)の電極(31,32,3
3,34,35)とが主走査方向(X)に交互に櫛の歯
状に配置されてなり、上記共通電極(2)の電極(2
1,22,23,24,25)と個別電極(3)の電極
(31,32,33,34,35)に接続して1素子の
上記発熱部を構成する発熱素子(4)の単位発熱素子
(41,42,43,44,45)が上記共通電極
(2)の電極端子(21,22,23,24,25)と
個別電極(3)の電極(31,32,33,34,3
5)上において1素子の発熱部ごとに各々分離して千鳥
状に形成されてなることを特徴とする。
【0011】なお、上記1素子の発熱部を、一対の共通
電極の電極端子とこれらの電極端子間に介挿配置した1
つの個別電極の電極端子とを橋絡する抵抗体で構成する
ものに限らず、隣接する1つの共通電極と1つの個別電
極の電極端子上に抵抗体を橋絡させて1素子の発熱部を
構成することもできる。また本発明は、共通電極(2)
から櫛歯状に延出する複数の電極端子(21,22,2
3,24,25)とこれら複数の電極端子間に交互に対
峙した個別電極(3)の電極(31,32,33,3
4,35)に接続する発熱素子(4)の単位発熱素子
(41,42,43,44,45)が一対の共通電極
(2)の電極端子(21,22,23,24,25)と
この一対の電極端子間に介挿配置された1つの個別電極
の電極(31,32,33,34,35)に接続され、
複数の単位発熱素子が等しい間隔で千鳥状に形成された
サーマルヘッドにおいて、共通電極(2)の電極端子
(21,22,23,24,25)の1つの単位発熱素
子を橋絡する一対の電極端子(例えば電極端子21の部
分電極211と電極端子22の先端側部分電極221)
間のピッチ(P1)を1つ置きに隣接する単位発熱素子
を構成する共通電極(2)の電極端子(例えば、電極端
子22の部分電極221と電極端子23の先端側部分電
極231)間のピッチ(P2)より大とすることが可能
である。すなわち、単位発熱素子を橋絡する一対の電極
端子間のピッチを、発熱端子を橋絡しない隣接電極端子
対のピッチより大とすることが可能である。
電極の電極端子とこれらの電極端子間に介挿配置した1
つの個別電極の電極端子とを橋絡する抵抗体で構成する
ものに限らず、隣接する1つの共通電極と1つの個別電
極の電極端子上に抵抗体を橋絡させて1素子の発熱部を
構成することもできる。また本発明は、共通電極(2)
から櫛歯状に延出する複数の電極端子(21,22,2
3,24,25)とこれら複数の電極端子間に交互に対
峙した個別電極(3)の電極(31,32,33,3
4,35)に接続する発熱素子(4)の単位発熱素子
(41,42,43,44,45)が一対の共通電極
(2)の電極端子(21,22,23,24,25)と
この一対の電極端子間に介挿配置された1つの個別電極
の電極(31,32,33,34,35)に接続され、
複数の単位発熱素子が等しい間隔で千鳥状に形成された
サーマルヘッドにおいて、共通電極(2)の電極端子
(21,22,23,24,25)の1つの単位発熱素
子を橋絡する一対の電極端子(例えば電極端子21の部
分電極211と電極端子22の先端側部分電極221)
間のピッチ(P1)を1つ置きに隣接する単位発熱素子
を構成する共通電極(2)の電極端子(例えば、電極端
子22の部分電極221と電極端子23の先端側部分電
極231)間のピッチ(P2)より大とすることが可能
である。すなわち、単位発熱素子を橋絡する一対の電極
端子間のピッチを、発熱端子を橋絡しない隣接電極端子
対のピッチより大とすることが可能である。
【0012】
【作用】複数回分の記録動作により記録すべき1画素に
対応する1素子の発熱部を構成する抵抗体(単位発熱素
子41,42,43,44,45)を、主走査方向に対
して1素子ごとに分離させ、交互に千鳥状に配列させた
ことにより、所謂万線の記録においてモアレの発生を回
避でき、人工物等の記録画像の画質を向上させることが
できる。
対応する1素子の発熱部を構成する抵抗体(単位発熱素
子41,42,43,44,45)を、主走査方向に対
して1素子ごとに分離させ、交互に千鳥状に配列させた
ことにより、所謂万線の記録においてモアレの発生を回
避でき、人工物等の記録画像の画質を向上させることが
できる。
【0013】また、共通電極の電極端子(21,22,
23,24,25)の1つの単位発熱素子を橋絡する一
対の電極端子のピッチ(P1)を1つ置きに隣接する電
極端子間のピッチ(P2)より大としたことにより、主
走査方向における印字ドットの繋がりが良好となって、
副走査方向の白スジの発生を無くすことができる。
23,24,25)の1つの単位発熱素子を橋絡する一
対の電極端子のピッチ(P1)を1つ置きに隣接する電
極端子間のピッチ(P2)より大としたことにより、主
走査方向における印字ドットの繋がりが良好となって、
副走査方向の白スジの発生を無くすことができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例につき、図面を参照し
て詳細に説明する。図1は本発明による多階調記録サー
マルヘッドの第1実施例を説明する要部構成図であっ
て、前記図5と同一符号は同一部分に対応し、41,4
2,43,44,45は発熱素子4を構成する複数の単
位発熱素子である。
て詳細に説明する。図1は本発明による多階調記録サー
マルヘッドの第1実施例を説明する要部構成図であっ
て、前記図5と同一符号は同一部分に対応し、41,4
2,43,44,45は発熱素子4を構成する複数の単
位発熱素子である。
【0015】同図において、発熱部となる発熱素子4
は、基板1上に櫛の歯状に配列した共通電極2の電極端
子21,22,23,24,25と個別電極3の電極端
子31,32,33,34,35の上に主走査方向Xに
沿って単位発熱素子41,42,43,44,45が千
鳥状に橋絡配置されている。各単位発熱素子41,4
2,43,44,45は、一対の共通電極2の電極端子
21と22、22と23、23と24、24と25に跨
がって配置され、各1対の共通電極の電極端子21と2
2、22と23、23と24、24と25の間に位置し
た1つの個別電極3の電極31、32、33、34、3
5とを介して記録電流を流すことにより、選択的に加熱
される。
は、基板1上に櫛の歯状に配列した共通電極2の電極端
子21,22,23,24,25と個別電極3の電極端
子31,32,33,34,35の上に主走査方向Xに
沿って単位発熱素子41,42,43,44,45が千
鳥状に橋絡配置されている。各単位発熱素子41,4
2,43,44,45は、一対の共通電極2の電極端子
21と22、22と23、23と24、24と25に跨
がって配置され、各1対の共通電極の電極端子21と2
2、22と23、23と24、24と25の間に位置し
た1つの個別電極3の電極31、32、33、34、3
5とを介して記録電流を流すことにより、選択的に加熱
される。
【0016】各単位発熱素子41,42,43,44,
45を構成する発熱抵抗体の副走査方向幅W1 は、主走
査方向幅W2 よりも狭い。図2は各単位発熱素子41,
42,43,44,45を構成する発熱抵抗体(=発熱
素子)の副走査方向幅W1 を主走査方向幅W2 の5分の
1として、5回の分割記録で「黒べた」の1画素を記録
する例の説明図である。なお、ここでは説明の都合上、
発熱素子の寸法と記録寸法とを同一としてある。
45を構成する発熱抵抗体の副走査方向幅W1 は、主走
査方向幅W2 よりも狭い。図2は各単位発熱素子41,
42,43,44,45を構成する発熱抵抗体(=発熱
素子)の副走査方向幅W1 を主走査方向幅W2 の5分の
1として、5回の分割記録で「黒べた」の1画素を記録
する例の説明図である。なお、ここでは説明の都合上、
発熱素子の寸法と記録寸法とを同一としてある。
【0017】この例では、1画素の大きさを8dot/
mmすなわち125μm×125μmとし、W1 =25
μm、W2 =125μmとしている。図2において、4
1↓,42↓,43↓,44↓,45↓は図1の単位発
熱素子41,42,43,44,45による記録を示
し、1,2,3,4,5は分割記録回数を示す。
mmすなわち125μm×125μmとし、W1 =25
μm、W2 =125μmとしている。図2において、4
1↓,42↓,43↓,44↓,45↓は図1の単位発
熱素子41,42,43,44,45による記録を示
し、1,2,3,4,5は分割記録回数を示す。
【0018】図2に示されたように、単位発熱素子4
1,42,43,44,45は主走査方向に1つ置きに
千鳥状に配列されているために擬似網点効果が得られ、
1〜5回の分割記録の何れも、前記した万線印刷におい
て発生するようなモアレは生じない。なお、図1におい
て、単位発熱素子41,42,43,44,45の両端
が共通電極2の電極端子21,22,23,24,25
から主走査方向外側に突き出ている。この突き出しの大
きさW3 は本実施例では5〜10μmである。
1,42,43,44,45は主走査方向に1つ置きに
千鳥状に配列されているために擬似網点効果が得られ、
1〜5回の分割記録の何れも、前記した万線印刷におい
て発生するようなモアレは生じない。なお、図1におい
て、単位発熱素子41,42,43,44,45の両端
が共通電極2の電極端子21,22,23,24,25
から主走査方向外側に突き出ている。この突き出しの大
きさW3 は本実施例では5〜10μmである。
【0019】発熱体の成形は、既知の厚膜リフトオフ
法,MOD法,薄膜スパッタリング法等の成膜方法の何
れの方法によって成形してもよい。上記成膜方法では、
その何れの方法においても、所謂フォトリソグラフ技法
によるパターニング工程が必要であり、その工程におけ
る電極と発熱素子との位置合わせ精度は通常はプラスマ
イナス5μm程度あるので、上記のように突き出しの大
きさW3を5〜10μmとするパターンニングを行なう
ことで、製品の得率を高くすることができる。
法,MOD法,薄膜スパッタリング法等の成膜方法の何
れの方法によって成形してもよい。上記成膜方法では、
その何れの方法においても、所謂フォトリソグラフ技法
によるパターニング工程が必要であり、その工程におけ
る電極と発熱素子との位置合わせ精度は通常はプラスマ
イナス5μm程度あるので、上記のように突き出しの大
きさW3を5〜10μmとするパターンニングを行なう
ことで、製品の得率を高くすることができる。
【0020】このような構成のサーマルヘッドを用い、
1画素を5回に分割して記録することにより、記録信号
に対して特別のデータ処理を施すことなくモアレのない
擬似網点の中間調をもつ多階調記録を行なうことが可能
となる。図3は本発明による多階調記録サーマルヘッド
の第2実施例を説明する要部構成図であって、前記図1
と同一符号は同一部分に対応する。
1画素を5回に分割して記録することにより、記録信号
に対して特別のデータ処理を施すことなくモアレのない
擬似網点の中間調をもつ多階調記録を行なうことが可能
となる。図3は本発明による多階調記録サーマルヘッド
の第2実施例を説明する要部構成図であって、前記図1
と同一符号は同一部分に対応する。
【0021】同図において、前記図1に示した実施例と
異なる点は、単位発熱素子41,42,43,44,4
5の両端に共通電極2の電極端子21,22,23,2
4,25から主走査方向外側に突き出しが無いことであ
る。前記第1実施例で説明したように、通常のフォトリ
ソグラフ技法によるパターニング工程では電極と発熱素
子となる抵抗体との位置合わせ精度は通常はプラスマイ
ナス5μm程度ある。
異なる点は、単位発熱素子41,42,43,44,4
5の両端に共通電極2の電極端子21,22,23,2
4,25から主走査方向外側に突き出しが無いことであ
る。前記第1実施例で説明したように、通常のフォトリ
ソグラフ技法によるパターニング工程では電極と発熱素
子となる抵抗体との位置合わせ精度は通常はプラスマイ
ナス5μm程度ある。
【0022】したがって、通常のフォトリソグラフ技法
によるパターニング工程を採用して図3の電極および発
熱素子を製造すれば、共通電極2の電極端子21と2
2、22と23、23と24、24と25の端縁部で単
位発熱素子41,42,43,44,45の端部の出入
りが生じ、厳密には記録品質の劣化をもたらす。そのた
め、上記した8dot/mm程度の記録密度の記録装置
用のサーマルヘッドでは図1の実施例に示した構造とす
ることが望ましい。しかし、さらに高密度の記録性能を
要求される記録装置用のサーマルヘッドを得るために
は、パターニング精度を高くして図3のごとく電極端子
21と22、22と23、23と24、24と25と単
位発熱素子41,42,43,44,45の端縁を一致
させることにより、1画素の面積を小さくし、分割回数
を多くするなどで高精細記録のできるサーマルヘッドを
提供することができる。
によるパターニング工程を採用して図3の電極および発
熱素子を製造すれば、共通電極2の電極端子21と2
2、22と23、23と24、24と25の端縁部で単
位発熱素子41,42,43,44,45の端部の出入
りが生じ、厳密には記録品質の劣化をもたらす。そのた
め、上記した8dot/mm程度の記録密度の記録装置
用のサーマルヘッドでは図1の実施例に示した構造とす
ることが望ましい。しかし、さらに高密度の記録性能を
要求される記録装置用のサーマルヘッドを得るために
は、パターニング精度を高くして図3のごとく電極端子
21と22、22と23、23と24、24と25と単
位発熱素子41,42,43,44,45の端縁を一致
させることにより、1画素の面積を小さくし、分割回数
を多くするなどで高精細記録のできるサーマルヘッドを
提供することができる。
【0023】なお、上記実施例では、分割記録の回数を
5(すなわち単位発熱素子の副走査方向幅を1画素の幅
の5分の1)としているが、この分割数は5に限るもの
ではなく、単位発熱素子の副走査方向幅W3 を変えて、
あるいは副走査方向幅W3 よりも小さいピッチで紙送り
をし、重ね印字していくことで任意に設定できる。上記
した本発明の各実施例のサーマルヘッドを用いた印字方
式、すなわち1画素を形成するのに発熱抵抗体の副走査
方向幅を狭くし、発熱抵抗体を千鳥状に配置して複数回
印字する副走査分割方式によれば、モアレの発生を防止
した擬似網点印字が可能であるが、発熱抵抗体が2つの
共通電極間内でのみ熱が広がり、発熱抵抗体間の繋がり
(すなわち、主走査方向の印字ドットのつながり)が低
下し、印字の際に副走査方向に白スジが生じる場合があ
る。
5(すなわち単位発熱素子の副走査方向幅を1画素の幅
の5分の1)としているが、この分割数は5に限るもの
ではなく、単位発熱素子の副走査方向幅W3 を変えて、
あるいは副走査方向幅W3 よりも小さいピッチで紙送り
をし、重ね印字していくことで任意に設定できる。上記
した本発明の各実施例のサーマルヘッドを用いた印字方
式、すなわち1画素を形成するのに発熱抵抗体の副走査
方向幅を狭くし、発熱抵抗体を千鳥状に配置して複数回
印字する副走査分割方式によれば、モアレの発生を防止
した擬似網点印字が可能であるが、発熱抵抗体が2つの
共通電極間内でのみ熱が広がり、発熱抵抗体間の繋がり
(すなわち、主走査方向の印字ドットのつながり)が低
下し、印字の際に副走査方向に白スジが生じる場合があ
る。
【0024】図4は上記白スジの発生を防止することの
できる本発明の第4実施例を説明する要部構成図であっ
て、前記図1,図図3と同一符号は同一部分に対応す
る。同図において、共通電極2の電極端子21,22,
23,24,25は、共通電極2に接続する部分21
1,221,231,241,251と先端部分21
2,232,242,252とからなり、単位発熱素子
41,42,43,44,45をそれぞれ橋絡する一対
について、当該単位発熱素子41,42,43,44,
45を橋絡する部分、すなわち211と221、222
と232、231と241、242と252が距離dだ
け主走査方向両側に隣接する単位発熱素子側、すなわち
隣接する個別電極3の電極側に変位しており、上記一対
の電極端子211と221、222と232、231と
241、242と252の主走査方向のピッチP1は主
走査方向に隣接する単位発熱素子間のピッチP2(22
1と231、241と251、あるいは212と22
2、232と242間のピッチ)よりも大きく設定され
ている。
できる本発明の第4実施例を説明する要部構成図であっ
て、前記図1,図図3と同一符号は同一部分に対応す
る。同図において、共通電極2の電極端子21,22,
23,24,25は、共通電極2に接続する部分21
1,221,231,241,251と先端部分21
2,232,242,252とからなり、単位発熱素子
41,42,43,44,45をそれぞれ橋絡する一対
について、当該単位発熱素子41,42,43,44,
45を橋絡する部分、すなわち211と221、222
と232、231と241、242と252が距離dだ
け主走査方向両側に隣接する単位発熱素子側、すなわち
隣接する個別電極3の電極側に変位しており、上記一対
の電極端子211と221、222と232、231と
241、242と252の主走査方向のピッチP1は主
走査方向に隣接する単位発熱素子間のピッチP2(22
1と231、241と251、あるいは212と22
2、232と242間のピッチ)よりも大きく設定され
ている。
【0025】このような電極構成としたことにより、単
位発熱素子41,42,43,45の熱の広がりを主走
査方向に長くすることができ、印字ドットの主走査方向
の繋がりを良好として画質の低下をまねく白スジを防止
をすることができる。すなわち、抵抗素子(単位発熱素
子)は千鳥状に配置されているので、単位発熱素子4
1,42,43,45の共通電極2の電極端子21,2
2,23,24,25と接続される主走査方向両外側の
部分は、隣接する単位発熱素子に対する印字の際の重な
り合い部分を確保できる。これは、単位発熱素子間の繋
がり状態を良好にし、画素を形成する際の白スジの発生
を防止できる。
位発熱素子41,42,43,45の熱の広がりを主走
査方向に長くすることができ、印字ドットの主走査方向
の繋がりを良好として画質の低下をまねく白スジを防止
をすることができる。すなわち、抵抗素子(単位発熱素
子)は千鳥状に配置されているので、単位発熱素子4
1,42,43,45の共通電極2の電極端子21,2
2,23,24,25と接続される主走査方向両外側の
部分は、隣接する単位発熱素子に対する印字の際の重な
り合い部分を確保できる。これは、単位発熱素子間の繋
がり状態を良好にし、画素を形成する際の白スジの発生
を防止できる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
1画素を記録する単位発熱素子の副走査方向幅を主走査
方向幅よりも狭く形成し、隣接する1画素を記録する単
位発熱素子(抵抗素子)を主走査方向に沿って千鳥状に
配置して、複数回の分割記録で1画素を記録する構成と
したことによって擬似網点効果を奏せしめ、多階調記録
を行なう場合の記録画像の画質を向上させたサーマルヘ
ッドを提供できる。
1画素を記録する単位発熱素子の副走査方向幅を主走査
方向幅よりも狭く形成し、隣接する1画素を記録する単
位発熱素子(抵抗素子)を主走査方向に沿って千鳥状に
配置して、複数回の分割記録で1画素を記録する構成と
したことによって擬似網点効果を奏せしめ、多階調記録
を行なう場合の記録画像の画質を向上させたサーマルヘ
ッドを提供できる。
【0027】また、単位発熱素子の熱の広がりの長さは
2つの共通電極(電極端子)間距離によって決まるの
で、単位発熱素子が1つの共通電極を中心に重なり合う
領域を持つことで印字の際に発熱エリアのぬけによる白
スジの発生がなく、主走査方向のドット繋がりが良好と
なる。さらに、単位発熱素子間の重なり合う長さ、すな
わち単位発熱部を構成する2つの共通電極間距離(電極
端子間距離=ピッチP1)を変えることで、任意の主走
査方向の繋がり量を得ることができ、印字すべき対象に
対応した印字品質を有するサーマルヘッドを得ることが
できる。
2つの共通電極(電極端子)間距離によって決まるの
で、単位発熱素子が1つの共通電極を中心に重なり合う
領域を持つことで印字の際に発熱エリアのぬけによる白
スジの発生がなく、主走査方向のドット繋がりが良好と
なる。さらに、単位発熱素子間の重なり合う長さ、すな
わち単位発熱部を構成する2つの共通電極間距離(電極
端子間距離=ピッチP1)を変えることで、任意の主走
査方向の繋がり量を得ることができ、印字すべき対象に
対応した印字品質を有するサーマルヘッドを得ることが
できる。
【図1】 本発明による多階調記録サーマルヘッドの第
1実施例を説明する要部構成図である。
1実施例を説明する要部構成図である。
【図2】 本発明の第1実施例の多階調記録サーマルヘ
ッドによる各単位発熱素子の副走査方向幅を主走査方向
幅の5分の1として、5回の分割記録で黒べたの1画素
を記録する印字例の説明図である。
ッドによる各単位発熱素子の副走査方向幅を主走査方向
幅の5分の1として、5回の分割記録で黒べたの1画素
を記録する印字例の説明図である。
【図3】 本発明による多階調記録サーマルヘッドの第
2実施例を説明する要部構成図である。
2実施例を説明する要部構成図である。
【図4】 本発明による多階調記録サーマルヘッドの第
3実施例を説明する要部構成図である。
3実施例を説明する要部構成図である。
【図5】 従来技術による多階調記録サーマルヘッドを
説明する要部構成図である。
説明する要部構成図である。
【図6】 従来技術のサーマルヘッドによる横線記録を
例としたの階調記録状態の説明図である。
例としたの階調記録状態の説明図である。
1・・・・絶縁基板、2・・・・共通電極、3・・・・
個別電極、4・・・・発熱素子、21〜25・・・・共
通電極の電極端子、31〜35・・・・個別電極の電
極、41〜45・・・・単位発熱素子。
個別電極、4・・・・発熱素子、21〜25・・・・共
通電極の電極端子、31〜35・・・・個別電極の電
極、41〜45・・・・単位発熱素子。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−180362(JP,A) 特開 昭60−42070(JP,A) 実開 平3−4047(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/335 B41J 2/345
Claims (1)
- 【請求項1】 発熱素子の副走査方向の幅が主走査方向
の幅より狭く、該発熱素子の副走査方向についての複数
回分の記録動作により記録すべき1画素に対応する1素
子の発熱部を構成するサーマルヘッドにおいて、 上記発熱素子に記録電流を供給する共通電極の電極端子
と個別電極とが主走査方向に交互に櫛の歯状に配置され
てなり、 一対の上記電極端子と1つの個別電極に接続して1素子
の上記発熱部を構成する単位発熱素子が上記電極端子と
個別電極上において上記1素子の発熱部ごとに各々分離
して千鳥状に形成されてなることを特徴とするサーマル
ヘッド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3195548A JP2780525B2 (ja) | 1991-03-29 | 1991-08-05 | サーマルヘッド |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3-89429 | 1991-03-29 | ||
JP8942991 | 1991-03-29 | ||
JP3195548A JP2780525B2 (ja) | 1991-03-29 | 1991-08-05 | サーマルヘッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04363261A JPH04363261A (ja) | 1992-12-16 |
JP2780525B2 true JP2780525B2 (ja) | 1998-07-30 |
Family
ID=26430849
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3195548A Expired - Fee Related JP2780525B2 (ja) | 1991-03-29 | 1991-08-05 | サーマルヘッド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2780525B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6042070A (ja) * | 1983-08-17 | 1985-03-06 | Fuji Xerox Co Ltd | 感熱記録装置 |
JP2649930B2 (ja) * | 1988-01-13 | 1997-09-03 | グラフテック株式会社 | サーマルヘッド |
-
1991
- 1991-08-05 JP JP3195548A patent/JP2780525B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04363261A (ja) | 1992-12-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2780525B2 (ja) | サーマルヘッド | |
JP2586008B2 (ja) | サーマルヘッドの製造方法 | |
JP4448433B2 (ja) | サーマルヘッドの製造方法 | |
JP2630313B2 (ja) | 感熱記録装置 | |
JP3348927B2 (ja) | 厚膜型サーマルプリントヘッドの製造方法 | |
JPS59178267A (ja) | サ−マルヘツド | |
JP3007257B2 (ja) | サーマルプリントヘッド | |
JP2554556B2 (ja) | サ−マルプリントヘッド | |
JP3592440B2 (ja) | サーマルプリントヘッド | |
JPH0518146Y2 (ja) | ||
JP2520560Y2 (ja) | 厚膜型サーマルヘッド | |
JPH0322308B2 (ja) | ||
JPH0751362B2 (ja) | サーマルヘツド | |
JP3038944B2 (ja) | 厚膜型サーマルヘッド | |
JP2520559Y2 (ja) | 厚膜型サーマルヘッド | |
JPH0798400B2 (ja) | 感熱ヘッド | |
JPH07205462A (ja) | 感熱記録ヘッド | |
JPS6127267A (ja) | 感熱記録ヘツド | |
JPS62108071A (ja) | 感熱記録ヘツド | |
JPS61135766A (ja) | サ−マルヘツド | |
JPH0584950A (ja) | サーマルヘツド | |
JPH0570587B2 (ja) | ||
JPH0624023A (ja) | サーマルヘッド | |
JPH05131665A (ja) | サーマルヘツド | |
JP2001105644A (ja) | サーマルヘッド及びこれを用いた感熱複写印字装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |