JP2780139B2 - 内燃機関用中空弁 - Google Patents

内燃機関用中空弁

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JP2780139B2
JP2780139B2 JP4858291A JP4858291A JP2780139B2 JP 2780139 B2 JP2780139 B2 JP 2780139B2 JP 4858291 A JP4858291 A JP 4858291A JP 4858291 A JP4858291 A JP 4858291A JP 2780139 B2 JP2780139 B2 JP 2780139B2
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valve
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stem
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彰良 毛利
武司 見目
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関用の吸排気弁
として用いられる中空弁に係り、特に、傘部からステム
への熱伝達効率を高めた中空弁に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の自動車用エンジンは、過給機を搭
載したり多弁機構を採用するなど、高回転、高出力化の
傾向にある。
【0003】エンジンの許容回転数を高めるうえで最も
障害となるのは、動弁系の重量による慣性質量の増加で
あり、動弁系の構成部品の総重量が大となると、その慣
性のために、高速回転になるほど、弁体のカムに対する
追従性能が低下し、弁体がおどり等を発生して出力低下
を招く。
【0004】中空弁は、弁体を軽量化させ、動弁系の慣
性質量を軽減させる上において非常に有利であるため、
常時高速回転で使用されるレーシングカーのエンジン
や、一部の乗用車の高出力型エンジンに採用されてい
る。
【0005】中空弁は、通常の中実弁に比べて強度剛性
が劣るため、特に、傘部の温度が高温となる排気弁は、
傘部の熱負荷を軽減して高温強度を高める必要がある。
このような冷却性を高めた中空弁には、傘部からステム
にかけてあけられた中空孔内に、冷却媒体としての金属
ナトリウムを封入して、傘部からステムへの熱伝達効率
を高め、熱負荷を軽減するようにしたもの(例えば特開
昭60-145410号公報、実開昭63-151911号公報参照)や中
空孔内に熱伝導性に優れる金属棒状の冷却媒体を封入し
たもの(例えば実開昭56-142204号公報、実開昭63-17160
5号公報参照)などがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記前者のような金属
ナトリウムを封入してなる中空弁では、金属ナトリウム
が、水や酸素等と反応し易く、この反応により、中空孔
の内部に酸化ナトリウムや水酸化ナトリウム、水素化ナ
トリウム等が生成されると、中空孔の内圧を高めたり、
熱伝達効率を低下させたりする。そのため、中空孔内に
残留している水分等を除去するとともに、中空孔への金
属ナトリウムの注入作業を、不活性ガスの雰囲気中で行
なう必要がある。
【0007】しかも金属ナトリウムは、上記性質に加え
て、強アルカリ性を有しているため、その注入にあたっ
ては、安全性の面において十分注意を払う必要があり、
その製造には、多くの面倒な工程を要し、かつ安全管理
を厳重に行なう必要がある。
【0008】また、エンジンに組付けられた後に、スク
ラップ処理や廃棄処分する際等において、万一ステムが
切損して、金属ナトリウムが流出すると非常に危険であ
る。一方、上記後者のように、中空孔内に熱伝導率の大
きい金属棒状の冷却媒体を封入したものにおいては、冷
却媒体が中実材、又はそれに近い形状となっているた
め、弁体の軽量化はあまり期待できない。
【0009】また、一般に熱伝導率の大きい材料は熱膨
張率も大きいことから、冷却媒体を中実材とすると、弁
の作動温度により冷却媒体が熱せられた際、その径方向
の熱膨張を吸収することができないため、傘部やステム
に内方より応力が加わる。
【0010】本発明は、上記問題点を解決するためにな
されたもので、その目的とするところは、中空孔内に金
属ナトリウムや金属棒状の冷却媒体に代わる冷却媒体を
封入することにより、製造が容易で安全性も高く、かつ
軽量化が図れて熱膨張も吸収しうるようにした、内燃機
関用中空弁を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的は、少なくとも
ステム内に穿設した中空孔内に、熱伝導率の高い低比重
材料からなり、かつ円周の一部に軸線方向を向くスリッ
トを有する円筒体を嵌合することにより達成することが
できる。
【0012】
【作用】傘部の熱は、中空孔に嵌合した、スリットを有
する円筒体を媒体としてステム側に効果的に伝達されて
放熱される。また、スリットが円筒体の熱膨張を吸収す
るので、ステムに内方より応力が加わるのを防止しう
る。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1及び図2は、耐熱鋼により成形された、本発
明の第1実施例の中空弁(1)を示し、下方に向かって拡
径する傘部(2)から、ステム(3)の上端部に形成された
コッタ(図示略)係止用の環状凹溝(4)の手前までに至る
中心軸線上には、所要径のストレート状の中空孔(5)
が、傘表(2)の前面(傘表)(2a)側より穿設されている。
【0014】中空孔(5)内には、図2に示すように、円
周の一部に軸線方向を向く所要幅のスリット(6a)を備え
る薄肉パイプ状の円筒体(6)が、中空孔(5)の高さのほ
ぼ1/3程度の空隙(5a)を残して、すなわち、この中空弁
(1)をエンジンに組付けた際、バルブガイド(7)と摺接
する部分におけるステム(3)内に、円筒体(6)の一部が
位置するようにして、嵌合されている。
【0015】(8)は、円筒体(6)の嵌合後において、傘
部(2)の前面の開口部を閉塞する閉塞部材である。上記
円筒体(6)の材料としては、エンジンのファイアリング
運転時における作動温度以上の融点を有するとともに、
比較的低比重で熱伝導性に優れ、かつ若干の弾性を有す
る物質、例えば、Cu、Al、Mg、Zn、Ti等の純金属材料、
又はAl−Cu−Mg−Mn系、Al−Cu−Ni−Mg系、Mg−Al−Zn
−Mn系、Mg−Zn−Zr系、Al−Si−Fe系の合金材料が好ま
しい。
【0016】この実施例においては、上記材料を適宜選
択して、外径が中空孔(5)の内径よりも僅かに大となる
円筒体(6)に成形するとともに、円周の一部にスリット
(6a)を切設したのち、円筒体(6)を縮径方向に弾性変形
させつつ、中空孔(5)内の所定位置まで挿入し、円筒体
(6)が中空孔(5)内において拡径方向に復元しようとす
る弾発力により、中空孔(5)内に保持されるようにした
ものである。
【0017】図3は、本発明の第2実施例の中空弁(1)
を示し、この実施例では、傘部(2)からステム(3)の軸
端部に至る中心軸線上に、傘部(2)側がラッパ状に拡開
する中空孔(9)を穿設し、この中空孔(9)内に、円周の
一部に上記第1実施例と同様のスリット(10a)を有する
とともに、下方部を中空孔(9)とほぼ同じ曲率のラッパ
状とした薄肉の円筒体(10)を、中空孔(9)の高さのほぼ
1/3の空隙(9a)を残して嵌合したのち、傘部(2)側の開
口部を閉塞板(11)をもって閉塞したものである。
【0018】以上説明した第1、第2実施例の中空弁
(1)においては、いずれも傘部(2)側が高温の燃焼ガス
により加熱された際、その熱は、各中空孔(5)(9)内に
嵌合した円筒体(6)(10)を媒体として、ステム(3)側に
速やかに伝達され、バルブガイド(7)を介してシリンダ
ヘッド(図示略)等に効果的に放熱されるので、傘部(2)
の熱負荷を著しく軽減することができる。特に、第2実
施例の中空弁(1)は、傘部(2)側をラッパ状として表面
積を大きくし、円筒体(10)への熱伝達性を向上しうるよ
うにしてあるので、熱負荷の大きい排気弁用として好適
である。
【0019】各円筒体(6)(10)が熱せられて径方向に熱
膨張しても、各スリット(6a)(10a)の間隙によりそれが
吸収されるので、ステム(3)や傘部(2)に内方より応力
が作用することはない。
【0020】しかも、熱膨張時において、各円筒体(6)
(10)の中空孔(5)(9)への密着性が良好となるので、熱
伝達効率が向上する。また、各円筒体(6)(10)を薄肉と
し、かつ低比重材料を用いているので、弁の重量増加は
少なくて済む。
【0021】円筒体(6)(10)にスリット(6a)(10a)を形
成してあるので、円筒体(6)(10)を縮径させることによ
り、中空孔(5)(9)内への挿入作業は極めて容易とな
り、生産性を高めうる。
【0022】なお、上記第1、第2実施例において、円
筒体(6)(10)を、中空孔(5)(9)全体又はバルブガイド
(7)の上端付近まで嵌合してもよいのは勿論であり、ま
た弁の材料は、耐熱鋼に代えて、例えばチタン又はチタ
ン合金、アルミニウム合金等を用いてもよい。
【0023】中空孔(5)(9)の内周面及び円筒体(6)(1
0)の外周面のいずれか一方、又は双方に、熱伝導性に優
れる材料によるメッキ又は溶射層等を施してもよく、こ
のようにすると、円筒体(6)(10)と、傘部(2)及びステ
ム(3)との熱交換が速やかに行なわれ、傘部(2)の熱負
荷を一層軽減することができる。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、次のような効果を奏す
ることができる。 (a) 予め成形したパイプ状の円筒体を、単に中空孔に嵌
合するのみでよいので、従来の金属ナトリウムを封入し
た中空弁に比して製造が極めて容易で、かつ安全性やコ
ストの面で有利である。 (b) 円筒体の一部に形成したスリットが、熱膨張を吸収
するので、ステムに内方より応力が加わる恐れはなく、
また軽量化の面で問題となることはない。 (c) 傘部の熱は、円筒体を介してステム側に効果的に伝
達されため、傘部の熱負荷が軽減され、耐久性、信頼性
に優れる中空弁を提供しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中空弁の第1実施例を示す中央縦断正
面図である。
【図2】同じく図1におけるA−A線に沿う横断平面図
である。
【図3】本発明の第2実施例を示す中央縦断正面図であ
る。
【符号の説明】
(1)中空弁 (2)傘部 (3)ステム (4)環状凹溝 (5)中空孔 (5a)間隙 (6)円筒体 (6a)スリット (7)バルブガイド (8)閉塞部材 (9)中空孔 (9a)間隙 (10)円筒体 (10a)スリット (11)閉塞板
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−145410(JP,A) 特開 昭57−210112(JP,A) 実開 昭63−151911(JP,U) 実開 昭56−142204(JP,U) 実開 昭63−171605(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F01L 3/14 F01L 3/02 F01L 3/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともステム内に穿設した中空孔内
    に、熱伝導率の高い低比重材料からなり、かつ円周の一
    部に軸線方向を向くスリットを有する円筒体を嵌合した
    ことを特徴とする内燃機関用中空弁。
  2. 【請求項2】 中空孔を傘部側に向かって漸次ラッパ状
    に拡径するとともに、円筒体における傘部内に位置する
    部分が、前記拡径部と補形をなすラッパ状に形成されて
    いる請求項1記載の内燃機関用中空弁。
JP4858291A 1991-02-22 1991-02-22 内燃機関用中空弁 Expired - Lifetime JP2780139B2 (ja)

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DE10354086B4 (de) 2003-11-19 2005-11-24 Daimlerchrysler Ag Leichtbauventil
DE10354085B4 (de) * 2003-11-19 2005-11-24 Daimlerchrysler Ag Leichtbauventil
JP2010084693A (ja) * 2008-10-01 2010-04-15 Aisan Ind Co Ltd エンジンバルブ
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