JP2778167B2 - 無停電電源装置の保護装置 - Google Patents

無停電電源装置の保護装置

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Description

【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、並列運転される無停電電源装置の保護装置
に関する。
B.発明の概要 本発明は、P−fレギュレーション及びQ−Vレギュ
レーションを行なう無停電電源装置を並列運転する電源
システムにおいて、 各電源装置の有効電力及び無効電力の分担量の異常か
らその解列を行なうことにより、 電源装置の異常を早期に検出してシステムを保護する
ものである。
C.従来の技術 無停電電源装置の並列運転は、電源システムダウンを
回避するのに有効となり、その並列運転方式には各電源
装置の有効電力Pを検出して自己の出力周波数fにレギ
ュレーションをかけるP−fレギュレーションと、無効
電力Qを検出して自己の出力電圧Vにレギュレーション
をかけるQ−Vレギュレーションを行なうものがある。
第2図(a)及び第2図(b)はP−fレギュレーショ
ン特性とQ−Vレギュレーション特性を示し、有効電力
Pが分担設定有効電力よりも高くなるほど出力周波数f
を低くし、無効電力Qが進むほど出力電圧Vを高くす
る。
上述の運転方式によれば、並列運転の各電源装置が互
いに他の電源装置との間で制御信号を授受することな
く、また共通制御部を持つことを不要にする。
D.発明が解決しようとする課題 従来の並列運転方式では、各電源装置の周波数及び電
圧のレギュレーション制御系が経時変化や温度ドリフト
等によって異常が発生したときに負荷分担量が定常的に
変動する場合がある。また、負荷の急激な変化や入力電
圧変動等により一時的に負荷分担量がくずれる場合があ
る。
上述の負荷分担量の変動は、各電源装置が負荷分担量
を負担できる容量及び制御系を持つこと即ち並列運転が
可能な範囲にあるときには負荷分担量の変動にもその異
常に気付くのが送れ、異常状態が進んで異常機の故障停
止や異常機が原因で他の健全機にまで故障を誘発してシ
ステムダウンになるという恐れがある。なお、各電源装
置はその出力電流がほぼ等しくとも有効電力P及び無効
電力Qの分担がくずれている場合がある。
本発明の目的は、各電源装置の異常を早期に検出して
システムを保護する保護装置を提供することにある。
E.課題を解決するための手段と作用 本発明は、前記目的を達成するため、P−fレギュレ
ーション及びQ−Vレギュレーション制御系を有する複
数の無停電電源装置の並列運転によって負荷に電力供給
する電源システムにおいて、前記各無停電電源装置の有
効電力Piと無効電力Qiから次式 但し、 Pkはk番目の電源装置の有効電力 Qkはk番目の電源装置の無効電力 nは並列運転台数 Poはしきい値 Qoはしきい値 が成立した無停電電源装置を異常発生として負荷から解
列する保護回路を備え、各無停電電源装置の有効電力及
び無効電力の分担量がしきい値を越えたときに当該電源
装置が異常を検出し、またシステムから解列することに
よって当該電源装置の保護及びシステムの保護を行な
う。
F.実施例 第1図は本発明の一実施例を示す回路図である。無停
電電源装置11〜1nは夫々P−fレギュレーション及びQ
−Vレギュレーション制御系を有して周波数及び電圧が
制御され、各出力は電磁開閉器21〜2nを通して負荷3に
電力供給を行なう。保護回路4は各電源装置11〜1nの出
力電圧検出器51〜5nと出力電流検出器61〜6nの検出信号
を取込み、これら検出信号から夫々有効電力P及び無効
電力Qを求め、各装置11〜1nが負荷分担量に見合った有
効電力P,無効電力Qを分担しているか否かを監視し、異
常な分担量になる電源装置があるときに当該電源装置と
負荷を接続する電磁開閉器を解列する。なお、有効電力
P及び無効電力Qの検出は夫々の電源装置が持つ検出系
を利用することができる。
上述の構成において、n台の電源装置11〜1nの正常な
並列運転中ではi番目の電源装置1iの有効電力Pi及び無
効電力Qi 但し、Pkはk番目の電源装置の有効電力 Qkはk番目の電源装置の無効電力 となり、有効電力Piと無効電力Qiを分担して供給する。
ここで、i番目の電源装置1iにP−f又はQ−Vレギ
ュレーションに異常が発生し、有効電力Pi又は無効電力
Qiの分担がくずれ、あるしきい値Po,Qoを越える分担誤
差が発生したとき、即ち、 となったとき、保護回路4はi番目の電源装置1iの電磁
開閉器2iを解列する。これにより、異常発生した電源装
置の報知と共に当該電源装置の故障拡大さらには他の電
源装置への故障波及を無くし、ひいてはシステムダウン
を防止する。
なお、有効電力及び無効電力の分担量監視は、定常運
転中に限らず、入力電圧変動,負荷急変,停電・復電等
の過渡現象状態においても監視することにより、異常の
早期検出を行なうことができる。
G.発明の効果 以上のとおり、本発明によれば、各無停電電源装置の
有効電力及び無効電力の分担量の異常から当該電源装置
の異常を検出すると共にシステムから解列するため、故
障発生前に早期に異常検出を得て重大故障に至る前に電
源装置及びシステムの保護を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す回路図、第2図(a)
はP−fレギュレーション特性図、第2図(b)Q−V
レギュレーション特性である。 11,1n……無停電電源装置、21,2n……電磁開閉器、3…
…負荷、4……保護回路。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】P−fレギュレーション及びQ−Vレギュ
    レーション制御系を有する複数の無停電電源装置の並列
    運転によって負荷に電力供給する電源システムにおい
    て、前記各無停電電源装置の有効電力Piと無効電力Qi
    ら次式 但し、 Pkはk番目の電源装置の有効電力 Qkはk番目の電源装置の無効電力 nは並列運転台数 Poはしきい値 Qoはしきい値 が成立した無停電電源装置を異常発生として負荷から解
    列する保護回路を備えたことを特徴とする無停電電源装
    置の保護装置。
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