JP2778023B2 - 笠コンクリート用型枠 - Google Patents

笠コンクリート用型枠

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JP2778023B2
JP2778023B2 JP7279695A JP7279695A JP2778023B2 JP 2778023 B2 JP2778023 B2 JP 2778023B2 JP 7279695 A JP7279695 A JP 7279695A JP 7279695 A JP7279695 A JP 7279695A JP 2778023 B2 JP2778023 B2 JP 2778023B2
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運治 諸橋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼矢板で形成された鋼
矢板壁に笠コンクリートを設ける笠コンクリート用型枠
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、河川や湾岸の護岸として鋼矢板が
互いにその爪部を係合して連続打設した鋼矢板壁が用い
られ、この鋼矢板壁の上部には腐食防止、あるいは構造
物としての美化などのため笠コンクリートブロックが設
けられている。
【0003】そして従来の現場打ちコンクリートによる
施工では、鋼矢板壁の上部に鉄筋を配筋するとともに、
その外周に木製などからなる型枠を取り付けた後、型枠
内にコンクリートを打設し、硬化後型枠を外して設けら
れるものであった。一方、コンクリート製品を型枠とし
て用いるものも試みられており、例えば特開昭52−1
54227号公報には、内面にスペーサーを突設した2
枚のプレキャスト版を締結ボルトを介して一体にしたコ
ンクリートブロックを、鋼矢板壁に沿って設け、それら
プレキャスト版の下端と鋼矢板とを弾性シール材により
シールし、前記コンクリートブロック内に中詰コンクリ
ートを打設した後、天端ブロックを取り付ける擁壁の構
築工法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の型枠を用い
るものでは、型枠パネルを組み立てて型枠を組み立てな
ければならないため、型枠の取付け及び取外し作業に手
間がかかり、現場施工性に劣ると共に、現場工事費が大
になるという問題があった。
【0005】一方、上記コンクリート製プレキャスト版
を用いるものでは、この工場製品であるプレキャスト版
の製造コストが大になると共に、そのプレキャスト版が
中詰コンクリートと一体になって笠コンクリートを形成
するものであるため、プレキャスト版を型枠として再利
用することができなかった。しかも、現場施工において
は、2枚のプレキャスト版を一体化した後、この一体化
した笠コンクリートブロックを鋼矢板壁の上端に吊り降
ろして据え付けるものであるため、その据え付け吊ろ降
ろし及び位置決め作業が煩雑になるという問題もあっ
た。
【0006】そこで本発明は組み立て及び取外し作業が
容易で、現場施工性の向上を図ることができる笠コンク
リート用型枠を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、両端
部に形成した爪部を係合して鋼矢板を連続打設し、これ
ら鋼矢板により凹凸が連続する鋼矢板壁を形成し、この
鋼矢板壁の上端に型枠を据え付け、この型枠内にコンク
リートを打設して笠コンクリートを設ける笠コンクリー
ト用型枠において、陸側に据え付ける一側パネルと、他
側に据え付けられ正面部材と底面部材とを有する他側パ
ネルと、この他側パネルを支持するとともに前記一側パ
ネルに着脱自在に連結する支持体とからなるものであ
る。
【0008】請求項2の発明は、前記支持体は、前記他
側パネルを支持する支持枠と、この支持枠に他側を枢着
するとともに一側を前記一側パネルに着脱自在に連結す
る連結支持枠とからなるものである。
【0009】
【作用】請求項1の構成では、陸側に一側パネルを据え
付け、他側に他側パネルを据え付けると共に、支持体を
一側パネルに連結して両パネルを組み立てて型枠を形成
し、この型枠の内部にコンクリートを打設して笠コンク
リートを形成する。そして笠コンクリートの形成後は、
陸側パネルと支持体との連結を解除し、両パネルを取り
外す。
【0010】請求項2の構成では、他側パネルを支持す
る支持枠に、連結支持枠が枢着されているため、連結支
持枠を吊り上げた状態で、支持枠とともに他側パネルを
傾動することにより、他側パネルを笠コンクリートから
簡便に取り外すことができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面を参照して
説明する。図1ないし図12は本発明の一実施例を示
し、同図において、鋼矢板壁1は例えばU字型鋼矢板2
が爪部3を互いに係合して連続打設され、各鋼矢板2の
上端高さは打設時に略同一になるように揃えられてい
る。また、この鋼矢板2の他側である川B側には腹起し
4が前記鋼矢板壁1の他側に接した状態で横設されてい
る。そして前記腹起し4は、上向きのコ字型鋼からなる
上梁5と下向きコ字型鋼からなる下梁6とを連結板7に
より連結し、この連結板7にタイロッド8の他端が接続
され、このタイロッド8の一端が、一側である陸A側に
固定されている。
【0012】前記鋼矢板壁1に着脱自在に設けられる金
属製型枠11は、前記鋼鉄矢板壁1の陸A側に据え付けら
れる一側パネル12と、他側である川B側に据え付けられ
る他側パネル13と、この他側パネル13を支持すると共に
前記一側パネル12に一側を着脱自在に連結する支持体14
とを有している。
【0013】前記一側パネル12は、平板部15の外面に縦
横のリブ16を設けると共に、該平板部15に上,下の横桟
17,18と左右の縦桟19L,19Rとを設け、これら左右の
横桟19L,19Rの両側下部には、前記タイロッド8を挿
通する開口部20がそれぞれ形成されている。また、前記
上の横桟17上面の左右には、フックFなどが係止可能な
孔を有する吊金具21を設けると共に、ノック受22を設
け、このノック受22の上部に略V字型をなす左右方向の
溝23を設けている。さらに前記左右の横桟19L,19Rに
はターンバックル24,24の他端を連結する連結孔25,25
が上下に穿設され、これら上下の連結孔25,25にボル
ト,ナットを介して連結した上下のターンバックル24,
24の一端がタイロッド固定金具26に連結される。このタ
イロッド固定金具26は、図3及び図4に示すように、平
面略コ字型をなす左右の挟着片27L,27Rを有し、これ
ら左右の挟着片27L,27Rの上部を、枢軸28を介して回
動可能に連結し、一方の挟着片27Lの下部に螺子棒29を
回動自在に設け、他方の挟着片27Rの下部に前記螺子棒
29を挿入する縦溝30を形成し、その縦溝30に挿入した前
記螺子棒29にナット31を螺着し、前記左右の挟着片27
L,27Rの挟着溝32,32に前記タイロッド8を挟着固定
するようにしている。また、前記挟着片27L,27Rの側
板中央には、前記ターンバックル24,24の一端をボルト
ナットを介して連結する連結孔33が穿設されている。ま
た、図1に示すように、左右の縦桟19R,19Lには前記
開口部20,20に臨む取付板34が設けられ、この取付板34
にボルトナットを介して前記開口部20を塞ぐ閉塞板35が
固定され、この閉塞板35には前記タイロッド8に対応す
る半円切欠部36が形成されている。
【0014】前記他側パネル13は、図2に示すように、
別体をなす正面部材41と底面部材42とからなり、その正
面部材41は前記一側パネル12とほぼ同形の平板部41Aの
内面に、4か所の凸所43を形成し、その左右上下には下
向きの係止片44を突設し、さらに前記平板部41Aの内面
上,下には傾斜した面取り部45,46が設けられている。
また、前記底面部材41の一側縁には、前記鋼矢板壁1の
凹部1A及び凸部1Bに対応して凸部47及び凹部48が形
成され、これら凸部47及び凹部48の縁部にはゴムやスポ
ンジ等のシール材49が接着などにより装着され、また、
前記底面部材42の下面左右にはその一側及び他側に一側
向きの係止片50が突設されている。
【0015】前記他側パネル13を支持する前記支持体14
は、支持枠51と、連結支持枠52とからなり、前記支持枠
51は、垂直板部53と水平板部54とを一体にした側面L字
型をなし、その垂直板部53には前記正面部材41の係止片
44が係止する長孔状の係止孔55が穿設され、また、前記
水平板部54には前記底面部材42の係止片50が係止する長
孔状の係止孔56が穿設されている。前記連結支持枠52
は、左右一対の垂直杆57,57と一対の水平杆58,58とを
上部一側及び他側の横桟59,59により一体に形成してな
り、それら垂直杆57及び水平杆58は角柱部材よりなり、
前記水平杆58,58の下端を枢着部60を介して前記垂直板
部53の他側面下部に回動可能に連結している。また、前
記連結支持枠52の角部下面には、側面L字型の台座片61
が設けられ、図5に示すように、前記水平杆58の上,下
面、前記台座片61及び前記垂直板部53の上縁には、それ
ぞれ平面ほぼ同一位置に第1乃至第4の孔62,62A,62
B,62Cが穿設され、これら孔62,62A,62B,62Cに
L字型の固定部材63が挿脱自在に挿入される。さらに前
記垂直板部53の外面上部には、前記垂直杆57を挟む平面
略コ字型の押えアーム65が、枢着部66を介して回動自在
に枢着され、その押えアーム65により支持枠51に対する
連結支持枠52の回動角度を規制している。
【0016】前記支持体14の一側と前記一側パネル12と
は、図6に示すように、両者を締結する連結部材71を介
して着脱自在に連結され、前記支持体14の水平杆58の一
側端上部と、前記一側パネル12の上横桟17の下部とに
は、前記連結部材71を係止する丸棒などからなる係止受
部72,72Aがそれぞれ横設されている。前記連結部材71
は、前記係止受部72に係止する下向きフック状の係止部
73を設けた筒状カラー74と、上端に雄螺子部75を形成す
ると共に、下端に前記係止受部72Aに係止する上向きフ
ック状の係止部を有する連結棒76と、前記カラー74に挿
通した連結棒76の前記雌螺子部75に螺合する袋ナット77
からなる。さらに前記水平杆58の一側下部には、前記ノ
ック受22に係合するノック78が下方に向かって突設さ
れ、このノック78の下部に設けた円錐部78Aが前記溝23
に係合する。また、前記水平杆58の他側寄り下面には、
平面略U字型の受溝79が突設され、この受溝79は平面一
側が開口している。さらに前記水平杆58,58の上面に
は、それぞれ一対の第1の吊金具80と第2の吊金具81と
が突設され、前記支持体14に他側パネル13を装着した状
態の重心位置の他側と一側に前記第1及び第2の吊金具
80,81が位置している。
【0017】前記支持体14は前記受溝79位置で別体のセ
パレータ91により支持され、図7に示すように、前記受
溝79に係合する六角あるいは四角柱の係合頭部92を上部
に有する雌螺子体93と、この雌螺子体93に上部が螺合す
る両ネジ杆94と、この両ネジ杆94の下部が螺合するナッ
ト95を一体に設けた係止片96とからなり、この係止片96
が前記腹起し4の上梁5の他側縁に係止する。
【0018】次に前記型枠11の使用方法及び施工方法に
つき説明すると、まず、支持枠51にこれと別体の他側パ
ネル13をセットするには、水平板部54の係止孔56に係止
片50を挿入して底面部材42を他側にスライドすると共
に、垂直板部53の係止孔55に係止片44を挿入して正面部
材41を下方にスライドすることにより支持枠51に他側パ
ネル13を着脱可能に固定することができる。また、正面
部材41の固定の際には、固定部材63を抜いておけば、垂
直杆57を他側に倒しておくことができるため、水平杆58
が邪魔になることもない。このようにして他側パネル13
をセットするとともに、孔62,62A,62B,62Cに固定
部材63を挿入して支持枠51に連結支持枠52を角度固定し
ておく。この場合、図5に示すように、孔62Bに対して
孔62Cが一側よりに穿設されているため、固定部材63の
楔作用により垂直板部53の外面に垂直杆57が密着する。
【0019】そして施工においては、まず、図9に示す
ように、予め鋼矢板壁1の陸A側には基礎砕石、川砂10
1 等を敷き均し、転圧した後、一側パネル12の吊金具21
にフックFを係止し、クレーン等により吊り上げて鋼矢
板壁1の陸A側に布設し、同時に一側パネル12の高さ調
整も行う。また、タイロッド8にタイロッド固定金具26
を固定し、ターンバックル24を調整して固定する。ま
た、タイロッド8を挿通した開口部20には、その内面に
閉塞板35を固定して該開口部20を塞ぐ。また、鋼矢板壁
1の川B側に位置する腹起し4に係止片96を係止してセ
パレーター91を取り付けると共に、両ネジ杆94を回動し
て係合頭部92の上端の高さを調整する。この場合、ノッ
ク受22を基準としてセパレーター91の高さを調整し、ノ
ック受22とノック78の係合及び受溝79と係合頭部92の係
合により前記水平杆58が水平になるように調整する。
【0020】次に第1の吊金具80を用いて支持体14を吊
り上げ、この状態で支持体14は、図9に示すように、一
側が僅かに下がった傾斜状態となり、これを川B側から
陸A側に向かって移動し、ノック受22にノック78を係合
し、さらに吊り降ろすと、底面部材42の凹,凸部48,47
が鋼矢板壁1の他側面の凸,凹部1A,1Bに係合する
とともに、受溝79にセパレーター91の上端が係合する。
ここで支持枠51は受溝79より川B側に重心があるため、
受溝79にセパレーター91の上端が係合した状態で、ノッ
ク受22からノック78が僅かに浮き上がった状態となる。
次に陸A側において連結部材71の上下の係止部73,73A
を係止受部72,72Aに係止し、この後は吊金具80からク
レーンのフックFを取り外すことができ、袋ナット77を
締めると、前記係合頭部92を梃の支点として、支持体14
の川B側が僅かに持ち上がり、ノック受22の溝23にノッ
ク78の円錐部78Aが当接し、水平杆58が水平となる。こ
のようにして型枠11を鋼矢板壁1の上部に据え付けた
後、型枠11の上部開口からコンクリートCを打設し、該
コンクリートCが硬化して笠コンクリート102 が形成さ
れ、この笠コンクリート102 の他側面には前記凸所43に
対応して模様となる凹所103 が形成される。尚、その笠
コンクリート102 の内部には型枠11の据え付け前に図示
しない鉄筋を配筋しておく。そして型枠11の取り外しに
あっては、第2の吊金具81にクレーンのフックFを係止
し、固定部材63を上方に抜き取り、連結部材71を取り外
す。そして連結部材71を取り外すと、垂直杆57が川B側
に傾動し、この状態で連結枠51を川B側に移動しながら
僅かに下げると、図12に示すように、押えアーム65に
よって水平板部53が川B側に傾動し、他側パネル13が斜
め下側に回動するようにして笠コンクリート102 からス
ムーズに取り外される。一方、陸A側は、タイロッド固
定具26をタイロッド8から取り外すと共に、ターンバッ
クル24を一側パネル12から取り外し、一側パネル12を笠
コンクリート102 から取り外す。そして笠コンクリート
102 の上面にはセパレータ91の係合頭部92が突設した状
態で残り、該係合頭部92を回動して雌螺子体93を取り外
し、この雌螺子体93を取り外してできた凹部には、必要
によりコンクリートCを充填して仕上げを行う。また、
陸A側の基礎砕石、川砂101 の上にさらに基礎砕石、川
砂を充填し、笠コンクリート102 の上面と面一に仕上げ
てもよい。
【0021】このように本実施例では請求項1に対応し
て、両端部に形成した爪部3を係合して鋼矢板2を連続
打設し、これら鋼矢板2により凹,凸部1A,1Bが連
続する鋼矢板壁1を形成し、この鋼矢板壁1の上端に型
枠11を据え付け、この型枠11内にコンクリートを打設し
て笠コンクリートを設ける笠コンクリート用型枠におい
て、陸A側に据え付ける一側パネル12と、他側である川
A側に据え付けられ正面部材41と底面部材42とを有する
他側パネル13と、この他側パネル13を支持するとともに
一側パネル12に着脱自在に連結する支持体14とからなる
ものであるから、陸A側に一側パネル12を据え付け、他
側に他側パネル13を据え付けると共に、支持体14を一側
パネル12に連結して両パネル12,13を組み立てて型枠11
を据え付け、この型枠11の内部にコンクリートCを打設
して笠コンクリート102 を形成することができ、笠コン
クリート102 の形成後は、一側パネル12と支持体14との
連結を解除して両パネル12,14を取り外すことができる
ため、型枠11の組み立て及び取り外し作業が容易とな
り、現場施工性の向上を図ることができ、その型枠11は
繰り返し使用することができるため、施工費用を安価と
することができる。
【0022】また、このように本実施例では請求項2に
対応して、支持体14は、他側パネル13を支持する支持枠
51と、この支持枠51に他側を枢着するとともに一側を一
側パネル12に着脱自在に連結する連結支持枠52とからな
るものであるから、他側パネル13を支持する支持枠51
に、連結支持枠52が枢着されているため、連結支持枠52
を吊り上げた状態で、支持枠51と共に他側パネル13を傾
動することにより、笠コンクリート102 から他側パネル
13を簡便に取り外すことができ、本実施例のように、他
側面に模様となる凹所103 を形成する笠コンクリート10
3 等において、型枠11の取外しが非常に簡単となる。
【0023】さらに、実施例上の効果として、係止片44
と係止孔55からなる正面部材着脱機構及び係止片50と係
止孔56とからなる底面部材着脱機構によって支持枠51に
正面部材41と底面部材42を着脱可能に設けたから、使用
する鋼矢板2の種類により形状が変わる凹,凸部1A,
1Bに対応して底面部材42を形成し、形状の異なる底面
部材42を選択的に使用して各種の鋼矢板壁1の笠コンク
リート102 の施工に用いることができる。また、支持枠
51と連結支持枠52との角度固定及びその解除を固定部材
63の挿脱によりワンタッチで行うことができ、特に笠コ
ンクリート102から他側パネル13を取り外す際に便利で
あり、さらに、孔62Bに対して孔62Cを一側寄りに穿設
したため、固定部材63の楔作用により垂直板部53の外面
に垂直杆57が密着し、支持枠51と連結支持枠52間にがた
つきを生じることがない。また、施工においては、腹起
し4に突設するセパレーター91並びにノック受22とノッ
ク78により水平杆58を水平に位置決めして他側パネル13
を正しくかつ安定してセットすることができ、その際、
連結部材71の締付け操作によりノック受22にノック78を
係合することによってその位置決めを簡便に行うことが
できる。さらに連結支持枠52には、前記支持体14に他側
パネル13を装着した状態の重心位置の他側と一側に前記
第1及び第2の吊金具80,81を設けたため、据付け時と
取り外し時に、それら吊金具80,81を選択的に使用して
支持体14を所望の傾きにすることにより、据付けと取り
外しを簡便に行うことができる。また、ターンバックル
固定金具26は左右の挟着片27R,27Lが開閉するもので
あるため、タイロッド8への固定が容易であり、そのタ
イロッド8に固定したターンバックル固定金具26に、上
下一対のターンバックル24,24を介して一側パネル12を
強固に固定することができる。さらにまた、正面部材41
の上下には面取部45,46が形成されているため、出来上
がった笠コンクリート102 の角部に面取りがなされる。
また、底面部材42にはその縁にシール材49を設けたた
め、鋼矢板壁1との密着性が良好となり、打設したコン
クリートCが下部に流れ落ちない。また、連結部材71は
型枠11から取り外し可能であるから、交換が容易であ
る。さらに本実施例の型枠11は鋼矢板壁1の長さ方向に
複数並べて使用されるものであるが、該型枠11は前記長
さ方向が比較的短いため、平面曲りのある鋼矢板壁1に
笠コンクリート102 を形成するに便利である。
【0024】尚、本発明の上記実施例に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実
施が可能であり、例えば他側パネルは、正面部材と底面
部材が一体のものであってもよい。また、連結部材は一
側パネルと連結支持枠に係止する実施例のものに限ら
ず、一側パネルと連結支持枠との間を締め付けるボルト
ナットなどの締付式連結部材でもよく、さらに実施例で
は一側パネル及び連結支持枠と別体の連結部材を示した
が、この連結部材を一側パネル及び連結支持枠のいずれ
か或いは両者に設けてもよい。さらにまた、一側パネル
の固定方法は、タイロッド固定金具とターンバックルを
用いる実施例のものに限定されるものではなく、各種固
定手段を用いることができる。
【0025】
【発明の効果】請求項1の発明は、両端部に形成した爪
部を係合して鋼矢板を連続打設し、これら鋼矢板により
凹凸が連続する鋼矢板壁を形成し、この鋼矢板壁の上端
に型枠を据え付け、この型枠内にコンクリートを打設し
て笠コンクリートを設ける笠コンクリート用型枠におい
て、陸側に据え付ける一側パネルと、他側に据え付けら
れ正面部材と底面部材とを有する他側パネルと、この他
側パネルを支持するとともに前記一側パネルに着脱自在
に連結する支持体とからなるものであり、組み立て及び
取外し作業が容易で、現場施工性の向上を図ることがで
きる笠コンクリート用型枠を提供することができる。
【0026】請求項2の発明は、前記支持体は、前記他
側パネルを支持する支持枠と、この支持枠に他側を枢着
するとともに一側を前記一側パネルに着脱自在に連結す
る連結支持枠とからなるものであり、組み立て及び取外
し作業が容易で、現場施工性の向上を図ることができる
笠コンクリート用型枠を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す一側パネルと支持体の
斜視図である。
【図2】本発明の一実施例を示す他側パネルの斜視図で
ある。
【図3】本発明の一実施例を示すタイロッド固定金具の
正面図である。
【図4】本発明の一実施例を示すタイロッド固定金具の
側面図である。
【図5】本発明の一実施例を示す支持枠と連結支持枠の
要部の断面図である。
【図6】本発明の一実施例を示す連結部材によって一側
パネルと連結支持枠を連結した状態の断面図である。
【図7】本発明の一実施例を示すセパレーターの断面図
である。
【図8】本発明の一実施例を示す鋼矢板壁と底面部材と
の係合状態の断面図である。
【図9】本発明の一実施例を示す一側パネルを据付ける
施工工程の断面図である。
【図10】本発明の一実施例を示す他側パネルを据付け
る施工工程の断面図である。
【図11】本発明の一実施例を示す型枠の組立て状態を
示す断面図である。
【図12】本発明の一実施例を示す他側パネルを取り外
す施工工程の断面図である。
【符号の説明】
1 鋼矢板壁 2 鋼矢板 3 爪部 11 型枠 12 一側パネル 13 他側パネル 14 支持体 51 支持枠 52 連結支持枠 60 枢着部 102 笠コンクリート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−125709(JP,A) 特開 平7−48832(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E02B 3/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端部に形成した爪部を係合して鋼矢板
    を連続打設し、これら鋼矢板により凹凸が連続する鋼矢
    板壁を形成し、この鋼矢板壁の上端に型枠を据え付け、
    この型枠内にコンクリートを打設して笠コンクリートを
    設ける笠コンクリート用型枠において、陸側に据え付け
    る一側パネルと、他側に据え付けられ正面部材と底面部
    材とを有する他側パネルと、この他側パネルを支持する
    とともに前記一側パネルに着脱自在に連結する支持体と
    からなることを特徴とする笠コンクリート用型枠。
  2. 【請求項2】 前記支持体は、前記他側パネルを支持す
    る支持枠と、この支持枠に他側を枢着するとともに一側
    を前記一側パネルに着脱自在に連結する連結支持枠とか
    らなることを特徴とする請求項1記載の笠コンクリート
    用型枠。
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