JP2777832B2 - 車輌用モールデイングおよびその製造方法 - Google Patents

車輌用モールデイングおよびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、車輌のボデー外板に緩衝や損傷防止または
装飾等の目的で取付けるモールデイングおよびその製造
方法に係る。
〔従来技術〕
自動車のボデー外板には、駐車中に隣合う自動車が開
放したドアによつてボデー外板が損傷を受けないよう
に、車輌側面の最外側部に樹脂のモールデイングを装飾
を兼ねて取付けることがある。その他に、バンパーまた
はバンパーの高さの位置に緩衝用の帯状の樹脂の成形品
を取付けることがある。これらをここではモールデイン
グと総称する。
モールデイングは通常合成樹脂の帯状成形品で、硬質
のものが多いが、緩衝性を要求されるものはブロー成形
によつて中空の帯状体に形成される。これらのモールデ
イングを車輌の外板に取付けるにあたつてクリツプを用
いるが、多数のクリツプの頭部をブロー成形の際にモー
ルデイング中に埋設するもの(実公昭62−22123号参
照)、クリツプの頭部を係合するレールをブロー成形す
る際にモールデイングの一部に埋設するもの(特開昭60
−143159号参照)がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
ブロー成形で得られるモールデイングは、合成樹脂の
中空成形体であつて、成形歪みの開放による変形・収縮
や、樹脂固有の熱膨張係数によつての伸縮現象を生じ、
長手方向で湾曲を生じ易く、車輌への取付時の取付作業
が困難であつたり、取付後に車輌外板との間に隙間を生
ずる等の問題があつた。
本発明者は上述の変形防止対策として前述したレール
をブロー成形する際に一部に埋設したモールデイングが
有効であると考え、種々の実験を行つたが、円筒状のパ
リソンを偏平状にブロー成形する際に、その一部にほぼ
平坦な金属成形板を埋設したモールデイングにあつて
は、金属板から離れた位置にある樹脂成形部分の収縮の
ため、モールデイングの長手方向の反りが発生すること
を体験した。
本発明はブロー成形後長手方向の反りの発生しないモ
ールデイングおよびその製造方法を提供することを目的
とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、ブロー成形等によつて成形される中空の合
成樹脂成形体に、長手方向に実質的にほぼU字状に隆起
せしめた少くとも1個の突条を有する金属の補強板を埋
設し、前記樹脂成形体の中空壁体を前記補強板の突条の
頂部において重合せしめて相互に連結することにより、
モールデイングの長手方向の反りの発生を阻止すること
を骨子とするものである。
本発明の車輌用モールデイングは、金属の薄板よりな
り、その一面に実質的にほぼU字状に隆起せしめて形成
した少くとも1個の突条を長手方向に沿つて突設せしめ
た条片よりなる補強板と、前記補強板の前記突条の突設
形成されている面に前記条片の長手方向に沿つて添設さ
れた合成樹脂の中空壁体よりなる樹脂成形体とから成る
ものであつて、前記補強板は該補強板の表面形状に沿つ
て添設され形成された前記樹脂成形体の壁体部分に埋設
され、前記補強板と対向する位置の樹脂成形体の壁体部
分は、前記補強板に添設された壁体部分に前記突条の頂
部において連結され、前記樹脂成形体は埋設された補強
板の突条とこれに添設された壁体部分とによつて実質的
に区劃され、かつ埋設された補強板の長手方向に沿つて
互いに平行する少くとも2個の中空室を形成しているも
のである。
また本発明による上記車輌用モールデイングの製造方
法は、前記補強板の前記突条を突設した面に、可塑化し
た熱可塑性樹脂の中空筒状の予備成形体を前記補強板の
長手方向に沿つて添設し、成形型中において前記中空筒
状の予備成形体の内壁面に作用する気体圧力により前記
予備成形体の筒壁の一部を前記補強板に沿わせて成形し
て該補強板を前記筒壁に埋設させ、前記予備成形体の残
余の筒壁を前記成形型の成形面に沿つて成形するととも
に、前記補強板に沿わせて成形した筒壁部分と前記突条
の頂部において連結させ、前記予備成形体を固化せしめ
ることにより、前記補強板の突条とこれに添設された筒
壁部によつて実質的に区劃され、かつ埋設された前記補
強板の長手方向に沿つて互いに平行する少くとも2個の
中空室を有する樹脂成形体を形成する方法である。
〔実施例〕
第1図は、本発明の車輌用モールデイングの一実施例
を長手方向に垂直な面で切断した断面図で、前記モール
デイングは第2図に斜面図で示す補強板1と、ポリプロ
ピレン、ポリエチレン、ポリフエニレンオキシドとポリ
スチレンのポリマーブレンド(商標名ノリル)等の合成
樹脂材料の中空壁体からなる樹脂成形体2とにより構成
される。
補強板1は、ステンレス鋼等鋼板その他黄銅板等金属
の薄板よりなる条片をプレス成形したもので、条片の幅
方向の側端縁に幅の狭い平坦部11,11を形成し、その主
要部に前記条片の長手方向に垂直の面内において頂部12
を丸く形成した逆V字状の突条13を隆起形成する。この
突条13は補強板1の全長にわたり形成する。補強板1の
長手方向両端部には、突条13の斜辺部より延長せしめた
矩形状の突片14が突設され、該突片14,14は互いに対向
するように内側に向けて曲げられる。前記突条13の斜辺
部にはV字状の打抜きにより条片より切り起された多数
の突起片15,15…が、前記斜辺部の上面に突設されてい
る。なお符号16は補助孔を示す。
樹脂成形体2は樹脂材料を可塑化せしめて中空筒状の
予備成形体(パリソン)として補強板1の突条13を隆起
突出せしめた面上に添設され、前記補強板1の面に添つ
て成形されて補強板1を埋設した第1の壁体部分21と、
該部分21の前記補強板1の平坦部11,11を埋設した端部
より側方に延び、車輌のボデー外板に取付けられる平坦
な第2の壁体部分22,22と、これら平坦な第2の壁体部
分22,22の外側端縁を連結し、車輌のボデー外板上に露
呈されて、緩衝部ともなり、装飾部ともなる第3の壁体
部分23が成形されている。そしてこの第2の壁体部分23
の内壁は、第1の壁体部分21と前記補強板1の突条13の
頂部12において、符号24の部分において連結されてい
る。前記予備成形体はその中空筒状の壁体の内壁に作用
せしめられる気体圧力によつて、第1の壁体部分21は補
強板1に、第2および第3の壁体部分22,23は前記補強
板1を支承した成形型の成形面に、それぞれ圧接されて
成形され、固化されて樹脂成形体2とされる。補強板1
に形成された突起片15は、補強板1の第1の壁体部分21
への埋設に際して前記壁体部分21に錠着され、埋設一体
化を強化する。補強板1の長手方向両端部においては、
樹脂成形体2は、第1および第2の壁体部分21,22に対
し第3の壁体部分23が収束重合され、第2の壁体部分22
の延長上に延在する平坦な端部(後述する)を形成す
る。この端部の成形にあたり、補強板1の突片14は、第
1の壁体部分21が内壁に作用する気体圧力により突条13
の内部に入りこむのを阻止する。
本実施例のモールデイングにおいては、補強板1が樹
脂成形体2の長手方向の全長にわたつて埋設され、補強
板1の両側縁部の平坦部11が樹脂成形体2の車輌ボデー
外板に当接する第2の壁体部分22に埋設され、突条13が
第1の壁体部分21に埋設され、モールデイングの外壁を
形成する樹脂成形体2の第3の壁体部分23は補強板1の
突条13の頂部12に添着された第1の壁体部分21と部分24
において接合されているから、成形歪みの開放による変
形・収縮等が生じても、樹脂成形体2の第1の壁体部分
21は補強板1の突条13に埋設され、第3の壁体部分23は
部分24において第1の壁体部分21に接続されているか
ら、モールデイングの長手方向の反りは補強板1の突条
13の形成による強度増強により阻止され、反りを発生す
ることはない。
そして前記樹脂成形体2は、埋設された補強板1の突
条13と該突条13に添設された第1の壁体部分21とによつ
てその内部空間が実質的に区劃され、かつ補強板1の長
手方向に沿つて突条13の両側に互いに平行する2個の中
空室25,25が形成され、隣接して停車した車輌のドアの
エツヂ等の異物が衝突した場合に、適度の緩衝効果が得
られ、モールデイングを取付けた車輌のボデー外板を損
傷から保護する。
本実施例のモールデイングは樹脂成形体2の第2の壁
体部分22に両面接着テープを貼着して車輌のボデー外板
に固定するに適する。
第3図は本発明の車輌用モールデイングの他の実施例
を長手方向に垂直な面で切断した断面図で、前記モール
デイングは第4図に斜面図で示す補強板3と、前記実施
例と同じ樹脂材料の中空壁体からなる樹脂成形体4とに
より構成される。
補強材3も前記実施例と同じ材料の金属薄板よりなる
条片をプレス成形したものである。本実施例において
は、長手方向に垂直な断面において、条片の中央部に幅
広の平坦部31を形成し、該平坦部31の両側に逆U字状の
突条32,32を2個隆起形成させ、条片の側端縁は小さく
L字状に折曲した端縁部33,33を形成する。これらの平
坦部31、突条および端縁部33は、条片の長手方向全長に
わたり形成する。前記突条32,32の頂部34は全長にわた
つて滑らかな面に形成され、側辺部に多数の小さい通孔
35が穿設される。平坦部31には車輌外板にモールデイン
グを取付けるためのクリツプ5を係止する長孔36と補助
孔37とが若干数穿設される。条片の平坦部31の長手方向
両端部には、平坦部31より延長せしめた矩形状の突片38
が突設され、突条32の隆起方向と同一方向に垂直に突出
するように曲げられて補強板3を構成する。なお本実施
例の補強板3には、各突条32の頂部34の適所に凹陥部39
が複数個形成されている。この凹陥部39は突条32の長手
方向には小寸法で、平坦部31から凹陥部39までの高さは
平坦部31から頂部34までの高さより若干低い。
樹脂成形体4は可塑化せしめた中空筒状の予備成形体
(樹脂パリソン)として補強板3の突条32を隆起突設せ
しめた面上に添設され、前記補強板3の面に添つて形成
されて補強板3を埋設せしめた第1の壁体部分41と、該
部分41の前記L字状の端縁部33を埋設した端部より側方
に延び、車輌のボデー外板に取付けられる平坦な第2の
壁体部分42,42と、これら平坦な第2の壁体部分42,42の
外側端縁を連結して車輌のボデー外板上に露呈され、緩
衝部ともなり、装飾部ともなる第3の壁体部分43が成形
されている。そしてこの第3の壁体部分43の内壁は、第
1の壁体部分41と前記補強板3の突条32の頂部34におい
て、符号44で示す部分において連結されている。前記予
備樹脂成形体はその中空筒状の壁体の内壁に作用せしめ
られる気体圧力によつて第1の壁体部分41は補強板3
に、第2および第3の壁体部分42,43は前記補強板3を
支承した成形型の成形面に、それぞれ圧接されて成形さ
れ、固化されて樹脂成形体4とされる。補強板3の突条
32の側辺部に形成した通孔35、平坦部31に形成した補助
孔37には前記予備成形体が気体圧力で入りこみ、第1の
壁体部分41と補強板3との固着を確実にする。なお第3
図に示すように補強板3の長孔36に予めクリツプ5を係
止せしめておくと、前記第1の壁体部分41にクリツプ5
の頭部51が埋設される。該クリツプ5は補強板3の平坦
部31に形成した長孔36の幅より狭い幅と長孔36の幅より
大なる長さとを有する矩形の頭部51と係止部52を備えた
軸杆53の先端に係止爪54,54を一体に形成したもので、
頭部51の長手方向を長孔36の長手方向に平行とした状態
で長孔36内に挿通し、90度回動せしめることで、頭部51
と係止部52との間に補強板3の平坦部31を介装させ係止
される。補強板3の長手方向の端部に備えた突片38は樹
脂成形体4の第3の壁体部分43の長手方向端部を成形す
る。
本実施例のモールデイングにおいても前記実施例と同
様に補強板3の埋設と、第1の壁体部分41の突条32の頂
部に添設された壁体部分と第3の壁体部分43とが部分44
によつて接合されているから、モールデイングに長手方
向の反りの発生を阻止する。本実施例においては補強板
3には2条の突条32,32が互いに平行に隆起突出せしめ
られ、第1の壁体部分41はこれら突条32,32に添つて隆
起せしめられており、第3の壁体部分43と前記隆起部分
の頂部の部分44によつて接合され、樹脂成形体4の内部
空間を3個の互いに平行な中空室45,45,45に実質的に区
劃しており、反りの防止も確実で緩衝効果もよい。
次に本発明の車輌用モールデイングの製造方法につい
て説明する。第5図は第1図に示すモールデイングを製
造する方法の一実施例を示す概念図、第6図はその金型
の横断面図である。図中モールデイングに付した符号は
第1図、第2図について説明した部分を同一符号で示
す。
この方法には一対の金型61,62が使用される。第1の
金型61は、その長手方向に垂直な断面において、樹脂成
形体2の壁体部分22を成形する2個の平坦な第1成形面
63,63の間に、補強板1の突条13を背面から係止する断
面梯形の突畝64が形成されている。この突畝64は補強板
1を金型61上で所定位置に位置させる。第2の金型62に
は樹脂成形体2の第3の壁体部分23を成形する凹形の第
2成形面65が形成され、該第2成形面65の両端部の延長
部66,66により第1の金型61と嵌合して成形空間を形成
する。第5図に示す長手方向に沿う断面においては、第
2の金型62の第2成形面65は第1の金型61の突畝64の端
部を超えて長手方向に延在する第3成形面67を備える。
上記一対の金型61,62を分離させ、第1の金型61の突
畝64に突条13を装着して補強板1を第1の金型61に支承
せしめる。次いで樹脂成形体2を構成すべき樹脂材料を
それぞれの材料に応じた150〜230℃の温度に加熱して可
塑化させ、ダイヘツド71より円筒状に押出し中空の予備
成形体(パリソン)72を作る。この予備成形体72の長さ
は金型61,62の長さより十分に長いものとし、その先端
を公知のパリソンピンチ73で平坦に押圧して閉塞把持
し、ダイヘツド71より予備成形体72の内部に空気を封入
して金型61,62を閉じる。予備成形体72は第2の金型62
の第3成形面67より金型の長手方向両端部で金型61,62
間に圧接挟持され、両端を閉塞されるとともに、一対の
金型61,62間に形成される成形空間内に押し込められ、
特に第1の金型61の突畝64およびこれに支承されている
補強板1の突条13により内部空間の容積を縮小せしめら
れるので、内部空間に閉じ込められて予備成形体72の内
壁面に作用する空気の圧力は上昇し、可塑化状態にある
予備成形体72を補強板1、第1ないし第3成形面63,65,
67に押圧し補強板1を埋設し、全体を成形するととも
に、補強板1の突条13の頂部12に添設されている予備成
形体72の壁体部分と第2成形面65により成形されている
予備成形体72の壁体部分とを部分24において接合する。
第2の金型62の第3成形面67と第1の金型61の突畝64の
端部との間に若干の間隙があるので、第3成形面67に圧
接された予備成形体72の壁体部分と補強板1の突片14に
圧接された予備成形体72の壁体部分との間に空間が形成
され、この空間が前記部分24で接合されて補強板1の突
条13に添設された予備成形体72の壁体部分で区劃された
2個の中空室25,25に連通し、両中空室25,25内の空気圧
を均等にする。
その他本実施例においては、ダイヘツド71より円筒状
に押し出された予備成形体72を所定の長さに切断し、内
部空間に十分空気を閉じ込めた状態で両端を閉塞し、こ
れを第2の金型62の第2および第3成形面65,67に沿わ
せて配置し、しかる後両金型61,62を閉じ、前記予備成
形体72の長手方向両端部を金型61,62により閉塞して成
形しても、前記と同様の予備成形体72の成形をすること
ができる。あるいは所定長に切断され冷却固化されてい
る熱可塑性樹脂パイプを、その可塑化温度に加熱して両
端を閉塞し、前記と同様に成形面65,67に沿わせて配置
し、両金型61,62を閉じてもよい。
予備成形体72が成形され冷却固化された後、両金型6
1,62を分離して成形された樹脂成形体2をとり出し、余
分な樹脂部分を切断しバリ取りを行うと、第1図に示す
断面のモールデイングが得られる。
第7図は第3図に示したモールデイングを製造する方
法の一実施例を示す概念図、第8図はその金型の横断面
図である。図中モールデイングに付した符号は、第3
図、第4図について説明した部分を同一符号で示してい
る。
この方法においても一対の金型81,82が使用される。
第1の金型81は、その長手方向に垂直な断面において、
中央部に補強板3の平坦部31を載置する平面状部83の両
側に補強板3の突条32,32を背面から係止する断面がほ
ぼ逆U字状の突畝84が2条形成され、これら突畝84の外
側に樹脂成形体4の第2の壁体部分42,42を成形する平
坦な第1成形面85が形成されている。前記突畝84は補強
板1を金型81上の所定位置に位置させるもので、該突畝
84の頂部の所定位置には、補強板3の突条32の頂部34に
形成した凹陥部39を受け入れる凹陥部86を形成する。第
2の金型82には樹脂成形体4の第2の壁体部分42を成形
する凹形の第2成形面87が形成され、該第2成形面87の
両端部は第1成形面85に垂直に延長されてその延長部88
により第1の金型81と嵌合して成形空間を形成する。前
記第2成形面87の第1の金型81の突畝84に対応する部分
には突畝84に向かつて突出する突起条89を形成する。こ
れら突畝84および突条89は金型81,82の長手方向に平行
して延在する。
第1の金型81の前記平面状部83にはその長手方向に複
数個の矩形孔90(第8図参照)を凹設する。この矩形孔
90は補強板3に予めクリツプ5を係止せしめた後樹脂成
形体4を成形する場合に、前記クリツプ5を収納してお
くためのものである。
前記一対の金型81,82を分離させ、第1の金型81に補
強板3を支承せしめる。クリツプ5が補強板3に係止さ
れている場合には、クリツプ5を適所の矩形孔90に収納
し、然る後補強板3の突条32を第1の金型81の突畝84に
被冠させる。
前記実施例と同様にダイヘツド71より押出した円筒状
の中空の予備成形体72をパリソンピンチ73で閉塞把持
し、予備成形体72の内部に空気を封入して金型81,82を
閉じる。予備成形体72は第1の金型81の突畝84,84およ
び該突畝84に支承されている補強板3の突条32により内
部空間の容積を縮小され、内部空間の気圧が上昇するの
で、可塑化状態にある予備成形体72の壁体は内壁面に作
用する気体圧力で成形空間内で外方に拡がり、補強板3
の面上に押圧された壁体は該補強板3を埋設して第1の
壁体部分41を構成し、第1および第2成形面85,87に押
圧された壁体は第2および第3の壁体部分42,43をそれ
ぞれ形成するとともに、第2の金型82の第2の成形面87
に形成された突起条89と補強板3の突条32の頂部34との
間で、第1の壁体部分41と第3の壁体部分43とが重合し
て部分44で接合される。この際補強板3の突条32の頂部
34には凹陥部39が複数個形成されており、該凹陥部39の
頂部は残余の頂部34より低い位置にあるため、部分44で
接合される2層の予備成形体72の壁体間に小寸法の接合
されない部分が生じ、これが気体通路91を形成するか
ら、補強板3の突条32間に位置する中空部分と突条32の
両側に位置する中空部分とは前記気体通路91を介して連
通し、予備成形体72の内部の圧力分布を均等にする。補
強板3の平坦部31の長手方向両端部に形成した矩形の突
片38は予備成形体72の2層の壁体間に挟持され、突条32
の長手方向両端部は予備成形体72の2層の壁体によつて
閉塞される。
予備成形体72が成形され、冷却固化された後、両金型
81,82を分離して成形された樹脂成形体4をとり出し、
余分な樹脂部分を切断しバリ取りを行うと、第3図に示
す断面のモールデイングが得られる。
本実施例においても、前記実施例と同様に、ダイヘツ
ド71より円筒状に押し出した予備成形体72を所定の長さ
に切断して金型81,82の成形空間に挿入する方法および
予め固化されている管状の熱可塑性合成樹脂パイプを可
塑化温度に加熱した後両金型81,82内に挿入し成形する
方法を採ることが可能である。
なお前記実施例および本実施例において、一対の金型
により樹脂予備成形体72を成形中に該予備成形体72の内
壁に作用せしめる気体圧力の供給方法として、第1の金
型61,81に補強板1,3に形成した補助孔16,37に対応する
位置に配設した針状体92を予備成形体72の壁体を貫通で
きるようにし、この針状体92により予備成形体72の内腔
部に気体圧力を導入してもよい。
〔発明の作用および効果〕
本発明の車輌用モールデイングは、金属薄板の一面に
実質的にほぼU字状に隆起せしめて形成された少くとも
1個の突条が長手方向に沿つて突設せしめられた条片よ
りなる補強板と、前記補強板の前記突条が突設形成され
ている面に前記条片の長手方向に沿つて添設された合成
樹脂の中空壁体よりなる樹脂成形体とからなつており、
前記樹脂成形体の補強板の突条が突設されている面に添
設されている壁体部分には前記補強板が埋設されてお
り、前記樹脂成形体の前記突条と対向する位置の壁体部
分は、前記補強板の突条に添設された壁体部分に前記突
条の頂部において連結されているから、車輌のボデー等
のモールデイングとして装着する際または装着後におい
て、成形時の歪みの解放または樹脂固有の熱膨張係数に
よつて、モールデイングの緩衝部および装飾部となる樹
脂成形体の壁体部分に変形や伸縮現象が生じても、実質
的に逆U字状に隆起せしめて突条を形成した補強板の長
手方向の湾曲に抗する強度は大であるから、モールデイ
ングに反りや湾曲を生ずることなく、また前記樹脂成形
体は埋設された補強板の突条とこれに添設された壁体部
分により実質的に区劃され、かつ埋設された補強板の長
手方向に沿つて延在し互いに平行する少くとも2個の中
空室を形成するから、前記モールデイングの表面の緩衝
部を構成する樹脂成形体の壁体部分は、少くともその一
側縁を補強板の突条の頂部で支承された少くとも2個の
壁体部分が長手方向に並列して存在することとなり、安
定した緩衝効果を奏するものである。
そして前記補強板には条片の打抜きにより形成された
突起または穴を備えた場合には、これに添設された樹脂
成形体の壁体が被覆されることによつて、補強板の樹脂
成形体に対する固定は一層強化される。
また本発明の車輌用モールデイングの製造方法は、前
記の補強板の前記突条を突設した面に可塑化せしめた熱
可塑性合成樹脂の中空筒状の予備成形体を前記補強板の
長手方向に沿つて添設し、成形型中において前記中空筒
状の予備成形体の内壁面に作用する気体圧力により前記
予備成形体の壁体部分の一部を前記補強板に沿わせて成
形して該補強板を前記壁体部分に埋設させ、前記予備成
形体の残余の壁体部分を前記成形型の成形面によつて成
形するとともに、前記補強板に沿つて成形された壁体部
分と前記突条の頂部において連結させ、前記予備成形体
を固化せしめることにより、前記補強板の突条とこれに
添設された壁体部分とによつて実質的に区劃され、埋設
された前記補強板の長手方向に沿つて互いに平行する少
くとも2個の中空室を備えた樹脂成形体を形成すること
を特徴とするものである。従つて、補強板を成形型に支
承せしめるにあたつては補強板に隆起せしめて突出形成
した突条が利用でき、かつ可塑化せしめた熱可塑性合成
樹脂の予備成形体は内壁面に気体圧力を作用せしめられ
て補強板に圧着せしめられることから、成形型に支承せ
しめた補強板の各面には該面に垂直に予備成形体の壁体
部分が圧着されて横方向の力は作用せず、補強板は成形
型に一時的に固定する必要なく、定位置に例えば突畝等
の突起物を利用して位置決めするのみで足りる。そして
予備成形体は可塑化せしめた中空筒状として成形される
から、補強板に打ち抜きによる突起や孔が形成されてい
ても、補強板の突条の端面部のように若干面積の開口部
があつても、樹脂材料がこれら孔や開口部から流出する
ことなく、孔や開口部内に膨出して入りこみ、補強板と
の連結を良好にし、補強板を予備成形体の壁体部分の一
部に埋設する。さらに、補強板に添設されて補強板を埋
設して成形される壁体部分以外の予備成形体の壁体部分
は、その内壁面に作用する気体圧力により成形型の成形
面に圧接され成形されるとともに、補強板の突状と対向
する位置にある壁体部分を前記突条に沿つて添着成形さ
れる壁体部分に対し、前記突条の頂部において重合させ
連結させたことにより、予備成形体が固化されて形成さ
れる樹脂成形体の内部には、補強板の突条とこれに添設
された壁体部分とによつて実質的に区劃され、埋設され
た補強板の長手方向に沿つて互いに平行する少くとも2
個の中空室が形成されるから、製造したモールデイング
が製造後の樹脂成形体の壁体部分に収縮による変形を生
じ易いとしても、補強板を埋設した壁体部分は収縮によ
る変形が阻止され、また補強板の突条と対向する位置に
ある樹脂のみの壁体部分は前記突条の頂部において補強
板を埋設した壁体部分と重合されて連結されているか
ら、その収縮による変形も補強板により阻止されて、実
質的な収縮変形によるモールデイングの長手方向の反り
を生ずることはない。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の車輌用モールデイングの一実施例の断
面図、第2図は前記実施例に使用される補強板の長手方
向の一部を省略して示した斜面図、第3図は本発明の車
輌用モールデイングの他の実施例の断面図、第4図はそ
の補強板の一部を省略して示した斜面図、第5図は第1
図に示したモールデイングの製造方法の一実施例を示し
た概要図、第6図は前記製造方法に用いる成形型の断面
図、第7図は第3図に示したモールデイングの製造方法
の一実施例を示した概要図、第8図は前記製造方法に用
いる成形型の断面図である。 なお図中、次の符号はそれぞれ次の部分を示す。 1,3……補強板、2,4……樹脂成形体、 21,22,23,41,42,43……壁体部分、 25,45……中空室、15……突起、 35……孔、71……ダイヘツド、 72……予備成形体。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属の薄板よりなり、その一面に実質的に
    ほぼU字状に隆起せしめて形成した少くとも1個の突条
    を長手方向に沿つて突設せしめた条片よりなる補強板
    と、 前記補強板の前記突条が突設形成されている面に前記条
    片の長手方向に沿つて添設された合成樹脂の中空壁体よ
    りなる樹脂成形体とからなり、 前記補強板は、該補強板の表面形状に沿つて添設され成
    形された前記樹脂成形体の壁体部分に埋設され、 前記補強板と対向する位置の樹脂成形体の壁体部分は、
    前記補強板に添設された壁体部分に前記突条の頂部にお
    いて連結されるとともに、前記樹脂成形体は埋設された
    補強板の突条と、これに添設された壁体部分とによつて
    実質的に区劃され、かつ埋設された補強板の長手方向に
    沿つて延在し互いに平行する少くとも2個の中空室を形
    成することを特徴とする車輌用モールデイング。
  2. 【請求項2】前記補強板は、条片の打抜きにより形成さ
    れた突起または穴を備え、これに添設された樹脂成形体
    の壁体部分によつて被覆されていることを特徴とする第
    1請求項に記載の車輌用モールデイング。
  3. 【請求項3】金属の薄板よりなり、その一面に実質的に
    ほぼU字状に隆起せしめて形成した少くとも1個の突条
    を長手方向に沿つて突設せしめた条片よりなる補強板の
    前記突条を突設した面に、可塑化せしめた熱可塑性合成
    樹脂の中空筒状の予備成形体を前記補強板の長手方向に
    沿つて添設し、 成形型中において前記中空筒状の予備成形体の内壁面に
    作用する気体圧力により前記予備成形体の壁体部分の一
    部を前記補強板に添わせて成形して該補強板を前記壁体
    部分に埋設させ、前記予備成形体の残余の壁体部分を前
    記成形型の成形面によつて成形するとともに、前記補強
    板に沿つて成形された壁体部分と前記突条の頂部におい
    て連結させ、 前記予備成形体を固化せしめることにより、前記補強板
    の突条とこれに添設された壁体部分とによつて実質的に
    区劃され、埋設された前記補強板の長手方向に沿つて互
    いに平行する少くとも2個の中空室を備えた樹脂成形体
    を形成することを特徴とする車輌用モールデイングの製
    造方法。
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