JP2776691B2 - 摩擦材 - Google Patents

摩擦材

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JP2776691B2 JP4163753A JP16375392A JP2776691B2 JP 2776691 B2 JP2776691 B2 JP 2776691B2 JP 4163753 A JP4163753 A JP 4163753A JP 16375392 A JP16375392 A JP 16375392A JP 2776691 B2 JP2776691 B2 JP 2776691B2
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D65/00Parts or details
    • F16D65/0006Noise or vibration control
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D69/00Friction linings; Attachment thereof; Selection of coacting friction substances or surfaces
    • F16D2069/002Combination of different friction materials

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Braking Arrangements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は摩擦材に関し、更に詳細
には自動車等の車両のブレーキに使用される摩擦材に関
する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両のブレーキに使用される
摩擦材としては、例えば図10に示す摩擦材100が使
用される。かかる摩擦材100は、図10(a)に示す
様に、金属製のプレート102に穿設された結着孔10
6、106によって、溝108が形成されたライニング
材104がプレート102に一体化されている。この結
着孔106、106は、ライニング材104の対称軸L
に対して対称となるように、プレート102に穿設され
ている。かかる摩擦材100おいて、図10(a)のX
ーX面における縦断面図である図10(b)に示すよう
に、ライニング材104の一部が結着孔106、106
に進入してプレート102とライニング材104との結
着を図っている。この様な図10に示す摩擦材100を
製造する際に、従来、特公昭50ー37350号公報等
において提案されている如く、摩擦材100を構成する
ライニング材104の硬度等の物性を可及的に均一にす
べく、金属製のプレート102に穿設された結着孔10
6、106に結着材としての熱硬化性樹脂を含むライニ
ング原料を充填した後、前記ライニング原料を仮成形し
て得られた仮成形体とプレート102とを一体にして加
熱・加圧成形を施している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる摩擦材の製造法
によれば、均斉な物性のライニング材が金属製のプレー
トの一面に結着された摩擦材を得ることができる。しか
しながら、本発明者等の検討によれば、摩擦材を構成す
るライニング材の物性が均一になるほど、前記摩擦材を
装着したブレーキの操作時に、「鳴き」が発生し易いこ
とが判明した。かかるブレーキの操作時の「鳴き」を防
止すべく、特開昭54−42569号公報には、金属製
のプレート上に形成されたライニング材の一方側に偏在
するように、プレートに孔を穿設し、この孔内に進入し
たライニング材の部分を、プレート面上のライニング材
よりも低硬度とした摩擦材が提案されている。 しかし、
この公報の摩擦材によれば、当初はブレーキの操作時の
「鳴き」を減 少できるものの、ライニング材を低硬度に
形成した部分が他の部分よりも磨耗される偏磨耗が発生
して鳴き現象が再び発生し易くなるため、「鳴き」の可
及的な減少は困難であることが判った。そこで、本発明
の目的は、ブレーキ操作時における「鳴き」を可及的に
減少し得る摩擦材を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記目的
を達成すべく検討を重ねた結果、ライニング材の対称軸
に対して対称となるように、金属製のプレートに穿設し
た結着孔を利用し、結着孔に相当するライニング材部
を、プレート面上のライニング材部分よりも低硬度とす
ることによって、ライニング材の偏磨耗を防止しつつブ
レーキ操作時の「鳴き」(以下、単に鳴きと称する)が
減少することを見出し、本発明に到達した。すなわち、
本発明は、金属製のプレートに穿設された1個又は複数
個の結着孔に、結合材である熱硬化性樹脂を含むライニ
ング材の一部が進入し、前記プレートの一面にライニン
グ材が一体に結着された摩擦材において、該結着孔がラ
イニング材の対称軸に対して対称となるように、前記プ
レートに穿設され、且つ前記結着孔の内部及び結着孔上
に位置して結着孔を閉塞するライニング材部分が前記プ
レート面上に位置するライニング材部分の硬度よりも低
硬度であって、両ライニング材部分の硬度差が10〜6
0HRS(ロックウエル硬度)であることを特徴とする
摩擦材にある。
【0005】かかる構成を有する本発明において、プ
ートの結着孔を閉塞するライニング材部分の比重がプレ
ート面上に位置するライニング材部分の比重よりも低比
重であって、比重差が0.3〜1.4であることが、鳴
きを減少することができ且つライニング材の強度も保持
でき好適である。更に、ライニング材の全表面積に対
し、低硬度のライニング材部分の表面積が5〜40%で
あることも、鳴きの減少及びライニング材の強度保持の
点から好ましい。
【0006】また、プレートの結着孔を閉塞するライニ
ング材部分とプレート面上に位置するライニング材部分
との組成が異なることが、ライニング材に硬度差を容易
に設けることができる。この際に、プレートの結着孔を
閉塞するライニング材部分に含有される熱硬化性樹脂量
が、プレート面上に位置するライニング材部分に含有さ
れる熱硬化性樹脂量よりも少なくなるように調整されて
いることが、硬度差をライニング材に更に一層容易に設
けることができる。
【0007】
【作用】摩擦材の鳴きは、ブレーキ操作時に摩擦材に加
えられた振動数にライニング材が共鳴して大きくなるも
のと考えられる。このため、摩擦材の鳴きを低減するた
めには、ライニング材をブレーキ操作時に摩擦材に加え
られる振動に共鳴し難い構造とすることが大切である。
この点、本発明の摩擦材においては、ライニング材に硬
度差(比重差)を設け、摩擦材に加えられる振動に対し
て共鳴し難い構造としているため、摩擦材の鳴きを減少
することができる。また、ライニング材の対称軸に対し
て対称となるように、プレートに穿設された結着孔
置するライニング材部分が、プレート面上に位置するラ
イニング材部分よりも低硬度である。このため、低硬度
部分がライニング材の一方側に偏在している摩擦材に発
生するライニング材の偏磨耗を防止でき、ライニング材
の偏磨耗に起因する鳴きも防止できる。尚、ライニング
材の偏磨耗に因る鳴き現象は、ライニング材が偏磨耗し
た摩擦材をディスクブレーキに使用した場合、ブレーキ
操作の際に、回転するディスク方向にピストンによって
押圧された摩擦材に変形が発生し、摩擦材が共鳴し易く
なっていることに起因するものと考えられる。
【0008】
【発明の構成】本発明の摩擦材を図面によって説明す
る。図1(a)は、本発明に係る摩擦材の一実施態様を
示す正面図である。図1(a)に示す摩擦材10は、結
着孔16、16が穿設された金属製のプレート12に、
溝18が形成されたライニング材14が一体化されてい
る。この結着孔16、16は、ライニング材14の対称
軸Lに対して対称となるように、プレート16に穿設さ
れている。かかる摩擦材10のライニング材14は、図
1(a)のAーA面における縦断面図である図1(b)
に示すように、結着孔16、16に一部が進入してプレ
ート12とライニング材14とが一体に結着されてい
る。この様な本発明に係る摩擦材10を構成するライニ
ング材14において、結着孔16、16の内部及び結着
孔16上に位置して結着孔16、16を閉塞する部分1
4bの硬度が、プレート12面上に直接結着された部分
14aの硬度よりも低硬度であることが大切である。こ
こで、結着孔16、16を閉塞する部分14bの硬度
と、プレート12面に直接結着された部分14aの硬
度とが実質的に等しい場合、ブレーキ操作等の際に、摩
擦材10に加えられる振動にライニング材14が共鳴し
易くなり鳴きが大きくなる。一方、部分14bの硬度が
部分14aの硬度よりも高硬度である場合、ブレーキ操
作時等に発生する鳴きを減少することができるものの、
かかる硬度差を有する摩擦材を工業的に製造することが
困難である。
【0009】この様な本発明の摩擦材10のライニング
材14において、結着孔16、16を閉塞する部分14
b(以下、低硬度部分14bと称することがある)の硬
度と、プレート12面上に直接結着された部分14a
(以下、高硬度部分14aと称することがある)の硬度
との硬度差が10〜60HRS(ロックウエル硬度)で
あることが必要である。高硬度部分14aと低硬度部分
14bとの硬度差が10未満であるとき、摩擦材10の
鳴き減少効果が低下し、他方、硬度差が60を越えると
き、ライニング材14の強度が低下し易いためである。
かかる硬度差を有するライニング材14においては、同
時に比重差も有する。この場合、低硬度部分14bの比
重が高硬度部分14aの比重よりも低比重となる。この
比重差は0.3〜1.4であることが好ましい。比重差
が0.3未満であるライニング材14の場合、摩擦材1
0の鳴き低減効果が劣る傾向となり、他方、比重差が
1.4を越えるライニング材14の場合、ライニング材
14の強度が低下する傾向となるためである。更に、ラ
イニング材14の全表面積に対し、低硬度部分14bの
表面積を5〜40%とすることも、鳴き及びライニング
材の強度保持の点から好ましい。
【0010】この様な図1に示す摩擦材10は、図2に
示す製造工程によって製造することができる。この製造
工程において、先ず、金属製プレートに結着孔16、1
6を穿設してから各種の表面処理を施した後、乾燥を施
す。かかる表面処理には、プレートを脱脂する脱脂工
程、プレート面に向けて粒状物を噴射し、ライニング材
とプレートとの結着強度を高めるためのショット加工工
程、ライニング材とプレートとを接着する熱硬化性接着
剤をプレート面に塗布する接着剤塗布工程が含まれる。
他方、ラインニング材の成形がプレートの加工工程と別
工程で行われる。ライニング材の成形においては、ライ
ニング原料を混合してから所定量計量し、仮成形して板
状体の仮成形体とする。この際に、原料として用いられ
るライニング原料は、金属粉としての鉄、銅、無機化合
物としての黒鉛、酸化アンチモン、有機充填材としての
アラミド繊維、、無機充填材としての硫酸バリウム、及
び結合材としての熱硬化性樹脂が使用される。尚、熱硬
化性樹脂としては、フェノール系熱硬化性樹脂、レゾー
ル系熱硬化性樹脂、ノボラック系熱硬化性樹脂等が使用
される。
【0011】かかるライニング原料を、図3に示す様
に、仮成形型22内に充填しプレス型20によって押圧
して仮成形を行う。この際に、最終的に得られるライニ
ング材に硬度差を付加すべく、プレートの結着孔を閉塞
する低硬度部分14bとプレート面に直接結着される高
硬度部分14aとの組成が異なるように、仮成形型22
に充填するライニング原料の組成を調整することが好ま
しい。特に、後述する加熱・加圧工程等において、低硬
度部分14bを形成するライニング原料の硬化速度が高
硬度部分14aを形成するライニング原料の硬化速度よ
りも速くなるように、各部分を形成するライニング原料
の組成を調整することが好ましい。具体的には、高硬度
部分14aを形成するライニング原料と低硬度部分14
bを形成するライニング原料とのゲルタイム差及びフロ
ー長差が下記に示す範囲となるように、低硬度部分14
bを形成するライニング原料中に含有される熱硬化性樹
脂量を、高硬度部分14aを形成するライニング原料に
含有される熱硬化性樹脂量よりも少なくすることによっ
て、ライニング原料間に硬化速度差を付加できる。 ゲルタイム差:低硬度部分14bを形成するライニング
原料が高硬度部分14aを形成するライニング原料より
も10〜40秒速い フロー長差 :低硬度部分14bを形成するライニング
原料が高硬度部分14aを形成するライニング原料より
も5〜25mm短い 尚、かかるゲルタイム差及びフロー長は、JIS K6
910に準拠して測定できる。
【0012】また、仮成形を行う際に、図3に示す突起
26、26が形成された載置台24に仮成形型22を載
置し、得られた仮成形体15において、図4に示すよう
に、プレート12に穿設された結着孔16、16に当接
する位置に、凹部28、28を形成する。かかる仮成形
体15は、図5に示すように、プレート12の結着孔
6、16と凹部28、28とを一致させるように、上型
32内のプレート12上にセットし、押型30によって
仮成形体15を押圧しつつ加熱する。この加熱・加圧成
形によって、ライニング原料中に配合された熱硬化性樹
脂が溶解され流動した後、硬化してライニング原料同士
を強固に結着すると共に、プレート面とも強固に結着し
てライニング材14を形成する。この際、低硬度部分
4bを形成するライニング原料の流動特性が高硬度部分
14bを形成するライニング原料の流動特性に比較して
劣るため、仮成形体15に形成された凹部28、28
相俟って、プレート12の結着孔16を閉塞する部分等
を含む低硬度部分14bの硬度及び比重を、プレート面
に直接結着されたライニング材に比較して低くするこ
とができる。この様な加熱・加圧成形を施して得られた
摩擦材は、ライニング材とプレートとの結着を更に一層
完全なものとすべく、焼成が施される。焼成工程を経た
摩擦材は、ライニング材14に溝18を形成する溝加
工、ライニング材14の表面を研磨する研磨加工、塗装
等の後加工工程を経て製品となる。
【0013】得られた摩擦材10は、ライニング材14
中に硬度及び比重の異なる部分が存在するため、摩擦材
10に加えられた振動に対してライニング材14が共鳴
することを防止でき、ブレーキ操作時の鳴きを減少する
ことができる。また、ライニング材14の低硬度部分1
4b、14bがライニング材14の対称軸に対して対称
となるように形成されている。このため、低硬度部分1
4bがライニング材14の一方側に偏在している摩擦材
に発生するライニング材14の偏磨耗を防止でき、ライ
ニング材14の偏磨耗に起因する鳴きも防止できる。
かる摩擦材10の製造法において、最終的に得られる摩
擦材10を構成するライニング材14の硬度差等は、高
硬度部分14aを形成するライニング原料と低硬度部分
14bを形成するライニング原料との組成の変更及び/
又は仮成形体15に形成された凹部28、28の大きさ
等を変更することによって調整可能である。
【0014】これまで説明してきた摩擦材10は、ライ
ニング材14が一層であったが、図6(b)に示すよう
に、ライニング材14とプレート12との間に断熱材に
よって断熱層40を形成してもよい。かかる断熱層40
は、後述するように摩擦材をキャリパーに装着してブレ
ーキとして使用する際に、ブレーキ操作等によって発熱
した熱のプレート12への伝熱を防止し、プレート12
の裏面側を押圧するピストン等を熱から保護できる。
尚、図6(b)は、摩擦材の平面図である図6(a)の
BーB面における断面図である。
【0015】以上、説明してきた摩擦材をキャリパーに
装着してレーキとして使用する際に、摩擦材のプレー
ト12を押圧するピストンを、図7及び図9に示すよう
に、結着孔の部分を可及的に避けて押圧するように配設
することが、摩擦材10のピストンの押圧に因る変形等
を防止でき好ましい。かかる摩擦材10の変形等が生ず
ると、ピストンによる摩擦材10に対する押圧力が不均
一となることに因り、摩擦材10が振動して鳴き現象が
発生し易いからである。図7は楕円形の結着孔16が
ライニング材14の対称軸Lに対して対称で且つピスト
ン50内となるように、プレート12に穿設された摩擦
材の例であり、図9はライニング材14の対称軸Lに対
して対称となるように、プレート12に結着孔16、1
6が穿設され、且つ結着孔16、16の中間にピストン
50が配設された摩擦材の例である。尚、図7及び図9
において、図7(a)及び図9(a)は摩擦材の平面図
であり、図7(b)及び図9(b)は図7(a)のCー
C面及び及び図9(a)のEーE面における断面図であ
る。また、ピストン50のプレート12を押圧する部分
が結着孔16の部分を押圧する場合は、図8に示すよう
に、結着孔16を複数個設けてピストン50による各結
着孔16の押圧面積を可及的に少なくすることが好まし
い。かかる結着孔16、16、16も、ライニング材1
4の対称軸Lに対して対称となるように、プレート12
に穿設されている。この図8において、図8(a)が摩
擦材の平面図であり、図8(a)のDーD面の断面図を
図8(b)に示す。
【0016】
【実施例】実施例1 (1)ライニング原料 図1に高硬度部分14aを形成するライニング原料及
び低硬度部分14bを形成するライニング原料の各々
を、下記組成となるように調整した。 ライニング原料 ライニング原料 熱硬化性樹脂 20vol % 15vol % アラミド繊維 25 25 金属粉 10 10 黒鉛 15 15 硫酸バリウム 15 20 有機ダスト 15 15 (2)摩擦材の製造 上記ライニング原料及びライニング原料を使用して
図2に示す工程で摩擦材を製造した。この際に、図3に
示す仮成形型22及び載置台24を使用して図4に示す
仮成形体15を成形した。かかる仮成形の際に、仮成形
型22によって囲まれた載置台24の突起26、26の
部分にライニング原料を充填し、その他の部分にライ
ニング原料を充填した。得られた仮成形体は、図4に
示す形状のものであった。次いで、得られた仮成形体
を、その凹部28、28がプレート12の結着孔16、
16と一致するように位置決めし、図5に示す装置によ
って加熱・加圧成形を行った。本実施例においては、そ
の他の製造条件等は、従来の摩擦材の製造条件と同一条
件を採用した。得られた摩擦材10は、ライニング材1
4の対称軸Lに対して対称となるように、プレート12
に結着孔16、16が穿設されているものである。
(3)摩擦材の硬度差 得られた摩擦材10のライニング材14において、結着
孔16、16の内部及び結着孔16、16上に位置して
結着孔16、16を閉塞する部分14bの硬度と、プレ
ート面上に直接結着された部分14aの硬度とを測定し
たところ、部分14bの硬度が部分14aよりも低硬度
であった。その硬度差は20HRS(ロックウエル硬
度)であった。また、仮成形体の凹部28、28(図
4)の大きさを変更して、硬度差30HRS(ロックウ
エル硬度)のライニング材14を製造した。
【0017】比較例 ライニング原料として実施例1のライニング原料のみ
を使用し、且つ仮成形体に凹部を形成しなかった他は実
施例1と同様にして摩擦材を製造した。得られた摩擦材
を構成するライニング材に硬度差は実質的に存在しなか
った。
【0018】実施例2 実施例1で得られた硬度差20HRS(ロックウエル硬
度)のライニング材と硬度差30HRS(ロックウエル
硬度)のライニング材との各々がプレートに一体に結着
された摩擦材と比較例で得られた実質的に硬度差の存在
しないライニング材がプレートに一体に結着された摩擦
材とを鳴きテストを行った。尚、この鳴きテストは、得
られた摩擦材を実車に装着し、0.4Gで1000回の
制動を行ったものである。鳴きテストの結果、実施例1
の摩擦材の鳴きは比較例の摩擦材よりも大幅に改善され
いた。その結果を下記に示す。 (a)鳴き発生率 比較例 (硬度差なし) 14% 実施例1(硬度差20HRS) 8 実施例1(硬度差30HRS) 5 (b)鳴き指数 比較例 (硬度差なし) 100% 実施例1(硬度差20HRS) 48 実施例1(硬度差30HRS) 19
【0019】
【発明の効果】本発明の摩擦材によれば、車両等のブレ
ーキ操作時の鳴きを可及的に減少することができ、快適
な運転を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す平面図及び断面図であ
る。
【図2】摩擦材の製造工程を示す工程図である。
【図3】本発明の摩擦材を製造する仮成形工程を説明す
るための説明図である。
【図4】本発明の摩擦材を製造する仮成形工程で得られ
る仮成形体の断面図である。
【図5】本発明の摩擦材を製造する加熱・加圧工程を説
明するための説明図である。
【図6】他の実施例を示す平面図及び断面図である。
【図7】摩擦材の結着孔と摩擦材のプレートを押圧する
ピストンとの位置関係の一例を示す平面図及び断面図で
ある。
【図8】摩擦材の結着孔と摩擦材のプレートを押圧する
ピストンとの位置関係の一例を示す平面図及び断面図で
ある。
【図9】摩擦材の結着孔と摩擦材のプレートを押圧する
ピストンとの位置関係の一例を示す平面図及び断面図で
ある。
【図10】従来の摩擦材を示す平面図及び断面図であ
る。
【符号の説明】
10 摩擦材 12 プレート 14 ライニング材 14a ライニング材の低硬度部分 14b ライニング材の高硬度部分 16 結着孔 プレート12の対称軸

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製のプレートに穿設された1個又は
    複数個の結着孔に、結合材である熱硬化性樹脂を含むラ
    イニング材の一部が進入し、前記プレートの一面にライ
    ニング材が一体に結着された摩擦材において、 該結着孔がライニング材の対称軸に対して対称となるよ
    うに、前記プレートに穿設され、 且つ前記結着孔の内部及び結着孔上に位置して結着孔を
    閉塞するライニング材部分が前記プレート面上に位置す
    るライニング材部分の硬度よりも低硬度であって、両ラ
    イニング材部分の硬度差が10〜60HRS(ロックウ
    エル硬度)であることを特徴とする摩擦材。
  2. 【請求項2】 プレートの結着孔を閉塞するライニング
    材部分の比重が、プレート面上のライニング材部分の比
    重よりも低比重であって、両ライニング材の比重差が
    0.3〜1.4である請求項1記載の摩擦材。
  3. 【請求項3】 ライニング材の全表面積に対し、低硬度
    のライニング材部分の表面積が5〜40%である請求項
    1記載の摩擦材。
  4. 【請求項4】 プレートの結着孔を閉塞するライニング
    材部分とプレート面上に位置するライニング材部分との
    組成が異なる請求項1記載の摩擦材。
  5. 【請求項5】 プレートの結着孔を閉塞するライニング
    材部分に含有される熱硬化性樹脂量が、プレート面上に
    位置するライニング材部分に含有される熱硬化性樹脂量
    よりも少ない請求項1又は請求項4記載の摩擦材。
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