JP2006275198A - ディスクパッド - Google Patents

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JP2006275198A JP2005097069A JP2005097069A JP2006275198A JP 2006275198 A JP2006275198 A JP 2006275198A JP 2005097069 A JP2005097069 A JP 2005097069A JP 2005097069 A JP2005097069 A JP 2005097069A JP 2006275198 A JP2006275198 A JP 2006275198A
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Masanori Chiba
正紀 千葉
Yuji Shishido
裕二 宍戸
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Nisshinbo Holdings Inc
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Nisshinbo Industries Inc
Nisshin Spinning Co Ltd
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Abstract

【課題】 摩擦材への高負荷条件下において、ディスクパッドとしての耐久性の維持しつつ鳴き発生の低減、及び摩擦材とバックプレート接着面端部および近傍のキレツ、はがれを低減化するディスクパッドを提供することを課題とする。
【解決手段】 繊維基材、結合材、充填材を含有する摩擦材をバックプレートに接着したディスクパッドにおいて、該摩擦材の該結合材としてストレートフェノール樹脂とフェノールアラルキル樹脂を質量比85:15〜65:35で含有することを特徴とするディスクパッド。
【選択図】 なし

Description

本発明は、自動車、大型トラック、鉄道車両、各種産業用機械等に好適に使用されるディスクパッドに関する。
自動車、大型トラック、鉄道車両、各種産業用機械等の制動のために用いられるディスクパッドは、摩擦係数が高くかつ安定していること、耐摩耗性に優れている事、耐フェード性がある事、鳴きの発生がない事など様々な性能が要求されている。これらの特性を満足させるため従来から繊維基材、結合材、充填材を含有する摩擦材をバックプレートに接着したディスクパッドが使用されている。
この中でも鳴き発生の低減化は、自動車の高級化・高性能化(摩擦材の高負荷化)に伴いますます重要な問題となってきている。
弊社の出願でもある特許文献1にはアクリルゴム変性フェノール樹脂とニトリルゴム変性フェノール樹脂とを用いることで、夫々の樹脂の持つ有利な特性が引き出され、鳴き防止に優れている摩擦材についての発明が記載されている。しかし上記の様に、より高いレベルの鳴き低減を求められつつある現状がある。
特許文献2には優れた耐熱性、柔軟性、耐吸湿性等を得るためのフェノールアラルキル樹脂部分とノボラック型フェノール樹脂(ストレートフェノール樹脂)部分が混在してなるフェノール樹脂についての記載がある。しかし、これは樹脂の成形性に関する発明であり摩擦材の鳴き性能につき特に検討されたものではない。
また特許文献3には摩擦材を2層構造とし、裏板(バックプレート)側の摩擦材の樹脂結合材に耐熱強度の高い樹脂を使用し、耐亀裂性を高め摩擦材が裏板から剥離しないようにした摩擦材が開示されている。しかし2層構造とする手間・コストがかかる事、上下2層の使用樹脂が異なることから層間剥離の恐れがある。
特開2000−143827号公報 特開2001−89634号公報 特開平7−292128号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、摩擦材への高負荷条件下において耐久性の維持、鳴きの発生、及び摩擦材とバックプレート接着面端部および近傍のキレツ、はがれを低減化するディスクパッドを提供することを課題とする。
本発明者は上記目的を達成するために、鳴きの発生とバックプレートとの関係につき調査したところ、バックプレートの剛性を高くした方が鳴きの発生を低減化できることを見出した。これは摩擦による振動を低減化できることが原因と思われる。ところが剛性を高くしたバックプレートに従来の摩擦材を接着し作製したディスクパッドを使用すると、熱膨張率、熱収縮率の差が大きくなることより、摩擦材とバックプレート接着面端部および近傍のキレツ、はがれが発生することがわかった。
そこで摩擦材、特にその結合材につき鋭意検討したところ、結合材として2種以上の硬化(反応)速度の異なる樹脂を併用し、硬化速度の一番速い樹脂単体を使用した場合の成形条件で摩擦材として成形すると、摩擦材として安定であり、かつ柔軟性を持たせる事ができ(即ち鳴き発生の低減効果あり)、熱履歴を受けたときのバックププレートの熱膨張、熱収縮に追従できる可能性があることを知見した。
この知見の下にさらに検討をすすめた結果、結合材としてストレートフェノール樹脂とフェノールアラルキル樹脂を質量比85:15〜65:35で含有する摩擦材を使用することが、剛性の高いバックプレートを使用したディスクパッドを作製するにあたり好適であることを見いだし本発明を完成させたものである。
即ち、本発明は下記のディスクパッドを提供する。
(1)繊維基材、結合材、充填材を含有する摩擦材をバックプレートに接着したディスクパッドにおいて、該摩擦材の該結合材としてストレートフェノール樹脂とフェノールアラルキル樹脂を質量比85:15〜65:35で含有することを特徴とするディスクパッド。
(2)該バックプレートとして、引張強さ400N/mm2以上、降伏点235N/mm2以上の鋼材で、かつ厚み5.5〜6.6mmのものを使用することを特徴とする(1)記載のディスクパッド。
(3)該バックプレートとして引張強さ540N/mm2以上、降伏点355N/mm2以上の鋼材を使用することを特徴とする(1)記載のディスクパッド。
(1)の発明は、摩擦材の結合材及びその質量比を指定することによりディスクパッドとしての耐久性の維持しつつ鳴き発生の低減、及び摩擦材とバックプレート接着面端部および近傍のキレツ、はがれの低減をはかったものである。
(2)の発明は、バックプレートを厚くすることにより剛性を高め、ディスクパッドとしての耐久性の維持、より以上の鳴き発生の低減、及び摩擦材とバックプレート接着面端部および近傍のキレツ、はがれの低減をはかったものである。
(3)の発明はバックプレート材質の剛性を高めることによりディスクパッドとしての耐久性の維持、より以上の鳴き発生の低減、及び摩擦材とバックプレート接着面端部および近傍のキレツ、はがれの低減をはかったものである。
本発明は、結合材としてストレートフェノール樹脂とフェノールアラルキル樹脂を質量比85:15〜65:35で含有することを特徴とする摩擦材を使用するディスクパッドに関する。
摩擦材の結合材として用いるストレートフェノール樹脂はいわゆるノボラック型フェノール樹脂であり、耐熱性が高く、硬化速度が速いことから生産性も良く摩擦材に通常使用されているものである。またフェノールアラルキル樹脂はフェノール核とフェノール核の間にフェノール性水酸基をもたないアラルキル基が存在するもので、耐熱性、柔軟性に優れるが硬化速度が遅いという欠点があり摩擦材製造にはコスト面から適さないと考えられていたものである。
今回の発明はこのストレートフェノール樹脂とフェノールアラルキル樹脂を質量比85:15〜65:35、好ましくは80:20〜70:30で含有するところに特徴がある。これよりストレートフェノールが多いと摩擦材とバックプレート接着面端部および近傍のキレツ、はがれの問題が発生し、逆にフェノールアラルキル樹脂が多いと摩擦材の安定性に問題が生じる。この2種の樹脂の摩擦材組成物に対する合計含有量は12〜25体積%が好ましく、16〜23体積%がより好ましい。これより少ないと摩擦材として固まらず、また逆に多いとフェード等他の不具合が発生する。
結合材として上記に加えて添加できるものとしては、通常摩擦材に用いられる公知のものを使用することができる。たとえば、アクリルゴム変性フェノール樹脂、NBR変性フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、NBR、アクリルゴム(未加硫品)等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることが出来る。ストレートフェノール樹脂とフェノールアラルキル樹脂を含めた結合材の添加量は、摩擦材組成物全量に対して好ましくは12〜30体積%、より好ましくは16〜28体積%である。
バックプレート用の鋼材としては引張強さ400N/mm2以上、降伏点235N/mm2以上、好ましくは引張強さ440N/mm2以上、降伏点295N/mm2以上の鋼材(たとえばSAPH440)を使用する。その厚みはディスクブレーキの設計によるが、好ましくは5.5〜6.6mm、より好ましくは5.8〜6.2mmである。これよりも厚みが薄いと鳴き発生が問題となり、厚いと摩擦材を薄くせざるをえなくなり(有効摩耗代が少なくなり)耐久性に問題が生じる。
また引張強さ540N/mm2以上、降伏点355N/mm2以上の鋼材であるSPFH540、SPFH590等を使用した場合、従来のバックプレート厚み(5mm程度)のままで使用可能となるのでさらに耐久性を保持しながら、鳴き発生を効果的に低減出来る。
充填材としては、有機充填材と無機充填材が挙げられる。有機充填材として、たとえばカシューダスト、加硫済みの天然・合成ゴム粉末、タイヤリク等が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることが出来る。一方無機充填材としては、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、消石灰、人造黒鉛、硫化錫、マイカ、コークス等の他、鉄、銅、ステンレス、アルミニウム等の金属粉が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることが出来る。これらの充填材の添加量は、摩擦材組成物全量に対して好ましくは20〜60体積%、より好ましくは30〜50体積%である。
繊維基材としては、摩擦材に通常用いられる繊維基材が挙げられる。たとえばスチール、ステンレス、銅、真鍮、青銅、アルミニウム等の金属繊維;チタン酸カリウム繊維、ガラス繊維、ロックウール、ウォラストナイト等の無機繊維;アラミド繊維、炭素繊維、ポリイミド繊維、セルロース繊維、アクリル繊維等の有機繊維;等である。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることが出来る。繊維基材全体の添加量は、摩擦材組成物全量に対して好ましくは15〜60体積%、より好ましくは25〜50体積%である。
本発明のディスクパッドは、上記の繊維基材、結合材、充填材成分をレディゲミキサー、アイリッヒミキサー等の混合機を用いて均一に混合して成形金型内で予備成形し、この予備成形物を予め洗浄、表面処理、接着剤を塗布した材質がSAPH440、SPFH540、SPFH590等のバックプレート上に載せ、成形温度130〜180℃、成形圧力15〜49MPaで、3〜10分、より好ましくは3〜6分成形するものである。次に、得られた成形品を150〜250℃の温度で2〜10時間熱処理(後硬化)した後、必要に応じて塗装、焼き付け、研磨処理を施して完成品が得られる。
本発明のディスクパッドは、自動車用として好適なものであるが、大型トラック、鉄道車両、各種産業機械等の制動用ブレーキにも用いることが出来る。
以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
表1、2に示す組成の摩擦材組成物をレディゲミキサーにて混合し、加圧型内で加圧して予備成形をした。この予備成形品を成形温度150℃、成形圧力40MPaの条件下でバックプレートと共に6分間成形した後、熱処理(後硬化)を行ない、ディスクパッドを作成した。
得られたディスクパッドについて、鳴き、端部および近傍のキレツ、はがれ、耐摩耗性、摩耗代、重量を評価した。結果を表1、2に、評価基準を表3に示す。
表1

Figure 2006275198
表2

Figure 2006275198
表3

Figure 2006275198

Claims (3)

  1. 繊維基材、結合材、充填材を含有する摩擦材をバックプレートに接着したディスクパッドにおいて、該摩擦材の該結合材としてストレートフェノール樹脂とフェノールアラルキル樹脂を質量比85:15〜65:35で含有することを特徴とするディスクパッド。
  2. 該バックプレートとして、引張強さ400N/mm2以上、降伏点235N/mm2以上の鋼材で、かつ厚み5.5〜6.6mmのものを使用することを特徴とする請求項1記載のディスクパッド。
  3. 該バックプレートとして引張強さ540N/mm2以上、降伏点355N/mm2以上の鋼材を使用することを特徴とする請求項1記載のディスクパッド。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2381123A1 (en) 2010-04-23 2011-10-26 Nisshinbo Brake Inc. Disc brake pad
WO2014104125A1 (ja) * 2012-12-25 2014-07-03 株式会社アドヴィックス 摩擦材及びその製造方法

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EP2381123A1 (en) 2010-04-23 2011-10-26 Nisshinbo Brake Inc. Disc brake pad
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