JP2776163B2 - 鉄筋コンクリート構造物における鉄筋の配筋方法 - Google Patents

鉄筋コンクリート構造物における鉄筋の配筋方法

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靖典 今枝
桂史郎 入矢
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コンクリート打継ぎ
部における鉄筋の耐久性を向上できるようにした鉄筋コ
ンクリート構造物における鉄筋の配筋方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄筋コンクリート構造物を施工する場
合、コンクリートの打設能力や、時間的な制約により構
造物を平面的に見て複数の打設区域に分割し、この分割
された施工区域毎にコンクリートを打設してその後一体
化する手法が取られることが多い。
【0003】この場合、設計上は分割による継目が存在
しないものとしてあるが、実際には打設時間差による継
目が生じており、鉄筋はこの各継目を貫通してコンクリ
ート内部に配筋されているため、以下の問題が生じてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、コンクリー
トは打設後の温度変化により収縮を生ずるが、この収縮
による変形は継目に集中する。この際鉄筋の継目を貫通
する部位は繰返し引張り及び圧縮応力を受け、この応力
集中により鉄筋が降伏する場合があり、耐久性を低下さ
せる原因となる。
【0005】なお、時間経過により収縮による変形は収
束する。しかし、変形が収束した時点ではコンクリート
は各施工区域毎に収縮した状態であるため、前記継目部
分にひび割れが生じた状態であり、ここから雨水が浸透
して、鉄筋を発錆させ、同じく耐久性が低下する原因と
なる。
【0006】なお、鉄筋に対する応力集中を軽減する手
段として、従来では継目の両側部のある範囲で鉄筋のコ
ンクリートに対する付着を防止し、変位を吸収する範囲
を確保する方法が採用されているが、コンクリートとの
付着がない部位は鉄筋コンクリートとしての強度が発現
されないため、その付着防止範囲も狭い範囲にしか限定
できなかった。
【0007】この発明は以上の欠点を解決するものであ
り、その目的は、コンクリートに収縮が生じている期間
中は、シース内の鉄筋で変形を吸収できることにより応
力集中する継目部分の両側で鉄筋の変形吸収範囲に確保
でき、コンクリートの変形が収束した後に、中の充填材
が硬化し鉄筋がコンクリートと一体化し挙動する鉄筋コ
ンクリートにおける鉄筋の配筋方法を提供するものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、この発明は、コンクリート打設区域を平面的に見て
複数に分割し、各分割された施工区画毎にコンクリート
を打設して打ち継ぐようにした鉄筋コンクリート構造物
において、前記各施工区画を貫通して配筋される鉄筋の
うち少なくとも主鉄筋の外周には各区画間の継目部に該
当する部位に前記継目部の両側にまたがって予め所定長
さのシース管を配置するとともに、該シース管と前記鉄
筋との隙間に、少なくとも前記コンクリートの変形が収
束する時期以降に硬化する遅硬化性の充填剤を充填する
ことを特徴とする。また、前記シース管は防錆処理され
た金属素材ないしは防錆金属素材から構成できる。
【0009】
【作用】以上の構成によれば、シース管はコンクリート
に付着し、コンクリートの収縮に伴い継目部分で応力集
中を受ける。鉄筋は未硬化状態の充填剤を介してシース
管に対して継目部に集中した応力を緩和できる。シース
管の長さに相当する変形吸収範囲を確保でき、コンクリ
ートの収縮が収束した以後充填剤の硬化によって鉄筋は
シース管内周に一体化され、シース管を介してコンクリ
ートに付着する。
【0010】また、シース管を防錆処理ないし防錆材料
で構成することにより継目部分にひび割れが生じても耐
蝕性を確保できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて詳細
に説明する。
【0012】図1(a),(b)はこの発明にかかる鉄
筋の配筋方法を示すものである。図において、鉄筋コン
クリート構造物は、コンクリート1の打設区域を平面的
に見て複数に分割し、各分割された施工区画S毎にコン
クリート1を打設して打ち継いでいる。
【0013】コンクリート1の内部に配筋される鉄筋2
はコンクリート1の各施工区画Sを貫通して配筋されて
いる。なお、この鉄筋2は主筋であり、図では上下二本
の鉄筋2として一本化して示されているが、それぞれの
鉄筋2は図示しない機械的継手手段によって一体に接合
された状態で各施工区画Sを貫通している。また、図示
しないが、図中の紙面と直交する方向にも主筋が配筋さ
れ、また他の縦筋,補助筋等の鉄筋も配置されているこ
とは勿論である。
【0014】各鉄筋2の施工区画S間の継目部[L]に
該当する部位の外周には継目部[L]の両側にまたがっ
て所定の長さのシース管3が予め嵌合され、その外周は
コンクリート1に付着している。
【0015】シース管3はステンレスなどの防錆金属材
料などから構成されるもので、図2,図3に示すよう
に、前記鉄筋2の外径よりかなり広い内径であって、コ
ンクリート1に対する付着性を確保し、また変形を許容
するためにコルゲート加工などの凹凸3aを形成してい
る。
【0016】このシース管3と鉄筋2との隙間にはコン
クリート1に対する付着性のある遅硬化性の充填剤4が
充填されている。
【0017】この充填剤4は、例えば硬化するまでは流
動性があり、かつ経時的に硬化するエポキシ樹脂に、在
性硬化剤であるジシアンジアミドと硬化促進剤である第
3級アミン及び希釈剤を加えた樹脂配合物からなるもの
で、初期状態では粘性のある液体であって、シース管3
と鉄筋2との隙間に粘着性を保って保持される。またこ
の充填剤4は一年程度までは硬化せず、その半年後から
2ケ月程度でコンクリート1と同程度の実用硬度まで硬
化し、シース管3と鉄筋2とを一体化させる機能をもつ
素材である。実用化されているものとしては、例えば神
鋼鋼線工業株式会社製の「アフターボンド(商品名)」
がある。
【0018】以上の構成において、コンクリート1の打
設完了状態では図1(a)に示すように各施工区画Sの
継ぎ目部[L]は付着した状態であり、この状態からコ
ンクリート1が完全に硬化するまでの期間は温度などの
外的条件により、各施工区画S毎に膨脹収縮を繰返す結
果、継ぎ目部[L]からひび割れを生じ、最終的には図
1(b)に示すように各施工区画Sは収縮し、継ぎ目部
[L]に隙間dが形成された状態で変形が収束する。
【0019】なお、図では模式化して示しているが、実
際の隙間dの幅は、シース管3の長さが7〜8mに対し
数mm程度である。また、この種の変形が収まるまでの
期間は施工完了後から約一年程度までの期間である。
【0020】したがって、この変形が収束する期間内で
は前記充填剤4は流動的な状態であり、継目部[L]に
おいてシース管3に圧縮及び引張りによる局部的応力F
が集中し、前記凹凸3aを伸縮させる一方、鉄筋2はシ
ース管3に対して相対的にスライド可能なので、シース
管3の長さに対応する長さ分全体が応力を受け、変位吸
収の長さが長いため、鉄筋2は降伏などを生ずることが
ない。
【0021】そして、コンクリート1の変形が収束した
後に充填剤4は硬化し、鉄筋2は充填剤4,シース管3
を介してコンクリート1に一体に付着することになる。
また、隙間dから雨水が内部に浸透したとしてもシース
管3の防錆効果によって鉄筋1は錆から保護されること
になる。
【0022】
【発明の効果】以上実施例によって詳細に説明したよう
に、この発明にかかる鉄筋コンクリートにおける鉄筋の
配筋方法にあっては、以下の利点がある。 シース管がコンクリートに付着し、コンクリートの収
縮に伴い継目部分で応力集中を受ける一方、鉄筋は未硬
化状態の充填剤を介してシース管に対して相対的にスラ
イドでき、シース管の長さに相当する変形吸収範囲を確
保できるため、継目部における強度低下がない。 コンクリートの変形が収束した以後充填剤の硬化によ
って鉄筋はシース管内周に一体化され、シース管を介し
てコンクリートに付着するため、最終的に鉄筋コンクリ
ートとしての強度を保持でき、耐久性が向上する。 シース管を防錆処理するまたは防錆材料で構成するこ
とにより継目部分にひび割れが生じても耐蝕性を確保で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による鉄筋コンクリート構造物におけ
る鉄筋の配筋方法を示すもので、(a)はコンクリート
打設初期状態を示す断面図である。(b)はコンクリー
トの変形収束後の状態を示す断面図である。
【図2】要部拡大断面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【符号の説明】
1コンクリート 2 鉄筋 3 シース管 4 遅硬化性充填剤 S 施工区画 L 継目部 d 隙間
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−88815(JP,A) 特開 平1−125443(JP,A) 特開 平4−330143(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04G 21/12 E04G 21/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート打設区域を平面的に見て複
    数に分割し、各分割された施工区画毎にコンクリートを
    打設して一体に打ち継ぐようにした鉄筋コンクリート構
    造物において、 前記各施工区画を貫通して配筋される鉄筋のうち少なく
    とも主鉄筋の外周には各区画間の継目部に該当する部位
    に前記継目部の両側にまたがって予め所定長さのシース
    管を配置するとともに、該シース管と前記鉄筋との隙間
    に、少なくとも前記コンクリートの変形が収束する時期
    以降に硬化する遅硬化性の充填剤を充填することを特徴
    とする鉄筋コンクリート構造物における鉄筋の配筋方
    法。
  2. 【請求項2】 前記シース管は防錆処理された金属素材
    ないしは防錆金属素材から構成されていることを特徴と
    する請求項1記載の鉄筋コンクリート構造物における鉄
    筋の配筋方法。
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