JP2776164B2 - 鉄筋コンクリート構造物における鉄筋の配筋方法 - Google Patents

鉄筋コンクリート構造物における鉄筋の配筋方法

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靖典 今枝
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、コンクリート打継ぎ
部における鉄筋の耐久性を向上できるようにした鉄筋コ
ンクリート構造物における鉄筋の配筋方法に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄筋コンクリート構造物を施工する場
合、コンクリートの打設能力や、時間的な制約により構
造物を平面的に見て複数の打設区域に分割し、この分割
された施工区域毎にコンクリートを打設して一体化する
手法が取られることが多い。
【0003】この場合、設計上は分割による継目が存在
しないものとしてあるが、実際には打設時間差による継
目が生じており、鉄筋はこの各継目を貫通してコンクリ
ート内部に配筋されているため、以下の問題が生じてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、コンクリー
トは打設後の温度変化により収縮を生ずるが、この収縮
による変形は継目に集中し、この部分にひび割れを生じ
させる。この際鉄筋の継目を貫通する部位は繰返し引張
り及び圧縮応力を受け、この応力集中により鉄筋が降伏
する場合があり、耐久性を低下させる原因となる。
【0005】なお、鉄筋に対する応力集中を軽減する手
段として、従来では継目の両側部のある範囲で鉄筋のコ
ンクリートに対する付着を防止し、変位を吸収する範囲
を確保する方法が採用されているが、応力を0にするこ
とは不可能であり、また実際に効果があるか否かは確認
されておらず、コンクリートとの付着がない部位は鉄筋
コンクリートとしての強度が発現されないため、その付
着防止範囲も狭い範囲にしか限定できなかった。
【0006】この発明は以上の欠点を解決するものであ
り、その目的は、コンクリートに膨脹収縮が生じている
期間中は、継目部分の変形に応じて鉄筋がスライドで
き、変形が収束した後に、鉄筋がコンクリートに一体化
するようにした鉄筋コンクリートにおける鉄筋の配筋方
法を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、この発明は、コンクリート打設区域を平面的に見て
複数に分割し、各分割された施工区画毎にコンクリート
を打設して一体に打ち継ぐようにした鉄筋コンクリート
構造物において、前記各施工区画毎に配筋される鉄筋の
うち少なくとも主鉄筋は、継目部を通じて隣区画に突出
する端部外周が、少なくとも前記コンクリートの変形が
収束する時期以降に硬化する遅硬化性の充填剤を介して
キャップ状シース管により包囲され、該シース管と隣区
画の鉄筋の接合端とが重ね合わせるものである。
【0008】
【作用】以上の構成によれば、シース管はコンクリート
に付着し、コンクリートの収縮による変形に応じて動く
一方で、鉄筋は未硬化状態の充填剤を介してシース管に
対して相対的にスライドできるため、応力は全く受けな
いものとなる。コンクリートの収縮が収束した以後充填
剤の硬化によって鉄筋はシース管内周に一体化され、シ
ース管を介してコンクリートに付着する。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。
【0010】図1(a),(b)はこの発明の第一実施
例による鉄筋の配筋方法を示すものである。図におい
て、鉄筋コンクリート構造物は、コンクリート1の打設
区域を平面的に見て複数に分割し、各分割された施工区
画S1 ,S2,S3 …毎にコンクリート1を打設し、継目
部[L]を介してそれぞれ一体に打ち継いでいる。
【0011】コンクリート1の内部に配筋される鉄筋
2,3は主筋を構成するもので、コンクリート1の各施
工区画S1, S2, S3 …毎に配筋されている。
【0012】なお、この実施例では施工区画S1 ,S3
のそれぞれに配筋された鉄筋2の継目部[L]から施工
区画S2 側に突出する端部2aと施工区画S2 のみに配
筋された同じく主筋を構成する鉄筋3の両端部3aとを
重ね継手方式により一体にするものであり、各鉄筋2の
端部2aは十分な定着長さに形成されている。またこの
端部2aの外周はシース管4により予め包囲され、前記
鉄筋3の両端部3aはこのシース管4中の鉄筋と所定の
定着長をもって重ね合わされている。
【0013】シース管4は図2,図3に示すように、鋼
材,ステンレスなどのコンクリート1との付着性に好適
な金属材料から構成され、継目部[L]を開口端部とす
る所定長さのキャップ状のもので、前記鉄筋2の外径よ
りかなり広い内径である。このシース管4と鉄筋2の端
部2aとの隙間にはコンクリート1に対する付着性のあ
る遅硬化性の充填剤6が充填されている。
【0014】この充填剤6は、例えば硬化するまでは流
動性があり、かつ経時的に硬化するエポキシ樹脂に、潜
在性硬化剤であるジシアンジアミドと硬化促進剤である
第3級アミン及び希釈剤を加えた樹脂配合物からなるも
ので、初期状態では粘性のある液体であって、シース管
4と端部2aとの隙間に粘着性を保って保持される。ま
たこの充填剤6は一年程度までは硬化せず、その半年後
から2ケ月程度でコンクリート1と同程度の実用硬度ま
で硬化し、シース管4と鉄筋2の端部2aとを一体化さ
せる機能をもつ素材である。実用化されているものとし
ては、例えば神鋼鋼線工業株式会社製の「アフターボン
ド(商品名)」がある。
【0015】以上の構成において、コンクリート1の打
設完了状態では図1(a)に示すように各施工区画Sの
継ぎ目部[L]は付着した状態であり、この状態からコ
ンクリート1が完全に硬化するまでの期間は温度などの
外的条件により、各施工区画S毎に収縮を繰返す結果、
継ぎ目部[L]からひび割れを生じ、最終的には図1
(b)に示すように各施工区画Sは収縮し、継ぎ目部
[L]に隙間dが形成された状態で変形が収束する。
【0016】なお、図では模式化して示しているが、実
際の隙間dの幅は施工区画S1 ,S2 ,S3 …の広さに
応じて定まるものであり、実際には数mm程度である。
また、この種の変形が収まるまでの期間は施工完了後か
ら約一年程度までの期間である。
【0017】したがって、この変形が収束する期間内で
は前記充填剤6は流動的な状態であり、継目部[L]が
切り離され、膨脹収縮が繰返されても鉄筋2はシース管
4に対して相対的にスライド可能なので、応力を生ずる
ことなく変位に応じたスライド動作が繰返される。
【0018】そして、コンクリート1の変形が収束した
後に充填剤6が硬化するため、鉄筋2は充填剤6,シー
ス管4を介してコンクリート1に一体に付着することに
なり、鉄筋コンクリートとしての強度を発現できること
になる。
【0019】図4はこの発明の第二実施例を示すもので
あり、施工区画S2 の鉄筋3の両端部3aは隣区画S1
,S2 に突出し、その外周に同じく遅硬化性の充填剤
6を介してキャップ状のシース管4が嵌合されている。
このシース管4も相手側の鉄筋2に重ね継手機構5によ
り結合されている。この実施例においても前記第一実施
例と同様の効果があり、また互いに相手側区画に定着さ
れた部分が重ね継手機構5により連結されて二重になる
ため、連結強度も高いものとなる。
【0020】
【発明の効果】以上実施例によって詳細に説明したよう
に、この発明にかかる鉄筋コンクリートにおける鉄筋の
配筋方法にあっては、以下の利点がある。 シース管はコンクリートに付着し、コンクリートの収
縮による変形に応じて動く一方で、鉄筋は未硬化状態の
充填剤を介してシース管に対して相対的にスライドでき
るため、応力は全く受けず、継目部における強度低下が
ない。 コンクリートの変形が収束した以後充填剤の硬化によ
って鉄筋はシース管内周に一体化され、シース管を介し
てコンクリートに付着するため、最終的に鉄筋コンクリ
ートとしての強度を保持でき、耐久性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第一実施例による鉄筋コンクリート
構造物における鉄筋の配筋方法を示すもので、(a)は
コンクリート打設初期状態を示す断面図である。(b)
はコンクリートの変形収束後の状態を示す断面図であ
る。
【図2】要部拡大断面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】この発明の第二実施例による鉄筋コンクリート
構造物における鉄筋の配筋方法におけるコンクリート打
設初期状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1コンクリート 2,3 鉄筋 2a,3a 端部 4 シース管 6 遅硬化性充填剤 S1 ,S2 ,S3 ,… 施工区画 L 継目部 d 隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−254612(JP,A) 特開 昭49−59427(JP,A) 特開 昭48−65721(JP,A) 実開 昭61−197101(JP,U) 実開 昭61−194019(JP,U) 実開 平6−57952(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04G 21/02 E04G 21/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート打設区域を平面的に見て複
    数に分割し、各分割された施工区画毎にコンクリートを
    打設して一体に打ち継ぐようにした鉄筋コンクリート構
    造物において、 前記各施工区画毎に配筋される鉄筋のうち少なくとも主
    鉄筋は、継目部を通じて隣区画に突出する端部外周が、
    少なくとも前記コンクリートの変形が収束する時期以降
    に硬化する遅硬化性の充填剤を介してキャップ状シース
    管により包囲され、該シース管と隣区画の鉄筋の接合端
    とが重ね合わせることを特徴とする鉄筋コンクリート構
    造物における鉄筋の配筋方法。
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