JP3082654B2 - 橋脚柱構造 - Google Patents

橋脚柱構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、橋脚柱構造に関
し、特に、橋脚が損傷を受けた際に、損傷領域を補修が
容易な範囲に止めることができる橋脚柱構造に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】橋脚柱構造には、鉄筋コンクリート製の
ものと、鉄筋コンクリートに鋼管を合成した橋脚柱など
があり、鋼管合成橋脚柱は、大地震などの際に、鉄筋コ
ンクリート製のものよりも圧縮強度が増すなどの利点が
あるとされていて、その一例が、例えば、特開昭61−
126259号公報に開示されている。
【0003】ところが、この公報に開示されているよう
に、鉄筋コンクリート製の柱本体の外周に円形断面など
の鋼管を設置した橋脚柱構造では、鋼管の内部に充填さ
れるコンクリートに対する拘束力が十分でなく、大地震
の際などに、拘束力不足に伴う圧壊を生じる恐れがあっ
た。そこで、本出願人は、このような問題を解決できる
橋脚柱構造として、鋼管の内周面にスパイラル状ないし
は環状のリブを一体的に突設し、このリブによりコンク
リートの拘束力を増強する橋脚柱構造を開発し、これを
特願平7−165493号(特開平9−13320号公
報参照)で既に提案している。
【0004】図5は、この出願にかかる橋脚柱構造の概
略を示している。同図において、1は、フーチング部で
あり、2は、リブ付鋼管である。このような橋脚柱構造
では、リブ付鋼管2が主筋と帯筋の機能を有し、フーチ
ング部1との取り合いは、下端がフーチング部1に埋設
され、上端がリブ付鋼管2内に挿入された鉄筋3によ
り、重ね継手構造により一体化を図っている。
【0005】しかしながら、この出願で提案した橋脚柱
構造には、その後の検討によると、大地震などの際に繰
り返し荷重を受けた場合に、以下に説明する技術的な課
題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、リブ付鋼管
2の上部側に概略水平方向の繰り返し荷重Fが作用する
と、リブ付鋼管2との重ね継手区間がフーチング部1と
の結合部に近いため、リブ付鋼管2の下端側の部分に塑
性ヒンジ領域aが形成され、この塑性ヒンジ領域aがフ
ーチング部1の内部まで及ぶことになる。
【0007】ここで、橋脚構造における塑性ヒンジ領域
aについて説明すると、通常、橋脚は、構造的には、片
持ち梁に例えられ、橋脚基部であるフーチング部1で曲
げモーメントが最大となる片持ち梁となる。このような
構造において、橋脚基部の曲げモーメントが、橋脚の耐
力を上回ると、内部の鉄筋3が降伏して、作用する曲げ
モーメントは、降伏あるいは終局モーメントを保持し、
変形のみが進行する。この時の変形の態様は、あたかも
橋脚基部に降伏あるいは終局モーメントで回転するヒン
ジ部があるかのような挙動を示すので、このような状態
を塑性ヒンジが形成されたと呼んでおり、この場合の回
転の中心部分であって、損傷を受ける部分を塑性ヒンジ
領域aといっている。
【0008】図5(C)にこのような状態における応力
の関係を示している。つまり、リブ付鋼管2のコンクリ
ート拘束力を増加させると、鉄筋3との間の重ね継手の
下端側からその下方に応力の大きな範囲が発生し、この
部分が塑性ヒンジ領域aとなり、これがフーチング部1
の内部まで及ぶ。ところが、塑性ヒンジ領域aがフーチ
ング部1の内部に形成されると、この部分が損傷を受
け、このような状態になると、その補強,補修には、多
くの手間と工期がかかることになる。このような橋脚柱
の応力状態は、図5の上下関係を逆にし、フーチング部
1側に繰り返し荷重Fが作用した場合には、橋の上部構
造側に同様な不都合が発生する。
【0009】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであって、その目的とするところは、大地震な
どで損傷を受けた場合に、補強,補修が容易に行なえる
橋脚柱構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、フーチング部と橋の上部構造部との間に
上下端の少なくとも一方が剛結合状態で構築される橋脚
柱構造において、橋脚柱は、前記フーチング部に下部側
が埋設される下繋ぎ筋の上部側および前記上部構造部に
上部側が埋設される上部繋ぎ筋の下部側をそれぞれ挿入
させて、内部にコンクリートが打設される閉鎖横断面を
有する鋼管を備え、前記鋼管は、前記フーチング部また
は前記上部構造部との結合部の少なくともいずれか一方
の近傍に配置され、前記コンクリートとの間が縁切りさ
れた塑性ヒンジ領域変更鋼管と、この塑性ヒンジ領域変
更鋼管の上方に設置されるリブ付鋼管とで構成した。こ
の構成によれば、内部に充填されるコンクリートとの間
の縁を切った塑性ヒンジ領域変更鋼管が、フーチング部
または上部構造部との結合部の少なくともいずれか一方
の近傍に配置されているので、繰り返し荷重が作用した
際に発生する塑性ヒンジ領域は、この変更鋼管部分に移
動し、その結果、塑性ヒンジ領域がフーチング部の上方
または上部構造部の下方に変位する。前記塑性ヒンジ領
域変更鋼管は、内面が円滑な普通鋼管から構成され、そ
の内面に前記コンクリートの付着を防止する付着防止材
を塗布することができる。この構成を採用すると、塑性
ヒンジ領域変更鋼管とコンクリートとの縁切りを確実に
行なうことができる。前記塑性ヒンジ領域変更鋼管の長
さは、前記鋼管の直径Dに対して、0.8〜1.0Dの
範囲に設定することができる。塑性ヒンジ領域変更鋼管
の長さをこの範囲にすると、確実に塑性ヒンジ領域を橋
脚柱部分に発生させることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1お
よび図2は、本発明にかかる橋脚柱構造の第1実施例を
示している。同図に示す橋脚柱10の下端は、フーチン
グ部12と剛結合状態となっており、上部構造部14を
下方から支持する構造になっている。
【0012】橋脚柱10は、内部にコンクリートCが充
填される閉塞された円形や角形断面の鋼管16を有して
いる。鋼管16は、フーチング部12との結合部近傍に
配置された塑性ヒンジ領域変更鋼管18と、この変更鋼
管18の上方に配置されるリブ付鋼管20とから構成さ
れていて、これらの鋼管18,20の外径は、同一にな
っている。
【0013】塑性ヒンジ領域変更鋼管18は、例えば、
内周面が円滑な普通鋼管であって、その下端縁は、フー
チング部12の上端面から間隙δだけ上方に離間してい
る。また、この塑性ヒンジ変更鋼管18は、内周面にグ
リスなどの付着防止材22が塗布されていてい、鋼管1
8は、内部に充填されるコンクリートCとの間の縁切り
が行なわれている。
【0014】リブ付鋼管20は、その内周面に環状ない
しはスパイラル状の突起24が一体に突設されていて、
その上端縁は、上部構造部14の下端面から間隙δだけ
下方に離間している。塑性ヒンジ領域変更鋼管18とリ
ブ付鋼管20とは、構造上結合する必要はないが、施工
の簡便性を考慮して、溶接ないしは点溶接により結合さ
れている。
【0015】橋脚柱10は、下繋ぎ鉄筋28を介在させ
た重ね継手によりフーチング部12と接続されている。
下繋ぎ鉄筋28は、その下部側がフーチング部12内に
埋設されるとともに、その上部側が、塑性ヒンジ領域変
更鋼管18内を貫通して、リブ付鋼管20内に挿入され
ている。このような構造の橋脚柱10に大地震などの繰
り返し荷重が作用すると、図2(B)に示すような応力
が発生する。同図において、右側に示した部分が鋼管1
6に発生する応力であり、リブ付鋼管20には、下繋ぎ
鉄筋28との重なりが始まる部分で最大となり、この部
分から端部側に向かって、徐々に減少する応力が発生す
る。一方、塑性ヒンジ領域変更鋼管18では、これがコ
ンクリートCと縁切りされているので、全く応力が発生
しない。
【0016】また、下繋ぎ鉄筋28には、リブ付鋼管2
0との重ね継手部分の下端から下方に向けて大きな応力
の部分が形成され、この部分が塑性ヒンジ領域bとな
る。この塑性ヒンジ領域bは、塑性ヒンジ領域変更鋼管
18の長さにほぼ対応しており、図2(B)の応力状態
と、図5(C)の応力状態とを比較すると明らかなよう
に、本実施例の場合には、塑性ヒンジ領域bが上方に変
位していて、この領域bは、フーチング部12の上方に
なっている。
【0017】つまり、コンクリートCとの間の縁切りが
行なわれ、軸方向の引張力を分担しない塑性ヒンジ領域
変更鋼管18は、繰り返し荷重が作用した際に形成され
る塑性ヒンジ領域bを上方に移動させる機能を有してお
り、その移動量は、鋼管18の長さを変えることにより
調節することができる。この場合、塑性ヒンジ領域bが
形成される範囲は、橋脚の長さ方向において、橋脚の直
径をDとすると、一般に1Dといわれているが、実際に
は、0.6〜0.8D程度である。
【0018】このことから、塑性ヒンジ領域bがフーチ
ング部12よりも上方に確実に形成されるためには、塑
性ヒンジ領域変更鋼管18の長さは、鋼管16の直径D
に対して、0.8〜1.0Dに設定することが望まし
い。また、塑性ヒンジ領域変更鋼管18は、軸方向の引
張力を分担しないため、リブ付鋼管20との接合は、仮
止め程度でよく、複数点の点溶接でも充分である。
【0019】さらに、本実施例で塑性ヒンジ領域bを変
位させる部分に鋼管18を採用したのは、以下の理由に
基づく。すなわち、塑性ヒンジが形成された後、コンク
リートCは、圧壊して主筋(下繋ぎ鉄筋28)が座屈し
て、曲げ耐力が低下する。そのため、回転機能のある塑
性ヒンジでも耐力が低下してしまうと、地震エネルギー
を吸収することができなくなるだけでなく、橋脚の倒壊
を招いてしまう。
【0020】これを防止するためには、コンクリートC
が圧壊しないように、コンクリートを拘束する必要があ
る。通常の鉄筋コンクリート製の橋脚では、この機能を
帯筋が担っているが、帯筋は、通常橋脚断面の角にフッ
クを設けてこれを係止する構成が採用されている。とこ
ろが、このようなフック形式の帯筋では、フック部分が
外側に曲げられ、コンクリートCの拘束力を失うが、閉
塞された断面を有する鋼管18では、このような弱点と
なる部分がなく、連続している。
【0021】また、鋼管18は、帯筋に換算すると鉄筋
量が非常に大きくなるので、コンクリートCに対する拘
束効果も非常に大きくなる。そこで、本実施例では、塑
性ヒンジ領域bを変位させる部分に鋼管18を採用し
た。以上のように構成された橋脚構造を構築する際に
は、以下のような方法により行なわれる。橋脚柱10の
構築に当たっては、まず、型枠を使用して、コンクリー
トを打設することにより、所定形状のフーチング部12
が構築される。このフーチング部12を構築する際に
は、構築しようとする橋脚柱10の構築予定箇所に突出
するように下繋ぎ鉄筋28が設置される。
【0022】下繋ぎ鉄筋28は、この実施例では、略L
字状に折曲されたものであって、下部側にフーチング部
12内にほぼ水平に配置される定着部と、この定着部の
一端から垂直上方に延びる垂直部とを有していて、フー
チング部12内に埋設される鉄筋に予め係止される。ま
た、この下繋ぎ鉄筋28は、橋脚柱10の周方向に沿っ
て、複数本が所定の間隔を隔てて環状に配置される。
【0023】なお、この場合、下繋ぎ鉄筋28の垂直部
は、フーチング部12に埋設される部分と、その上方に
突出する部分とがあるが、特に、突出する部分の長さ
は、塑性ヒンジ領域変更鋼管18の長さと、リブ付鋼管
20内に挿入する長さとを考慮して設定する。フーチン
グ部12の構築が終了すると、下繋ぎ鉄筋28の垂直部
の上部側を取り囲むようにして、閉塞された断面の塑性
ヒンジ領域変更鋼管18が設置される。このとき、塑性
ヒンジ領域変更鋼管18は、その内周面の全面にわたっ
て付着防止材22を塗布し、かつ、厚みがδの着脱可能
なスペーサをフーチング部12の上面に載せて、その上
方に設置される。
【0024】塑性ヒンジ領域変更鋼管18の設置が終了
すると、その上方にリブ付鋼管20を載置して、両者間
を溶接ないしは点溶接により結合し、リブ付鋼管20の
上部側に上繋ぎ鉄筋26の下端側を挿入して、鋼管1
8,20内にコンクリートCを充填すると、上述した構
成の橋脚柱10が得られる。さて、以上のように構成さ
れた橋脚柱構造によれば、繰り返し荷重が作用したとき
に発生する塑性ヒンジ領域bが、コンクリートCと縁切
りされた鋼管18の機能によりフーチング部12の上方
に変位するので、大地震などの際にフーチング部12へ
の損傷が最小限になり、補修や補強は、橋脚16の部分
で済むので、工期や手間が省かれる。
【0025】また、リブ付鋼管20によりコンクリート
Cの拘束効果は、充分に発揮されるので、塑性ヒンジに
より、ネバリのある橋脚が得られる。図3は、本発明に
かかる橋脚柱構造の第2実施例を示しており、以下にそ
の特徴点についてのみ説明する。同図に示す橋脚柱10
aは、フーチング部12と橋の上部構造部(例えば、橋
梁)14との間に、上下端を剛結合状態で一体化させて
構築されている。
【0026】橋脚柱10aは、内部にコンクリートCが
充填される閉塞された円形や角形断面の鋼管16aを有
していて、鋼管16aは、フーチング部12との結合部
近傍に配置された第1塑性ヒンジ領域変更鋼管18a
と、この変更鋼管18aの上方に配置されるリブ付鋼管
20と、このリブ付き鋼管20の上方にあって、上部構
造部14との結合部近傍に配置された第2塑性ヒンジ領
域変更鋼管18a’とから構成されていて、これらの鋼
管18a,18a’,20の外径は、同一になってい
る。
【0027】第1および第2塑性ヒンジ領域変更鋼管1
8a,18a’は、上記実施例と同様に、内面が平滑な
普通鋼管から構成されていて、内周面にグリスなどの付
着防止材22が塗布されていて、鋼管18a,18a’
は、内部に充填されるコンクリートCとの間の縁切りが
行なわれている。また、この第1および第2塑性ヒンジ
領域変更鋼管18a,18a’は、上記実施例と同様
に、鋼管16aの直径Dに対して、0.8〜1.0Dに
設定することが望ましい。このように構成された橋脚柱
構造において、その上下端側に繰り返し荷重Fが作用し
た場合の鉄筋26,28および鋼管16aに発生する応
力状態を図3(B)に示している。
【0028】同図に示す応力状態から明らかなように、
本実施例の場合には、フーチング部12に繰り返し荷重
Fが作用した場合には、塑性ヒンジ領域が橋脚柱10a
の下方に変位するので、上記実施例の作用効果に加え
て、橋の上部構造部14側の補修,補強が容易に行なえ
る。図4は、本発明にかかる橋脚柱構造の第3実施例を
示しており、以下にその特徴点についてのみ説明する。
同図に示す橋脚柱10bは、フーチング部12と橋の上
部構造部(例えば、橋梁)との間に、上下端を剛結合状
態で一体化させて構築されている。
【0029】橋脚柱10bは、内部にコンクリートCが
充填される閉塞された円形や角形断面の鋼管16bを有
している。この実施例では、鋼管16bは、橋脚柱16
bの中央部分除いて、その両端側に配置されていて、2
本のリブ付き鋼管20bと、4本の塑性ヒンジ領域変更
鋼管18bとから構成されている。2本のリブ付き鋼管
20bは、橋脚柱10bの長手軸方向に所定の間隔をお
いて配置されている。
【0030】各リブ付き鋼管20bの両端側には、それ
ぞれ一対ずつの塑性ヒンジ領域変更鋼管18bが配置さ
れている。そして、橋桁15の長手方向に沿って配置さ
れた一対の橋脚柱10b間にあって、その中間位置間を
連結するようにして水平柱30が設けられている。この
水平柱30は、両端が各橋脚柱10bに剛結合状態で構
築される。
【0031】この水平柱30は、橋脚柱10bと同様に
内部にコンクリートCが充填される閉塞された円形や角
形断面の鋼管32を有している。鋼管32は、リブ付き
鋼管34と、このリブ付き鋼管34の両端側にあって、
剛結合部の近傍に配置された一対の塑性ヒンジ領域変更
鋼管36とから構成されている。これらのリブ付き鋼管
34および塑性ヒンジ領域変更鋼管36は、上記実施例
と同様な構成になっている。
【0032】このように構成された橋脚柱構造は、いわ
ゆるラーメン構造と称されるもであり、このような構造
に本発明を適用した場合にも、塑性ヒンジ領域を変位さ
せることができるので、上記各実施例と同様に、大地震
などの際には、その補修,補強が容易に行なえる。な
お、上記実施例では、本発明を橋脚柱の両端をフーチン
グ部12および上部構造14にそれぞれ剛結合した場合
を例示したが、本発明の実施は、これに限定されること
はなく、例えば、橋脚柱の一方をピン結合した場合にお
いても有効に機能する。
【0033】
【発明の効果】以上、実施例で詳細に説明したように、
本発明にかかる橋脚柱構造によれば、以下の効果が得ら
れる。 フーチング部や上部構造部への損傷を最小限にするこ
とができ、補修や補強が簡単に行なえる。 塑性ヒンジ領域の移動量を調節することができるの
で、塑性ヒンジ領域を確実に橋脚部分に発生させること
ができる。 橋脚部に発生する塑性ヒンジ領域は、鋼管によりコン
クリートが拘束されているので、ネバリのある橋脚が得
られる。 リブ付鋼管は、主筋および帯筋の機能を有しており、
内周面に設けられた突起は、コンクリートとの一体化に
寄与する。 鉄筋は、橋脚柱の固定端側(剛結合部)だけに配置す
るので、組立作業が簡単になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる橋脚柱構造の第1実施例を示す
外観説明図である。
【図2】図1の縦断面図と繰り返し荷重が作用した際の
応力図である。
【図3】本発明にかかる橋脚柱構造の第2実施例を示す
縦断面図と繰り返し荷重が作用した際の応力図である。
【図4】本発明にかかる橋脚柱構造の第3実施例を示す
外観説明図である。
【図5】リブ付鋼管を採用した橋脚柱構造の外観説明図
と縦断面図および繰り返し荷重が作用した際の応力図で
ある。
【符号の説明】
10,10a,10b 橋脚柱 12 フーチング部 14 上部構造部 16 鋼管 18,18a,18b 塑性ヒンジ領域変更鋼管 20 リブ付鋼管 22 付着防止材 24 突起 26 上繋ぎ鉄筋 28 下繋ぎ鉄筋

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フーチング部と橋の上部構造部との間に
    上下端の少なくとも一方が剛結合状態で構築される橋脚
    柱構造において、 橋脚柱は、前記フーチング部に下部側が埋設される下繋
    ぎ筋の上部側および前記上部構造部に上部側が埋設され
    る上部繋ぎ筋の下部側をそれぞれ挿入させて、内部にコ
    ンクリートが打設される閉鎖横断面を有する鋼管を備
    え、 前記鋼管は、前記フーチング部または前記上部構造部と
    の結合部の少なくともいずれか一方の近傍に配置され、
    前記コンクリートとの間が縁切りされた塑性ヒンジ領域
    変更鋼管と、 この塑性ヒンジ領域変更鋼管の上方に設置されるリブ付
    鋼管とからなることを特徴とする橋脚柱構造。
  2. 【請求項2】 前記塑性ヒンジ領域変更鋼管は、内面が
    円滑な普通鋼管から構成され、その内面に前記コンクリ
    ートの付着を防止する付着防止材が塗布されていること
    を特徴とする請求項1記載の橋脚柱構造。
  3. 【請求項3】 前記塑性ヒンジ領域変更鋼管は、前記鋼
    管の直径Dに対して、0.8〜1.0Dの長さを有する
    ことを特徴とする請求項1または2記載の橋脚柱構造。
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