JP2775316B2 - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ

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JP2775316B2
JP2775316B2 JP1274883A JP27488389A JP2775316B2 JP 2775316 B2 JP2775316 B2 JP 2775316B2 JP 1274883 A JP1274883 A JP 1274883A JP 27488389 A JP27488389 A JP 27488389A JP 2775316 B2 JP2775316 B2 JP 2775316B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は空気入りラジアルタイヤ(以下、ラジアルタ
イヤと略す)に係わり、特に高速走行用として優れた操
縦安定性を示すラジアルタイヤに関する。
〔従来の技術〕
競技用ラジアルタイヤのように、急激な加減速や高速
走行時の急旋回等の苛酷な走行条件下で使用されるラジ
アルタイヤの操縦安定性を維持するには、高速走行時に
路面の微小な凹凸に対しても常に安定した接地状態を保
っている必要がある。
従来の競技用ラジアルタイヤは、このような苛酷な走
行条件下に微小な凹凸にも追従させるようにするため、
一般に、そのビード部からサイドウォール部に及ぶ区域
の剛性をバランスさせることが必要であるとされ、上記
区域の補強構造について様々な提案が為されている。
しかしながら、最近の自動車技術の進展と共に、日進
月歩で高速化する車両に使用されるラジアルタイヤに
は、益々高度の操縦安定性が要求されている。一方、タ
イヤの大きさが規格で一定条件内に定められている限り
は、前記剛性をバランスさせることだけでは、前記高度
な操縦安定性の要求を満足させることは困難であった。
本発明者らは、前述した苛酷な走行条件下で使用され
る高速走行用ラジアルタイヤの操縦安定性は、このラジ
アルタイヤの高速走行時の振動減衰性と密接な関係があ
ることに着目し、鋭意検討を進めて本発明を為すに至っ
たものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、前述した特に苛酷な走行条件下で使
用されるラジアルタイヤであっても、操縦安定性を、高
速耐久性を損なうことなく、向上することができるラジ
アルタイヤを提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
このような本発明の目的は、ラジアルタイヤのカーカ
スコードとして、840 D/2のナイロンコードを使用し、
このナイロンコードをそのクラウン部におけるエンド数
が65〜75/50mmになるように配置すると共に、20℃にお
ける損失正接(以下、tan δという)が0.18〜0.30、JI
S硬度が68以上、300%モジュラスが150Kg/cm2以下であ
る被覆ゴム組成物に埋設することによって達成すること
ができる。
本発明のラジアルタイヤは、図に示すように、左右一
対のビード部1と、該ビード部間に連なる左右一対のサ
イドウォール部2と、該サイドウォール部間に連なるク
ラウン部3と、前記ビード部1のビードコア1aにタイヤ
の内側から外側に折り返された実質的にタイヤ断面方向
に配置されたカーカスコードからなるカーカス層4と、
前記クラウン部のカーカス層上に配置された少なくとも
2層のベルト層5とから構成されている。なお、6,7は
ビードフィラー、Rはリムである。
本発明のラジアルタイヤは、カーカス層を補強するカ
ーカスコードとして、ナイロン6、ナイロン66等に代表
されるナイロンコードを使用し、しかもそのトータルデ
ニール(D)が840 Dの繊維束を2本撚り合わせた細デ
ニールのコードを使用するものである。ここで、カーカ
スコードとして、ナイロコードを使用する理由は、ナイ
ロンが発熱性が低く、耐屈曲疲労性並びにゴムとの接着
性も良好で,引張強度も比較的高く、競技用タイヤのカ
ーカス補強用としてバランスのとれた物性を有するから
である。
その太さが840 D/2よりも太い1260D/2等のコードの場合
は、これを高速走行用のラジアルタイヤに使用した場合
の操縦安定性と高速耐久性を同時に向上させることがで
きない。
また、本発明においては、カーカス層の密度が重要で
あって、上記840 D/2のナイロンコードのエンド数がク
ラウン部において50mm巾当たり65〜75本であることが必
要である。このエンド数が65本/50mmよりも小さいと高
速耐久性の向上効果が不十分になるし、75本/50mmを超
えると操縦安定性を十分に向上させることができない。
本発明において、さらに重要なことは、このようなカ
ーカスコードの被覆ゴムが、20℃におけるtan δが0.18
〜0.30、JIS硬度が68以上、300%モジュラスが150Kg/cm
2以下であるゴム組成物からなっていることである。上
記物性を満足しないゴム組成物に、前述した本発明のカ
ーカスコードを埋設しても、操縦安定性と高速耐久性の
何れか一方を向上することは可能であっても、双方を同
時に向上させることができない。
すなわち、本発明のラジアルタイヤのカーカス層は、
前述した細デニールナイロンコードを比較的高い密度で
配列するようにし、このナイロンコードを、従来から一
般的に使用されている被覆ゴムに比べて、JIS硬度とtan
δが相対的に高く、他方、300%モジュラスが比較的小
さいために、振動減衰性が大きく、バランスの取れたゴ
ム物性を有するゴム組成物で被覆した構成にしたことに
よって、タイヤの振動減衰性を相乗的に向上し、発熱を
小さくする。このため、本発明タイヤは、たとえば300K
m/hr以上の超高速走行にするときであっても、微小な凹
凸を乗り越すとき発生する振動も直ちに減衰させて収束
し、路面に密着、追従するため優れた操縦安定性を発揮
する、また、発熱が小さいため高速耐久性を向上させる
のである。
このような本発明に規定するtanδ、JIS硬度、300%
モジュラスを満足するゴム組成物の具体例としては、た
とえば天然ゴム(以下、NRと略す)と合成ポリイソプレ
ンゴム(以下、IRと略す)を必須のゴム成分とし、窒素
吸着比表面積(以下、N2SAと略す)が70〜90ml/g、ジブ
チルフタレート吸油量(以下、DBP吸油量と略す)が90m
l/100g以下の粒子径の小さい、低ストラクチャーのカー
ボンブラックを配合したゴム組成物を挙げることができ
る。
このような低ストラクチャーのカーボンブラックを配
合することにより、ゴム組成物の硬度並びにtanδを高
くし、300%モジュラスを低下させることが可能となる
のである。このカーボンブラックの配合量は、原料ゴム
100重量部当たり55〜80重量部の範囲内にするのがよ
い。このカーボンブラックの配合量が40重量部未満で
は、tanδが増大しないし、80重量部を超えるとモジュ
ラスが高くなりすぎ、振動減衰性が向上しない。
本発明の被覆ゴム組成物には、前記必須のゴム成分お
よびカーボンブラック以外に、ゴム成分として、スチレ
ン・ブタジエン共重合ゴム(SBR)やポリブタジエンゴ
ム(BR)等、各種のゴム配合薬品、たとえば硫黄、加硫
促進剤、加硫促進助剤、老化防止剤、アロマチックオイ
ル、亜鉛華、ステアリン酸等並びにメタクレゾール樹
脂、トール油ロジンマレイン化物を適宜、配合すること
ができる。
これらの中で、メタクレゾール樹脂は、ゴム硬度とta
nδを大きくするのに有効であり、さらにトール油ロジ
ンマレイン化物をメタクレゾール樹脂と併用すれば、本
発明に規定する前記ゴム硬度、tanδ並びに300%モジュ
ラスを満足するゴム組成物の調製が容易となり、有利で
ある。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明す
る。
第1表に示す、配合組成がA,BおよびCの3種類のゴ
ム組成物を調製した。これらの3種類のゴム組成物を常
法にしたがって加硫し、得られた加硫ゴムについて、そ
れぞれJIS硬度、300%モジュラス、20℃における損失正
接tanδを測定した。測定結果を第1表に示した。
カーカスコードとして、ナイロン6からなる次の4種
類のコードを作製した。
コードI :1260 D/2,エンド数=54本/50mm コードII :1260 D/2,エンド数=64本/50mm コードIII: 840 D/2,エンド数=70本/50mm コードIV : 840 D/2,エンド数=56本/50mm。
(エンド数はクラウン部におけるものを意味する。) これら4種類のカーカスコードと前記3種類の被覆ゴ
ム組成物を第2表に示す通り組み合わせて、10種類のラ
ジアルタイヤを作製した。
これら10種類のラジアルタイヤの減衰率、高速耐久性
および操縦安定性を評価した。結果を第2表に示した。
なお、加硫した前記被覆ゴム組成物の20℃におけるJI
S硬度、300%モジュラス、tanδおよびラジアルタイヤ
の減衰率、高速耐久性および操縦安定性は、それぞれ次
の測定方法により求めた。
JIS硬度および300%モジュラス: JIS−K 6301に規定されている方法に準じて測定し
た。
tan δ: 岩本製作所(株)製の粘弾性スペクトロメーターを用
いて、チャック間長さ20mm、巾5mm、厚さ2mm、長さ20mm
の短冊状試料を周波数20Hz、身長率10%、動歪±2%、
温度20℃の条件で測定した。
減衰率: 上下方向突起衝撃力の時間波形を測定し、これを1自
由度系の減衰波形と見做し、対数減衰率を計算し、比較
例1タイヤの測定結果を100とする指数値で表した。こ
の指数値が大きいほど振動減衰性は優れている。
高速耐久性: 室内高速ドラム試験機にタイヤを取付けて、200Km/hr
まで1分、200〜240Km/hrの速度範囲では、20Km/hr毎に
各10分、240Km/hr以上の速度では、10Km/hr毎に20分づ
つステップアップしてゆき、タイヤが破損する時の速度
(Km/hr)をもって耐久性とした。この値が大きいほど
高速耐久性に優れている。
操縦安定性: 1周4.41Kmのサーキットにおいて、1周毎にラップを
計測し、5回計測してそのベストラップタイムを比較例
1タイヤのベストラップを100とする指数値で示した。
この指数値が小さいほどラップが良く、操縦安定性は優
れている。
以下、第2表に示した測定結果について、比較例1の
タイヤの結果を基準にして説明する。
比較例2は、比較例1と同じ1260 D/2の太さの大きい
ナイロンコードを使用し、組成を異にするゴム組成物を
用いた例である。この場合は、減衰率、操縦安定性は若
干向上しているものの、ゴム組成物のtanδが大きいた
め高速耐久性が低下している。
比較例3は、比較例1および2において、組成が異な
るゴム組成物(tanδ大)を使用した例である。この場
合も減衰率、操縦安定性は若干向上するが比較例2より
もさらにtanδが大きいため高速耐久性の低下も大きく
なっている。
比較例4は比較例1において、ナイロンコードの種類
(エンド数増加)を変更した例である。比較例1に比べ
て高速耐久性は向上しているが減衰率が低下し、操縦安
定性が低下している。
比較例5は、比較例3において、ナイロンコードの種
類(エンド数増加)を変更した例である。減衰率、操縦
安定性および高速耐久性共に実質的に比較例1とタイヤ
と変わらない。
比較例6タイヤは、比較例1および4において、ナイ
ロンコードの種類(本発明の規定を満足するもの)を変
更した例である。この場合は高速耐久性は向上するが減
衰率と操縦安定性は比較例1と変わっていない。
さらに比較例7および8は、本発明のナイロンコード
(但し、エンド数は小さい)を使用し、ゴム組成物とし
て前者は本発明の規定を満足しないもの、後者は満足す
るものを使用した例である。比較例7の場合は減衰率と
操縦安定性は比較例1タイヤと変わらないが、高速耐久
性が低下している。また、比較例8タイヤは減衰率と操
縦安定性を向上しているが、高速耐久性の低下が著し
い。
これに対して、実施例1と2はナイロンコードはそれ
ぞれ同一のものを使用し、ゴム組成物の物性を変更した
例である。実施例1タイヤは減衰率、操縦安定性および
高速耐久性共に比較例1タイヤに比べて向上している。
また、実施例2タイヤは高速耐久性は比較例1タイヤと
変わらないが、減衰率、操縦安定性が著しく向上してい
る。
〔発明の効果〕
以上、説明したように、本発明によれば、ラジアルタ
イヤのカーカス層として、太さの細いナイロンコードを
カーカスコードとして使用し、このコードを特定のエン
ド数で打ち込むと共に、特定の物性を有するゴム組成物
に埋設したカーカス層を配置したことによって高い振動
減衰性が付与される。そのため、苛酷な高速走行条件下
においても安定した接地状態を保って、操縦安定性を向
上させると同時に、高速耐久性を向上することができ
る。
【図面の簡単な説明】
図は、ラジアルタイヤの1例を示す半断面図である。 1……ビード部、2……サイドウォール部、4……カー
カス層、R……リム。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60C 9/04,9/08,9/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】太さが840 D/2のナイロンコードをそのク
    ラウン部におけるエンド数が65〜75/50mmになるように
    配置してカーカス層を構成すると共に、前記ナイロンコ
    ードの被覆ゴムが、20℃における損失正接が0.18〜0.3
    0、JIS硬度が68以上、300%モジュラスが150Kg/cm2以下
    であるゴム組成物からなる空気入りラジアルタイヤ。
JP1274883A 1989-10-24 1989-10-24 空気入りラジアルタイヤ Expired - Lifetime JP2775316B2 (ja)

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JP4571270B2 (ja) * 2000-05-02 2010-10-27 株式会社ブリヂストン 空気入りランフラットタイヤ及び製造方法
JP5236193B2 (ja) * 2006-03-31 2013-07-17 住友ゴム工業株式会社 コード被覆用ゴム組成物

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