JP2775116B2 - Alc製造用セメント - Google Patents

Alc製造用セメント

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JP2775116B2 JP9273090A JP9273090A JP2775116B2 JP 2775116 B2 JP2775116 B2 JP 2775116B2 JP 9273090 A JP9273090 A JP 9273090A JP 9273090 A JP9273090 A JP 9273090A JP 2775116 B2 JP2775116 B2 JP 2775116B2
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alc
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満雄 本間
光生 須田
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  • Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
  • Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明は、ALC、すなわち、蒸気養生された軽量気泡
コンクリートを製造するのに使用されるセメントに関す
るものである。
(従来の技術及び発明が解決しようとする課題) 従来、ALCパネルを製造する方法として、まず、補強
鉄筋が予めセットされた型枠内に、ALC製造用の原料ス
ラリーを打設した後、それを硬化させてパネル製造用前
駆体を成形する。次いで、前記パネル製造用前駆体をピ
アノ線等の切断手段を使用して所定の大きさと形状に切
断し、最後に、得られた成形体を高温高圧、例えば、約
10気圧、約180℃の蒸気雰囲気下で養生してALCパネルと
する方法が採用されている。
この方法によると、スラリー状原料を打設してから建
築材料としての物性を有するALCパネルが得られるまで
のALC成形時間が10数時間以上もかかるという問題があ
る。
一方、当業界において近年ALCパネルの生産性の向上
が一層強調されるに至り、前記ALC成形時間の短縮が必
要になってきた。
そこで、本発明者らはALC成形時間、特に前記パネル
製造用前駆体を成形するまでの製造時間を従来法より少
しでも短縮出来ないかについて鋭意研究したところ、こ
れまで原料として使用されているセメントを微粉砕し
て、その粒径を従来のものより著しく小さくすれば、AL
Cパネル製造用前駆体の製造時間、更に詳しくはALC原料
スラリーが硬化しはじめてから、前記前駆体を切断する
までの硬化時間を著しく短縮できるという事実を見出し
た。
しかしながら、前記前駆体を切断するのに所定のハン
ドリングが必要な場合、余りにも硬化時間が短いと、そ
のハンドリングを行っている間に前記前駆体が硬くなり
過ぎて、前駆体そのものが切断しにくくなるだけでな
く、ピアノ線の破断が起こるという問題がある。
そこで、ALC硬化物の硬化時間を早くするとともに、
硬化物の切断に要するハンドリング時間を適度に調整で
きるセメントを見出だすべく鋭意研究したところ、特定
の粒度分布を有するセメントを使用すれば良いと言う事
実を見出だし、本発明を完成した。
発明の構成 (課題を解決するための手段) すなわち、本発明は、水硬性セメントの必須粒群が次
の粒度範囲にあるALC製造用セメントを使用することを
要旨とする。
(イ)1μm未満…0〜30容量% (ロ)1μm以上〜5μm未満…20〜90容量% (ハ)5μm以上〜10μm未満…10〜40容量% (ニ)10μm以上…0〜20容量%。
ただし、前記容量%の和は100容量%とする。
なお、従来ALC製造に使用されているセメントはJIS・
R5210〜5213に定めるもので(特公昭64−11594号公
報)、一般にJIS・R5210の早強ポルトランドセメントの
比表面積は5,000cm2/g以下で,第1図に示すようなブラ
ンク粒度分布をなし、本発明のセメントよりも著しく粒
度が粗い。
(作用) 本発明のセメントの必須粒群のうちの粒度の上限が全
体に従来のALC製造用セメントよりもが小さいので、原
料スラリーの硬化過程でセメントの水和反応が速くな
る。その結果、ALCそのものの硬化時間が早くなる。
しかし、その粒度分布を有するセメントの使用量を少
なくすれば、前記硬化物の硬化曲線において硬度の高い
領域の硬化曲線を緩やかにできるので、硬化物のハンド
リング時間を大きくすることができる。
(実施例1) 次に、本発明を具体化した一実施例を述べる。
この実施例はセメントの粒度と前駆体の硬度との関係
を示すものである。
[セメントの製造法] まず、市販されているJIS・R5210の早強ポルトランド
セメント(ブランク)を株式会社セイシン企業製のジェ
ットミル(商品名「シングルトラック・ジエットミル・
STJ−200型」)に2回(実施例1)及び3回(実験例
2)通過させて微粉砕した。得られたセメントの粒度分
布をレーザ回折法により測定したら第1表及び第1図に
示す結果を得た。
なお、前記セメントの比表面積をJIS・R5201に規定す
る粉末度試験法により測定したら、ブランク品は、4200
cm2/g、実験例1のセメントは6500cm2/g、実験例2のセ
メントは11000cm2/gであった。
[ALC原料スラリー調整] 上記3種のセメントのそれぞれと、他のALC原料とを
第2表の重量割合で原料100重量部に水65重量部、比重
1.40の廃ALC前駆体の水スラリー28重量部及び少量のア
ルミニウム粉末を混合してALC原料スラリーを調整し
た。この調整時において前記アルミニウム粉末は、後述
するALCの嵩比重が0.52になるような添加量にするとと
もに、前記原料のスラリー温度40℃に保つとともに、粘
度が1000±300CPS.になるように調整した。
なお、この実施例に使用された珪石及び生石灰の比表
面積はそれぞれ2000〜4000cm2/g及び3000〜5000cm2/gで
あり、アルミニウムの平均粒径は16μmで、二水石膏は
88μmの篩目をパスしたものであった。
[ALC前駆体の製造] 前記ブランク及び各実験例で得た原料スラリーを大型
型枠(幅1.5m×長さ6m×高さ0.8m)に打設して打設後の
経過時間とともに、得られた前駆体がどの程度の硬度を
示すかを該前駆体の上面から内方に向けて硬度測定器の
感知部分を挿入して測定した。また同時に、該前駆体の
一部をピアノ線でスライスしてその切断状況を観察する
とともに、前記ピアノ線が破断する時期を確認した。そ
の結果第3表及び第2図に示す硬化時間と前駆体硬度と
の関係を得た。
なお、前記前駆体のハンドリングが可能になる硬度は
150g/cm2以上であり、また、切断に要する時間が急激に
遅くなる硬度は、それぞれ275g/cm2であり、更に、ピア
ノ線の破断が生じ易くなる硬度は350〜400g/cm2であっ
た。なお、硬度測定機としては株式会社マルイ製のベイ
ンテスターC型を使用した。
その結果、実施例1では前駆体のハンドリング及び切
断可能な時間は80〜230分間に限られるのに対して、ブ
ランクでは前記時間は120〜260分であることが判明し
た。従って、本発明に係るセメントを従来法と同じ使用
量でALCの製造に使用すると、前駆体の硬化時間を約40
分早くすることができる。しかも前記前駆体の硬化速度
が硬化時間の大きい領域程遅くなるという意外な効果が
発現すると言う事実が判明した。
(実施例2) この実施例は本発明に係るセメントを使用してその使
用量とともに前駆体の硬度がどのように変化するかを示
すものである。
[セメントの製造法] 実施例1で製造した2種のセメント、すなわち、ブラ
ンク及び実験例2で得たセメントを用意した。
[ALC原料スラリー調整] 前記2種のセメントのそれぞれと、他のALC原料とを
第4表記載の重量割合で原料100重量部に水65重量部、
実施例1同様の廃ALC前駆体及びアルミニウム粉末を混
合してALC原料スラリーを調整した。また、原料スラリ
ーの粘度及び温度も実施例1と同様に調整した。なお、
この実施例に使用された珪石及び生石灰の比表面積及び
アルミニウム及び二水石膏の平均粒径は実施例1と同じ
であった。
[ALC前駆体の製造] 実施例1と同様にして前駆体を得るとともにその硬度
を測定した。その結果、第5表及び第3図に示す硬度時
間と前駆体硬度との関係を得た。なお、比較のためにセ
メントの使用量を多くした比較例をブランクとして併記
した。
第3図から明白なように、ブランクにおける前駆体の
硬化速度は実験例1のブランクに比較して大きくなり、
硬化時間と硬度との関係曲線がより急になる。また、ブ
ランクも実験例3も前記前駆体が硬化し始めてから硬化
時間100分を経過するまでは硬化速度はほぼ同じであ
る。しかしながら、硬化時間が100分を過ぎると、実験
例3の場合はブランクに比較して前記関係曲線は次第に
緩やかになり、その硬度が300g/cm2程度で頭打ちにな
る。従って、本発明のセメントをALCの製造用に使用す
ると、前駆体の硬化が早く始まり、硬化時間が経過する
につれて硬化速度が減速するので、ハンドリングの自由
度が高まり、その結果、前駆体を切断するのに使用され
るピアノ線の破断頻度を著しく少なくすることができ
る。すなわち、本発明のセメントを使用するとALCの生
産性を顕著に高めることができる。
また、セメントの使用量を30wt%から17wt%に減少さ
せること、すなわち、従来法に比較して約40%に相当す
るセメントの使用量を減少させることができるという優
れた効果が本実施例において発揮された。
以上、本発明を実施例により詳述したが、本発明の根
本的技術思想を踏襲する限度において、かつ本発明の効
果を著しく損なうことがない限度において、本発明を例
えば次の態様に変更して実施することができる。
(1)粒度分布の相異なる2種のセメントを混合して本
発明の粒度分布を有するセメント混合物としてALCの製
造に使用することができる。この場合前記2種の粒度分
布曲線の最多値の差が10〜20μmである2種のセメント
を使用する方が望ましい。
(2)前記2種のセメントとしては同種の物を使用して
も良く、また異種のもの、例えば、普通ポルトランドセ
メントと早強ポルトランドセメントを組み合わせて使用
しても良い。特にセメントの鉱物組成であるC3Sの含有
量の多いセメント、すなわち、前記含有量が60wt%以上
のものが好ましい。
(3)さらに本発明の係るセメントとして、粒度が2μ
m以上〜8μm未満のものが60容量%以上含有するセメ
ントを使用することが前駆体の発泡を阻害することなく
前駆体の硬度を高めるという観点から望ましい。
(4)本発明のセメントを使用してALC製造用原料スラ
リーを調合する場合、使用する水の量は原料100重量部
を基準にして55〜80重量部好ましくは、60〜75重量部で
ある。
(5)前記同様に調合するとき使用するアルミニウムの
平均粒径は10〜20μmである。
(6)セメントは原料100重量部を基準に10〜25重量部
使用する。
(発明の効果) 以上詳述したように、粒度分布のピークが粒度の小さ
い方に移動した本発明のセメントを使用してALCを製造
すると、得られたALC硬度物硬度の小さい領域における
硬化曲線の立ち上がり部分が急であるが、硬度の大きい
領域における硬化曲線が総じて緩やかな硬度曲線を有す
るALC硬化物が得られる。
次に、このセメントの使用量を従来のセメントの使用
量に比較して少なくすると、前記硬度の高い領域の強度
曲線がさらに緩やかになるとともに、絶対的硬度そのも
のを低くすることができる。
従って、本発明に係るセメントの使用量を適当な範囲
に選択することにより、ALC硬化物を硬化させた後も、
その硬度の上昇を抑制することが可能になり、その結
果、硬化後のハンドリングの自由度を大きくすることが
でき、すなわち、ALC硬化物の切断可能な時間を長くす
ることができ、ひいてはピアノ線の切断頻度を減少させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る実施例におけるセメントの粒度分
布曲線を示し、第2図は前記実施例で得たセメントを使
用して製造したALC硬化物の硬化時間と硬度の関係を示
す関係曲線図を示し、第3図はセメントの使用量を減少
させた場合における前記同様の関係曲線図である。いず
れの図面においても従来技術との比較例を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 7/02 C04B 28/18 C04B 38/02 C04B 111:40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水硬性セメントの必須粒群が次の粒度範囲
    にあるALC製造用セメント; (イ)1μm未満…0〜30容量% (ロ)1μm以上〜5μm未満…20〜90容量% (ハ)5μm以上〜10μm未満…10〜40容量% (ニ)10μm以上…0〜20容量%。 ただし、前記容量%の和は100容量%とする。
  2. 【請求項2】粒度分布曲線の異なる2種の水硬性セメン
    トの混合物からなり、かつ前記粒度分布曲線における最
    多値の差が10〜20μmである請求項1記載のALC製造用
    セメント。
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