JP2773705B2 - 多重レイヤ信号終端装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は多重レイヤから構成
される信号を終端する装置であるディジタル伝送用の多
重レイヤ信号終端装置に関し、特に装置内部で検出する
上位レイヤ信号終端部の障害に対して下位レイヤ信号終
端部で発生する警報出力をマスクする機能を備えた多重
レイヤ信号終端装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来用いられていたこの種の多重レイヤ
信号終端装置は、一般に図３および図４にて示す構成の
ものが採用されていた。

【０００３】図３は従来のｍ次レイヤ信号終端部のブロ
ック図である。図中符号３００はｍ次レイヤ信号終端
部、３０１は主信号処理部、３０２は伝送路障害検出
部、３０４は警報マスク信号多重部、３０５は警報マス
ク信号検出部、３０６はレイヤ警報出力部、３５１は主
信号入力、３５２は主信号出力、３５３は警報マスク信
号入力、３５４は警報マスク信号出力、３５５はレイヤ
警報信号出力である。

【０００４】ｍ次レイヤ信号終端部３００は主信号処理
部３０１、伝送路障害検出部３０２、警報マスク信号多
重部３０４、警報マスク信号検出部３０５、レイヤ警報
出力部３０６を備えている。

【０００５】主信号処理部３０１は上位レイヤ信号終端
部から受信する主信号を下位レイヤ信号終端部へ送出す
るために主信号を適当な形式に変換処理する。伝送路障
害検出部３０２は入力信号の障害を検知して障害情報を
出力する。警報マスク信号多重部３０４は伝送路障害検
出部３０２から出力された障害情報と上位レイヤ信号終
端部から入力する警報マスク信号の論理和を下位レイヤ
の警報マスク信号として下位レイヤ信号終端部へ出力す
る。警報マスク信号検出部３０５は上位レイヤ信号終端
部から受信する警報マスク信号から自身のレイヤ信号終
端部にて使用する警報マスク信号を抽出する。レイヤ警
報出力部３０６は警報マスク信号検出部３０５にて検出
された警報マスク信号と伝送路障害検出部３０２にて検
出された障害情報を基に、警報を出力する際にマスク処
理し、マスクされない警報のみを出力する。

【０００６】図４は従来の多重レイヤ信号終端装置のブ
ロック図である。図中符号４１０は多重レイヤ信号終端
装置、４１１は１次レイヤ信号終端部、４１２は２次レ
イヤ信号終端部、４１３はｎ次レイヤ信号終端部、４１
４は装置警報出力部、４５１は主信号入力、４５２は主
信号出力、４５７は装置警報出力である。

【０００７】多重レイヤ信号終端装置４１０は１次レイ
ヤ信号終端部４１１、２次レイヤ信号終端部４１２、ｎ
次レイヤ信号終端部４１３、装置警報出力部４１４を備
えている。

【０００８】１次レイヤ信号終端部４１１は装置外部か
ら主信号を受信して２次レイヤ信号終端部４１２へ主信
号と警報マスク信号を送出する。２次レイヤ信号終端部
４１２は１つの１次レイヤ信号終端部４１１に複数個接
続し、１次レイヤ信号終端部４１１から主信号と警報マ
スク信号を受信してさらに下位レイヤ信号終端部へ主信
号と警報マスク信号を送出する。ｎ次レイヤ信号終端部
４１３は１つの上位レイヤ信号終端部に複数個接続し、
上位レイヤ信号終端部から主信号と警報マスク信号を受
信してさらに装置外部へ主信号を送出する。装置警報出
力部４１４は各レイヤ信号終端部から警報出力信号を収
集して装置外部へ警報を出力する。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】従来の技術における問
題点は、上位レイヤ信号終端部で伝送路障害を検出した
とき、その障害による下位レイヤ信号終端部の警報出力
のマスク処理を一意的に実行する構成になっているた
め、下位レイヤの警報出力に関する様々な装置ユーザの
要求に対して柔軟に対応できないことである。

【００１０】この問題点を解決するには、各レイヤ信号
終端部に対して上位レイヤ信号終端部から受信する警報
マスク信号で自レイヤ内で検出する障害項目毎に装置外
部へ警報出力をマスクするか、しないか、および、自レ
イヤ内で検出した障害項目毎に下位レイヤ信号終端部に
おける警報マスク信号をアクティブにするか、しないか
をあらかじめ設定しておくことができる機能をどのよう
にしたら付加することができるかが課題である。

【００１１】本発明の目的は、上位レイヤ信号終端部の
障害に対応してマスク処理される、下位レイヤ信号終端
部の警報出力に関する様々な装置ユーザの要求に対して
柔軟に対応することができる多重レイヤ信号終端装置を
提供することにある。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本発明の多重レイヤ信号
終端装置は、装置内部で検出する上位レイヤ信号終端部
の障害に対して下位レイヤ信号終端部で発生する警報出
力をマスクする機能を備えたディジタル伝送用の多重レ
イヤ信号終端装置であって、上位レイヤ信号終端部から
受信する主信号を下位レイヤ信号終端部へ送出するため
に主信号を適当な形式に変換処理する主信号処理部と、
入力信号の障害を検知して障害情報を出力する伝送路障
害検出部と、伝送路障害検出部から出力された障害情報
とあらかじめ設定された警報マスク制御情報を記憶する
警報マスク制御情報記憶部から出力されるマスク信号生
成用警報マスク制御情報を基に、下位レイヤ信号終端部
がマスクするべき警報を示す警報マスク信号を生成する
警報マスク信号生成部と、上位レイヤ信号終端部から入
力する警報マスク信号と警報マスク信号生成部で生成さ
れた警報マスク信号の論理和を下位レイヤ信号終端部の
警報マスク信号として下位レイヤ信号終端部へ出力する
警報マスク信号多重部と、上位レイヤ信号終端部から受
信する警報マスク信号から自身のレイヤ信号終端部にて
使用する警報マスク信号を抽出する警報マスク信号検出
部と、警報マスク信号検出部にて検出された警報マスク
信号と伝送路障害検出部にて検出された障害情報とあら
かじめ設定された警報マスク制御情報を記憶する警報マ
スク制御情報記憶部から出力されるマスク信号生成用警
報マスク制御情報を基に、警報出力をマスク処理し、マ
スクされない警報のみを出力するレイヤ警報出力部と、
自レイヤ信号終端部の外部からあらかじめ設定される警
報マスク制御情報を記憶する警報マスク制御情報記憶部
から構成された複数のレイヤ信号終端部を備える。ま
た、装置外部から主信号を受信して２次レイヤ信号終端
部へ主信号と警報マスク信号を送出する１次レイヤ信号
終端部と、１つの１次レイヤ信号終端部に複数個接続
し、１次レイヤ信号終端部から主信号と警報マスク信号
を受信してさらに下位レイヤ信号終端部へ主信号と警報
マスク信号を送出する２次レイヤ信号終端部と、１つの
上位レイヤ信号終端部に複数個接続し、上位レイヤ信号
終端部から主信号と警報マスク信号を受信してさらに装
置外部へ主信号を送出するｎ次レイヤ信号終端部と、各
レイヤ信号終端部から警報出力信号を収集して装置外部
へ警報を出力する装置警報出力部と、装置外部から警報
マスク制御情報を受信してこれらの情報を各レイヤ信号
終端部へ設定する警報マスク制御部と、装置外部より警
報マスク制御部に対して警報マスク制御情報を入力する
設定情報入力部を接続する手段を備えている。

【００１３】従って、各レイヤ信号終端部は、上位レイ
ヤ信号終端部から受信する警報マスク信号で自レイヤ内
で検出する障害項目毎に装置外部へ警報出力をマスクす
るか、しないかをあらかじめ設定しておくことができ、
さらに各レイヤ信号終端部は、自レイヤ内で検出した障
害項目毎に下位レイヤ信号終端部における警報マスク信
号をアクティブにするか、しないかをあらかじめ設定し
ておくことができるため、これらのあらかじめ設定して
おく警報マスク制御情報を変更することによって、下位
レイヤ信号終端部の警報出力に関する様々な装置ユーザ
の要求に対して柔軟に対応することができる。

【００１４】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図１は本発明の実施の形態
のｍ次レイヤ信号終端部のブロック図である。図中符号
１００はｍ次レイヤ信号終端部、１０１は主信号処理
部、１０２は伝送路障害検出部、１０３は警報マスク信
号生成部、１０４は警報マスク信号多重部、１０５は警
報マスク信号検出部、１０６はレイヤ警報出力部、１０
７は警報マスク制御情報記憶部、１５１は主信号入力、
１５２は主信号出力、１５３は警報マスク信号入力、１
５４は警報マスク信号出力、１５５はレイヤ警報信号出
力、１５６は警報マスク制御情報入力である。

【００１５】ｍ次レイヤ信号終端部１００は主信号処理
部１０１、伝送路障害検出部１０２、警報マスク信号生
成部１０３、警報マスク信号多重部１０４、警報マスク
信号検出部１０５、レイヤ警報出力部１０６、警報マス
ク制御情報記憶部１０７を備えている。

【００１６】主信号処理部１０１は上位レイヤ信号終端
部から受信する主信号を下位レイヤ信号終端部へ送出す
るために主信号を適当な形式に変換処理する。

【００１７】伝送路障害検出部１０２は入力信号の障害
を検知して障害情報を出力する。

【００１８】警報マスク信号生成部１０３は伝送路障害
検出部１０２から出力された障害情報とあらかじめ設定
された警報マスク制御情報を記憶する警報マスク制御情
報記憶部１０７から出力されるマスク信号生成用警報マ
スク制御情報を基に、下位レイヤ信号終端部がマスクす
るべき警報を示す警報マスク信号を生成する。

【００１９】警報マスク信号多重部１０４は上位レイヤ
信号終端部から入力する警報マスク信号と警報マスク信
号生成部１０３で生成された警報マスク信号の論理和を
下位レイヤの警報マスク信号として下位レイヤ信号終端
部へ出力する。

【００２０】警報マスク信号検出部１０５は上位レイヤ
信号終端部から受信する警報マスク信号から自身のレイ
ヤ信号終端部にて使用する警報マスク信号を抽出する。

【００２１】レイヤ警報出力部１０６は警報マスク信号
検出部１０５にて検出された警報マスク信号と伝送路障
害検出部１０２にて検出された障害情報とあらかじめ設
定された警報マスク制御情報を記憶する警報マスク制御
情報記憶部１０７から出力されるマスク信号生成用警報
マスク制御情報を基に、警報出力をマスク処理し、マス
クされない警報のみを出力する。

【００２２】警報マスク制御情報記憶部１０７は自レイ
ヤ信号終端部の外部からあらかじめ設定される警報マス
ク制御情報を記憶する。

【００２３】図２は本発明の実施の形態の多重レイヤ信
号終端装置のブロック図である。図中符号２１０は多重
レイヤ信号終端装置、２１１は１次レイヤ信号終端部、
２１２は２次レイヤ信号終端部、２１３はｎ次レイヤ信
号終端部、２１４は装置警報出力部、２１５は設定情報
入力部、２１６は警報マスク制御部、２５１は主信号入
力、２５２は主信号出力、２５７は装置警報出力であ
る。

【００２４】多重レイヤ信号終端装置２１０は１次レイ
ヤ信号終端部２１１、２次レイヤ信号終端部２１２、ｎ
次レイヤ信号終端部２１３、装置警報出力部２１４、設
定情報入力部２１５、警報マスク制御部２１６を接続す
る手段を備えている。

【００２５】１次レイヤ信号終端部２１１は装置外部か
ら主信号を受信して２次レイヤ信号終端部２１２へ主信
号と警報マスク信号を送出する。

【００２６】２次レイヤ信号終端部２１２は１つの１次
レイヤ信号終端部２１１に複数個接続し、１次レイヤ信
号終端部２１１から主信号と警報マスク信号を受信して
さらに下位レイヤ信号終端部へ主信号と警報マスク信号
を送出する。

【００２７】ｎ次レイヤ信号終端部２１３は１つの上位
レイヤ信号終端部に複数個接続し、上位レイヤ信号終端
部から主信号と警報マスク信号を受信してさらに装置外
部へ主信号を送出する。

【００２８】装置警報出力部２１４は各レイヤ信号終端
部から警報出力信号を収集して装置外部へ警報を出力す
る。

【００２９】設定情報入力部２１５は装置外部より警報
マスク制御部２１６に対して警報マスク制御情報を入力
する。

【００３０】警報マスク制御部２１６は装置外部から警
報マスク制御情報を受信してこれらの情報を各レイヤ信
号終端部へ設定する。

【００３１】次に、本発明の実施の形態の動作につい
て、図１および図２を用いて詳細に説明する。

【００３２】図２の設定情報入力部２１５から警報マス
ク制御情報を入力し、警報マスク制御部２１６は入力さ
れた警報マスク制御情報をそれぞれ該当するレイヤ信号
終端部へ設定する。設定情報入力部２１５から入力され
る警報マスク制御情報は、各レイヤ信号終端部毎に検出
した障害にて下位レイヤ信号終端部への警報出力をマス
クするか、しないかを示す情報と、上位レイヤ信号終端
部から受信する警報マスク信号でどの障害に関する警報
をマスクするかを示す情報の２種類の情報で構成され
る。

【００３３】これらの警報マスク制御情報は、図１に示
すように各レイヤ信号終端部に備えた警報マスク制御情
報記憶部１０７に保持され、各レイヤ信号終端部は保持
されたこれらの警報マスク制御情報に基づいて、障害検
出時に警報マスク信号を生成し、生成した警報マスク信
号を下位レイヤ信号終端部へ発出する。また、図１の各
レイヤ信号終端部に備えたレイヤ警報出力部１０６は警
報マスク制御情報記憶部１０７に保持された警報をマス
クするか、しないかの情報に基づいて警報出力のマスク
処理および警報出力を実行する。

【００３４】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、各レイヤ
信号終端部に対して上位レイヤ信号終端部から受信する
警報マスク信号で自レイヤ内で検出する障害項目毎に装
置外部へ警報出力をマスクするか、しないか、および、
自レイヤ内で検出した障害項目毎に下位レイヤ信号終端
部における警報マスク信号をアクティブにするか、しな
いかをあらかじめ設定しておくことができるため、これ
らのあらかじめ設定しておく警報マスク制御情報を変更
することによって、下位レイヤ信号終端部の警報出力に
関する様々な装置ユーザの要求に対して柔軟に対応する
ことができるという効果がある。

【００３５】また、各レイヤ信号終端部毎および障害項
目毎に警報マスク処理を実現する回路を同じ構成にする
ことが可能となるため、回路構成の煩雑さを低減でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態のｍ次レイヤ信号終端部の
ブロック図である。

【図２】本発明の実施の形態の多重レイヤ信号終端装置
のブロック図である。

【図３】従来のｍ次レイヤ信号終端部のブロック図であ
る。

【図４】従来の多重レイヤ信号終端装置のブロック図で
ある。

【符号の説明】

１００、３００ ｍ次レイヤ信号終端部 １０１、３０１ 主信号処理部 １０２、３０２ 伝送路障害検出部 １０３ 警報マスク信号生成部 １０４、３０４ 警報マスク信号多重部 １０５、３０５ 警報マスク信号検出部 １０６、３０６ レイヤ警報出力部 １０７ 警報マスク制御情報記憶部 １５１、２５１、３５１、４５１ 主信号入力 １５２、２５２、３５２、４５２ 主信号出力 １５３、３５３ 警報マスク信号入力 １５４、３５４ 警報マスク信号出力 １５５、３５５ レイヤ警報信号出力 １５６ 警報マスク制御情報入力 ２１０、４１０ 多重レイヤ信号終端装置 ２１１、４１１ １次レイヤ信号終端部 ２１２、４１２ ２次レイヤ信号終端部 ２１３、４１３ ｎ次レイヤ信号終端部 ２１４、４１４ 装置警報出力部 ２１５ 設定情報入力部 ２１６ 警報マスク制御部 ２５７、４５７ 装置警報出力

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 装置内部で検出する上位レイヤ信号終端
   部の障害に対して下位レイヤ信号終端部で発生する警報
   出力をマスクする機能を備えたディジタル伝送用の多重
   レイヤ信号終端装置であって、 上位レイヤ信号終端部から受信する主信号を下位レイヤ
   信号終端部へ送出するために主信号を適当な形式に変換
   処理する主信号処理部と、 入力信号の障害を検知して障害情報を出力する伝送路障
   害検出部と、 前記伝送路障害検出部から出力された障害情報とあらか
   じめ設定された警報マスク制御情報を記憶する警報マス
   ク制御情報記憶部から出力されるマスク信号生成用警報
   マスク制御情報を基に、前記下位レイヤ信号終端部がマ
   スクするべき警報を示す警報マスク信号を生成する警報
   マスク信号生成部と、 前記上位レイヤ信号終端部から入力する警報マスク信号
   と前記警報マスク信号生成部で生成された前記警報マス
   ク信号の論理和を前記下位レイヤ信号終端部の警報マス
   ク信号として前記下位レイヤ信号終端部へ出力する警報
   マスク信号多重部と、 前記上位レイヤ信号終端部から受信する前記警報マスク
   信号から自身のレイヤ信号終端部にて使用する警報マス
   ク信号を抽出する警報マスク信号検出部と、 前記警報マスク信号検出部にて検出された前記警報マス
   ク信号と前記伝送路障害検出部にて検出された前記障害
   情報とあらかじめ設定された前記警報マスク制御情報を
   記憶する前記警報マスク制御情報記憶部から出力される
   前記マスク信号生成用警報マスク制御情報を基に、警報
   出力をマスク処理し、マスクされない警報のみを出力す
   るレイヤ警報出力部と、 自レイヤ信号終端部の外部からあらかじめ設定される前
   記警報マスク制御情報を記憶する前記警報マスク制御情
   報記憶部から構成された複数のレイヤ信号終端部を備え
   ることを特徴とする多重レイヤ信号終端装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載の多重レイヤ信号終端装置
   において、 装置外部から主信号を受信して２次レイヤ信号終端部へ
   主信号と警報マスク信号を送出する１次レイヤ信号終端
   部と、 １つの前記１次レイヤ信号終端部に複数個接続し、前記
   １次レイヤ信号終端部から前記主信号と前記警報マスク
   信号を受信してさらに下位レイヤ信号終端部へ主信号と
   警報マスク信号を送出する前記２次レイヤ信号終端部
   と、 １つの上位レイヤ信号終端部に複数個接続し、前記上位
   レイヤ信号終端部から主信号と警報マスク信号を受信し
   てさらに装置外部へ主信号を送出するｎ次レイヤ信号終
   端部と、 前記の各レイヤ信号終端部から警報出力信号を収集して
   装置外部へ警報を出力する装置警報出力部と、 装置外部から前記警報マスク制御情報を受信してこれら
   の情報を前記の各レイヤ信号終端部へ設定する警報マス
   ク制御部と、 装置外部より前記警報マスク制御部に対して前記警報マ
   スク制御情報を入力する設定情報入力部を接続する手段
   を備えることを特徴とする多重レイヤ信号終端装置。