JP2772471B2 - 巻取ドラムの線材端末処理装置 - Google Patents

巻取ドラムの線材端末処理装置

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JP2772471B2
JP2772471B2 JP7204914A JP20491495A JP2772471B2 JP 2772471 B2 JP2772471 B2 JP 2772471B2 JP 7204914 A JP7204914 A JP 7204914A JP 20491495 A JP20491495 A JP 20491495A JP 2772471 B2 JP2772471 B2 JP 2772471B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被覆撚線等の線材
を巻取る巻取ドラムに対して、線材の始端および終端に
ロープを巻き付けて巻取ドラムに固定する線材端末処理
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、巻取ドラムの線材端末処理とし
て、例えば銅線の上にビニールを被覆した3本の被覆線
を撚合機により撚合わせて1本の線材(JIS規格C
V,CVーT,VCT等)とし、この線材を製品出荷用
の木製の巻取ドラムに巻取機によって巻き取る。このと
き、線材の始端にナイロン製ロープを2〜3回輪掛けし
て把持し、ロープの先端を空の巻取ドラムの鍔に形成さ
れた三日月孔に導き、その三日月孔より巻取ドラムの外
側にロープを引出し、鍔の外面にロープの先端を釘打ち
して固定しておく。なお、線材の先端は、巻取ドラムの
胴部と同径の位置に形成されている三日月孔から鍔外面
に突出しないように保持されている。
【0003】そして、線材の始端処理終了後、撚合機お
よび巻取機を運転して巻取ドラムを回転させることによ
り、撚合わされた線材は巻取ドラムに巻き取られてい
く。設定量だけ線材が巻き取られて巻取ドラムが満巻に
なると、運転を停止して、線材を切断する。線材の終端
を始端処理と同様にロープで2〜3回輪掛けして把持
し、ロープの終端が鍔にくる迄巻取ドラムを回転させ、
線材を整列巻きしながらロープを鍔に寄せていき、ロー
プ終端を鍔内側に釘打ちして固定しロープを必要な長さ
に切断するという終端処理が行われる。また、切断され
た一方の端部は、線材の始端として上記の始端処理に供
される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の線材の始端処理
および終端処理といった端末処理は、従来人手によって
行われていた。そのため、非能率的であり、コストがか
かる、時間がかかるといった問題があった。特に、近年
撚合機の高速化が進み、1ドラム当たり5〜10分間で
満巻となり、その都度端末処理が必要となるため、作業
者に対する負担が増加してしまう。
【0005】また、始端処理において、巻取機に空の巻
取ドラムをセットしたとき、巻取ドラムの鍔と巻取ドラ
ムを支持するフレームとの間には限られたスペースしか
なく、始端処理の作業を行うには作業性が悪く、非能率
的であった。
【0006】そこで、本発明は、上記に鑑み、線材の始
端および終端に対するロープを用いた各端末処理を自動
的に行う巻取ドラムの線材端末処理装置の提供を目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による課題解決手
段は、ロープを捻りながらループにして巻取ドラムに巻
き取られる線材の始端および終端に前記ループを通し、
所定の間隔をおいた箇所にロープを巻き付ける巻付装置
と、終端側の線材を巻取ドラムに巻き取りながらロープ
を巻取ドラムの鍔の内面に接触するように移動させて固
定位置に位置決めする終端誘導装置と、始端側のロープ
を別の巻取ドラムの鍔の内側を通って鍔に形成された孔
を越える位置まで導き、該孔を通してロープを鍔の内側
から外側に引き出し、鍔の外面にある固定位置に案内す
る始端誘導装置と、線材をロープの巻付位置から前記孔
の近傍まで移動させるとき線材が撓まないように支持す
る線材受けと、ロープを各固定位置に固定する固定装置
とが設けられたものである。そして、巻取ドラムが装着
された複数の巻取機が設けられ、巻取機と終端誘導装
置、始端誘導装置および固定装置とが、始端処理を行う
位置と終端処理を行う位置の間で一体的に移動可能とさ
れ、各位置に巻付装置が配置されている。
【0008】すなわち、2台の巻取機が並設され、常に
1台の巻取機が線材進行方向下流側の運転位置にあり、
線材の始端処理に続いて巻取運転を行うようになってい
る。そして、巻取ドラムが満巻となったとき、線材を切
断してから各巻取機を移動させ、運転位置にある巻取機
では始端処理が開始されると同時に他の巻取機では終端
処理位置において終端処理が行われる。巻取運転が終わ
るまでに終端処理位置の巻取機では、終端処理を終えて
空の巻取ドラムに交換されて待機しており、以降上記の
ローテションを繰り返すようになっている。
【0009】特に、始端処理として、ロープを捻りなが
らループにして線材の始端に前記ループを通し、所定の
間隔をおいた箇所にロープを巻き付ける巻付装置と、線
材の始端に巻き付けられたロープを巻取ドラムの鍔の内
を通って該鍔に形成された孔を越える位置まで導くロ
ープ誘導装置と、線材をロープの巻付位置から前記孔の
近傍まで移動させるとき線材が撓まないように支持する
線材受けと、前記孔を横切るロープを前記鍔の内側から
外側に引き出すロープ引出装置と、引き出されたロープ
把持して前記鍔の外面にある固定位置に案内するロー
プ掴持装置と、ロープを前記固定位置に固定する固定装
とを備えている。
【0010】また、終端処理として、ロープを捻りなが
らループにして線材の終端に前記ループを通し、所定の
間隔をおいた箇所にロープを巻き付ける巻付装置と、線
材を巻取ドラムに巻き取りながらロープを巻取ドラムの
鍔の内面に近接した位置まで導く終端誘導装置と、ロー
プを前記鍔の内面に接触するように移動させて固定位置
に位置決めするロープ位置修正装置と、ロープを前記固
定位置に固定する固定装置とを備えている。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の線材端末処理装置は、電
力ケーブルの撚合機あるいは伸線機等から送り出された
線材を巻取ドラムに巻き取る巻取機に対して設けられて
おり、ナイロン製ロープを用いて線材の始端処理および
終端処理を行う始端処理装置および終端処理装置とから
なる。そして、図1の如く、始端処理装置1は、線材の
始端L1にロープRを巻き付ける始端側ロープ巻付手段
2と、巻き付けられたロープRを巻取ドラム3の鍔4の
内側に導く始端側ロープ誘導手段5と、巻取ドラム3の
鍔4に形成された三日月孔6からロープRを鍔4の外側
に引き出すロープ引出手段7と、引き出されたロープR
を鍔4の外面に固定する始端固定手段8とを備えてお
り、終端処理装置9は、線材の終端L2にロープRを巻
き付ける終端側ロープ巻付手段10A,10Bと、線材
Lを巻取ドラム3に巻き取りながら巻き付けられたロー
プRを巻取ドラム3の鍔4に導く終端誘導手段11と、
ロープRを鍔4の内側に固定する終端固定手段12とを
備えている。
【0012】また、撚合機から引取装置によって送り出
される被覆線を撚り合わせた電力ケーブルである線材L
の進行方向下流側に巻取機13が配置され、巻取機13
よりも上流側に始端処理装置1の始端側ロープ巻付手段
2が配設され、その上流側に線材ガイド装置14および
線材掴持器15が配設されている。また、巻取機13は
2台使用され、それぞれ線材Lの進行方向と直交する方
向にモータ等によって移動自在とされ、線材Lの進行方
向上にある運転位置および左右の両側にある終端処理位
置の間をレール等に案内されて移動する。このため、各
終端処理位置には、終端処理装置9の終端側ロープ巻付
手段10A,10Bが配設され、巻取機13に対して始
端処理装置1の始端側ロープ誘導手段5、ロープ引出手
段7、始端固定手段8および終端処理装置9の終端誘導
手段11、終端固定手段12が並設され、巻取機13と
ともに移動可能となっている。これによって、図2の如
く、運転位置において、線材Lの始端処理および巻取運
転が行われ、一方の終端処理位置において、線材Lの終
端処理が行われる。なお、各作業はどちらのタイプで行
うかは任意に選択可能である。したがって、巻取機13
に線材Lが満巻された後、巻取機13をどちらか一方の
終端処理位置に移動させ、別の巻取機13を運転位置に
移動させることによって、線材Lの始端処理および巻取
運転と同時に線材Lの終端処理を行うことができ、作業
効率の向上となる。
【0013】前記巻取機13は、一対のピントルによっ
て巻取ドラム3を回転自在に支持し、モータによって回
転駆動される一方のピントルに設けられたケリー16を
巻取ドラム3の鍔4に係合することにより巻取ドラム3
を駆動するようになっている。そして、巻取ドラム3の
軸方向に往復動するトラバース機構によって線材Lを巻
取ドラム3に案内して、巻取ドラム3の回転により線材
Lを整列させて巻き取っている。また、他方のピントル
は軸方向に移動自在とされ、シリンダ等により移動させ
ることで巻取ドラム3は巻取機13から着脱可能とな
り、巻取ドラム3の交換時には巻取ドラム3が昇降する
ようになっている。
【0014】前記線材ガイド装置14は、図3の如く、
1本の横ローラ21と2本の縦ローラ22a,22b
と、シリンダ23により上下動される押えローラ24と
から構成される。横ローラ21は、線材Lの長さを計測
する計尺輪として使用され、その高さは線径に応じて自
動的に上下動して調整される。また、縦ローラ22a,
22bは、線径に応じて間隔を可変できるようになって
いる。
【0015】前記線材掴持器15は、図4,5の如く、
一対のくの字状の櫛歯30を対向させたもので、シリン
ダ31によりリンク機構32を介して櫛歯30を近接離
間して線材の始端L1となる部分を掴持する。また、こ
れによって、ロープRを巻き付けるときに線材Lの直進
性を保持するようになっている。
【0016】そして、線材ガイド装置14および線材掴
持器15は、モータ33によって線材Lの進行方向に移
動する台車34に載置されている。また、線材掴持器1
5に対して線材進行方向の下流側に、線材の終端L2と
なる部分を掴持する終端掴持器35が各巻取機13に配
設されている。終端掴持器35は、最大ドラム幅の長さ
を有する上下一対の棒体からなり、シリンダにより上下
させて線材Lを圧着して挟持している。なお、棒体の表
面には、線材Lのケーブル表面が傷つかないように硬質
クロームメッキ仕上が施されている。
【0017】両掴持器15,35の間には、線材Lを切
断する線材切断装置36が設けられ、線材Lに対してシ
リンダにより近接離間される。なお、線材Lを切断した
とき被覆線がばらけるのを防止するために、線材Lの切
断箇所の近辺にビニールテープが巻き付けられている。
また、線材ガイド装置14と引取装置との間で線材Lが
垂れ下がって床に擦れないように、複数のガイドローラ
38を備えたリフタ39が配設されている。
【0018】次に、始端処理装置1の各部の構成を説明
する。前記始端側ロープ巻付手段2は、図6,7の如
く、線材の始端L1にロープRを巻き付ける巻付装置4
0と、ロープRを供給するロープ供給装置41とから構
成され、線材Lの進行方向と直交する方向にモータ42
によって往復動される台車43に配されている。
【0019】前記ロープ供給装置41では、台車43内
に束状のロープRを収納した保管庫44が設けられ、台
車43上の基台45に立設されたフレーム46内に、ロ
ープRが巻き付けられてストックされるキャプスタン4
7と、キャプスタン47にロープRを巻き付けるフライ
ヤ48とが設けられている。
【0020】キャプスタン47は、フレーム46に軸4
9を介して回転自在に支持されており、フライヤ48
は、図8の如く、縦長の回転体50の両端に突設された
ピン51のうち一方のピンの先端にローラ52aが回転
自在に取り付けられている。そして、図9の如く、回転
体50はフレーム46に回転自在に支持された回転軸5
3に取り付けられており、回転軸53の端部にブレーキ
ホイール54が取り付けられ、ブレーキ装置55が設け
られている。モータ56からの駆動力がパウダクラッチ
57およびプーリ58、タイミングベルト59を介して
任意のブレーキ力を付与されながらフライヤ48に伝達
される。なお、パウダクラッチ57は、ロープストック
時の張力およびロープRを巻き戻すときの張力を調節す
るために用いられる。また、回転軸53の中心には、ロ
ープRが通る孔60が形成されており、回転体50には
端から中央にロープRを導くための2個のローラ52
b,52cが設けられている。
【0021】したがって、ロープRは、保管庫44から
通し孔61を抜けてローラ52dによりフレーム46の
外部に導かれ、フレーム46上部のローラ52eを介し
てキャプスタン47に達し、フライヤ48の回転により
キャプスタン47に4〜5回巻き付けられる。そして、
キャプスタン47からフライヤ48の各ローラ52a〜
52cを経てフレーム46の外部に導かれ、ローラ52
f,52gによって巻付装置40に供給される。また、
フライヤ48を逆回転させると、反対方向にロープRは
進行してキャプスタン47に巻き取られ、ロープRの余
長を巻き戻すことができる。前記巻付装置40は、図7
の如く、台車43上の基台45に配設されており、ロー
プRの始端をチャックするロープ把持装置62と、ロー
プRを輪形状にして線材Lに挿入するループ形成装置6
3とから構成されている。なお、ロープ把持装置62
は、端末処理終了後に巻き戻されるロープRの端末を自
動的にチャックするようになっている。
【0022】前記ロープ把持装置62は、図7,10の
如く、シリンダの作動によりロープRの始端を挟んで把
持するロープ把持器71と、ロープ把持器71を軸75
周りに回動させるシリンダ72とからなる。さらに、ロ
ープ把持装置62と一体にロープRを線材Lに押さえつ
けるための押えローラ73が設けられ、シリンダ74に
より線材Lに対して上下動される。
【0023】前記ループ形成装置63は、図10,11
の如く、ロープ供給装置42から供給されるロープRを
挿通する回転筒80と、回転筒80と一体的に回転して
ループを形成するループアーム81と、形成されたルー
プを保持するループプレート82と、ループアーム81
が回転したときロープRを引っ掛けてループプレート8
2に導くガイドピン83とを備えている。
【0024】回転筒80は、基台45上に線材進行方向
へ移動自在に設けられた移動台84上に回転自在に支持
されており、プーリ85を介してモータ86により回転
駆動され、近接センサ87によって回転が検出されてい
る。また、移動台84は、一対のプーリ88に掛け巻き
されたチェーン89に固定され、モータ90の駆動によ
り基台45上のモノレール91に沿ってロープ把持器7
1に向かって移動する。
【0025】ループアーム81は、L字状に形成され、
回転筒80のプーリ85に取り付けられ、その先端には
ロープRと摺接するL字形ガイド93が取り付けられて
おり、線材Lの中心線を中心とした円周方向に沿ってガ
イド93は回転する。また、回転筒80を通り抜けたロ
ープRをガイド93の外側面に導くように、プーリ85
およびループアーム81にそれぞれガイドローラ94
a,94bが取り付けられており、これによって通常ロ
ープRは線材Lの中心線と同一水平レベルに保持されて
いる。
【0026】ループプレート82は、図12の如く、線
材Lが挿入される孔100を有した平板101に4個の
ピン102a〜102dを回転自在に装着したもので、
移動台84上に載置されたモータ103のモータ軸10
4に偏心して取り付けられている。各ピン102〜10
2dは、平板101の線材の始端L1と対向する面とは
反対側の面に線材Lの中心線より等距離でなおかつ等間
隔に孔100の周囲に配置されている。また、上側のピ
ン102a,102bの間には、形成されたループをス
ムーズに取り外すための案内片105が取り付けられ、
ロープRを抜くための突棒106が伸縮自在に設けられ
ている。
【0027】ガイドピン83は、図12の如く、移動台
84上に軸110周りに揺動自在に支持された支持具1
11に取り付けられ、シリンダ112によって線材Lの
中心線と同一水平レベルまで上がるようになっている。
そして、ガイドピン83の上端にロープRを引っ掛ける
爪113が設けられている。
【0028】ここで、図13(a)に示すように線材L
にロープRを巻き付けると、ロープRが引っ張られたと
きロープRが解きほぐされてしまうが、このループ形成
装置63では、クラブヒッチ巻付方法により図13
(b)に示すような端部が交差したループを形成するこ
とができ、このループに線材Lを挿入してロープRを両
側に引っ張ると、ロープRが線材Lを締め付けて、ロー
プRを線材Lに巻き付けることができる。
【0029】前記始端側ロープ誘導手段5は、ロープR
を線材Lに巻き付けた位置から巻取ドラム3近傍まで導
く第一引出部114と、巻取ドラム3近傍まで導かれた
ロープRを巻取ドラム3の鍔4の内側を通って鍔4に形
成された三日月孔6まで導く第二引出部115と、線材
Lを巻取ドラム3まで送り出すときに線材Lを受ける線
材受け116と、ロープRの誘導を開始するときに第一
引出部114に対してロープRを案内するロープガイド
部117とを備えている。
【0030】ロープガイド部117は、図3〜5の如
く、所定の間隔を有した2本の縦棒118からなり、縦
棒118の上部にはロープRが摺接するローラ119が
回転自在に取り付けられ、線材掴持器15が載置された
台車34の巻取機13側に配設されている。縦棒118
は、シリンダ120により台車34に近接した位置と線
材掴持器15より前方に出た位置との間を移動され、後
者の位置においてロープRと接触する。
【0031】前記第一引出部114は、巻取機13にお
いて巻取ドラム3と終端掴持器35との間に配され、図
14〜16の如く、線材Lの進行方向に対して左右に並
んだ一対の第一引出ローラ121と、第一引出ローラ1
21を線材進行方向と平行に移動させるシリンダ122
とからなり、シリンダ122は線材Lと平行な第一支持
体123に摺動自在に支持されており、シリンダ122
の下面に第一引出ローラ121が回転自在に装着され、
第一引出ローラ121にはロープ押え124が設けられ
ている。ロープ押え124は、第一引出ローラ121に
ロープRが確実に入るようにするために設けられてい
る。
【0032】第一支持体123は、平板状の第二支持体
125に立設された縦杆126に吊支され、2本の縦ガ
イド棒127によって上下動自在に案内され、モータ1
28により第二支持体125に対して上下動される。第
二支持体125は、第三支持体129に線材進行方向と
直交する方向に配された横杆130に摺動自在に支持さ
れ、シリンダ131により第三支持体129に対して水
平移動される。第三支持体129は、巻取機13の固定
台132に線材進行方向と平行に配された水平杆133
に摺動自在に支持され、シリンダ134により線材進行
方向と平行に水平移動される。
【0033】前記線材受け116は、第一支持体123
の上面に設けられた2本の長ローラ135および4本の
短ローラ136とからなり、ロープRの引張力だけでは
線材Lが撓むので、これによって線材重量を保持して撓
むのを防止している。
【0034】前記第二引出部115は、図17,18の
如く、1個の第二引出ローラ140と、第二引出ローラ
140を線材進行方向と平行に移動させるシリンダ14
1とからなり、巻取ドラム3の下方に配置されたリフタ
142上に配設され、シリンダによってリフタ142を
昇降させることにより第二引出ローラ140は始端処理
時のロープRと同じ高さの位置と巻取運転中の巻取ドラ
ム3よりも下方にある位置との間を上下動する。リフタ
142上面には、線材進行方向と平行に一対のシャフト
143が配設され、シャフト143に第二引出ローラ1
40を上下動自在に支持している支持台144が摺動自
在に係合されている。第二引出ローラ140は支持台1
44に設けられた第一のシリンダ145および第二のシ
リンダ146によってリフタ142上において2段階に
上下動される。
【0035】そして、支持台144は、シリンダ141
に取り付けられており、リフタ142上を水平移動して
巻取ドラム3の三日月孔6を越えてロープRを最も遠く
まで引っ張った位置まで移動したとき、その位置を保持
するためのピンシリンダ147を備えており、リフタ1
42上に立設された係合片148にピンシリンダ147
が係合するようになっている。
【0036】前記ロープ引出手段7は、図19の如く、
巻取ドラム3の三日月孔6に対して出入自在とされたロ
ープフック150と、ロープフック150を巻取ドラム
3の鍔4に向かって移動させるシリンダ151とからな
る。ロープフック150は、シリンダ151のロッド1
52の先端に下向きに取り付けられたローラでロープR
を引っ掛けるようになっている。シリンダ151は巻取
ドラム3の軸方向に移動自在な台153に載置され、台
153はモータ154によりガイドレール155上を巻
取ドラム3に対して近接離間される。
【0037】これによって、線材の始端L1に巻き付け
られたロープRは、巻取ドラム3の鍔4の内側で三日月
孔6を越える位置まで導かれ、その後線材Lを巻取ドラ
ム3の近傍まで送り出してからロープRを三日月孔6に
通して鍔4の外側に引き出される。なお、このときロー
プRは、巻き戻されたり送り出されたりして常に張力が
付与されている。
【0038】前記始端固定手段8は、ロープフック15
0により巻取ドラム3の三日月孔6から鍔4外側に引き
出されたロープRを把持するロープ掴持装置160と、
把持されたロープRを切断するロープ切断機161と、
線材Lに巻き付けられたロープRの端末を鍔4に固定す
る固定装置162とからなる。
【0039】前記ロープ掴持装置160は、図20,2
1の如く、開閉自在な一対の爪163と、一方の爪16
3を他方の爪163に向けて移動させるシリンダ164
とからなり、前記第二引出ローラ140と同様、2つの
シリンダ165,166により2段階に上下動可能とさ
れ、第二引出ローラ140が搭載された支持台144と
平行に移動する別の支持台167によってリフタ142
上に配されている。支持台167はリフタ142上に配
設されたガイドレール168に摺動自在に支持され、シ
リンダ169によって水平移動される。
【0040】前記ロープ切断機161は、一般的なエア
ニッパであり、ロープ掴持装置160と並設されて同じ
支持台167に搭載されている。
【0041】前記固定装置162は、市販の釘打機17
0を使用してロープRを釘Nにより鍔4の外面に固定す
るもので、ロープフック150が搭載された台153に
連結されたスライドテーブル171上に巻取ドラム3の
鍔4と平行な方向に移動可能に載置されている。スライ
ドテーブル171は、ガイドレール155に沿って台1
53とともに移動され、また台153に設けられたシリ
ンダ172によって台153に対して近接離間する。な
お、ロープRの固定は釘打ちに限らず、接着テープによ
り鍔4に接着固定してもよい。
【0042】そして、ロープRを把持して切断したと
き、ロープRの余長はロープ供給装置41に巻き戻され
るようになっている。また、把持したロープRを固定す
る位置まで鍔4に沿って案内して行くとき、線材Lを送
り出して三日月孔6に通し、鍔4の外面と面一な状態に
しておく。
【0043】次に、終端処理装置9の構成について説明
する。前記終端側ロープ巻付手段10A,10Bは、図
22,23の如く、終端掴持器35によって掴持されて
いる切断された線材の終端L2をチャックして保持する
線材保持器180と、線材保持器180に保持された線
材LにロープRを巻き付ける巻付装置181およびロー
プ供給装置182とから構成され、図1に示すように、
各終端処理位置に線材保持器180、巻付装置181お
よびロープ供給装置182が配設されている。なお、巻
付装置181およびロープ供給装置182は始端処理装
置1のものと同じであり、台車183に巻取ドラム3の
軸方向に移動自在に載置されている。また、台車183
は、巻取機13が移動してきたときに邪魔にならないよ
うに外側が首振り可能とされる。
【0044】線材保持器180は、台車の巻取ドラム3
側に配置され、ロープ把持装置184が一体に設けられ
ている。
【0045】前記終端誘導手段11は、巻取ドラム3を
回転させ巻取機13のトラバース機構を利用して、ロー
プRが巻き付けられた線材Lを巻取ドラム3に数回巻き
取って鍔4の内側の端部に寄せるようになっている。線
材Lの巻取ドラム3への巻取が終了して停止したとき、
巻終り位置が一定でないため、このようなことを行って
いる。
【0046】前記終端固定手段12は、線材の終端L2
に巻き付けられたロープRを鍔4の内面に固定する固定
装置185と、固定されたロープRを切断するロープ切
断機186と、ロープRを固定するときロープ位置を修
正するロープ位置修正装置187とからなり、巻取機1
3において始端処理装置1とは巻取ドラム3の反対側に
配されている。
【0047】固定装置185は、始端処理装置1と同じ
釘打機190が使用され、図24,25の如く、取付台
191に取り付けられ、シリンダ192により巻取ドラ
ム3の軸方向に水平移動およびモータ193により上下
移動される。取付台191は、巻取機13に取り付けら
れた水平レール194に摺動自在に支持され、モータ1
95によって線材進行と平行な方向に移動される。ま
た、釘打機190の巻取ドラム3の鍔4と対向する側
に、ロープRを鍔4の内面に押しつけてガイドする平板
状のロープガイド部材196が設けられている。
【0048】ロープ切断機186は、ロープRを巻取ド
ラム3に固定した後2枚刃により切断するもので、前記
取付台191に装着され、釘打機190と線材保持器1
80との間に配されている。
【0049】ロープ位置修正装置187は、上方に向か
って広がったロープ受け部材198と、ロープ受け部材
198にロープRを上方から押し込むロープ押棒199
とを備え、前記取付台191に装着されている。ロープ
受け部材198は、釘打機190よりも線材保持器18
0寄りに配置され、ロープRを巻取ドラム3の鍔4に沿
わして釘打箇所と同じ高さに位置決めできるようになっ
ている。ロープ押棒199は、軸200周りにシリンダ
201によって回動され、釘打機190とロープ受け部
材198との間に配置されている。
【0050】そして、各装置の動作は、PC(プログラ
マブルコントローラ)によってシーケンス制御されてお
り、設定されたステップに基づいて自動的に実行され
る。また、各装置の移動は、近接センサの出力に基づい
て行われ、所定位置に位置決めされる。なお、線材Lの
径、巻取ドラム3の径、ロープRの巻付位置、巻付回
数、釘打ち位置、釘打ち回数等が変わっても、ソフトの
交換によって容易に対応できるようになっている。
【0051】次に、線材端末処理の動作を説明する。ま
ず、巻取機13は運転位置に1台、左右どちらかの終端
処理位置に他の1台があり、巻取ドラム3の交換は終端
処理位置において行われる。ここで、始端処理は以下の
手順で行われる。
【0052】(空の巻取ドラム装着)終端処理位置にあ
る巻取機13に対して空の巻取ドラム3が供給され、一
方のピントルを巻取ドラム3に係合させ、他方のピント
ルを移動させて、空の巻取ドラム3を巻取機13に装着
する。
【0053】(巻取ドラムの定位置停止)巻取機13の
駆動装置のモータを駆動して空の巻取ドラム3を回転さ
せ、図26の如く、光電センサ202によって鍔4に設
けられた三日月孔6が下部位置にきたことを検知する
と、巻取ドラム3の回転を停止する。そして、三日月孔
6の位置が移動しないようにブレーキによって巻取ドラ
ム3を固定する。
【0054】(巻取機移動)図2の如く、空の巻取ドラ
ム3が装着された巻取機13が運転位置に移動するとと
もに、運転位置にある巻取運転が終了した巻取機13が
空いている終端処理位置に移動する。
【0055】(ロープ巻付準備)撚合機から送り出され
る線材Lは線材ガイド装置14によってガイドされ、図
27の如く、その始端L1は線材掴持器15によって巻
取機13側に寄った位置で掴持されている。そして、図
28の如く、線材掴持器15を載置した台車34が線材
進行方向上流側に向けて後退する。このとき、線材Lは
垂れ下がるので、ガイドローラ付リフタ39によって線
材Lが床に摺れないようにしておく。
【0056】さらに、図29の如く、巻付装置40等が
搭載された台車43がモータ42によって線材Lに向か
って前進して、ループ形成装置63の中心と線材の始端
L1が一直線上に重なり、線材の始端L1とループプレ
ート82の線材挿入用の孔100が対峙する。
【0057】(ロープの巻き付け)図30,31の如
く、ロープ供給装置41から供給されるロープRは、回
転筒80を通り抜け、ガイドローラ94a,94bによ
って線材Lの中心から離され、ガイド93の外側面に接
触してロープ把持器71に達し、ロープRの始端が把持
されている。このとき、ロープRは線材Lと同一の水平
レベルとなっている。
【0058】図32の如く、ロープRをガイドピン83
に引っ掛けながら、図33の如く、ループアーム81が
撚合機に向かって時計回りに約360度回転する。そし
て、ロープ供給装置41のキャプスタン47にストック
されたロープRを引出しながらループプレート82に配
されたピン102a〜102dにロープRを掛巻して、
ループを形成する。このとき、ロープRには、ロープ供
給装置41のパウダクラッチ57によって張力が加えら
れている。
【0059】ループ完成後、図34の如く、ループプレ
ート82がモータ103により垂直な状態から時計回り
に150度回動され、同時にガイドピン83が上昇しロ
ープRがピン102a〜102dから外れないようにす
ることにより、ループに捻りが加えられる。続いて、図
35の如く、移動台84をモータ90により線材の始端
L1に向けてロープRを巻き付ける所定位置まで移動さ
せ、線材Lをループプレート82の孔100に挿入す
る。そして、ループアーム81を巻付方向と逆方向に9
0度回転させ、ロープRを緩めておくとともに、ガイド
ピン83を元の位置に戻しておく。
【0060】ロープを緩めるときに、突棒106を線材
Lに突き当て、ロープRがピン102a〜102dから
抜けやすくすることで線材の始端L1に巻き付く。その
後、突棒106は元の位置に戻しておく。
【0061】このままでは、ループの径が線材Lの径よ
りも大きいため線材Lから抜けてしまうので、フライヤ
48がロープRを巻き戻す方向に回転して、ロープRを
引っ張って締め付け、ロープRは線材Lに巻き付けられ
る。一回目のロープ巻付が終了すると、移動台84が元
の位置に戻り、再びループ形成、巻付の動作を繰り返し
て、線材の始端L1に必要回数のロープRを巻き付け
る。各回ごとに巻き付け時の移動台84の停止位置が、
図36の如くそれぞれ設定されており、1回目の巻き付
けはループが線材の始端L1の第一位置に、2回目以降
は第二位置、第三位置、第四位置にくるように設定され
ている。
【0062】(ロープの誘導)ロープRの巻付終了後、
図37の如く、台車43が線材Lから離れて元の位置に
戻り、図38の如く、台車34が巻取ドラム3側に移動
してロープRの巻取ドラム3への誘導が開始される。
【0063】まず、台車34に取り付けられたロープガ
イド部117の縦棒118が前方に移動し、ロープRが
巻取機側に張り出される。
【0064】次に、第一引出部114を待機位置から下
降させ、図39,40の如く、第一引出ローラ121が
ロープガイド部117に向かって線材進行方向と平行に
移動し、さらに巻取ドラム3の鍔4内側に向かって巻取
ドラム3の軸方向に移動し、2本並んだ縦棒118の間
にきたところで停止する。続いて、第一引出ローラ12
1をロープRの高さまで下降させ、ロープ押え124で
ロープRを押さえながら第一引出ローラ121でロープ
Rを捕らえる。さらに、第一引出ローラ121を巻取ド
ラム3の近傍まで移動させ、ロープRを引き出す。この
とき、ロープRは、フライヤ48により張力を付与され
ながら弛むことなく繰り出される。
【0065】(ロープの引き込み)ロープRが巻取ドラ
ム3の近傍まで引き出されると、図41の如く、リフタ
142が上昇し、リフタ142の上面に取付けられた第
二引出ローラ140が2個並んだ第一引出ローラ121
の間においてロープRと同じ高さまで上昇して停止す
る。
【0066】そして、図42の如く、第二引出ローラ1
40が、2個並んだ第一引出ローラ121の中間点より
ロープRを引き出し始め、ロープRを引っ掛けたまま巻
取ドラム側に移動し、ロープRは巻取ドラム3の胴に接
しながら鍔4の三日月孔6を越え巻取ドラム3の中心よ
り約250mm通過したところまでまで導かれる。
【0067】このとき、線材Lは巻取ドラム3から離れ
た所に位置しているが、線材Lが送り出されると、ロー
プRの張力だけでは線材Lの自重によって線材Lが下方
に弛んでしまう。このため、線材受け116の各ローラ
135,136によって線材Lが弛まないように支持す
る必要がある。
【0068】そこで、図43の如く、巻取ドラム3の手
前において線材Lの上方にある線材受け116を線材側
に巻取ドラム3の鍔4よりも外れる位置まで移動させ、
次に鍔4の外側に移動させて下降させ、鍔4の内側に向
いて移動させる。線材受け116は線材Lの下方まで移
動し、線材Lが各ローラ135,136によって支持さ
れる。
【0069】(線材進行)撚合機を運転するとともにロ
ープRをフライヤ48により巻戻すと、線材Lは各ロー
ラ135,136上を摺接しながら巻取ドラム3に向け
て移動する。そして、図44の如く、線材の始端L1が
三日月孔6手前(巻取ドラム3の中心から約900m
m)にきたときに撚合機の運転を停止して、線材Lの進
行を停止させる。
【0070】(ロープの引き出し)次に、図45の如
く、ロープフック150が、巻取ドラム3の方向に前進
してきて、巻取ドラム3の鍔4の外側より三日月孔6を
抜けてロープRを引っ掛け、ロープフック150を後退
させることによりロープRを鍔4の外側に引き出す。
【0071】(ロープの切断)このとき、ロープRは、
図46の如く、鍔4の外側に引き出されV字型に折れ曲
がっており、ロープRの線材の始端L1から鍔4の外側
に出た部分をロープ掴持装置160によって掴持した
後、余分なロープRをロープ切断機161によって切断
する。切断と同時に、切断された余分なロープRはパウ
ダクラッチ57によって張力がかかっているため、フラ
イヤ48を回転させて巻き戻し、キャプスタン47にロ
ープRを巻き取る。
【0072】(巻取ドラム定位置停止)巻取機13の駆
動装置のモータを駆動して空の巻取ドラム3を回転さ
せ、光電センサ203によって鍔4に設けられた三日月
孔6が線材Lの端にかかる位置にきたことを検知する
と、巻取ドラム3の回転を停止する。そして、三日月孔
6の位置が移動しないようにブレーキによって巻取ドラ
ム3を固定する。
【0073】(ロープの固定)ロープ掴持装置を鍔4の
外周方向に移動させながら撚合機の寸動運転を行って線
材Lを送り出し、図47の如く、線材の始端L1がロー
プRに導かれて三日月孔6に侵入し、鍔4の外面一杯ま
で嵌まり込んだところでロープ掴持装置160の移動停
止および撚合機の運転を停止する。
【0074】このとき、線材の始端L1に巻き付けられ
たロープRは、鍔4の外面に沿って近接している状態で
あり、ロープガイド部材196によってロープRを鍔4
に押しつけておき、図48の如く、釘打機190により
ロープ余長部分を鍔4の外面に釘打ちする。
【0075】一回目の釘打ちが終了すると、釘打機19
0を巻取ドラム3の外周方向に移動させ、再度釘打ちを
繰り返す。なお、釘打ち回数は、線材Lの種類、巻取ド
ラム3の種類により適宜設定される。このように、ロー
プRを鍔4に固定することによって、線材の始端L1が
巻取ドラム3に自動的に固定されることになり、人手が
いらず作業の効率がよくなる。 (巻取運転)線材Lの始端処理が終了すると、各装置は
自動的に原位置に復帰して、待機状態となる。そして、
巻取機13と撚合機の運転が開始され、線材Lが巻取ド
ラム3に巻取られる。このとき、線材の始端L1は、巻
取ドラム3の端にあるから、トラバース機構によって軸
方向に往復動しながら巻き取ると、図49の如く、線材
Lが整列巻きされる。
【0076】(巻取運転の停止)巻取中計尺輪によって
線材Lの条長が計測され、巻取ドラム3に設定条長だけ
巻き取られ満巻になると、巻取機13および撚合機が停
止して、線材Lの終端処理が開始される。
【0077】(線材切断)図50の如く、撚合わされた
線材Lがばらけないように、線材Lの切断箇所の前後2
箇所においてビニールテープが巻かれる。そして、巻取
機13および撚合機を寸動運転して、テープ巻付部分が
切断する位置にくるまで送り出す。このとき、ガイドロ
ーラ付きリフタ39を上昇させて、線材掴持器15と線
材Lとの高さを合わせる。
【0078】線材Lのテープ巻付部分の上流側を線材掴
持器15によって掴持すると同時に、下流側を終端掴持
器35によって掴持する。線材Lの掴持された部分の中
間に線材切断装置36が移動してきて、図51の如く、
2箇所巻かれたテープの間において線材Lを切断する。
このとき、撚合機側の切断端が線材の始端L1となり、
巻取ドラム3側の切断端が線材の終端L2となる。
【0079】(巻取機の移動)満巻の巻取ドラム3を装
着した巻取機13は、図2の如く、運転位置から終端処
理位置AまたはBのうち空いているところに移動する。
同時に運転位置には空の巻取ドラム3を装着した巻取機
13が移動してくる。
【0080】(ロープの巻き付け)終端側ロープ巻付手
段10を軸方向に移動させ、光電センサ等より線材の終
端L2を検知すると、移動を停止して線材保持器180
を線材の終端L2に対峙させ、線材の終端L2を掴持
し、終端掴持器35を開放する。そして、図52の如
く、始端処理と同様にして終端側ロープ巻付手段10に
より線材の終端L2にロープRを巻き付ける。
【0081】(線材終端の誘導)線材の終端L2へのロ
ープ巻付終了後、巻取機13の運転を行うとともにフラ
イヤ48を回転させてパウダクラッチ57によりロープ
Rに一定の張力を付与しながら、再び巻取ドラム3に線
材Lを巻き取る。そして、トラバース機構を制御して、
図53の如く、線材LおよびロープRを巻取ドラム3に
巻き付けながらロープRをケリー16側の鍔4に誘導
し、巻取機13を停止させる。
【0082】(ロープの位置決め)ロープRは鍔4の内
面に近接した位置まで寄っており、ロープ位置修正装置
187を上昇させて、図54の如く、ロープ位置修正装
置187によってロープRを鍔4に接触するように移動
させて位置決めする。
【0083】(ロープ固定)始端処理と同様に、図55
の如く、釘打機190によって釘打ちを行いロープRを
鍔4の内面に固定する。釘Nを一回打つごとに巻取ドラ
ム3を回転させながら線材Lの径によって予め決められ
た回数釘打ちする。打込み終了後、巻取ドラム3とロー
プ把持装置184との間でロープRをロープ切断機18
6によって切断する。
【0084】余分なロープRはフライヤ48によって巻
戻され、各装置が自動的に原位置に復帰して、終端処理
が終了する。
【0085】(巻取ドラムの交換)巻取ドラム3が支持
されたピントルをモータ等の駆動によって下降させ、他
方のピントルを外側に移動させて巻取ドラム3からピン
トルを抜き、満巻の巻取ドラム3が巻取機13から取り
出される。その後、空の巻取ドラム3をセットする。
【0086】このように、線材の始端L1および終端L
2の端末処理を同時に行う線材端末処理装置が設けられ
ているため、手作業に比べ、作業者の負担が軽減し、撚
合機の運転稼働率が向上し、正確かつ迅速に終端処理が
行え、作業コストが軽減する。
【0087】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではなく、本発明の範囲内で上記実施形態に多く
の修正および変更を加え得ることは勿論である。
【0088】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、請求項1
の発明によると、線材の始端および終端にロープを捻り
ながらループにして線材の終端に前記ループを通し、所
定の間隔をおいた箇所にロープを巻き付けて、このロー
プを巻取ドラムに固定するといった端末処理を人手をか
けずに自動的に行うことができ、作業効率の向上を図る
ことができる。
【0089】請求項2の発明によると、線材の始端処理
と終端処理を同時に行うことが可能となり、作業時間の
短縮を図れる。また、巻取ドラムに線材を巻き取ってい
る間に終端処理を行うことができるので、連続運転が可
能となり、運転稼働率を向上させることができる。
【0090】請求項3の発明によると、線材の始端処理
を人手をかけずに自動的に行うことができ、作業効率の
向上を図ることができる。しかも、始端処理を行うため
のスペースを作業者が行う場合に比べて大きくとる必要
がなくなり、装置の設置面積の省スペース化に寄与でき
る。
【0091】請求項4の発明によると、線材の終端処理
を人手をかけずに自動的に行うことができ、作業効率の
向上を図ることができる。また、終端処理を行う際に、
線材を巻取ドラムに整列させて巻き取っているので、後
工程の作業をしやすくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の巻取ドラムの線材端末処理装置の全体
配置図
【図2】巻取機の運転位置を示す図
【図3】線材ガイド装置および線材掴持器の側面図
【図4】同じく平面図
【図5】同じく正面図
【図6】始端処理装置の平面図
【図7】始端側ロープ巻付手段の側面図
【図8】フライヤを示す図
【図9】ロープ供給装置の駆動系統を示す図
【図10】ループ形成装置の平面図
【図11】同じく平面図
【図12】ループプレートの側面図
【図13】(a)は捻りを加えないときのループを示す
図、(b)は捻りを加えたときのループを示す図
【図14】第一引出部の背面図
【図15】同じく側面図
【図16】同じく平面図
【図17】第二引出部の側面図
【図18】同じく平面図
【図19】ロープ引出手段の平面図
【図20】ロープ掴持装置の平面図
【図21】同じく側面図
【図22】終端側ロープ巻付手段の側面図
【図23】同じく平面図
【図24】終端固定手段の平面図
【図25】同じく正面図
【図26】巻取ドラムが定位置に停止するときを示す図
【図27】始端が掴持された線材を示す図
【図28】線材が後退したときを示す図
【図29】巻付装置が移動したときを示す平面図
【図30】ループ形成前のロープを示す平面図
【図31】同じく側面図
【図32】ループを形成するときを示す図
【図33】ループを形成したときを示す図
【図34】(a)は回転する前のループプレートを示す
図、(b)は回転後のループプレートを示す図
【図35】ループプレートからロープを取り外すときを
示す図
【図36】ロープの巻き付け位置を示す図
【図37】巻付装置が移動したときを示す図
【図38】線材掴持器が前進したときを示す図
【図39】ロープを前方に張り出したときを示す図
【図40】第一引出ローラがロープを引き出したときを
示す図
【図41】(a)は第二引出ローラによってロープを引
き出すときの側面図、(b)は同じく平面図
【図42】第二引出ローラがロープを胴の端まで引き出
したときを示す図
【図43】線材受けによって線材を受けたときを示す図
【図44】線材が巻取ドラムまで送り出されたときを示
す図
【図45】ロープフックによって三日月孔にロープを通
したときを示す図
【図46】ロープを切断するときを示す図
【図47】線材の始端を三日月孔に嵌入したときを示す
【図48】始端側のロープを鍔に固定したときを示す図
【図49】線材を巻き取っている巻取ドラムの断面図
【図50】線材の切断前にテープを巻き付けたときを示
す図
【図51】線材を切断したときを示す図
【図52】線材の終端にロープを巻き付けたときを示す
【図53】ロープを鍔内面に寄せたときを示す図
【図54】ロープの位置を修正したときを示す図
【図55】終端側のロープを鍔に固定したときを示す図
【符号の説明】
2 始端側ロープ巻付手段 3 巻取ドラム 4 鍔 5 始端側ロープ誘導手段 6 三日月孔 7 ロープ引出手段 8 始端固定手段 10 終端側ロープ巻付手段 12 終端固定手段 13 巻取機 L 線材 L1 線材の始端 L2 線材の終端 R ロープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−133270(JP,A) 特開 平6−166466(JP,A) 特開 平4−277168(JP,A) 特開 平6−40663(JP,A) 実開 昭56−148055(JP,U) 実開 平4−1871(JP,U) 特公 昭54−14265(JP,B2) 特公 昭62−22910(JP,B2) 特公 平2−12868(JP,B2) 実公 平3−30379(JP,Y2) 実公 平3−30380(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65H 65/00 B65H 67/00 - 67/056 B65H 69/00 - 69/08 B65H 75/00 - 75/40

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロープを捻りながらループにして巻取ド
    ラムに巻き取られる線材の始端および終端に前記ループ
    を通し、所定の間隔をおいた箇所にロープを巻き付ける
    巻付装置と、終端側の線材を巻取ドラムに巻き取りながらロープを巻
    取ドラムの鍔の内面に接触するように移動させて固定位
    置に位置決めする終端誘導装置と、 始端側のロープを別の巻取ドラムの鍔の内側を通って鍔
    に形成された孔を越える位置まで導き、該孔を通してロ
    ープを鍔の内側から外側に引き出し、鍔の外面にある固
    定位置に案内する始端誘導装置と、 線材をロープの巻付位置から前記孔の近傍まで移動させ
    るとき線材が撓まないように支持する線材受けと、 ロープを各固定位置に固定する固定装置 とが設けられた
    ことを特徴とする巻取ドラムの線材端末処理装置。
  2. 【請求項2】 巻取ドラムが装着された複数の巻取機が
    設けられ、該巻取機と終端誘導装置、始端誘導装置および固定装置
    とが、始端処理を行う位置と終端処理を行う位置の間で
    一体的に移動可能とされ、 各位置に巻付装置が配置された ことを特徴とする請求項
    1記載の巻取ドラムの線材端末処理装置。
  3. 【請求項3】 ロープを捻りながらループにして線材の
    始端に前記ループを通し、所定の間隔をおいた箇所に
    ープを巻き付ける巻付装置と、 線材の始端に巻き付けられたロープを巻取ドラムの鍔の
    内側を通って該鍔に形成された孔を越える位置まで導く
    ロープ誘導装置と、 線材をロープの巻付位置から前記孔の近傍まで移動させ
    るとき線材が撓まないように支持する線材受けと、 前記孔を横切るロープを前記鍔の内側から外側に引き出
    すロープ引出装置と、 引き出されたロープを把持して前記鍔の外面にある固定
    位置に案内するロープ掴持装置と、 ロープを前記固定位置に固定する固定装置 とを備えたこ
    とを特徴とする巻取ドラムの線材端末処理装置。
  4. 【請求項4】 ロープを捻りながらループにして線材の
    終端に前記ループを通し、所定の間隔をおいた箇所に
    ープを巻き付ける巻付装置と、 線材を巻取ドラムに巻き取りながらロープを巻取ドラム
    の鍔の内面に近接した位置まで導く終端誘導装置と、 ロープを前記鍔の内面に接触するように移動させて固定
    位置に位置決めするロープ位置修正装置と、 ロープを前記固定位置に固定する固定装置 とを備えたこ
    とを特徴とする巻取ドラムの線材端末処理装置。
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