JP2771591B2 - 硬化体の製造方法 - Google Patents

硬化体の製造方法

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/02Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
    • C04B28/06Aluminous cements

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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、常温では必要時間硬化を起こさない水硬性
の混練物を、冷却することによって硬化させる、成形効
率の優れた硬化体の製造方法に関する。
〈従来の技術とその課題〉 従来、オルタルやコンクリートを施工する際に、結合
材として、ポルトランド系のセメントが用いられてい
る。この系は、水と混練した後の流動性が良好である反
面、例えば、50〜400kgf/cm2程度の実用強度に達するま
で、約1か月間と長時間を要するという課題があった。
この課題を解決するため、モルタルやコンクリートを
バーナーや蒸気などで加温促進養生する方法が提案され
ている(特開昭56−149358号公報)が、それでも、実用
強度に達するまで、早くとも6〜7時間必要であるとい
う課題があり、さらに短時間で強度発現可能な方法が切
望されていた。
本発明者は、上記課題を解決し、常温では、ポルトラ
ンド系セメントと同等な作業性を有し、促進養生するこ
とにより、短時間で強度発現する硬化体の製造方法につ
いて種々検討を重ねた結果、特定な組成を用い、特定な
養生を行うことにより、短時間で高強度が得られる知見
を得て、本発明を完成するに至った。
〈課題を解決するための手段〉 即ち、本発明は、カルシウムアルミネート粉末及びグ
ルコン酸類と、無機塩、酸化カルシウム及び水酸化カル
シウムからなる群より選ばれた無機化合物と、水とを主
成分とする組成物を混練し、成形し、冷却して硬化する
ことを特徴とする硬化体の製造方法である。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明におけるカルシウムアルミネート粉末(以下CA
類という)とは、CaOとAl2O3その他ハロゲン化物との化
合物で、CaOをC、Al2O3をAとすると、具体的にはC
3A、C12A7、CA、CA2、C11A7CaF2及びC3A3CaF2等と示さ
れる鉱物から選ばれた一種又は二種以上である。CA類
は、石炭質原料、アルミナ質原料及びハロゲン原料を生
成物が所定の組成になる割合に配合し、キルンで焼成し
たり、電気炉で溶融して製造できる。
CA類のうち、特に、電気炉で溶融した溶融体を圧縮空
気などで吹き飛ばすなど、急冷することにより得られる
非晶質のCA類の使用は好ましい。
CA類の粉末度は、特に限定されるものではないが、通
常ブレーン値(ポロシティー0.50)で3,000cm2/g以上も
あれば充分であり、4,500cm2/g以上が好ましい。粉末度
が小さすぎると初期強度発現が悪くなる傾向がある。
本発明におけるグルコン酸類とは、グルコン酸又はそ
の塩で、このうち、カリウムやナトリウムなどの塩が好
ましい。
グルコン酸類の使用量は、目的に応じ使用量を決定す
れば良く、特に限定されるものではないが、通常、CA類
100重量部に対し、0.05〜5重量部が好ましい。
本発明における無機化合物としては、各種炭酸塩、硫
酸塩及び亜硝酸塩等の無機塩、酸化カルシウム及び水酸
化カルシウムからなる群より選ばれた、一種又は二種以
上が挙げられる。無機化合物は二種以上使用することに
より、硬化体の強度発現性が向上し、15〜30℃の常温で
の凝結時間を長くすることができるものである。
炭酸塩や亜硝酸塩としては、ナトリウムやカリウム塩
等が挙げられる。
炭酸塩や亜硝酸塩の使用量は、目的に応じ使用量を決
定すれば良く、特に限定されるものではないが、使用す
る場合は、通常、CA類100重量部に対し、0.5〜5重量部
が好ましい。
硫酸塩としては、カルシウム、ナトリウム及びカリウ
ム塩等が挙げられ、X線回折パターンがII型のCaSO4
示す、無水セッコウが特に好ましい。
硫酸塩の使用量は、目的に応じ使用量を決定すれば良
く、特に限定されるものではないが、使用する場合は、
通常、CA類100重量部に対し、50〜200重量部が好まし
い。
酸化カルシウムや水酸化カルシウムの使用量は、目的
に応じ使用量を決定すれば良く、特に限定されるもので
はないが、使用する場合は、通常、CA類100重量部に対
し、0.5〜5重量部が好ましい。
硫酸塩以外の無機化合物を併用する場合の無機化合物
の合計の使用量は、CA類100重量部に対し、1〜20重量
部が好ましい。また、硫酸塩と他の無機化合物を併用す
る場合の、他の無機化合物の合計の使用量は、CA類100
重量部に対し、0.5〜60重量部が好ましい。しかしなが
ら、硫酸塩を多量に使用する場合は、CaOやCa(OH)
の使用量を控える必要がある。
本発明における水の使用量は、作業に必要な流動性が
得られる程度であれば良く、一般的には、CA類、グルコ
ン酸類及び無機化合物の合計(以下本組成物という)10
0重量部に対し、30〜40重量部程度であるが、その他セ
メントや骨材などを配合すると、水の使用量は、さらに
多くなり、本組成物とセメントの合計100重量部に対
し、30〜50重量部程度である。
本発明においては、上記の材料の他に必要に応じてセ
メントや骨材などを配合して、ペースト、モルタル及び
コンクリートとすることができる。
ここでいうセメントとは、普通・早強・超早強等の各
種ポルトランドセメントや、これらポルトランドセメン
トに高炉スラグ等のシリカ分を混合した各種混合セメン
ト等である。
セメントを使用する場合、セメントの使用量は、本組
成物100重量部に対し、150〜900重量部が好ましく、グ
ルコン酸類や無機化合物の使用量は増大する傾向があ
る。
また、ここでいう骨材とは、一般のモルタルやコンク
リートで使用されるもので良く、特に限定されるもので
はない。
骨材の使用量も、特に限定されるものではなく、目的
に応じ使用量を決定できる。
上記材料と水を混練する方法は、特に限定されるもの
ではない。
混練機としては、一般のモルタル・コンクリートミキ
サーやハンドミキサーなどが使用できる。
本発明の混練物の流動性については、作業時間中硬化
しないものであれば、特に限定されるものではなく、通
常、常温では、10分以上、3時間程度まで硬化せず、成
形可能な流動性を保持するものである。
混練物の成形方法は、特に限定されるものではなく、
一般にコンクリート等で用いられる方法でよい。例え
ば、バイブレーターなどで締め固めた後、コテで仕上げ
する方法などがある。
本発明では、上記混練物を未硬化の状態で吸熱硬化す
るものである。
冷却して硬化する方法としては、例えば、 (1)冷却した金型をもちいて成形する。
(2)成形後冷却する。
(3)冷凍庫や冷蔵庫内で成形する。
などの方法がある。
混練物の冷却は、温度10℃以下、特に、5℃以下に降
温して冷却するのが好ましい。
このためには、型枠を所定の温度に保持する方法や、
冷凍庫や冷蔵庫内で成形する方法が簡単で好ましい。
混練物が成形される以前に硬化するのを防止する補助
手段としては、例えば、混練物を10〜35℃に保持するこ
となどが挙げられる。
〈実施例〉 以下、実施例を挙げ、さらに、本発明を詳しく説明す
る。
なお、下記実施例における部又は%はいずれも重量基
準で示した。
実施例1 ボーキサイトと生石灰を電気炉で溶融したものを、圧
縮空気で吹き飛ばし、非晶質のCAを製造した。このCAを
粉砕し、ブレーン値(ポロシティー0.50)5,500cm2/gと
し、そのCA100部に対し、グルコン酸類として、和光純
薬工業(株)製、グルコン酸ナトリウム0.8部、無機化
合物として、和光純薬工業(株)製、炭酸ナトリウム2
部を配合し、この本組成物100部に対し、7号硅砂200部
及び水35部を添加して、十分混練して混練物を作製し
た。
この混練物は、20℃の室内で保存したら、30分以上、
3時間の間、成形可能な流動性を保持した。
混練10分後に、5℃に冷却した4x4x16cmの金型に詰
め、そのまま5℃に放置したところ、8分後に硬化し
た。
3時間後に脱型し、圧縮強度を測定したところ、193k
gf/cm2であった。
比較のため、グルコン酸ナトリウムなしで同様の実験
を行ったが、混練中に硬化し、成形不可能であった。
実施例2 CとAの重量比が1:1.22のCA類を実施例1と同様に製
造し、粉砕、ブレーン値(ポロシティー0.50)6,300cm2
/gとしたこと、無機化合物として、秩父石灰(株)製、
消石灰を使用したこと以外は実施例1と同様に行った。
この混練物は、20℃の室内で保存したら、30分以上、
3時間の間、成形可能な流動性を保持した。
混練10分後に、0℃に冷却した4x4x16cmの金型に詰
め、そのまま0℃に放置したところ、5分後に硬化し
た。
3時間後に脱型し、圧縮強度を測定したところ、265k
gf/cm2であった。
実施例3 無機化合物として、消石灰5部と、和光純薬工業
(株)製、亜硝酸ナトリウム5部を使用したこと以外は
実施例1と同様に行った。
この混練物は、20℃の室内で保存したら、30分以上、
3時間の間、成形可能な流動性を保持した。
混練10分後に、−20℃の冷凍庫内で4x4x16cmの金型に
詰め、そのまま放置したところ、10分後に硬化した。
3時間後に脱型し、圧縮強度を測定したところ、163k
gf/cm2であった。
実施例4 無機化合物として、消石灰と、新秋田化成(株)製、
II型無水セッコウ、ブレーン値(ポロシティー0.50)6,
800cm2/gを100部を使用したこと以外は実施例2と同様
に行った。
この混練物は、20℃の室内で保存したら、30分以上、
3時間の間、成形可能な流動性を保持した。
混練10分後に、−20℃の冷凍庫内で4x4x16cmの金型に
詰め、そのまま放置したところ、10分後に硬化した。
3時間後に脱型し、圧縮強度を測定したところ、313k
gf/cm2であった。
実施例5 実施例2で製造したCA類100部に対し、グルコン酸ナ
トリウム3部、無機化合物として、和光純薬工業(株)
製、炭酸カリウム15部及び無水セッコウ150部を配合
し、この本組成物100部に対し、アンデスセメント共同
事業社製、普通ポルトランドセメント280部、7号硅砂7
60部及び水133部を加えて十分に混練し、混練物を得
た。
この混練物は、20℃の室内で保存したら、30分以上、
3時間の間、成形可能な流動性を保持した。
混練10分後に、5℃の室内で4x4x16cmの金型に詰め、
そのまま放置したところ、10分後に硬化した。
3時間後に脱型し、圧縮強度を測定したところ、338k
gf/cm2であった。
〈発明の効果〉 本発明の硬化体の製造方法を用いることにより、作業
性になんら制約を受けることなく、その後の強度発現も
良好であり、成形効率の向上や工期短縮が可能になっ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 24:06)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カルシウムアルミネート粉末及びグルコン
    酸類と、無機塩、酸化カルシウム及び水酸化カルシウム
    からなる群より選ばれた無機化合物と、水とを主成分と
    する組成物を混練し、成形し、冷却して硬化することを
    特徴とする硬化体の製造方法。
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