JP2771410B2 - 畳用糸 - Google Patents
畳用糸Info
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- JP2771410B2 JP2771410B2 JP33164192A JP33164192A JP2771410B2 JP 2771410 B2 JP2771410 B2 JP 2771410B2 JP 33164192 A JP33164192 A JP 33164192A JP 33164192 A JP33164192 A JP 33164192A JP 2771410 B2 JP2771410 B2 JP 2771410B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、畳用床糸、畳用経糸、
畳用縫糸などの畳用糸に関する。
畳用縫糸などの畳用糸に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、一般に畳用糸としては麻糸、ビニ
ロンフイラメント、ポリエステルフイラメント等に下撚
をかけ、下撚糸３本を合せて上撚をかけ、樹脂加工を施
して固めた糸を使用しているが、縫製するときの摩擦で
糸がばらけて糸じまりが悪い。また糸端をカットしたと
きに３本糸がばらけるので作業性が悪い。また糸が撚り
トルクによりねじれてスナールを形成するので縫製の
際、目飛びの発生が生じることがある。
ロンフイラメント、ポリエステルフイラメント等に下撚
をかけ、下撚糸３本を合せて上撚をかけ、樹脂加工を施
して固めた糸を使用しているが、縫製するときの摩擦で
糸がばらけて糸じまりが悪い。また糸端をカットしたと
きに３本糸がばらけるので作業性が悪い。また糸が撚り
トルクによりねじれてスナールを形成するので縫製の
際、目飛びの発生が生じることがある。
【０００３】
【発明の目的】本発明の目的は、かかる従来の欠点の無
い畳用糸の提供にある。すなわち床糸として畳床を縫う
場合或いは畳縁を縫う場合に糸じまりが良好で縫製する
ときの糸ばらけがなく、糸端をカットしたときに３本糸
のばらけがなく、スナール形成による目飛び発生が無い
畳用糸を提供することにある。
い畳用糸の提供にある。すなわち床糸として畳床を縫う
場合或いは畳縁を縫う場合に糸じまりが良好で縫製する
ときの糸ばらけがなく、糸端をカットしたときに３本糸
のばらけがなく、スナール形成による目飛び発生が無い
畳用糸を提供することにある。
【０００４】
【発明の構成】すなわち本発明は「（請求項１） 交絡
加工されループを有する全繊度１０００〜４０００デニ
ールの熱可塑性合成繊維からなることを特徴とする畳用
糸。（請求項２） 油脂類に０．５〜５重量％の油性染
料を混合した染料油脂を繊維に対し０．５〜５重量％付
着させた請求項１の畳用糸。」である。
加工されループを有する全繊度１０００〜４０００デニ
ールの熱可塑性合成繊維からなることを特徴とする畳用
糸。（請求項２） 油脂類に０．５〜５重量％の油性染
料を混合した染料油脂を繊維に対し０．５〜５重量％付
着させた請求項１の畳用糸。」である。
【０００５】ここに熱可塑性合成繊維とはポリエステル
繊維、ポリアミド繊維等であるが、ポリエステル繊維が
好ましい。繊維の全繊度は１０００〜４０００デニール
である。１０００デニール未満では畳床を縫う際に必要
な強力が不充分であり、糸切れが発生しやすい。４００
０デニールを越えると太すぎて針通りが悪く作業性が低
下する。
繊維、ポリアミド繊維等であるが、ポリエステル繊維が
好ましい。繊維の全繊度は１０００〜４０００デニール
である。１０００デニール未満では畳床を縫う際に必要
な強力が不充分であり、糸切れが発生しやすい。４００
０デニールを越えると太すぎて針通りが悪く作業性が低
下する。
【０００６】交絡加工はインターレース加工、タスラン
加工などにより行うが、繊維表面に多数のループを形成
する加工条件を選ぶ。シングルヤーンの場合のオーバー
フイード率は５〜２０％が好ましい。スキン・コアヤー
ンの場合は、コアヤーンのオーバーフイード率を５〜１
５％、エフエクトヤーン（スキンヤーン）のオーバーフ
イード率を１５〜１００％とし、かつコアヤーンに対す
るエフエクトヤーンの比率を３〜２５％とするのが好ま
しい。更に好ましくはコアヤーンのオーバーフイード率
は７〜１５％、エフエクトヤーン（スキンヤーン）のオ
ーバーフイード率は３０〜５０％で、かつコアヤーンに
対するエフエクトヤーンの比率を５〜１０％とするのが
好ましい。コアヤーンのオーバーフイード率が５％未満
では繊維間の交絡度が不充分であり、糸がばらけ易い。
糸端をカットしたときに３本糸のばらけが発生する。コ
アヤーンのオーバーフイード率が２０％を越えると交絡
部の結合が弱くなるので糸伸びとなり形態寸法安定性が
低下し縫製作業性が悪化する。エフエクトヤーンのオー
バーフイード率が１５％未満ではループ状物の数が不充
分となり糸じまりが悪く糸もどりが生じ縫製後の品位が
低下する。エフエクトヤーンのオーバーフイード率が１
００％を越えるとループ状物の数が多くなりすぎて、ひ
っかかりを生じるために糸切れが発生しやすくなる。コ
アヤーンに対するエフエクトヤーンの比率が３％未満で
はループ状物の数が不充分となり糸じまりが悪くなる。
コアヤーンに対するエフエクトヤーンの比率が２５％を
越えるとループ状物の数が多く、かつループが大きくな
り縫製作業性が悪化する。
加工などにより行うが、繊維表面に多数のループを形成
する加工条件を選ぶ。シングルヤーンの場合のオーバー
フイード率は５〜２０％が好ましい。スキン・コアヤー
ンの場合は、コアヤーンのオーバーフイード率を５〜１
５％、エフエクトヤーン（スキンヤーン）のオーバーフ
イード率を１５〜１００％とし、かつコアヤーンに対す
るエフエクトヤーンの比率を３〜２５％とするのが好ま
しい。更に好ましくはコアヤーンのオーバーフイード率
は７〜１５％、エフエクトヤーン（スキンヤーン）のオ
ーバーフイード率は３０〜５０％で、かつコアヤーンに
対するエフエクトヤーンの比率を５〜１０％とするのが
好ましい。コアヤーンのオーバーフイード率が５％未満
では繊維間の交絡度が不充分であり、糸がばらけ易い。
糸端をカットしたときに３本糸のばらけが発生する。コ
アヤーンのオーバーフイード率が２０％を越えると交絡
部の結合が弱くなるので糸伸びとなり形態寸法安定性が
低下し縫製作業性が悪化する。エフエクトヤーンのオー
バーフイード率が１５％未満ではループ状物の数が不充
分となり糸じまりが悪く糸もどりが生じ縫製後の品位が
低下する。エフエクトヤーンのオーバーフイード率が１
００％を越えるとループ状物の数が多くなりすぎて、ひ
っかかりを生じるために糸切れが発生しやすくなる。コ
アヤーンに対するエフエクトヤーンの比率が３％未満で
はループ状物の数が不充分となり糸じまりが悪くなる。
コアヤーンに対するエフエクトヤーンの比率が２５％を
越えるとループ状物の数が多く、かつループが大きくな
り縫製作業性が悪化する。
【０００７】油脂類に０．５〜５重量％の油性染料を混
合した染料油脂を繊維に対し０．５〜５重量％付着させ
ることによって畳用糸の色を畳床材の色に合せると共に
畳用糸の糸すべり性を高めることができる。特に一般に
化学床と呼ばれるインシュレーシヨンボードで発砲スチ
レンをサンドイッチ状に積層した畳床に用いるときに糸
すべりが良好であり床表面にフイットしやすい。
合した染料油脂を繊維に対し０．５〜５重量％付着させ
ることによって畳用糸の色を畳床材の色に合せると共に
畳用糸の糸すべり性を高めることができる。特に一般に
化学床と呼ばれるインシュレーシヨンボードで発砲スチ
レンをサンドイッチ状に積層した畳床に用いるときに糸
すべりが良好であり床表面にフイットしやすい。
【０００８】油脂類としてはワックス或いは通常の油脂
を用いるが、市販品としては互応化学株式会社製のサイ
テックスＦ−２００などがある。
を用いるが、市販品としては互応化学株式会社製のサイ
テックスＦ−２００などがある。
【０００９】油性染料はスルホン酸基、カルボキシル基
などの水溶性基を持たないアゾ、アントラキノン、フタ
ロシアニン、アジン、トリアリルメタン染料などである
が、特にアゾ染料を用いることが多い。市販品としては
保土谷化学株式会社製のアイゼンＳＯＴなどがある。
などの水溶性基を持たないアゾ、アントラキノン、フタ
ロシアニン、アジン、トリアリルメタン染料などである
が、特にアゾ染料を用いることが多い。市販品としては
保土谷化学株式会社製のアイゼンＳＯＴなどがある。
【００１０】油脂類に対する油性染料の混合比は０．５
〜５重量％が好ましい。０．５重量％未満では色が薄く
不充分である。５重量％を越えると油脂類と油性染料と
の混合が不均一となる。また染料油脂の繊維に対する付
着量が０．５重量％未満では色が薄く不充分である。５
重量％を越えると油脂分が多すぎてべとつき畳床が汚れ
やすくなる。
〜５重量％が好ましい。０．５重量％未満では色が薄く
不充分である。５重量％を越えると油脂類と油性染料と
の混合が不均一となる。また染料油脂の繊維に対する付
着量が０．５重量％未満では色が薄く不充分である。５
重量％を越えると油脂分が多すぎてべとつき畳床が汚れ
やすくなる。
【００１１】
【作用効果】本発明の畳用糸は下記の効果を奏する。 １） 本発明の畳用糸は全繊度１０００〜４０００デニ
ールの交絡加工されたループを有する熱可塑性合成繊維
からなり正確にループを形成する立体構造となっている
ので糸がカールしにくく目とびがない。 ２） ループ相互の交絡作用により畳用糸が滑りにくい
ので糸じまりが良い。 ３） 畳用糸の糸端がばらけにくい。 ４） 畳床の形態寸法安定性が向上する。
ールの交絡加工されたループを有する熱可塑性合成繊維
からなり正確にループを形成する立体構造となっている
ので糸がカールしにくく目とびがない。 ２） ループ相互の交絡作用により畳用糸が滑りにくい
ので糸じまりが良い。 ３） 畳用糸の糸端がばらけにくい。 ４） 畳床の形態寸法安定性が向上する。
【００１２】以下に実施例により畳用糸の製造方法を説
明する。
明する。
【００１３】
【実施例１】ポリエステル高強力糸（帝人株式会社製、
ＢＨＴ１０００デニール／２５０フイラメントＰ９００
Ｍ）２本を引き揃え、オーバーフイード率１５％、空気
圧６ｋｇ／ｃｍ2 の条件でタスラン加工を施し畳用糸と
した。この畳用糸を用いて、発砲スチレンをインシュレ
ーシヨンボードでサンドイッチ状に積層した畳床を縫製
したが、糸じまりが良く目とびもなく良好な畳床を得
た。
ＢＨＴ１０００デニール／２５０フイラメントＰ９００
Ｍ）２本を引き揃え、オーバーフイード率１５％、空気
圧６ｋｇ／ｃｍ2 の条件でタスラン加工を施し畳用糸と
した。この畳用糸を用いて、発砲スチレンをインシュレ
ーシヨンボードでサンドイッチ状に積層した畳床を縫製
したが、糸じまりが良く目とびもなく良好な畳床を得
た。
【００１４】
【実施例２】ポリエステル高強力糸（帝人株式会社製、
ＢＨＴ１０００デニール／２５０フイラメントＰ９００
Ｍ）２本を引き揃えオーバーフイード率７％で供給して
コアヤーンとし、ポリエステル高強力糸（帝人株式会社
製、ＢＨＴ１５０デニール／４８フイラメントＴ９００
Ｓ）１本をオーバーフイード率４０％で供給してエフエ
クトヤーンとし、空気圧７ｋｇ／ｃｍ2の条件でタスラ
ン加工を施し、次いで互応化学株式会社製油脂 アフタ
ーオイル サイテックスＦ２００に保土谷化学株式会社
製油性染料 アイゼンＳＯＴブラウン１．５重量％を均
一混合した染料油脂を繊維に対し０．５重量％の付着量
となるようにタスラン加工糸に付着せしめた。得られた
畳用糸を用いて、発砲スチレンを木質インシュレーシヨ
ンボードでサンドイッチ状に積層した畳床を縫製した
が、糸じまりが良く糸切れ、目とびもなく良好な畳床を
得た。
ＢＨＴ１０００デニール／２５０フイラメントＰ９００
Ｍ）２本を引き揃えオーバーフイード率７％で供給して
コアヤーンとし、ポリエステル高強力糸（帝人株式会社
製、ＢＨＴ１５０デニール／４８フイラメントＴ９００
Ｓ）１本をオーバーフイード率４０％で供給してエフエ
クトヤーンとし、空気圧７ｋｇ／ｃｍ2の条件でタスラ
ン加工を施し、次いで互応化学株式会社製油脂 アフタ
ーオイル サイテックスＦ２００に保土谷化学株式会社
製油性染料 アイゼンＳＯＴブラウン１．５重量％を均
一混合した染料油脂を繊維に対し０．５重量％の付着量
となるようにタスラン加工糸に付着せしめた。得られた
畳用糸を用いて、発砲スチレンを木質インシュレーシヨ
ンボードでサンドイッチ状に積層した畳床を縫製した
が、糸じまりが良く糸切れ、目とびもなく良好な畳床を
得た。
【００１５】
【実施例３】ポリエステル高強力糸（帝人株式会社製、
ＢＨＴ１５００デニール／２５０フイラメントＰ９００
Ｍの茶色原着糸）２本を引き揃えオーバーフイード率７
％で供給してコアヤーンとし、ポリエステル高強力糸
（帝人株式会社製、ＢＨＴ１５０デニール／４８フイラ
メントＴ９００Ｓ）１本をオーバーフイード率６０％で
供給してエフエクトヤーンとし、空気圧７ｋｇ／ｃｍ2
の条件でタスラン加工を施し良好な畳用糸を得た。得ら
れた畳用糸を上糸および下糸に用いて、発砲スチレンを
インシュレーシヨンボードでサンドイッチ状に積層した
畳床を縫製したが、糸切れ、目とびもなく良好な畳床を
得た。
ＢＨＴ１５００デニール／２５０フイラメントＰ９００
Ｍの茶色原着糸）２本を引き揃えオーバーフイード率７
％で供給してコアヤーンとし、ポリエステル高強力糸
（帝人株式会社製、ＢＨＴ１５０デニール／４８フイラ
メントＴ９００Ｓ）１本をオーバーフイード率６０％で
供給してエフエクトヤーンとし、空気圧７ｋｇ／ｃｍ2
の条件でタスラン加工を施し良好な畳用糸を得た。得ら
れた畳用糸を上糸および下糸に用いて、発砲スチレンを
インシュレーシヨンボードでサンドイッチ状に積層した
畳床を縫製したが、糸切れ、目とびもなく良好な畳床を
得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) D02G 3/00 - 3/44
Claims (2)
- 【請求項１】 交絡加工されループを有する全繊度１０
００〜４０００デニールの熱可塑性合成繊維からなるこ
とを特徴とする畳用糸。 - 【請求項２】 油脂類に０．５〜５重量％の油性染料を
混合した染料油脂を繊維に対し０．５〜５重量％付着さ
せた請求項１の畳用糸。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33164192A JP2771410B2 (ja) | 1992-12-11 | 1992-12-11 | 畳用糸 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33164192A JP2771410B2 (ja) | 1992-12-11 | 1992-12-11 | 畳用糸 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06184852A JPH06184852A (ja) | 1994-07-05 |
| JP2771410B2 true JP2771410B2 (ja) | 1998-07-02 |
Family
ID=18245933
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33164192A Expired - Fee Related JP2771410B2 (ja) | 1992-12-11 | 1992-12-11 | 畳用糸 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2771410B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014173332A (ja) * | 2013-03-08 | 2014-09-22 | Toyobo Stc Co Ltd | 畳用建材床の縫合方法 |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4058986B2 (ja) * | 2002-04-05 | 2008-03-12 | 東レ株式会社 | 縫糸およびその製造方法 |
-
1992
- 1992-12-11 JP JP33164192A patent/JP2771410B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2014173332A (ja) * | 2013-03-08 | 2014-09-22 | Toyobo Stc Co Ltd | 畳用建材床の縫合方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH06184852A (ja) | 1994-07-05 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
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