JP2770808B2 - 半導体基板及びその製造方法 - Google Patents

半導体基板及びその製造方法

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JP2770808B2
JP2770808B2 JP7343252A JP34325295A JP2770808B2 JP 2770808 B2 JP2770808 B2 JP 2770808B2 JP 7343252 A JP7343252 A JP 7343252A JP 34325295 A JP34325295 A JP 34325295A JP 2770808 B2 JP2770808 B2 JP 2770808B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板の構造
及び製造方法に関し、特にパワーICに有用なSOI基
板の構造及び製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】基板の貼り合わせ法はSOI基板などの
多層膜構造基板作製方法として、近年その接合性の向上
とともにその用途の拡大が図られている。特に、この方
法を応用すると、多様なSOI基板が製造できる。SO
I基板は、電力制御用の高耐圧デバイスにおいて実用化
され、また、低電圧動作における高速動作が期待される
ため、次世代CMOSデバイス用基板材料として注目さ
れている。現在、パワー素子の分野では、デバイスを高
集積化,高信頼性にするため、高耐圧,大電流のパワー
デバイスと低耐圧の制御回路素子とを同一チップ上に形
成したインテリジェントパワーICの開発が盛んに行わ
れている。
【0003】このインテリジェントパワーICにおい
て、パワーデバイスの駆動電流量を向上させるには、制
御回路が形成される同じ面にソース,ゲートを、また反
対の面にドレインを形成した縦型のパワーデバイスが必
要となる。このような構造のインテリジェントパワーI
Cにおいて制御回路をSOI層上に形成することができ
るようにした部分SOI基板が用いられる。この種の部
分SOI基板については、特開平4−29353号公
報,特開平8−64790号公報により公知となってい
る。
【0004】図8は、特開平4−29353号公報にて
開示されたSOI基板の製造方法(以下、第1の従来例
という)を工程順に示す断面図である。
【0005】まず、図8(a)に示すようにn+型単結
晶シリコン基板4の一主面上にフォトリソグラフィ法に
より所定のパターンのフォトレジストを形成し、これを
マスクにしてイオンエッチング法等により浅い段差を形
成し、熱酸化又は低温CVD等によりSiO2の絶縁膜
2を形成する。
【0006】次に、図8(b)に示すように、段差部の
凸部になった絶縁膜2を研削・研摩あるいはエッチング
により除去し、n+型単結晶シリコン基板4の露出表面
と絶縁膜2の表面とを平坦にする。
【0007】以上のようにして得られた平坦面と、他の
+型単結晶シリコン基板1の主面1の主面とを貼り合
わせ、熱処理を行い、強固に接合された1枚の複合基板
を得る(図8(c))。
【0008】次に、図8(c)のY−Y面までn-型単
結晶シリコン基板1を研削・研摩して、シリコン基板1
を所望の厚さとするとともにその表面を平坦化し、単結
晶シリコン活性層5を形成する。その後、その平坦化面
に絶縁膜10を形成しフォトエッチング法により絶縁膜
10を必要なパターンに成形し、これをマスクにしてア
ルカリエッチングを行って素子分離用の分離溝を形成し
て、縦型パワー素子形成領域と制御回路素子形成領域と
を分離するとともに、制御回路素子形成領域の単結晶シ
リコン活性層5を単結晶シリコン島9に分割する。
【0009】次に、熱酸化又は低温CVD等によりn-
型単結晶シリコン基板1の表面にSiO2等からなる絶
縁膜10を形成し、続いてCVD法により多結晶シリコ
ン層11を形成する。その後、研削・研摩あるいはエッ
チングにより基板表面の多結晶シリコン層11及び絶縁
膜10を除去し、一方、分離溝を絶縁膜10及び多結晶
シリコン層11により埋め込み、素子形成領域間が絶縁
分離されたSOI基板を得る(図8(d))。
【0010】次に図9を参照して特開平8−64790
号公報にて開示された部分SOI基板に関する他の従来
技術(以下、第2の従来例という)について説明する。
【0011】まず、図9(a)に示すように、n-型単
結晶シリコン基板1の一主面に熱酸化法などにより一様
の膜厚のシリコン酸化膜を形成し、その後、フォトリソ
グラフィ法及びドライエッチング法を適用して所定の部
分のシリコン酸化膜を除去して該部分の単結晶シリコン
面を露出させ、シリコン酸化膜をマスクにn-型単結晶
シリコン基板1をエッチングして浅い段差を形成する。
続いて、マスクとしたシリコン酸化膜を除去した後、浅
い段差が形成された面に一様の膜厚に絶縁膜2を形成す
る(図9(a))。
【0012】次に、段差部の凸部になった絶縁膜2を研
削・研摩あるいはエッチング等により除去し、n-型単
結晶シリコン基板1の単結晶シリコン露出面と絶縁膜2
の表面をほぼ平坦にする。
【0013】次に、CVD法などにより多結晶シリコン
層13を形成する。この多結晶シリコン層13をX−X
面まで研磨し、鏡面化する(図9(b))。
【0014】以上のようにして得られた平坦面と、他の
-型単結晶シリコン基板1の主面とを貼り合わせ熱処
理を行い、強固に接合された1枚の複合基板を得る(図
9(c))。
【0015】次に、図9(c)のY−Y面までn-型単
結晶シリコン基板1を研削・研磨して、シリコン基板を
所望の厚さとするとともにその表面を平坦化し、単結晶
シリコン活性層5を形成する。その後、その平坦面化に
絶縁膜を形成しフォトエッチング法により絶縁膜を必要
なパターンに成形し、これをマスクにしてアルカリエッ
チングを行って素子分離用の分離溝を形成し、縦型パワ
ー素子形成領域と制御回路素子形成領域とを分離すると
ともに、制御回路素子形成領域の単結晶シリコン活性層
5を単結晶シリコン島9に分割する。
【0016】次に、熱酸化又は低温CVD等によりn-
型単結晶シリコン基板1の表面にSiO2等からなる絶
縁膜10を形成し、続いてCVD法により多結晶シリコ
ン層11を形成する。その後、研削・研摩あるいはエッ
チングにより基板表面の多結晶シリコン層11及び絶縁
膜10を除去し、一方、分離溝を絶縁膜10及び多結晶
シリコン層11により埋め込み、素子形成領域間が絶縁
分離されたSOI基板を得る(図9(d))。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上記第1の従来例で
は、SOI基板の一方の貼り合わせ面に単結晶シリコン
と絶縁膜とが混在しており、このような異質な材料が混
在している面を平坦化する場合、今日の研磨あるいはエ
ッチング技術では、表面の段差を10nm以下に抑える
ことは極めて困難である。そのため、貼り合わせ面の平
坦度が不足して接合面にボイド(未接着部)が発生して
しまう。その結果、その後の熱処理時にボイド部分に剥
離が起こり、例えば縦型パワー素子が機能しえなくなる
という問題が起こる。
【0018】また、第2の従来例では、ボイドは発生し
にくいが、多結晶シリコン層を成膜,研磨する工程が増
えるため、コストが高くなってしまうという欠点があ
る。
【0019】本発明の目的は、縦型パワー素子が形成さ
れる領域の接合面にボイド発生のない構造を形成した半
導体基板及びその製造方法を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る半導体基板は、少なくとも対をなす2
枚の半導体基板の各々鏡面研摩面を接合面として密着接
合してなる半導体基板であって、前記対をなす一方の半
導体基板は、前記接合面となる主表面上の一部に絶縁層
を有するものであり、前記絶縁層の中央部分は、前記対
をなす他方の半導体基板の主表面と密着接合し、前記絶
縁層の中央部分以外は、前記半導体基板の主表面から後
退した位置に設けられたものである
【0021】
【0022】
【0023】また前記絶縁層と前記対をなす他方の半導
体基板の接合面との間の中央部以外には、空洞が形成さ
れているものである。
【0024】また前記対をなす半導体基板は、単結晶構
造のものである。
【0025】
【0026】また本発明に係る半導体基板の製造方法
は、絶縁層形成工程と、表層処理工程と、接合工程と、
研削・研摩工程とを有し、少なくとも対をなす2枚の半
導体基板の各々鏡面研摩面を接合面として密着接合させ
て半導体基板を製造する半導体基板の製造方法であっ
て、絶縁層形成工程は、対をなす一方の半導体基板の一
主面に絶縁層を部分的に埋め込んで形成する処理であ
り、表層処理工程は、前記絶縁層の表層部分を処理して
半導体基板の一主面から引込んだ位置に後退させる処理
であり、接合工程は、前記絶縁層が埋め込まれた一方の
半導体基板の一主面と、他方の半導体基板の鏡面研摩面
とを接合熱処理後に前記絶縁層の表層部分の中央部
を前記他方の半導体基板の一主面に接合する処理であ
り、研削・研摩工程は、前記一方の半導体基板を研削・
研摩して重合した半導体基板を形成する処理である。
【0027】また前記接合工程は、酸素雰囲気中で行う
処理である。
【0028】本発明に係る2枚重ね合わせの半導体基板
を用いて、縦型パワー素子と制御回路素子とをモノリシ
ックに集積させた場合に、縦型パワー素子が形成される
領域の貼り合わせが平坦な面同士でなされているため、
縦型パワー素子が形成される領域の接合面にボイド(未
接着部)が発生せず、その結果、縦型パワー素子特性の
劣化を生じさせることはない。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図により説明す
る。
【0030】(実施形態1)図1及び図3は、本発明の
実施形態1を工程順に説明する断面図である。図2は、
製造途中における半導体基板を示す平面図である。
【0031】図3において本発明に係る半導体基板は基
本的構成として、少なくとも対をなす2枚の半導体基板
1,4の各々鏡面研摩面を接合面として密着接合してな
る半導体基板であって、対をなす一方の半導体基板1
は、前記接合面となる主表面上の一部に絶縁層(絶縁
膜)2を有するものであり、前記絶縁層2は、前記半導
体基板1の主表面から後退した位置に設けられている。
【0032】図3に示す半導体基板を製造する本発明に
係る半導体基板の製造方法は、基本的構成として、絶縁
層形成工程と、表層処理工程と、接合工程と、研削・研
摩工程とを有している。各工程の処理内容は下記の通り
である。
【0033】絶縁層形成工程は、対をなす一方の半導体
基板1の一主面に絶縁層2を部分的に埋め込んで形成す
る処理であり、表層処理工程は、前記絶縁層2の表層部
分を処理して半導体基板1の一主面から引込んだ位置に
後退させる処理である。
【0034】また接合工程は、前記絶縁層2の表層部分
を半導体基板1の一主面から引込んだ位置に後退させた
ままで、前記絶縁層2が埋め込まれた一方の半導体基板
1の一主面と、他方の半導体基板4の鏡面研摩面とを接
合する処理であり、研削・研摩工程は、前記一方の半導
体基板1を研削・研摩して重合した半導体基板1,4を
形成する処理である。
【0035】次に半導体基板1としてn-型単結晶シリ
コン基板、半導体基板4としてn+型単結晶シリコン基
板をそれぞれ用い、縦型パワー素子と制御回路素子とを
モノリシックに集積化するのに最適な半導体基板の場合
を例にとって本発明の製造方法を工程順に説明する。
【0036】図1(a)に示すように5インチ径,厚さ
約600μm,抵抗率約1Ωcmのn-型単結晶シリコ
ン基板1を用意する。次に図1(a)及び図2に示すよ
うにn-型単結晶シリコン基板1の一方の主表面の一部
に選択酸化(LOCOS)法によって約2μmの厚さの
絶縁膜(絶縁層)2を形成する。尚、図2はn-型単結
晶シリコン基板1を示す平面図であり、図1(a)は図
2のA−A線断面図である。
【0037】次に図1(b)に示すように、HF系のエ
ッチング液で絶縁膜2を厚さ0.8μmまで薄膜化し、
絶縁膜2の表面を単結晶シリコン基板1の接合面1aよ
りも低くする、すなわち絶縁膜2の表面をシリコン基板
1の接合面(一主面)1aから引込んだ位置に後退させ
る。
【0038】次に図1(c)に示すように、5インチ
径,厚さ約600μm,抵抗率約0.01〜0.02Ω
cmのn+型単結晶シリコン基板4を用意し、絶縁膜2
の表層部分を半導体基板1の一主面から引込んだ位置に
後退させたままで、n+型単結晶シリコン基板4の接合
面4aとn-型単結晶シリコン基板1上の絶縁膜2が形
成されている接合面1aとを大気中,室温環境で向い合
わせて接合する。なお、接合は酸素雰囲気中で行っても
よい。その後、接合を強固にするため1100〜120
0℃,約2時間程度の熱処理を行う。基板1,4を接合
した際に絶縁層2の表層部分と基板4の接合面4aとの
間には、厚さ0.2μmの空洞3が形成される。なお、
この空洞3の厚さは絶縁膜2のエッチング量を調整する
ことによって0〜0.5μm程度であればよい。
【0039】その後、図3(a)に示すように、図1
(c)のY−Y面までn-型単結晶シリコン基板1を研
削・研磨して、シリコン基板1を所望の厚さとするとと
もにその表面を平坦化し、基板1に単結晶シリコン活性
層5を形成する。次に図3(b)に示すように、熱酸化
法あるいはCVD法などにより一様の膜厚にシリコン酸
化膜を単結晶シリコン活性層5上に形成し、そのシリコ
ン酸化膜のパターニングを行って不要箇所のシリコン酸
化膜を除去する。次に、そのパターニング後のシリコン
酸化膜をマスクにしてアルカリエッチングあるいはリア
クティブイオンエッチング(RIE)により単結晶シリ
コン活性層5の一部に素子分離用の分離溝6を形成し、
単結晶シリコン活性層5を分離溝6により縦型パワー素
子形成領域7と制御回路素子形成領域8とに分離し、か
つ制御回路素子形成領域8における単結晶シリコン活性
層5を絶縁層2上で単結晶シリコン島9に分割する。そ
の後、マスクとして使用した前記シリコン酸化膜を除去
する。
【0040】次に図3(c)に示すように熱酸化又は低
温CVD等によりn-型単結晶シリコン基板1の表面全
面にSiO2等からなる絶縁膜10を形成し、続いてC
VD法により多結晶シリコン層11を分離溝6内に形成
する。しかる後、研削・研摩あるいはエッチングにより
シリコン基板1の表面上の多結晶シリコン層11及び絶
縁膜10を除去し、一方、分離溝6内を絶縁膜10及び
多結晶シリコン層11により埋め込み、各素子形成領域
間が絶縁分離されたSOI基板を得る。
【0041】(実施形態2)図4は、本発明の実施形態
2を工程順に説明するための縦断面図である。図1
(c)に示す貼り合わせ基板の接合してない面から研削
・研磨し、単結晶シリコン活性層5を形成する(図4
(a))。続いてフォトリソグラフィ法を適用して、フ
ォトレジストパターンを形成し、これをマスクにしてボ
ロンを高濃度に注入してP+型分離領域12を形成する
(図4(b))。これより、縦型パワー素子形成領域7
と制御回路素子形成領域8とに分離し、かつ制御回路素
子形成領域8における単結晶シリコン活性層5を絶縁層
2上で単結晶シリコン島9に分割する。
【0042】実施形態2は、縦型パワー素子形成領域7
と制御回路素子領域8との間の絶縁耐圧が低くてよい場
合に適用できるものであり、実施形態1の場合のような
分離溝6を用いた素子分離工程を削除することができる
ため、工程を簡素化することができる。
【0043】(実施形態3)図5,図6は、本発明の実
施形態3を工程順に説明する断面図である。図6におい
て本発明に係る半導体基板は基本的構成として、少なく
とも対をなす2枚の半導体基板1,4の各々鏡面研磨面
を接合面として密着接合してなる半導体基板であって、
対をなす一方半導体基板1は前記接合面となる主表面上
の一部に絶縁層(絶縁膜)2を有するものであり、前記
絶縁層2の一部2aは、前記半導体基板1の主表面から
後退した位置に設けられ、前記絶縁層2の他の部分2b
は、前記半導体基板4の主表面と密着している。
【0044】図6に示す半導体基板を製造する本発明に
係る半導体基板の製造方法は、基本的構成として、絶縁
層形成工程と、表面処理工程と、接合工程と、研削・研
磨工程とを有している。また各工程の処理内容は下記の
通りである。
【0045】絶縁膜形成工程は、対をなす一方の半導体
基板1の一主面に絶縁層2を部分的に埋め込んで形成す
る処理であり、表面処理工程は、前記絶縁層2の表層部
分を処理して半導体基板1の一主表面から引込んだ位置
に後退させる処理である。この際、前記絶縁層2の表層
部分を処理して半導体基板1の一主面から引込んだ位置
に後退させる深さは0.1μm以下にする。
【0046】また接合工程は、前記絶縁層2の表層部分
の一部2aを半導体基板1の一主面から引込んだ位置に
後退させ、かつ絶縁層2の表層部分の残りの部分2bを
相手側の半導体基板4に密着させて、絶縁層2が埋め込
まれた一方の半導体基板1の一主面と、他方の半導体基
板4の鏡面研磨面とを接合する処理であり、研削・研磨
工程は、前記一方の半導体基板1を研削・研磨して重合
した半導体基板1,4を形成する処理である。
【0047】次に半導体基板1としてn-型単結晶シリ
コン基板,半導体基板4としてn+型単結晶シリコン基
板をそれぞれ用い、縦型パワー素子と制御回路素子とを
モノリシックに集積化するのに最適な半導体基板の場合
を例にとって本発明の製造方法を工程順に説明する。
【0048】図5(a)に示すように5インチ系,厚さ
約600μm,抵抗率約1Ωcmのn-型単結晶シリコ
ン基板1を用意する。次に図5(a)及び図2に示すよ
うにn-型単結晶シリコン基板1の一方の主表面の一部
に選択酸化(LOCOS)法によって約2μmの厚さの
絶縁膜(絶縁層)2を形成する。
【0049】次に図5(b)に示すように、HF系のエ
ッチング液で絶縁膜2を厚さ0.9まで薄膜化し、絶縁
膜2の表面を単結晶シリコン基板1の接合面1aよりも
低くする、すなわち絶縁膜2の表面をシリコン基板1の
接合面(一主面)1aから引込んだ位置に後退させる。
【0050】次に図5(c)に示すように、5インチ
径,厚さ約600μm,抵抗率約0.01〜0.002
Ωcmのn+型単結晶シリコン基板4を用意し、n+型単
結晶シリコン基板4の接合面4aと、n-型単結晶シリ
コン基板1上の絶縁膜2が形成されている接合面1aと
を大気中、室温環境で向かい合わせて接合処理を行な
う。尚、接合は酸素雰囲気中で行ってもよい。なお基板
1,4を向かい合わせて接合処理を行なう際に、絶縁層
2と基板4の接合面4aとの間には、厚さ0.1μmの
空洞3を確保する。この際、空洞3の厚さは絶縁膜2の
エッチング量を調整することによって0〜0.12μm
にする必要がある。
【0051】その接合を強固にするため1100℃から
1200℃,約2時間程度の熱処理を行う。この熱処理
により、図5(d)に示すように、絶縁膜2の中央部2
bは、基板4の接合面4aと密着接合され、絶縁膜2の
周辺部2aは、基板4の接合面4aから離れて後退した
ままとなり、空洞3は、絶縁膜2の周辺部2aに対応す
る部分のみに残る。
【0052】その後、図6(a)に示すように、図5
(d)のY−Y面までn-型単結晶シリコン基板1を研
削・研磨して、n-型単結晶シリコン基板1を所望の厚
さとするとともにその表面を平坦化し、基板1に単結晶
シリコン活性層5を形成する。
【0053】次に図6(b),(c)に示すように、実
施形態1と同様に単結晶シリコン活性層5の一部に素子
分離用の分離溝6を形成し、単結晶シリコン活性層5を
分離溝6により縦型パワー素子形成領域7と制御回路素
子形成領域8とに分離し、かつ制御回路素子形成領域8
における単結晶シリコン活性層5を絶縁層2上で単結晶
シリコン島9に分割する。その後、実施形態1と同様に
分離溝6内を絶縁膜10及び多結晶シリコン層11によ
り埋め込み、各素子形成領域間が絶縁分離されたSOI
基板を得る。
【0054】なお、図5及び図6に示す実施形態では、
分離溝6を使用して各素子形成領域間を絶縁分離した
が、図7に示すように実施形態2と同様にP+型分離領
域12を形成して各素子形成領域間を絶縁分離してもよ
い。
【0055】実施形態3では、絶縁膜2の中央部2b
は、基板4の接合面4aと接合されているため、実施形
態1及び実施形態2のSOI基板に比べて、絶縁膜2か
ら相手側基板への熱伝導性が良く、制御回路素子領域8
に形成される制御素子の温度上昇による誤動作を起こり
にくくすることができ、また制御回路素子領域8の機械
的強度を高くすることができる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、縦型パワ
ー素子と制御回路素子とをモノリシックに集積化するた
めの半導体基板に適用した場合に、縦型パワー素子が形
成される領域の貼り合わせが平坦な単結晶シリコン面同
士でなされているため、縦型パワー素子が形成される領
域の接合面にボイド(未接着部)が発生せず、その結
果、縦型パワー素子特性の劣化を生じさせないようにす
ることができる。したがって、本発明によれば、信頼性
の高いパワーICを提供することが可能となる。
【0057】また、多結晶シリコン層を成膜,研磨する
工程がないため、基板製造コストを低く抑えることがで
きる。
【0058】さらに絶縁層の一部は、相手側半導体基板
と接合されているため、絶縁層から相手側半導体基板へ
の熱伝導性が良く、制御回路素子領域に形成される制御
素子の温度上昇による誤動作を起こりにくくすることが
でき、また制御回路素子領域の機械的強度を高くするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る半導体基板の製造方
法を工程順に説明するための断面図である。
【図2】本発明の実施形態1に係る半導体基板の製造方
法の過程における基板を示す平面図である。
【図3】本発明の実施形態1に係る半導体基板の製造方
法を工程順に説明するための断面図である。
【図4】本発明の実施形態2に係る半導体基板の製造方
法を工程順に説明するための断面図である。
【図5】本発明の実施形態3に係る半導体基板の製造方
法を工程順に説明するための断面図である。
【図6】本発明の実施形態3に係る半導体基板の製造方
法を工程順に説明するための断面図である。
【図7】本発明の実施形態3に係る半導体基板の製造方
法に図4に示した半導体基板の製造方法を適用した場合
を工程順に説明するための断面図である。
【図8】従来例の製造方法を説明するための断面図であ
る。
【図9】従来例の別の製造方法を説明するための断面図
である。
【符号の説明】 1 n-型単結晶シリコン基板 2,10 絶縁膜 3 空洞 4 n+型単結晶シリコン基板 5 単結晶シリコン活性層 6 分離溝 7 縦型パワー素子形成領域 8 制御回路素子形成領域 9 単結晶シリコン島 11,13 多結晶シリコン層 12 P+型分離領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/76 - 21/765 H01L 29/78 H01L 21/02 H01L 27/12 H01L 21/336

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも対をなす2枚の半導体基板の
    各々鏡面研摩面を接合面として密着接合してなる半導体
    基板であって、 前記対をなす一方の半導体基板は、前記接合面となる主
    表面上の一部に絶縁層を有するものであり、 前記絶縁層の中央部分は、前記対をなす他方の半導体基
    板の主表面と密着接合し、 前記絶縁層の中央部分以外は、前記半導体基板の主表面
    から後退した位置に設けられたものであることを特徴と
    する半導体基板。
  2. 【請求項2】 前記絶縁層と前記対をなす他方の半導体
    基板の接合面との間の中央部以外には、空洞が形成され
    ているものであることを特徴とする請求項に記載の半
    導体基板。
  3. 【請求項3】 前記対をなす半導体基板は、単結晶構造
    のものであることを特徴とする請求項1又はに記載の
    半導体基板。
  4. 【請求項4】 絶縁層形成工程と、表層処理工程と、接
    合工程と、研削・研摩工程とを有し、少なくとも対をな
    す2枚の半導体基板の各々鏡面研摩面を接合面として密
    着接合させて半導体基板を製造する半導体基板の製造方
    法であって、絶縁層形成工程は、対をなす一方の半導体
    基板の一主面に絶縁層を部分的に埋め込んで形成する処
    理であり、 表層処理工程は、前記絶縁層の表層部分を処理して半導
    体基板の一主面から引込んだ位置に後退させる処理であ
    り、 接合工程は、前記絶縁層が埋め込まれた一方の半導体基
    板の一主面と、他方の半導体基板の鏡面研摩面とを接合
    熱処理後に前記絶縁層の表層部分の中央部を前記他
    方の半導体基板の一主面に接合する処理であり、 研削・研摩工程は、前記一方の半導体基板を研削・研摩
    して重合した半導体基板を形成する処理であることを特
    徴とする半導体基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記接合工程は、酸素雰囲気中で行う処
    理であることを特徴とする請求項に記載の半導体基板
    の製造方法。
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