JP2770409B2 - 表示組成物、着色顔料および記録材 - Google Patents

表示組成物、着色顔料および記録材

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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、酸化還元反応により可逆的発消色を行う表
示組成物、着色顔料、および前記表示組成物を用いた記
録材に関し、特に耐溶剤性に優れた着色顔料、電解記録
方式に適した新規な表示組成物、および電解記録紙に関
する。 〔発明の概要〕 本発明は、電気化学的もしくは酸/アルカリの作用に
よる色素の酸化還元反応により可逆的発消色を行う表示
組成物において、上記色素と予め第4アンモニウムイオ
ンで処理された粘土鉱物を共存させることにより、定着
機構を内在させた新規な表示組成物の提供を図るもので
ある。 さらに本発明は、上記表示組成物の酸化発色状態を着
色顔料として利用し、極めて高い耐溶媒性を実現するも
のである。 さらに本発明は、上記表示組成物を電解記録紙に適用
し、非記録時には消色状態を、記録時には発色状態をそ
れぞれ極めて安定に保持する記録材の提供を図るもので
ある。 〔従来の技術〕 近年、情報記録の分野においては、酸触媒で発色する
ラクトン型機能性色素がフェノールフタレインの構造改
変にもとづいて開発され、広く用いられている。かかる
色素を顕色剤等と共に結合剤中に分散させた組成物を
紙,高分子フィルム等の適当な支持体の上に塗布したも
のは、感圧複写紙や感熱記録紙として既に実用化されて
いる。 感圧複写紙は、たとえばマイクロカプセル中に封入さ
れたクリスタルバイオレットラクトン等のロイコ色素を
外部圧力によって放出させ、固体酸との接触によりラク
トン環を開環させて発色を得るものであり、ノーカーボ
ン紙とも呼ばれている。上記固体酸としては、フェノー
ル性水酸基を有する各種の電子受容性化合物,あるいは
粘土鉱物等が良く知られている。 また感熱記録紙は、サーマルヘッド等からの熱エネル
ギー情報により、局所的に加熱された部位においてロイ
コ色素(たとえばフルオラン系色素等)とビスフェノー
ルA等の顕色剤とを溶融接触させ、顕色剤から解離した
プロトンがラクトン環を開環させて発色を得るものであ
る。 〔発明が解決しようとする課題〕 上述のようなラクトン型機能性色素の発色は、電子供
与体としてのロイコ色素と電子受容体としての顕色剤
(固体酸)とが分子レベルで接触すると、顕色剤の酸点
においてロイコ色素が酸化され、発色型に変換すること
にもとづいている。したがって、この発色を文字や画像
として認識するためには、非記録時には顕色剤とロイコ
色素とが接触を絶たれた状態で保持され、記録時には何
らかの手段により両者を接触せしめた部分のみにおいて
発色が起こることが必要である。 しかしながら、従来の感圧複写紙や感熱記録紙におい
ては、不要部分における発色や、発色部分の経時的な退
色が完全に解決されていない。 たとえば上述の感圧複写紙においては、ロイコ色素を
マイクロカプセル内に封入するという手段により非記録
時のロイコ色素と固体酸との接触を絶っているわけであ
る。当然、従来の感圧複写紙では製造過程においてロイ
コ色素のマイクロカプセル内への封入作業が必要とな
り、生産性の低下やコスト高等の問題がある。さらに、
不用意な加圧による不要部分の発色も避けられず、記録
安定性も十分とは言えない。 また、記録安定性は顕色剤の顕色能力の高さ、すなわ
ち酸性度の強さにも影響される。つまり、顕色剤の顕色
能力が十分に高く、ロイコ色素が顕色剤との強固な化学
結合を伴わなくとも発色型の構造を取り得る場合には、
両者の接触が解消されて退色が生じ易くなる。このこと
は、感圧複写紙や感熱記録紙の発色が高温高湿下に放置
された場合や、色素を溶解しやすい有機溶剤と接触した
場合に著しく退色する原因となる。 さらに、これら感圧複写紙や感熱記録紙は一般には繰
り返し使用を想定したものではなく、可逆的発消色を実
現するのは極めて困難である。 そこで本発明は、上述の問題点を解決し、可逆的発消
色を可能とし、取扱い性,生産性に優れ、あらゆる環境
下で発色状態もしくは消色状態を安定に保持することの
できる、信頼性の高い表示組成物およびそれを用いた記
録材、さらには耐溶媒性,定着性に優れた着色顔料を提
供することを目的とする。 〔課題を解決するための手段〕 本発明者らは上述の目的を達成するために鋭意検討を
重ねた結果、粘土鉱物が本来的に層間に有している交換
性陽イオンを第4アンモニウムイオンに置き換え、これ
をロイコ色素と共に分散させた系では、還元時には顕色
剤が共存しているにもかかわらずロイコ色素が発色せ
ず、酸化時には該ロイコ色素が発色すると共に上記第4
アンモニウムイオンとイオン交換して粘土鉱物の層間に
結合され、発色が極めて安定に保持されることを見出し
た。 本発明者はさらに、上記の組成物の発色状態はそのま
ま着色顔料として使用可能であること、およびこの組成
物を電解記録紙の材料層に適用すれば、該材料層が粘土
鉱物という定着機構を内在するために酸化還元状態が極
めて安定に保持されることを見出し、本発明を完成する
に至ったものである。 すなわち本発明の第1の発明にかかる表示組成物は、
第4アンモニウムイオンが層間にイオン交換結合された
粘土鉱物と色素を含み、上記色素が酸化発色すると共に
上記第4アンモニウムイオンとのイオン交換により上記
粘土鉱物の層間に結合され、上記色素が還元消色して上
記粘土鉱物の層間より脱着すると共に上記第4アンモニ
ウムイオンが再び該層間へイオン交換結合されることに
より可逆的発消色が行われることを特徴とするものであ
る。 本発明の第2の発明にかかる着色顔料は、第4アンモ
ニウムイオンが層間にイオン交換結合された粘土鉱物と
色素を含む系に酸化反応を生ぜしめ、発色した上記色素
を上記第4アンモニウムイオンとのイオン交換により粘
土鉱物の層間に結合させてなるものである。 本発明の第3の発明にかかる電解記録紙は、第4アン
モニムイオンが層間にイオン交換結合された粘土鉱物と
色素と支持電解質を含む材料層が支持体上に形成されて
なり、上記材料層に電圧を印加することにより上記色素
が酸化発色すると共に上記第4アンモニウムイオンとの
イオン交換により上記粘土鉱物の層間に結合され、上記
材料層に逆極性の電圧を印加することにより該色素が還
元消色して上記粘土鉱物の層間より脱着すると共にと第
4アンモニウムイオンが再び該層間へイオン交換結合さ
れることを特徴とするものである。 まず、本発明で使用される粘土鉱物としては、層状構
造を有し、層間に交換性陽イオンを有するものが挙げら
れる。代表的には、モンモリロナイト群鉱物が挙げられ
る。 モンモリロナイト群鉱物は、次の一般式 (X,Y)2〜3Z4O10(OH)2・mH2O・(W1/3) 〔ただし、X=Al,Fe(III),Mn(III),Cr(III)、
Y=Mg,Fe(II),Mn(II),Ni,Zn,Li、Z=Si,Al、W=
K,Na,Caであり、H2Oは層間水、mは整数を表す。〕 で表される3層構造の粘土鉱物である。XとYの組合
せと置換数の違いによりモンモリロナイト,マグネシア
ンモンモリロナイト,鉄モンモリロナイト,鉄マグネシ
アンモンモリロナイト,バイデライト,アルミニアンバ
イデライト,ノントロナイト,アルミニアンノントロナ
イト,サポナイト,アルミニアンサポナイト,ヘクトラ
イト,ソーコナイト等の多くの種類が存在するが、これ
ら天然物の他に上記式中のOH基がフッ素で置換された合
成品も入手可能である。 上記モンモリロナイト群鉱物の他にも、ナトリウムシ
リシックマイカ,ナトリウムテニオライト,リチウムテ
ニオライト等の雲母群鉱物が使用できる。層状構造を有
していても層間に交換性陽イオンを持たないカオリナイ
ト,タルク,パイロフィライト等は不適当である。ま
た、ゼオライトはアルカリ金属イオンあるいはアルカリ
土類金属イオンを交換性陽イオンとして有しているが、
組織が網目状であって孔径も小さいため、実用性能には
やや劣る。 これら粘土鉱物は、その層間に第4アンモニウムイオ
ンをイオン交換結合させて使用する。粘土鉱物の層間に
結果的に第4アンモニウムイオンがインターカラントと
して挿入された形式の粘土複合体は顔料や可逆的発消色
材料の分野では従来から知られており、インターカラン
トと粘土鉱物との間の親和性を高めることにより着色安
定性を向上させるための工夫がなされている。たとえ
ば、特公昭50-8462号公報には、第4アンモニウム塩等
の構造を有する塩基性染料をゼオライトおよび/または
モンモリロナイトの結晶層間に存在する交換性陽イオン
とイオン交換することにより保持させた着色複合顔料が
開示されている。また、特開昭57-35753号公報には、ジ
アルキルアミノメチル基を導入したフタレイン系指示薬
を酸により陽イオン化(第4アンモニウムイオン化)し
た後、粘土鉱物に吸着させた消発色性着色材が開示され
ている。さらに、特開昭63-90573号公報には、第4アン
モニウム塩型のカチオン活性剤と酸性染料とによって生
成する疎水性有色錯体をモンモリロナイト等の水膨潤性
粘土鉱物に吸着させた親油性着色複合顔料組成物が開示
されている。さらに、特開昭62-256724号公報には、第
4アンモニウム塩型化合物をタルク,雲母,粘土等の無
機粉体に吸着させ、帯電防止剤として使用される導電性
無機粉体が開示されている。 これらの従来技術では、インターカラントの分子構造
の一部として第4アンモニウムイオン構造が導入されて
いるか、あるいはインターカラントと第4アンモニウム
イオンとが錯体を形成しているかの違いはあるものの、
いずれも色素と第4アンモニウムイオンとが一体となっ
た挙動を示している。これに対して本発明は、酸化によ
りイオン化した発色型の色素が粘土鉱物の層間に予め結
合された第4アンモニウムイオンを交換する点で、従来
技術とは極めて性格を異にするものである。ただし、本
発明においてもイオン化の結果、第4アンモニウム構造
をとるようになる色素が使用される場合があるが、かか
る色素も上述のようなイオン交換を行うのである。した
がって、本発明では第4アンモニウムイオンとの錯体を
形成する場合のように色素が酸性の化合物に限定される
ことがない。また、特開昭63-251490号公報にはビオロ
ゲンが粘土と常に結合したまま発消色を行うエレクトロ
クロミック材料が開示されているが、本発明では従来の
ように染料が常に粘土鉱物の層間に保持されているわけ
ではなく、層外にフリーの状態でも存在する。したがっ
て、特に電極を通じて電気化学的酸化還元反応等を行う
場合には、材料層内において所定の電気伝導度を確保す
る上で有利である。 本発明において使用される第4アンモニウムイオンは
次の一般式で表される第4アンモニウム塩から得られ
る。 ただし、式中R1,R2,R3,R4は炭素数4以上、より好ま
しくは8以上のアルキル基を表す。上記炭素数は、ロイ
コ色素の分子の大きさを考慮し、非記録時の不要な発色
を抑制するに十分な粘土鉱物の層間距離を確保するため
に選ばれたものである。4種類のアルキル基は互いに異
なっていても良いが、特にR1=R2=R3=R4の場合に層間
距離を効果的に拡大することができる。対イオX の種
類は特に限定されない。 ところで、モンモリロナイト等の粘土鉱物の層間に存
在する交換性陽イオンを他の陽イオンと交換する場合、
一般には予め粘土鉱物を水で膨潤させて層間距離を拡大
しておき、他の陽イオンを含む塩の溶液もしくは分散液
を添加する方法が採られている。特に、イオン径の比較
的大きな陽イオンで交換しようとする場合には、層間距
離の拡大が必要である。しかし、上述のように長いアル
キル鎖を有する第4アンモニウムイオンは疎水性が高い
ので、水で膨潤させて親水的な環境にある粘土鉱物の層
間にこれをインターカレートさせることは不可能もしく
は非常に困難である。このような場合、交換しようとす
る第4アンモニウムイオンを溶解した有機溶媒中に粘土
鉱物を分散させた分散液を陰極側に置き、粘土鉱物を含
まず第4アンモニウムイオンのみを含む有機溶媒を陽極
側において電気分解を行うと、陰極側において効率的に
インターカレーションを起こすことができる。 粘土鉱物の層間にインターカーレートされる第4アン
モニウムイオンの量的範囲は特に限定されるものではな
く、上限は交換可能な容量、下限は色素分子の直径より
も大きい層間距離を与えるのに必要な量を考慮して適宜
設定すれば良い。 次に、本発明で使用される色素としては、酸化還元反
応により発色,消色,変色するものが選ばれ、トリフェ
ニルメタンフタリド類,フルオラン類,チオフルオラン
類,インドリルフタリド類,ローダミンラクタム類,ア
ザフタリド類等のラクトン環を有するロイコ色素が代表
的である。 まず、トリフェニルメタンフタリド類としては、クリ
スタルバイオレットラクトン,マラカイトグリーンラク
トン等が挙げられ、フルオラン類としては3−ジエチル
アミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン,3−ジエチ
ルアミノ−7−メトキシフルオラン,3−ジエチルアミノ
−6−ベンジルオキシフルオラン,1,2−ベンズ−6−ジ
エチルアミノフルオラン,3,6−ジ−p−トルイジノ−4,
5−ジメチルフルオラン−フェニルヒドラジド−γ−ラ
クタム,3−アミノ−5−メチルフルオラン,2−メチル−
3−アミノ−6−メチル−7−メチルフルオラン,2,3−
ブチレン−6−ジ−n−ブチルアミノフルオラン,3−ジ
エチルアミノ−7−アニリノフルオラン,3−ジエチルア
ミノ−7−パラトルイジノフルオラン,7−アセトアミノ
−3−ジエチルアミノフルオラン,2−ブロモ−6−シク
ロヘキシルアミノフルオラン,2,7−ジクロロ−3−メチ
ル−6−n−ブチルアミノフルオラン等が挙げられる。
また、チオフルオラン類としては、3−ジエチルアミノ
−6−メチル−7−ジメチルアミノチオフルオラン,3−
ジエチルアミノ−7−ジベンジルアミノチオフルオラン
等が挙げられ、インドリルフタリド類としては8−(4
−ジエチルアミノフェニル)−8−(1−エチル−2−
メチルインドール−8−イル)フタリド,3,3−ビス(1
−エチル−2−メチル−8−イル)フタリド,3,3−ビス
(2−フェニルインドール−3−イル)フタリド,3−
(4−ジ−n−ブチルアミノフェニル)−3−(2−フ
ェニルインドール−3−イル)フタリド,8−〔4−(ジ
メチルアミノ)フェニル〕−3−〔N,N−ビス−(4−
オクチルフェニル)アミノ〕フタリド等が挙げられる。
さらにローダミンラクタム類としては、ローダミンラク
トンが、アザフタリド類としては3,3−ビス(1−エチ
ル−2−メチルインドール−3−イル)−7−アザフタ
リド等が挙げられる。 その他、ロイコベーシックシアニン、ロイコマラカイ
トグリーン、ロイコクリスタルバイオレット、p,p′−
テトラジメチルジアミノベンゾフェノン(ミヒラーケト
ン)、オキサジン系ロイコ感熱色素(保土ヶ谷化学社
製,商品名CSB-12等)、スピロピラン系ロイコ感熱色素
(保土ヶ谷化学社製,商品名CSR-13等)、キノリン系ロ
イコ感熱色素(保土ヶ谷化学社製,商品名CSY-13等)、
さらには酸化還元指示薬、pH指示薬、ビオロゲン,テト
ラチオフルバレン(TTF)等の電子供与体、テトラシア
ノキノジメタン(TCNQ)等の電子受容体、電解合成法に
よるプルシアンブルー,酸化イリジウム等、電解重合法
により形成されるポリピロール,ポリチオフェン,ポリ
アニリンあるいはこれらの誘導体等、真空蒸着法による
希土類フタロシアニン、三酸化タングステン等も使用可
能である。 上記ロイコ色素は、単独で使用しても、あるいは2種
類以上を混合して使用し色調等をコントロールするよう
にしても良い。ロイコ色素の添加量は特に限定されるも
のではないが、上限は粘土鉱物の層間距離を最大とする
量に選ばれる。これ以上に添加しても、粘土鉱物の層間
が飽和してしまい、ロイコ色素はインターカレートされ
ない。一方下限は、記録時に十分なコントラスト比を与
えるに必要な最低量に選ばれる。 本発明で使用されるロイコ色素は親水性であるか親油
性であるかを問わないので、材料選択の幅が広がる。し
かし、前述のように第4アンモニウムイオンを粘土鉱物
の層間にインターカレートする際に分散媒として有機溶
媒を使用し、またインターカレーションの結果、粘土鉱
物の層間も疎水的な環境になっていることから、特に親
油性である場合に実用性が高い。本発明では、このよう
に層間に酸化発色したロイコ色素がインターカレートさ
れてなる色素−粘土複合体を、顔料として提供すること
もできる。粘土鉱物との複合体の形をとる顔料は以前に
も知られているが、たとえば特公昭50-8462号公報に開
示されている着色複合顔料において使用できる染料は交
換性陽イオンと直接交換し得るような水溶性の染料に限
定されており、この場合親油性のロイコ色素は使用する
ことができない。 本発明にかかる表示組成物の最も好ましい応用として
は、電解記録に使用される電解記録紙が挙げられる。 電解記録は、電解エレクトログラフィーとも呼ばれる
記録方式であり、ロイコ色素と支持電解質を含む材料層
に電圧を印加すると該支持電解質の電解が生じて材料層
中に電流が流れ、この電流によりロイコ色素が酸化発色
し、逆極性の電圧を印加すると還元消色するという原理
にもとづくものである。電解記録紙は、このような可逆
的発消色を行う材料層を適当な支持体の上に形成したも
のである。 上記材料層は、これまでに説明したような第4アンモ
ニウムイオンを層間にイオン交換結合させた粘土鉱物
(以下、修飾粘土鉱物と称する。)と色素とを支持電解
質と共に加熱冷却により固液変化を行う適当な絶縁性分
散媒に分散させ、さらに必要に応じて白色粒子等の添加
剤を加えてなる組成物を調製し、これを適当な支持体の
上に直接塗布するか、あるいは多孔質の支持体に含浸さ
せるか等の手段により形成されるものである。 ここで、上記支持電解質とは、材料層が加熱手段によ
り局所的に溶融したときの加熱部位における導電性を確
保し、ロイコ色素の酸化還元反応を促進するために添加
されるものである。支持電解質として使用できる化合物
としては、テトラフルオロホウ酸テトラ−n−ブチルア
ンモニウム,過塩素酸テトラ−n−ブチルアンモニウ
ム,セチルトリメチルアンモニウムブロマイド,ジオク
タデシルジメチルアンモニウムクロライド等の脂肪族第
4アンモニウム塩や、ミリスチルジメチルベンジルアン
モニウムクロライド等のベンザルコニウム塩、ベンジル
ジメチル
【2−[2−(p−1,1,3,3−テトラメ
チルブチルフェノキシ)エトキシ]エチル】アンモニウ
ムクロライド等の塩化ベンゼドニウム類、アルキルピリ
ジニウム塩、イミダゾリニウム塩等が挙げられる。 その他、アニオン性界面活性剤等のイオン性界面活性
剤も前記支持電解質として使用可能である。アニオン性
界面活性剤としては、脂肪族セッケン,パルミチン酸ナ
トリウム,ステアリン酸カリウム,アルキルエーテルカ
ルボン酸等に代表されるカルボン酸塩類や、ラウリルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスル
ホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ナトリウム等のアルキ
ルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ナト
リウム・ホルマリン縮合物、ジアルコキシスルホコハク
酸エステル塩等に代表されるスルホン酸塩類、アルキル
硫酸塩,アルキルエーテル硫酸塩,ポリオキシエチレン
アルキルエーテル硫酸塩,アルキルフェニルエーテル硫
酸塩等に代表される硫酸エステル塩類、アルキルリン酸
エステル塩,アルキルエーテルリン酸エステル塩等に代
表されるリン酸エステル塩類等が例示される。ただし、
これらイオン性界面活性剤を支持電解質として使用する
場合には、酸性物質によりる熱発色等が懸念される。実
用上は、前述のアンモニウム塩系の化合物が支持電解質
として最も好適である。 一方、絶縁性分散媒としては加熱冷却により固液変化
を行うものが使用される。電解記録における発消色反応
の本質は電気化学的酸化還元反応によるものであるが、
記録時に材料層を加熱融解することにより、加熱部分に
おいて支持電解質の拡散定数が増大し、ロイコ色素の発
消色に必要な電気伝導度が得られるようなるので、かか
る絶縁性分散媒が使用されるのである。使用できる材料
としてはポリエチレン,ポリアクリレート,ポリメタク
リレート,ポリアクリルアミド等が挙げられ、これらの
ホモポリマーあるいは共重合体が使用可能である。なか
でも、長鎖アルキル基を側鎖に有する高分子が好適であ
る。その他、シアノビフェニル系ポリマーや、シアノフ
ェニルベンゾエートとメトキシビフェニルベンゾエート
の共重合体、フェニルベンゾエート・アゾメチン系ポリ
マー、アゾメチン系ポリマー等の液晶性高分子も適用で
きる。なお、前述の支持電解質自身が固液変化を示す場
合には、絶縁性分散媒を必ずしも用いる必要はない。 さらに上記白色粒子は、印字電極への記録材料の付
着,印字電極の短絡,材料層の変形等の防止、あるいは
見掛けのコントラストの向上による視認性の改善を目的
として必要に応じて添加されるものである。上記白色粒
子は無機化合物,有機化合物から広く選ばれるものであ
るが、共存するラクトン型ロイコ色素の顕色剤として作
用しないこと、すなわち、該ラクトン型ロイコ色素に対
してブレンステッド酸(プロトン供与体)としてもルイ
ス酸(電子受容体)としても作用しないものを選ぶ必要
がある。 以上の修飾粘土鉱物,ロイコ色素,支持電解質,絶縁
性分散媒等を混合してなる組成物を使用して実際に電解
記録紙を構成する場合、紙,合成紙,プラスチックフィ
ルム等の支持体上に該組成物を塗布するか、あるいは該
組成物を多孔質支持体に含浸させることにより材料層を
形成する。なお、必要に応じて補助導電層や保護層等を
形成しても良い。 かかる電解記録紙においては、材料層を加熱により液
化あるいは軟化させ、さらに電極から電流を印加するこ
とによりロイコ色素の酸化還元反応が誘発され、発消色
が起こる。したがって、加熱手段と通電手段とを組み合
わせることによって、記録を行うことができる。 上記加熱手段と通電手段の組合せとしては、次のよう
な幾つかの方式が考えられる。その第一は、記録を行う
部位に通電しておき、サーマルヘッド,レーザー光,ジ
ュール熱を発生する装置等により局所的加熱を行う方式
である。特に、レーザー光を使用する場合等のように上
記局所的加熱が光熱変換作用によって行われる場合に
は、エネルギー変換効率を高めるため材料層に増感色素
を混入しておくことが好ましい。第二は、記録部位を加
熱しておき、局所的通電を行う方式である。この場合、
記録後に加熱を中止すれば材料層が固化し、記録情報が
定着される。第三は局所的加熱と局所的通電を組み合わ
せる方式である。いずれの方式によっても、通電量を制
御することにより所望の階調を得ることができる。 以上のような記録の方式に応じて、電解記録紙の構成
にも幾つかのタイプが考えられる。ここでは、記録部位
を加熱し、ヘッドを通じて局所的通電を行う場合を想定
し、適用可能な電解記録紙の構成例を第4図(A)ない
し第4図(D)を参照しながら説明する。ただし、この
場合の加熱は、たとえば通電用のヘッド、あるいは電解
記録紙を走行させるローラー等を一定の温度に保持する
ことにより行われる。まず、第4図(A)および第4図
(B)に示される電解記録紙(21)は、支持体(22)の
上に導電層(23)を介して材料層(24)が形成されたも
のである。上記導電層(23)は、たとえばアルミニウム
の蒸着等により形成され、上記材料層(24)は、修飾粘
土鉱物とロイコ色素を結合剤と共に適当な溶媒中に分散
させた組成物を塗布することにより形成される。第4図
(A)ではヘッド(25)と対極(26)が共に材料層(2
4)の表面を図中矢印A方向に摺動する〔あるいは電解
記録紙(21)が走行する〕のに対し、第4図(B)では
ヘッド(25)のみが摺動し、導電層(23)が対極の役目
を果たしている。いずれも一定の抵抗値を有する材料層
(24)の一部が電流の流路となっているので、記録感度
の観点からはかかる流路を短くし易い第4図(B)の構
成の方が有利であり、また電極間の短絡の虞れもない。
ここで、上述のように材料層(24)の下に導電層(23)
を設ける場合、導電層(23)の色が表に透けて見え白色
度の低下が問題となり易いが、本発明では材料層(24)
に十分な隠蔽力を有する粘度鉱物が含有されているの
で、十分な白色度が得られ、見掛けのコントラスト比を
大きくすることができる。 また第4図(C)には、支持体に導電性を付与したタ
イプを示す。この電解記録紙(31)は、導電性支持体
(32)の上に上述のような材料層(33)を形成したもの
である。上記材料層(33)の表面にはヘッド(34)、上
記導電性支持体(32)の表面には対極(35)がそれぞれ
接触し、該ヘッド(34)と対極(35)とが結線されて閉
回路を構成している。第4図(C)に示す構成によれ
ば、蒸着等により導電層を形成する必要がないので記録
紙の製造が容易となり、また電極間の短絡も生じない。 上述のように支持体に導電性が付与されることによ
り、さらに第4図(D)に示す方式も可能となる。この
方式では、対極としてポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルム(37)の上にアルミニウム蒸着層(36)を
形成したアルミニウム蒸着PETフィルム(38)を使用す
る。記録を行うには、上記アルミニウム蒸着PETフィル
ム(38)のアルミニウム蒸着層(36)と電解記録紙(3
1)の材料層(33)とを対向接触させ、これらを一体と
して絶縁性ローラ(39)に圧接しながら走行させる。ヘ
ッド(34)は電解記録紙(31)の導電性支持体(32)側
から接触させ、該ヘッド(34)と上記アルミニウム蒸着
層(36)との間に所定の電位差を設けて選択的に電圧を
印加する記録終了後には、アルミニウム蒸着PETフィル
ム(38)を電解記録紙(31)から剥離する。このような
方式では、ヘッド(34)が材料層(33)と直接接触して
いないので、材料層(33)の傷付きが防止される。 上記第4図(C)および第4図(D)における導電性
支持体(32)は、支持体に導電性を付与したものであ
り、たとえば製紙用パルプのスラリーに白色の導電性粒
子あるいは炭素粉末を混入して抄紙することにより製造
することができる。あるいはより簡便な方法として、
紙,合成紙,その他の多孔質基材に4級アンモニウム塩
等の電解質を含浸させることもできる。ただしこの場合
の電解質としては、色素−粘土複合体(つまり着色顔
料)と接触してもこれを解離させない、すなわち色素の
定着を阻害しない電解質を選ぶことが必要である。この
阻害の有無は、目的の電解質溶液にロイコ色素−粘土鉱
物複合体を浸漬して一定時間放置した後に、該電解質溶
液中に色素が放出されるか否か、もしくは複合体が退色
するか否かを観察することにより容易に確認することが
できる。 また、上記電解質は材料層と同様の固液変化を行うも
のであれば、一層好ましい。かかる電解質は、非記録時
には固体状態となり光散乱に寄与するため、記録紙とし
ての白色度を保つのに有利である。 なお、上記電解記録紙の材料層における各成分の含量
比は、ロイコ色素を1重量部とした場合、修飾粘土鉱物
は10-3〜1010重量部、支持電解質は10-3〜1010重量部と
する。また、必要に応じて樹脂バインダや可塑剤を添加
する場合には、1010重量部を限度とする。 この他、材料層を形成せずに組成物を多孔質支持体に
含浸させるタイプも考えられるが、かかる構成では多孔
質支持体の孔径が粘土鉱物の粒径より大きくなければな
らないこと、粘土鉱物の微粒子が多孔質基材の空孔を埋
め尽くして表示材料の白色度をかえって低下させる(す
なわち透明度が上がる)虞れがあること、記録に関与す
る層の層厚が大きくなるので鮮明な画像が得にくくなる
こと等の様々な制約や不都合が生じやすい。したがっ
て、本発明では前記第4図(A)ないし第4図(D)に
示す構成が特に好適である。 このような電解記録紙が従来の一般的な感熱記録紙と
比べて最も優れる点は、地カブリが本来的に発生せず、
また退色もほとんど生じないことである。従来の感熱記
録紙は、フェノール性水酸基を有する固体酸を顕色剤と
してロイコ色素と常に接触可能な状態で材料層中に保持
しているため、製造過程や記録後の保存中に不用意な発
色が起こる可能性が高かった。しかし、上記電解記録紙
における発色は電気化学的に行われるため、上述のよう
なフェノール性水酸基を有する固体酸を必要としない。
ここで、本発明において使用される粘土鉱物も固体酸の
一種であるから、この意味では電解記録紙の材料層にお
いてもロイコ色素と顕色剤が常に共存していることにな
るが、この場合の粘土鉱物はロイコ色素の直接の顕色剤
としてではなく、むしろロイコ色素が発色した後の定着
の場を提供するために使用されている。非記録時には上
記粘土鉱物の酸点は第4アンモニウムイオンによってブ
ロックされているので、たとえロイコ色素が共存してい
ても発色は起こさないのである。 以上は電解記録紙に関する説明であったが、本発明は
感圧複写紙にも適用することができる。すなわち、修飾
粘土鉱物をロイコ色素と共に適当な溶媒中に分散させた
組成物を調製し、該組成物を適当な支持体上に塗布する
ことにより顕色層を形成したものを顕色紙とし、一方、
HCl等の遊離酸,もしくは固体酸の有機溶媒溶液をマイ
クロカプセルに封入し、これを適当な支持体上に塗布す
ることによりマイクロカプセル層を形成したものを上葉
紙とする。これら顕色紙と上葉紙とを、顕色層とマイク
ロカプセル層とが対向するように重ね合わせて上葉紙側
あるいは顕色紙側から筆圧等の圧力を加えれば、マイク
ロカプセルが局部的に破壊して封入されていた顕色剤が
顕色層に移行し、その部位においてロイコ色素が酸化発
色すると共に修飾粘土鉱物の層間に存在する第4アンモ
ニウムイオンをイオン交換し、色素−粘土複合体を形成
する。このようにして形成される色素−粘土複合体は優
れた耐溶媒性を示し、容易に脱色されないため、感圧記
録紙における定着性の向上が可能となる。 ここで、上記固体酸としては、フェノール性水酸基を
有する各種の電子受容性化合物が使用できる。たとえ
ば、tert−ブチルフェノール,ノニルフェノール,ドデ
シルフェノール,スチレン化フェノール類,2,2−メチレ
ンビス−(4−メチル−6−tert−ブチルフェノー
ル),α−ナフトール,β−ナフトール,ヒドロキノン
モノメチルエーテル,グアヤコール,オイゲノール,p−
クロロフェノール,p−ブロモフェノール,o−クロロフェ
ノール,o−ブロモフェノール,p−フェニルフェノール,o
−フェニルフェノール,p−(p−クロロフェニル)フェ
ノール,o−(o−クロロフェニル)フェノール,p−オキ
シ安息香酸メチル,p−オキシ安息香酸エチル,p−オキシ
安息香酸プロピル,p−オキシ安息香酸ブチル,p−オキシ
安息香酸オクチル,p−オキシ安息香酸ドデシル,3−イソ
プロピルカテコール,p−tert−ブチルカテコール,4,4−
メチレンジフェノール,4,4−チオ−ビス−(6−tert−
ブチル−3−メチルフェノール),1,1−ビス−(4−ヒ
ドロキシフェニル)シキロヘキサン,4,4−ブチリデン−
ビス−(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール),
ビスフェノールA,ビスフェノールS,1,2−ジオキシナフ
タレン,2,3−ジオキシナフタレン,クロロカテコール,
ブロモカテコール,2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン,
フェノールフタレイン,o−クレゾールフタレイン,プロ
トカテキュー酸メチル,プロトカテキュー酸エチル,プ
ロトカテキュー酸プロピル,プロトカテキュー酸オクチ
ル,プロトカテキュー酸ドデシル,2,4,6−トリオキシメ
チルベンゼン,2,3,4−トリオキシエチルベンゼン,没食
子酸メチル,没食子酸エチル,没食子酸プロピル,没食
子酸ブチル,没食子酸ヘキシル,没食子酸ドデシル,没
食子酸セチル,没食子酸ステアリル,2,3,5−トリオキシ
ナフタレン,タンニン酸等である。 上記顕色層を形成するための溶媒としては、まずロイ
コ色素の良溶媒が使用される。たとえばアセトンは、ロ
イコ色素を良く溶解し、また修飾粘土鉱物を良く膨潤さ
せることができるので好適である。なお、非記録時にお
いて顕色紙全体が一様に若干発色する現象(いわゆる地
カブリ)を抑制するためには、上記溶媒から酸が完全に
除去されていることが望ましい。酸を含まない溶媒を得
る方法としては、たとえば第4アンモニウムイオンを含
む溶液をH型セルに入れて電気分解を行い、負極側の溶
液のみを取り出して使用することが考えられる。 上記顕色紙において、顕色層を形成するための組成物
中における修飾粘土鉱物の量は、ロイコ色素1重量部に
対して10-1〜106重量部の範囲に、また溶媒の量はロイ
コ色素1重量部に対して1〜106重量部の範囲にそれぞ
れ選ばれる。一方の上葉紙において、マイクロカプセル
中の酸濃度は10-5N以上とする。 あるいは、上述のようにロイコ色素の良溶媒中に粘土
鉱物とロイコ色素を分散させた系に水等のロイコ色素の
貧溶媒を大量に添加すると分配係数の差によりロイコ色
素は粘土鉱物の層間にインターカレートされるので、こ
の系にポリビニルアルコール等の結合剤を添加した組成
物を調製し、これを塗布して顕色層を形成しても良い。 この場合、顕色層を形成するための組成物中における
結合剤の量は、修飾粘土鉱物1重量部に対して10-4〜10
2重量部の範囲、貧溶媒の量は10-4〜102重量部の範囲に
それぞれ選ばれる。一方の上葉紙におけるマイクロカプ
セル中の酸濃度は10-5N以上とする。 なお、本発明にかかる感圧複写紙は、必ずしも顕色剤
となる酸がマイクロカプセルに封入されている必要はな
い。すなわち、上述の感圧複写紙とは逆に、修飾粘土鉱
物をロイコ色素と共に適当な溶媒中に分散させた組成物
を調製し、該組成物をマイクロカプセル化して適当な支
持体上に塗布することによりマイクロカプセル層を形成
したものを上葉紙とし、一方、フェノール樹脂等の固体
酸からなる顕色層を適当な支持体上に形成したものを顕
色紙としても良い。 本発明はさらに感熱記録紙にも適用することができ
る。 感熱記録は、感熱記録紙の材料層を選択的に加熱して
溶融させ、加熱部位において該材料層に含まれるロイコ
色素と固体酸とを分子レベルで接触させて発色を得る方
式である。本発明にかかる感熱記録紙の材料層には、修
飾粘土鉱物,ロイコ色素,固体酸,およびこれらを材料
層として支持体上に保持せしめるための結合剤等が含ま
れる。ロイコ色素や固体酸としては、前述の物質がいず
れも使用可能である。 上記組成物における各成分の含量は、ロイコ色素1重
量部に対して修飾粘土鉱物は10-3〜1010重量部、固体酸
は10-2〜105重量部、結合剤は10-4〜103重量部の範囲に
それぞれ選ばれる。 ところで、従来の一般的な感熱記録紙では色素の定着
性が不十分であり、水分,あるいはエステル等の油脂類
と接触すると著しく退色する欠点があった。しかし、本
発明の感熱記録紙によれば、材料層が修飾粘土鉱物を含
むことにより定着手段を内在させた形式となっているの
で、発色状態はあらゆる環境下で極めて安定に保持され
る。 〔作用〕 本発明は、酸化還元反応に伴うロイコ色素の発消色
と、第4アンモニウムイオンを吸着した粘土鉱物のイオ
ン交換作用を組み合わせることにより、非記録時には顕
色剤(粘土鉱物)とロイコ色素が共存していても発色が
起こらず、また記録時には極めて安定な色素の定着が行
われることを可能とするものである。 本発明で使用される粘土鉱物として代表的なモンモリ
ロナイトは、第1図に示すように正8面体を基本骨格と
する3層構造(1)の繰り返しにより構成されており、
各3層構造(1)の層間(2)にはn分子の層間水と交
換性陽イオンであるアルカリ金属イオンを保持してい
る。この層間(2)の距離は、インターカラントのイオ
ン径に応じて増減する。 第2図には、モンモリロナイトの構造を模式化し、交
換性陽イオンを第4アンモニウムイオンによりイオン交
換結合させ、さらにロイコ色素を添加して発消色させる
機構を示す。 まず、〔状態A〕に示すように、層間に交換性陽イオ
ン(11)を保持したモンモリロナイト(10)を、長いア
ルキル側鎖を有する第4アンモニウムイオン(12)と共
に溶媒中に分散させる。ここで使用される溶媒は第4ア
ンモニウムイオンの良溶媒であって一般に疎水性が高い
ため、このままではモンモリロナイトが膨潤せず、イオ
ン交換は起こらない。しかし、この分散系を陰極側に置
いて電気分解を行うと、〔状態B〕に示すように第4ア
ンモニウムイオン(12)が層間にインターカレートする
と共にモンモリロナイト(10)の層間が拡大し、修飾粘
土鉱物(10a)が得られる。修飾粘土鉱物(10a)の層間
距離d1は、後述のロイコ色素(13)のイオン径よりも大
きい。モンモリロナイト(10)の層間の表面には、ロイ
コ色素を発色させる酸点となる負電荷が分布している
が、この負電荷の大部分は第4アンモニウムイオンの正
電荷により相殺されていると考えられる。 次に、〔状態B〕で示される分散系から修飾粘土鉱物
(10a)を回収し、〔状態C〕に示すように新たな溶媒
中に分散させてロイコ色素(13)を添加する。上記ロイ
コ色素(13)は還元消色型である。このとき、ロイコ色
素(13)の一部は修飾粘土鉱物(10a)の層間にもイン
ターカレートするが、顕色作用を有するモンモリロナイ
ト(10)の酸点が第4アンモニウムイオン(12)にブロ
ックされている上、層間距離が該ロイコ色素(13)のイ
オン径より十分に大きいため、酸化発色型に変化するこ
とはない。またロイコ色素(13)自身は還元型ではイオ
ン化していないので、第4アンモニウムイオン(12)と
イオン交換により置き替わることもない。このようにし
て、ロイコ色素と顕色剤とが共存しているにもかかわら
ず発色しない、極めて特徴的な分散系が実現されるわけ
である。 次に、この分散系を陽極側で電気化学的に酸化する
か、もしくは遊離酸の添加や固体酸との接触により酸化
すると、〔状態D〕に示すように、ロイコ色素(13)が
酸化されてイオン化し、発色型色素(13a)に変化す
る。この発色型色素(13a)は修飾粘土鉱物(10a)の層
間にインターカレートして競争吸着により第4アンモニ
ウムイオン(12)を追い出す。このように、発色型色素
(13a)が粘土鉱物(10)の層間にイオン交換結合され
てなる色素−粘土複合体(10b)の層間距離d2は、第4
アンモニウムイオン(12)を保持していたときの層間距
離d1より小さくなっており、これが本発明において発色
状態が極めて良好に定着される理由となっている。つま
り、ここで直接の顕色作用は電気化学的酸化もしくは酸
の添加により行われたが、このようにして発色した色素
がさらに酸点を有する粘土鉱物の層間に取り込まれたこ
とにより、色素の発色状態が安定に保持された(つまり
定着された)のである。この色素−粘土複合体(10b)
を分散系から単離したものは、極めて耐溶媒性に優れた
着色顔料となる。 さらに、〔状態D〕に示す分散系を陰極側で電気化学
的に還元すると、上記分散系は〔状態C〕に戻る。すな
わち、酸化還元反応により可逆的な発消色が実現された
わけである。 以上が可逆的発消色の原理であり、あとは上述の分散
系における溶媒を支持電解質,絶縁性分散媒等に置き換
えたり、顕色剤となる酸として固体酸を使用したり、あ
るいは色素−粘土複合体と酸とを分離して保持する等の
手段を適宜組み合わせることにより、電解記録,感圧複
写,感熱記録等の種々の記録方式に応じた記録材を提供
することができる。いずれにしても、ロイコ色素が還元
時においてはフリーの状態で存在し、酸化時には粘土鉱
物の層間に第4アンモニウムイオンとイオン交換して結
合する点が本発明の最大の特徴であり、これら記録材に
おける感度,解像度,階調性,定着性が大幅に向上す
る。 〔実施例〕 以下、本発明の好適な実施例について、実験結果にも
とづいて説明する。 実験例1 本実験例以下、いくつかの実験例では、発消色の原理
にかかわる基礎実験を行った。 本実験例では、第4アンモニムイオンとのイオン交換
によらずに、モンモリロナイトとロイコ色素とを分散さ
せてなる系から直接に色素−粘土複合体を得、続いて第
4アンモニウムイオンの存在下において電気分解を行
い、第4アンモニウムイオン−粘土複合体(修飾粘土鉱
物)を得る実験を行った。 まず、アセトン30gに黒発色性のロイコ色素(保土ヶ
谷化学社製,商品名CF51)0.8gを溶解し、モンモリロナ
イト(半井化学社製,試薬級)を超音波分散させた。こ
の分散系に60%過塩素酸水溶液1.7gを添加し、上記ロイ
コ色素を黒色に発色させた。このときのモンモリロナイ
トはアセトンにより膨潤しておらず、ロイコ色素は黒色
分散液の液相中で発色している。 次に、上記黒色分散液を攪拌しながら水を徐々に添加
し、総体積を1程度とした。この分散液を放置する
と、緑黒色の沈澱が生じた。この沈澱を濾別し、大量の
水,エタノール,アセトンを用いて順次洗浄し、減圧下
で乾燥して黒紫色の着色粒子を得た。 上記着色粒子の(001)面間隔、すなわち層間距離
は、粉末X線回折により16.35Åと測定され、初期のモ
ンモリロナイトの面間隔9.77Åよりも6.58Å伸長してい
ることがわかった。したがって、この着色粒子は、モン
モリロナイトの層間にロイコ色素がインターカレートさ
れた色素−粘土複合体であると考えられる。つまりこの
現象は、アセトンを主体とする黒色分散液に水を大量に
加えることにより、モンモリロナイトが膨潤して層間を
拡大させ、そこへロイコ色素が元来モンモリロナイトが
有する交換性陽イオンと交換して結合したものと説明で
きる。 上記色素−粘土複合体は水や汎用の有機溶媒に不溶で
あり、これらの溶媒中に放置しても退色を起こさず、極
めて安定な顔料様の挙動を示した。 次に、上記色素−粘土複合体0.5gをH型電解セルの一
方の極室に入れ、アセトン25gに過塩素酸テトラ−n−
デシルアンモニウム0.25gを電解質として溶解したアセ
トン溶液を注入した。他方の極室には上記アセトン溶液
のみを注入した。続いて両方の極室にSUS板からなる電
極(幅20mm,長さ40mm,厚さ0.1mm)を挿入し、色素−粘
土複合体を含む極室側を負極として、空気飽和下、ポテ
ンショスタットを用いて2Vの定電圧電解を行った。この
とき、負極側の極室では攪拌を行った。約20時間の電解
により負極側の分散液は完全に脱色した。アセトンを用
いたデカンテーションによりこの分散液から白色粉体を
回収し、さらに大量のアセトンにより洗浄した後、減圧
下で乾燥した。 上記白色粉体の(001)面間隔、すなわち層間距離
は、粉末X線回折により25.97Åと測定され、初期のモ
ンモリロナイトの面間隔よりも16.2Å伸長していること
がわかった。また、この白色粉体の赤外線吸収スペクト
ルを第3図に示す。この図より、ロイコ色素の存在を示
唆する吸収は観測されず、テトラ−n−デシルアンモニ
ウムイオンに含まれる長鎖アルキル基に由来する吸収が
観測された。したがって、この白色粉体は、モンモリロ
ナイトの層間にテトラ−n−デシルアンモニウムイオン
がインターカレートされた修飾粘土鉱物であると考えら
れる。つまりこの現象は、テトラ−n−デシルアンモニ
ウムイオンの存在下で色素−粘土複合体を含む分散系を
H型電解セルの陰極側に置いて電解することにより、発
色型色素が還元消色してロイコ色素に戻ると共に、テト
ラ−n−デシルアンモニウムイオンがモンモリロナイト
の層間にイオン交換結合したものと説明することができ
る。 実験例2 本実験例は、上記実験例1で得られた白色粉体(修飾
粘土鉱物)、および未処理のモンモリロナイトの色素定
着作用について比較検討したものである。 まず、上記白色粉体0.4gをアセトン8g中に超音波分散
もしくは機械的攪拌により分散させた。この分散液に上
述のロイコ色素(保土ヶ谷化学社製,商品名CF51)0.03
2gを添加したところ、白色粉体は着色せず、分散液全体
は白色を呈したままであった。この分散液の状態は一昼
夜放置した後でも変化せず、白色粉体の沈降や着色はみ
られなかった。 次に上記分散液に60%過塩素酸水溶液0.024gを添加し
たところ、ただちに緑黒色粒子が生成し、沈降あるいは
凝集したが、上澄み液はほとんど着色していなかった。 上記緑黒色粒子を回収して大量のアセトンで洗浄した
が、脱色はほとんど認められなかった。上記緑黒色粒子
の層間距離は粉末X線回折により19.80Åと測定され、
初期のモンモリロナイトの値よりも10.03Å増大してい
た。一方、上澄み液からは水に不溶でかつ融点125℃の
白色結晶が単離され、分析の結果、過塩素酸テトラ−n
−デシルアンモニウムであることが確認された。 上記緑黒色粒子は、上述の実験例1で得られた色素−
粘土複合体と同様、水や汎用の有機溶媒に不溶であり、
極めて安定な顔料様の挙動を示した。実際、この粒子を
過剰量のアセトン中で室温にて放置したところ、4ヶ月
後でも退色はほとんど認められなかった。 上述の現象は、酸の添加によりロイコ色素が酸化され
て発色型色素に変化すると共に、修飾粘土鉱物の層間に
インターカレートされていたテトラ−n−デシルアンモ
ニウムイオンの大部分が該発色型色素とイオン交換した
結果、再び色素−粘土複合体が生成し、色素が安定に定
着されたものと説明される。 一方、上記の修飾粘土鉱物に代えて未処理のモンモリ
ロナイトを用いて同様に行った実験では、顕著な挙動の
違いが観察された。 まず、未処理モンモリロナイトの粒子をアセトン中に
分散させた分散液にロイコ色素を添加したときには、粒
子はただちに灰黒色に着色して沈降した。また、この分
散液に過塩素酸溶液を添加したときには分散液全体が発
色し、上記灰黒色の粒子を濾別しても上澄み液が着色し
ていた。 つまり、未処理のモンモリロナイトの層間には顕色作
用を有する酸点が露出しているので、ロイコ色素の添加
によりただちにこれを発色させることができるが、定着
力は弱く、発色型色素の大部分は液相中に存在したまま
であることがわかる。事実、上記灰黒色の粒子を過剰量
のアセトン中で室温にて放置したところ、わずか1日で
ほぼ退色した。 実験例3 以上の実験により、修飾粘土鉱物の優れた色素定着作
用が実証されたので、本実験例では該修飾粘土鉱物のよ
り簡便な調製方法について検討した。すなわち、上記実
験例1では一旦、色素−粘土複合体を調製してから電解
還元操作を行うという、やや複雑な工程を経たが、本実
験例では未処理モンモリロナイトからプロトン化処理を
経て修飾粘土鉱物を得た。 まず、モンモリロナイト20gを1の水中に分散して
膨潤させ、攪拌しながら35%塩酸水溶液2.12g(20mg当
量)を徐々に滴下した。このとき分散液は増粘した。こ
の分散液から回収された粒子は、層間にもともと存在し
ていたナトリウムイオンがプロトンにイオン交換された
プロトン化モンモリロナイトであり、その層間距離は1
3.6Åであることがわかった。 次に、上記分散液にエタノール800mlを添加し、さら
に200mlのエタノールに溶解した臭化テトラ−n−デシ
ルアンモニウム13.2g(20mg当量)を滴下したところ、
粒子の凝集・沈降が生じた。この分散液に水酸化ナトリ
ウム10gを溶解し、室温で2日間放置した。 次に、上記分散液から沈澱物を濾別し、大量のエタノ
ールで洗浄することにより層間にインターカレートして
いないテトラ−n−デシルアンモニウムイオンを除去し
た。続いて、濾液が中性となるまで大量の水で洗浄する
ことにより、水酸化ナトリウムを除去した。上記沈澱物
を60℃にて減圧下で乾燥し、灰白色粉体を得た。 この灰白色粉体は層間距離が27.7Åであり、アセトン
中に分散させてロイコ色素(保土ヶ谷化学社製,商品名
CF51)を添加しても全く着色しなかった。また、この分
散系に塩酸を添加すると上記灰白色粉体はただちに着色
し、顔料様の粉体に変化した。 ここで、比較のために、プロトン化処理を経ずに未処
理モンモリロナイトから直接に修飾粘土鉱物を得る試み
を行った。すなわち、モンモリロナイトを水中に分散し
て膨潤させた後、エタノールに溶解した臭化テトラ−n
−デシルアンモニウムを添加して、生成した沈澱物を回
収した。 この沈澱物は、層間距離が上述の灰白色粉体よりも4
〜5Å小さく、アセトン中でロイコ色素と共存させると
著しく赤紫色に発色した。 つまり、プロトン化処理を経てテトラ−n−デシルア
ンモニウムイオンを層間にイオン結合させた修飾粘土鉱
物は、多量のテトラ−n−デシルアンモニウムイオンを
保持して酸点を相殺し、しかも十分な層間距離を有して
いるために、ロイコ色素と共存してもこれを発色させる
ことがない。しかし、プロトン化処理を経ずに調製され
た修飾粘土鉱物は、テトラ−n−デシルアンモニウムイ
オンの層間への取り込みが不十分であり層間距離も小さ
いため、ロイコ色素と共存するとこれを発色させるもの
と考えられる。取り込みが不十分となる原因としては、
水で膨潤して親水的な環境となっているモンモリロナイ
トの層間へ、疎水性の高い長鎖アルキル基を有する巨大
イオンが入りにくかったことが考えられる。このような
修飾粘土鉱物を後述の各種の記録紙に適用すると、地カ
ブリが発生する虞れがある。 実験例4 上記実験例3の比較実験にみるように、水で膨潤させ
た粘土鉱物の層間には必ずしも効率良く第4アンモニウ
ムイオンが取り込まれないことが明らかとなった。そこ
で本実験例では、予め粘土鉱物を膨潤させておかなくと
も第4アンモニウムイオンを取り込むことのできる方法
について検討した。 まず、前述のプロトン化モンモリロナイトの粉末2gを
H型電解セルの一方の極室に入れ、過塩素酸テトラ−n
−デシルアンモニウム3gを溶解したアセトン溶液43gを
注入し、分散液とした。ただし、上記プロトン化モンモ
リロナイトはアセトンで膨潤しないので、上記分散液は
撹拌下に保った。他方の極室には上記アセトン溶液のみ
を注入した。両極室にSUS板からなる電極を挿入し、プ
ロトン化モンモリロナイトを含む方の極室側を負極とし
て、空気飽和下、ポテンショスタットを用いて2Vの定電
圧電解を6時間行った。電流値は時間の経過と共に12mA
から6mAに低下し、電解質(テトラ−n−デシルアンモ
ニウムイオン)の消費が起こっていることが確認され
た。また、負極側においては時間の経過と共に粉末が膨
潤し、最終的には分散液全体の流動性がほぼ消失した。 上記負極側の分散液からアセトンによるデカンテーシ
ョンを繰り返して沈澱物を回収し、60℃にて減圧下で乾
燥し、灰白色粉体を得た。この灰白色粉体の層間距離は
25.2Åであり、プロトン化モンモリロナイトの層間距離
よりも11.6Å増大していた。拡散反射法による赤外線吸
収スペクトルからはメチレン鎖に由来する吸収が認めら
れ、テトラ−n−デシルアンモニウムイオンが層間にイ
ンターカレートしたことがわかった。 比較のために、上述の負極側と同じ組成の分散液につ
いて、電解を行わずに単に室温で72時間攪拌したが、攪
拌を中止すると粒子はすぐに沈澱し、膨潤性を示さなか
った。得られた粒子の層間距離はプロトン化モンモリロ
ナイトに比べてわずかに増大している程度であり、X線
回折によってもブロードなピークが観察されただけであ
った。 したがって、予め膨潤させていない粘土鉱物にテトラ
−n−デシルアンモニウムイオンを導入するには、電気
分解が有効であることが明らかである。 なお、モンモリロナイトの層間に含まれる交換性陽イ
オンはプロトン,Na+,Ca2+,Mg2+等の無機イオンに限ら
れず、有機陽イオンであっても良い。たとえば有機陽イ
オンとしてフルオラン系色素イオンを使用した場合、こ
れを層間に保持する粘土鉱物は固有の色に着色してい
る。このフルオラン系色素イオンが還元消色するとイオ
ン性を失うので、代わりにテトラ−n−デシルアンモニ
ウムイオンが層間に入る反応が起こる。したがって、イ
オン交換反応の終点を肉眼で確認するのに便利である。 実験例5 本実験例は、本発明にかかる表示組成物を電解記録紙
の材料層に適用した例である。 上記材料層は、修飾粘土鉱物とロイコ色素を支持電解
質,絶縁性分散媒および可塑剤と共に溶媒中に分散させ
てコーティング液を調製し、これを適当な支持体上に塗
布することにより形成される。ここでは、記録前の地カ
ブリを防止するため、上記コーディング液を調製するた
めの溶媒から完全に酸を除去する工夫を施した。 すなわち、アセトン37g,水2g,支持電解質となる過塩
素酸テトラ−n−デシルアンモニウム1gを混合した溶液
をH型電解セルに入れ、SUS板からなる電極を両極室に
挿入して2Vの定電圧電解を30分間行った。この時間中、
7mAの初期電流値が保持された。上記電解により、正極
側に酸,負極側にアルカリが発生したことをpH試験紙に
より確認した。 次に、上述の負極側の溶液を使用して、以下の組成に
したがいコーティング液を調製した。 負極側の溶液〔支持電解質を含む〕 300重量部 修飾粘土鉱物 8重量部 ロイコ染料(保土ヶ谷化学社製,CF51) 1重量部 ポリエステル樹脂〔絶縁性分散媒〕 (東洋紡社製,バイロン500) 5重量部 エチレンカーボネート〔可塑剤〕 15重量部 ただし、上記修飾粘土鉱物は、上述の実験例3におい
てプロトン化処理を経て調製されたものである。上記各
成分を超音波分散により分散させると、修飾粘土鉱物が
膨潤し、増粘したコーティング液が得られた。このコー
ティング液を、予め導電層としてアルミニウム蒸着層を
形成したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム
の該アルミニウム蒸着層の形成面上にドクターブレード
を用いて湿潤時の塗膜の厚さが200μmとなるように塗
布した。続いて150℃の温風で上記塗膜を乾燥させて記
録層とし、電解記録紙を作成した。上記記録層は若干淡
黄色を呈していた。 なお、上記記録層は実用上十分な白色度を有している
が、白色度をさらに向上させる目的で硫酸バリウム,酸
化亜鉛等の隠蔽力の大きな白色粒子を記録層100重量部
に対して5〜80重量部の範囲で添加しても良い。ただ
し、ここで使用する白色粒子はロイコ色素を発色させる
酸として作用しないものに限られ、必要があれば洗浄あ
るいはアルカリによる表面処理,無機塩・有機塩による
イオン吸着処理,非イオン系・カチオン系界面活性剤に
よる処理等を行ってから使用する。 この電解記録紙を使用して、前述の第4図(A)ある
いは第4図(B)に示される構成にしたがって銅ヘッド
の走査による画像記録を行った。記録条件は、印加電圧
40V,ヘッド走査速度10mm/秒,ヘッド温度100℃である。
この結果、電圧を印加した部位は暗緑黒色に発色した。 かかる電解記録紙における発色の機構は以下のとおり
である。まず、ヘッドの接触部位において該ヘッドから
の加熱により材料層に含まれる絶縁性分散媒が溶融して
イオン伝導度が増大した状態となる。次に、ここへ同じ
ヘッドから選択的な通電が行われると電気化学的酸化反
応によりロイコ色素が発色し、修飾粘土鉱物の層間へ取
り込まれるのである。 これに対し、電圧を印加しなかった部位は何ら変化を
示さなかった。このように地カブリが完全に防止された
ことにより、反射濃度にして1.0以上のコントラスト比
が達成された。 続いて、記録済みの上記電解記録紙を60℃の温水に30
分間浸漬したところ、発色の色調が赤紫色に変化したも
ののコントラスト比に変化はなく、極めて優れた定着性
を示した。また、発色部にエタノールを滴下して約30分
間放置しても退色は認められなかった。このような優れ
た定着性は、従来の電解記録紙では達成できなかったも
のである。 実験例6 本実験例は、本発明にかかる表示組成物を実験例5と
は別の構成を有する電解記録紙の材料層に適用した例で
ある。 上記電解記録紙は、前述の第4図(C)に示す記録方
式に適用されるもので、支持体に導電性を付与した点が
特徴である。まず、過塩素酸テトラ−n−デシルアンモ
ニウム1重量部とエチレンカーボネート3重量部をアセ
トン30重量部に溶解し、この溶液中に支持体となる中性
紙(約100μm厚)を浸漬して熱風乾燥する操作を繰り
返した。得られた導電性支持体(32)は、未処理の中性
紙とほぼ同等の白色度を有し、100℃に加熱するとやや
透明化した。 ここで使用できる電解質は上述の過塩素酸テトラ−n
−デシルアンモニウムに限られるものではなく、色素の
定着反応を阻害しないもの、すなわち、発色型色素より
も粘土鉱物に対する親和性の弱いものであれば良い。阻
害の有無を調べるには、色素−粘土複合体を該色素−粘
土複合体1gにつき1mg当量の被験電解質を含む溶液中に
浸漬して1日放置する。このとき、液相中に着色が生じ
ないか、もしくは色素−粘土複合体が退色しなければ、
上記被験電解質は実用上は全く問題なく使用することが
できる。 次に、上記導電性支持体(32)上に上述の実験例5で
得たコーティング液をドクターブレードを用いて塗布す
ることにより材料層(33)を形成し、150℃で熱風乾燥
を行った後、室温に冷却して電解記録紙(31)を得た。
形成された材料層(33)は若干淡黄色を呈していた。 この電解記録紙を用いて第4図(C)に示す方式によ
り記録を行った。ヘッド(35)としては鉄板(長さ100m
m,幅1mm)を、対極(35)としてはアルミニウム製ロー
ラ(直径50mm)を使用した。上記ローラは100℃に温度
制御し、上記電解記録紙(31)を該ローラに圧接させな
がら10mm/秒の速度で走行させた。この状態で、ヘッド
(34)側を正極,対極(35)側を負極として80Vの直流
電圧を選択的に印加したところ、電圧印加部のみがヘッ
ド(34)の断面形状にならって短冊状に黒色に発色し
た。このパターンは極めて鮮明であり、解像度の高い記
録が可能であることがわかった。記録層にはかかる加
熱,圧接走行等を経た後にも変形が生じなかった。ま
た、上記の発色は、電解記録紙(31)を60℃の温水に30
分間浸漬した後でも変化しなかった。さらに、導電性支
持体(32)の面のうち材料層(33)を形成しなかった方
の面には発色が認められなかったことから、発色した色
素は材料層(33)に安定に定着しており、該導電性支持
体(32)に含まれる電解質がこの定着を阻害しないこと
が確認された。 実験例7 本実験例では、上記実験例6で得られた電解記録紙を
さらに前述の第4図(D)に示す記録方式に適用した。 ヘッド(34)としては銅板(長さ100mm,幅1mm),絶
縁性ローラ(35)としてはゴム製のものを使用した。上
記ヘッド(39)は100℃に温度制御し、上記電解記録紙
(31)とアルミニウム蒸着PET(38)とを5mm/秒の速度
で走行させた。この状態で、ヘッド(34)側を正極,ア
ルミニウム蒸着層(36)側を負極として0〜80Vの直流
電圧を10V刻みで選択的に印加し、アルミニウム蒸着PET
(38)を剥離したところ、材料層(33)には印加電圧に
応じた濃度の短冊状の着色が得られ、良好な階調記録が
行えることがわかった。この発色も極めて安定に保持さ
れた。 〔発明の効果〕 以上の説明からも明らかなように、本発明を適用すれ
ば、定着機能を内在させた表示組成物が得られるため、
まず該表示組成物を発色せしめたものは耐溶媒性に優れ
る極めて安定な着色顔料として使用することができる。
特に、親油性の色素を含む着色顔料の提供が可能とな
る。 かかる表示組成物を電解記録紙等の記録材に適用した
場合には、高い記録感度,解像度と共に優れた定着性を
実現することができる。かかる記録材は、製造が簡便で
あること、地カブリ,記録材料のヘッドへの付着,ヘッ
ド間の短絡,記録層の変形等が効果的に防止できるこ
と、記録材以外に消耗品や廃棄物がないこと、さらに発
消色反応の可逆性を利用した書換え可能媒体にも適用で
きること等の長所を有し、その実用価値は極めて高いも
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図はモンモリロナイトの結晶構造を示す模式図であ
る。第2図は可逆的発消色の原理を説明するための模式
図である。第3図はテトラ−n−デシルアンモニウムイ
オンを層間にイオン結合せしめた修飾粘土鉱物の赤外線
吸収スペクトル図である。第4図(A)ないし第4図
(D)は電解記録紙の構成例および周辺装置系を概略的
に示す模式図である。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第4アンモニウムイオンが層間にイオン交
    換結合された粘土鉱物と色素を含み、 上記色素が酸化発色すると共に上記第4アンモニウムイ
    オンとのイオン交換により上記粘土鉱物の層間に結合さ
    れ、 上記色素が還元消色して上記粘土鉱物の層間より脱着す
    ると共に上記第4アンモニウムイオンが再び該層間へイ
    オン交換結合されることにより可逆的発消色が行われる
    ことを特徴とする表示組成物。
  2. 【請求項2】第4アンモニウムイオンが層間にイオン交
    換結合された粘土鉱物と色素を含む系に酸化反応を生ぜ
    しめ、発色した上記色素を上記第4アンモニウムイオン
    とのイオン交換により粘土鉱物の層間に結合させてなる
    着色顔料。
  3. 【請求項3】第4アンモニウムイオンが層間にイオン交
    換結合された粘土鉱物と色素と支持電解質を含む材料層
    が支持体上に形成されてなり、 上記材料層に電圧を印加することにより上記色素が酸化
    発色すると共に上記第4アンモニウムイオンとのイオン
    交換により上記粘土鉱物の層間に結合され、 上記材料層に逆極性の電圧を印加することにより該色素
    が還元消色して上記粘土鉱物の層間より脱着すると共に
    第4アンモニウムイオンが再び該層間へイオン交換結合
    されることを特徴とする記録材。
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