JPH0662298B2 - 高分子材料用導電性無機粉体の製造方法 - Google Patents
高分子材料用導電性無機粉体の製造方法Info
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- JPH0662298B2 JPH0662298B2 JP61099251A JP9925186A JPH0662298B2 JP H0662298 B2 JPH0662298 B2 JP H0662298B2 JP 61099251 A JP61099251 A JP 61099251A JP 9925186 A JP9925186 A JP 9925186A JP H0662298 B2 JPH0662298 B2 JP H0662298B2
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- ammonium salt
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Description
【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は高分子材料用導電性無機粉体の製造方法に関
し、更に詳しくは白色度が高く、分散性が良く、安価且
つ取り扱いの容易な高分子材料用導電性無機粉体の製造
方法に関するものである。
し、更に詳しくは白色度が高く、分散性が良く、安価且
つ取り扱いの容易な高分子材料用導電性無機粉体の製造
方法に関するものである。
「従来技術と問題点」 一般にプラスチツク、ゴム、塗料、紙等の高分子材料は
高絶縁体であるので、接触あるいは摩擦によって容易に
帯電する。近年、前述の高分子材料はそれ自身が高絶縁
体であることによる静電気障害が目立ちはじめ、その対
策が要望されている。従来は導電性のブラツクカーボ
ン、金属繊維、金属酸化物、樹脂等の導電性材料を前述
の高分子材料に充填または塗布することによって、帯電
防止効果を得ようとしてきたが、種々の問題点があり未
だ満足する結果は得られていない。
高絶縁体であるので、接触あるいは摩擦によって容易に
帯電する。近年、前述の高分子材料はそれ自身が高絶縁
体であることによる静電気障害が目立ちはじめ、その対
策が要望されている。従来は導電性のブラツクカーボ
ン、金属繊維、金属酸化物、樹脂等の導電性材料を前述
の高分子材料に充填または塗布することによって、帯電
防止効果を得ようとしてきたが、種々の問題点があり未
だ満足する結果は得られていない。
具体的には、これらの導電性材料は黒色または有色であ
るために、これらを充填した製品は自由に着色すること
ができないので用途によっては使用が制限され、またフ
アッシヨン性に欠ける。またこれらの導電性材料は高価
なものであるために、これを充填または塗布した製品は
高価となる。更には、導電性の樹脂を充填または塗布し
た製品は表面がベタツキやすく、その帯電防止効果は不
安定で経時的にその効率が低下し、また水洗等によって
その効果が著しく失われる。導電性材料の多くは前述の
高分子材料中に均一に分散させることが困難であるの
で、十分な帯電防止効果を得ることができない。
るために、これらを充填した製品は自由に着色すること
ができないので用途によっては使用が制限され、またフ
アッシヨン性に欠ける。またこれらの導電性材料は高価
なものであるために、これを充填または塗布した製品は
高価となる。更には、導電性の樹脂を充填または塗布し
た製品は表面がベタツキやすく、その帯電防止効果は不
安定で経時的にその効率が低下し、また水洗等によって
その効果が著しく失われる。導電性材料の多くは前述の
高分子材料中に均一に分散させることが困難であるの
で、十分な帯電防止効果を得ることができない。
「問題点を解決するための手段」 本発明者らはこれらの問題を解決せんとして鋭意研究の
結果、特定の第4級アンモニウム塩型化合物を用い特定
の方法で表面処理することにより、前記問題を一挙に解
消し得る導電性無機粉体を提供するに至ったものであ
る。
結果、特定の第4級アンモニウム塩型化合物を用い特定
の方法で表面処理することにより、前記問題を一挙に解
消し得る導電性無機粉体を提供するに至ったものであ
る。
即ち、本発明は、無機粉体と下記の一般式 で表される第4級アンモニウム塩型化合物とを、無機粉
体が乾燥処理の場合は80〜120℃に加熱し撹拌する
ことにより、また無機粉体が湿式処理の場合はペースト
又は水懸濁液の状態で撹拌した後80〜120℃で乾燥
することにより前記無機粉体の表面に第4級アンモニウ
ム塩型化合物を付着・吸着処理させることを特徴とする
高分子材料用導電性無機粉体の製造方法を内容とするも
のである。
体が乾燥処理の場合は80〜120℃に加熱し撹拌する
ことにより、また無機粉体が湿式処理の場合はペースト
又は水懸濁液の状態で撹拌した後80〜120℃で乾燥
することにより前記無機粉体の表面に第4級アンモニウ
ム塩型化合物を付着・吸着処理させることを特徴とする
高分子材料用導電性無機粉体の製造方法を内容とするも
のである。
本発明に用いられる無機粉体としては特に制限されず、
公知の充填材等に用いられる無機粉体が用いられるが、
例えば炭酸カルシウムやタルク、マイカ、クレー等のケ
イ酸塩鉱物等が例示される。
公知の充填材等に用いられる無機粉体が用いられるが、
例えば炭酸カルシウムやタルク、マイカ、クレー等のケ
イ酸塩鉱物等が例示される。
本発明において用いられる第4級アンモニウム塩型化合
物は1種または2種以上混合して使用される。尚、既知
の炭酸カルシウム等用の脂肪酸、樹脂酸等有機物または
Mg、Zn等の無機物を併用しても良く、そのことによ
り帯電防止効果等は失われない。
物は1種または2種以上混合して使用される。尚、既知
の炭酸カルシウム等用の脂肪酸、樹脂酸等有機物または
Mg、Zn等の無機物を併用しても良く、そのことによ
り帯電防止効果等は失われない。
第4級アンモニウム塩型化合物の添加量は炭酸カルシウ
ム100重量部あたり、有効成分換算で0.1〜10重
量部の範囲にあることが好ましい。この添加量が0.1
重量部未満では、得られた導電性無機粉体の帯電防止効
果が十分でなく、10重量部を越えると、それ以上添加
しても得られた導電性無機粉体の帯電防止効果に殆ど大
差がない。
ム100重量部あたり、有効成分換算で0.1〜10重
量部の範囲にあることが好ましい。この添加量が0.1
重量部未満では、得られた導電性無機粉体の帯電防止効
果が十分でなく、10重量部を越えると、それ以上添加
しても得られた導電性無機粉体の帯電防止効果に殆ど大
差がない。
無機粉体が乾燥粉体である場合には、スーパーミキサー
またはパドルドライヤー等の80〜120℃の加熱と撹
拌が可能な装置を用い、無機粉体を80〜120℃まで
加熱と撹拌しながら無機粉体100重量部あたり第4級
アンモニウム塩型化合物を1種または2種以上混合して
0.1〜10重量部添加し、さらに加熱と撹拌を行い、
無機粉体粒子表面に付着・吸着処理することによって導
電性無機粉体を得るものである。尚、使用される無機粉
体は予め表面処理されたものであっても良い。
またはパドルドライヤー等の80〜120℃の加熱と撹
拌が可能な装置を用い、無機粉体を80〜120℃まで
加熱と撹拌しながら無機粉体100重量部あたり第4級
アンモニウム塩型化合物を1種または2種以上混合して
0.1〜10重量部添加し、さらに加熱と撹拌を行い、
無機粉体粒子表面に付着・吸着処理することによって導
電性無機粉体を得るものである。尚、使用される無機粉
体は予め表面処理されたものであっても良い。
また、無機粉体がペーストまたは水懸濁液である場合に
は、脱水、乾燥、粉砕し粉体とした後に前述の処理を行
うか、または、そのままの状態で撹拌しながら無機粉体
100重量部あたり前述の第4級アンモニウム塩型化合
物を1種または2種以上を0.1〜10重量部添加し、
さらに撹拌を行い、脱水、80〜120℃で乾燥、粉砕
して粉体とし、導電性無機粉体を得る。尚、脱水は乾燥
効果を上げる為に行うもので、直接スプレードライヤー
等の乾燥装置で脱水を行わずに乾燥してもよい。
は、脱水、乾燥、粉砕し粉体とした後に前述の処理を行
うか、または、そのままの状態で撹拌しながら無機粉体
100重量部あたり前述の第4級アンモニウム塩型化合
物を1種または2種以上を0.1〜10重量部添加し、
さらに撹拌を行い、脱水、80〜120℃で乾燥、粉砕
して粉体とし、導電性無機粉体を得る。尚、脱水は乾燥
効果を上げる為に行うもので、直接スプレードライヤー
等の乾燥装置で脱水を行わずに乾燥してもよい。
このようにして得られた本発明の導電性無機粉体はそれ
自身が導電性であるだけでなく、白色度が高く、各媒体
に均一に分散し、安価で、取り扱いが容易であり、プラ
スチツク、ゴム、塗料、紙等の高分子材料に充填した場
合には優れた帯電防止効果が得られ、その効果は安定で
長期間持続する。また、白色度が良好であるために、前
述の高分子材料の帯電防止製品は自由に着色することが
できファション性があり、着色による用途に制限がない
他、表面のベタツキ等の問題がなく、安価であり、本
来、無機粉体を使用することによって得られていた効果
は失われない。
自身が導電性であるだけでなく、白色度が高く、各媒体
に均一に分散し、安価で、取り扱いが容易であり、プラ
スチツク、ゴム、塗料、紙等の高分子材料に充填した場
合には優れた帯電防止効果が得られ、その効果は安定で
長期間持続する。また、白色度が良好であるために、前
述の高分子材料の帯電防止製品は自由に着色することが
できファション性があり、着色による用途に制限がない
他、表面のベタツキ等の問題がなく、安価であり、本
来、無機粉体を使用することによって得られていた効果
は失われない。
前述の第4級アンモニウム塩型化合物をそのまま前述の
高分子材料に充填した場合にも、当初、優れた帯電防止
効果が得られるが、その効果は本発明の導電性無機粉体
に比べ劣り、また経時的にその帯電防止効果は低下する
傾向があり、耐熱性等の他の物性も劣る。なお、この理
由としては、無機粉体粒子表面に前述の第4級アンモニ
ウム塩型化合物を付着・吸着させて処理しているので、
高分子材料に充填した場合に、第4級アンモニウム塩型
化合物を均一に分散させることが容易である。したがっ
て、高分子材料の表面だけでなく内部まで帯電防止効果
が発揮される。また、このことにより第4級アンモニウ
ム塩型化合物自身が高分子材料の表面にプレート・アウ
トすることが防止されるものと思われる。
高分子材料に充填した場合にも、当初、優れた帯電防止
効果が得られるが、その効果は本発明の導電性無機粉体
に比べ劣り、また経時的にその帯電防止効果は低下する
傾向があり、耐熱性等の他の物性も劣る。なお、この理
由としては、無機粉体粒子表面に前述の第4級アンモニ
ウム塩型化合物を付着・吸着させて処理しているので、
高分子材料に充填した場合に、第4級アンモニウム塩型
化合物を均一に分散させることが容易である。したがっ
て、高分子材料の表面だけでなく内部まで帯電防止効果
が発揮される。また、このことにより第4級アンモニウ
ム塩型化合物自身が高分子材料の表面にプレート・アウ
トすることが防止されるものと思われる。
「実施例」 以下、本発明の実施例及び比較例を記載してより詳細に
説明するが、本発明はこれらにより何ら制限されるもの
ではない。
説明するが、本発明はこれらにより何ら制限されるもの
ではない。
実施例1 重質炭酸カルシウム比表面積11,000cm2/g(空気透過
法による測定値、以下同様)100重量部をスーパーミ
キサーで80〜100℃に加熱と撹拌をしながら第4級
アンモニウム塩型化合物A を2重量部添加し、さらに加熱と撹拌を行い、炭酸カル
シウム粒子表面に処理することによって導電性炭酸カル
シウムを得た。なお、スーパーミキサー槽内の最終温度
は100〜120℃であった。
法による測定値、以下同様)100重量部をスーパーミ
キサーで80〜100℃に加熱と撹拌をしながら第4級
アンモニウム塩型化合物A を2重量部添加し、さらに加熱と撹拌を行い、炭酸カル
シウム粒子表面に処理することによって導電性炭酸カル
シウムを得た。なお、スーパーミキサー槽内の最終温度
は100〜120℃であった。
実施例2 実施例1で使用した第4級アンモニウム塩型化合物Aに
代えて第4級アンモニウム塩型化合物B を使用した他は実施例1と同様にして導電性炭酸カルシ
ウムを得た。
代えて第4級アンモニウム塩型化合物B を使用した他は実施例1と同様にして導電性炭酸カルシ
ウムを得た。
実施例3 実施例1で使用した第4級アンモニウム塩型化合物Aに
代えて第4級アンモニウム塩型化合物C を使用した他は実施例1と同様にして導電性炭酸カルシ
ウムを得た。
代えて第4級アンモニウム塩型化合物C を使用した他は実施例1と同様にして導電性炭酸カルシ
ウムを得た。
比較例1 実施例1で使用した重質炭酸カルシウム比表面積11,000
cm2/gを調製した。
cm2/gを調製した。
比較例2 比較例1の重質炭酸カルシウム比表面積11,000cm2/g
を軟質塩化ビニルシート作成に配合するときに、実施例
1で使用した第4級アンモニウム塩型化合物Aを同量の
2重量部添加した。
を軟質塩化ビニルシート作成に配合するときに、実施例
1で使用した第4級アンモニウム塩型化合物Aを同量の
2重量部添加した。
実施例4 1次粒子径0.1μmのサイコロ状沈降製炭酸カルシウ
ムの固形分15重量%の水懸濁液に対して、炭酸カルシ
ウム100重量部当たり実施例2で使用した第4級アン
モニウム塩型化合物Bを2重量部添加し後、充分に撹拌
を行った。得られた炭酸カルシウム処理水懸濁液を脱
水、乾燥、粉砕仕上を行い、前述の炭酸カルシウム粒子
表面に第4級アンモニウム塩型化合物を処理することに
よって導電性炭酸カルシウムを得た。
ムの固形分15重量%の水懸濁液に対して、炭酸カルシ
ウム100重量部当たり実施例2で使用した第4級アン
モニウム塩型化合物Bを2重量部添加し後、充分に撹拌
を行った。得られた炭酸カルシウム処理水懸濁液を脱
水、乾燥、粉砕仕上を行い、前述の炭酸カルシウム粒子
表面に第4級アンモニウム塩型化合物を処理することに
よって導電性炭酸カルシウムを得た。
実施例5 実施例4で使用した無処理の1次粒子径0.1μmのサ
イコロ状沈降製炭酸カルシウムの固形分15重量%の水
懸濁液をそのまま処理を行わずに実施例4と同様にして
脱水、乾燥、粉砕仕上を行い、得られた無処理の炭酸カ
ルシウム粉体に対して実施例1と同様にして、この炭酸
カルシウム粉体100重量部をスーパーミキサーで80
〜100℃に加熱と撹拌をしながら実施例1で使用した
第4級アンモニウム塩型化合物Aを2重量部添加し、さ
らに加熱と撹拌を行い、炭酸カルシウム粒子表面に処理
することによって導電性炭酸カルシウムを得た。なお、
スーパーミキサー槽内の最終温度は100〜120℃で
あった。
イコロ状沈降製炭酸カルシウムの固形分15重量%の水
懸濁液をそのまま処理を行わずに実施例4と同様にして
脱水、乾燥、粉砕仕上を行い、得られた無処理の炭酸カ
ルシウム粉体に対して実施例1と同様にして、この炭酸
カルシウム粉体100重量部をスーパーミキサーで80
〜100℃に加熱と撹拌をしながら実施例1で使用した
第4級アンモニウム塩型化合物Aを2重量部添加し、さ
らに加熱と撹拌を行い、炭酸カルシウム粒子表面に処理
することによって導電性炭酸カルシウムを得た。なお、
スーパーミキサー槽内の最終温度は100〜120℃で
あった。
実施例6 実施例4で使用した無処理の1次粒子径0.1μmのサ
イコロ状沈降製炭酸カルシウムの固形分15重量%の水
懸濁液に脂肪酸石鹸を炭酸カルシウム100重量部に対
して1重量部添加処理を行った後、この脂肪酸石鹸処理
炭酸カルシウム粉体100重量部をスーパーミキサーで
80〜100℃に加熱と撹拌をしながら実施例1で使用
した第4級アンモニウム塩型化合物Aを2重量部添加
し、さらに加熱と撹拌を行い、炭酸カルシウム粒子表面
に処理することによって導電性炭酸カルシウムを得た。
なお、スーパーミキサー槽内の最終温度は100〜12
0℃であった。
イコロ状沈降製炭酸カルシウムの固形分15重量%の水
懸濁液に脂肪酸石鹸を炭酸カルシウム100重量部に対
して1重量部添加処理を行った後、この脂肪酸石鹸処理
炭酸カルシウム粉体100重量部をスーパーミキサーで
80〜100℃に加熱と撹拌をしながら実施例1で使用
した第4級アンモニウム塩型化合物Aを2重量部添加
し、さらに加熱と撹拌を行い、炭酸カルシウム粒子表面
に処理することによって導電性炭酸カルシウムを得た。
なお、スーパーミキサー槽内の最終温度は100〜12
0℃であった。
比較例3 実施例4で使用した無処理の1次粒子径0.1μmのサ
イコロ状沈降製炭酸カルシウム粉体を調製した。
イコロ状沈降製炭酸カルシウム粉体を調製した。
比較例4 実施例6で使用した脂肪酸石鹸処理の1次粒子径0.1
μmのサイコロ状沈降製炭酸カルシウム粉体を調製し
た。
μmのサイコロ状沈降製炭酸カルシウム粉体を調製し
た。
実施例7 実施例1で使用した重質炭酸カルシウムに代えて、比表
面積25,000cm2/gを使用した他は実施例1と同様にし
て導電性タルクを得た。
面積25,000cm2/gを使用した他は実施例1と同様にし
て導電性タルクを得た。
比較例5 実施例7で使用したタルク比表面積11,000cm2/gを調
製した。
製した。
実施例1〜7と比較例1,3〜5について粉体の体積固
有抵抗値と白色度を測定した。試料の粉体は予め105
℃で2時間乾燥した後、デシケーター中に放冷後、加圧
して錠剤状に成型し直ちに測定した。測定機器は横河ヒ
ューレット・パッカード株式会社 MODEL 432
9A HIGH RESISTANCE METER
を用い、粉体の白色度はケット光電白度計にて測定し
た。結果を第1表に示したが、比較例1、3〜5が高絶
縁体であるのに対して、実施例1〜7の本発明の導電性
炭酸カルシウムは導電領域にある。
有抵抗値と白色度を測定した。試料の粉体は予め105
℃で2時間乾燥した後、デシケーター中に放冷後、加圧
して錠剤状に成型し直ちに測定した。測定機器は横河ヒ
ューレット・パッカード株式会社 MODEL 432
9A HIGH RESISTANCE METER
を用い、粉体の白色度はケット光電白度計にて測定し
た。結果を第1表に示したが、比較例1、3〜5が高絶
縁体であるのに対して、実施例1〜7の本発明の導電性
炭酸カルシウムは導電領域にある。
下記の配合及びシー作成条件により、実施例1〜6と比
較例1〜5を配合した軟質塩化ビニルシートのシート作
成後、2時間後、7日後、1箇月後、3箇月後および1
2箇月後の体積固有抵抗値を測定した。結果を第2表に
示した。
較例1〜5を配合した軟質塩化ビニルシートのシート作
成後、2時間後、7日後、1箇月後、3箇月後および1
2箇月後の体積固有抵抗値を測定した。結果を第2表に
示した。
「配合」 PVC(p=1000) 100部 DOP 50部 スズ系安定剤 日東化成TVS #1360 1.5 〃 #2000C 0.5 試料(炭酸カルシウム) 50 「シート作成条件」 ロール温度 前ロール160℃ 後ロール160℃ 混練時間 6分 プレス条件 温度 170℃、圧力 80kg/cm2 時間 予熱2分、加圧 5分 厚さ 約1mm 実施例1と比較例2を配合した軟質塩化ビニルシートに
ついての下記の水洗試験方法による水洗試験を実施し
た。結果を第3表に示した。
ついての下記の水洗試験方法による水洗試験を実施し
た。結果を第3表に示した。
「水洗試験方法」 水洗条件 試料シートを流水中に放置 水洗時間 1日、7日、1箇月 測定方法 各水洗後の試料シートの体積固有抵抗値を前
記の方法で測定 実施例1と比較例1、2を配合した軟質塩化ビニルシー
トについて下記の熱安定性試験方法による熱安定性試験
を実施した。シート作成直後のシートの白色度と熱安定
性の結果を第4表に示した。シートの白色度は(株)村上
色彩技術研究所製ディジタル光沢計GM−3Dにて測定
した。
記の方法で測定 実施例1と比較例1、2を配合した軟質塩化ビニルシー
トについて下記の熱安定性試験方法による熱安定性試験
を実施した。シート作成直後のシートの白色度と熱安定
性の結果を第4表に示した。シートの白色度は(株)村上
色彩技術研究所製ディジタル光沢計GM−3Dにて測定
した。
「熱安定製試験方法」 加熱装置 ギャーオーブン、ファン付き 加熱温度 180℃ 加熱時間 10分、20分、30分、40分、50分、60分 測定方法 試料のシートの変色度合を○〜××で表示 評価 ○:殆ど変化なし △:淡黄色 ×:黄色 ××:褐色 第2表から、比較例1、3〜5を配合した軟質塩化ビニ
ルシートは高絶縁体であるのに対して、実施例1〜6を
配合した軟質塩化ビニルシートは体積固有抵抗値が10
9 Ωcmオーダーと低い値を示し、優れた帯電防止効果が
認められた。また第3表から、実施例2を配合した軟質
塩化ビニルシートの帯電防止効果は長時間持続し水洗に
よっても失われていなかった。これに対し、比較例2の
無処理重質炭酸カルシウムと第4級アンモニウム塩型化
合物Aを配合時に添加した軟質塩化ビニルシートは、実
施例1と同量の第4級アンモニウム塩型化合物Aを添加
しているのにも拘わらず、その体積固有抵抗値は1010
Ωcmオーダーと実施例1より1オーダー高い値で帯電防
止効果は実施例1より劣っていた。比較例2を配合した
軟質塩化ビニルシートの体積固有抵抗値は経時的に高く
なり、帯電防止効果が低下した。また、水洗により軟質
塩化ビニルシートの体積固有抵抗値は1012Ωcm付近ま
で高くなり、著しく帯電防止効果が低下した。
ルシートは高絶縁体であるのに対して、実施例1〜6を
配合した軟質塩化ビニルシートは体積固有抵抗値が10
9 Ωcmオーダーと低い値を示し、優れた帯電防止効果が
認められた。また第3表から、実施例2を配合した軟質
塩化ビニルシートの帯電防止効果は長時間持続し水洗に
よっても失われていなかった。これに対し、比較例2の
無処理重質炭酸カルシウムと第4級アンモニウム塩型化
合物Aを配合時に添加した軟質塩化ビニルシートは、実
施例1と同量の第4級アンモニウム塩型化合物Aを添加
しているのにも拘わらず、その体積固有抵抗値は1010
Ωcmオーダーと実施例1より1オーダー高い値で帯電防
止効果は実施例1より劣っていた。比較例2を配合した
軟質塩化ビニルシートの体積固有抵抗値は経時的に高く
なり、帯電防止効果が低下した。また、水洗により軟質
塩化ビニルシートの体積固有抵抗値は1012Ωcm付近ま
で高くなり、著しく帯電防止効果が低下した。
更に第4表から、実施例1を配合した軟質塩化ビニルシ
ートは白色度が高く、熱安定性は比較例1より僅かに低
いが大差がない。また、実施例1と同量の第4級アンモ
ニウ塩型化合物Aを添加しているのにも拘わらず、比較
例2を配合した軟質塩化ビニルシートは実施例1より白
色度が低く、熱安定性は実施例1より大きく劣るもので
あった。
ートは白色度が高く、熱安定性は比較例1より僅かに低
いが大差がない。また、実施例1と同量の第4級アンモ
ニウ塩型化合物Aを添加しているのにも拘わらず、比較
例2を配合した軟質塩化ビニルシートは実施例1より白
色度が低く、熱安定性は実施例1より大きく劣るもので
あった。
作用・効果」 叙上の通り、本発明の導電性無機粉体はそれ自身が導電
性であるばかりでなく、白色度が高く、軟質塩化ビニル
等のプラスチツク等に配合した場合に優れた帯電防止効
果が得られ、その効果は水洗によっても失われず安定で
長時間持続する。
性であるばかりでなく、白色度が高く、軟質塩化ビニル
等のプラスチツク等に配合した場合に優れた帯電防止効
果が得られ、その効果は水洗によっても失われず安定で
長時間持続する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09C 3/08 PBU 6904−4J (72)発明者 堀畑 登 和歌山県和歌山市坂田736 (72)発明者 石橋 洋一 和歌山県和歌山市西浜1130 (56)参考文献 特公 昭45−23234(JP,B1) 特公 昭45−11823(JP,B1) 特公 昭51−24638(JP,B2)
Claims (5)
- 【請求項1】無機粉体と下記の一般式 で表される第4級アンモニウム塩型化合物とを、無機粉
体が乾燥処理の場合は80〜120℃に加熱し撹拌する
ことにより、また無機粉体が湿式処理の場合はペースト
又は水懸濁液の状態で撹拌した後80〜120℃で乾燥
することにより前記無機粉体の表面に第4級アンモニウ
ム塩型化合物を付着・吸着処理させることを特徴とする
高分子材料用導電性無機粉体の製造方法。 - 【請求項2】無機粉体100重量部に対し、第4級アン
モニウム塩型化合物を0.1〜10重量部の範囲で使用
する特許請求の範囲第1項記載の製造方法。 - 【請求項3】無機粉体が炭酸カルシウムである特許請求
の範囲第1項記載の製造方法。 - 【請求項4】無機粉体がケイ酸塩鉱物である特許請求の
範囲第1項記載の製造方法。 - 【請求項5】ケイ酸塩鉱物がタルク、マイカ及びクレー
から選ばれる特許請求の範囲第4項記載の製造方法。
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JP61099251A JPH0662298B2 (ja) | 1986-04-28 | 1986-04-28 | 高分子材料用導電性無機粉体の製造方法 |
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JP61099251A JPH0662298B2 (ja) | 1986-04-28 | 1986-04-28 | 高分子材料用導電性無機粉体の製造方法 |
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