JP2770216B2 - 一時出庫制御方法 - Google Patents

一時出庫制御方法

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JP2770216B2
JP2770216B2 JP19130394A JP19130394A JP2770216B2 JP 2770216 B2 JP2770216 B2 JP 2770216B2 JP 19130394 A JP19130394 A JP 19130394A JP 19130394 A JP19130394 A JP 19130394A JP 2770216 B2 JP2770216 B2 JP 2770216B2
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喜久雄 鈴木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、駐車場特に機械式駐車
ユニットを備えた駐車場において、入庫している車両を
短時間出庫させることのできる一時出庫制御方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】駐車場としては平面駐車場と立体駐車場
に大別でき、立体駐車場はさらに車両が自力で駐車先に
向かう自走式立体駐車場と、車両が機械式手段、例えば
エレベータ等で駐車先に移送される機械式駐車ユニット
を備えた機械式立体駐車場とに大別できるものである。
一般に、車両を駐車場に入庫させる際に駐車券を受け取
った利用客が降車位置で車両から下車し、所要を済ませ
たのちに乗車位置で車両に乗車した利用客が駐車券を返
して出場するものであるが、通常平面駐車場と自走式立
体駐車場とにおいては駐車先が降車位置並びに入庫位置
であり、機械式立体駐車場においては機械式駐車ユニッ
トへの入庫口が降車位置(降車口)で、出庫口が乗車位
置(乗車口)である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
機械式駐車ユニットを備えた立体駐車場、特に入庫口と
出庫口とが別個に独立して設けられている立体駐車場に
おいては、降車位置(降車口)で下車した利用客が、入
庫した車両内に忘れ物(例えば、財布、荷物等)をした
場合などに、入庫した車両を一旦出庫させて用事を済ま
せた後、改めて駐車券を発行することなく、再度入庫さ
せる一時出庫を行う必要があるが、スムーズに一時出庫
を行う制御システムが設けられておらず、駐車場の係員
が手動操作により一時出庫を行わなくてはならないた
め、入庫口または出庫口の選択を行うとともに、入庫口
を選んだ場合は本来と逆の出庫を、出庫口を選んだ場合
は本来と逆の入庫を行わなくてはならず、現在入庫或い
は出庫中の車両の動きを妨げることになり、混乱を生じ
る恐れがあるという問題があった。
【0004】本発明の目的は、入庫した車両を一旦出庫
させた状態から、改めて駐車券を発行することなく再度
入庫させる一時出庫を、現在入庫或いは出庫中の車両の
動きを妨げることなく、スムーズに行うことのできる一
時出庫制御方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の一時出庫制御方法は、入庫エレベータ及び出
庫エレベータを有する機械式駐車ユニットを備え、乗車
口と降車口とを個々に備えた駐車場において、一時出庫
を行う際に、利用状況等に基づいて乗車口と降車口とか
ら一時出庫先を選択し、乗車口への一時出庫を行う場
合、通常の出庫動作を停止して一時出庫を行い、一時出
庫車への用件完了後に乗車口から再入庫を行い、一時出
庫車が駐車室に入庫した時点で通常の出庫動作を開始す
るとともに、降車口への一時出庫を行う場合、通常の入
庫動作を停止して一時出庫を行い、一時出庫車への用件
完了後に降車口から再入庫を行い、一時出庫車が入庫エ
レベータ内に収納された時点で通常の入庫動作を開始す
ることにより、適切な一時出庫先を選択して通常の入庫
動作並びに出庫動作を妨げることなく、一時出庫を行う
ことができ、乗車口へ一時出庫する場合には一時出庫終
了後に一時出庫車の駐車先への再入庫が完了してから通
常の出庫動作を開始する一方、降車口に一時出庫する場
合には確実に通常の入庫動作が停止してから一時出庫を
開始することで逆方向の動作による混乱の発生を防止す
ることができるとともに、降車口に一時出庫して再入庫
する場合に入庫エレベータに一時出庫車が収納された時
点で通常の入庫動作を開始することで、入庫待ちの車両
の待ち時間が過大になることを防止できる。
【0006】
【実施例】図2乃至図6を参照して、本発明を適用する
駐車場の一例を説明すると、図2乃至図4において、駐
車場を構成する駐車装置として、一対の機械式駐車ユニ
ット1,2が、車両の入口と出口に両端が接続された走
行通路の両側に立設されており、駐車ユニット1,2は
2階以上の階層を備えた(本実施例では、屋上階を含め
て5階)立体式駐車ユニットに形成され、駐車ユニット
1,2の対向する側の各階層にガイドレール6及び該ガ
イドレール6に係合して駐車ユニット1,2間を走行す
る台車5が設けられている。
【0007】一方の駐車ユニット1は、2階以上の各階
層に長手方向に順次隣り合って配設された複数の駐車室
10(本実施例では7室)のみを備えており、他方の駐車
ユニット2は、各階層に設けられた複数の駐車室20(本
実施例では5室)と、駐車室20の間若しくは駐車ユニッ
ト2の端部に設けられ、1階から屋上階まで貫通する入
庫エレベータ3及び出庫エレベータ4とを備えている
(図3は、入庫エレベータ3及び出庫エレベータ4が車
両Cをそれぞれ搭載して屋上階に停止している状態を示
す)。
【0008】図5及び図6において、入庫エレベータ3
及び出庫エレベータ4は、昇降する入庫ケージ30及び出
庫ケージ40をそれぞれ有し、入庫ケージ30及び出庫ケー
ジ40の床面に横方向即ち駐車ユニット2の幅方向に延び
る一対のベルトコンベア31,32及び41,42をそれぞれ備
え、前部ベルトコンベア31及び41は車両Cの前輪に対応
し、後部ベルトコンベア32及び42は後輪に対応して設け
られており、車種によって異なるホイールベースの長さ
に対応するため、後部ベルトコンベア32及び42の幅を前
部ベルトコンベア31及び41の幅よりそれぞれ広くしてい
る。
【0009】1階位置における駐車ユニット1,2間の
走行通路に、入庫エレベータ3に対応して降車口8が、
出庫エレベータ4に対応して乗車口7が設けられてお
り、乗車口7には、出庫エレベータ4の出庫ケージ40に
設けられた前部ベルトコンベア41及び後部ベルトコンベ
ア42にそれぞれ対応して横方向に延びる前部ベルトコン
ベア71と、前部ベルトコンベア71よりも幅の広い後部ベ
ルトコンベア72と、車両Cの進行方向前方に設けられた
出庫ゲート10と、車両Cの後方に設けられた出庫案内表
示装置9とが設けられ(図5参照)、降車口8には、入
庫エレベータ3の入庫ケージ30に設けられた前部ベルト
コンベア31及び後部ベルトコンベア32にそれぞれ対応し
て横方向に延びる前部ベルトコンベア81と、前部ベルト
コンベア81よりも幅の広い後部ベルトコンベア82と、車
両Cの進行方向前方に設けられた入庫案内表示装置12
と、車両Cの後方に設けられた入庫ゲート11とが設けら
れている(図6参照)。
【0010】動作について説明すると、入庫時には、入
口から駐車ユニット1,2間の走行通路に進入してきた
車両Cは、開いている入庫ゲート11を通り、入庫案内表
示装置12の入庫案内表示に従って進み、前輪を前部ベル
トコンベア81上に、後輪を後部ベルトコンベア82上に載
せて停止し、エンジンを切って駐車状態として利用客は
下車する。なお、入庫ゲート11は車両Cの通過後、自動
的に閉止する。入庫エレベータ3の入庫ケージ30が1階
にあることを確認した後、空車となった車両Cを、前部
ベルトコンベア81及び後部ベルトコンベア82が作動して
横方向即ち入庫エレベータ3方向に移送するとともに、
入庫ケージ30内の前部ベルトコンベア31及び後部ベルト
コンベア32が作動して車両Cを入庫ケージ30内に収容す
る。
【0011】車両Cを収容した入庫ケージ30は上昇を開
始し、予め制御装置において選択された駐車室10または
20のある階層で停止し、その階層の台車5が入庫ケージ
30の位置に停止する。台車5には、図示していないが、
入庫ケージ30等と同様の横方向に延びる一対のベルトコ
ンベアが設けられており、入庫ケージ30内の前部ベルト
コンベア31及び後部ベルトコンベア32と協同して車両C
を横方向即ち入庫ケージ30から台車5上に移送した後、
台車5が駐車ユニット1,2の長手方向に移動し、所定
駐車室10または20に対応する位置に停止する。駐車室10
及び20には、台車5と同様に図示していないが、入庫ケ
ージ30等と同様の横方向に延びる一対のベルトコンベア
が設けられており、台車5のベルトコンベアと、駐車室
10または20のベルトコンベアとが協同して車両Cを台車
5上から駐車室10または20内に移送して保持する。
【0012】出庫時には、出庫する車両Cが収容されて
いる駐車室10または20が指示され、指示された駐車室10
または20の位置に台車5が移動し、駐車室10または20及
び台車5に設けられたベルトコンベアにより車両Cが駐
車室10または20から台車5上に移送される。車両Cを搭
載した台車5は、出庫エレベータ4の位置に移動し、台
車5のベルトコンベアと、出庫エレベータ4の出庫ケー
ジ40内の前部ベルトコンベア41及び後部ベルトコンベア
42と協同して車両Cを台車5から出庫ケージ40内へ移送
し、車両Cを収容した出庫ケージ40は下降して1階の乗
車口7の位置に停止し、出庫ケージ40内の前部ベルトコ
ンベア41及び後部ベルトコンベア42と、乗車口7の前部
ベルトコンベア71及び後部ベルトコンベア72とが駆動さ
れ、車両Cが出庫ケージ40内から乗車口7に横方向に移
送され、出庫案内表示装置9の出庫案内表示に従って利
用客が車両Cに乗車した後、閉じていた前方の出庫ゲー
ト10が開いて車両Cが出庫していく。
【0013】ここで、車両Cを駐車室10または20に入庫
した後において、利用客が車両C内に財布、荷物等の忘
れ物をしたことに気がついた場合など、入庫した状態の
車両Cに短時間で済む用事が生じた場合に、初めに入庫
した時に発行された駐車券に記載された入庫時間のまま
で、短時間出庫させて忘れ物を取るなどの用事を済ませ
た後、駐車車検を発行することなく、再び初めに入庫し
た駐車室に入庫させる一時出庫を行う必要がある。
【0014】図1を参照して本発明の一時出庫制御方法
を説明する。一時出庫を開始すると、通常出庫する乗車
口7への出庫が可能であるか否かを判定するもので、例
えば、デパートの開店直後の時間帯のように、入庫車が
多くて降車口8即ち入庫口は混雑しているが、出庫車は
少なくて乗車口7即ち出庫口は空いている場合、逆に閉
店間際の時間帯のように出庫車が多くて乗車口7は混雑
しているが、降車口8は空いている場合、或いは乗車7
及び降車口8が共に空いている場合、または共に混雑し
ている場合などがあるが、通常状態における出庫口であ
る乗車口7と、入庫口である降車口8との状態を比較し
て判定するものであり、乗車口7と降車口8との利用状
況、時間帯等に応じて判定し、乗車口7での一時出庫が
困難な場合に降車口8から一時出庫を行う。
【0015】乗車口7への一時出庫が可能である場合に
は、乗車口7への一時出庫を受け付け、乗車口7への通
常の出庫動作を停止した後、乗車口7への一時出庫動作
を開始し、台車5及び出庫エレベータ4により駐車先か
ら一時出庫車Cを乗車口7に移送して一時出庫を完了し
たことを確認し、利用客が一時出庫車Cへの用件を済ま
せた後、出庫エレベータ4から元の駐車先に入庫させる
再入庫動作を開始し、再入庫動作が完了したことを確認
した後、乗車口7への通常の出庫動作停止を解除して通
常出庫動作を開始する。
【0016】乗車口7への一時出庫が不可能或いは困難
である場合には、降車口8への一時出庫を受け付け、降
車口8からの通常入庫動作を停止させるとともに、入庫
ゲート11の起動を停止させて閉止状態を保持する。降車
口8並びに入庫エレベータ3に入庫途中の車両が存在し
ないで待機中であることを確認した後、降車口8への一
時出庫動作を開始し、台車5及び入庫エレベータ3によ
り駐車先から一時出庫車Cを降車口8に移送して一時出
庫を完了したことを確認し、利用客が一時出庫車Cへの
用件を済ませた後、入庫エレベータ3から元の駐車先に
入庫させる再入庫動作を開始し、一時出庫車Cが入庫エ
レベータ3内に収納されたことを確認して降車口8から
の通常入庫動作停止を解除し、降車口8からの通常入庫
動作を開始して入庫ゲート11の起動を開始させることに
より、速やかに通常入庫動作に復帰できる。なお、乗車
7及び降車口8が共に空いている場合には係員の判断で
任意に一時出庫先を選択するものである。
【0017】
【発明の効果】本発明は上述のとおり構成されているか
ら、以下に述べるとおりの効果を奏する。一時出庫を行
う際に、利用状況等に基づいて乗車口と降車口とから一
時出庫先を選択することにより、適切な一時出庫先を選
択して通常の入庫動作並びに出庫動作を妨げることなく
一時出庫を行うことができ、乗車口への一時出庫を行う
場合、通常の出庫動作を停止して一時出庫を行い、一時
出庫車への用件完了後に乗車口から再入庫を行い、一時
出庫車が駐車室に入庫した時点で通常の出庫動作を開始
し、逆方向の動作による混乱の発生を防止することがで
きる。また、降車口への一時出庫を行う場合、通常の入
庫動作を停止して一時出庫を行い、一時出庫車への用件
完了後に降車口から再入庫を行い、一時出庫車が入庫エ
レベータ内に収納された時点で通常の入庫動作を開始す
ることにより、逆方向の動作による混乱の発生を防止す
ることができるとともに、再入庫する時、入庫エレベー
タに一時出庫車が収納された時点で通常の入庫動作を開
始することで、入庫待ちの車両の待ち時間が過大になる
ことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一時出庫制御方法のフローチャート
である。
【図2】 本発明を適用する駐車場の概略構成を示す平
面図である。
【図3】 図2におけるIII − III線断面図である。
【図4】 本発明を適用する駐車場の概略構成を示す正
面図である。
【図5】 乗車口の概略構成を示す平面図である。
【図6】 降車口の概略構成を示す平面図である。
【符号の説明】
1,2 機械式駐車ユニット、3 入庫エレベータ、4
出庫エレベータ 5 台車、6 ガイドレール、7 乗車口(出庫口)、
8 降車口(入庫口) 31,41, 71, 81 前部ベルトコンベア、32,42, 72, 82
後部ベルトコンベア
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G06F 17/60 G08G 1/14 A G08G 1/14 G06F 15/21 E

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入庫エレベータ及び出庫エレベータを有
    する機械式駐車ユニットを備え、乗車口と降車口とを個
    々に備えた駐車場において、一時出庫を行う際に、利用
    状況等に基づいて乗車口と降車口とから一時出庫先を選
    択し、乗車口への一時出庫を行う場合、通常の出庫動作
    を停止して一時出庫を行い、一時出庫車への用件完了後
    に乗車口から再入庫を行い、一時出庫車が駐車室に入庫
    した時点で通常の出庫動作を開始するとともに、降車口
    への一時出庫を行う場合、通常の入庫動作を停止して一
    時出庫を行い、一時出庫車への用件完了後に降車口から
    再入庫を行い、一時出庫車が入庫エレベータ内に収納さ
    れた時点で通常の入庫動作を開始することを特徴とする
    一時出庫制御方法。
JP19130394A 1994-07-22 1994-07-22 一時出庫制御方法 Expired - Lifetime JP2770216B2 (ja)

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JPH0835347A JPH0835347A (ja) 1996-02-06
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