JP2770049B2 - ポリオレフイン繊維及びその製造方法 - Google Patents

ポリオレフイン繊維及びその製造方法

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憲司 山下
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕〕 本発明はポリオレフイン繊維、特にメチルペンテンと
他のオレフインとよりなるポリメチルペンテンコポリマ
ーからなり、2〜8倍に延伸されてなるポリオレフイン
繊維及びその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
メチルペンテン、更に詳細には4−メチルペンテン−
1のホモポリマーは、他のポリオレフインに比し融点が
高く(例えば240℃以上)、軟化点も高く、耐熱性にす
ぐれており、又耐酸性、耐アルカリ性にすぐれている等
種々のすぐれた物性を有するが、これを溶融押出紡糸し
て繊維にしても延伸性が極めて悪いため、強力で細繊度
の繊維とすることができなかつた。
このため従来ポリ−4−メチルペンテン−1を用いた
単一繊維としては、ポリ−4−メチルペンテン−1にエ
ポキシ化合物を混合し、この混合物を溶融紡糸し、延伸
する方法(特公昭43−550号)、ポリ−4−メチルペン
テン−1にポリエステル及びパラフインを混合し、この
混合物を溶融紡糸し、延伸する方法(特公昭46−28688
号)が提案された。又複合繊維としては特開昭56−1541
7号に記載されている如く、ポリ−4−メチルペンテン
−1ホモポリマーとこれより融点の低い他のポリオレフ
インを熱接着成分とした未延伸複合繊維の製造方法が提
案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述したエポキシ化合物又はポリエステルを混合した
ポリメチルペンテンから作られた繊維は、ポリメチルペ
ンテンに予め第二の成分を混合する特別の前処理工程を
必要とする。更にエポキシ化合物又はポリエステルを加
えたものはアルカリ性に対して弱く、分解し、繊維の強
度が低下してしまう欠点を有している。
又前述した他のポリオレフインとの複合繊維はあくま
でも未延伸糸であつて、延伸することによつて更に強度
を増大させ、かつ細繊度例えば4d以下の繊度の繊維とす
ることができない問題点を有している。
従つて本発明の目的は延伸することができ、従つて強
度大で細繊度であり、しかも耐酸性、耐アルカリ性、耐
熱性にすぐれ、更には撥水性にすぐれ、低伸度で抗ピリ
ング性にすぐれたポリメチルペンテンよりなるポリオレ
フイン繊維を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明はメチルペンテンと他のα−オレフインとから
なり、融点が210〜245℃の範囲にあるポリメチルペンテ
ンコポリマーよりなり、2〜8倍に延伸されてなるポリ
オレフイン繊維である。
又本発明はメチルペンテンと他のα−オレフインから
なり、融点が210〜245℃の範囲であり、250〜350℃の温
度でのメルトフローレート(MFR)が加重2169gで30〜20
0g/10分であるポリメチルペンテンコポリマーを、250〜
350℃の温度で溶融押出紡糸し、2〜8倍に延伸するこ
とからなるポリオレフイン繊維の製造方法である。
本発明者等は、ポリオレフインの1種であるポリメチ
ルペンテンの繊維化について種々検討を重ねた結果、4
−メチルペンテン−1と他のα−オレフインとのコポリ
マーで、融点が210〜245℃にあるポリメチルペンテンコ
ポリマーが、250〜350℃でJIS K 7210に準じ、加重2169
gで測定したMFRが30〜200g/10分の範囲であるとき、上
記250〜350℃で溶融押出紡糸することができ、しかも紡
糸した繊維を更に2〜8倍に延伸することができること
を見出して本発明を完成した。
本発明で使用しうるポリメチルペンテンコポリマー
は、4−メチルペンテン−1と、例えばエチレン、プロ
ピレン、プテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デ
セン−1、テトラデセン−1、オクタデセン−1等の炭
素数2〜20、好ましくは8〜18のα−オレフインの1種
又は2種とのコポリマーであつて、通常4−メチルペン
テン−1を85モル%以上含み、上述した融点範囲とMFR
範囲を有するものである。
本発明で使用するポリメチルペンテンコポリマーの融
点が210℃未満であると、MFRが上記範囲にあつても曳糸
性が劣り、紡糸できず、又245℃を越えると後述する延
伸条件での延伸が不可能となるので好ましくない。
又溶融押出紡糸するに当つて、その流動性が重要であ
り、250〜350℃の温度でのMFR(加重2169gで)30〜200g
/10分ものであれば良いことが判つた 。MFRが上記30g/10分未満では溶融流動性が不良とな
り、紡糸できず、又200g/10分を越えると流動性過多と
なつて紡糸できない。従つて本発明は上述したMFRの範
囲にあるポリメチルペンテンコポリマーをその測定温度
範囲である温度、即ち250〜350℃で溶融押出紡糸するの
である。又紡糸温度が250℃未満であると糸切れが多発
し、紡糸不良となり、350℃を越えるとポリメチルペン
テンコポリマーが熱分解を生ずることがあり、紡糸し、
繊維とすることができない。
溶融押出紡糸した本発明によるポリメチルペンテンコ
ポリマー繊維は、以下に説明する如くして2倍以上に延
伸できる。延伸に当つては熱水中又は沸とう水中、蒸気
中、加熱気体中もしくは加熱体接触により、90〜150℃
の温度で3〜8倍延伸できることが判つた。
上述した溶融押出紡糸で得られる未延伸糸の繊度は通
常4〜6d又はそれ以上任意のものにすることができる、
これらの未延伸糸はその繊度に応じ3〜8倍延伸するこ
とができ、それによつて1dまでの繊度のものを安定して
生産することができる。
〔作 用〕
本発明のポリメチルペンテンコポリマーからなるポリ
オレフイン繊維は溶融紡糸性もすぐれ、かつ延伸もでき
る。このため得られた1〜12デニールの延伸糸は2〜7g
/dの乾強度と約30%の伸度を有する。またこの繊維は耐
アルカリ性にすぐれているのでセメント成形体の製造、
特に高温養生(例えば200℃)されるセメント成形体の
強化繊維としてもすぐれている。又延伸糸は抗ピリング
性を有し、撥水性にすぐれており、低比重であるので衣
料及び工業用繊維製品にも好適であるという副次的効果
をも有する。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げて本発明を説明する。
実施例 1〜4 加重2169g、測定温度270℃のMFRが50g/10分、融点が2
40℃の三井石油化学工業社製の4−メチルペンテン−1
と他のα−オレフインとのコポリマーDX820を紡糸温度2
80℃で孔数500の銃糸口金より吐出量172g/分及び140g/
分で溶融押出紡糸し、8デニールの未延伸糸を得た。
得られた未延伸糸を空気中で延伸して本発明のポリオ
レフイン繊維を得た。
延伸条件、強伸度及び耐熱アルカリ性試験を下記の如
く行ない、その結果を表−1に示す。
耐熱アルカリ性試験はポルトランドセメント100gを水
1と混合し、1時間放置して得られた上澄液を耐アル
カリ試験用液として用いた。
内容20mmの不銹鋼パイプの両端をねじ切りし、一方の
端を盲蓋したのち、上記セメント上澄液を100c.c.加
え、これに前記延伸糸0.1gを収納し、気泡が全く入らな
いように注意して更に他の盲蓋をしたのち、電気乾燥機
中で200℃に加熱し、この温度で16時間保持した後冷却
して糸を取り出し、繊維形状、繊度及び前述した如く乾
強度、乾伸度を測定した。結果を表1に示す。
比較例 尚比較試験として、290℃のMFRが50g/10分で、融点16
2℃のポリプロピレンを通常の方法で繊度8dに紡糸し
た。この繊維を実施例1の如く延伸温度130℃で延伸倍
率4.8倍で延伸し、繊度2.0dの繊維を作つた。このもの
の乾強力は4g/dであり、乾伸度は140%であつた。
この繊維を前述した如く耐アルカリ性試験したところ
融解してしまつた。
〔発明の効果〕 本発明のポリメチルペンテンコポリマーは、上記デー
タから明らかな如く、紡糸後延伸することができるた
め、乾強力が大であり、又耐熱アルカリ性がすぐれてい
る。このためセメント成形物の高温養生に耐えることが
できるので、セメント成形物の補強繊維として用いるこ
とができる。又耐酸、耐アルカリ性液に対する過材料
等として使用するのに適している。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メチルペンテンと他のα−オレフインとか
    らなり、融点が210〜245℃の範囲にあるポリメチルペン
    テンコポリマーよりなり、2〜8倍に延伸されてなるポ
    リオレフイン繊維。
  2. 【請求項2】メチルペンテンと他のα−オレフインとか
    らなり、融点が210〜245℃の範囲であり、250〜350℃の
    温度でのメルトフローレート(加重2169gで)が30〜200
    g/10分であるポリメチルペンテンコポリマーを、250〜3
    50℃の温度で溶融押出紡糸し、2倍〜8倍に延伸するこ
    とを特徴とするポリオレフイン繊維の製造方法。
JP1162081A 1989-06-23 1989-06-23 ポリオレフイン繊維及びその製造方法 Expired - Lifetime JP2770049B2 (ja)

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