JP2769529B2

JP2769529B2 - コンタクトレンズ用消毒器

Info

Publication number: JP2769529B2
Application number: JP63269840A
Authority: JP
Inventors: 善吉野崎
Original assignee: Asahi Irika Co Ltd
Current assignee: Asahi Irika Co Ltd
Priority date: 1988-10-26
Filing date: 1988-10-26
Publication date: 1998-06-25
Anticipated expiration: 2013-06-25
Also published as: JPH02116374A; US4973827A

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明はコンタクトレンズに付着した細菌などを煮沸
殺菌するために用いられるコンタクトレンズ用消毒器、
殊に商用電力の電圧が異なる我が国および諸外国での使
用が可能なコンタクトレンズ用消毒器に関するものであ
る。

［従来の技術］コンタクトレンズ、殊にソフトコンタクトレンズの消
毒は保存液中で80℃の高温で10分間以上行なうことを要
するとともに、一般家庭での使用上の便利性から商用電
力を用いたコンタクトレンズ用消毒器を用いて行なわれ
ている。

また、半導体ヒータや集積回路などを利用した小形で
軽量のコンタクトレンズ用消毒器が提供され、更に旅行
などの際の持運びに便利なように電源コードを省略して
電源プラグを直接ケースに出没可能に具えたものが知ら
れている（例えば特開昭61−244362号公報）。

［発明が解決しようとする課題］ところが、我が国の商用電力は交流100V前後であるの
に対し、多くの外国の商用電力は交流220V前後であるよ
うに国によって商用電力の電圧が大幅に異なるとともに
コンセントの形式も異なる。従って常時使用している消
毒器を電圧が異なる商用電力、或いは電圧が同一の商用
電力であっても規格によってコンセントの形状が異なる
多数国においてそのまま使用することはできず、例えば
海外旅行をするときはそれぞれの国の商用電力およびコ
ンセントに対応可能なコンタクトレンズ用消毒器を持参
しなければならずきわめて不便で経済的にも好ましくな
い。

本発明は斯る課題を解決するためになされたもので、
商用電力の相違或いはコンセントの規格の相違にかかわ
らず使用することが可能であり、しかも小形、軽量で持
運びにも便利なコンタクトレンズ用消毒器を提供するも
のである。

［課題を解決するための手段］前記課題を解決するため本発明であるコンタクトレン
ズ用消毒器は、レンズケース収容部、加熱部ならびに異
なる電圧電源から入力される電力を制御して前記加熱部
を規定温度に保持する制御回路を具えているとともに一
側面に収納凹部が形成されたケース本体と、前記収納凹
部に取外し可能に嵌込まれる複数個の電源プラグとから
なり、前記複数個の電源プラグは互いに異なる形式の差
込み刃がプラグ本体から突出している導電体を有すると
ともに前記プラグ本体は差込み刃側およびその反対側の
いずれを内方へ向けても前記収納凹部へ嵌込み可能であ
って、前記差込み刃側を内方へ向けて嵌込んだとき全体
が前記ケース本体に没入し、前記差込み刃を外方へ向け
て嵌込んだとき前記導電体と前記収納凹部に設けられて
いる入力端子とが接続する構成とした。

［作用］複数個の電源プラグの内から使用するコンセントの規
格に合致する形式の差込み刃を有する電源プラグを選択
し、差込み刃側を内方へ向けて収納凹部に嵌込みケース
本体に没入させ携行する。

そして、電源プラグをケース本体から取外し前後反転
して差込み刃側を外方へ向けて収納凹部に嵌込み、ケー
ス本体から突出している差込み刃をコンセントに差込み
消毒を行なう。

消毒が終了した後、電源プラグをケース本体から取外
し前後反転して差込み刃側から収納凹部に嵌込んで電源
プラグを再びケース本体に没入させ保管あるいは携行す
る。

また、商用電力の電圧やコンセントの規格が異なる複
数国を旅行するときは一個のケース本体に対して差込み
刃の形式が異なる複数個の電源プラグを準備して携行す
る。

［実施例］次に本発明の実施例を図面に基いて説明する。

図面は本発明の一実施例を示すものであり、コンタク
トレンズ用消毒器１は合成樹脂により小判形の平面を有
する偏平な柱体に形成された中空のケース本体２と複数
個の電源プラグ３とからなる。

ケース本体２は上部に蓋体４を有するレンズケース５
の収容部６が具えられている。また、収容部６の底壁７
の下方に形成された空間８には底壁７の裏面に添設され
た金属製の放熱板９とこれに付設した例えば正特性サー
ミスタ（PTC）などの定温加熱体よりなるヒータ10とに
より構成される加熱部11が収装され、更にその下方には
熱遮断壁12に沿って配設されたプリント配線基板13およ
びこれに取付けられ加熱部11を制御するための制御回路
14が収装されている。

複数個の電源プラグ３はそれぞれ中空の方形体に形成
された合成樹脂製のプラグ本体15の両前壁16にそれぞれ
異なる規格のコンセントへ対応する形状に形成された一
対の差込み刃18,18を突出し、上壁に二つの幅狭な長方
形状の長孔19a,19aが一直線上に開口して形成されてい
る。そして、プラグ本体15の中空部20に一対の刃受け端
子21a,21bが長孔19a,19bの内方にそれぞれ対応して配置
されており、これらの刃受け端子21a,21bとこれらに接
続された差込み刃18,18とで導電体22が形成されてい
る。また、電源プラグ３の前後壁16,17の上端縁に沿っ
て突条23a,23bがそれぞれ突設されているとともに前後
壁16,17の外側面中央に係止溝24a,24bが形成され、更に
左右の側壁25a,25bの外側面中央に上方へ向かって狭く
なる上下方向へ延びる突条からなるガイド26a,26bが突
設されている。

更に、ケース本体２には幅広な一つの側壁27と底壁28
とを切欠いて形成された電源プラグ３が嵌込まれる収納
凹部29が設けられている。この収納凹部29は第１図にお
いて、前方および下方へ開放しており、電源プラグ３の
プラグ本体16が嵌込まれる凹部30と、その内側に連設さ
れた差込み刃20,20,が差込まれる凹部31とから構成され
ている。また、プリント配線基板13に基端が固着突設さ
れている一対の刃板状の入力端子32a,32bが凹部30へ上
方から突出している。この入力端子32a,32bは電源プラ
グ３を収納凹部29に嵌込んだとき刃受け端子21a,21bに
差込まれることによって導電体22と接続される。更に、
凹部30の対向する左右の側壁のほぼ中央には上方へ向か
って狭くなるとともに底面を開放して上下方向へ延びる
ガイド溝33a,33bが互いに対向して形成されており、且
つ凹部30の頂壁の前後端縁には電源プラグ３を収納凹部
29に嵌込んだときに突条23a,232bが嵌込まれる段部34a,
溝34bがそれぞれ形成されている。

更にまた、凹部31の頂壁に電源プラグ３を収納凹部29
に嵌込んだときケース本体２に固定係着するための係止
部材35が設置されている。この係止部材35は押しばね36
により付勢されて凹部30へ突出する前後動可能な係止突
起37を有し、この係止突起37が電源プラグ３の係止溝24
aまたは24bに係止する構成である。

かかる構成を有するコンタクトレンズ用消毒器を使用
するには、先ず、第１図に示されているように各国ごと
に異なる商用電力のコンセントの規格に対応する差込み
刃18,18を有する複数個の電源プラグ３の内、使用する
商用電力のコンセントの規格に合致する形式の差込み刃
18,18を有するものを選択し、差込み刃18,18を内方へ向
けてケース本体２の下方からガイド26a,26bとガイド溝3
3a,33bとをそれぞれ嵌挿させながら収納凹部29に差し込
み、係止突起37と係止溝24aとを互いに係合させて使用
する場所へ携行する。

このとき、入力端子32a,32bが長孔19a,19bを貫通して
電源プラグ３内の刃受け端子21a,21bに差込まれるとと
もに突条23a,23bが段部34a,溝34bにそれぞれ嵌込まれ、
電源プラグ３はケース本体２に、前壁16と側壁27、下壁
38と底壁28とがそれぞれ同一面となつて完全に没入す
る。

そして、消毒を行なうには従来のものと同様に保存液
とともにコンタクトレンズを収容したレンズケース５を
収容部６に収容して蓋体４を被せ、係止部材35の操作摘
子39を操作して係止突起37をばね36の付勢力に抗して後
方へ移動させて係止溝24aとの係合を解除し、電源プラ
グ３を下方へ引張って収納凹部29から抜取る。

次に、抜取つた電源プラグ３を前後方向に反転させ、
差込み刃18,18側を外方へ向けてケース本体２の下方か
らガイド26a,26bとガイド溝40b,40aとをそれぞれ嵌挿さ
せながら差込み、前記と同様に電源プラグ３を収納凹部
29に嵌込む。これにより、電源プラグ３はプラグ本体15
がケース本体２に没入し、差込み刃18,18がケース本体
２から突出した状態で係着される（第3,4図）。

次で、ケース本体２を持って差込み刃18,18をコンセ
ントに差込むと、導電体22と入力端子32a,32とが接続し
ているため入力端子32a,32bからの電流が制御回路14を
経てヒータ10に流れ電気抵抗熱を発生され、レンズケー
ス５に収容されているコンタクトレンズを所定の時間、
所定の温度で煮沸消毒する。

第６図は例えば交流100〜240Vの範囲で異なる電圧の
入力電源に対応して加熱部11を制御することが可能な制
御回路14の一例を示すもので、開始スイッチＳを有する
電源起動回路と、交流100〜240Vの入力電源に対応して
作動可能な変圧機能を有する例えばタイマ集積回路など
からなるタイマ回路、温度制御回路およびヒータ制御回
路と、例えばケース本体内に設置されたサーミスタから
なる温度センサとを有し、電源起動回路の開始スイッチ
ＳをON操作すると、タイマ回路が作動して温度制御回路
が温度センサにより外部温度を検出し、それぞれ交流10
0〜240Vの入力電源に対応する温度制御回路が作動す
る。これよりヒータ制御回路を介して正特性サーミスタ
（PTC）などの定温発熱体よりなるヒータ10と放熱板９
とにより構成される加熱部11に所定量の電流が流れて規
定温度に加熱し、所定の加熱時間が経過してタイマ回路
がOFF状態になると、タイマ回路からのOFF信号により起
動回路および温度制御回路がOFF状態となって元の状態
に復帰し、消毒を終了する構成である。

また、第７図は制御回路14のもう一つの例を示すもの
であり、定温発熱体よりなるヒータ10をサーモスタット
により機械的に制御するものであり、高低二つ例えば10
0V,240Vの入力電圧に対応した二つの入力回路を有し、
高圧側の入力回路にダイオードを接続して低圧側の電圧
と同電圧に低下させる回路構成を有している。

尚、制御回路14はこれらの実施例に限らず異なる電圧
の入力電源を制御して加熱部11を規定温度に保持するこ
とが可能であれば他の構成であってもよいことは勿論で
ある。

そして、所定の煮沸時間が経過して消毒が終了したな
らば再びケース本体２を持って差込み刃18,18をコンセ
ントから抜取る。このとき本実施例では電源プラグ３の
突条23a,23bがケース本体２の段部34a,溝34bに、またガ
イド26a,26bがガイド溝33a,33bにそれぞれ嵌合している
ため差込み刃18,18をコンセントから抜取る際に電源プ
ラグ３がケース本体２から抜出るということがない。

そして、消毒作業が終了したならば、そのまま或いは
蓋体４を外してレンズケース５を取去った後、前記と同
様の操作により電源プラグ３を収納凹部29より抜取り、
再度前後方向を反転させて収納凹部29に嵌込み保管或い
は携行する。このとき電源プラグ３のプラグ本体15とケ
ース本体２とはガイド26a,26bとガイド溝33a,33b、突条
23a,23bと段部34a,溝34b、係止突起37と係止溝24a、更
には入力端子32a,32bと刃受け端子21a,21bがそれぞれ互
いに嵌装或いは係着しているので保管或いは携行中に電
源プラグ３がケース本体２から抜け落ちることがない。

更に、第８図乃至第10図は係止部材35の構成が異なる
実施例を示すものである。

即ち、係止部材35は収納凹部29の凹部31の頂壁に前後
方向へ移動可能に且つ押しばね36により凹部30側へ付勢
されて配置された移動軸40と、この移動軸40に基端が軸
着された平面へ字形の一対の掴み部材41a,41bとからな
り、掴み部材41a,41bの先端に形成されている係止部42
a,42bが移動軸40の移動により開閉する構成であり、掴
み部材41a,41bが閉成しているときに凹部30に嵌込まれ
た電源プラグ３に形成された係止溝43a,43bに係止部42
a,42bが係止するようになっている。この構成による
と、電源プラグ３の両側を押しばね36のばね力で掴み係
止するため電源プラグ３の保持が確実であり、また凹部
31に移動軸40の操作摘子40aだけを露出させて掴み部材4
1a,41bをカバー44で覆うことで外観的にも優れたものを
提供することができる。

［発明の効果］以上の構成を有する本発明は、異なる電圧ならびに異
なるコンセントの規格を有する商用電力に対応して使用
することが可能であり電源プラグを選択するだけで一個
のケース本体を諸外国においてそのまま使用することが
でき経済的であるばかりか、電源プラグは差込み刃側を
内方へ向けて収納凹部に嵌込んだときケース本体に没入
するため、小形化され持運びに便利であるなどの効果を
有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第５図は本発明の一実施例を示すものであ
り、第１図は斜視図、第２図は電源プラグをケース本体
内に嵌込んだ状態における第１図のＡ−Ａ線に沿う断面
図、第３図は差込み刃を外側へ向けて電源プラグをケー
ス本体内に嵌込んだ状態における第１図のＢ−Ｂ線に沿
う断面図、第４図は差込み刃を外側へ向けて電源プラグ
をケース本体内に嵌込んだ状態における底面図、第５図
は差込部を内側へ向けて電源プラグをケース本体内に嵌
込んだ状態における底面図、第６図ならびに第７図は加
熱部を制御する制御回路の実施例を示すブロック回路
図、第８図乃至第10図は本発明の他の実施例を示すもの
で、第８図ならびに第９図は係止部材の作動状態を示す
説明図、第10図は一部を切截した側面図である。２……ケース本体、３……電源プラグ、６……レンズケ
ース収容部、11……加熱部、14……制御回路、15……プ
ラグ本体、18,18……差込み刃、22……導電体、29……
収納凹部、32a,32b……入力端子。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】レンズケース収容部（６）、加熱部（11）
ならびに異なる電圧電源から入力される電力を制御して
前記加熱部（11）を規定温度に保持する制御回路（14）
を具えているとともに一側面に収納凹部（29）が形成さ
れたケース本体（２）と、前記収納凹部（29）に取外し
可能に嵌込まれる複数個の電源プラグ（３）とからな
り、前記複数個の電源プラグ（３）は互いに異なる形式
の差込み刃（18,18）が前記プラグ本体（15）から突出
している導電体（22）を有するとともに前記プラグ本体
（15）は差込み刃（18,18）側およびその反対側のいず
れを内方へ向けても前記収納凹部（29）へ嵌込み可能で
あって、前記差込み刃（18,18）側を内方へ向けて嵌込
んだとき全体が前記ケース本体（２）に没入し、前記差
込み刃（18,18）を外方へ向けて嵌込んだとき前記導電
体（22）と前記収納凹部（29）に設けられている入力端
子（32a,32b）とが接続するように構成されていること
を特徴とするコンタクトレンズ用煮沸消毒器。