JP2769308B2 - 保湿剤とその製造方法、および、この保湿剤を用いた保湿性化粧料 - Google Patents

保湿剤とその製造方法、および、この保湿剤を用いた保湿性化粧料

Info

Publication number
JP2769308B2
JP2769308B2 JP8003198A JP319896A JP2769308B2 JP 2769308 B2 JP2769308 B2 JP 2769308B2 JP 8003198 A JP8003198 A JP 8003198A JP 319896 A JP319896 A JP 319896A JP 2769308 B2 JP2769308 B2 JP 2769308B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chitin
cellulose
humectant
hours
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP8003198A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08319374A (ja
Inventor
チュン リ
ヒュンパエ リョ
チュンイル リ
Original Assignee
ハンブルコスメティックス シーオー エルティーディー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ハンブルコスメティックス シーオー エルティーディー filed Critical ハンブルコスメティックス シーオー エルティーディー
Publication of JPH08319374A publication Critical patent/JPH08319374A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2769308B2 publication Critical patent/JP2769308B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B37/00Preparation of polysaccharides not provided for in groups C08B1/00 - C08B35/00; Derivatives thereof
    • C08B37/0006Homoglycans, i.e. polysaccharides having a main chain consisting of one single sugar, e.g. colominic acid
    • C08B37/0024Homoglycans, i.e. polysaccharides having a main chain consisting of one single sugar, e.g. colominic acid beta-D-Glucans; (beta-1,3)-D-Glucans, e.g. paramylon, coriolan, sclerotan, pachyman, callose, scleroglucan, schizophyllan, laminaran, lentinan or curdlan; (beta-1,6)-D-Glucans, e.g. pustulan; (beta-1,4)-D-Glucans; (beta-1,3)(beta-1,4)-D-Glucans, e.g. lichenan; Derivatives thereof
    • C08B37/00272-Acetamido-2-deoxy-beta-glucans; Derivatives thereof
    • C08B37/003Chitin, i.e. 2-acetamido-2-deoxy-(beta-1,4)-D-glucan or N-acetyl-beta-1,4-D-glucosamine; Chitosan, i.e. deacetylated product of chitin or (beta-1,4)-D-glucosamine; Derivatives thereof
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B15/00Preparation of other cellulose derivatives or modified cellulose, e.g. complexes
    • C08B15/10Crosslinking of cellulose

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Cosmetics (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
  • Other Resins Obtained By Reactions Not Involving Carbon-To-Carbon Unsaturated Bonds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保湿剤とその製造
方法、および、この保湿剤を用いた保湿性化粧料に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】キチンはポリ(Nーアセチル〜o〜グル
コサミン)[ poly(N-acetyl-O-glucosamin)] でなった
多糖類で、甲殻類の外骨格等のように天然に広く存在す
る物質であり、その反復単位ごとに一つのアミノアセチ
ル(aminoacetyl)基を有する物質である。
【0003】キチンの化学構造は植物組織を構成する多
糖体繊維質であるセルロースに類似するが、セルロース
糖単位のC2 炭素にアミノアセチル基があるため、水の
ような一般溶媒に溶解されないという点のため、産業的
利用に制限が多かった。しかし、このキチンの化学的改
変による応用の拡大は最近急速に進歩して実質的な量産
化技術が確率されることに至った。その一つが化粧品素
材として開発された水溶性キチンである(近松義搏、毛
髪科学、Vol、42、p3〜28(1983 ))。
【0004】前記文献には天然産物の有効利用の一環と
して、始めてキチンに対して化粧料への応用、つまりカ
ルボキシメチルキチン、グリコールキチン、キチンサル
ファートの化粧料への使用が、保湿性、湿潤性、成膜
性、帯電防止作用等に優秀な効果を奏すると記述されて
いる。キチンはその糖鎖構造が保湿力の優秀なヒアルロ
ン酸(hyaluronic acid)とセルロースに類似し、吸収力
が優秀な生体高分子で大変安定な物質と知られている。
このような性質は糖のC2 炭素にあるアセトアミド基に
起因するが、キチンを溶解させ得る溶媒が多くなくて、
これを産業上利用するのに多くの困難があった。最近、
キチンが人体に拒否反応を起こさなく、生体との融和性
を向上させて医薬物質と化粧料として水溶化し得るキチ
ン誘導体[Yasuo Ibata、Fragrance Jounal No.66, 73(1
984)] が開発されている。
【0005】皮膚は生体を外界から保護する保護膜とし
て重要な役割を担当する器官である。特に、外界と直接
接している最外層の殻層は機械的、化学的に抵抗性が必
要であるとともに生体内に比べて著しく乾燥な環境下で
内部の水分を維持して柔軟性を維持する必要がある。正
常な皮膚は、殻層が約20%の水分を維持して自然な柔
軟性を現すが、10%以下となると殻層が硬化して柔軟
性を失う。
【0006】殻層の水分維持能力はこのような防御の観
点で大切であるだけでなく、皮膚表面の滑らかでしっと
りした感触という美容上の観点でも重要な機能である。
殻層がこのような能力を有することには色々の成分が関
与し、ここでグリセリン、プロピレングリコールとして
代表される多価アルコールは保湿剤として先々から使用
されているもので、優秀な保湿性を有するが、やはり吸
湿性が湿った環境に左右されるという欠点がある。この
ような保湿剤の欠点を改良した素材として真皮結合組職
の主成分であるヒアルロン酸を中心とするムコ多糖類が
開発された。
【0007】特に、人間皮膚の結合組織には分子内に硫
酸基を有する酸性ムコ多糖という一群の多糖類が広く分
布されている。これは蛋白質と結合してプロテオグリカ
ン状態で存在する。プロテオグリカンはコラーゲンとと
もにゲル状のマトリックスを形成して細胞間物質になり
生体の水分維持機能を持たせるようにする。ムコ多糖の
うち、コンドロイチンサルファート(condroitin sulfa
te)は保水力が優れて化粧品の保湿剤として先々から使
用されている。結合組織にはこの硫酸ムコ多糖以外に、
硫酸基を有しないムコ多糖としてヒアルロン酸が共存し
ている。ヒアルロン酸は分子量が大変大きいムコ多糖
で、その水溶液は粘度が大変高く、硫酸化ムコ多糖より
は高い保湿性があると知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在利
用しているヒアルロン酸は鶏冠又は動物組織を原料とし
て抽出し、値段が高くて高級化粧品に限り使用されてい
る。このため、本発明者はムコ多糖に似る構造と機能を
有すると共に自然から安く得られる保湿剤に対して数年
間研究を重ねた結果、モノクロロ酢酸ナトリウムを用い
てキチンとセルロースを同時に水溶化させると、皮膚に
塗布する時、キチンとセルロース自体のみが有している
性質とともに向上された保湿力となめらかな感触と支持
力を提供し得る、キチンとセルロースがコンジュゲート
された保湿剤(以下、 キツロース(chitulose) 液とい
う) を生成することを発見し本発明を完成するに至っ
た。
【0009】すなわち、本発明の目的は保湿力と支持力
の優秀な化粧料を提供することにある。本発明の他の目
的は化粧料用保湿剤を簡単で低廉な方法で大量製造し得
る製造方法を提供することにある。本発明のさらに他の
目的は前記保湿剤を含有し、皮膚の柔らかな感触を長時
間持続させ得る化粧品を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によると、キチン
とセルロースが同時に水溶化され、キチンとセルロース
分子鎖は互いに水素結含でコンジュゲートされている保
湿剤が提供される。本発明の保湿剤の製造方法は、活性
化させたキチンとセルロースを混合し、この混合物を3
0%水酸化ナトリウム溶液に混合し24時間浸漬、冷却
させ、この混合物にモノクロロ酢酸ナトリウムを加えて
カルボキシメチル化させた後、透析膜を使用して24時
間透析させる工程を備えている。
【0011】本発明において、キツロース液を構成する
キチンとしてはキチン及びその誘導体も包含でき、セル
ロースはセルロース及びその誘導体も包含できる。キチ
ンは甲殻類、昆虫類等の外骨格を酸処理とともに塩基処
理して蛋白質と炭酸カルシウムを分離、精製することで
調剤し、セルロースは木質から分離、精製して製造す
る。キチンとセルロースを完全に水溶化するためには不
純物が含有されないキチンとセルロースの製造とともに
前処理により活性化させることが重要である。又、何よ
りも二つの物質の同時に水溶化状態に作ることができる
溶剤の選択が重要である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明をより詳細に説明す
る。先ず、蟹甲殻から抽出したキチン(Sigma C
o.製)をカッティングミル(Willy,Model
No.C−CMA (第一科学ll−60))で10
0メッシュに粉末化して、キチン高分子と溶剤との反応
性を良くする。この粉末100gを2N塩酸水溶液20
lで室温で4時間処理して炭酸カルシウムを除去し、1
N水酸化ナトリウム40lで80℃で4時間処理して蛋
白質を除去し、蒸留水で3回水洗してからろ過し乾燥し
て、活性化された純白色のキチンを得る。
【0013】セルロースはα又はβ−セルロース(Si
gma Co.製)100gを蒸留水に24時間浸漬し
てからろ過し、メタノール又はエタノールに5時間浸漬
して膨潤させてから乾燥して、活性化されたセルロース
を得る。つぎに、前記方法で得たキチンとセルロースの
二物質をそれぞれ重量比l:l、2:1、3:1及び
5:1に混合した後、30%水酸化ナトリウム水溶液に
24時間浸漬してアルカリ化した後、砕氷を入れ掻き混
ぜながら1〜8℃に冷却させる。キチンとセルロースは
β−無水グルコース単位の線状高分子であり、各無水グ
ルコース単位は三つの水酸基を含有し、キチンとのセル
ロースの二物質を同時に水溶化させ得る溶剤であるモノ
クロロ酢酸ナトリウムを前記キチンとセルロース溶液に
徐々に加えてキチンとセルロースの水酸基を次式のよう
にカルボキシメチル化させる。
【0014】
【化1】
【0015】前記方法でカルボキシメチル化されたキツ
ロース液は、塩を除去するため、透析膜を使用して24
時間透析して最終的にキツロース液を得る。この時、透
析膜pHの変化が無くなるまで続けることが重要であ
る。時間の経過による液剤の安定性、粘度変化を観察し
て評価した結果、2か月が経過した後にも粘度の変化が
殆どなく、外観上の変化もないので、時間が経過しても
キツロース分子の崩壊は起こらないことを確認すること
ができた(表6参照) 。
【0016】キツロース液を赤外線分光器で分析した結
果、アミド基が1660〜1670cm-1で、アミン、ア
ミド及びカルボキシレート陰イオンがl550cm-1で、
アルキルとカルボキシレートが1440cm-1で現れた。
これは純粋なキチンとともに、C2 炭素のNーアセチル
基中のアセチル基が多少脱アセチル化された状態である
ことを示す。この時のキチンの脱アセチル化度は0.1
〜5%であった。即ち、脱アセチル化物であるキト酸が
存在し、キチンとセルロースがコンジュゲートされてい
ることを示す。
【0017】ここで、キチンとセルロースの混合重量比
は、1〜5:1が望ましく、1:1である場合最も望ま
しくキチンとセルロースがコンジュゲートされる。
【0018】
〔キチンの活性化〕
蟹甲殻から抽出したキチン(Sigma Co.製)を
準備する。これをカッティングミル((Willy,M
odel No.C−CMA(第一科学ll−60))
でl00メッシュに粉末化する。
【0019】前記粉末l00gを20lの2N塩酸で室
温で4時間攪拌処理して炭酸カルシウムを除去する。前
記処理された粉末を1N水酸化ナトリウム40lで80
℃で4時間攪拌処理して蛋白質を除去した後、蒸留水で
水洗しろ過し乾燥して純白色のキチンを得る。 〔セルロースの活性化〕 αーセルロース(Sigma Co.製)100gを2
0l蒸留水に24時間浸漬する。ろ過した後、メタノー
ル20lに5時間浸漬し膨潤させてから乾燥させること
によりセルロースを活性化させる。
【0020】〔キツロース溶液の製造〕 それぞれ前処理で活性化されたキチンとセルロースの二
物質を表lの重量比で混合した後、この混合物l0gず
つを取り、それぞれ水酸化ナトリウム水溶液200ml
に24時間浸漬してアルカリ化させた後、砕氷を入れ掻
き混ぜながら4℃に冷却する。
【0021】前記各混合溶液にモノクロロ酢酸ナトリウ
ムl0gずつを徐々に加える。この時、キチンとセルロ
ースの水酸基がカルボキシメチル化される。このカルボ
キシメチル化反応が完了すると、キツロース液中の塩を
除去するため、透析膜を使用してpHの変化がなくなる
まで約24時間透析する。この時の各溶液のpHは表1
に示した。その結果、化粧料として適するキツロースを
得る。
【0022】
【表1】
【0023】前記実施例で製造された溶液をスペクトル
分析し、化粧品原料として使用できるかを検討するた
め、皮膚と毛髪の保湿維持力、キチンとセルロースの含
有比率によるキツロース液の機能差と前記溶液の安定性
等を試験した。試験例1.キツロース液の物理的性質 前記実施例で得られたキツロース液を、キチンとセルロ
ースが同時に溶解され互いにコンジュゲートされたこと
を確認するため、赤外線分光器(FT/lR5300,
Jasco)でスペクトル分析する。
【0024】分光分析してグラフ(図1)を得、これを
キチン溶液及びセルロース溶液のスペクトル(図2及び
図3)と比較した。その結果、前記キツロース溶液は1
600〜1670cm-1でアミドグループが、l550cm
-1でアミングループ、アミドグループ、カルボキシレー
ト陰イオンが、1400cm-1でアルキルグルーブ、カル
ボキシレートが現れた。これは、本発明のキツロース溶
液においても、セルロースとは異なり、キチンとキチン
の誘導体であるキト酸で現れるl600〜1670cm-1
でアミドグループが、l550cm-1でアミングルーブ、
アミドグレープ及びカルボキシレート陰イオンが現れた
ので、本発明で製造されたキツロース溶液はキチンとセ
ルロス外にキト酸が含有されていることが分かる。即
ち、キチンとセルロースがコンジュゲートされたことが
分かる。
【0025】又、紫外線分光器(UVーVIS Car
y,varin)分析によると、キツロース液(0.1
/1ml、H2 O濃度)は紫外線領域(257nm)で
キチン溶液とセルロース溶液をそれぞれ単独に使用した
時よりも2.5倍程度高い紫外線吸収能を有していた。試験例2.キツロース液の水分保有力測定 本発明で製造されたキツロース液の水分保有力を捜査す
るため、時間による保湿力を他の種々の保湿剤と比較し
た。下記表2の各試料を25℃、63%湿度下でlgず
つぺトリざらに正確に秤量した後、各時間の経過による
試料の重量変化を捜査して比較した。
【0026】表2から分かるように、水分保有力の大き
さは1%ナトリウムヒアルロン酸>キチン:セルロース
=1:l重量比キツロース液>キチン溶液>キチン:セ
ルロース=3:l重量比>水の順であった。前記試料の
うち、キチン:セルロースの含量比率による差において
は、キチン:セルロース=l:l重量比のキツロース液
が最も優秀である水分保有力を現した。
【0027】
【表2】
【0028】試験例3.キツロース溶液の皮膚保湿効果 下記表3の各試料を一定量皮膚に塗った後、皮膚水分変
化量を皮膚水分測定器(Corneometer CM
820, C+K)を用いて水化度を測定比較した。表
3の皮膚水化度(hydroscpicity)は目盛
りを200分率にした.の測定値である。
【0029】その結果、キチン:セルロース=l:1重
量比キツロース液>l%ナトリウムヒアルロン酸>キチ
ン溶液の順に保湿力の差を現した。これは、一般的に皮
膚保湿力が優秀であると知られたヒアルロン酸より本発
明のキツロース液の皮膚保湿力が優秀であることを示
す。
【0030】
【表3】
【0031】試験例4.キツロース液の毛髪保護効果 本発明のキツロース液を毛髪に処理し、毛髪の変化を観
察した。毛髪幾筋を5cmの大きさに切った後、下記表
4に示すように、未処理毛髪、キチン:セルロース=
1:l重量比キツロース液、キチン:セルロース=l:
l重星比のl0%キツロース水溶液、キチン溶液試料を
各々の毛髪に塗布した直後と室温乾燥30日後に引張力
試検器(Model DPS II 2K)で各々の引
張強度を測定した。その結果、キチン:セルロース=
l:1重量比のキツロース液を塗った毛髪試料が塗布直
後は水分吸収が多くて引張強度が小さい反面、乾燥30
日後には最も高い引張強度を現した。又、各試料を塗っ
た毛髪を電子顕微鏡(LElCA Model−44
0)で毛髪の表面と引張力測定で、裂けた切断面を観察
して各試料の毛髪状態を観察した。その結果、やはりキ
チン:セルロース=l:l重量比であるキツロース液を
毛髪に塗った状態が最も滑らかであり、時間が経過して
も変形がないことが観察された。
【0032】
【表4】
【0033】試験例5.キツロース液の温度及び貯蔵安定性 本発明のキツロース液の粘度を測定した。表5は温度に
よる各試料の粘度変化を示し、表6は常温で60日以後
の粘度変化を示した。一般に、高分子粘液質多糖類は熱
又は長期間保管により外観が変化し急激に粘度が低下す
る傾向がある。しかし、表5及び表6から分かるよう
に、本発明のキツロース液は60℃で2時間保管後にも
外親上の変化又は大きい粘度変化がなく、常温で長期間
(60日)保管後にも大きい粘度変化なしに安定性を維
持することが分かった。
【0034】
【表5】
【0035】
【表6】
【0036】
【発明の効果】前記試験例らから分かるように、本発明
により製造されたキツロース液はキチンとセルロースが
同時に水溶化されて、二つの分子の鎖が互いに水素結合
でコンジュゲートされた形態の溶液であり、水分保有
力、皮膚保湿効果、毛髪保護効果、温度安定性及び貯蔵
安定性が高くて化粧料に使用するのに適する材料であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキツロース液の赤外線分光スペクトル
である。
【図2】セルロース溶液の赤外線分光スペクトルであ
る。
【図3】キチン溶液の赤外線分光スペクトルである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−345712(JP,A) 特公 平3−72208(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61K 7/48 A61K 7/00 C08L 1/06 C08L 5/08

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キチンとセルロースが1〜5:1の重量比
    で同時に水溶化され、キチンとセルロースの分子鎖が互
    いに水素結合でコンジュゲートされてなる保湿剤。
  2. 【請求項2】キチンとセルロースの重量比が1:1であ
    る請求項1に記載の保湿剤。
  3. 【請求項3】キチンの脱アセチル化度が0.1〜5%で
    ある請求項1にまたは請求項2記載の保湿剤。
  4. 【請求項4】常温での粘度が約200〜1400cps
    である請求項lないし請求項3のいずれかに記載の保湿
    剤。
  5. 【請求項5】活性化させたキチンとセルロースをl〜
    5:1の重量比で混合し、この混合物を30%水酔化ナ
    トリウム溶液に24時間浸漬させてアルカリ化し、l〜
    8℃に冷却させた状態でモノクロロ酢酸ナトリウムを加
    えてカルボキシメチル化反応させた後、透析膜を使用し
    てpH変化がなくなるまで透析させる工程を備える保湿
    剤の製造方法。
  6. 【請求項6】活性化されたキチンが、キチンをカッティ
    ングミルでl00メッシュの大きさに粉末化した後、2
    N塩酸で室温で4時間処理して炭酸カルシウムを除去
    し、lN水酸化ナトリウム溶液で80℃で4時間処理
    し、蒸留水で3回水洗し、ろ過、乾燥処理工程を経て得
    られる請求項5に記載の保湿剤の製造方法。
  7. 【請求項7】キチンの脱アセチル化度が0.1〜5%で
    ある請求項5にまたは請求項6記載の保湿剤の製造方
    法。
  8. 【請求項8】活性化されたセルロースが、 セルロースを
    蒸留水に24時間浸漬させてからろ過し、メタノールに
    5時間浸漬して膨潤させ、乾燥させる工程を経て得られ
    る請求項5ないし請求項7のいずれかに記載の保湿剤の
    製造方法。
  9. 【請求項9】カルボキシメチル化反応時の反応系温度が
    4℃である請求項5ないし請求項8のいずれかに記載の
    保湿剤の製造方法。
  10. 【請求項10】請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の保湿剤を使用した保湿性化粧料。
JP8003198A 1995-04-04 1996-01-11 保湿剤とその製造方法、および、この保湿剤を用いた保湿性化粧料 Expired - Fee Related JP2769308B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR95-7900 1995-04-04
KR1019950007900A KR0144372B1 (ko) 1995-04-04 1995-04-04 키틴과 셀루로오즈가 컨쥬게이트된 수용성 수지 및 그 제조방법

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08319374A JPH08319374A (ja) 1996-12-03
JP2769308B2 true JP2769308B2 (ja) 1998-06-25

Family

ID=19411566

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8003198A Expired - Fee Related JP2769308B2 (ja) 1995-04-04 1996-01-11 保湿剤とその製造方法、および、この保湿剤を用いた保湿性化粧料

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2769308B2 (ja)
KR (1) KR0144372B1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109565623B (zh) * 2016-09-01 2021-05-11 松下知识产权经营株式会社 扬声器装置和搭载有该扬声器装置的移动体装置

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0372208A (ja) * 1989-08-12 1991-03-27 Matsushita Electric Works Ltd 角度測定装置

Also Published As

Publication number Publication date
KR0144372B1 (ko) 1998-07-01
KR960037699A (ko) 1996-11-19
JPH08319374A (ja) 1996-12-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Rinaudo Chitin and chitosan: Properties and applications
JP4460617B2 (ja) 膨潤性架橋ヒアルロン酸粉末及びその製造方法
Karaaslan et al. Wood hemicellulose/chitosan-based semi-interpenetrating network hydrogels: Mechanical, swelling and controlled drug release properties
DE69938612T2 (de) Funktionelle chitosanderivate
Mourya et al. Carboxymethyl chitosan and its applications
US20040167098A1 (en) Cross-linked polysaccharides
Kondaveeti et al. Sustainable hydroxypropyl methylcellulose/xyloglucan/gentamicin films with antimicrobial properties
JP4248189B2 (ja) ホスホリルコリン基含有多糖類及びその製造方法
JP3142415B2 (ja) 高アセチル化率ヒアルロン酸及びその製造方法
WO1987007618A1 (en) Acid decrystallization of aminopolysaccharides and derivatives thereof
JP6555431B2 (ja) 保湿外用剤
RU2490280C2 (ru) Смешанные эфиры масляной и муравьиной кислот и кислых полисахаридов и их получение и применение в качестве косметики для кожи
Shao et al. Pharmacokinetics and biodegradation performance of a hydroxypropyl chitosan derivative
JP3557044B2 (ja) 皮膚柔軟化剤
WO2019064231A1 (en) HIGH MOLECULAR WEIGHT CHITOSAN, METHOD FOR PRODUCING THE SAME AND USES THEREOF
US10307486B2 (en) Surface modified nanocrystalline cellulose and uses thereof
Smejkalova et al. Hyaluronan (Hyaluronic Acid): a natural moisturizer for skin care
AU2004303599B2 (en) Compositions of semi-interpenetrating polymer network
JPH03204804A (ja) 皮膚化粧料
JP2769308B2 (ja) 保湿剤とその製造方法、および、この保湿剤を用いた保湿性化粧料
Guo et al. Self-adhesive and self-healing hydrogel dressings based on quaternary ammonium chitosan and host-guest interacted silk fibroin
JPH0543418A (ja) 化粧料
CN115429707A (zh) 一种富勒烯组合物及其应用
JPS59106409A (ja) キチン化合物含有化粧料
Mobarak et al. Patents on Polysaccharide Applications

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090410

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees