JP2768515B2 - オーステナイト系ステンレス薄板製造方法 - Google Patents

オーステナイト系ステンレス薄板製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はオーステナイト系ステンレス薄板の製造方法
に係り、特に鋳片と鋳型内壁面の間に相対速度差のな
い、いわゆる同期式連続鋳造プロセスによって鋳造した
製品厚さに近い厚さの鋳片を冷間圧延して、オーステナ
イト系ステンレス鋼薄板を製造する方法に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
連続鋳造法を用いてステンレス鋼薄板を製造する従来
の方法は、鋳型を鋳造方向に振動させながら厚さ100mm
以上の鋳片に鋳造し、得られた鋳片の表面手入れを行
い、加熱炉において1000℃以上に加熱した後、粗圧延機
および仕上圧延機列からなるホットストリップミルによ
り熱間圧延を施して厚さ数mmのホットストリップとし、
さらに必要に応じて焼鈍した後、デスケーリングし冷間
圧延して最終焼鈍を行うものであった。
このように従来のプロセスにおいては、厚さ100mm以
上の鋳片を熱間圧延するために、長大なホットストリッ
プミルを必要とし、鋳片の加熱と圧延のために多大なエ
ネルギーを使用するという問題があった。
この問題に対して、ホットストリップと同等かあるい
はそれに近い厚さの鋳片を連続鋳造によって製造するプ
ロセスの研究が進められている。たとえば、「鉄と
鋼」'85−A197〜'85−A256に特集された論文に紹介され
ているような、双ロール法、双ベルト法等、鋳片と鋳型
内壁面間に相対速度差のない同期式連続鋳造プロセスで
ある。
すなわち上記連続鋳造プロセスの第1の方法として上
記双ロール法によって予め0.5ないし10mmの板厚の薄肉
鋳片を得て、その後、焼鈍工程、スケール除去のための
酸洗工程を経て、冷間圧延のみで所定の厚さの薄板製品
を製造する方法がある。
また連続鋳造プロセスの第2の方法として上記双ロー
ル法によって予め0.5ないし10mmの板厚の薄肉鋳片を得
て、その後、熱間圧延を施し、酸洗によりスケールを除
去した後、冷間圧延により所定の厚さの薄板製品を製造
する方法が知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来法では鋳片の状態では金属結
晶粒組織が粗く良好な表面品質を有する冷間圧延薄板製
品を得るには特に上記第1の方法では冷間圧延率を相当
高くする必要があり、第2の方法では冷間圧延の間に熱
間圧延を行う必要がある。そのため製造時間が長くな
り、コストが著しく高くなる等の問題があった。
本発明は表面に微小な凹凸、うねり(ローピング)及
び光沢むらの発生を減少させたオーステナイト系ステン
レス薄板製造方法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題は本発明によれば、 (イ)オーステナイト(γ)系ステンレス溶鋼を、対向
する一対の冷却ロールからなる双ロール式薄板製造法に
よって薄肉板片に鋳造する工程、 (ロ)得られた薄板鋳片を一担γ1相迄冷却する工程、 (ハ)該薄板鋳片を加熱してδ+γ2相状態あるいはδ
1相状態に保持した後、冷却してγ1相状態に戻す熱処
理を施す工程、 (ニ)前記熱処理後、冷間圧延を行う工程、 を含むことを特徴とするオーステナイト系ステンレス薄
板製造方法によって解決される。また本発明では上記δ
+γ相、又はδ相に迄加熱する段階で一担塑性加工を加
えることが好ましい。更に本発明では、加熱により、δ
+γ2相状態、あるいは、δ1相状態に保持した後、冷
却し、γ1相状態に戻す操作を少なくとも2回以上繰返
すことにより薄肉鋳片の組織がさらに微細化し、より美
麗な表面性状が得られることから好ましい。なお、ここ
で言う双ロール式薄板鋳造装置は、鋳片の引抜方向によ
らない。また、必ずしも両方のロール径が、同一である
必要もない。すなわち、垂直型、傾斜型双ロール鋳造
機、異種ロール径双ロール鋳造機を含む。
〔作用〕
第12図は本発明に係るSUS304の相変態を説明するため
のFe−Cr−Niの3元状態図(Fe30%垂直断面図)であ
る。
本発明では双ロール法による連続鋳造工程で得られた
オーステナイト(γ)系ステンレス薄肉鋳片を加熱し、
δ+γ2相状態Yあるいはδ1相状態Zに保持した後、
冷却し、γ相状態Xに戻す熱処理を1回以上繰り返す施
すことによってδ/γ変態作用を起させ、また圧延等の
塑性加工を加えることによる加工再結晶、変態促進作用
によって金属結晶粒が微細化せしめられる。
このように本発明の熱処理と塑性加工により微細化さ
れた金属結晶粒を有した材料を最終圧延することによっ
て冷延板のローピング、光沢むら等の表面性状が改質さ
れる。
〔実施例〕
以下本発明の実施例を図面に基づき従来例、比較例と
共に示し詳細に説明する。
まず本発明に係る熱処理条件と平均γ粒径およびロー
ピング高さとの関係を確認するために、成分:18Cr−10N
i、3mmφ×10mm長さの小片サンプルを用いて熱処理を行
った。ローピング高さは熱処理に続いて減面率50%の冷
間圧延処理を行った後に粗さ計で測定した。
第1表に熱処理を実施しない比較材と熱処理A,B、及
びCを実施した材料の結果(平均γ粒径、ローピング高
さ)をそれぞれ示す。熱処理A,B,C及び比較材の熱処理
曲線を第1図に示す。
第2図、第3図、第4図及び第5図はそれぞれ比較材
(従来例)、熱処理A、熱処理B及び熱処理Cを施した
材料の金属組織写真である。この写真から比較材に比し
て熱処理A,C,Bの順に結晶粒が微細化されているのがわ
かる。
また第6図には平均γ粒径(μm)と各熱処理後の50
%の冷間圧延処理を施した材料のローピング高さ(μ
m)との関係を示した図である。この図から平均γ粒径
が小であればある程、ローピング(高さ)が改良されて
いるのがわかる。
次に本発明に係る実施例を説明する。
第7図は本実施例の方法に使用した双ロール鋳造機の
断面模式図である。
また第8図は本発明に係る製造ラインの模式図であ
る。
第7図において対向する2つのロール(1,2)は直径3
0cm、幅10cmの水冷銅合金製である。ロール1及び2は
電動モーターによる回転駆動装置(図示せず)とバネに
よる鋳片圧下装置3を有する。ロール回転速度とロール
間隔を制御することにより、所望の板厚を持った薄肉鋳
片7を製造できる。溶鋼プール4は対向する耐火物製の
板からなるサイドダム5を回転するロール側面に押し付
けることにより保持される。6は凝固シェルである。双
ロールで作られた鋳片7は第8図に示すように熱処理工
程を経てコイルに巻取られ、更に冷間圧延される。
本実施例では成分:18Cr−8Niのオーステナイトステン
レス(SUS304)を上記双ロール鋳造機を用いて鋳造温
度:1500℃、ロールの回転速度:1.4m/秒で板厚:1.0mm、
幅100mmの薄肉鋳片を製造した。第2表に熱処理を実施
しない比較材と熱処理D,E,Fを施した材料の結果(平均
γ粒径、ローピング高さ、光沢むら)をそれぞれ示す。
比較材(従来例)、熱処理D,E,Fの熱処理曲線を第8図
に示す。
第10図、第11図はそれぞれ比較材(従来例)、熱処理
Dを施した材料の金属組織写真である。この写真から比
較材に比して熱処理Dは明らかに結晶粒が微細化されて
いるのがわかる(平均γ粒径の微細化)。またローピン
グ高さ、光沢むらも比較材(従来例)よりも非常に改良
されているのがわかる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば双ロール法式薄板
鋳造方式を用いて薄板製品表面の微小な凹凸、うねり
(ローピング)及び光沢むらが著しく減少し従来以上の
美肌の冷延板が製造可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は熱処理A,B,C及び比較材の熱処理曲線を示し、 第2図、第3図、第4図及び第5図はそれぞれ比較材
(従来例)、熱処理A、熱処理B及び熱処理Cを施した
材料の金属組織写真であり、 第6図は平均γ粒径(μm)と各熱処理後の50%の冷間
圧延処理を施した材料のローピング高さ(μm)との関
係を示した図であり、 第7図は本実施例の方法に使用した双ロール鋳造機の断
面図であり、 第8図は本発明に係る製造ラインの模式図であり、 第9図は比較材、熱処理D,E,Fの熱処理曲線をそれぞれ
示し、 第10図、第11図はそれぞれ比較材(従来例)、熱処理D
を施した材料の金属組織写真であり、 第12図は本発明に係るSUS304の相変態(δ/γ変態)を
説明するためのFe−Cr−Niの3元状態図(Fe30%垂直断
面図)である。 1,2……双ロール、3……鋳片圧下装置、4……溶鋼プ
ール、5……サイドダム(せき)、6……凝固シェル、
7……薄肉鋳片。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮澤 憲一 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株 式会社君津製鐵所内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21D 9/46 C21D 8/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)オーステナイト(γ)系ステンレス
    溶鋼を、対向する一対の冷却ロールからなる双ロール式
    薄板製造法によって薄肉鋳片に鋳造する工程、 (ロ)得られた薄肉鋳片を一担γ1相迄冷却する工程、 (ハ)該薄肉鋳片を加熱してδ+γ2相状態あるいはδ
    1相状態に保持した後、冷却してγ1相状態に戻す熱処
    理を施す工程、 (ニ)前記熱処理後、冷間圧延を行う工程、 を含むことを特徴とするオーステナイト系ステンレス薄
    板製造方法。
  2. 【請求項2】加熱によりδ+γ2相状態、あるいは、δ
    1相状態に保持した後、冷却し、γ1相状態に戻す操作
    を少なくとも2回以上繰返すことを特徴とする請求項第
    1項記載の方法。
  3. 【請求項3】加熱前段階に圧延または曲げによる塑性加
    工を加えることを特徴とする請求項第1項あるいは第2
    項記載の方法。
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