JP2767826B2 - 多孔質セラミックス多層中空糸の製造法 - Google Patents

多孔質セラミックス多層中空糸の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、多孔質セラミックス多層中空糸の製造法に
関する。更に詳しくは、表面に分離膜を形成させ、ロ過
効率の向上が図られた多孔質セラミックス多層中空糸の
製造法に関する。
〔従来の技術〕および〔発明が解決しようとする課題〕 分離膜のロ過効率の向上を図るためには、管径を細く
した中空糸状にしたり、あるいは分離膜の膜厚を薄くす
る必要がある。中空糸の成形は、それを直接押出成形法
で行なうことはできず、そのため比較的肉厚の支持層を
押出成形後、その表面に分離層を形成させることにより
多層化する方法が行われていた。
一方、セラミックス粉末を高配合した高分子物質ドー
プ液を乾湿式紡糸し、それを焼成することにより多孔質
セラミックス中空糸を製造する方法が、先に本出願人に
よって提案されている(特開昭62−52185号公報)。し
かしながら、このような方法で製造された多孔質セラミ
ックス中空糸の薄膜化は、中空糸自体の強度という点か
らみて限界がみられる。
本発明の目的は、中空糸の強度を維持させながら分離
膜のロ過効率の向上を図った多孔質セラミックス中空糸
の製造法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
かかる本発明の目的は、3重環状ノズルから支持層形
成成分および分離層形成成分を共押出しし、多孔質セラ
ミックスの表面に分離層を形成させることにより達成さ
れる。
従って、本発明は表面に分離膜を形成させた多孔質セ
ラミックス多層中空糸の製造法に係り、多孔質セラミッ
クス多層中空糸の製造は、それぞれ粒径の異なるセラミ
ックス粉末を高配合した2種類の高分子物質ドープ液を
用い、より粒径の大きい粉末として用いられる平均粒径
0.1〜100μmのセラミックス粉末を用いたドープ液を内
層側とし、またより粒径の小さい粉末として用いられる
一次粒径0.001〜1μmのセラミックス粉末を用いたド
ープ液を外層側として3重環状ノズルから同時に押し出
し、それをゲル化浴中に浸漬してゲル化させた後、形成
された複合中空糸を焼成することにより行われる。
セラミックス粉末としては、例えばAl2O3、Y2O3、Mg
O、SiO2、Si3N4、SiC、ZrO2などが用いられる。これら
のセラミックス粉末は、一般に約5〜20重量%程度の濃
度に調整された高分子物質の有機溶媒溶液に、高分子物
質とセラミックスとの総体積に対して約20〜80体積%程
度のセラミックス粉末を添加することによって用いら
れ、そこにセラミックス粉末が高配合された乾湿式紡糸
用のドープ液が調製される。
乾湿式紡糸は3重環状ノズルを用いて行われ、その際
それぞれ粒径の異なるセラミックス粉末を用いた2種類
のドープ液が調製され、3重環状ノズルの内層側には平
均粒径約0.1〜100μmのものを用いたドープ液が、また
外層側には一次粒径約0.001〜1μmのものを用いたド
ープ液がそれぞれ供給され、同時に押し出される。
なお、これらのセラミックス粉末を高配合させる高分
子物質の有機溶媒溶液は、例えば次のような組合せで形
成される。
多孔質セラミックス多層中空糸の製造の際、内層側ド
ープ液として、平均粒径0.1〜100μmのセラミックス粉
末中に一次粒径約0.001〜1μmのセラミックス粉末の
焼成温度以下で液相を形成し得るセラミックス粉末を約
0.1〜20重量%添加して用いると、得られる多孔質セラ
ミックス多層中空糸は、ロ過効率ばかりではなく、その
強度、例えば曲げ強さなどの向上も同時に達成される。
ここで用いられる液相を形成し得るセラミックス粉末
としては、1成分系のセラミックスが用いられる場合に
は、その粒系を超微粒子オーダー(数100Å以下)に迄
小さくしたもの、例えば日本アエロジル製品アエロジル
200(SiO2超微粒子、粒径160Å、比表面積200m2/g)な
ど、あるいは例えばCaO−MgO−SiO2(重量比25.8:18.6:
55.6)、CaO−Al2O3−SiO2(同34.1:18.6:47.3または2
3.25:14.75:62.00)、CaO−TiO2−SiO2(同28.6:40.8:3
0.6)、SiO2−CaO(モル比82:18)などの多成分系のも
のなどが用いられる。
また、内層側ドープ液として平均粒径0.1〜100μmの
セラミックス粉末中に外層側ドープ液に用いられる一次
粒径約0.001〜1μmのセラミックス粉末を約0.1〜20重
量%添加して用いても、得られる多孔質セラミックス多
層中空糸のロ過効率および強度を同時に向上させること
ができる。
調製されたドープ液の乾湿式紡糸は、通常の方法に従
って行われ、その際芯液としてドープ液凝固性または非
凝固性の液体を使用することもできる。芯液は、3重環
状ノズルの中心部から同時に押し出される。
3重環状ノズルの内層側および外層側からそれぞれ共
押出された複合ドープ液は、ノズル先端部から一定の空
間距離を有するゲル化浴(水)中に導かれ、そこに浸漬
してゲル化させる。
このようにしてゲル化により形成された複合中空糸
は、次いで焼成される。焼成は、好ましくは約500〜900
℃の温度で一旦仮焼させた後、約1200〜1900℃の温度で
約0.5〜10時間程度電気炉中などで加熱することにより
行われ、その表面に孔径約0.01〜1μm、膜厚約5〜10
0μmの分離膜を形成させた多孔質セラミックス多層中
空糸がそこに得られる。
〔発明の効果〕
本発明方法により、中空糸としての十分な強度を有し
ながら、しかもロ過効率の向上が図られた多孔質セラミ
ックス中空糸が得られる。
この際、内層側ドープ液として、平均粒径0.1〜100μ
mのセラミックス粉末中に一次粒径約0.001〜1μmの
セラミックス粉末の焼結温度以下で液相を形成し得るセ
ラミックス粉末または平均粒径0.1〜100μmのセラミッ
クス粉末中に外層側ドープ液に用いられる一次粒径約0.
001〜1μmのセラミックス粉末をそれぞれ添加して用
いると、ロ過効率の点ばかりではなく、強度の点でも向
上が図られた多孔質セラミックス多層中空糸が得られる
ようになる。
〔実施例〕
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例1 ポリスルホン(UCC社製品P−1700)20gおよびジメチ
ルアセトアミド250gに、平均粒径が2〜3μm(ドープ
液A)または一次粒径が0.005μm(ドープ液B)のAl2
O3粉末40gをそれぞれ添加して2種類のドープ液を調製
し、3重環状ノズルの内層側からドープ液Aを、また外
層側からドープ液Bをそれぞれ芯液と供に押し出し、乾
湿式紡糸した。その紡糸条件は、下記の如くである。
芯液(水)流量 15ml/分 ドープ液A流量 35ml/分 ドープ液B流量 5ml/分 ノズル吐出口−ゲル化浴間距離 5cm ゲル化浴(水)温度 10℃ 巻取速度 21.5m/分 得られたセラミックス高充填多層ポリスルホン中空糸
は、各層が約50体積%のセラミックスで占められてお
り、これを1500℃で1.5時間焼成すると、内径が0.5mm、
外径が1.0mmの支持層(孔径約1μm)の表面に膜厚約5
0μmの分離膜(孔径約0.2μm)を形成させた多孔質セ
ラミックス多層中空糸が得られた。
この多層中空糸を用い、中空糸の内、外差圧を一定に
保って純水を通過させたとき、単位膜面積、単位差圧で
単位時間当り膜を透過する純水の容積を求めることによ
って純水透過係数を測定すると、約200cm3/cm2・hr・Kg
f/cm2の値が得られた。また、その曲げ強さは、約10Kgf
/mm2であった。
比較例1 実施例1において、ドープ液Aを用いないと、分離層
単独と同様性状の多孔質セラミックス中空糸が得られ、
それについて純水透過係数を測定すると、約40cm3/cm2
・hr・Kgf/cm2の値が得られた。
実施例2 ポリスルホン(P−1700)50gおよびジメチルホルム
アミド250gに平均粒径2〜3μmのAl2O3粉末400gおよ
びSiO2粉末に対してCaO粉末を18モル%配合した混合粉
末5gを添加してドープ液Aを、またポリスルホン30gお
よびジメチルホルムアミド270gに一次粒径0.005μmのA
l2O3粉末75gを添加してドープ液Bをそれぞれ調製し、
3重環状ノズルの内層側からドープ液Aを、また外層側
からドープ液Bをそれぞれ芯液と共に押し出し、乾湿式
紡糸した。その紡糸条件は、下記の如くである。
芯液(水)流量 15ml/分 ドープ液A流量 35ml/分 ドープ液B流量 5ml/分 ノズル吐出口−ゲル化浴間距離 5cm ゲル化浴(水)温度 10℃ 巻取速度 21.5m/分 得られたセラミックス高充填多層ポリスルホン中空糸
は、各層が約50体積%のセラミックスで占められてお
り、これを1500℃で1.5時間焼成すると、内径が0.5mm、
外径が1.0mmの支持層(孔径約1μm)の表面に膜厚約5
0μmの分離膜(孔径約0.2μm)を形成させた多孔質セ
ラミックス多層中空糸が得られた。
この多層中空糸の純水透過係数を測定すると、約150c
m3/cm2・hr・Kgf/cm2の値が得られ、また曲げ強さは約3
0Kgf/mm2であった。
比較例2 実施例2において、ドープ液Aを用いないと、分離層
単独と同様性状の多孔質セラミックス中空糸が得られ、
それについて純水透過係数を測定すると、約40cm3/cm2
・hr・Kgf/cm2の値が得られた。なお、曲げ強さは、ほ
ぼ同じ値を示した。
実施例3 ポリスルホン(P−1700)70g、一次粒径0.005μmの
Al2O3粉末5g、平均粒径2〜3μmのAl2O3粉末490gおよ
びジメチルホルムアミド300gからドープ液Aを、またポ
リスルホン30g、一次粒径0.005μmのAl2O3粉末75gおよ
びジメチルホルムアミド270gからドープ液Bをそれぞれ
調製し、実施例2の紡糸条件に従って乾湿式紡糸した。
得られたセラミックス高充填多層ポリスルホン中空糸
を1500℃で1時間焼成すると、内径が0.5mm、外径が1.0
mmの支持層(孔径約1μm)の表面に膜厚約50μmの分
離膜(孔径約0.2μm)を形成させた多孔質セラミック
ス多層中空糸が得られた。
この多層中空糸の純水透過係数は約150cm3/cm2・hr・
Kgf/cm2で、曲げ強さは約20Kgf/mm2以上であった。
比較例3 実施例3において、ドープ液Aを用いないと、得られ
た多孔質セラミックス中空糸の純水透過係数は約30cm3/
cm2・hr・Kgf/cm2であった。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 38/00 303 C04B 38/00 303Z 304 304Z

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】それぞれ粒径の異なるセラミックス粉末を
    高配合した2種類の高分子物質ドープ液を用い、より粒
    径の大きい粉末として用いられる平均粒径0.1〜100μm
    のセラミックス粉末を用いたドープ液を内層側とし、ま
    たより粒径の小さい粉末として用いられる一次粒径0.00
    1〜1μmのセラミックス粉末を用いたドープ液を外層
    側として3重環状ノズルから同時に押し出し、それをゲ
    ル化浴中に浸漬してゲル化させた後、形成された複合中
    空糸を焼成することを特徴とする表面に分離膜を形成さ
    せた多孔質セラミックス多層中空糸の製造法。
  2. 【請求項2】平均粒径0.1〜100μmのセラミックス粉末
    中に、一次粒径0.001〜1μmのセラミックス粉末の焼
    結温度以下で液相を形成し得るセラミックス粉末を約0.
    1〜20重量%添加した内層側ドープ液が用いられる請求
    項1記載の多孔質セラミックス多層中空糸の製造法。
  3. 【請求項3】平均粒径0.1〜100μmのセラミックス粉末
    中に、外層側ドープ液に用いられる一次粒径0.001〜1
    μmのセラミックス粉末を約0.1〜20重量%添加した内
    層側ドープ液が用いられる請求項1記載の多孔質セラミ
    ックス多層中空糸の製造法。
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