JP2900375B2 - 多孔質中空糸の製造法 - Google Patents
多孔質中空糸の製造法Info
- Publication number
- JP2900375B2 JP2900375B2 JP63236317A JP23631788A JP2900375B2 JP 2900375 B2 JP2900375 B2 JP 2900375B2 JP 63236317 A JP63236317 A JP 63236317A JP 23631788 A JP23631788 A JP 23631788A JP 2900375 B2 JP2900375 B2 JP 2900375B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hollow fiber
- ceramic powder
- porous hollow
- particle diameter
- manufacturing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Inorganic Fibers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、多孔質中空糸の製造法に関する。更に詳し
くは、セラミックス粉末を高配合した高分子物質ドープ
液を乾湿式紡糸し、焼成して多孔質中空糸を製造する方
法に関する。
くは、セラミックス粉末を高配合した高分子物質ドープ
液を乾湿式紡糸し、焼成して多孔質中空糸を製造する方
法に関する。
セラミックス粉末を高配合した高分子物質ドープ液を
乾湿式紡糸し、焼成して多孔質中空糸を製造すること
は、従来から知られている。しかしながら、このような
方法で得られた多孔質中空糸は、一般に曲げ強度などの
強度が低いという欠点を有している。
乾湿式紡糸し、焼成して多孔質中空糸を製造すること
は、従来から知られている。しかしながら、このような
方法で得られた多孔質中空糸は、一般に曲げ強度などの
強度が低いという欠点を有している。
また、骨材となる粒径の大きなセラミックス粉末にそ
れよりも低融点のフラックスを添加した上で乾湿式紡糸
し、焼成して多孔質中空糸を製造することも行われてい
るが、骨材となるセラミックスにフラックスが結合する
結果、骨材の表面材質が変って表面特性を生かせなくな
ったり、あるいはそれの耐熱温度が低融点フラックスに
よって左右されてしまうというような欠点がみられる。
れよりも低融点のフラックスを添加した上で乾湿式紡糸
し、焼成して多孔質中空糸を製造することも行われてい
るが、骨材となるセラミックスにフラックスが結合する
結果、骨材の表面材質が変って表面特性を生かせなくな
ったり、あるいはそれの耐熱温度が低融点フラックスに
よって左右されてしまうというような欠点がみられる。
本発明の目的は、このような欠点をもたらすことな
く、つまり曲げ強度などの強度にすぐれかつ表面特性や
耐熱温度を低下させることのない多孔質中空糸の製造法
を提供することにある。
く、つまり曲げ強度などの強度にすぐれかつ表面特性や
耐熱温度を低下させることのない多孔質中空糸の製造法
を提供することにある。
かかる目的を達成させる多孔質中空糸の製造は、より
粒径の大きいセラミックス粉末（粒径約0.1〜100μｍ）
100重量部およびこれと同種のより粒径の小さいセラミ
ックス粉末（一次粒径約0.001〜１μｍ）約１〜20重量
部よりなるセラミックス粉末混合物を高配合した高分子
物質ドープ液を乾湿式紡糸し、焼成することによって行
われる。
粒径の大きいセラミックス粉末（粒径約0.1〜100μｍ）
100重量部およびこれと同種のより粒径の小さいセラミ
ックス粉末（一次粒径約0.001〜１μｍ）約１〜20重量
部よりなるセラミックス粉末混合物を高配合した高分子
物質ドープ液を乾湿式紡糸し、焼成することによって行
われる。
セラミックス粉末混合物を形成するより粒径の大きい
セラミックス粉末とより粒径の小さいセラミックス粉末
とは、表面特性を維持する上から同種のセラミックスが
用いられる。かかるセラミックス粉末としては、例えば
Al2O3、Y2O3、MgO、SiO2、Si3N4、SiC、ZrO2などが用い
られ、より粒径の大きいものとしては粒径が約0.1〜100
μｍのものが、またより粒径の小さいものとしては一次
粒径が約0.001〜１μｍのものがそれぞれ用いられ、当
然のこととして後者より前者の粒径が大きいものが組合
されて用いられる。より粒径の小さいものは、より粒径
の大きいもの100重量部当り約0.1〜20重量部の割合で使
用される。これ以下の添加割合では、本発明の所期の目
的が達成されず、一方これより多い割合で用いられる
と、骨材としての機能が失われるようになる。
セラミックス粉末とより粒径の小さいセラミックス粉末
とは、表面特性を維持する上から同種のセラミックスが
用いられる。かかるセラミックス粉末としては、例えば
Al2O3、Y2O3、MgO、SiO2、Si3N4、SiC、ZrO2などが用い
られ、より粒径の大きいものとしては粒径が約0.1〜100
μｍのものが、またより粒径の小さいものとしては一次
粒径が約0.001〜１μｍのものがそれぞれ用いられ、当
然のこととして後者より前者の粒径が大きいものが組合
されて用いられる。より粒径の小さいものは、より粒径
の大きいもの100重量部当り約0.1〜20重量部の割合で使
用される。これ以下の添加割合では、本発明の所期の目
的が達成されず、一方これより多い割合で用いられる
と、骨材としての機能が失われるようになる。
かかるセラミックス粉末混合物は、一般に約５〜20重
量％程度の濃度に調整された高分子物質の有機溶媒溶液
に、高分子物質とセラミックス粉末混合物との総体積に
対して約20〜80体積％程度のセラミックス粉末混合物を
添加する形で用いられ、そこにセラミックス粉末混合物
が高配合された乾湿式紡糸用のドープ液が調製される。
量％程度の濃度に調整された高分子物質の有機溶媒溶液
に、高分子物質とセラミックス粉末混合物との総体積に
対して約20〜80体積％程度のセラミックス粉末混合物を
添加する形で用いられ、そこにセラミックス粉末混合物
が高配合された乾湿式紡糸用のドープ液が調製される。
ドープ液の乾湿式紡糸は、通常の方法に従って行われ
るが、水などのドープ液を凝固させる液体あるいは炭化
水素などの非凝固性の液体を芯液として用い、２重環状
ノズルから同時押出しすることが望ましい。
るが、水などのドープ液を凝固させる液体あるいは炭化
水素などの非凝固性の液体を芯液として用い、２重環状
ノズルから同時押出しすることが望ましい。
なお、これらのセラミックス粉末混合物を高配合させ
る高分子物質の有機溶媒溶液は、例えば次のような組合
せで形成される。
る高分子物質の有機溶媒溶液は、例えば次のような組合
せで形成される。
ノズルから押出されたドープ液は、ノズル先端部から
一定の空間距離を有するゲル化浴（水）中に導かれ、そ
こに浸漬してゲル化させる。
一定の空間距離を有するゲル化浴（水）中に導かれ、そ
こに浸漬してゲル化させる。
このようにしてゲル化させて形成された複合中空糸
は、次いで焼成される。焼成は、好ましくは約500〜900
℃の温度で一旦仮焼させた後、約1200〜1900℃の温度で
約0.5〜20時間程度電気炉中などで加熱することによっ
て一般に行われ、例えばAl2O3の場合には約1450〜1650
℃の温度で約１〜20時間焼成される。
は、次いで焼成される。焼成は、好ましくは約500〜900
℃の温度で一旦仮焼させた後、約1200〜1900℃の温度で
約0.5〜20時間程度電気炉中などで加熱することによっ
て一般に行われ、例えばAl2O3の場合には約1450〜1650
℃の温度で約１〜20時間焼成される。
より粒径の大きいセラミックス粒子から形成される中
空糸の粒子間を気孔として利用するため、粒子の粒成長
を抑えながら焼成し、焼結させることにより、骨材の表
面特性や耐熱温度を実質的に変えることなく、曲げ強度
などの強度を向上させた多孔質中空糸を得ることができ
る。
空糸の粒子間を気孔として利用するため、粒子の粒成長
を抑えながら焼成し、焼結させることにより、骨材の表
面特性や耐熱温度を実質的に変えることなく、曲げ強度
などの強度を向上させた多孔質中空糸を得ることができ
る。
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例 一次粒径0.005μｍのAl2O3粉末5gをジメチルホルムア
ミド300g中に添加し、アトライタで混合する。その混合
液を丸底セパラブルフラスコに移し、その中に平均粒径
10〜14μｍのAl2O3粉末490gおよびポリスルホン（UCC社
製品Ｐ−1700）70gを添加し、約15時間撹拌してドープ
液を調製する。
ミド300g中に添加し、アトライタで混合する。その混合
液を丸底セパラブルフラスコに移し、その中に平均粒径
10〜14μｍのAl2O3粉末490gおよびポリスルホン（UCC社
製品Ｐ−1700）70gを添加し、約15時間撹拌してドープ
液を調製する。
このドープ液を、芯液と共に２重環状ノズルから押し
出し、乾湿式紡糸した。その紡糸条件は、次の如くであ
る。
出し、乾湿式紡糸した。その紡糸条件は、次の如くであ
る。
芯液（水）流量 5ml/分 ドープ液流量 20ml/分 ノズル吐出口−ゲル化浴間距離 5cm ゲル化浴（水）温度 10℃ 巻取速度 16.8m/分 得られたセラミックス高充填ポリスルホル中空糸を60
0℃で脱脂後、1550℃で５時間焼成することにより、孔
径約５μｍで、約30Kgf/mm2の曲げ強度を有する多孔質
中空糸が得られた。
0℃で脱脂後、1550℃で５時間焼成することにより、孔
径約５μｍで、約30Kgf/mm2の曲げ強度を有する多孔質
中空糸が得られた。
比較例 実施例において、一次粒径0.005μｍのAl2O3粉末を用
いないと、得られた多孔質中空糸の曲げ強度は約10Kgf/
mm2以下であった。
いないと、得られた多孔質中空糸の曲げ強度は約10Kgf/
mm2以下であった。
Claims (1)
- 【請求項１】より粒径の大きいセラミックス粉末（粒径
約0.1〜100μｍ）100重量部およびこれと同種のより粒
径の小さいセラミックス粉末（一次粒径約0.001〜１μ
ｍ）約１〜20重量部よりなるセラミックス粉末混合物を
高配合した高分子物質ドープ液を乾湿式紡糸し、焼成す
ることを特徴とする多孔質中空糸の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63236317A JP2900375B2 (ja) | 1988-09-22 | 1988-09-22 | 多孔質中空糸の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63236317A JP2900375B2 (ja) | 1988-09-22 | 1988-09-22 | 多孔質中空糸の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0291221A JPH0291221A (ja) | 1990-03-30 |
| JP2900375B2 true JP2900375B2 (ja) | 1999-06-02 |
Family
ID=16999006
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63236317A Expired - Fee Related JP2900375B2 (ja) | 1988-09-22 | 1988-09-22 | 多孔質中空糸の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2900375B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20210117805A (ko) * | 2020-03-20 | 2021-09-29 | 주식회사 하이젠에너지 | 중공사막 및 이의 제조방법 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4175153A (en) * | 1978-05-16 | 1979-11-20 | Monsanto Company | Inorganic anisotropic hollow fibers |
| US4251377A (en) * | 1979-08-28 | 1981-02-17 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Separation device of cordierite ceramic and α-alumina |
-
1988
- 1988-09-22 JP JP63236317A patent/JP2900375B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20210117805A (ko) * | 2020-03-20 | 2021-09-29 | 주식회사 하이젠에너지 | 중공사막 및 이의 제조방법 |
| KR102377403B1 (ko) | 2020-03-20 | 2022-03-22 | 주식회사 하이젠에너지 | 중공사막 및 이의 제조방법 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0291221A (ja) | 1990-03-30 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| KR940010096B1 (ko) | 실리콘 카아바이드 함유 세라믹 성형체 | |
| US3865599A (en) | Aluminum oxide fibers and their production | |
| US20200071231A1 (en) | Preparation method for yttrium aluminum garnet continuous fiber | |
| KR101515242B1 (ko) | 내화성 세라믹 조성물 및 그 제조방법 | |
| KR910006191A (ko) | 부분적으로 안정화된 산화지르코늄(zirconia)으로 만든 세라믹제 | |
| CN106048780B (zh) | 一种氧化铝基连续纤维的制备方法 | |
| CN107619296A (zh) | 一种碟式全碳化硅过滤膜的制备方法 | |
| JP2959683B2 (ja) | 高純度アルミナ繊維成形体の製造方法 | |
| JP2900375B2 (ja) | 多孔質中空糸の製造法 | |
| CN101634056B (zh) | 一种制备氧化铝基连续纤维的方法 | |
| CA2022186A1 (en) | Ceramic material | |
| JP2767826B2 (ja) | 多孔質セラミックス多層中空糸の製造法 | |
| JPS63297267A (ja) | ジルコニア質複合耐火物 | |
| CN110629322B (zh) | 一种高纯多晶钇铝石榴石连续纤维的制备方法 | |
| US5507986A (en) | Method of making a ceramic tube | |
| JPS5834566B2 (ja) | チユウクウムキセンイノセイゾウホウホウ | |
| JPH045770B2 (ja) | ||
| JPH0274527A (ja) | ホーランダイト型構造を有するチタン酸塩の繊維または膜状物の製造法 | |
| JPH07114930B2 (ja) | 多孔質セラミックス多層中空糸の製造法 | |
| JPH0641819A (ja) | アルミナ質繊維及びその製造方法 | |
| JPS60224814A (ja) | 無機質繊維 | |
| JPH09316733A (ja) | アルミナ繊維の製造方法 | |
| JPS60209016A (ja) | 複合セラミツク繊維の製造方法 | |
| JPH08503027A (ja) | 多結晶質リチウム金属酸化物繊維とその製造法 | |
| JPH0297425A (ja) | ジルコニア繊維または膜状物の製造法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |