JP2767421B2 - 自動二輪車におけるステアリングシャフトのシール装置 - Google Patents

自動二輪車におけるステアリングシャフトのシール装置

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JP2767421B2 JP62321075A JP32107587A JP2767421B2 JP 2767421 B2 JP2767421 B2 JP 2767421B2 JP 62321075 A JP62321075 A JP 62321075A JP 32107587 A JP32107587 A JP 32107587A JP 2767421 B2 JP2767421 B2 JP 2767421B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、自動二輪車におけるステアリングシャフ
トのシール装置に関する。 (従来の技術) 自動二輪車のステアリング装置には、従来、実開昭54
−74443号公報で示されるものがある。 これによれば、自動二輪車の車体フレーム前端のヘッ
ドパイプにフロントフォークを支持するステアリングシ
ャフトが挿通されて、このステアリングシャフトが軸受
を介して上記ヘッドパイプに操向自在に支承されてい
る。上記ステアリンシャフトとほぼ同心軸心上でこのス
テアリングシャフトに円環状のシール部材が外嵌され、
このシール部材は上記ステアリングシャフトに外嵌され
てこのステアリングシャフトに支持される板金製のディ
スクプレートと、このディスクプレートの外周部に取り
付けられてこの外周部と上記ヘッドパイプの上端外周部
との間に介設される弾性のシール本体とで構成されてい
る。 上記シール本体は上記ヘッドパイプの上端外周部に、
上記ステアリングシャフトの軸心回りで摺動自在となる
よう圧接させられ、この圧接で、上記ステアリングシャ
フトと、ヘッドパイプの上端外周部との間がシールされ
るようになっている。 即ち、上記フロントフォークの操向に伴って上記ステ
アリングシャフトがその軸心回りに操向回動させられた
とき、このステアリングシャフトと共に回動する上記シ
ール部材のシール本体が上記ヘッドパイプの上端外周部
に圧接したまま摺接して、上記ステアリングシャフト
と、ヘッドパイプの上端外周部との間のシールが確保さ
れる。 (発明が解決しようとする問題点) ところで、上記従来の技術では、シール本体は上記デ
ィスクプレートの外周部の一面側に取り付けられている
ため、上記シール本体が上記ヘットパイプの上端外周部
に摺接するときの摩擦力の反力で、上記シール本体が上
記ディスクプレートの外周部から剥れ落ちるおそれがあ
る。 また、上記従来の技術では、シール本体はその半径方
向の一点だけ上記ヘッドパイプの上端外周部に圧接して
いるため、これらヘッドパイプの上端外周部とシール本
体との間のシール性能が不十分となって、上記ヘッドパ
イプ内に雨水等の水が入り込むおそれがあり、これは、
特に、上記ヘッドパイプ内の軸受にとって好ましくな
い。 そこで、上記シール性能を向上させるため、次のよう
にすることが考えられる。 上記シール部材の縦断面で、シール本体の半径方向の
外端部に上記ヘッドパイプの上端外周部に向って突出し
その突出端がこのヘッドパイプの上端外周部に圧接する
外側突条体を成形すると共に、この外側突条体よりも半
径方向の内方で、同上ヘッドパイプの上端外周部に向っ
て突出しその突出端がこのヘッドパイプの上端外周部に
圧接する内側突条体を同上シール本体の対面部に成形す
る。 即ち、上記のようにすれば、シール本体はその半径方
向の二点で上記ヘッドパイプの上端外周部に圧接するこ
とから、これらヘッドパイプの上端外周部とシール本体
との間のシール性能が向上すると考えられる。 ところで、上記のように構成した場合でも、次の問題
点が生じるおそれがある。 即ち、上記ディスクプレートはその半径方向で外縁部
に向うに従い撓みがちとなるため、上記ヘッドパイプの
上端外周部に対する上記外側突条体の圧接力が上記内側
突条体の圧接力に比べて小さくなりがちであり、よっ
て、上記したように、シール本体を二点で圧接させたと
しても、上記シール性能を十分には向上させることがで
きないおそれがある。 (発明の目的) この発明は、上記のような事情に注目してなされたも
ので、ディスクプレートの外周部に取り付けられたシー
ル本体が、上記外周部から容易には剥れ落ちないように
することを目的とする。 また、ヘットパイプの上端外周部と上記シール本体と
の間のシール性能を、より向上させることを目的とす
る。 (発明の構成) 上記目的を達成するためのこの発明の特徴とするとこ
ろは、車体フレーム2前端のヘッドパイプ3にフロント
フォーク4を支持するステアリングシャフト12を挿通し
て、このステアリングシャフト12を軸受13,14を介して
上記ヘッドパイプ3に操向自在に支承させ、上記ステア
リングシャフト12とほぼ同じ軸心上でこのステアリング
シャフト12に円環状のシール部材22を外嵌させ、このシ
ール部材22を上記ステアリングシャフト12に外嵌されて
このステアリングシャフト12に支持される板金製のディ
スクプレート23と、このディスクプレート23の外周部26
に取り付けられてこの外周部26と上記ヘッドパイプ3の
上端外周部との間に介設される弾性のシール本体27とで
構成した自動二輪車におけるステアリングシャフトのシ
ール装置において、 上記ヘッドパイプ3の上端外周部を下方に進むに従い
漸次径方向外方に拡がるほぼ円錐台状の傾斜面21とし、
上記ディスクプレート23の外周部26を包み込むようにし
て上記シール本体27を同上外周部26に取り付け、上記シ
ール本体27を上記傾斜面21に上記ステアリングシャフト
12の軸心回りで摺動自在となるよう圧接させ、 上記シール部材22の縦断面で、上記傾斜面21への上記
シール本体27の対面部における半径方向の外端部に、上
記傾斜面21に向って突出しその突出端がこの傾斜面21に
圧接する外側突条体29を成形すると共に、上記傾斜面21
への同上シール本体27の対面部に、上記外側突条体29よ
りも半径方向の内方で、同上傾斜面21に向って突出しそ
の突出端がこの傾斜面21に圧接する内側突条体30を成形
し、 上記シール部材22の縦断面で、上記ディスクプレート
23の外周部26を上記傾斜面21に沿うように下方に向って
折り曲げると共に、上記外周部26をその外縁部に向うに
従い上記傾斜面21に漸次接近させ、 上記シール部材22の縦断面で、上記外側突条体29の突
出端を三角形の頂部形状にする一方、上記内側突条体30
の突出端を円弧凸面形状にした点にある。 (作 用) 上記構成による作用は次の如くである。 シール部材22のシール本体27が圧接するヘッドパイプ
3の上端外周部は、下方に進むに従い漸次径方向外方に
拡がるほぼ円錐台状の傾斜面21となっていて、この傾斜
面21はこのステアリングシャフト12の径方向に対して傾
斜している。 このため、上記シール部材22がヘットパイプ3に対し
て多少偏心したとしても、その偏心方向は上記したステ
アリングシャフト12の径方向であることから、上記シー
ル部材22が偏心した寸法Lよりも、この偏心に伴い、こ
のシール部材22のシール本体27が上記傾斜面21に向って
接近する寸法l、もしくは、離反する寸法l′はそれぞ
れ、より小さくなる。 即ち、シール部材22の偏心に伴って生じる傾斜面21へ
のシール本体27の圧接力の増減は、上記シール部材22が
偏心した寸法の割には大きく増減しないこととなる。 また、上記ディスクプレート23の外周部26を包み込む
ようにして上記シール本体27を同上外周部26に取り付け
てある。 このため、第1に、単に上記外周部26の一面側にシー
ル本体27を取り付けた従来の技術に比べて、このシール
本体27の体積を十分に大きくすることができて弾性変形
量を大きくできる。よって、上記シール部材22の偏心量
が大きくても、これに伴い上記傾斜面21に、より接近す
る上記シール本体27の部分は十分に弾性変形して、上記
ヘッドパイプ3の傾斜面21と、シール本体27との間を確
実にシールする。 また、第2に、単に、上記外周部26の一面側にシール
本体27を取り付けた従来に比べて、上記ディスクプレー
ト23の外周部26から上記シール本体27が剥れ落ちるとい
うことは、より確実に防止される。 また、上記シール部材22の縦断面で、上記傾斜面21へ
の上記シール本体27の対面部における半径方向の外端部
に、上記傾斜面21に向って突出しその突出端がこの傾斜
面21に圧接する外側突条体29を成形すると共に、上記傾
斜面21への同上シール本体27の対面部に、上記外側突条
体29よりも半径方向の内方で、同上傾斜面21に向って突
出しその突出端がこの傾斜面21に圧接する内側突条体30
を成形してある。 このため、シール本体27は、その半径方向で上記外側
突条体29と内側突条体30の二点で上記傾斜面21に圧接す
る。 また、上記シール部材22の縦断面で、上記ディスクプ
レート23の外周部26を上記傾斜面21に沿うように下方に
向って折り曲げると共に、上記外周部26をその外縁部に
向うに従い上記傾斜面21に漸次接近させてある。 このため、上記ディスクプレート23の外周部26はその
半径方向で外縁部に向うに従い大きく撓みがちであっ
て、上記傾斜面21に対する上記外側突条体29の圧接力は
上記内側突条体30の圧接力に比べて小さくなりがちであ
るが、上記したように、上記ディスクプレート23の外周
部26が折り曲げられて、これにより、ディスクプレート
23の剛性が向上させられることと、上記外周部26の外縁
部側が予め上記傾斜面21に、より接近させられていると
いうこととから、上記内側突条体30よりも外側突状体29
の圧接力が小さくなるということは抑制される。 よって、上記傾斜面21に対する外側突条体29と内側突
条体30の各圧接力が互いに不均衡になるということが防
止される。 また、上記シール部材22の縦断面で、上記外側突条体
29の突出端を三角形の頂部形状に一方、上記内側突状体
30の突出端を円弧凸面形状にしてある。 このため、上記傾斜面21に対する外側突条体29の圧接
面積は、内側突条体30の圧接面積よりも小さくなりがち
であり、よって、前記したように、傾斜面21に対する上
記外側突条体29の圧接力が小さくなりがちであるとして
も、上記のように圧接面積が小さい分、単位面積当りの
圧力が大きくなり、このため、上記外側突条体29のシー
ル性能が向上する。 (実施例) 以下、この発明の実施例を図面により説明する。 第2図において、1は自動二輪車で、この自動二輪車
1の車体フレーム2はその前端に断面円形のヘッドパイ
プ3を有している。そして、このヘッドパイプ3にフロ
ントフォーク4が操向自在に支承され、このフロントフ
ォーク4の下端が前輪6を支持する一方、上端にはハン
ドル7が取り付けられている。その他、8はエンシン、
9は燃料タンク、10はシートである。 第2図と第3図において、上記ヘットパイプ3がフロ
ントフォーク4を支承する構成について説明する。 上記ヘッドパイプ3にはこのヘッドパイプ3の軸心上
に円形パイプ状のステアリングシャフト12が挿通されて
いる。そして、このステアリングシャフト12は上下一対
の軸受13,14によりヘッドパイプ3に操向自在に支承さ
れている。 上記ステアリングシャフト12の上端はヘッドパイプ3
の上端から突出しており、このステアリングシャフト12
の突出部にリングナット16がねじ付けられている。ま
た、このリングナット16よりも上方の同上ステアリング
シャフト12上端にはアッパブラケット17が外嵌してお
り、更に同上ステアリングシャフト12の上端にはボルト
18がねじ付けられている。 そして、上記リングナット16と上記ボルト18の頭部18
aとの間にこのアッパブラケット17が挟み付けられて締
結されている。このようにしてこのアッパブラケット17
はステアリングシャフト12の上端に固定されている。 一方、ステアリングシャフト12の下端はヘッドパイプ
3の下端から突出しており、この突出部にロアブラケッ
ト19が外嵌して溶接されている。 そして、上記アッパブラケット17とロアブラケット19
とは前記フロントフォーク4に溶接されている。つま
り、これら両ブラケット17,19によりステアリングシャ
フト12がフロントフォーク4を支持し、このフロントフ
ォーク4は前輪6と共にステアリングシャフト12の軸心
回りに操向自在となっている。 上記構成において、ヘッドパイプ3の上端外周部は下
方に進むに従い漸次径方向外方に拡がるほぼ円錐台状の
傾斜面21となっている。一方、上記傾斜面21の上方で、
上記ステアリングシャフト12の上端にはこのステアリン
グシャフト12とほぼ同じ軸心上でこのステアリングシャ
フト12に円環状のシール部材22が外嵌されている。 上記シール部材22は上記ステアリングシャフト12の上
端に外嵌する板金製のディスクプレート23を有してい
る。この場合、ステアリングシャフト12の外周面と上記
ディスクプレート23の内周面との間には多少の隙間があ
り、これによりステアリングシャフト12の上端に対して
ディスクプレート23の外嵌が容易にできるようになって
いる。 また、上記ディスクプレート23の内周部は上記上部軸
受13のアウタレース24と前記リングナット16との間に挟
み付けられてステアリングシャフト12に固着されてい
る。 また、上記シール部材22は、上記ディスクプレート23
の外周部26に取り付けられてこの外周部26と上記傾斜面
21との間に介設されるシール本体27を有している。この
シール本体27はゴム製等の弾性体で上記ディスクプレー
ト23の外周部26をその外縁部から包む込むようにしてこ
の外周部26に焼付などにより取り付けられている。 第1図は、シール部材22の縦断面を示す図であり、こ
の図は、上記シール本体27が傾斜面21に圧接していない
ときの自由状態を示している。 上記第1図で示す上記シール部材22の縦断面で、上記
傾斜面21への上記シール本体27の対面部における半径方
向の外端部に、上記傾斜面21に向って突出しその突出端
がこの傾斜面21に圧接する外側突条体29が成形されてい
る。また、上記傾斜面21への同上シール本体27の対面部
に、上記外側突条体29よりも半径方向の内方で、同上傾
斜面21に向って突出しその突出端がこの傾斜面21に圧接
する内側突状体30に成形されている。 上記シール部材22の縦断面で、上記ディスクレート23
の外周部26は上記傾斜面21に沿うように下方に向って折
り曲げられると共に、上記外周部26はその外縁部に向う
に従い上記傾斜面21に漸次接近させられており、この折
り曲げで、ディスクプレート23に十分の剛性が与えられ
ている。 上記シール部材22の縦断面で、上記外側突条体29の突
出端は三角形の頂部形状にされ、その一方、上記内側突
条体30の突出端は円弧凸面形状とされている。 そして、上記フロントフォーク4の操向に伴って、上
記ステアリングシャフト12がその軸心回りに操向回動さ
せられたとき、このステアリングシャフト12と共にこの
ステアリングシャフト12の軸心回りに回動する上記シー
ル部材22のシール本体27が上記傾斜面21に圧接したま
ま、この傾斜面21を摺動し、これにより、上記ヘッドパ
イプ3の上端外周部である傾斜面21と、上記シール部材
22のシール本体27との間がシールされる。 第1図中実線で示したシール部材22は、同上第1図中
仮想線で示したヘッドパイプ3の軸心上に位置してい
る。この状態から、リングナット16をねじ込み、ディス
クプレート23を前記アウタレース24とリングナット16と
で挟み付けたとき、図中矢印と仮想線とで示すようにシ
ール部材22が、ステアリングシャフト12の軸心に対し第
1図の左方に向って寸法Lだけ偏心したとする。 上記の場合、シール部材22の偏心方向はステアリング
シャフト12の径方向であって、前記傾斜面21はこのステ
アリングシャフト12の径方向に対し傾斜している。この
ため、上記のシール部材22の偏心に伴い、シール本体27
が図中右側の傾斜面21に圧接しようとして、これに接近
する接近寸法lは上記偏心寸法Lよりも小さくなる。 即ち、ステアリングシャフト12に対してシール部材22
を固着したとき、このシール部材22がステアリングシャ
フト12の軸心から偏心し、つまり、上記ヘッドパイプ3
の軸心から偏心したとしても、上記傾斜面21に対するシ
ール本体27の圧接力は上記偏心寸法Lの割には大きく増
加せず、よって、フロントフォーク4の操向操作が重く
なることは抑制され、この操作は軽快にすることができ
る。 一方、上記シール部材22の偏心に伴い、シール本体27
が図中左側の傾斜面21から離れる離反寸法l′は前記接
近寸法lと同寸法であり、これも上記した偏心寸法Lよ
りも小さいものである。 即ち、この場合には、傾斜面21に対するシール本体27
の圧接力は上記偏心寸法Lの割には大きく減少せず、よ
って良好なシール性能が確保される。 (発明の効果) この発明によれば、車体フレーム前端のヘッドパイプ
にフロントフォークを支持するステアリングシャフトを
挿通して、このステアリングシャフトを軸受を介して上
記ヘッドパイプに操向自在に支承させ、上記ステアリン
グシャフトとほぼ同じ軸心上でこのステアリングシャフ
トに円環状のシール部材を外嵌させ、このシール部材を
上記ステアリングシャフトに外嵌されてこのステアリン
グシャフトに支持される板金製のディスクプレートと、
このディスクプレートの外周部に取り付けられてこの外
周部と上記ヘッドパイプの上端外周部との間に介設され
る弾性のシール本体とで構成した自動二輪車におけるス
テアリングシャフトのシール装置において、 上記ヘッドパイプの上端外周部に下方に進むに従い漸
次径方向外方に拡がるほぼ円錐台状の傾斜面とし、上記
ディスクプレートの外周部を包み込むようにして上記シ
ール本体を同上外周部に取り付け、上記シール本体を上
記傾斜面に上記ステアリングシャフトの軸心回りで摺動
自在となるよう圧接させてあり、次の効果がある。 即ち、シール部材のシール本体が圧接するヘッドパイ
プの上端外周部は、下方に進むに従い漸次径方向外方に
拡がるほぼ円錐台状の傾斜面となっていて、この傾斜面
はこのステアリングシャフトの径方向に対して傾斜して
いる。 このため、上記シール部材がヘッドパイプに対して多
少偏心したとしても、その偏心方向は上記したステアリ
ングシャフトの径方向であることから、上記シール部材
が偏心した寸法よりも、この偏心に伴い、このシール部
材のシール本体が上記傾斜面に向って接近する寸法、も
しくは、離反する寸法はそれぞれ、より小さくなる。 即ち、シール部材の偏心に伴って生じる傾斜面へのシ
ール本体の圧接力の増減は、上記シール部材が偏心した
寸法の割には大きく増減しないこととなる。 よって、上記のように圧接力の増加が抑制されること
から、フロントフォークの操向操作は軽快に保たれ、ま
た、これとは逆に圧接力の減少が抑制されることから、
良好なシール性能が確保される。 また、上記ディスクプレートの外周部を包み込むよう
にして上記シール本体を同上外周部に取り付けてある。 このため、第1に、単に上記外周部の一面側にシール
本体を取り付けた従来の技術に比べて、このシール本体
の体積を十分に大きくすることができて弾性変形量を大
きくできる。よって、上記シール部材の偏心量が大きく
ても、これに伴い上記傾斜面に、より接近し、もしくは
離反する上記シール本体の各部分は十分に弾性変形し
て、上記ヘッドパイプの傾斜面と、シール本体との間を
確実にシールし、つまり、上記偏心が吸収されてシール
性能の向上が達成される。 また、第2に、単に、上記外周部の一面側にシール本
体を取り付けた従来に比べて、上記ディスクプレートの
外周部から上記シール本体が剥れ落ちるということは、
より確実に防止される。 また、上記シール部材の縦断面で、上記傾斜面への上
記シール本体の対面部における半径方向の外端部に、上
記傾斜面に向って突出しその突出端がこの傾斜面に圧接
する外側突条体を成形すると共に、上記傾斜面への同上
シール本体の対面部に、上記外側突条体よりも半径方向
の内方で、同上傾斜面に向って突出しその突出端がこの
傾斜面に圧接する内側突条体を成形してある。 このため、シール本体は、その半径方向で上記外側突
条件と内側突条体の二点で上記傾斜面に圧接することか
ら、単に一点で圧接していた従来の技術に比べて上記シ
ール性能が向上する。 また、上記シール部材の縦断面で、上記ディスクプレ
ートの外周部を上記傾斜面に沿うように下方に向って折
り曲げると共に、上記外周部をその外縁部に向うに従い
上記傾斜面に漸次接近させてある。 このため、上記ディスクプレートの外周部はその半径
方向で外縁部に向うに従い大きく撓みがちであって、上
記傾斜面に対する上記外側突条体の圧接力は上記内側突
条体の圧接力に比べて小さくなりがちであるが、上記し
たように、上記ディスクプレートの外周部が折り曲げら
れて、これにより、このディスクプレートの剛性が向上
させることと、上記外周部の外縁部側が予め上記傾斜面
に、より接近させられているということとから、上記デ
ィスクプレートの撓みにより、内側突条体よりも外側突
条体の圧接力が小さくなる、ということは抑制される。 よって、上記傾斜面に対する外側突条体と内側突条体
の各圧接力が互いに不均衡になるということが防止され
て、それぞれに所定のシール性能が確保され、このた
め、上記シール性能が全体として向上することとなる。 また、上記シール部材の縦断面で、上記外側突状体の
突出端を三角形の頂部形状にする一方、上記内側突条体
の突出端を円弧凸面形状にしてある。 このため、上記傾斜面に対する外側突条体の圧接面積
は、内側突条体の圧接面積よりも小さくなりがちであ
る。 よって、前記したように、傾斜面に対する上記外側突
条体の圧接力が小さくなりがちであるとしても、上記の
ように圧接面積が小さい分、単位面積当りの圧力が大き
くなり、このため、上記外側突条体のシール性能が向上
して、上記シール性能が全体として向上することとな
る。
【図面の簡単な説明】 図はこの発明の実施例を示し、第1図は第3図の部分拡
大作用説明図、第2図は自動二輪車の前部側面図、第3
図はヘッドパイプとステアリングシャフトの組付部の正
面縦断面図である。 1……自動二輪車、2……車体フレーム、3……ヘッド
パイプ、4……フロントフォーク、12……ステアリング
シャフト、13……軸受、14……軸受、21……傾斜面、22
……シール部材、23……ディスクプレート、26……外周
部、27……シール本体、29……外側突条体、30……内側
突条体。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.車体フレーム前端のヘッドパイプにフロントフォー
    クを支持するステアリングシャフトを挿通して、このス
    テアリングシャフトを軸受を介して上記ヘッドパイプに
    操向自在に支承させ、上記ステアリングシャフトとほぼ
    同じ軸心上でこのステアリングシャフトに円環状のシー
    ル部材を外嵌させ、このシール部材を上記ステアリング
    シャフトに外嵌されてこのステアリングシャフトに支持
    される板金製のディスクプレートと、このディスクプレ
    ートの外周部に取り付けられてこの外周部と上記ヘッド
    パイプの上端外周部との間に介設される弾性のシール本
    体とで構成した自動二輪車におけるステアリングシャフ
    トのシール装置において、 上記ヘッドパイプの上端外周部を下方に進むに従い漸次
    径方向外方に拡がるほぼ円錐台状の傾斜面とし、上記デ
    ィスクプレートの外周部を包み込むようにして上記シー
    ル本体を同上外周部に取り付け、上記シール本体を上記
    傾斜面に上記ステアリングシャフトの軸心回りで摺動自
    在となるよう圧接させ、 上記シール部材の縦断面で、上記傾斜面への上記シール
    本体の対面部における半径方向の外端部に、上記傾斜面
    に向って突出しその突出端がこの傾斜面に圧接する外側
    突条体を形成すると共に、上記傾斜面への同上シール本
    体の対面部に、上記外側突条体よりも半径方向の内方
    で、同上傾斜面に向って突出しその突出端がこの傾斜面
    に圧接する内側突条体を成形し、 上記シール部材の縦断面で、上記ディスクプレートの外
    周部を上記傾斜面に沿うように下方に向って折り曲げる
    と共に、上記外周部をその外縁部に向うに従い上記傾斜
    面に漸次接近させ、 上記シール部材の縦断面で、上記外側突状体の突出端を
    三角形の頂部形状にする一方、上記内側突条体の突出端
    を円弧凸面形状にした自動二輪車におけるステアリング
    シャフトのシール装置。
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