JP2766601B2 - タンデム圧延機における板プロフイール制御方法および装置 - Google Patents

タンデム圧延機における板プロフイール制御方法および装置

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JP2766601B2
JP2766601B2 JP5064381A JP6438193A JP2766601B2 JP 2766601 B2 JP2766601 B2 JP 2766601B2 JP 5064381 A JP5064381 A JP 5064381A JP 6438193 A JP6438193 A JP 6438193A JP 2766601 B2 JP2766601 B2 JP 2766601B2
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淳也 早川
俊典 三喜
正樹 大塚
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
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Nisshin Steel Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タンデム圧延機におけ
る被圧延材の板プロフイール、すなわち断面形状を制御
するための方法および装置に関し、もっと詳しくは、そ
のタンデム圧延機に備えられている複数のスタンドを構
成するミルのうち、少なくとも1つのミルは、いわゆる
6Hiミルと呼ばれる6段ミルであるタンデム圧延機に
おける板プロフイール制御方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、被圧延材2の板プロフイール
制御には、図8に示されるようにワークロール1a,1
bをその軸線方向に沿う断面が台形になるように研削し
た、いわゆるテーパーロールを用いた方法が多く知られ
ている。この方法は、圧延で生じるエッジドロップの主
要因であるロール偏平を吸収し、その効果は従来から認
められている。
【0003】このような従来の技術では下記のような問
題点A,B,Cがある。
【0004】A、ワークロールシフトを有しない、ある
いはシフトストロークの極めて小さい圧延機では、テー
パーワークロールを用いる場合、 材料の幅変化に対応できない。対応するためには、ロ
ール種類の保有数を大幅に増加させ、頻繁にロール替え
が発生し、生産性の低下を招く。
【0005】プロフイール制御(改善)すべきでない
材料については、テーパーワークロールを使用できず、
全く異なる圧延チャンスとしなければならず、結果とし
てと同様の問題が生じる。
【0006】すなわち現状6Hiミルであり、ワークロ
ールシフトを有していないか、あるいは、ロールシフト
量が小さい場合には、テーパーロール法によるプロフイ
ール改造を実行する場合、素材幅変更に対応するために
ロール保有数を増加させ、ロール替を増加させ、生産性
の低下に至る。
【0007】B、既存の圧延機の型式に限らず、圧延機
をワークロールシフトミルに改造することは、多大な費
用を要する。さらに機械設計上、不可能な場合も多い。
すなわち、近年、小径ロールによる1スタンド当たりが
高圧下のために、6Hiミルの適用が多いが、ワークロ
ールシフト機構を付与することは新設、改造に限らず設
備費用の増大となる。
【0008】C、圧延機を新設する場合にも、ワークロ
ールシフト機構を備える場合はその費用が大幅に増加す
る。
【0009】一方、1スタンド当たりの圧下量を大きく
すべく、ワークロールの小径化に伴う6Hiミル化は、
総スタンド数を減少させ、総建設費用を抑制するために
多く採用されてきている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、フラ
ットな、すなわち直円柱状のワークロールを用いて、良
好に製品要求毎に所定の板プロフイールを造り込むこと
ができるようにしたタンデム圧延機における板プロフイ
ール制御方法および装置を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、帯状体のタン
デム圧延機において、少なくとも1つのミルが帯状の被
圧延材の上下に直円柱状のワークロール、バックアップ
ロールおよびそれらの中間に位置する軸線方向に変位可
能な中間ロールをそれぞれ配置して構成され、かつワー
クロールに曲げ力を付与するワークロールベンダおよび
中間ロールに曲げ力を付与する中間ロールベンダを備え
る6段ミルであり、被圧延材の板幅方向の板プロフイー
ル制御モードを、予め定める第1〜第3板プロフイール
制御モードから1つを選択して設定するステップと、被
圧延材のコイルトップ部を予め定める第1圧延速度で圧
延しながら、被圧延材の素材プロフイール、寸法および
目標板プロフイールに基づいて定められる中間ロール変
位量、ワークロールベンダ力および中間ロールベンダ力
から成る圧延条件をプリセットするステップと、前記第
1板プロフイール制御モードが設定された場合には、プ
リセット後、前記プリセットした圧延条件に固定したま
ま、予め定める第1圧延速度よりも高速の第2圧延速度
まで増速して被圧延材の全長にわたって圧延するステッ
プと、前記第2板プロフイール制御モードが設定された
場合には、プリセット後、被圧延材の圧延後の板プロフ
イールを計測し、前記求めたコイルトップ部の板プロフ
イールが前記目標板プロフイールを満たしていれば、前
記プリセットした圧延条件に固定したまま第2圧延速度
まで増速して被圧延材の全長にわたって圧延し、前記コ
イルトップ部の板プロフイールが前記目標板プロフイー
ルを満たしていなければ、それを満たすように第1圧延
速度で圧延しながら前記圧延条件を制御し、前記コイル
トップ部の板プロフイールが前記目標板プロフイールを
満たせば、その時点における圧延条件に固定したまま第
2圧延速度まで増速して被圧延材のコイルエンド部まで
圧延するステップと、前記第3板プロフイール制御モー
ドが設定された場合には、プリセット後、被圧延材の圧
延後の板プロフイールを計測し、前記求めた板プロフイ
ールが前記目標板プロフイールを満たすように前記圧延
条件を被圧延材の全長にわたって制御するステップとを
含むことを特徴とするタンデム圧延機における板プロフ
イール制御方法である。
【0012】また本発明は、タンデム圧延機における被
圧延材の板幅方向の板プロフイール制御装置において、
少なくとも1つのミルは帯状の被圧延材の上下に直円柱
状のワークロール、バックアップロールおよびそれらの
間に位置する軸線方向に変位可能な中間ロールをそれぞ
れ配置して構成され、かつワークロールに曲げ力を付与
するワークロールベンダおよび中間ロールに曲げ力を付
与する中間ロールベンダを備える6段ミルであり、中間
ロールを軸線方向に変位させる駆動手段と、タンデム圧
延機の最終段の出側に設けられ、被圧延材の圧延後の幅
方向板厚を計測する板プロフイール検出手段と、被圧延
材の板プロフイール制御モードを予め定める第1〜第3
板プロフイール制御モードから1つを選択して設定する
モード設定手段と、被圧延材の圧延速度を予め定める第
1圧延速度とそれよりも高速の第2圧延速度とに変化さ
せて制御する速度制御手段と、中間ロール変位量、ワー
クロールベンダ力および中間ロールベンダ力から成る圧
延条件をプリセットし、モード設定手段の出力に応答し
て第1板プロフイール制御モードが設定されたときに
は、前記プリセットした圧延条件を固定したまま圧延
し、第2板プロフイール制御モードが設定されたときに
は被圧延材のコイルトップ部の板プロフイールが予め定
める目標プロフイールを満たすように前記圧延条件を制
御し、前記コイルトップ部の板プロフイールが目標プロ
フイールを満たせば、その時点における圧延条件を固定
してコイルエンド部まで圧延し、第3板プロフイール制
御モードが設定されたときには、被圧延材の板プロフイ
ールが目標プロフイールを満たすように前記圧延条件を
被圧延材全長にわたって制御する制御手段とを含むこと
を特徴とするタンデム圧延機における板プロフイール制
御装置である。
【0013】
【作用】本発明に従えば、板プロフイール制御モードを
選択することができるので、製品要求毎に適正な板プロ
フイール制御モードを選択して要求レベルに応じた所定
の板プロフイールを確実に造り込むことができる。また
板プロフイール制御がプリセットおよびフィードバック
制御によって行われるので、板プロフイールを目標板プ
ロフイールに精度よく制御することができる。さらに第
1および第2板プロフイール制御モードの場合には圧延
速度の低い第1圧延速度で圧延する期間および回数が少
なくなるので、圧延能率および生産性を大幅に向上する
ことができる。さらにまたワークロールが直円柱状のフ
ラットロールであるので、テーパワークロールのように
被圧延材の板幅に対応して多数のロールを保有する必要
がなく、テーパワークロールを用いる場合に比べてロー
ル保有数およびロール替え頻度を大幅に低減することが
できる。また本発明に従えば、モード設定手段は、板プ
ロフイール制御モードを設定し、速度制御手段は圧延速
度を予め定める値に制御し、制御手段は板プロフイール
検出手段の出力である板プロフイールが目標板プロフイ
ールを満たすように駆動手段を制御する。このようにタ
ンデム圧延機の板プロフイール制御装置には板プロフイ
ールを精度よく制御するための手段が備えられているの
で、被圧延材の種類に拘わらず板プロフイール制御を効
率的に行うことができる。
【0014】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の全体の系統図で
ある。帯状の鋼板3は、入側の板プロフイール検出手段
4によってその横断面の厚みが検出され、ルーパ5を経
て、タンデム圧延機6で圧延され、その出側に設けられ
たもう1つの板プロフイール検出手段7によって圧延後
の鋼板3の横断面が検出される。板プロフイール検出手
段4,7は、たとえばX線源を鋼板3の幅方向(図1の
紙面に垂直方向)に移動し、その厚みの分布を検出する
構成を有していてもよく、またはその他の構成を有して
いてもよい。
【0015】タンデム圧延機6は複数(図1では4)の
スタンド8〜11を含み、これらの各スタンド8〜11
のうちのすべてまたはその一部、たとえばこの実施例で
は全てのスタンド8〜11が、6段ミルである。
【0016】図2はスタンド8が6段ミルで構成された
ときのスタンド8の入側から見た簡略化した断面図であ
る。この6段ミル12は、被圧延材である鋼板3の上下
に、ワークロール13a,13b、中間ロール14a,
14bおよびバックアップロール15a,15bがそれ
ぞれ配置されて構成される。ワークロール13a,13
bは直円柱状のフラットロールであり、テーパは形成さ
れていない。以下の説明において、総括的に述べるとき
には、添え字a,bを省略して数字だけを用いることが
ある。ワークロール13とバックアップロール15と
は、それらの軸線方向(図1の紙面に垂直方向、図2の
左右方向)には変位しないように構成されており、中間
ロール14は、それらの軸線方向に変位可能に構成され
る。
【0017】図3は、中間ロール14a付近の側方から
見た断面図である。スタンド8には、案内突部17,1
8が形成され、この案内突部17,18には、シフトブ
ロック19が設けられ、このシフトブロック19は、中
間ロール14aの軸線方向に、すなわち図3の紙面に垂
直方向に、変位可能に設けられる。中間ロール14a
は、ベアリングチョック20によって回転自在に支持さ
れており、このベアリングチョック20は中間ロールベ
ンダを構成する油圧シリンダ21によって上下に変位可
能である。さらにシフトブロック19には駆動手段であ
る油圧シリンダ22が設けられ、この油圧シリンダ22
は、シフトブロック19、ベアリングチョック20およ
び中間ロール14aを、その中間ロール14aの軸線方
向に移動調整可能である。
【0018】再び図1を参照して、モード設定手段であ
る入力手段23からは、たとえば鋼板3の板プロフイー
ル制御モードや鋼板3の素材プロフイールなどの素材デ
ータが入力されて、上位コンピュータ24に与えられ、
この上位コンピュータ24と、プロセスコンピュータ2
5とには、入側の板プロフイール検出手段4の出力が与
えられ、またこのプロセスコンピュータ25の出力は圧
延機制御手段26に与えられる。この制御手段26に
は、出側の板プロフイール検出手段7の出力もまた与え
られる。こうして制御手段26には、素材データと、圧
延後の板プロフイール、圧延後の板厚などの製造データ
とが与えられ、また各板プロフイール検出手段4,7の
出力が与えられ、これによって制御手段26は、スタン
ド8における中間ロール14aの油圧シリンダ22を駆
動してたとえば図2に示されるように中間ロール14a
を軸線方向に左方寄りに変位させる。中間ロール14b
は、前記中間ロール14aとは軸線方向の相互に逆方
向、すなわち図2の右方に、油圧シリンダ22と同様な
構成を有する駆動手段である油圧シリンダ27によって
駆動される。このようにして、各中間ロール14a,1
4bは、軸線方向に相互に逆方向に変位されるように、
制御手段26によって制御される。ワークロール13a
に関してもまた、ベアリングチョックおよびベンダが、
中間ロール14aと同様にして設けられ、またバックア
ップロール15aに関してもベアリングチョックが設け
られるがこれらの軸線方向の変位は阻止された構成とす
る。また下側のワークロール13b、中間ロール14b
およびバックアップロール15bに関してもまた上下が
ほぼ対象な構成となっている。
【0019】図4は、制御手段26の動作を説明するた
めのフローチャートである。ステップs0において、プ
ロセスコンピュータ25に、前述のように情報が入力さ
れると、それに基づいてステップs1では圧延条件が設
定、すなわちプリセットされる。前記プリセットされる
圧延条件は、スタンド8における6段ミル12のシリン
ダ22による中間ロール14aの軸線方向の変位量、お
よび中間ロールベンダを構成する油圧シリンダ21のベ
ンダ力およびワークロール13aの前記油圧シリンダ2
1と同様な構成を有するシリンダを備えるワークロール
ベンダのベンダ力などである。これらの設定値は主とし
て、鋼板3の寸法、素材プロフイールおよび後工程ある
いは製品仕様から決定される目標板プロフイールによっ
て決定される。
【0020】ここでは大きく次の3つの板プロフイール
制御モードによって、圧延条件の設定を行う。
【0021】
【表1】
【0022】ステップs2において、板プロフイール制
御モード1であることが判断されたときには、モード1
が選択され、ステップs7に移り、6段ミル12の圧延
条件を前記プリセットした圧延条件に固定して、鋼板3
の全長にわたって圧延を行う。
【0023】ステップs2において、板プロフイール制
御モード2またはモード3であることが判断されると、
ステップs3に移り、モード2であるときには、出側の
板プロフイール検出手段7の出力による実測された板プ
ロフイールが、ステップs4で得られ、次のステップs
5では、その実測された板プロフイールが、目標板プロ
フイールの範囲内であるかどうかが判断され、一致して
いればステップs7に移り、その圧延条件を固定にして
鋼板3の全長にわたって圧延を行う。目標の板プロフイ
ール範囲外であることがステップs5で判断されると、
次のステップs6に移り、6段ミル12の圧延条件を変
更する。たとえばエッジアップ、すなわち鋼板3の圧延
後のエッジの板厚が希望する値よりも大きな値になって
いるときには、このステップs6において、予め定める
優先順位に従い、6段ミル12の中間ロール14の軸線
方向の位置、中間ロールベンダ21およびワークロール
13のベンダを駆動して変更しながら、圧延後の板プロ
フイールを観察し、ステップs4に戻る。このステップ
s4からステップs5,ステップs6を経て再度ステッ
プs4に戻る動作はステップs5の判断が肯定になるま
で繰返される。なおこの間の板プロフイール制御は、フ
ィードバック制御によって行われる。このエッジアップ
が解消された時点では、ステップs4,ステップs5を
経てステップs7に移り、その時点における6段ミル1
2の圧延条件を固定して圧延を鋼板3のコイルエンド部
まで続行する。トップ部、すなわち鋼板3のコイルの先
端部付近において、エッジアップがないときには、当初
条件で圧延を続行する。
【0024】板プロフイール制御モード3の場合、ステ
ップs3からステップs8に移り、鋼板3のコイル全長
にわたり、目標とする板プロフイールとするように、6
段ミル12の圧延条件を、ステップs8からステップs
11の順序で動作が行われる。
【0025】図5は、鋼板3の運転状態を示すグラフで
あり、図6および図7は、その圧延後の鋼板3のエッジ
付近のプロフイールを示すグラフである。時刻t1以前
では、先行する鋼板3のコイルエンド部は予め定める第
2圧延速度V1で圧延されており、後続の鋼板3のコイ
ルトップ部は第2圧延速度よりも低速の予め定める第1
圧延速度V2で圧延が行われ、時刻t2〜t3の期間に
おいて、第1圧延速度V2で圧延しながら、たとえば時
刻t2aまでに前記圧延条件のプリセットが行われ、時
刻t2a〜t2bで圧延条件の設定変更が行われる。時
刻t3〜t4において、速度が再び上昇され、時刻t4
以降では、鋼板3は第2圧延速度V1で走行されて圧延
が行われる。なお、圧延速度は速度制御手段(図示せ
ず)によって第1圧延速度V2と第2圧延速度V1とに
変化させて制御される。
【0026】ステップs8においてコイルのエンドでな
いときには、ステップs9に移り、圧延後の板プロフイ
ールの実測が行われ、ステップs10において目標とす
る板プロフイールの範囲内であれば、ステップs8に戻
り、目標とする板プロフイールの範囲の外であれば、ス
テップs11に移り、6段ミル12の圧延条件の変更が
行われる。このステップs8からステップs11をめぐ
る動作は、コイルのエンドに達するまで繰返される。な
おこの間の板プロフイール制御は、フィードバック制御
によって行われる。前述のように前記モード2では、コ
イルトップ部が目標板プロフイールを満たせば、その時
点における圧延条件に固定して圧延が続行される。以下
にこの動作をさらに詳しく説明する。前記モード2の設
定時に、コイルトップ部をプリセットした圧延条件で、
かつ第1圧延速度V2で圧延した結果、図6に上下の破
線で囲まれた斜線で示される目標とする板プロフイール
の範囲28内に対して、実線29で示される板プロフイ
ールが実測されたとき、このときにはエッジアップであ
り、これは品質上好ましくない。このエッジアップを解
消するために、6段ミル12の中間ロール14aの軸線
方向の位置を移動調整するために油圧シリンダ22を駆
動し、またその中間ロール14aのベンダを構成する油
圧シリンダ21を操作し、さらにまたワークロール13
aのためのベンダを操作し、このことはワークロール1
3bおよび中間ロール14bに関してもまた同様であ
る。こうしてたとえば図1における第1〜第3のスタン
ド8,9,10の中間ロール14の軸線方向の位置を変
化したとき、図7に示されるように、目標とする板プロ
フイールの範囲28内で実測値30が得られたとき、エ
ッジアップが解消されたものとし、その後、その条件を
固定して第2圧延速度V1で圧延を続けてゆく。この圧
延条件の設定変更は、図5における時刻t2〜t3にお
いて行われる。現実的には、1コイル内で、圧延条件お
よび素材の板プロフイールが大幅に変わることは少な
い。したがって1コイル内で圧延条件を固定しても、圧
延後の板プロフイールのコイル内変動は少なく、したが
ってモード2による圧延機6の制御で実用上、充分であ
る。このように板プロフイール制御が制御モードを選択
することによって行われるので、製品要求毎に適正な制
御モードを選択して要求レベルに応じた所定の板プロフ
イールを確実に造り込むことができる。またプリセット
およびフィードバック制御によって板プロフイールの制
御が行われるので、板プロフイールを目標板プロフイー
ルに精度よく制御することができる。その結果、板幅端
部の板厚不良を低減することができ、製造歩留が向上す
る。さらに前記モード1およびモード2の場合には、圧
延速度の低い第1圧延速度で圧延する期間および回数が
少ないので、圧延能率および生産性を大幅に向上するこ
とができる。さらにまた、ワークロールが直円柱状のフ
ラットロールであるので、テーパワークロールのように
鋼板3の板幅に対応して多数のロールを保有する必要が
なく、テーパロールを用いる場合に比べてロール保有数
およびロール替え頻度を大幅に低減することができる。
なお前記入側の板プロフイール検出手段4の出力は、鋼
板3のトップ部の素材プロフイールデータとして用いる
ことができる。またその出力に基づいて鋼板3の板プロ
フイールのフィードフォワード制御を行うこともでき
る。さらに入側と出側の両方に板プロフイール検出手段
4,7を設けることによってフィードフォワード制御と
フィードバック制御を同時に行うことができ、板プロフ
イールの制御精度を大幅に向上することができる。
【0027】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、タンデム
圧延機における板プロフイール制御が製品要求毎に適正
な制御モードを選択することによって行われるので、要
求レベルに応じた所定の板プロフイールを確実に造り込
むことができ、過剰品質を回避することができる。また
板プロフイールを目標板プロフイールに精度よく制御す
ることができるので、板幅端部の板厚不良を低減するこ
とができ、製造歩留が大幅に向上する。さらに圧延速度
の低い第1圧延速度で圧延する期間および回数を低減す
ることができるので、圧延能率および生産性を大幅に向
上することができる。さらにまた被圧延材の板幅に対応
して多数のロールを保有する必要がないので、テーパロ
ールを用いる場合に比べてロール保有数およびロール替
え頻度を大幅に低減することができる。したがってロー
ル替えに伴う生産性の低下を防止することができる。ま
た本発明によれば、タンデム圧延機の板プロフイール制
御装置には板プロフイール制御のための適正な手段が備
えられているので、被圧延材の種類に拘わらず板プロフ
イール制御を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の全体の系統図である。
【図2】圧延機6のスタンド8における6段ミル12を
正面から見た簡略化した断面図である。
【図3】中間ロール14a付近の断面図である。
【図4】圧延機制御手段26の動作を説明するためのフ
ローチャートである。
【図5】コイル替え時の鋼板3の速度を示す図である。
【図6】エッジアップが生じた状態を示す鋼板3の側部
の板厚を示すグラフである。
【図7】エッジアップが解消されて適切な板プロフイー
ルが達成されたときの状態を示す板厚を示すグラフであ
る。
【図8】先行技術におけるテーパーワークロール1a,
1bを示す一部の断面図である。
【符号の説明】
3 鋼板 4,7 板プロフイール検出手段 6 タンデム圧延機 8〜11 スタンド 12 6段ミル 13a,13b ワークロール 14a,14b 中間ロール 15a,15b バックアップロール 20 ベアリングチョック 21 中間ロールベンダを構成する油圧シリンダ 22 油圧シリンダ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−58047(JP,A) 特開 昭53−108862(JP,A) 特開 昭60−46804(JP,A) 特開 昭62−230416(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21B 37/38 - 37/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状体のタンデム圧延機において、 少なくとも1つのミルが帯状の被圧延材の上下に直円柱
    状のワークロール、バックアップロールおよびそれらの
    中間に位置する軸線方向に変位可能な中間ロールをそれ
    ぞれ配置して構成され、かつワークロールに曲げ力を付
    与するワークロールベンダおよび中間ロールに曲げ力を
    付与する中間ロールベンダを備える6段ミルであり、 被圧延材の板幅方向の板プロフイール制御モードを、予
    め定める第1〜第3板プロフイール制御モードから1つ
    を選択して設定するステップと、 被圧延材のコイルトップ部を予め定める第1圧延速度で
    圧延しながら、被圧延材の素材プロフイール、寸法およ
    び目標板プロフイールに基づいて定められる中間ロール
    変位量、ワークロールベンダ力および中間ロールベンダ
    力から成る圧延条件をプリセットするステップと、 前記第1板プロフイール制御モードが設定された場合に
    は、プリセット後、前記プリセットした圧延条件に固定
    したまま、予め定める第1圧延速度よりも高速の第2圧
    延速度まで増速して被圧延材の全長にわたって圧延する
    ステップと、 前記第2板プロフイール制御モードが設定された場合に
    は、プリセット後、被圧延材の圧延後の板プロフイール
    を計測し、前記求めたコイルトップ部の板プロフイール
    が前記目標板プロフイールを満たしていれば、前記プリ
    セットした圧延条件に固定したまま第2圧延速度まで増
    速して被圧延材の全長にわたって圧延し、前記コイルト
    ップ部の板プロフイールが前記目標板プロフイールを満
    たしていなければ、それを満たすように第1圧延速度で
    圧延しながら前記圧延条件を制御し、前記コイルトップ
    部の板プロフイールが前記目標板プロフイールを満たせ
    ば、その時点における圧延条件に固定したまま第2圧延
    速度まで増速して被圧延材のコイルエンド部まで圧延す
    るステップと、 前記第3板プロフイール制御モードが設定された場合に
    は、プリセット後、被圧延材の圧延後の板プロフイール
    を計測し、前記求めた板プロフイールが前記目標板プロ
    フイールを満たすように前記圧延条件を被圧延材の全長
    にわたって制御するステップとを含むことを特徴とする
    タンデム圧延機における板プロフイール制御方法。
  2. 【請求項2】 タンデム圧延機における被圧延材の板幅
    方向の板プロフイール制御装置において、 少なくとも1つのミルは帯状の被圧延材の上下に直円柱
    状のワークロール、バックアップロールおよびそれらの
    間に位置する軸線方向に変位可能な中間ロールをそれぞ
    れ配置して構成され、かつワークロールに曲げ力を付与
    するワークロールベンダおよび中間ロールに曲げ力を付
    与する中間ロールベンダを備える6段ミルであり、 中間ロールを軸線方向に変位させる駆動手段と、 タンデム圧延機の最終段の出側に設けられ、被圧延材の
    圧延後の幅方向板厚を計測する板プロフイール検出手段
    と、 被圧延材の板プロフイール制御モードを予め定める第1
    〜第3板プロフイール制御モードから1つを選択して設
    定するモード設定手段と、 被圧延材の圧延速度を予め定める第1圧延速度とそれよ
    りも高速の第2圧延速度とに変化させて制御する速度制
    御手段と、 中間ロール変位量、ワークロールベンダ力および中間ロ
    ールベンダ力から成る圧延条件をプリセットし、モード
    設定手段の出力に応答して第1板プロフイール制御モー
    ドが設定されたときには、前記プリセットした圧延条件
    を固定したまま圧延し、第2板プロフイール制御モード
    が設定されたときには被圧延材のコイルトップ部の板プ
    ロフイールが予め定める目標プロフイールを満たすよう
    に前記圧延条件を制御し、前記コイルトップ部の板プロ
    フイールが目標プロフイールを満たせば、その時点にお
    ける圧延条件を固定してコイルエンド部まで圧延し、第
    3板プロフイール制御モードが設定されたときには、被
    圧延材の板プロフイールが目標プロフイールを満たすよ
    うに前記圧延条件を被圧延材全長にわたって制御する制
    御手段とを含むことを特徴とするタンデム圧延機におけ
    る板プロフイール制御装置。
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