JP2765378B2 - 冷凍装置の油戻し制御装置 - Google Patents
冷凍装置の油戻し制御装置Info
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F25—REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
- F25B—REFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
- F25B2700/00—Sensing or detecting of parameters; Sensors therefor
- F25B2700/21—Temperatures
- F25B2700/2105—Oil temperatures
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- Air Conditioning Control Device (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧縮機から冷媒と共に
吐出された冷凍機油を油分離器で分離し、油分離器で分
離された冷凍機油を圧縮機の吸入側に戻す冷凍装置の油
戻し制御装置の改良に関するものである。
吐出された冷凍機油を油分離器で分離し、油分離器で分
離された冷凍機油を圧縮機の吸入側に戻す冷凍装置の油
戻し制御装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば実開昭63−2058
号公報に開示される如く、圧縮機と凝縮器との間に油分
離器を備え、油分離器の底部と圧縮機の吸入配管とを接
続する油戻し配管に電磁弁を介設し、圧縮機の吸入配管
と油戻し配管との接続部前後の吸入配管の温度差が第1
所定値以上の場合、油戻し配管に介設した電磁弁を閉
じ、圧縮機の吸入配管と油戻し配管との接続部前後の吸
入配管の温度差が第1所定値以下の第2所定値以下の場
合、電磁弁を開くことにより適正な油戻しの制御を行う
技術は、公知のものである。
号公報に開示される如く、圧縮機と凝縮器との間に油分
離器を備え、油分離器の底部と圧縮機の吸入配管とを接
続する油戻し配管に電磁弁を介設し、圧縮機の吸入配管
と油戻し配管との接続部前後の吸入配管の温度差が第1
所定値以上の場合、油戻し配管に介設した電磁弁を閉
じ、圧縮機の吸入配管と油戻し配管との接続部前後の吸
入配管の温度差が第1所定値以下の第2所定値以下の場
合、電磁弁を開くことにより適正な油戻しの制御を行う
技術は、公知のものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のよ
うな油戻しの制御では、吸入配管の温度差が第1所定値
以上になり油戻し配管の電磁弁が閉じて油戻し配管から
の冷凍機油及び冷媒の吸入配管への流入がなくなると、
蒸発器から圧縮機へ向かう吸入ガスの流れにより吸入配
管の温度差はすばやく減少して、吸入配管の温度差が第
2所定値以下になり電磁弁が開く。つまり、油戻し配管
の電磁弁が閉じてから開くまでの時間は、蒸発器から圧
縮機に向かう吸入ガスの流量に関係し、油戻しの状態に
は関係せず、非常に短い時間となる。また、吸入配管の
温度差が第2所定値以下になり油戻し配管の電磁弁が開
いて油戻し配管からの冷凍機油や冷媒の吸入配管への流
入が生じると、吸入配管の温度差は増大して、吸入配管
の温度差が第1所定値以上になると電磁弁が閉じる。つ
まり、油戻し配管の電磁弁が開いてから閉じるまでの時
間は、電磁弁が閉じてから開くまでの非常に短い時間に
油分離器で分離され貯留した冷凍機油が油戻し配管に流
れるまでの時間なので、これも短い時間となる。このこ
とにより、上記の技術では油戻し配管の電磁弁の開閉周
期が非常に短いことにより電磁弁の信頼性が悪化するこ
とになる。また、冷凍機油と共に油戻し配管を通り、圧
縮機の吸入配管にバイパスする冷媒量を少なくするため
に吸入配管の温度差の第1所定値を低く設定するとさら
に油戻し配管の電磁弁の開閉周期が短くなってしまうた
め、油戻し配管を通り、圧縮機の吸入配管への冷媒のバ
イパス量を減少させることが困難であるので、冷凍サイ
クルに有効な冷媒循環量の減少による冷凍能力の低下
と、圧縮機の吸入ガス温度の上昇による圧縮機の信頼性
の低下が問題であった。
うな油戻しの制御では、吸入配管の温度差が第1所定値
以上になり油戻し配管の電磁弁が閉じて油戻し配管から
の冷凍機油及び冷媒の吸入配管への流入がなくなると、
蒸発器から圧縮機へ向かう吸入ガスの流れにより吸入配
管の温度差はすばやく減少して、吸入配管の温度差が第
2所定値以下になり電磁弁が開く。つまり、油戻し配管
の電磁弁が閉じてから開くまでの時間は、蒸発器から圧
縮機に向かう吸入ガスの流量に関係し、油戻しの状態に
は関係せず、非常に短い時間となる。また、吸入配管の
温度差が第2所定値以下になり油戻し配管の電磁弁が開
いて油戻し配管からの冷凍機油や冷媒の吸入配管への流
入が生じると、吸入配管の温度差は増大して、吸入配管
の温度差が第1所定値以上になると電磁弁が閉じる。つ
まり、油戻し配管の電磁弁が開いてから閉じるまでの時
間は、電磁弁が閉じてから開くまでの非常に短い時間に
油分離器で分離され貯留した冷凍機油が油戻し配管に流
れるまでの時間なので、これも短い時間となる。このこ
とにより、上記の技術では油戻し配管の電磁弁の開閉周
期が非常に短いことにより電磁弁の信頼性が悪化するこ
とになる。また、冷凍機油と共に油戻し配管を通り、圧
縮機の吸入配管にバイパスする冷媒量を少なくするため
に吸入配管の温度差の第1所定値を低く設定するとさら
に油戻し配管の電磁弁の開閉周期が短くなってしまうた
め、油戻し配管を通り、圧縮機の吸入配管への冷媒のバ
イパス量を減少させることが困難であるので、冷凍サイ
クルに有効な冷媒循環量の減少による冷凍能力の低下
と、圧縮機の吸入ガス温度の上昇による圧縮機の信頼性
の低下が問題であった。
【0004】本発明は、上記の問題を解決するためにな
されたものであり、その目的は、油戻し配管を通り圧縮
機の吸入側へバイパスする冷媒の流量を抑えながら油戻
しを行うことにより、冷凍装置の冷凍能力及び信頼性の
向上を図ることにある。
されたものであり、その目的は、油戻し配管を通り圧縮
機の吸入側へバイパスする冷媒の流量を抑えながら油戻
しを行うことにより、冷凍装置の冷凍能力及び信頼性の
向上を図ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明の講じた手段は、図1(波線部分を
含まず)に示すように、圧縮機(1)、凝縮器(3)、
膨張弁(4)及び蒸発器(5)を順次接続した冷媒回路
を備えた冷凍装置において、圧縮機(1)と凝縮器
(3)との間に設けられた油分離器(2)と、油分離器
(2)の底部と圧縮機(1)の吸入側とを接続する油戻
し配管(9),(10)と、油戻し配管(9),(1
0)の途中に設けられた流量調節弁(8)と、油戻し配
管(9)における流量調節弁(8)の入口側温度(Te
1)を検出する入口側温度センサー(6)と、油戻し配
管(10)における流量調節弁(8)の出口側温度(T
e2)を検出する出口側温度センサー(7)と、入口側温
度(Te1)と出口側温度(Te2)との温度差(ΔTe)
を算出する温度差算出手段(50)と、温度差算出手段
(50)で算出された温度差(ΔTe)に基づいて流量
調節弁(8)の開度を調節する弁開度調節手段(51)
とを設ける構成としたものである。
め、請求項1の発明の講じた手段は、図1(波線部分を
含まず)に示すように、圧縮機(1)、凝縮器(3)、
膨張弁(4)及び蒸発器(5)を順次接続した冷媒回路
を備えた冷凍装置において、圧縮機(1)と凝縮器
(3)との間に設けられた油分離器(2)と、油分離器
(2)の底部と圧縮機(1)の吸入側とを接続する油戻
し配管(9),(10)と、油戻し配管(9),(1
0)の途中に設けられた流量調節弁(8)と、油戻し配
管(9)における流量調節弁(8)の入口側温度(Te
1)を検出する入口側温度センサー(6)と、油戻し配
管(10)における流量調節弁(8)の出口側温度(T
e2)を検出する出口側温度センサー(7)と、入口側温
度(Te1)と出口側温度(Te2)との温度差(ΔTe)
を算出する温度差算出手段(50)と、温度差算出手段
(50)で算出された温度差(ΔTe)に基づいて流量
調節弁(8)の開度を調節する弁開度調節手段(51)
とを設ける構成としたものである。
【0006】請求項2の発明の講じた手段は、図2に示
すように(波線部分を含まず)、圧縮機(1)、凝縮器
(3)、膨張弁(4)及び蒸発器(5)を順次接続した
冷媒回路を備えた冷凍装置において、圧縮機(1)と凝
縮器(3)との間に設けられた油分離器(2)と、油分
離器(2)の底部と圧縮機(1)の吸入側とを接続する
油戻し配管(9),(10)と、油戻し配管(9),
(10)の途中に設けられた流量調節弁(8)と、油戻
し配管(9)における流量調節弁(8)の入口側温度
(Te1)を検出する入口側温度センサー(6)と、油戻
し配管(10)における流量調節弁(8)の出口側温度
(Te2)を検出する出口側温度センサー(7)と、入口
側温度(Te1)と出口側温度(Te2)との温度差(ΔT
e)を算出する温度差算出手段(50)と、温度差算出
手段(50)で算出された温度差(ΔTe)と設定値
(ΔTex)とを比較する温度差比較手段(52)と、前
記温度差(ΔTe)が設定値(ΔTex)以下の場合、こ
の温度差(ΔTe)を記憶する温度差記憶手段(53)
と、温度差記憶手段(53)が温度差(ΔTe)を記憶
したときから第1所定時間(Ti1)をカウントする第1
タイマー手段(54)と、温度差記憶手段(53)に記
憶されている温度差(ΔTe)と第1タイマー手段(5
4)がカウントアップしたときの温度差算出手段(5
0)で算出された温度差(ΔTe′)との温度差変化値
(ΔTec=ΔTe−ΔTe′)を算出する温度差変化値
算出手段(55)と、温度差変化値算出手段(55)で
算出された温度差変化値(ΔTec=ΔTe−ΔTe′)
に基づいて流量調節弁(8)の開度を調節する弁開度調
節手段(51)とを設ける構成としたものである。
すように(波線部分を含まず)、圧縮機(1)、凝縮器
(3)、膨張弁(4)及び蒸発器(5)を順次接続した
冷媒回路を備えた冷凍装置において、圧縮機(1)と凝
縮器(3)との間に設けられた油分離器(2)と、油分
離器(2)の底部と圧縮機(1)の吸入側とを接続する
油戻し配管(9),(10)と、油戻し配管(9),
(10)の途中に設けられた流量調節弁(8)と、油戻
し配管(9)における流量調節弁(8)の入口側温度
(Te1)を検出する入口側温度センサー(6)と、油戻
し配管(10)における流量調節弁(8)の出口側温度
(Te2)を検出する出口側温度センサー(7)と、入口
側温度(Te1)と出口側温度(Te2)との温度差(ΔT
e)を算出する温度差算出手段(50)と、温度差算出
手段(50)で算出された温度差(ΔTe)と設定値
(ΔTex)とを比較する温度差比較手段(52)と、前
記温度差(ΔTe)が設定値(ΔTex)以下の場合、こ
の温度差(ΔTe)を記憶する温度差記憶手段(53)
と、温度差記憶手段(53)が温度差(ΔTe)を記憶
したときから第1所定時間(Ti1)をカウントする第1
タイマー手段(54)と、温度差記憶手段(53)に記
憶されている温度差(ΔTe)と第1タイマー手段(5
4)がカウントアップしたときの温度差算出手段(5
0)で算出された温度差(ΔTe′)との温度差変化値
(ΔTec=ΔTe−ΔTe′)を算出する温度差変化値
算出手段(55)と、温度差変化値算出手段(55)で
算出された温度差変化値(ΔTec=ΔTe−ΔTe′)
に基づいて流量調節弁(8)の開度を調節する弁開度調
節手段(51)とを設ける構成としたものである。
【0007】請求項3の発明の講じた手段は、上記請求
項2に記載の冷凍装置の油戻し制御装置に加えて、温度
差変化値(ΔTec=ΔTe−ΔTe′)が0℃の場合、
流量調節弁(8)の開度を大きくする弁開度調節手段
(51)を設ける構成としたものである。
項2に記載の冷凍装置の油戻し制御装置に加えて、温度
差変化値(ΔTec=ΔTe−ΔTe′)が0℃の場合、
流量調節弁(8)の開度を大きくする弁開度調節手段
(51)を設ける構成としたものである。
【0008】請求項4の発明の講じた手段は、上記請求
項2又は3に記載の冷凍装置の油戻し制御装置に加え
て、温度差変化値(ΔTec=ΔTe−ΔTe′)が0℃
より大きい場合、流量調節弁(8)の開度をそのままに
する弁開度調節手段(51)を設ける構成としたもので
ある。
項2又は3に記載の冷凍装置の油戻し制御装置に加え
て、温度差変化値(ΔTec=ΔTe−ΔTe′)が0℃
より大きい場合、流量調節弁(8)の開度をそのままに
する弁開度調節手段(51)を設ける構成としたもので
ある。
【0009】請求項5の発明の講じた手段は、上記請求
項2,3又は4に記載の冷凍装置の油戻し制御装置に加
えて、温度差変化値(ΔTec=ΔTe−ΔTe′)が0
℃より小さい場合、流量調節弁(8)の開度を絞る弁開
度調節手段(51)を設ける構成としたものである。
項2,3又は4に記載の冷凍装置の油戻し制御装置に加
えて、温度差変化値(ΔTec=ΔTe−ΔTe′)が0
℃より小さい場合、流量調節弁(8)の開度を絞る弁開
度調節手段(51)を設ける構成としたものである。
【0010】請求項6の発明の講じた手段は、上記請求
項1,2,3,4又は5に記載の冷凍装置の油戻し制御
装置に加えて、図1又は2の波線部分に示すように、圧
縮機(1)が起動したときから第2所定時間(Ti2)を
カウントする第2タイマー手段(56)と、第2タイマ
ー手段(56)がカウントアップするまで流量調節弁
(8)を所定の開度に保持する弁開度調節手段(51)
とを設ける構成としたものである。
項1,2,3,4又は5に記載の冷凍装置の油戻し制御
装置に加えて、図1又は2の波線部分に示すように、圧
縮機(1)が起動したときから第2所定時間(Ti2)を
カウントする第2タイマー手段(56)と、第2タイマ
ー手段(56)がカウントアップするまで流量調節弁
(8)を所定の開度に保持する弁開度調節手段(51)
とを設ける構成としたものである。
【0011】
【作用】図3は、流量調節弁(8)の開度に対する油戻
し配管(9)における流量調節弁(8)の入口側温度
(Te1)と油戻し配管(10)における流量調節弁
(8)の出口側温度(Te2)との温度差(ΔTe)を示
している。入口側温度(Te1)と出口側温度(Te2)と
の間に温度差(ΔTe)が生じるのは、ガス冷媒が油戻
し配管(9),(10)に流れ、流量調節弁(8)を通
過すると、流量調節弁(8)の減圧作用により温度低下
を起こすためである。それに対して、冷凍機油が油戻し
配管(9),(10)に流れ、流量調節弁(8)を通過
しても温度は変化しない。流量調節弁(8)の開度が小
さいときには、冷媒が油戻し配管(9),(10)に流
れず、圧縮機(1)の吸入側へバイパスしないので、温
度差(ΔTe)は、ほぼ0℃である(領域A〜C)。こ
こで、流量調節弁(8)の開度が小さすぎると油戻しが
不充分となる(領域A〜B)。また、流量調節弁(8)
の開度がある大きさ以上になると、冷媒が油戻し配管
(9),(10)に流れ、流量調節弁(8)を通過し、
温度低下を起こすため、温度差(ΔTe)が生じる(領
域C〜E)。このとき、流量調節弁(8)の開度が大き
いほど、油戻し配管(9),(10)中を流れ、流量調
節弁(8)を通過する冷凍機油の流量に対する冷媒の流
量が増加するため、流量調節弁(8)通過後の温度低下
が大きくなり、温度差(ΔTe)が増加する。ここで、
油戻し配管(9),(10)中の冷凍機油の流量に対す
る冷媒の流量が許容できる限界値のときの入口側温度と
出口側温度との温度差を設定値(ΔTex)とする。上記
のことより、図3において流量調節弁(8)の開度によ
って油戻しが不充分となる領域(A〜B),適正な油戻
しが行われる領域(B〜D)及び冷媒のバイパスが許容
量を越える領域(D〜E)に分けることができる。
し配管(9)における流量調節弁(8)の入口側温度
(Te1)と油戻し配管(10)における流量調節弁
(8)の出口側温度(Te2)との温度差(ΔTe)を示
している。入口側温度(Te1)と出口側温度(Te2)と
の間に温度差(ΔTe)が生じるのは、ガス冷媒が油戻
し配管(9),(10)に流れ、流量調節弁(8)を通
過すると、流量調節弁(8)の減圧作用により温度低下
を起こすためである。それに対して、冷凍機油が油戻し
配管(9),(10)に流れ、流量調節弁(8)を通過
しても温度は変化しない。流量調節弁(8)の開度が小
さいときには、冷媒が油戻し配管(9),(10)に流
れず、圧縮機(1)の吸入側へバイパスしないので、温
度差(ΔTe)は、ほぼ0℃である(領域A〜C)。こ
こで、流量調節弁(8)の開度が小さすぎると油戻しが
不充分となる(領域A〜B)。また、流量調節弁(8)
の開度がある大きさ以上になると、冷媒が油戻し配管
(9),(10)に流れ、流量調節弁(8)を通過し、
温度低下を起こすため、温度差(ΔTe)が生じる(領
域C〜E)。このとき、流量調節弁(8)の開度が大き
いほど、油戻し配管(9),(10)中を流れ、流量調
節弁(8)を通過する冷凍機油の流量に対する冷媒の流
量が増加するため、流量調節弁(8)通過後の温度低下
が大きくなり、温度差(ΔTe)が増加する。ここで、
油戻し配管(9),(10)中の冷凍機油の流量に対す
る冷媒の流量が許容できる限界値のときの入口側温度と
出口側温度との温度差を設定値(ΔTex)とする。上記
のことより、図3において流量調節弁(8)の開度によ
って油戻しが不充分となる領域(A〜B),適正な油戻
しが行われる領域(B〜D)及び冷媒のバイパスが許容
量を越える領域(D〜E)に分けることができる。
【0012】請求項1の発明では、入口側温度(Te1)
と出口側温度(Te2)との温度差(ΔTe)を温度差算
出手段(50)で算出し、この温度差(ΔTe)が小さ
い状態で油戻しが行われるように弁開度調節手段(5
1)で流量調節弁(8)の開度を調節することによっ
て、油戻し配管(9),(10)を通り圧縮機(1)の
吸入側へバイパスする冷媒の流量を抑えながら、油戻し
を行うことが可能であり、冷凍装置の冷凍能力及び信頼
性が向上する。
と出口側温度(Te2)との温度差(ΔTe)を温度差算
出手段(50)で算出し、この温度差(ΔTe)が小さ
い状態で油戻しが行われるように弁開度調節手段(5
1)で流量調節弁(8)の開度を調節することによっ
て、油戻し配管(9),(10)を通り圧縮機(1)の
吸入側へバイパスする冷媒の流量を抑えながら、油戻し
を行うことが可能であり、冷凍装置の冷凍能力及び信頼
性が向上する。
【0013】請求項2の発明では、入口側温度(Te1)
と出口側温度(Te2)との温度差(ΔTe)を温度差算
出手段(50)で算出し、この温度差(ΔTe)と設定
値(ΔTex)とを温度差比較手段(52)で比較し、温
度差(ΔTe)が設定値(ΔTex)以下で、油戻し配管
(9),(10)中の冷凍機油の流量に対する冷媒の流
量が許容量を越えない場合は、この温度差(ΔTe)を
温度差記憶手段(53)で記憶し、第1タイマー手段
(54)で温度差記憶手段(53)が温度差(ΔTe)
を記憶したときから第1所定時間(Ti1)をカウント
し、第1タイマー手段(54)がカウントアップすれ
ば、再度入口側温度(Te1′)と出口側温度(Te2′)
を検出し、温度差算出手段(50)で温度差(ΔT
e′)を算出する。次に、温度差記憶手段(53)で記
憶した温度差(ΔTe)に対する新たに温度差算出手段
(50)で算出した温度差(ΔTe′)の温度差変化値
(ΔTec=ΔTe−ΔTe′)を温度差変化値算出手段
(55)で算出する。この温度差変化値(ΔTec=ΔT
e−ΔTe′)は、油戻し配管(9),(10)中の冷
凍機油の流量に対する冷媒の流量の変化に関係している
ので、温度差変化値(ΔTec=ΔTe−ΔTe′)に基
づいて運転状況の変化により油戻し配管(9),(1
0)中の冷凍機油の流量に対する冷媒の流量が増加して
いないか、油戻しが不充分でないかをチェックし、適正
な油戻しが行われるように弁開度調節手段(51)で流
量調節弁(8)の開度を調節することによって、油戻し
配管(9),(10)を通り圧縮機(1)の吸入側へバ
イパスする冷媒の流量を抑えながら、適正な油戻しを行
うことが可能であり、冷凍装置の冷凍能力及び信頼性が
向上する。
と出口側温度(Te2)との温度差(ΔTe)を温度差算
出手段(50)で算出し、この温度差(ΔTe)と設定
値(ΔTex)とを温度差比較手段(52)で比較し、温
度差(ΔTe)が設定値(ΔTex)以下で、油戻し配管
(9),(10)中の冷凍機油の流量に対する冷媒の流
量が許容量を越えない場合は、この温度差(ΔTe)を
温度差記憶手段(53)で記憶し、第1タイマー手段
(54)で温度差記憶手段(53)が温度差(ΔTe)
を記憶したときから第1所定時間(Ti1)をカウント
し、第1タイマー手段(54)がカウントアップすれ
ば、再度入口側温度(Te1′)と出口側温度(Te2′)
を検出し、温度差算出手段(50)で温度差(ΔT
e′)を算出する。次に、温度差記憶手段(53)で記
憶した温度差(ΔTe)に対する新たに温度差算出手段
(50)で算出した温度差(ΔTe′)の温度差変化値
(ΔTec=ΔTe−ΔTe′)を温度差変化値算出手段
(55)で算出する。この温度差変化値(ΔTec=ΔT
e−ΔTe′)は、油戻し配管(9),(10)中の冷
凍機油の流量に対する冷媒の流量の変化に関係している
ので、温度差変化値(ΔTec=ΔTe−ΔTe′)に基
づいて運転状況の変化により油戻し配管(9),(1
0)中の冷凍機油の流量に対する冷媒の流量が増加して
いないか、油戻しが不充分でないかをチェックし、適正
な油戻しが行われるように弁開度調節手段(51)で流
量調節弁(8)の開度を調節することによって、油戻し
配管(9),(10)を通り圧縮機(1)の吸入側へバ
イパスする冷媒の流量を抑えながら、適正な油戻しを行
うことが可能であり、冷凍装置の冷凍能力及び信頼性が
向上する。
【0014】請求項3の発明では、請求項2の発明に加
えて、温度差変化値(ΔTec=ΔTe−ΔTe′)が0
℃の場合は、弁開度調節手段(51)で流量調節弁
(8)の開度を大きくすることによって冷凍装置の信頼
性が向上する。ここで、温度差変化値(ΔTec=ΔTe
−ΔTe′)が0℃の場合には、図4の○に示すように
適正な油戻しが行われ第1タイマー手段(54)のカウ
ント開始時の温度差(ΔTe)とカウントアップ時の温
度差(ΔTe′)とが同じである場合と、図5の○に示
すように流量調節弁(8)の開度が小さく油戻しが不充
分である場合とがある。前者の場合は、流量調節弁
(8)の開度をそのままにすれば、適正な油戻しが行わ
れるが、後者の場合は、圧縮機(1)が油切れを起こす
可能性がある。本請求項の発明では上記2つの場合の区
別が付かないので、温度差変化値(ΔTec=ΔTe−Δ
Te′)が0℃の場合には、弁開度調節手段(51)で
流量調節弁(8)の開度を大きくし、油戻し量を多くす
ることにより圧縮機(1)の油切れを防ぎ、冷凍装置の
信頼性が向上する。
えて、温度差変化値(ΔTec=ΔTe−ΔTe′)が0
℃の場合は、弁開度調節手段(51)で流量調節弁
(8)の開度を大きくすることによって冷凍装置の信頼
性が向上する。ここで、温度差変化値(ΔTec=ΔTe
−ΔTe′)が0℃の場合には、図4の○に示すように
適正な油戻しが行われ第1タイマー手段(54)のカウ
ント開始時の温度差(ΔTe)とカウントアップ時の温
度差(ΔTe′)とが同じである場合と、図5の○に示
すように流量調節弁(8)の開度が小さく油戻しが不充
分である場合とがある。前者の場合は、流量調節弁
(8)の開度をそのままにすれば、適正な油戻しが行わ
れるが、後者の場合は、圧縮機(1)が油切れを起こす
可能性がある。本請求項の発明では上記2つの場合の区
別が付かないので、温度差変化値(ΔTec=ΔTe−Δ
Te′)が0℃の場合には、弁開度調節手段(51)で
流量調節弁(8)の開度を大きくし、油戻し量を多くす
ることにより圧縮機(1)の油切れを防ぎ、冷凍装置の
信頼性が向上する。
【0015】請求項4の発明では、請求項2又は3の発
明に加えて、温度差変化値(ΔTec=ΔTe−ΔT
e′)が0℃より大きい場合は、図6又は7の○に示す
ように第1タイマー手段(54)のカウント開始時の温
度差(ΔTe)よりもカウントアップ時の温度差(ΔT
e′)の方が小さく、油戻し配管(9),(10)中の
冷凍機油の流量に対する冷媒の流量が減少したことにな
り、また図7に示す場合でも第1所定時間(Ti1)を適
正に決めることにより、第1タイマー手段(54)のカ
ウントアップ時の油戻しが不充分な状態には至らないの
で、弁開度調節手段(51)で流量調節弁(8)の開度
をそのままにすることによって、油戻し配管(9),
(10)を通り圧縮機(1)の吸入側へバイパスする冷
媒の流量を抑えながら適正な油戻しを行うことが可能で
あり、冷凍装置の冷凍能力及び信頼性が向上する。
明に加えて、温度差変化値(ΔTec=ΔTe−ΔT
e′)が0℃より大きい場合は、図6又は7の○に示す
ように第1タイマー手段(54)のカウント開始時の温
度差(ΔTe)よりもカウントアップ時の温度差(ΔT
e′)の方が小さく、油戻し配管(9),(10)中の
冷凍機油の流量に対する冷媒の流量が減少したことにな
り、また図7に示す場合でも第1所定時間(Ti1)を適
正に決めることにより、第1タイマー手段(54)のカ
ウントアップ時の油戻しが不充分な状態には至らないの
で、弁開度調節手段(51)で流量調節弁(8)の開度
をそのままにすることによって、油戻し配管(9),
(10)を通り圧縮機(1)の吸入側へバイパスする冷
媒の流量を抑えながら適正な油戻しを行うことが可能で
あり、冷凍装置の冷凍能力及び信頼性が向上する。
【0016】請求項5の発明では、請求項2,3又は4
の発明に加えて、温度差変化値(ΔTec=ΔTe−ΔT
e′)が0℃より小さい場合は、図8又は9の○に示す
ように第1タイマー手段(54)のカウント開始時の温
度差(ΔTe)よりもカウントアップ時の温度差(ΔT
e′)の方が大きく、油戻し配管(9),(10)中の
冷凍機油の流量に対する冷媒の流量が増加したことにな
り、図8に示す場合では第1タイマー手段(54)のカ
ウントアップ時の温度差(ΔTe′)が設定値(ΔTe
x)を越え、油戻し配管(9),(10)中の冷凍機油
の流量に対する冷媒の流量が許容量を越えているので弁
開度調節手段(51)で流量調節弁(8)の開度を絞る
ことによって、油戻し配管(9),(10)を通り圧縮
機(1)の吸入側へバイパスする冷媒の流量を少なく
し、また、図9に示す場合では第1タイマー手段(5
4)のカウントアップ時の温度差(ΔTe′)は設定値
(ΔTex)以下であるが油戻し配管(9),(10)中
の冷凍機油の流量に対する冷媒の流量が少ない方がより
適正な油戻しを行うことが出来るので流量調節弁(8)
の開度を絞ることによって、油戻し配管(9),(1
0)を通り圧縮機(1)の吸入側へバイパスする冷媒の
流量を抑えながら適正な油戻しを行うことが可能であ
り、冷凍装置の冷凍能力及び信頼性が向上する。
の発明に加えて、温度差変化値(ΔTec=ΔTe−ΔT
e′)が0℃より小さい場合は、図8又は9の○に示す
ように第1タイマー手段(54)のカウント開始時の温
度差(ΔTe)よりもカウントアップ時の温度差(ΔT
e′)の方が大きく、油戻し配管(9),(10)中の
冷凍機油の流量に対する冷媒の流量が増加したことにな
り、図8に示す場合では第1タイマー手段(54)のカ
ウントアップ時の温度差(ΔTe′)が設定値(ΔTe
x)を越え、油戻し配管(9),(10)中の冷凍機油
の流量に対する冷媒の流量が許容量を越えているので弁
開度調節手段(51)で流量調節弁(8)の開度を絞る
ことによって、油戻し配管(9),(10)を通り圧縮
機(1)の吸入側へバイパスする冷媒の流量を少なく
し、また、図9に示す場合では第1タイマー手段(5
4)のカウントアップ時の温度差(ΔTe′)は設定値
(ΔTex)以下であるが油戻し配管(9),(10)中
の冷凍機油の流量に対する冷媒の流量が少ない方がより
適正な油戻しを行うことが出来るので流量調節弁(8)
の開度を絞ることによって、油戻し配管(9),(1
0)を通り圧縮機(1)の吸入側へバイパスする冷媒の
流量を抑えながら適正な油戻しを行うことが可能であ
り、冷凍装置の冷凍能力及び信頼性が向上する。
【0017】請求項6の発明では、請求項1,2,3,
4又は5の発明に加えて、圧縮機(1)の起動直後は、
圧縮機(1)の油上がり量が多いので、第2タイマー手
段(56)が圧縮機(1)の起動時から第2所定時間
(Ti2)をカウントするまで、弁開度調節手段(51)
で流量調節弁(8)を所定の開度に保持することによっ
て、圧縮機(1)の油切れを防ぎ、冷凍装置の信頼性が
向上する。
4又は5の発明に加えて、圧縮機(1)の起動直後は、
圧縮機(1)の油上がり量が多いので、第2タイマー手
段(56)が圧縮機(1)の起動時から第2所定時間
(Ti2)をカウントするまで、弁開度調節手段(51)
で流量調節弁(8)を所定の開度に保持することによっ
て、圧縮機(1)の油切れを防ぎ、冷凍装置の信頼性が
向上する。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面に基づ
き説明する。
き説明する。
【0019】図1は本発明の実施例における冷凍装置の
冷媒配管系統図を示し、(1)は圧縮機、(2)は油分
離器、(3)は凝縮器、(4)は膨張弁、(5)は蒸発
器で、これらを順次接続して冷媒回路を構成している。
圧縮機(1)から冷媒と共に吐出され油分離器(2)で
分離された冷凍機油は、油分離機(2)の底部に接続さ
れた油戻し配管(9),(10)を通り、圧縮機(1)
の吸入配管(11)で吸入ガスと合流し、圧縮機(1)
に戻される。油戻し配管(9),(10)の途中には油
戻しを制御するために流量調節弁(8)を設け、油戻し
配管(9)における流量調節弁(8)の入口側に入口側
温度センサー(6)と油戻し配管(10)における流量
調節弁(8)の出口側に出口側温度センサー(7)とを
設けている。
冷媒配管系統図を示し、(1)は圧縮機、(2)は油分
離器、(3)は凝縮器、(4)は膨張弁、(5)は蒸発
器で、これらを順次接続して冷媒回路を構成している。
圧縮機(1)から冷媒と共に吐出され油分離器(2)で
分離された冷凍機油は、油分離機(2)の底部に接続さ
れた油戻し配管(9),(10)を通り、圧縮機(1)
の吸入配管(11)で吸入ガスと合流し、圧縮機(1)
に戻される。油戻し配管(9),(10)の途中には油
戻しを制御するために流量調節弁(8)を設け、油戻し
配管(9)における流量調節弁(8)の入口側に入口側
温度センサー(6)と油戻し配管(10)における流量
調節弁(8)の出口側に出口側温度センサー(7)とを
設けている。
【0020】ここで、上記冷凍装置の油戻しを制御する
ための流量調節弁(8)の開度の調節について図10の
フローチャートに基づき説明する。
ための流量調節弁(8)の開度の調節について図10の
フローチャートに基づき説明する。
【0021】まず、ステップS1で圧縮機(1)が起動
し、ステップS2では、圧縮機(1)の起動直後は圧縮
機(1)の油上がり量が多いので圧縮機(1)の油切れ
を防ぐため流量調節弁(8)を所定の開度に開いて油戻
しを行うと共に第2タイマー手段(56)で圧縮機
(1)の起動時からカウントを開始し、ステップS3に
進む。ステップS3において、第2タイマー手段(5
6)が第2所定時間(Ti2)をカウントアップすれば圧
縮機(1)が定常運転となり、ステップS4で流量調節
弁(8)の入口側温度(Te1)を入口側温度センサー
(6)で検出し、出口側温度(Te2)を出口側温度セン
サー(7)で検出する。続いてステップS5で入口側温
度(Te1)と出口側温度(Te2)との温度差(ΔTe)
を温度差算出手段(50)で算出し、ステップS6に進
む。
し、ステップS2では、圧縮機(1)の起動直後は圧縮
機(1)の油上がり量が多いので圧縮機(1)の油切れ
を防ぐため流量調節弁(8)を所定の開度に開いて油戻
しを行うと共に第2タイマー手段(56)で圧縮機
(1)の起動時からカウントを開始し、ステップS3に
進む。ステップS3において、第2タイマー手段(5
6)が第2所定時間(Ti2)をカウントアップすれば圧
縮機(1)が定常運転となり、ステップS4で流量調節
弁(8)の入口側温度(Te1)を入口側温度センサー
(6)で検出し、出口側温度(Te2)を出口側温度セン
サー(7)で検出する。続いてステップS5で入口側温
度(Te1)と出口側温度(Te2)との温度差(ΔTe)
を温度差算出手段(50)で算出し、ステップS6に進
む。
【0022】ステップS6では、温度差算出手段(5
0)で算出した温度差(ΔTe)と設定値(ΔTex)と
の大小関係を温度差比較手段(52)で比較する。ここ
で設定値(ΔTex)は、油戻し配管(9),(10)中
の冷凍機油の流量に対する冷媒の流量が許容できる限界
値であるときの入口側温度と出口側温度との温度差であ
り、例えば2℃とする。ステップS6において温度差
(ΔTe)が設定値(ΔTex)より大きい場合は、油戻
し配管(9),(10)中の冷凍機油の流量に対する冷
媒の流量が許容量を越えていることになるので、ステッ
プS16に進み、弁開度調節手段(51)で流量調節弁
(8)の開度を絞った後、ステップS4に戻る。また、
ステップS6で温度差(ΔTe)が設定値(ΔTex)以
下である場合は、ステップS7に進み、温度差(ΔT
e)を温度差記憶手段(53)で記憶すると共に第1タ
イマー手段(54)で温度差記憶手段(53)が温度差
(ΔTe)を記憶したときからカウントを開始し、ステ
ップS8に進む。ステップS8で、第1タイマー手段
(54)が第1所定時間(Ti1)をカウントアップすれ
ば、ステップS9で再度流量調節弁(8)の入口側温度
(Te1′)を入口側温度センサー(6)で検出し、出口
側温度(Te2′)を出口側温度センサー(7)で検出す
る。続いてステップS10で入口側温度(Te1′)と出
口側温度(Te2′)との温度差(ΔTe′)を温度差算
出手段(50)で算出し、ステップS11に進む。ステ
ップS11では、温度差記憶手段(53)で記憶した温
度差(ΔTe)に対する温度差算出手段(50)で新た
に算出した温度差(ΔTe′)の温度差変化値(ΔTec
=ΔTe−ΔTe′)を温度差変化値算出手段(55)
で算出し、ステップS12に進む。
0)で算出した温度差(ΔTe)と設定値(ΔTex)と
の大小関係を温度差比較手段(52)で比較する。ここ
で設定値(ΔTex)は、油戻し配管(9),(10)中
の冷凍機油の流量に対する冷媒の流量が許容できる限界
値であるときの入口側温度と出口側温度との温度差であ
り、例えば2℃とする。ステップS6において温度差
(ΔTe)が設定値(ΔTex)より大きい場合は、油戻
し配管(9),(10)中の冷凍機油の流量に対する冷
媒の流量が許容量を越えていることになるので、ステッ
プS16に進み、弁開度調節手段(51)で流量調節弁
(8)の開度を絞った後、ステップS4に戻る。また、
ステップS6で温度差(ΔTe)が設定値(ΔTex)以
下である場合は、ステップS7に進み、温度差(ΔT
e)を温度差記憶手段(53)で記憶すると共に第1タ
イマー手段(54)で温度差記憶手段(53)が温度差
(ΔTe)を記憶したときからカウントを開始し、ステ
ップS8に進む。ステップS8で、第1タイマー手段
(54)が第1所定時間(Ti1)をカウントアップすれ
ば、ステップS9で再度流量調節弁(8)の入口側温度
(Te1′)を入口側温度センサー(6)で検出し、出口
側温度(Te2′)を出口側温度センサー(7)で検出す
る。続いてステップS10で入口側温度(Te1′)と出
口側温度(Te2′)との温度差(ΔTe′)を温度差算
出手段(50)で算出し、ステップS11に進む。ステ
ップS11では、温度差記憶手段(53)で記憶した温
度差(ΔTe)に対する温度差算出手段(50)で新た
に算出した温度差(ΔTe′)の温度差変化値(ΔTec
=ΔTe−ΔTe′)を温度差変化値算出手段(55)
で算出し、ステップS12に進む。
【0023】ステップS12及びS13では、温度差変
化値(ΔTec=ΔTe−ΔTe′)と0℃との大小関係
を比較し、温度差変化値(ΔTec=ΔTe−ΔTe′)
が0℃の場合はステップS14に、温度差変化値(ΔT
ec=ΔTe−ΔTe′)が0℃より大きい場合はステッ
プS15に、温度差変化値(ΔTec=ΔTe−ΔT
e′)が0℃より小さい場合はステップS16に進む。
化値(ΔTec=ΔTe−ΔTe′)と0℃との大小関係
を比較し、温度差変化値(ΔTec=ΔTe−ΔTe′)
が0℃の場合はステップS14に、温度差変化値(ΔT
ec=ΔTe−ΔTe′)が0℃より大きい場合はステッ
プS15に、温度差変化値(ΔTec=ΔTe−ΔT
e′)が0℃より小さい場合はステップS16に進む。
【0024】ステップS14は、温度差変化値(ΔTec
=ΔTe−ΔTe′)が0℃の場合で、図4の○に示す
ように適正な油戻しが行われ第1タイマー手段(54)
のカウント開始時の温度差(ΔTe)とカウントアップ
時の温度差(ΔTe′)とが同じであった場合と、図5
の○に示すように流量調節弁(8)の開度が小さく油戻
しが不充分な場合とがある。前者の場合は、流量調節弁
(8)の開度をそのままにすれば、適正な油戻しが行わ
れるが、後者の場合は、圧縮機(1)が油切れを起こす
可能性がある。本発明では上記2つの場合の区別が付か
ないので、信頼性を確保するため弁開度調節手段(5
1)で流量調節弁(8)の開度を大きし、油戻し量を多
くして、圧縮機(1)の油切れを防ぎ、ステップS4に
戻る。
=ΔTe−ΔTe′)が0℃の場合で、図4の○に示す
ように適正な油戻しが行われ第1タイマー手段(54)
のカウント開始時の温度差(ΔTe)とカウントアップ
時の温度差(ΔTe′)とが同じであった場合と、図5
の○に示すように流量調節弁(8)の開度が小さく油戻
しが不充分な場合とがある。前者の場合は、流量調節弁
(8)の開度をそのままにすれば、適正な油戻しが行わ
れるが、後者の場合は、圧縮機(1)が油切れを起こす
可能性がある。本発明では上記2つの場合の区別が付か
ないので、信頼性を確保するため弁開度調節手段(5
1)で流量調節弁(8)の開度を大きし、油戻し量を多
くして、圧縮機(1)の油切れを防ぎ、ステップS4に
戻る。
【0025】ステップS15では、温度差変化値(ΔT
ec=ΔTe−ΔTe′)が0℃より大きい場合で、図6
又は7の○に示すように、第1タイマー手段(54)の
カウント開始時の温度差(ΔTe)よりもカウントアッ
プ時の温度差(ΔTe′)の方が小さく、油戻し配管
(9),(10)中の冷凍機油の流量に対する冷媒の流
量が減少したことになり、また図7に示す場合でも第1
所定時間(Ti1)を例えば30秒と適正に決めれば第1
タイマー手段(54)のカウントアップ時の油戻しが不
充分な状態には至らず、適正な油戻しが行われるので、
弁開度調節手段(51)で流量調節弁(8)の開度をそ
のままにし、ステップS4に戻る。
ec=ΔTe−ΔTe′)が0℃より大きい場合で、図6
又は7の○に示すように、第1タイマー手段(54)の
カウント開始時の温度差(ΔTe)よりもカウントアッ
プ時の温度差(ΔTe′)の方が小さく、油戻し配管
(9),(10)中の冷凍機油の流量に対する冷媒の流
量が減少したことになり、また図7に示す場合でも第1
所定時間(Ti1)を例えば30秒と適正に決めれば第1
タイマー手段(54)のカウントアップ時の油戻しが不
充分な状態には至らず、適正な油戻しが行われるので、
弁開度調節手段(51)で流量調節弁(8)の開度をそ
のままにし、ステップS4に戻る。
【0026】ステップS16では、温度差変化値(ΔT
ec=ΔTe−ΔTe′)が0℃より小さい場合で、図8
又は9の○に示すように、第1タイマー手段(54)の
カウント開始時の温度差(ΔTe)よりもカウントアッ
プ時の温度差(ΔTe′)の方が大きく、油戻し配管
(9),(10)中の冷凍機油の流量に対する冷媒の流
量が増加したことになり、図8に示す場合では第1タイ
マー手段(54)のカウントアップ時の温度差(ΔT
e′)が設定値(ΔTex)を越え、油戻し配管(9),
(10)中の冷凍機油の流量に対する冷媒の流量が許容
量を越えているので弁開度調節手段(51)で流量調節
弁(8)の開度を絞ることによって、油戻し配管
(9),(10)を通り圧縮機(1)の吸入側へバイパ
スする冷媒の流量を少なくし、また、図9に示す場合で
は第1タイマー手段(54)のカウントアップ時の温度
差(ΔTe′)が設定値(ΔTex)以下であるが油戻し
配管(9),(10)中の冷凍機油の流量に対する冷媒
の流量が少ない方がより適正な油戻しを行うことが出来
るので、流量調節弁(8)の開度を絞ることによって、
油戻し配管(9),(10)を通り圧縮機(1)の吸入
側へバイパスする冷媒の流量を抑え、ステップS4に戻
る。
ec=ΔTe−ΔTe′)が0℃より小さい場合で、図8
又は9の○に示すように、第1タイマー手段(54)の
カウント開始時の温度差(ΔTe)よりもカウントアッ
プ時の温度差(ΔTe′)の方が大きく、油戻し配管
(9),(10)中の冷凍機油の流量に対する冷媒の流
量が増加したことになり、図8に示す場合では第1タイ
マー手段(54)のカウントアップ時の温度差(ΔT
e′)が設定値(ΔTex)を越え、油戻し配管(9),
(10)中の冷凍機油の流量に対する冷媒の流量が許容
量を越えているので弁開度調節手段(51)で流量調節
弁(8)の開度を絞ることによって、油戻し配管
(9),(10)を通り圧縮機(1)の吸入側へバイパ
スする冷媒の流量を少なくし、また、図9に示す場合で
は第1タイマー手段(54)のカウントアップ時の温度
差(ΔTe′)が設定値(ΔTex)以下であるが油戻し
配管(9),(10)中の冷凍機油の流量に対する冷媒
の流量が少ない方がより適正な油戻しを行うことが出来
るので、流量調節弁(8)の開度を絞ることによって、
油戻し配管(9),(10)を通り圧縮機(1)の吸入
側へバイパスする冷媒の流量を抑え、ステップS4に戻
る。
【0027】上記実施例において、請求項1の発明にい
う弁開度調節手段(51)は、ステップS5の温度差
(ΔTe)に基づいて、この温度差(ΔTe)が設定値
(ΔTex)より大きいかどうかによって流量調節弁
(8)の開度を調節するものである。
う弁開度調節手段(51)は、ステップS5の温度差
(ΔTe)に基づいて、この温度差(ΔTe)が設定値
(ΔTex)より大きいかどうかによって流量調節弁
(8)の開度を調節するものである。
【0028】請求項2の発明にいう弁開度調節手段(5
1)は、ステップS11の温度差変化値(ΔTec=ΔT
e−ΔTe′)に基づいて、この温度差変化値(ΔTec
=ΔTe−ΔTe′)が0℃か、0℃より大きいか、0
℃より小さいかによって流量調節弁(8)の開度を調節
するものである。
1)は、ステップS11の温度差変化値(ΔTec=ΔT
e−ΔTe′)に基づいて、この温度差変化値(ΔTec
=ΔTe−ΔTe′)が0℃か、0℃より大きいか、0
℃より小さいかによって流量調節弁(8)の開度を調節
するものである。
【0029】請求項3の発明にいう弁開度調節手段(5
1)は、ステップS12において温度差変化値(ΔTec
=ΔTe−ΔTe′)が0℃の場合、流量調節弁(8)
の開度を大きくするものである。
1)は、ステップS12において温度差変化値(ΔTec
=ΔTe−ΔTe′)が0℃の場合、流量調節弁(8)
の開度を大きくするものである。
【0030】請求項4の発明にいう弁開度調節手段(5
1)は、ステップS13において温度差変化値(ΔTec
=ΔTe−ΔTe′)が0℃より大きい場合、流量調節
弁(8)の開度をそのままにするものである。
1)は、ステップS13において温度差変化値(ΔTec
=ΔTe−ΔTe′)が0℃より大きい場合、流量調節
弁(8)の開度をそのままにするものである。
【0031】請求項5の発明にいう弁開度調節手段(5
1)は、ステップS12及びS13において温度差変化
値(ΔTec=ΔTe−ΔTe′)が0℃より小さい場
合、流量調節弁(8)の開度を絞るものである。
1)は、ステップS12及びS13において温度差変化
値(ΔTec=ΔTe−ΔTe′)が0℃より小さい場
合、流量調節弁(8)の開度を絞るものである。
【0032】請求項6の発明にいう弁開度調節手段(5
1)は、ステップS2において流量調節弁(8)の開度
を所定開度に開き、ステップS3において第2タイマー
手段(56)がカウントアップするまで流量調節弁
(8)の開度を所定開度に保持するものである。
1)は、ステップS2において流量調節弁(8)の開度
を所定開度に開き、ステップS3において第2タイマー
手段(56)がカウントアップするまで流量調節弁
(8)の開度を所定開度に保持するものである。
【0033】なお、上記実施例では、吐出配管(12)
から油戻し配管(9)への熱伝導や、油戻し配管(1
0)から吸入配管(11)への熱伝導を無視して説明し
たが、実際には流量調節弁(8)が閉じ油戻しが行われ
ない状態でも流量調節弁(8)の入口側温度と出口側温
度との温度差は配管の熱伝導があるため0℃にはならな
ず、例えば4℃となる。配管の熱伝導によるこの4℃の
温度差は油戻しが行われている状態でも存在するので、
流量調節弁(8)の減圧作用による流量調節弁(8)の
入口側温度と出口側温度との温度差は、温度センサーで
検出される温度から算出した温度差から配管の熱伝導に
よる4℃の温度差を引いた温度差で考える必要がある。
また、冷媒にR22を用いた冷凍サイクルにおいて、圧
縮機(1)から吐出される冷媒及び冷凍機油の温度を1
00℃、流量調節弁(8)を通過し、減圧されたときの
冷媒温度を81.5℃とすると、油戻し配管(9),
(10)中の冷凍機油の流量に対する冷媒の流量が重量
比で12%のとき、流量調節弁(8)の減圧作用による
流量調節弁(8)の入口側温度と出口側温度との温度差
は2℃になる。圧縮機(1)からの冷媒吐出量の2%の
冷凍機油が冷媒と共に吐出され、吐出された冷凍機油の
90%が油分離器(2)で分離され油戻し配管(9),
(10)を通って圧縮機(1)の吸入側にバイパスする
とすると、油戻し配管(9),(10)の熱伝導による
流量調節弁(8)の入口側温度と出口側温度との温度差
の4℃を考慮し、温度センサーで検出される流量調節弁
(8)の入口側温度と出口側温度との温度差を6℃以下
にし、流量調節弁(8)の減圧作用による流量調節弁
(8)の入口側温度と出口側温度との温度差が2℃以下
になるように流量調節弁(8)の開度を調節すると、圧
縮機(1)からの冷媒吐出量に対する油戻し配管
(9),(10)を通り圧縮機(1)の吸入側へバイパ
スする冷媒量の割合は0.2%以下に抑えることがで
き、冷凍装置の冷凍能力の低下は非常に小さくなり、信
頼性も向上する。
から油戻し配管(9)への熱伝導や、油戻し配管(1
0)から吸入配管(11)への熱伝導を無視して説明し
たが、実際には流量調節弁(8)が閉じ油戻しが行われ
ない状態でも流量調節弁(8)の入口側温度と出口側温
度との温度差は配管の熱伝導があるため0℃にはならな
ず、例えば4℃となる。配管の熱伝導によるこの4℃の
温度差は油戻しが行われている状態でも存在するので、
流量調節弁(8)の減圧作用による流量調節弁(8)の
入口側温度と出口側温度との温度差は、温度センサーで
検出される温度から算出した温度差から配管の熱伝導に
よる4℃の温度差を引いた温度差で考える必要がある。
また、冷媒にR22を用いた冷凍サイクルにおいて、圧
縮機(1)から吐出される冷媒及び冷凍機油の温度を1
00℃、流量調節弁(8)を通過し、減圧されたときの
冷媒温度を81.5℃とすると、油戻し配管(9),
(10)中の冷凍機油の流量に対する冷媒の流量が重量
比で12%のとき、流量調節弁(8)の減圧作用による
流量調節弁(8)の入口側温度と出口側温度との温度差
は2℃になる。圧縮機(1)からの冷媒吐出量の2%の
冷凍機油が冷媒と共に吐出され、吐出された冷凍機油の
90%が油分離器(2)で分離され油戻し配管(9),
(10)を通って圧縮機(1)の吸入側にバイパスする
とすると、油戻し配管(9),(10)の熱伝導による
流量調節弁(8)の入口側温度と出口側温度との温度差
の4℃を考慮し、温度センサーで検出される流量調節弁
(8)の入口側温度と出口側温度との温度差を6℃以下
にし、流量調節弁(8)の減圧作用による流量調節弁
(8)の入口側温度と出口側温度との温度差が2℃以下
になるように流量調節弁(8)の開度を調節すると、圧
縮機(1)からの冷媒吐出量に対する油戻し配管
(9),(10)を通り圧縮機(1)の吸入側へバイパ
スする冷媒量の割合は0.2%以下に抑えることがで
き、冷凍装置の冷凍能力の低下は非常に小さくなり、信
頼性も向上する。
【0034】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1の発明
によれば、油分離器の底部と圧縮機の吸入側とを接続す
る油戻し配管に流量調節弁を介設し、油戻し配管におけ
る流量調節弁の入口側温度と出口側温度との温度差に基
づいて流量調節弁の開度を調節することにより油戻し配
管を通り圧縮機の吸入側へバイパスする冷媒の流量を抑
えながら油戻しを行うことが可能であり、冷凍装置の冷
凍能力及び信頼性を向上させることができる。
によれば、油分離器の底部と圧縮機の吸入側とを接続す
る油戻し配管に流量調節弁を介設し、油戻し配管におけ
る流量調節弁の入口側温度と出口側温度との温度差に基
づいて流量調節弁の開度を調節することにより油戻し配
管を通り圧縮機の吸入側へバイパスする冷媒の流量を抑
えながら油戻しを行うことが可能であり、冷凍装置の冷
凍能力及び信頼性を向上させることができる。
【0035】請求項2の発明によれば、油分離器の底部
と圧縮機の吸入側とを接続する油戻し配管に流量調節弁
を介設し、油戻し配管における流量調節弁の入口側温度
と出口側温度との温度差の変化に基づいて、運転状況の
変化により油戻し配管中の冷凍機油の流量に対する冷媒
の流量が増加していないか、油戻しが不充分でないかを
チェックし、適正な油戻しが行われるように流量調節弁
の開度を調節することにより油戻し配管を通り圧縮機の
吸入側へバイパスする冷媒の流量を抑えながら油戻しを
行うことが可能であり、冷凍装置の冷凍能力及び信頼性
を向上させることができる。
と圧縮機の吸入側とを接続する油戻し配管に流量調節弁
を介設し、油戻し配管における流量調節弁の入口側温度
と出口側温度との温度差の変化に基づいて、運転状況の
変化により油戻し配管中の冷凍機油の流量に対する冷媒
の流量が増加していないか、油戻しが不充分でないかを
チェックし、適正な油戻しが行われるように流量調節弁
の開度を調節することにより油戻し配管を通り圧縮機の
吸入側へバイパスする冷媒の流量を抑えながら油戻しを
行うことが可能であり、冷凍装置の冷凍能力及び信頼性
を向上させることができる。
【0036】請求項3の発明によれば、上記請求項2の
発明において、温度差変化値(ΔTec=ΔTe−ΔT
e′)が0℃の場合、流量調節弁の開度を大きくし、油
戻し量を多くすることにより、圧縮機の油切れを防ぎ、
冷凍装置の信頼性を向上させることができる。
発明において、温度差変化値(ΔTec=ΔTe−ΔT
e′)が0℃の場合、流量調節弁の開度を大きくし、油
戻し量を多くすることにより、圧縮機の油切れを防ぎ、
冷凍装置の信頼性を向上させることができる。
【0037】請求項4の発明によれば、上記請求項2又
は3の発明において、温度差変化値(ΔTec=ΔTe−
ΔTe′)が0℃より大きい場合、流量調節弁の開度を
そのままにすることにより、油戻し配管を通り圧縮機の
吸入側へバイパスする冷媒の流量を抑えながら油戻しを
行うことが可能であり、冷凍装置の冷凍能力及び信頼性
を向上させることができる。
は3の発明において、温度差変化値(ΔTec=ΔTe−
ΔTe′)が0℃より大きい場合、流量調節弁の開度を
そのままにすることにより、油戻し配管を通り圧縮機の
吸入側へバイパスする冷媒の流量を抑えながら油戻しを
行うことが可能であり、冷凍装置の冷凍能力及び信頼性
を向上させることができる。
【0038】請求項5の発明によれば、上記請求項2,
3又は4の発明において、温度差変化値(ΔTec=ΔT
e−ΔTe′)が0℃より小さい場合、流量調節弁の開
度を絞ることにより、油戻し配管を通り圧縮機の吸入側
へバイパスする冷媒の流量を抑えながら油戻しを行うこ
とが可能であり、冷凍装置の冷凍能力及び信頼性を向上
させることができる。
3又は4の発明において、温度差変化値(ΔTec=ΔT
e−ΔTe′)が0℃より小さい場合、流量調節弁の開
度を絞ることにより、油戻し配管を通り圧縮機の吸入側
へバイパスする冷媒の流量を抑えながら油戻しを行うこ
とが可能であり、冷凍装置の冷凍能力及び信頼性を向上
させることができる。
【0039】請求項6の発明によれば、上記請求項1,
2,3,4又は5の発明において、圧縮機が起動したと
きから、第2所定時間が経過するまでは流量調節弁を所
定の開度に保持することにより、圧縮機の起動直後の圧
縮機の油上がり量が多い状態での圧縮機の油切れを防
ぎ、冷凍装置の信頼性を向上させることができる。
2,3,4又は5の発明において、圧縮機が起動したと
きから、第2所定時間が経過するまでは流量調節弁を所
定の開度に保持することにより、圧縮機の起動直後の圧
縮機の油上がり量が多い状態での圧縮機の油切れを防
ぎ、冷凍装置の信頼性を向上させることができる。
【図1】請求項1及び6の発明の構成を示すブロック図
及び実施例に係る冷凍装置の冷媒配管系統図である。
及び実施例に係る冷凍装置の冷媒配管系統図である。
【図2】請求項2,3,4,5及び6の発明の構成を示
すブロック図及び実施例に係る冷凍装置の冷媒配管系統
図である。
すブロック図及び実施例に係る冷凍装置の冷媒配管系統
図である。
【図3】流量調節弁の開度に対する入口側温度と出口側
温度との温度差を示す特性図である。
温度との温度差を示す特性図である。
【図4】流量調節弁の開度に対する入口側温度と出口側
温度との温度差を示す特性図における温度差変化値が0
℃で、適正な油戻しが行われ第1タイマー手段のカウン
ト開始時の温度差とカウントアップ時の温度差とが同じ
であった場合の図である。
温度との温度差を示す特性図における温度差変化値が0
℃で、適正な油戻しが行われ第1タイマー手段のカウン
ト開始時の温度差とカウントアップ時の温度差とが同じ
であった場合の図である。
【図5】流量調節弁の開度に対する入口側温度と出口側
温度との温度差を示す特性図における温度差変化値が0
℃で、流量調節弁の開度が小さく油戻しが不充分な場合
の図である。
温度との温度差を示す特性図における温度差変化値が0
℃で、流量調節弁の開度が小さく油戻しが不充分な場合
の図である。
【図6】流量調節弁の開度に対する入口側温度と出口側
温度との温度差を示す特性図における温度差変化値が0
℃より大きく、第1タイマー手段のカウントアップ時の
温度差が0℃でない場合の図である。
温度との温度差を示す特性図における温度差変化値が0
℃より大きく、第1タイマー手段のカウントアップ時の
温度差が0℃でない場合の図である。
【図7】流量調節弁の開度に対する入口側温度と出口側
温度との温度差を示す特性図における温度差変化値が0
℃より大きく、第1タイマー手段のカウントアップ時の
温度差が0℃になる場合の図である。
温度との温度差を示す特性図における温度差変化値が0
℃より大きく、第1タイマー手段のカウントアップ時の
温度差が0℃になる場合の図である。
【図8】流量調節弁の開度に対する入口側温度と出口側
温度との温度差を示す特性図における温度差変化値が0
℃より小さく、第1タイマー手段のカウントアップ時の
温度差が設定値を越える場合の図である。
温度との温度差を示す特性図における温度差変化値が0
℃より小さく、第1タイマー手段のカウントアップ時の
温度差が設定値を越える場合の図である。
【図9】流量調節弁の開度に対する入口側温度と出口側
温度との温度差を示す特性図における温度差変化値が0
℃より小さく、第1タイマー手段のカウントアップ時の
温度差が設定値以下である場合の図である。
温度との温度差を示す特性図における温度差変化値が0
℃より小さく、第1タイマー手段のカウントアップ時の
温度差が設定値以下である場合の図である。
【図10】実施例における流量調節弁の開度調節の内容
を示すフローチャート図である。
を示すフローチャート図である。
1 圧縮機 2 油分離器 3 凝縮器 4 膨張弁 5 蒸発器 6 入口側温度センサー 7 出口側温度センサー 8 流量調節弁 9 油戻し配管(流量調節弁入口側) 10 油戻し配管(流量調節弁出口側) 11 吸入配管 12 吐出配管 50 温度差算出手段 51 弁開度調節手段 52 温度差比較手段 53 温度差記憶手段 54 第1タイマー手段 55 温度差変化値算出手段 56 第2タイマー手段 Te1 入口側温度 Te2 出口側温度 ΔTe 温度差 ΔTex 設定値 ΔTec=ΔTe−ΔTe′ 温度差変化値 Ti1 第1所定時間 Ti2 第2所定時間
Claims (6)
- 【請求項1】 圧縮機(1)、凝縮器(3)、膨張弁
(4)及び蒸発器(5)を順次接続した冷媒回路を備え
た冷凍装置において、圧縮機(1)と凝縮器(3)との
間に設けられた油分離器(2)と、油分離器(2)の底
部と圧縮機(1)の吸入側とを接続する油戻し配管
(9),(10)と、油戻し配管(9),(10)の途
中に設けられた流量調節弁(8)と、油戻し配管(9)
における流量調節弁(8)の入口側温度(Te1)を検出
する入口側温度センサー(6)と、油戻し配管(10)
における流量調節弁(8)の出口側温度(Te2)を検出
する出口側温度センサー(7)と、入口側温度(Te1)
と出口側温度(Te2)との温度差(ΔTe)を算出する
温度差算出手段(50)と、温度差算出手段(50)で
算出された温度差(ΔTe)に基づいて流量調節弁
(8)の開度を調節する弁開度調節手段(51)とを備
えたことを特徴とする冷凍装置の油戻し制御装置。 - 【請求項2】 圧縮機(1)、凝縮器(3)、膨張弁
(4)及び蒸発器(5)を順次接続した冷媒回路を備え
た冷凍装置において、圧縮機(1)と凝縮器(3)との
間に設けられた油分離器(2)と、油分離器(2)の底
部と圧縮機(1)の吸入側とを接続する油戻し配管
(9),(10)と、油戻し配管(9),(10)の途
中に設けられた流量調節弁(8)と、油戻し配管(9)
における流量調節弁(8)の入口側温度(Te1)を検出
する入口側温度センサー(6)と、油戻し配管(10)
における流量調節弁(8)の出口側温度(Te2)を検出
する出口側温度センサー(7)と、入口側温度(Te1)
と出口側温度(Te2)との温度差(ΔTe)を算出する
温度差算出手段(50)と、温度差算出手段(50)で
算出された温度差(ΔTe)と設定値(ΔTex)とを比
較する温度差比較手段(52)と、前記温度差(ΔT
e)が設定値(ΔTex)以下の場合、この温度差(ΔT
e)を記憶する温度差記憶手段(53)と、温度差記憶
手段(53)が温度差(ΔTe)を記憶したときから第
1所定時間(Ti1)をカウントする第1タイマー手段
(54)と、温度差記憶手段(53)に記憶されている
温度差(ΔTe)と第1タイマー手段(54)がカウン
トアップしたときの温度差算出手段(50)で算出され
た温度差(ΔTe′)との温度差変化値(ΔTec=ΔT
e−ΔTe′)を算出する温度差変化値算出手段(5
5)と、温度差変化値算出手段(55)で算出された温
度差変化値(ΔTec=ΔTe−ΔTe′)に基づいて流
量調節弁(8)の開度を調節する弁開度調節手段(5
1)とを備えたことを特徴とする冷凍装置の油戻し制御
装置。 - 【請求項3】 請求項2に記載の冷凍装置の油戻し制御
装置において、温度差変化値(ΔTec=ΔTe−ΔT
e′)が0℃の場合、流量調節弁(8)の開度を大きく
する弁開度調節手段(51)を備えたことを特徴とする
冷凍装置の油戻し制御装置。 - 【請求項4】 請求項2又は3に記載の冷凍装置の油戻
し制御装置において、温度差変化値(ΔTec=ΔTe−
ΔTe′)が0℃より大きい場合、流量調節弁(8)の
開度をそのままにする弁開度調節手段(51)を備えた
ことを特徴とする冷凍装置の油戻し制御装置。 - 【請求項5】 請求項2,3又は4に記載の冷凍装置の
油戻し制御装置において、温度差変化値(ΔTec=ΔT
e−ΔTe′)が0℃より小さい場合、流量調節弁
(8)の開度を絞る弁開度調節手段(51)を備えたこ
とを特徴とする冷凍装置の油戻し制御装置。 - 【請求項6】 請求項1,2,3,4又は5に記載の冷
凍装置の油戻し制御装置において、圧縮機(1)が起動
したときから第2所定時間(Ti2)をカウントする第2
タイマー手段(56)と、第2タイマー手段(56)が
カウントアップするまで流量調節弁(8)を所定の開度
に保持する弁開度調節手段(51)とを備えたことを特
徴とする冷凍装置の油戻し制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4191921A JP2765378B2 (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | 冷凍装置の油戻し制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4191921A JP2765378B2 (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | 冷凍装置の油戻し制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0634211A JPH0634211A (ja) | 1994-02-08 |
JP2765378B2 true JP2765378B2 (ja) | 1998-06-11 |
Family
ID=16282664
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4191921A Expired - Lifetime JP2765378B2 (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | 冷凍装置の油戻し制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2765378B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006329567A (ja) * | 2005-05-30 | 2006-12-07 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | ヒートポンプ装置 |
JP2006329568A (ja) * | 2005-05-30 | 2006-12-07 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | ヒートポンプ装置 |
JP4765921B2 (ja) * | 2006-12-12 | 2011-09-07 | 株式会社デンソー | 冷凍サイクル装置 |
JP2012241958A (ja) * | 2011-05-18 | 2012-12-10 | Fujitsu General Ltd | 空気調和機 |
JP6899360B2 (ja) * | 2018-08-21 | 2021-07-07 | 日立ジョンソンコントロールズ空調株式会社 | 冷凍サイクル装置 |
CN113803919B (zh) * | 2021-09-30 | 2022-09-27 | 浙江吉利控股集团有限公司 | 一种转速控制方法、系统、设备及存储介质 |
-
1992
- 1992-07-20 JP JP4191921A patent/JP2765378B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0634211A (ja) | 1994-02-08 |
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