JP2002333220A - 圧縮式ヒートポンプ - Google Patents
圧縮式ヒートポンプInfo
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- JP2002333220A JP2002333220A JP2001138529A JP2001138529A JP2002333220A JP 2002333220 A JP2002333220 A JP 2002333220A JP 2001138529 A JP2001138529 A JP 2001138529A JP 2001138529 A JP2001138529 A JP 2001138529A JP 2002333220 A JP2002333220 A JP 2002333220A
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- F25—REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
- F25B—REFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
- F25B2339/00—Details of evaporators; Details of condensers
- F25B2339/02—Details of evaporators
- F25B2339/024—Evaporators with refrigerant in a vessel in which is situated a heat exchanger
- F25B2339/0242—Evaporators with refrigerant in a vessel in which is situated a heat exchanger having tubular elements
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F25—REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
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- F25B2700/04—Refrigerant level
Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 親和性の高い冷媒と圧縮機潤滑油との組み合
わせの場合も、満液式蒸発器から圧縮機で潤滑油を確実
かつ安全に戻せるようにする。 【解決手段】 圧縮機1―凝縮器2―膨張機構4―満液
式蒸発器5―圧縮機1の順に冷媒Rを循環させる圧縮式
ヒートポンプにおいて、満液式蒸発器5における液相冷
媒Rの液位Lを通常位Laから一時的に上昇させて再び
通常位Laに戻す液面持上操作を繰り返して実行する制
御手段8を設ける。そして好ましくは、圧縮機吸込冷媒
Rの過熱度Sの検出情報に基づいて圧縮機吸込冷媒Rの
過熱度Sが低下傾向になるほど液面持上操作の実施頻度
を高くする構成にする。
わせの場合も、満液式蒸発器から圧縮機で潤滑油を確実
かつ安全に戻せるようにする。 【解決手段】 圧縮機1―凝縮器2―膨張機構4―満液
式蒸発器5―圧縮機1の順に冷媒Rを循環させる圧縮式
ヒートポンプにおいて、満液式蒸発器5における液相冷
媒Rの液位Lを通常位Laから一時的に上昇させて再び
通常位Laに戻す液面持上操作を繰り返して実行する制
御手段8を設ける。そして好ましくは、圧縮機吸込冷媒
Rの過熱度Sの検出情報に基づいて圧縮機吸込冷媒Rの
過熱度Sが低下傾向になるほど液面持上操作の実施頻度
を高くする構成にする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧縮式ヒートポンプ
に係り、特に圧縮機―凝縮器―膨張機構―満液式蒸発器
―圧縮機の順に冷媒を循環させる圧縮式ヒートポンプに
関する。
に係り、特に圧縮機―凝縮器―膨張機構―満液式蒸発器
―圧縮機の順に冷媒を循環させる圧縮式ヒートポンプに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、圧縮式ヒートポンプでは、圧縮機
からの冷媒吐出路にオイルセパレータを介装し、このオ
イルセパレータにより圧縮機の吐出冷媒からそれに随伴
する潤滑油を分離回収して、その回収油を油返送路を通
じ圧縮機に戻していた。
からの冷媒吐出路にオイルセパレータを介装し、このオ
イルセパレータにより圧縮機の吐出冷媒からそれに随伴
する潤滑油を分離回収して、その回収油を油返送路を通
じ圧縮機に戻していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、オイルセパ
レータで捕捉されずに冷媒循環路へ流出する潤滑油があ
るとしても、従前の冷媒(例えばR22)は潤滑油との
親和性が低いことから、そのような流出潤滑油を比重分
離により液相状態にある冷媒と分離(例えば満液式蒸発
器において比重分離)して容易に圧縮機に戻すことがで
き、このことから、従来の圧縮式ヒートポンプではオイ
ルセパレータに要求される潤滑油回収能力はそれほど高
くなく、また、経年使用による分離機能の劣化でオイル
セパレータの回収能力が多少低下しても、そのことで圧
縮機の潤滑油保有量が大きく低下するといったこともな
かった。
レータで捕捉されずに冷媒循環路へ流出する潤滑油があ
るとしても、従前の冷媒(例えばR22)は潤滑油との
親和性が低いことから、そのような流出潤滑油を比重分
離により液相状態にある冷媒と分離(例えば満液式蒸発
器において比重分離)して容易に圧縮機に戻すことがで
き、このことから、従来の圧縮式ヒートポンプではオイ
ルセパレータに要求される潤滑油回収能力はそれほど高
くなく、また、経年使用による分離機能の劣化でオイル
セパレータの回収能力が多少低下しても、そのことで圧
縮機の潤滑油保有量が大きく低下するといったこともな
かった。
【0004】しかし、近年、環境保全などを考慮して使
用される新冷媒には潤滑油との親和性の高いもの(例え
ばR404Aなど)があり、また逆に、潤滑油側の選定
おいて冷媒との親和性の高いものを採用することも考え
られ、このような場合、冷媒循環路へ流出した潤滑油を
上記の如く比重分離により冷媒と分離して圧縮機へ戻す
ことが難しくなり、この為、オイルセパレータに要求さ
れる潤滑油回収能力が高くなって装置の大型化や装置コ
ストの増大を招き、また、オイルセパレータの経年使用
による回収能力の低下が大きく影響して圧縮機の潤滑油
保有量が大きく減少してしまう問題があった。
用される新冷媒には潤滑油との親和性の高いもの(例え
ばR404Aなど)があり、また逆に、潤滑油側の選定
おいて冷媒との親和性の高いものを採用することも考え
られ、このような場合、冷媒循環路へ流出した潤滑油を
上記の如く比重分離により冷媒と分離して圧縮機へ戻す
ことが難しくなり、この為、オイルセパレータに要求さ
れる潤滑油回収能力が高くなって装置の大型化や装置コ
ストの増大を招き、また、オイルセパレータの経年使用
による回収能力の低下が大きく影響して圧縮機の潤滑油
保有量が大きく減少してしまう問題があった。
【0005】この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、
満液式蒸発器を用いる圧縮式ヒートポンプにおいて、満
液式蒸発器を利用した合理的な構成により、親和性の高
い冷媒と潤滑油を用いる場合についても冷媒循環路への
流出潤滑油を圧縮機へ確実かつ安全に返送できるように
する点にある。
満液式蒸発器を用いる圧縮式ヒートポンプにおいて、満
液式蒸発器を利用した合理的な構成により、親和性の高
い冷媒と潤滑油を用いる場合についても冷媒循環路への
流出潤滑油を圧縮機へ確実かつ安全に返送できるように
する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】〔1〕請求項1に係る発
明は圧縮式ヒートポンプに係り、その特徴は、圧縮機―
凝縮器―膨張機構―満液式蒸発器―圧縮機の順に冷媒を
循環させる圧縮式ヒートポンプにおいて、前記満液式蒸
発器における液相冷媒の液位を通常位から一時的に上昇
させて再び通常位に戻す液面持上操作を繰り返して実行
する制御手段を設けてある点にある。
明は圧縮式ヒートポンプに係り、その特徴は、圧縮機―
凝縮器―膨張機構―満液式蒸発器―圧縮機の順に冷媒を
循環させる圧縮式ヒートポンプにおいて、前記満液式蒸
発器における液相冷媒の液位を通常位から一時的に上昇
させて再び通常位に戻す液面持上操作を繰り返して実行
する制御手段を設けてある点にある。
【0007】つまり、冷媒と潤滑油との親和性が高い場
合、それらの比重分離は難しいとしても、液相冷媒を器
内に滞留させた状態で蒸発させる満液式の蒸発器では、
そこに至った潤滑油が低効率ながらもミスト化して蒸発
冷媒とともに満液式蒸発器の上部出口から送出されると
いった現象が見られ、このことから、満液式蒸発器にお
ける貯留液相冷媒の液位を高くして満液式蒸発器の器内
における液面上の空間部(すなわち、満液式蒸発器の上
部出口が開口する空間部)の容積を小さくしてやれば、
低効率ながらもミスト化した潤滑油を蒸発気相冷媒に随
伴させて効率的に満液式蒸発器の上部出口から流出させ
ることができ、そのことで、満液式蒸発器から圧縮機へ
の潤滑油返送を促進して満液式蒸発器での潤滑油の蓄積
を抑止することができる。
合、それらの比重分離は難しいとしても、液相冷媒を器
内に滞留させた状態で蒸発させる満液式の蒸発器では、
そこに至った潤滑油が低効率ながらもミスト化して蒸発
冷媒とともに満液式蒸発器の上部出口から送出されると
いった現象が見られ、このことから、満液式蒸発器にお
ける貯留液相冷媒の液位を高くして満液式蒸発器の器内
における液面上の空間部(すなわち、満液式蒸発器の上
部出口が開口する空間部)の容積を小さくしてやれば、
低効率ながらもミスト化した潤滑油を蒸発気相冷媒に随
伴させて効率的に満液式蒸発器の上部出口から流出させ
ることができ、そのことで、満液式蒸発器から圧縮機へ
の潤滑油返送を促進して満液式蒸発器での潤滑油の蓄積
を抑止することができる。
【0008】しかし、満液式蒸発器における液相冷媒の
液位を上昇させたままでは、蒸発気相冷媒に混入する形
態で満液式蒸発器から液相冷媒が送出されて圧縮機が液
相冷媒を吸入することによるトラブル(いわゆる液バッ
クトラブル)を招く危険性が生じるが、これに対して
は、満液式蒸発器における液相冷媒の液位を通常位から
一時的に上昇させるだけで再び通常位に戻すようにする
ことで、このような液バックトラブルを効果的に防止す
ることができる。
液位を上昇させたままでは、蒸発気相冷媒に混入する形
態で満液式蒸発器から液相冷媒が送出されて圧縮機が液
相冷媒を吸入することによるトラブル(いわゆる液バッ
クトラブル)を招く危険性が生じるが、これに対して
は、満液式蒸発器における液相冷媒の液位を通常位から
一時的に上昇させるだけで再び通常位に戻すようにする
ことで、このような液バックトラブルを効果的に防止す
ることができる。
【0009】これらのことから、上記の如く、満液式蒸
発器における液相冷媒の液位を通常位から一時的に上昇
させて再び通常位に戻す液面持上操作を繰り返して実行
するようにすれば、親和性の高い冷媒と潤滑油を用いる
場合についても、潤滑油を満液式蒸発器から圧縮機へ確
実にかつ液バックトラブルを効果的に防止した状態で安
全に返送することができる。
発器における液相冷媒の液位を通常位から一時的に上昇
させて再び通常位に戻す液面持上操作を繰り返して実行
するようにすれば、親和性の高い冷媒と潤滑油を用いる
場合についても、潤滑油を満液式蒸発器から圧縮機へ確
実にかつ液バックトラブルを効果的に防止した状態で安
全に返送することができる。
【0010】そして、このことにより、親和性の高い冷
媒と潤滑油を用いる場合についても、オイルセパレータ
に要求される潤滑油回収能力を効果的に低減(ないしオ
イルセパレータそのものを不要化)することができて、
装置の大型化や装置コストの増大を回避でき、また、オ
イルセパレータの経年使用による潤滑油回収能力の低下
が大きく影響して圧縮機の潤滑油保有量が大きく減少す
るといったことも回避できる。
媒と潤滑油を用いる場合についても、オイルセパレータ
に要求される潤滑油回収能力を効果的に低減(ないしオ
イルセパレータそのものを不要化)することができて、
装置の大型化や装置コストの増大を回避でき、また、オ
イルセパレータの経年使用による潤滑油回収能力の低下
が大きく影響して圧縮機の潤滑油保有量が大きく減少す
るといったことも回避できる。
【0011】〔2〕請求項2に係る発明は、請求項1に
係る発明の実施に好適な実施形態を特定するものであ
り、その特徴は、前記制御手段を、圧縮機吸込冷媒の過
熱度の検出情報に基づいて圧縮機吸込冷媒の過熱度が低
下傾向になるほど前記液面持上操作の実施頻度を高くす
る構成にしてある点にある。
係る発明の実施に好適な実施形態を特定するものであ
り、その特徴は、前記制御手段を、圧縮機吸込冷媒の過
熱度の検出情報に基づいて圧縮機吸込冷媒の過熱度が低
下傾向になるほど前記液面持上操作の実施頻度を高くす
る構成にしてある点にある。
【0012】つまり、種々の実験によれば、圧縮機から
の冷媒吐出に伴う潤滑油流出は圧縮機吸込冷媒の過熱度
が低くなるほど、その流出量が大きくなる傾向がある。
の冷媒吐出に伴う潤滑油流出は圧縮機吸込冷媒の過熱度
が低くなるほど、その流出量が大きくなる傾向がある。
【0013】このことから、上記の如く、圧縮機吸込冷
媒の過熱度の検出情報に基づいて圧縮機吸込冷媒の過熱
度が低下傾向になるほど前記液面持上操作の実施頻度を
高くする(逆言すれば、圧縮機吸込冷媒の過熱度が上昇
傾向になるほど液面持上操作の実施頻度を低くする)よ
うにすれば、満液式蒸発器から圧縮機への潤滑油返送の
返送量を圧縮機からの潤滑油流出量の変動に応じて調整
する形態にすることができ、これにより、親和性の高い
冷媒と潤滑油を用いることに対しても圧縮機の潤滑油保
有量を一層的確かつ安定的に適正量に保つことができ
る。
媒の過熱度の検出情報に基づいて圧縮機吸込冷媒の過熱
度が低下傾向になるほど前記液面持上操作の実施頻度を
高くする(逆言すれば、圧縮機吸込冷媒の過熱度が上昇
傾向になるほど液面持上操作の実施頻度を低くする)よ
うにすれば、満液式蒸発器から圧縮機への潤滑油返送の
返送量を圧縮機からの潤滑油流出量の変動に応じて調整
する形態にすることができ、これにより、親和性の高い
冷媒と潤滑油を用いることに対しても圧縮機の潤滑油保
有量を一層的確かつ安定的に適正量に保つことができ
る。
【0014】〔3〕請求項3に係る発明は、請求項1に
係る発明の実施に好適な実施形態を特定するものであ
り、その特徴は、前記制御手段を、設定時間毎に前記液
面持上操作を実行する構成にしてある点にある。
係る発明の実施に好適な実施形態を特定するものであ
り、その特徴は、前記制御手段を、設定時間毎に前記液
面持上操作を実行する構成にしてある点にある。
【0015】つまり、この構成によれば、前記液面持上
操作の繰り返しを時間計測に基づいて行なうから、運転
状態の検出情報に基づいて液面持上操作の実施頻度を調
整制御する形態を採るに比べ、簡易型のものとして制御
構成を簡略にすることができ、その分、装置コストを安
価にすることができる。
操作の繰り返しを時間計測に基づいて行なうから、運転
状態の検出情報に基づいて液面持上操作の実施頻度を調
整制御する形態を採るに比べ、簡易型のものとして制御
構成を簡略にすることができ、その分、装置コストを安
価にすることができる。
【0016】〔4〕請求項4に係る発明は圧縮式ヒート
ポンプに係り、その特徴は、圧縮機―凝縮器―膨張機構
―満液式蒸発器―圧縮機の順に冷媒を循環させる圧縮式
ヒートポンプにおいて、前記圧縮機における潤滑油保有
状態の検出情報に基づき前記満液式蒸発器における液相
冷媒の液位を調整する制御手段を設けてある点にある。
ポンプに係り、その特徴は、圧縮機―凝縮器―膨張機構
―満液式蒸発器―圧縮機の順に冷媒を循環させる圧縮式
ヒートポンプにおいて、前記圧縮機における潤滑油保有
状態の検出情報に基づき前記満液式蒸発器における液相
冷媒の液位を調整する制御手段を設けてある点にある。
【0017】つまり、前述の如く満液式蒸発器における
貯留液相冷媒の液位を高くすれば、満液式蒸発器から圧
縮器への潤滑油返送を促進できる反面、液バックトラブ
ルを招く危険性が生じることに対し、上記構成によれ
ば、圧縮機における潤滑油保有状態の検出情報に基づい
て満液式蒸発器における液相冷媒の液位を調整するか
ら、圧縮機の潤滑油保有量が減少傾向にある状況では、
満液式蒸発器における液相冷媒の液位を上昇傾向にして
満液式蒸発器から圧縮機への潤滑油返送量を増大させ、
また逆に、圧縮機の潤滑油保有量が増大傾向にある状況
(換言すれば、満液式蒸発器における液相冷媒の液位が
高すぎて液バックトラブルを招く危険性が生じる状況)
では、満液式蒸発器における液相冷媒の液位を低下傾向
にして満液式蒸発器から圧縮機への潤滑油返送量を減少
させるとともに液バックトラブルを防止するといった形
態で、満液式蒸発器における液相冷媒の液位を最適液位
に調整することができる。
貯留液相冷媒の液位を高くすれば、満液式蒸発器から圧
縮器への潤滑油返送を促進できる反面、液バックトラブ
ルを招く危険性が生じることに対し、上記構成によれ
ば、圧縮機における潤滑油保有状態の検出情報に基づい
て満液式蒸発器における液相冷媒の液位を調整するか
ら、圧縮機の潤滑油保有量が減少傾向にある状況では、
満液式蒸発器における液相冷媒の液位を上昇傾向にして
満液式蒸発器から圧縮機への潤滑油返送量を増大させ、
また逆に、圧縮機の潤滑油保有量が増大傾向にある状況
(換言すれば、満液式蒸発器における液相冷媒の液位が
高すぎて液バックトラブルを招く危険性が生じる状況)
では、満液式蒸発器における液相冷媒の液位を低下傾向
にして満液式蒸発器から圧縮機への潤滑油返送量を減少
させるとともに液バックトラブルを防止するといった形
態で、満液式蒸発器における液相冷媒の液位を最適液位
に調整することができる。
【0018】すなわち、このことにより、親和性の高い
冷媒と潤滑油を用いる場合についても、潤滑油を満液式
蒸発器から圧縮機へ確実にかつ液バックトラブルを効果
的に防止した状態で安全に返送して圧縮機の潤滑油保有
量を適正量に的確かつ安定的に保つことができ、これに
より、請求項1に係る発明と同様、親和性の高い冷媒と
潤滑油を用いる場合についても、オイルセパレータに要
求される潤滑油回収能力を効果的に低減(ないしオイル
セパレータそのものを不要化)することができて、装置
の大型化や装置コストの増大を回避でき、また、オイル
セパレータの経年使用による潤滑油回収能力の低下が大
きく影響して圧縮機の潤滑油保有量が大きく減少すると
いったことも回避できる。
冷媒と潤滑油を用いる場合についても、潤滑油を満液式
蒸発器から圧縮機へ確実にかつ液バックトラブルを効果
的に防止した状態で安全に返送して圧縮機の潤滑油保有
量を適正量に的確かつ安定的に保つことができ、これに
より、請求項1に係る発明と同様、親和性の高い冷媒と
潤滑油を用いる場合についても、オイルセパレータに要
求される潤滑油回収能力を効果的に低減(ないしオイル
セパレータそのものを不要化)することができて、装置
の大型化や装置コストの増大を回避でき、また、オイル
セパレータの経年使用による潤滑油回収能力の低下が大
きく影響して圧縮機の潤滑油保有量が大きく減少すると
いったことも回避できる。
【0019】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕図1は圧縮式ヒ
ートポンプを示し、1は圧縮機、2は凝縮器、3は受液
器、4は膨張機構、5は蒸発器、6はアキュムレータで
あり、その順に冷媒Rを循環させることで、蒸発器5に
おいて採熱対象流体Waから熱採取しながら凝縮器2に
おいて放熱対象流体Wbに対し高温放熱する。
ートポンプを示し、1は圧縮機、2は凝縮器、3は受液
器、4は膨張機構、5は蒸発器、6はアキュムレータで
あり、その順に冷媒Rを循環させることで、蒸発器5に
おいて採熱対象流体Waから熱採取しながら凝縮器2に
おいて放熱対象流体Wbに対し高温放熱する。
【0020】また、7は圧縮機1の吐出冷媒Rからそれ
に随伴する圧縮機潤滑油Jを分離回収して、その回収油
Jを油戻し路7aを通じ圧縮機1に戻すオイルセパレー
タである。
に随伴する圧縮機潤滑油Jを分離回収して、その回収油
Jを油戻し路7aを通じ圧縮機1に戻すオイルセパレー
タである。
【0021】蒸発器5は、図2に示す如く、その器内に
配置した伝熱管5aの管内に採熱対象流体Waを通過さ
せるのに対し、蒸発対象の液相冷媒Rを伝熱管5aの管
外側において器内に貯留した状態でその液相冷媒Rを液
中及び液面から沸騰的に蒸発させる満液式の蒸発器であ
り、その蒸発冷媒Rは満液式蒸発器2の上部出口5bか
ら送出される。
配置した伝熱管5aの管内に採熱対象流体Waを通過さ
せるのに対し、蒸発対象の液相冷媒Rを伝熱管5aの管
外側において器内に貯留した状態でその液相冷媒Rを液
中及び液面から沸騰的に蒸発させる満液式の蒸発器であ
り、その蒸発冷媒Rは満液式蒸発器2の上部出口5bか
ら送出される。
【0022】8は制御装置、9は圧縮機吸込冷媒Rの過
熱度Sを検出する過熱度センサ、10は満液式蒸発器5
における貯留液相冷媒Rの液位Lを検出する液位センサ
であり、制御装置8はこれらセンサ9,10の検出情報
に基づいて図3に示す如き潤滑油返送制御を実行する。
熱度Sを検出する過熱度センサ、10は満液式蒸発器5
における貯留液相冷媒Rの液位Lを検出する液位センサ
であり、制御装置8はこれらセンサ9,10の検出情報
に基づいて図3に示す如き潤滑油返送制御を実行する。
【0023】すなわち、所定インターバル時間毎の制御
タイミングに至ったか否かを判定し(#1)、制御タイ
ミングに至ればその時点が液面持上状態(フラグf=
1)にあるか否かを判定し(#2)、液面持上状態でな
ければその時点の過熱度センサ9による検出過熱度Sが
第1〜第3の閾値Sa〜Sc(例えばSa=1℃,Sb
=3℃,Sc=8℃)により区分される第1〜第4の領
域のいずれに属するかを判定する(#3,#4,#
5)。
タイミングに至ったか否かを判定し(#1)、制御タイ
ミングに至ればその時点が液面持上状態(フラグf=
1)にあるか否かを判定し(#2)、液面持上状態でな
ければその時点の過熱度センサ9による検出過熱度Sが
第1〜第3の閾値Sa〜Sc(例えばSa=1℃,Sb
=3℃,Sc=8℃)により区分される第1〜第4の領
域のいずれに属するかを判定する(#3,#4,#
5)。
【0024】そして、検出過熱度Sが第1領域(S<S
a)に属する場合は判定変数Nに第1設定値α1を加算
し(#6)、検出過熱度Sが第2領域(Sa<S<S
b)に属する場合は判定変数Nに第2設定値α2を加算
し(#7)、検出過熱度Sが第3領域(Sb<S<S
c)に属する場合は判定変数Nに第3設定値α3を加算
し(#8)、検出過熱度Sが第4領域(Sc<S)に属
する場合は判定変数Nに第4設定値α4を加算し(#
9)する(但し、α4<α3<α2<α1)。
a)に属する場合は判定変数Nに第1設定値α1を加算
し(#6)、検出過熱度Sが第2領域(Sa<S<S
b)に属する場合は判定変数Nに第2設定値α2を加算
し(#7)、検出過熱度Sが第3領域(Sb<S<S
c)に属する場合は判定変数Nに第3設定値α3を加算
し(#8)、検出過熱度Sが第4領域(Sc<S)に属
する場合は判定変数Nに第4設定値α4を加算し(#
9)する(但し、α4<α3<α2<α1)。
【0025】次に、それら設定値α1〜α4の加算の結
果、判定変数Nが設定上限値α5(>α1)よりも大き
くなったか否かを判定し(#10)、設定上限値α5よ
りも大きければ、液位センサ10による検出液位Lに基
づき膨張機構4の絞り度の調整により満液式蒸発器5に
おける液相冷媒Rの液位Lを設定通常位La(例えば、
満杯の80%)から設定上昇位Lb(例えば、満杯の9
0%)に上昇させる液面持上操作を実行する(#1
2)。
果、判定変数Nが設定上限値α5(>α1)よりも大き
くなったか否かを判定し(#10)、設定上限値α5よ
りも大きければ、液位センサ10による検出液位Lに基
づき膨張機構4の絞り度の調整により満液式蒸発器5に
おける液相冷媒Rの液位Lを設定通常位La(例えば、
満杯の80%)から設定上昇位Lb(例えば、満杯の9
0%)に上昇させる液面持上操作を実行する(#1
2)。
【0026】また、判定変数Nが設定上限値α5以下で
あれば、後述の第1タイマーの計測時間T1が設定時間
Ta(例えば3時間)に達したか否かを判定し(#1
1)、設定時間Taに達していれば上記の液面持上操作
を実行し(#12)、設定時間Taに達していなければ
制御タイミングの判定ステップ(#1)に戻る。
あれば、後述の第1タイマーの計測時間T1が設定時間
Ta(例えば3時間)に達したか否かを判定し(#1
1)、設定時間Taに達していれば上記の液面持上操作
を実行し(#12)、設定時間Taに達していなければ
制御タイミングの判定ステップ(#1)に戻る。
【0027】液面持上操作(#12)に続いては、第1
タイマーのリセット(#13)、第2タイマーのリセッ
ト(#14)、フラグfの切り換え及び判定変数Nのリ
セット(#15)を実行した後、制御タイミングの判定
ステップ(#1)に戻る。
タイマーのリセット(#13)、第2タイマーのリセッ
ト(#14)、フラグfの切り換え及び判定変数Nのリ
セット(#15)を実行した後、制御タイミングの判定
ステップ(#1)に戻る。
【0028】一方、液面持上状態の判定ステップ(#
2)において液面持上状態(f=1)にあれば、第2タ
イマーの計測時間T2が設定時間Tb(例えば60秒)
に達したか否かを判定し(#16)、設定時間Tbに達
していれば液面持上操作の終了工程として液位センサ1
0による検出液位Lに基づき膨張機構4の絞り度の調整
により満液式蒸発器5における液相冷媒Rの液位Lを前
記の設定上昇位Lbから設定通常位Laに下降復帰させ
(#17)、これに続いて、フラグfの切り換え(#1
8)を実行した後、制御タイミングの判定ステップ(#
1)に戻る。また、第2タイマーの計測時間T2が設定
時間Tbに達していなければ制御タイミングの判定ステ
ップ(#1)に戻る。
2)において液面持上状態(f=1)にあれば、第2タ
イマーの計測時間T2が設定時間Tb(例えば60秒)
に達したか否かを判定し(#16)、設定時間Tbに達
していれば液面持上操作の終了工程として液位センサ1
0による検出液位Lに基づき膨張機構4の絞り度の調整
により満液式蒸発器5における液相冷媒Rの液位Lを前
記の設定上昇位Lbから設定通常位Laに下降復帰させ
(#17)、これに続いて、フラグfの切り換え(#1
8)を実行した後、制御タイミングの判定ステップ(#
1)に戻る。また、第2タイマーの計測時間T2が設定
時間Tbに達していなければ制御タイミングの判定ステ
ップ(#1)に戻る。
【0029】つまり、このヒートポンプでは、オイルセ
パレータ7で捕捉されずに冷媒Rとともに冷媒循環路へ
流出した圧縮機潤滑油Jが冷媒Rとの高い親和性が原因
で満液式蒸発器5に蓄積される状態になって満液式蒸発
器5から圧縮機1への潤滑油Jの返送が円滑に行なわれ
難いことに対し、上記の液面持上操作を繰り返すことに
より、低効率ながらも満液式蒸発器5においてミスト化
した潤滑油Jを満液式蒸発器5における液相冷媒Rの液
位上昇で満液式蒸発器5からの送出気相冷媒Rに効率的
に随伴させるようにして、満液式蒸発器5から圧縮機1
への潤滑油返送を液バックトラブルの防止を図りながら
促進するようにしている。
パレータ7で捕捉されずに冷媒Rとともに冷媒循環路へ
流出した圧縮機潤滑油Jが冷媒Rとの高い親和性が原因
で満液式蒸発器5に蓄積される状態になって満液式蒸発
器5から圧縮機1への潤滑油Jの返送が円滑に行なわれ
難いことに対し、上記の液面持上操作を繰り返すことに
より、低効率ながらも満液式蒸発器5においてミスト化
した潤滑油Jを満液式蒸発器5における液相冷媒Rの液
位上昇で満液式蒸発器5からの送出気相冷媒Rに効率的
に随伴させるようにして、満液式蒸発器5から圧縮機1
への潤滑油返送を液バックトラブルの防止を図りながら
促進するようにしている。
【0030】また、圧縮機1からの冷媒吐出に伴う潤滑
油流出は圧縮機吸込冷媒Rの過熱度Sが低くなるほどそ
の流出量が大きくなる傾向があることから、上記の潤滑
油返送制御における(#2)〜(#12)の工程の如
く、圧縮機吸込冷媒Rの過熱度Sの検出情報に基づいて
圧縮機吸込冷媒Rの過熱度Sが低下傾向になるほど液面
持上操作の実施頻度を高くすることで、満液式蒸発器5
から圧縮機1への潤滑油返送の返送量を圧縮機1からの
潤滑油流出量の変動に応じ調整する形態にし、これによ
り、圧縮機1の潤滑油保有量を一層的確かつ安定的に適
正量に保つようにしている。
油流出は圧縮機吸込冷媒Rの過熱度Sが低くなるほどそ
の流出量が大きくなる傾向があることから、上記の潤滑
油返送制御における(#2)〜(#12)の工程の如
く、圧縮機吸込冷媒Rの過熱度Sの検出情報に基づいて
圧縮機吸込冷媒Rの過熱度Sが低下傾向になるほど液面
持上操作の実施頻度を高くすることで、満液式蒸発器5
から圧縮機1への潤滑油返送の返送量を圧縮機1からの
潤滑油流出量の変動に応じ調整する形態にし、これによ
り、圧縮機1の潤滑油保有量を一層的確かつ安定的に適
正量に保つようにしている。
【0031】さらにまた、上記(#11)〜(#13)
の工程の如く、過熱度Sの傾向を示す判定変数Nが液面
持上操作の実施値である設定上限値α5に未だ至らない
状況においても、前回の液面持上操作からの経過時間
(第1タイマーの計測時間T1)が設定時間Taに達し
たときは液面持上操作を行なうようにすることで、満液
式蒸発器5から圧縮機1への潤滑油返送の一層の確実化
を図っている。
の工程の如く、過熱度Sの傾向を示す判定変数Nが液面
持上操作の実施値である設定上限値α5に未だ至らない
状況においても、前回の液面持上操作からの経過時間
(第1タイマーの計測時間T1)が設定時間Taに達し
たときは液面持上操作を行なうようにすることで、満液
式蒸発器5から圧縮機1への潤滑油返送の一層の確実化
を図っている。
【0032】なお、上記の例では、液位センサ10の検
出液位Lに基づく膨張機構4の絞り度調整により、液面
持上操作時には満液式蒸発器5における液相冷媒Rの液
位Lを設定通常位Laから設定上昇位Lbに上昇させ、
かつ、液面持上操作の終了後は満液式蒸発器5における
液相冷媒Rの液位Lを設定上昇位Lbから設定通常位L
aへ下降復帰させるようにしたが、これに代え、液面持
上操作の実施時以外は冷媒圧力や冷媒温度などの他の検
出情報に基づき膨張機構4の絞り度を調整する形態にし
て、満液式蒸発器5における液相冷媒Rの通常時の液位
Laをその絞り度調整下における成り行きの液位にする
ようにしてもよい。
出液位Lに基づく膨張機構4の絞り度調整により、液面
持上操作時には満液式蒸発器5における液相冷媒Rの液
位Lを設定通常位Laから設定上昇位Lbに上昇させ、
かつ、液面持上操作の終了後は満液式蒸発器5における
液相冷媒Rの液位Lを設定上昇位Lbから設定通常位L
aへ下降復帰させるようにしたが、これに代え、液面持
上操作の実施時以外は冷媒圧力や冷媒温度などの他の検
出情報に基づき膨張機構4の絞り度を調整する形態にし
て、満液式蒸発器5における液相冷媒Rの通常時の液位
Laをその絞り度調整下における成り行きの液位にする
ようにしてもよい。
【0033】また、満液式蒸発器5における液相冷媒R
の液位検出を省略した形態で、液面持上操作を膨張機構
4の絞り度の設定量の変更操作だけで行なうようにして
もよく、さらにまた、簡易型としては前記の如き過熱度
Sの傾向判定を省略して、液面持上操作を単純に設定時
間毎に実行するようにしてもよい。
の液位検出を省略した形態で、液面持上操作を膨張機構
4の絞り度の設定量の変更操作だけで行なうようにして
もよく、さらにまた、簡易型としては前記の如き過熱度
Sの傾向判定を省略して、液面持上操作を単純に設定時
間毎に実行するようにしてもよい。
【0034】〔第2実施形態〕図4は第1実施形態で示
したのとは異なる制御形態の潤滑油返送制御を行なう圧
縮式ヒートポンプを示し、このヒートポンプでは、圧縮
機1の潤滑油保有状態を検出する保有油検出手段11を
設けてある。なお、第1実施形態で示したものと同様の
ものについては、第1実施形態で用いた符号と同じ符号
を付してある。
したのとは異なる制御形態の潤滑油返送制御を行なう圧
縮式ヒートポンプを示し、このヒートポンプでは、圧縮
機1の潤滑油保有状態を検出する保有油検出手段11を
設けてある。なお、第1実施形態で示したものと同様の
ものについては、第1実施形態で用いた符号と同じ符号
を付してある。
【0035】そして、このヒートポンプの制御装置8
は、潤滑油返送制御として、保有油検出手段11の検出
情報に基づき、圧縮機1の潤滑油保有量を適正範囲内に
保つように膨張機構4の絞り度調整により満液式蒸発器
5における貯留液相冷媒Rの液位Lを調整するものにし
てある。
は、潤滑油返送制御として、保有油検出手段11の検出
情報に基づき、圧縮機1の潤滑油保有量を適正範囲内に
保つように膨張機構4の絞り度調整により満液式蒸発器
5における貯留液相冷媒Rの液位Lを調整するものにし
てある。
【0036】つまり、このヒートポンプでは、上記の如
く圧縮機1における潤滑油保有状態の検出情報に基づい
て、圧縮機1の潤滑油保有量が減少傾向にある状況で
は、満液式蒸発器5における液相冷媒Rの液位Lを上昇
側に調整にして満液式蒸発器5から圧縮機1への潤滑油
返送を促進し、また逆に、圧縮機1の潤滑油保有量が増
大傾向にある状況(換言すれば、満液式蒸発器5におけ
る液相冷媒Rの液位Lが高すぎて液バックトラブルを招
く危険性が生じる状況)では、満液式蒸発器5における
液相冷媒Rの液位Lを低下側に調整にして満液式蒸発器
5から圧縮機1への潤滑油返送を抑止するとともに液バ
ックトラブルを防止するといった形態で、満液式蒸発器
5における液相冷媒Rの液位Lを最適液位に調整する。
く圧縮機1における潤滑油保有状態の検出情報に基づい
て、圧縮機1の潤滑油保有量が減少傾向にある状況で
は、満液式蒸発器5における液相冷媒Rの液位Lを上昇
側に調整にして満液式蒸発器5から圧縮機1への潤滑油
返送を促進し、また逆に、圧縮機1の潤滑油保有量が増
大傾向にある状況(換言すれば、満液式蒸発器5におけ
る液相冷媒Rの液位Lが高すぎて液バックトラブルを招
く危険性が生じる状況)では、満液式蒸発器5における
液相冷媒Rの液位Lを低下側に調整にして満液式蒸発器
5から圧縮機1への潤滑油返送を抑止するとともに液バ
ックトラブルを防止するといった形態で、満液式蒸発器
5における液相冷媒Rの液位Lを最適液位に調整する。
【0037】なお、圧縮機1の潤滑油保有状態を検出す
る保有油検出手段11は、圧縮機1における潤滑油Jの
液位を直接に検出するものに限らず、圧縮機温度や圧縮
機音などの検出に基づいて圧縮機1における潤滑油保有
量の増減変化を検出するものであってもよい。
る保有油検出手段11は、圧縮機1における潤滑油Jの
液位を直接に検出するものに限らず、圧縮機温度や圧縮
機音などの検出に基づいて圧縮機1における潤滑油保有
量の増減変化を検出するものであってもよい。
【0038】また、圧縮機1における潤滑油保有状態の
検出情報に基づいて満液式蒸発器5における液相冷媒R
の液位Lを調整するのに、その液位調整を液位センサ1
0による検出液位Lをフィードバックしながら行なうよ
うにしてもよい。
検出情報に基づいて満液式蒸発器5における液相冷媒R
の液位Lを調整するのに、その液位調整を液位センサ1
0による検出液位Lをフィードバックしながら行なうよ
うにしてもよい。
【0039】〔別実施形態〕次に本発明の別実施形態を
列記する。
列記する。
【0040】膨張機構4は、各種形式の膨張弁、キャピ
ラリーチューブ、あるいは、開弁する弁の選択により全
体としての絞り度を調整する複数弁の並列接続回路な
ど、どのようなものであってもよく、また、圧縮機1−
凝縮器2−膨張機構4−満液式蒸発器5―圧縮機1の順
に冷媒Rを循環させる冷媒回路の具体的回路構造も、前
述の実施形態で示したものに限らず、ヒートポンプの用
途などに応じ種々の構成変更が可能である。
ラリーチューブ、あるいは、開弁する弁の選択により全
体としての絞り度を調整する複数弁の並列接続回路な
ど、どのようなものであってもよく、また、圧縮機1−
凝縮器2−膨張機構4−満液式蒸発器5―圧縮機1の順
に冷媒Rを循環させる冷媒回路の具体的回路構造も、前
述の実施形態で示したものに限らず、ヒートポンプの用
途などに応じ種々の構成変更が可能である。
【0041】前述の各実施形態では、膨張機構4の絞り
度調整により満液式蒸発器5における液相冷媒Rの液位
Lを調整する例を示したが、満液式蒸発器5における液
相冷媒Rの液位Lを調整するのに、その方式は膨張機構
4の絞り度調整に限られるものではなく種々の方式を適
用でき、場合によっては、満液式蒸発器5の内容積を調
整することでその器内液位Lを調整するなどしてもよ
い。
度調整により満液式蒸発器5における液相冷媒Rの液位
Lを調整する例を示したが、満液式蒸発器5における液
相冷媒Rの液位Lを調整するのに、その方式は膨張機構
4の絞り度調整に限られるものではなく種々の方式を適
用でき、場合によっては、満液式蒸発器5の内容積を調
整することでその器内液位Lを調整するなどしてもよ
い。
【0042】また、満液式蒸発器5における液相冷媒R
の液位Lを通常位から一時的に上昇させて再び通常位に
戻す液面持上操作を制御手段8により繰り返すのに、具
体的な液位上昇幅やその上昇幅の変更制御方式、あるい
は、液面持上操作の実施頻度やその実施頻度の変更制御
方式などは、ヒートポンプの運転条件等に応じて適宜決
定すればよい。
の液位Lを通常位から一時的に上昇させて再び通常位に
戻す液面持上操作を制御手段8により繰り返すのに、具
体的な液位上昇幅やその上昇幅の変更制御方式、あるい
は、液面持上操作の実施頻度やその実施頻度の変更制御
方式などは、ヒートポンプの運転条件等に応じて適宜決
定すればよい。
【0043】本発明は、親和性の高い冷媒Rと潤滑油J
との組み合わせの場合に特に有効であるが、親和性の低
い冷媒Rと潤滑油Jとの組み合わせの場合にも適用で
き、また、本発明による圧縮式ヒートポンプの用途も融
雪や空調あるいは物品の温度調整など、どのようなもの
であってもよい。
との組み合わせの場合に特に有効であるが、親和性の低
い冷媒Rと潤滑油Jとの組み合わせの場合にも適用で
き、また、本発明による圧縮式ヒートポンプの用途も融
雪や空調あるいは物品の温度調整など、どのようなもの
であってもよい。
【図1】第1実施形態を示すヒートポンプの構造図
【図2】満液式蒸発器の概略構造図
【図3】第1実施形態における潤滑油返送制御のフロー
チャート
チャート
【図4】第2実施形態を示すヒートポンプの構造図
1 圧縮機 2 凝縮器 4 膨張機構 5 満液式蒸発器 8 制御手段 L 液位 La 通常位 R 冷媒 S 過熱度
Claims (4)
- 【請求項1】圧縮機―凝縮器―膨張機構―満液式蒸発器
―圧縮機の順に冷媒を循環させる圧縮式ヒートポンプに
おいて、 前記満液式蒸発器における液相冷媒の液位を通常位から
一時的に上昇させて再び通常位に戻す液面持上操作を繰
り返して実行する制御手段を設けてある圧縮式ヒートポ
ンプ。 - 【請求項2】 前記制御手段を、圧縮機吸込冷媒の過熱
度の検出情報に基づいて圧縮機吸込冷媒の過熱度が低下
傾向になるほど前記液面持上操作の実施頻度を高くする
構成にしてある請求項1記載の圧縮式ヒートポンプ。 - 【請求項3】 前記制御手段を、設定時間毎に前記液面
持上操作を実行する構成にしてある請求項1記載の圧縮
式ヒートポンプ。 - 【請求項4】 圧縮機―凝縮器―膨張機構―満液式蒸発
器―圧縮機の順に冷媒を循環させる圧縮式ヒートポンプ
において、 前記圧縮機における潤滑油保有状態の検出情報に基づき
前記満液式蒸発器における液相冷媒の液位を調整する制
御手段を設けてある圧縮式ヒートポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001138529A JP2002333220A (ja) | 2001-05-09 | 2001-05-09 | 圧縮式ヒートポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001138529A JP2002333220A (ja) | 2001-05-09 | 2001-05-09 | 圧縮式ヒートポンプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002333220A true JP2002333220A (ja) | 2002-11-22 |
Family
ID=18985448
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001138529A Pending JP2002333220A (ja) | 2001-05-09 | 2001-05-09 | 圧縮式ヒートポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002333220A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006509993A (ja) * | 2002-12-09 | 2006-03-23 | ハドソン・テクノロジーズ・インク | 冷凍システムの最適化方法と装置 |
EP1890095A2 (de) * | 2006-08-09 | 2008-02-20 | Matthias Leipoldt | Kühlsystem |
CN103673364A (zh) * | 2013-12-31 | 2014-03-26 | 浙江华美电器制造有限公司 | 一种冰箱制冷循环结构 |
JP2014085048A (ja) * | 2012-10-23 | 2014-05-12 | Ebara Refrigeration Equipment & Systems Co Ltd | ターボ冷凍機 |
KR101402588B1 (ko) * | 2012-11-21 | 2014-06-02 | 한국생산기술연구원 | 냉매 직접 열교환 방식의 반도체 칠러와 반도체 칠링 방법 및 반도체 칠러의 운전 방법 |
WO2016157282A1 (ja) * | 2015-03-27 | 2016-10-06 | 三菱電機株式会社 | 冷凍サイクル装置 |
JP7089153B2 (ja) | 2018-01-15 | 2022-06-22 | ダイキン工業株式会社 | 製氷システム |
-
2001
- 2001-05-09 JP JP2001138529A patent/JP2002333220A/ja active Pending
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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GB2552432A (en) * | 2015-03-27 | 2018-01-24 | Mitsubishi Electric Corp | Refrigeration cycle apparatus |
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GB2552432B (en) * | 2015-03-27 | 2020-08-05 | Mitsubishi Electric Corp | Refrigeration cycle apparatus |
JP7089153B2 (ja) | 2018-01-15 | 2022-06-22 | ダイキン工業株式会社 | 製氷システム |
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