JP2764662B2 - 誘導発熱ローラ装置 - Google Patents

誘導発熱ローラ装置

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JP2764662B2
JP2764662B2 JP15419391A JP15419391A JP2764662B2 JP 2764662 B2 JP2764662 B2 JP 2764662B2 JP 15419391 A JP15419391 A JP 15419391A JP 15419391 A JP15419391 A JP 15419391A JP 2764662 B2 JP2764662 B2 JP 2764662B2
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roller
induction heating
heat
temperature
load
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幸三 岡本
勉 二神
正信 平郡
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Tokuden Co Ltd Kyoto
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Tokuden Co Ltd Kyoto
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘導発熱ローラ装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】誘導発熱ローラ装置において、回転する
中空のローラの内部に誘導発熱機構を設置し、ローラの
周壁を誘導電流によってジュール発熱させるとともに、
ローラの周壁の肉厚部分に設けた空隙に、気液二相の熱
媒を密封することにより、ローラの表面温度の均熱を図
るようにしたものは、既によく知られている。
【0003】ところでこの種ローラ装置を製紙工程の乾
燥、圧延あるいは鋼板その他の金属板の加熱などに使用
する場合、一般的にその熱負荷量は相当大きいものとな
る。熱負荷となる処理製品は、ローラの面長寸法内の一
定の働き巾において、処理製品が接する巾全域にわたっ
て、ほぼ等分布の奪熱作用を生じるとみることができ
る。
【0004】しかしその奪熱巾の両端部を境界として、
そのローラの外周の表面上における奪熱されない区域、
すなわち処理製品の耳端より両外側の、処理製品が接し
ない区域が存在するので、その区域の表面温度は、奪熱
巾部の温度よりも高くなる傾向がある。
【0005】そしてこの傾向は、熱負荷量が大きければ
大きいほど助長される。そして遂には処理製品の両耳端
付近におけるローラの表面において、急峻な温度勾配を
呈するようになる。このような温度勾配の発生は、処理
製品の全巾方向にわたって均一に加熱しようとする目的
の達成を困難にする。
【0006】のみならず複数のローラをその各軸心を平
行にして重ね合わせて、各ローラ相互間にニップ圧を発
生させるようにした圧延装置などに適用しようとする場
合は、更に別の問題を生じる。
【0007】たとえば紙などのように薄い処理製品を、
ニップ圧のかかったローラ間に通すときは、ローラの中
央部よりも両端部の近傍の温度が高い場合、その温度に
見合ったローラの直径方向の熱膨張差により、処理製品
の両耳端部分だけが過圧状態となり、処理製品の高品質
化を損ねる原因となる。
【0008】またニップされる相手側のローラは発熱ロ
ーラではなく、その表面が、金属以外のたとえばゴム、
プラスチックなとのような弾性材料で構成されたもの、
あるいは比較的耐熱温度が低い材料で被覆されたもの
(以下単に弾性ローラという。)では、処理製品が接す
る区域における、これら弾性ローラの表面温度は、処理
製品によって断熱されて、それほど加熱されない。
【0009】ところが処理製品に接触しないローラの両
端部の近傍に接する弾性ローラは、直接に発熱ローラか
ら伝熱され、しかも前記したようにローラの両端部の近
傍は高温区域であるので、弾性ローラの表面が熱劣化を
起こし、物理的、機械的特性を阻害する。極端な場合
は、運転中に表面が破裂し、飛散するという事故を起こ
すことがある。
【0010】このような問題は、ローラの面長寸法が処
理製品の巾寸法に比較して大きくなれば、更に増大す
る。換言すれば、一定の面長寸法のローラによって、巾
寸法の異なる幾種類かの処理製品を加工しようとする場
合、巾の狭い製品ほど、前記したような顕著な不具合を
生じるようになる。
【0011】理想的には、ローラの両端部に処理製品に
よって奪熱されない区域が全くないか、あっても僅かで
あることが望ましい。しかし前記のように幾種類かの巾
寸法の異なる処理製品を加工しようとする場合には対応
できないし、操業上実際問題としてローラの両端部の余
裕面長をなくすことは現実的でない。
【0012】以上のような観点から従来においても、ロ
ーラの内部に設置される誘導コイルを軸方向に複数分割
して、それぞれを独立した磁束発生機構とすることによ
って、熱負荷のかからないローラの両端部付近に位置す
る誘導コイルへの入力を、適宜減ずることによって、ロ
ーラの両端部近傍の高温化を回避しようとする試みもさ
れている。
【0013】また誘導発熱ローラ以外の他の加熱方式に
よるローラにおいてであるが、ローラの駆動軸の端部に
冷却用の回転継手を設け、ローラの両端部のみに冷媒を
循環させて強制的に冷却したり、あるいはローラの外部
からローラの外周表面の両端部に霧状の冷却水を噴射し
て冷却するようにしたものも考えられている。
【0014】これらの試みは一応の成果をみることがで
きるものの、処理製品の全巾に対して均一な温度分布あ
るいは均一なニップ圧を得るには至っていない。それは
処理製品の両端部における急峻な温度勾配を依然として
解消することはできないし、あるいは過圧傾向、過冷に
よる圧不足の不具合も解消できないからである。
【0015】すなわち誘導発熱ローラの場合は、ローラ
周壁の内部に密封された熱媒によって均熱作用を呈す
る。この均熱作用が処理製品の巾寸法を越えてローラの
両端区域にまで延びている。これが前記した諸問題の解
決を阻んでいるのである。
【0016】その理由を説明すると、熱媒が封入される
ジャケット室をローラの周壁に設ける場合、その位置は
ローラの外周表面からできるだけ近接した位置に設ける
ことが望ましい。しかしローラに加わる荷重を考慮すれ
ば、或る程度の残肉量を確保しておかなければならな
い。そのため熱媒に接するジャケット室の壁面からロー
ラの外周面までのローラの半径方向の熱抵抗を減じるこ
とには、おのずから限界がある。
【0017】そしてジャケット室の内部温度は、熱負荷
のある区域と、ない区域において、等温度に保持されて
いたとしても、そこからローラの外周面に至る熱流束の
差に応じて、両者間で温度差となってローラの表面に現
われる。したがって前記したように、熱負荷のない区域
に相当する部分の誘導発熱をなくすようにしても、熱媒
による均熱作用がある限り、その区域の温度は高くなっ
てしまうのである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ローラにジ
ャケット室を備えた構成においては、その内部に密封さ
れた熱媒による均熱効果が、熱負荷が存在する区域だけ
に作用し、熱負荷が存在しないローラの両端部には及ば
ないようにし、これによって熱負荷の耳端部近辺におけ
る、急峻な温度勾配の発生を回避することを目的とす
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、ローラの周壁
にその軸心方向に延び、かつ内部に気液二相の熱媒を封
入してなるジャケット室を設けるとともに、ローラの内
部に誘導発熱機構を設け、ジャケット室および誘導発熱
機構のローラの軸心方向に沿う長さを、ローラの熱負荷
の巾と同じかそれよりも短くし、かつ誘導発熱機構を、
熱負荷の巾以上の範囲内でローラの軸心方向に沿って揺
動自在に設置したことを特徴とする。
【0020】
【作用】ジャケット室および誘導発熱機構の長さは、熱
負荷の巾を越えて設定されないので、熱負荷の巾内でジ
ャケット室による均熱効果が得られるとともに、熱負荷
の存在しないローラの表面区域での温度上昇は、これを
もって回避されるようになる。
【0021】しかし実際にはローラの表面からの熱負荷
による奪熱以外に、ローラが組み込まれた装置固有の軸
方向への奪熱要因があり、そのため無負荷区域の温度が
下がり過ぎる傾向は避けられない。その度合いも熱負荷
の大小の操業条件によっても負荷巾の左右対象性も含
め、一定にならない。また負荷巾が限定されてしまうた
め、操業性にも欠けることとなる。
【0022】そこで誘導発熱機構を、必要に応じローラ
の軸心方向に揺動させて、負荷巾外の部位にも必要熱量
を発生させて、無負荷区域における温度の低下傾向を打
ち消す。またこれによって負荷の蛇行および巾の変化に
対しても、均温区域を追従可能とする。更にジャケット
室および誘導発熱機構を負荷巾より短く設定した場合で
も、負荷の両耳端部における、ジャケット室より両側に
向かい合う区域を均一に加熱することができるようにな
る。
【0023】以上によって熱負荷のない区域のローラの
表面温度と、熱負荷のある区域のローラの表面温度との
差は低減し、両者間の急峻な温度勾配はなくなり、熱負
荷はその巾方向に沿って均一に加熱されるようになる。
また熱負荷のない区域のローラの表面温度が上がらない
ことにより、半径方向の膨張もおこらず、両耳部だけの
過圧も回避される。
【0024】
【実施例】本発明の実施例を図によつて説明する。1は
ローラ、2はその両側に一体的に取り付けられてある駆
動軸で、軸受3を介して機台4に回転自在に支持されて
いる。5はローラ1の周壁の内部に、互いに独立して複
数設けられたジャケット室で、これはたとえばドリルに
よってローラ1の軸方向に沿って穿孔されることに形成
する。ジャケット室5の内部には気液二相の熱媒たとえ
ば蒸留水が封入されてある。
【0025】6は誘導発熱機構で、支持ロッド7によっ
て支持されている。支持ロッド7は駆動軸2内に挿通さ
れ、軸受8を介して駆動軸2に支持されている。誘導発
熱機構6は、誘導コイル10、鉄心11によって構成さ
れてある。誘導コイル10はリード線12を介して交流
電源に接続されてある。13は熱負荷で、ローラ1の表
面に添接しながら移送される。
【0026】以上の構成は通常のこの種誘導発熱ローラ
装置と特に相違するものではない。本発明にしたがい、
ジャケット室5と誘導発熱機構6(厳密には誘導コイ
ル)のローラ1の軸心方向に沿う長さを、熱負荷13の
巾と同じかそれよりも短く設定されてある。
【0027】そして誘導発熱機構6を支持している支持
ロッド7は、ローラ1の軸心方向に沿って、ローラ1の
内部で左右に揺動自在とされている。その揺動機構14
は任意のものが利用されるが、図の例では、エアシリン
ダ15を利用した構成を示している。
【0028】エアシリンダ15内のピストン16は支持
ロッド7の端部に連結されてある。ピストン16の両側
の室に選択的にエアーを供給して、ピストン16を左右
に駆動することにより、支持ロッド7、したがって誘導
発熱機構6を左右に揺動させることができるようにな
る。
【0029】具体的には誘導発熱機構6の位置を位置検
出装置(図示していない。)によって検出し、これから
のフィードバックされた信号によって、エアシリンダ1
5による誘導発熱機構6の揺動範囲を制御するとよい。
【0030】またこの揺動周期は、熱負荷領域と、この
熱負荷領域に隣接する無負荷領域との温度差に応じて制
御する。そのためにはローラの表面における熱負荷領域
と、無負荷領域との温度を温度計によって検出し、両領
域の温度差が一定値を越えない程度に揺動周期を制御す
ればよい。
【0031】誘導発熱機構6によるローラ1の発熱およ
びジャケットシツ5による均熱作用は、これらと向い合
うローラ1の表面部分に及ぼす。これによって熱負荷1
3はその巾全域にわたって均一に加熱されるようにな
る。
【0032】ここで熱負荷領域と隣合う無負荷領域の温
度との差が大きくなったときは、支持ロッド7を介して
誘導発熱機構6を左右に揺動させる。この揺動によって
熱負荷領域の温度をほとんど低下させることなく、隣合
う無負荷領域の温度を高めるようになる。これによって
両領域間の温度差を少なくすることができるようにな
る。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ジ
ャケット室を備えたローラについて、熱負荷を均一に加
熱することができると同時に、熱負荷領域と、無負荷領
域との温度差を少なくすることができる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ローラ 5 ジャケット室 6 誘導発熱機構 7 支持ロッド 13 熱負荷 14 揺動機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05B 6/00 - 6/10 H05B 6/14 - 6/44

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ローラの周壁にその軸心方向に延び、か
    つ内部に気液二相の熱媒を封入してなるジャケット室を
    設けるとともに、前記ローラの内部に誘導発熱機構を設
    け、前記ジャケットおよび誘導発熱機構を、ローラの熱
    負荷の巾と同じか又はこれより短く設定してなり、かつ
    前記誘導発熱機構を、前記ローラの軸心方向に沿って揺
    動自在としてなる誘導発熱ローラ装置。
JP15419391A 1991-04-03 1991-04-03 誘導発熱ローラ装置 Expired - Lifetime JP2764662B2 (ja)

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JPH04306584A JPH04306584A (ja) 1992-10-29
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