JP2731984B2 - 誘導発熱ローラ装置 - Google Patents

誘導発熱ローラ装置

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JP2731984B2
JP2731984B2 JP15419691A JP15419691A JP2731984B2 JP 2731984 B2 JP2731984 B2 JP 2731984B2 JP 15419691 A JP15419691 A JP 15419691A JP 15419691 A JP15419691 A JP 15419691A JP 2731984 B2 JP2731984 B2 JP 2731984B2
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良夫 北野
雅人 小倉
弘喜 塘
幸三 岡本
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Tokuden Co Ltd Kyoto
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘導発熱ローラ装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】誘導発熱ローラ装置において、回転する
中空のローラの内部に、電磁誘導用のコイルを設置し、
ローラの周壁を誘導電流によってジュール発熱させると
ともに、ローラの周壁の肉厚部分に設けた空隙に、気液
二相の熱媒を密封することにより、ローラの表面温度の
均熱を図るようにしたものは、既によく知られている。
【0003】ところでこの種ローラ装置を製紙工程の乾
燥、圧延あるいは銅板その他の金属板の加熱などに使用
する場合、一般的にその熱負荷量は相当大きいものとな
る。熱負荷となる処理製品は、ローラの面長寸法内の一
定の働き巾において、処理製品が接する巾全域にわたっ
て、ほぼ等分布の奪熱作用を生じるとみることができ
る。
【0004】しかしその奪熱巾の両端部を境界として、
そのローラの外周の表面上における奪熱されない区域、
すなわち処理製品の耳端より両外側の、処理製品が接し
ない区域が存在するので、その区域の表面温度は、奪熱
巾部の温度よりも高くなる傾向がある。
【0005】そしてこの傾向は、熱負荷量が大きければ
大きいほど助長される。そして遂には処理製品の両耳端
付近におけるローラの表面において、急峻な温度勾配を
呈するようになる。このような温度勾配の発生は、処理
製品の全巾方向にわたって均一に加熱しようとする目的
の達成を困難にする。
【0006】のみならず複数のローラをその各軸心を平
行にして重ね合わせて、各ローラ相互間にニップ圧を発
生させるようにした圧延装置などに適用しようとする場
合は、更に別の問題を生じる。
【0007】たとえば紙などのように薄い処理製品を、
ニップ圧のかかったローラ間に通すときは、ローラの中
央部よりも両端部の近傍の温度が高い場合、その温度に
見合ったローラの直径方向の熱膨張差により、処理製品
の両耳端部分だけが過圧状態となり、処理製品の高品質
化を損ねる原因となる。
【0008】またニップされる相手側のローラは発熱ロ
ーラではなく、その表面が、金属以外のたとえばゴム、
プラスチックなとのような弾性材料で構成されたもの、
あるいは比較的耐熱温度が低い材料で被覆されたもの
(以下単に弾性ローラという。)では、処理製品が接す
る区域における、これら弾性ローラの表面温度は、処理
製品によって断熱されて、それほど加熱されない。
【0009】ところが処理製品に接触しないローラの両
端部の近傍に接する弾性ローラは、直接に発熱ローラか
ら伝熱され、しかも前記したようにローラの両端部の近
傍は高温区域であるので、弾性ローラの表面が熱劣化を
起こし、物理的、機械的特性を阻害する。極端な場合
は、運転中に表面が破裂し、飛散するという事故を起こ
すことがある。
【0010】このような問題は、ローラの面長寸法が処
理製品の巾寸法に比較して大きくなれば、更に増大す
る。換言すれば、一定の面長寸法のローラによって、巾
寸法の異なる幾種類かの処理製品を加工しようとする場
合、巾の狭い製品ほど、前記したような顕著な不具合を
生じるようになる。
【0011】理想的には、ローラの両端部に処理製品に
よって奪熱されない区域が全くないか、あっても僅かで
あることが望ましい。しかし前記のように幾種類かの巾
寸法の異なる処理製品を加工しようとする場合には対応
できないし、操業上実際問題としてローラの両端部の余
裕面長をなくすことは現実的でない。
【0012】以上のような観点から従来においても、ロ
ーラの内部に設置される誘導コイルを軸方向に複数分割
して、それぞれを独立した磁束発生機構とすることによ
って、熱負荷のかからないローラの両端部付近に位置す
る誘導コイルへの入力を、適宜減ずることによって、ロ
ーラの両端部近傍の高温化を回避しようとする試みもさ
れている。
【0013】また誘導発熱ローラ以外の他の加熱方式に
よるローラにおいてであるが、ローラの駆動軸の端部に
冷却用の回転継手を設け、ローラの両端部のみに冷媒を
循環させて強制的に冷却したり、あるいはローラの外部
からローラの外周表面の両端部に霧状の冷却水を噴射し
て冷却するようにしたものも考えられている。
【0014】これらの試みは一応の成果をみることがで
きるものの、処理製品の全巾に対して均一な温度分布あ
るいは均一なニップ圧を得るには至っていない。それは
処理製品の両端部における急峻な温度勾配を依然として
解消することはできないし、あるいは過圧傾向、過冷に
よる圧不足の不具合も解消できないからである。
【0015】すなわち誘導発熱ローラの場合は、ローラ
周壁の内部に密封された熱媒によって均熱作用を呈す
る。この均熱作用が処理製品の巾寸法を越えてローラの
両端区域にまで延びている。これが前記した諸問題の解
決を阻んでいるのである。
【0016】その理由を説明すると、熱媒が封入される
ジャケット室をローラの周壁に設ける場合、その位置は
ローラの外周表面からできるだけ近接した位置に設ける
ことが望ましい。しかしローラに加わる荷重を考慮すれ
ば、或る程度の残肉量を確保しておかなければならな
い。そのため熱媒に接するジャケット室の壁面からロー
ラの外周面までのローラの半径方向の熱抵抗を減じるこ
とには、おのずから限界がある。
【0017】そしてジャケット室の内部温度は、熱負荷
のある区域と、ない区域において、等温度に保持されて
いたとしても、そこからローラの外周面に至る熱流束の
差に応じて、両者間で温度差となってローラの表面に現
われる。したがって前記したように、熱負荷のない区域
に相当する部分の誘導発熱をなくすようにしても、熱媒
による均熱作用がある限り、その区域の温度は高くなっ
てしまうのである。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ローラにジ
ャケット室を備えた構成において、ローラの両端部にお
ける急峻な温度勾配の発生を回避することを目的とす
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は、ローラの周壁
にその軸心方向に延び、かつ内部に気液二相の熱媒を封
入してなるジャケット室を、互いに独立して、ローラの
円周方向に沿って複数設け、ローラの周壁の両端部にジ
ャケット室と平行に複数の深孔を設け、この深孔の内部
に冷媒を循環させて、ローラの両端部を冷却するととも
に、深孔に隔壁を設け、この隔壁を深孔に沿って移動自
在としたことを特徴とする。
【0020】
【作用】深孔に冷媒を循環させると、ローラの両端部は
この冷媒によって冷却される。これによる冷却範囲は、
深孔内の隔壁の位置までである。したがってこの隔壁を
移動自在とすることによって、冷却範囲は自在に調整さ
れるようになる。
【0021】ここでこの隔壁の位置を熱負荷の両耳端部
付近に設定しておけば、両耳端部より外側の区域は、こ
の冷媒によって冷却され、温度の上昇は妨げられるよう
になる。その結果熱負荷の存在する区域と、存在しない
区域との温度差が低減されるようになる。
【0022】
【実施例】本発明の実施例を図によって説明する。1は
ローラ、2はその両側に一体的に取り付けられてある駆
動軸で、軸受3によって機台4に回転自在に支持されて
いる。5はローラ1の周壁の内部に、互いに独立して複
数設けられたジャケット室で、これはたとえばドリルに
よってローラ1の軸方向に沿って穿孔されることに形成
する。ジャケット室5の内部には気液二相の熱媒たとえ
ば蒸留水が封入されてある。
【0023】6は磁束発生機構で、支持ロッド7によっ
て支持されている。支持ロッド7は駆動軸2内に挿通さ
れ、軸受8を介して駆動軸2に支持されている。9は磁
束発生機構を構成する誘導コイルである。そしてローラ
1の軸方向に沿う両端部にある誘導コイル9は細分化さ
れてある。細分化された誘導コイルは互いに独立して入
力電力すなわち励磁電流が調整されるようにしてある。
【0024】10は熱負荷であって、ローラ1の表面に
図2に示すように添接しながら移送される。11はロー
ラ1の周壁に設置された温度計の出力を取り出すための
回転トランス、12は誘導コイル9の励磁電流のための
交流電源で、制御器13を経て各誘導コイル9に接続さ
れてある。14は駆動軸2を回転させるためのモータで
ある。
【0025】15はローラ1の周壁の両端部に、ジャケ
ット室3と平行して複数設けられた深孔である。これは
図2に示すように各ジャケット室3の間に位置するよう
にしてある。各深孔15の内部に隔壁16が設置されて
ある。
【0026】隔壁16は深孔15内を、移動自在とされ
ている。隔壁16を移動自在とするための具体例を図3
及び図4に示す。隔壁16は断面を角型とする回転自在
のスプラインシャフト17に挿通されてあり、スプライ
ンシャフト18の回転によって、隔壁16も回転するよ
うになっている。
【0027】隔壁16の外周にはネジ部が形成されてあ
り、このネジ部は、深孔16内のネジ部と噛みあってい
る。スプラインシャフト18の外端は駆動軸2の外側に
まで延長されてある。この外端を外部から回転させる
と、隔壁16が回転して、深孔16内を移動するように
なる。
【0028】19は冷媒の供給路、20は同じく還流路
であり、回転継手21に連通している。回転継手21か
ら供給路19に供給された冷媒は、内筒22より深孔2
0内に入り、隔壁16によりその進行が妨げられてか
ら、還流路20より回転継手21を介して排出される。
このような冷媒の循環によってローラ1の両端部は冷却
される。
【0029】熱負荷10の耳端部付近に対応する位置ま
で、あらかじめ隔壁16を移動させておく。発熱してい
るローラ1に熱負荷10が転接していく過程で、熱負荷
10の耳端部より外側の周壁が、熱負荷10に接してい
る周壁より温度が高くなったことを、温度計などにより
検出したとき、深孔15内に冷媒を循環させる。この循
環によって熱負荷10が接している区域と、接していな
い区域との温度差が低減されるようになる。
【0030】
【0030】熱負荷の存在しないローラの表面区域で
は、ローラを発熱させる必要はないから、そのような区
域に対応する細分化された誘導コイルは、熱負荷の存在
する区域にある誘導コイルよりも入力を少なくする。場
合によってはその入力を全くなくしてもよい。
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、熱
負荷の存在しないローラの表面を、冷媒の循環によって
冷却することにより温度を低下させてるようにしたの
で、熱負荷の耳端部付近での急峻な温度勾配を回避する
ことができ、しかも隔壁を移動自在と下ので、熱負荷の
巾に対応して冷媒による冷却区域を変更することができ
るといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す側断面図である。
【図2】図1の横断面図である。
【図3】隔壁の移動機構の一例を示す断面図である。
【図4】図3の横断面図である。
【符号の説明】
1 ローラ 5 ジャケット室 6 磁束発生機構 9 誘導コイル 10 熱負荷 15 深孔 16 隔壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 幸三 京都市山科区西野離宮町40番地 トクデ ン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−17988(JP,A) 実開 平1−79297(JP,U) 実開 昭60−44393(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に誘導発熱機構を設置してなるロー
    ラの周壁に、その軸心方向に延び、かつ内部に気液二相
    の熱媒を封入してなるジャケット室を、前記ローラの円
    周方向に沿って複数設け、前記ローラの周壁の両端部に
    前記ジャケット室と平行して複数の深孔を設け、前記深
    孔の内部に冷媒を循環させて、前記ローラの両端部を冷
    却するとともに、前記深孔に隔壁を設け、前記冷媒によ
    る冷却区域を調整可能となるように、前記隔壁を前記深
    孔に沿って移動自在としてなることを特徴とする誘導発
    熱ローラ装置。
JP15419691A 1991-04-03 1991-04-03 誘導発熱ローラ装置 Expired - Lifetime JP2731984B2 (ja)

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JPH04306587A JPH04306587A (ja) 1992-10-29
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