JP2761864B2 - ソケット解除機構及び埋設式ガス栓 - Google Patents

ソケット解除機構及び埋設式ガス栓

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JP2761864B2
JP2761864B2 JP7457696A JP7457696A JP2761864B2 JP 2761864 B2 JP2761864 B2 JP 2761864B2 JP 7457696 A JP7457696 A JP 7457696A JP 7457696 A JP7457696 A JP 7457696A JP 2761864 B2 JP2761864 B2 JP 2761864B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ソケット解除機
構、特に、円筒形状の埋込式のガス栓に着脱自在のソケ
ットを解除する為のソケット解除機構、及び、埋設式ガ
ス栓、特に、前記ソケット解除機構を採用した埋設式ガ
ス栓に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図12は、従来の埋設式ガス栓の説明図
である。又、図13は、図12の埋設式ガス栓を変形し
た場合の組立説明図である。埋設式ガス栓として、従来
から、実開平4−8874号に開示されるものがある。
このものは、図12に示すように、壁(9) に対してその
室内側に露出するように埋込み固定された矩形箱状のケ
ーシング(1) と、このケーシング(1) 内に設けられた円
筒形状のガス栓(2) と、ケーシング(1) に設けられ且つ
ガス栓(2) に対してソケット(8) を着脱自在とするソケ
ット挿入用の開口(11)と、ガス栓(2)に装着されたソケ
ット(8) を解除する為のソケット解除機構と、開口(11)
を開閉する蓋体(5) と、が具備されている。
【0003】そして、前記ソケット解除機構は、ケーシ
ング(1) の底壁に設けられた突起部(111) と、この突起
部(111) の先端により回動自在に支持され且つソケット
(8)の先端面に対向するように配置されたレバー体(4)
と、からなる。このものでは、開状態の蓋体(5) を押込
み操作すると、この蓋体(5) によりレバー体(4) の一端
が押圧されて、レバー体(4) が回動される。この回動に
よって、レバー体(4) がソケット(8) の先端面を押圧す
ることとなり、ソケット(8) がロック解除される。
【0004】このものでは、蓋体(5) の押込み操作によ
って、ケーシング(1) 内に没入したソケット(8) が解除
されるから、この解除の為の操作が容易である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
埋設式ガス栓では、ガス栓(2) の取付位置がケーシング
(1) の底壁に沿った方向にずれると、レバー体(4) の支
持位置とガス栓(2) との相対的な位置関係が不正確なも
のとなり、ソケット(8) の解除動作が不良となり易い。
【0006】この不都合を防止する為、図13に示すよ
うに、上記ソケット解除機構を変形したものが考えられ
る。このソケット解除機構には、ガス栓(2) に跨り且つ
ガス栓(2) を包囲するようにケーシング(1) の底壁に載
置される支持体(7) が設けられている。この支持体(7)
には、レバー体(4) を回動自在に支持する一対の対向側
壁(71)(71)と、これら対向側壁(71)(71)に連続するよう
に設けられ且つガス栓(2) に密に外嵌する環状部(72)
と、が具備されている。そして、環状部(72)には、その
内周側に突出する複数の突起部(73)(73)が設けられ、こ
れら突起部(73)(73)がガス栓(2) の胴部にて円周方向に
設けられた環状溝(26)に密に嵌入されている。
【0007】このものでは、レバー体(4) を支持する支
持体(7) が、ガス栓(2) に対して密に外嵌した状態にて
連結されているから、ガス栓(2) の取付位置がケーシン
グ(1) の底壁に沿った方向にずれても、ガス栓(2) と、
レバー体(4) の支持位置との相対的な位置関係が正確と
なる。これにより、レバー体(4) によるソケット(8)の
解除動作が確実となる。
【0008】ところが、このものでは、支持体(7) の構
成が比較的複雑であり、又、支持体(7) の配置スペース
が大きくなるという問題が残る。請求項1の発明は、レ
バー解除機構において、その構成を簡素化すると共に、
その配置スペースを小さくすることをその課題とする。
請求項6の発明は、埋設式ガス栓において、そのレバー
解除機構の構成を簡素化すると共に、前記レバー解除機
構の配置スペースを小さくすることをその課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の課題解
決手段は、『円筒形状の埋込式のガス栓に着脱自在のソ
ケットを解除する為のソケット解除機構であって、装着
時の前記ソケットの先端部近傍であって前記ガス栓の胴
部に対してその円周方向の少なくとも一部を包囲した状
態で保持され且その両端部が相反する方向に向って一直
線上に整列する一対の軸部とした棒状のリング体と、前
記一対の軸部により回動自在に支持される支点部を一端
に備え且つ前記ソケットの先端面に対向するように配置
されるレバー片と、前記支点部から前記レバー片の反対
側に延びる作動片とを備えたレバー体と、を具備し、前
記作動片の押圧によって、前記レバー片が前記ソケット
の先端面を押圧するように前記レバー体が回動される』
ことを特徴とする。
【0010】このものでは、前記作動片が押圧される
と、前記レバー体が回動されて、前記レバー片が装着時
の前記ソケットの先端面を押圧するものとなる。これに
より、前記ソケットが解除される。このものでは、前記
ガス栓の胴部に対してその円周方向の少なくとも一部を
包囲した状態で棒状の前記リング体が保持されている。
そして、このリング体の両端部が相反する方向に向って
一直線上に整列した一対の軸部となっており、この一対
の軸部により、前記レバー体が回動自在に支持されてい
る。
【0011】ここで、請求項1に記載中の『リング体』
としては、請求項2の発明のように、『前記ガス栓の胴
部に対してその円周方向に回動可能に保持される』もの
でもよい。又、請求項3の発明のように、『その平面形
状がΩ字状である』ものや、請求項4の発明のように、
『前記一対の軸部の一方が前記ガス栓の胴部との接触域
の最終点から接線方向に延びる』ものでもよい。
【0012】更に、請求項5の発明のように、『前記ガ
ス栓の胴部であってその円周方向に設けた環状溝に嵌入
される』ものでもよい。請求項6の発明の課題解決手段
は、『壁又は床に埋め込まれた円筒形状のガス栓と、前
記壁又は前記床に設けられ且つ前記ガス栓に対してソケ
ットを着脱自在とする為の開口と、装着時の前記ソケッ
トの先端部近傍であって前記ガス栓の胴部に対してその
円周方向の少なくとも一部を包囲した状態で保持され且
その両端部が相反する方向に向って一直線上に整列する
一対の軸部とした棒状のリング体と、前記一対の軸部に
より回動自在に支持される支点部を一端に備え且つ前記
ソケットの先端面に対向するように配置されるレバー片
と、前記支点部から前記レバー片の反対側に延びる作動
片とを備えたレバー体と、操作によって、前記作動片を
押圧することにより前記レバー片が前記ソケットの先端
面を押圧するように前記レバー体が回動される押込み手
段と、を具備する』ことを特徴とする。
【0013】このものでは、前記押込み手段の操作によ
って、前記作動片を押圧すると、前記レバー体が回動さ
れて、前記レバー片が前記ソケットの先端面を押圧す
る。これにより、前記ソケットが解除される。そして、
前記レバー体は、前記ガス栓の胴部に対してその円周方
向の少なくとも一部を包囲した状態で保持された前記リ
ング体に於ける前記一対の軸部により支持されている。
【0014】ここで、請求項7の発明のように、『前記
押込み手段は、前記開口を開閉自在とする蓋体を含む』
ものでは、前記蓋体の操作によって、前記作動片が押圧
されて、ソケット解除動作が実行される。尚、前記蓋体
が直接、前記作動片を押圧するものや、他の部材を介し
て間接的に押圧するものでもよい。
【0015】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1、6の発
明では、ソケット解除用の上記レバー体の支持部材が前
記ガス栓の胴部に保持された棒状のリング体であり、そ
の両端部が前記レバー体を支持する為の一対の軸部であ
るから、前記レバー体を支持する為の構成が簡素化さ
れ、このレバー体と前記リング体とを備えたレバー解除
機構の全体が簡素化される。又、このレバー解除機構の
設置スペースが小さくなる。
【0016】又、前記リング体は、その全体が棒状であ
るから、その製作、及び、前記ガス栓の胴部に対する組
付け、が容易となる。請求項2の発明では、前記レバー
体を前記ガス栓の円周方向に移動させることができ、前
記レバー体の作動片の位置を調節することができる。請
求項5の発明では、前記リング体を前記ガス栓の胴部に
保持させる為の構成が簡単である。
【0017】請求項7の発明では、前記作動片を押圧す
る為の操作部を、前記蓋体の他に設けなくてもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施の形態を、
図面に基づいて説明する。図1は、本願発明の実施の形
態の埋設式ガス栓の全体説明図であり、図2は、図1の
埋設式ガス栓の平面図である。又、図3は、図1の埋設
式ガス栓のIIIーIII断面図であり、図4は、図1
の埋設式ガス栓のIVーIV断面図であり、図5は、図
1の埋設式ガス栓の蓋体(5) の平面図である。
【0019】[各部の構成について]この実施の形態の
埋設式ガス栓は、図1に示すように、壁(9) の室内側の
壁板(91)に設けた矩形開口(90)を介して壁(9) 内に埋め
込まれたケーシング(1) と、このケーシング(1) に収容
固定されたガス栓ユニット(200) と、を具備する構成で
ある。
【0020】*ケーシング(1) * ケーシング(1) は、図1〜図4に示すように、壁板(91)
に於ける矩形開口(90)の周縁部に対して室内側から接す
る矩形の枠板(1b)と、この枠板(1b)の全体を前記室内側
から覆う矩形の飾り板(1a)と、枠板(1b)に於ける内周縁
の一対の対向辺から壁(9) の内方に向って突出した一対
の直立板(12)(12)に接続され且つガス栓ユニット(200)
が固定された矩形皿状の底体(1c)と、から構成されてい
る。
【0021】飾り板(1a)の中程には、矩形の開口(11)が
設けられている。この開口(11)は、後述の蓋体(5) によ
り開閉される。この飾り板(1a)の裏面には、開口(11)の
周縁近傍から突出するコ字状断面のスカート部(10)が設
けられている。このスカート部(10)の断面に対して開放
側にある空間が、蓋体(5) を開閉するときの蓋体(5)の
移動域(500) となる。
【0022】枠板(1b)の一対の直立板(12)(12)に於ける
底体(1c)側の端縁には、直立板(12)(12)に対して直角な
複数の第1突片(13)(13)が設けられている。又、底体(1
c)の周壁に於ける枠板(1b)側の端縁には、底体(1c)の底
壁に平行な複数の第2突片(14)(14)が設けられている。
これら第1・第2突片(13)(14)相互が重合せ状態にてネ
ジ止めされることにより、枠板(1b)と底体(1c)とが一体
化されている。
【0023】又、壁板(91)に於ける矩形開口(90)の周縁
部に対して壁(9) の内部側から接するL字状の当て板
(6) が設けられ、この当て板(6) に対して枠板(1b)が一
対のボルト(65)(65)によりネジ止めされている。これに
より、枠板(1b)は、当て板(6)との間に壁板(91)を挟ん
だ状態でこの壁板(91)に固定されたものとなっている。
又、この枠板(1b)の内周縁に対して係合する複数の係合
片(15)(15)が飾り板(1a)の裏面の周縁近傍に突設され、
これら係合片(15)(15)によって、飾り板(1a)が枠板(1b)
に対して固定されている。
【0024】蓋体(5) は、図4及び図5に示すように、
その長手方向の一端の両側に設けられた一対の腕部(51)
(51)が上記した移動域(500) からスカート部(10)の一対
の対向壁の外側の空間に延びる構成となっている。そし
て、腕部(51)(51)には、スカート部(10)との対向面から
突出し且つ一直線上に整列する一対の軸体(52)(52)が設
けられている。これら軸体(52)(52)は、スカート部(10)
に設けられ且つ飾り板(1a)に対して直角な方向に長い一
対の長孔(100)(100)に嵌入されている。これにより、開
口(11)を開いて飾り板(1a)に対する直立姿勢にある蓋体
(5) が壁(9) 内に向って移動可能となっている。
【0025】又、腕部(51)(51)には、スカート部(10)と
は反対側の面から突出する一対の凸部(53)(53)が設けら
れている。これら凸部(53)(53)には、蓋体(5) が開口(1
1)を閉じた状態でその状態を維持し、且つ、蓋体(5) が
前記直立姿勢となった状態でその状態を維持すると共に
軸体(52)(52)が長孔(100)(100)に於ける飾り板(1a)側の
端部に位置するように、蓋体(5) に対して付勢力を付与
するバネ(図示せず)がスカート部(10)との間に掛け渡
されている。
【0026】更に、蓋体(5) の裏面には、これに対して
直立し且つ蓋体(5) の上記長手方向に対して直角な方向
に亙って延びる片部(55)が設けられている。この片部(5
5)の配設位置は、蓋体(5) が上記直立姿勢となったとき
に第2レバー片(43)に対して飾り板(1a)側から対向する
ように、設定されている。 *ガス栓ユニット(200) * ガス栓ユニット(200) は、ソケット(8) が接続される円
筒形状のプラグ部(21)と、このプラグ部(21)の基端側に
連続し且つプラグ部(21)より大径の円筒形状のベース部
(22)と、このベース部(22)に対して軸線相互が直角とな
るように接続された筒部(23)と、この筒部(23)に於ける
ベース部(22)の反対側に設けられたガス入口となる配管
接続部(24)と、を具備する構成である。プラグ部(21)及
びベース部(22)には、ソケット(8) の着脱により開閉さ
れる栓体(27)が内蔵されている。これらプラグ部(21)及
びベース部(22)が既述請求項1に記載のガス栓である。
【0027】そして、ベース部(22)の胴部には、その円
周方向に環状溝(26)が設けられている。この環状溝(26)
の配設位置は、ベース部(22)と筒部(23)との接続部に於
けるプラグ部(21)側の端部近傍である。この環状溝(26)
が後述のリング体(3) の収容部となる。尚、このガス栓
ユニット(200) は、ベース部(22)及び筒部(23)が底体(1
c)の底壁にネジ止めされた構成であり、プラグ部(21)及
びベース部(22)は、その軸線が飾り板(1a)及び前記底壁
に対して直角な姿勢に配置されている。又、配管接続部
(24)は、底体(1c)の周壁に設けた切除部(18)を介して底
体(1c)から外部に露出している。更に、筒部(23)は、上
記したスカート部(10)の対向壁の一方に設けた切欠部
(図示せず)に挿通されている。
【0028】*ソケット解除機構(700) * 上記のガス栓ユニット(200) には、プラグ部(21)に装着
された状態のソケット(8) のロックを解除する為のソケ
ット解除機構(700) が装備されている。ここで、図6
は、図1の埋設式ガス栓のガス栓(2) 及びソケット解除
機構(700) の平面図であり、図7は、図6のガス栓(2)
及びソケット解除機構(700) のVIIーVII断面図で
あり、図8は、図6のソケット解除機構(700) の平面図
である。
【0029】ソケット解除機構(700) は、平面形状がΩ
字状に形成された円形断面の棒状のリング体(3) と、こ
のリング体(3) により回動自在に支持される後述のレバ
ー体(4) とからなる。リング体(3) に於ける円弧状に湾
曲した主体部が上記の環状溝(26)に収容保持されてい
る。そして、このリング体(3) の両端部は、相反する方
向に向って一直線上に整列する一対の軸部(31)(31)とな
っており、これら軸部(31)(31)は、ベース部(22)に対し
て突出する態様となっている。これら軸部(31)(31)が後
述のレバー体(4) の支持部となる。尚、このリング体
(3) は、直線状の金属製棒体を曲げ加工により前記Ω字
状とすることにより製作されている。
【0030】レバー体(4) は、金属製であり、ベース部
(22)の胴部を挟むように且つ装着状態のソケット(8) の
先端面に対向するように配置された一対の第1レバー片
(41)(41)と、これら第1レバー片(41)(41)をその一端相
互にて結合する連結片(42)と、この連結片(42)から第1
レバー片(41)(41)とは反対側に突出する第2レバー片(4
3)と、からなる。
【0031】第1レバー片(41)(41)に於ける連結片(42)
側の端部が軸部(31)(31)により支持された支点部(400)
(400)となっている。各支点部(400) は、前記端部に設
けられた孔部(44)に対してベース部(22)側にあり且つ底
体(1c)の底壁側に湾曲した第1湾曲部(45)と、孔部(44)
に対してベース部(22)とは反対側にありプラグ部(21)の
先端側に向って湾曲した第2湾曲部(46)と、から構成さ
れている。これら第1・第2湾曲部(45)(46)により軸部
(31)が挟持される態様となっている。
【0032】尚、この実施の形態では、第1レバー片(4
1)(41)が既述請求項1に記載のレバー片であり、連結片
(42)及び第2レバー片(43)が既述請求項1に記載の作動
片である。又、第1レバー片(41)(41)が飾り板(1a)に対
して略平行な姿勢にて、一方の第1レバー片(41)が筒部
(23)に設けた平面部(28)に対接する構成となっている。
【0033】[ソケット(8) の着脱について]図9は、
図1の埋設式ガス栓に於けるソケット解除機構(700) の
動作説明図である。先ず、ソケット(8) をプラグ部(21)
に接続するには、蓋体(5) を開操作して、開口(11)が開
放された状態とする。この状態で、ソケット(8) を開口
(11)からケーシング(1) 内に押し込み、プラグ部(21)に
外嵌させる。これにより、ソケット(8) がプラグ部(21)
に対して抜止め状態に係合されたロック状態となる。
尚、このソケット(8) の装着状態では、ソケット(8) 内
の軸体(図示せず)が栓体(27)を内方に押し込んだ開栓
状態となっている。
【0034】一方、プラグ部(21)に装着されたソケット
(8) を取り外すには、図9に示すように、上記の直立姿
勢にある蓋体(5) をケーシング(1) の内方に向って押圧
操作する。これにより、蓋体(5) の片部(55)がこれに対
向した第2レバー片(43)を押圧することとなって、レバ
ー体(4) が回動され、第1レバー片(41)(41)がソケット
(8) の先端にある解除リング(81)を押すこととなる。こ
れにより、ソケット(8) の前記ロック状態が解除され
る。この解除後のソケット(8) をケーシング(1)内から
取り出した後、蓋体(5) を閉操作して、開口(11)を閉塞
状態とする。尚、前記解除されると、栓体(27)を閉栓方
向に付勢するバネ(270) によって、ソケット(8) の上記
軸体が栓体(27)と共に押されて、前記軸体がプラグ部(2
1)から脱出すると共に栓体(27)がプラグ部(21)の先端開
口を塞いだ閉栓状態となる。
【0035】このものでは、レバー体(4) が、ベース部
(22)に保持され且つ両端部を上記軸部(31)(31)とした棒
状のリング体(3) により支持された構成であるから、レ
バー体(4) を支持する為の構成が簡素化され、ソケット
解除機構(700) の全体が簡素化されるものとなる。又、
このソケット解除機構(700) の設置スペースが小さくな
る。更に、ガス栓ユニット(200) の底体(1c)に対する固
定位置が底体(1c)の底壁に沿った方向にずれても、プラ
グ部(21)及びベース部(22)と、レバー体(4) の支持位置
との相対的な位置関係が不変であるから、レバー体(4)
によるソケット解除動作が良好である。
【0036】又、リング体(3) は、その全体がΩ字状の
棒状であるから、上記のように金属製棒体を曲げ加工す
る方法や、合成樹脂を射出成形する方法等により、容易
に製作できるものとなる。又、リング体(3) をベース部
(22)に組み付けるには、ベース部(22)の軸線方向に嵌め
込む方法や、半径方向に嵌め込む方法があるが、何れに
しても、リング体(3) の全体がΩ字状の棒状であるか
ら、その全体を開くように撓ませ易く、ベース部(22)へ
の組付けが容易である。
【0037】更に、リング体(3) は、上記の環状溝(26)
に収容保持されているから、環状溝(26)に沿ってその円
周方向に回動可能である。従って、上記したガス栓ユニ
ット(200) の固定位置が上記のようにずれても、リング
体(3) の回動によりレバー体(4) の第2レバー片(43)の
位置を前記円周方向に調節することができ、これによ
り、第2レバー片(43)と片部(55)とを正確に対向させる
ことができる。
【0038】又、蓋体(5) により第2レバー片(43)を押
圧する構成であるから、前記押圧の為の操作手段を、蓋
体(5) 以外に設けなくてもよい。又、飾り板(1a)の外面
には、蓋体(5) 以外の操作手段が露出しないから、飾り
板(1a)の外観が向上する。尚、蓋体(5) 以外の操作手段
を設けてもよい。 [他の実施の形態について] .図10は、他の実施の形態の埋設式ガス栓のソケッ
ト解除機構(700) の平面図であり、図11は、図10の
ソケット解除機構(700) のXI−XI断面図である。
【0039】このものは、上記した実施の形態の埋設式
ガス栓のソケット解除機構(700) を、同図に示すよう
に、変形したものである。リング体(3) は、その円形状
の主体部がベース部(22)(図示せず)の胴部に保持され
た構成であり、前記主体部に続く一対の軸部(31)(31)の
内の一方の軸部(31)は、前記胴部との接触域の最終点か
ら前記胴部に対して接線方向に延びる構成となってい
る。
【0040】又、前記主体部に続く他方の軸部(31)は、
前記一方の軸部(31)に対して、相反する方向に向って一
直線上に整列するように構成されている。この為、前記
他方の軸部(31)は、前記胴部との接触域の最終点の近傍
部が前記一方の軸部(31)を迂回する曲がった湾曲部(33)
となるように構成されている。このものでは、リング体
(3) を前記ベース部(22)の外周面に対して別の固定部材
により固定する構成が採用できる。
【0041】レバー体(4) は、上記した実施の形態と同
様の構成である。このものでも、上記した実施の形態と
同様の作用・効果を奏する。 .リング体(3) 及びレバー体(4) を構成する素材は、
金属に限定されない。例えば、セラミックスや合成樹脂
でもよい。又、レバー体(4) は、ソケット(8) の先端面
を押すことができるかぎり、上記したコ字状に限定され
ない。例えば、半円弧状や直線状でもよい。
【0042】.リング体(3) がベース(22)に対して非
回動状態に保持されるものでもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態の埋設式ガス栓の全体説
明図
【図2】図1の埋設式ガス栓の平面図
【図3】図1の埋設式ガス栓のIIIーIII断面図
【図4】図1の埋設式ガス栓のIVーIV断面図
【図5】図1の埋設式ガス栓の蓋体(5) の平面図
【図6】図1の埋設式ガス栓の要部平面図
【図7】図6の埋設式ガス栓のVIIーVII断面図
【図8】図6のソケット解除機構(700) の平面図
【図9】図1の埋設式ガス栓に於けるソケット解除機構
(700) の動作説明図
【図10】他の実施の形態の埋設式ガス栓のソケット解
除機構(700) の平面図
【図11】図10のソケット解除機構(700) のXIーX
I断面図
【図12】従来の埋設式ガス栓の説明図
【図13】図12の埋設式ガス栓を変形した場合の組立
説明図である。
【符号の説明】
(8) ・・・ソケット (21)・・・プラグ部 (22)・・・ベース部 (3) ・・・リング体 (31)・・・軸部 (4) ・・・レバー体 (41)・・・第1レバー片 (42)・・・連結片 (43)・・・第2レバー片 (26)・・・環状溝
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16K 27/00 - 27/12

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒形状の埋込式のガス栓に着脱自在の
    ソケットを解除する為のソケット解除機構であって、 装着時の前記ソケットの先端部近傍であって前記ガス栓
    の胴部に対してその円周方向の少なくとも一部を包囲し
    た状態で保持され且その両端部が相反する方向に向って
    一直線上に整列する一対の軸部とした棒状のリング体
    と、 前記一対の軸部により回動自在に支持される支点部を一
    端に備え且つ前記ソケットの先端面に対向するように配
    置されるレバー片と、前記支点部から前記レバー片の反
    対側に延びる作動片とを備えたレバー体と、 を具備し、 前記作動片の押圧によって、前記レバー片が前記ソケッ
    トの先端面を押圧するように前記レバー体が回動される
    ソケット解除機構。
  2. 【請求項2】 前記リング体は、前記ガス栓の胴部に対
    してその円周方向に回動可能に保持される請求項1に記
    載のソケット解除機構。
  3. 【請求項3】 前記リング体は、その平面形状がΩ字状
    である請求項1又は2に記載のソケット解除機構。
  4. 【請求項4】 前記リング体は、前記一対の軸部の一方
    が前記ガス栓の胴部との接触域の最終点から接線方向に
    延びる請求項1又は2に記載のソケット解除機構。
  5. 【請求項5】 前記リング体は、前記ガス栓の胴部であ
    ってその円周方向に設けた環状溝に嵌入される請求項1
    〜4の何れかに記載のソケット解除機構。
  6. 【請求項6】 壁又は床に埋め込まれた円筒形状のガス
    栓と、 前記壁又は前記床に設けられ且つ前記ガス栓に対してソ
    ケットを着脱自在とする為の開口と、 装着時の前記ソケットの先端部近傍であって前記ガス栓
    の胴部に対してその円周方向の少なくとも一部を包囲し
    た状態で保持され且その両端部が相反する方向に向って
    一直線上に整列する一対の軸部とした棒状のリング体
    と、 前記一対の軸部により回動自在に支持される支点部を一
    端に備え且つ前記ソケットの先端面に対向するように配
    置されるレバー片と、前記支点部から前記レバー片の反
    対側に延びる作動片とを備えたレバー体と、 操作によって、前記作動片を押圧することにより前記レ
    バー片が前記ソケットの先端面を押圧するように前記レ
    バー体が回動される押込み手段と、 を具備する埋設式ガス栓。
  7. 【請求項7】 前記押込み手段は、前記開口を開閉自在
    とする蓋体を含む請求項6に記載の埋設式ガス栓。
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