JP2761381B2 - 磁気テープ用ガイドの製造方法 - Google Patents

磁気テープ用ガイドの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気テープ用ガイドの製造方法に関し、よ
り詳細には、ビデオ、オーディオ、情報機器等の磁気記
録再生装置のテープ案内系あるいはテープカセットなど
に用いられる磁気テープ用ガイドの製造方法に関する。 〔発明の概要〕 本発明は、磁気テープ用ガイドの製造方法において、 非磁性金属基体表面に硬質クロムメッキ層を形成した
後、特定の条件で熱処理を行い、次いで研摩仕上げを施
すことにより、 高耐摩耗性及び低摩擦係数を有し、磁気テープに与え
るダメージの少ない磁気テープ用ガイドを製造すること
ができるようにしたものである。 〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題点〕 従来、テープカセットや磁気記録再生装置などに用い
られる磁気テープ用ガイドの製造において、非磁性を要
求される場合には樹脂、オーステナイト系ステンレス
鋼、セラミック及び真鍮などの材料が用いられ、また、
耐摩耗性を要求される場合にはセラミック、高マンガン
鋼あるいは弱磁性体ではあるがマルテンサイト系ステン
レス鋼及び窒化処理品などの材料が多く用いられてい
る。しかし、これらの材料は、対テープ特性として重要
な非磁性、高耐摩耗性、低摩擦係数、耐食性及び低テー
プダメージ性などに一長一短があるため、その用途が限
定され、あるいは、その対テープ特性の一部を無視して
用いられているのが現状である。 非磁性と耐摩耗性とが特に要求される通常のテープガ
イドにはSUS304及びSUS316などオーステナイト系ステン
レス鋼が用いられることが多い。しかし、これらは耐摩
耗性が劣るためにテープの摺動によりテープガイドのテ
ープ摺動面が摩耗しやすく、このため、摺動面の形状が
変化して摩擦係数が大きく変動しやすい欠点があった。
また、テープによって削り取られた鉄粉等がテープ及び
テープガイドのテープ摺動面を傷つけ、テープに大きな
ダメージを与える欠点もあった。 そこで、非磁性材料を基体とするテープガイドのテー
プ摺動面に非磁性でかつ多硬度の層を付与することが提
案されている(例えば特公昭56-22071号)が、耐摩耗性
において、ビッカース硬度800の硬質クロムメッキ層が
ビッカース硬度300程度のSUS316より劣るという実験結
果もあり、高硬度を有していても高耐摩耗性を有してい
るとは必ずしも言えない。しかし、クロムメッキは摩擦
係数の安定性、耐食性、非磁性及び加工性において他の
材質より優れているため、メッキ時の条件を様々に変え
て耐摩耗性を向上させる試みが続けられているのが現状
である。 上記の問題点に鑑み、本発明は、 1、対磁気テープ特性として、非磁性、低摩擦係数、摩
擦係数の安定性、高耐食性及び高耐摩耗性を有し、 2、従来品と同様の形状及び寸法精度を有し、従来品の
代替として使用が可能であり、 3、安定した品質で量産が可能である磁気テープガイド
の製造方法を提供するものである。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、非磁性金属基体表面に硬質クロムメッキ層
を形成した後、450℃以上の温度で熱処理し、冷却後、
研摩仕上げを施すことを特徴とする磁気テープ用ガイド
の製造方法に係る。 前記非磁性金属基体としては例えば、オーステナイト
系ステンレス鋼SUS316、高マンガン鋼、真鍮などを素材
とした中空又は中実のストレート軸或いは中空又は中実
の段付軸等の基本形状物(以下、ブランクと呼ぶ)を用
いることができる。このブランクは常法に従って面取り
及び研削(例えばセンタレス研削)を行った後に硬質ク
ロムメッキ層を施される。 前記硬質クロムメッキ層の形成はサージエント浴とし
て知られる通常のハードクロムメッキ浴を用い、常法に
従って行うことができる。硬質クロムメッキ層の厚さは
特に限定されないが、通常、10〜40μ程度である。 また、本発明における熱処理は450℃以上の温度で行
われる。450℃より低い温度では熱処理の効果にばらつ
きが生じるので不都合である。熱処理温度の上限は使用
される非磁性金属素材が耐える温度までとすることがで
き、例えばSUS316の場合では約1200℃、真鍮の場合では
約700℃である。熱処理は30分間以上行えば充分であ
り、通常、30分〜1時間の範囲で行うことができる。 熱処理後の冷却は通常のガス冷却法により行われ、例
えば窒素ガスなどの不活性雰囲気中で冷却を行うことが
好ましい。 また、冷却後の前記研摩仕上げには、クロムメッキ面
をセンタレス研削及びバレル又はバフ仕上げによる仕上
げ研削が常法通り行われる。 本発明の方法により製造される磁気テープ用ガイドは
例えば、ビデオテープカセットに組込まれたガイドポス
トとして使用することができる。即ち、第3図にそのガ
イドポストの使用例の概略を示すように、カセット1の
供給リール4からの磁気テープ3が、ガイドポスト2、
14、15を介して巻取リール5に巻取られる。ローディン
グ状態においては、ローディングポール6、7によって
回転シリンダ8に磁気テープ3が押付けられる。このテ
ープは、全幅消去ヘッド9、音声消去ヘッド10、音声コ
ントロールヘッド11等に摺接し、ピンチローラ12によっ
てキャプスタン13に押付けられながら走行する。 本発明により得られる磁気テープ用ガイドは例えばガ
イドポスト2として使用することができる。 〔実施例〕 実施例1 次に本発明の実施例としてビデオテープレコーダカセ
ットに用いられる磁気テープガイドポストの製造法につ
いて説明する。 オーステナイト系ステンレス鋼であるSUS316のパイプ
材(内径4.8mm、外径約6mm)を16mmの長さに切断し、外
面及び内面に面取加工を施して中空ストレート軸のブラ
ンクをつくった。次いでセンタレス研削によりこのブラ
ンクを外径6mm(±2μ)に仕上げた後、電流密度40A/d
m2、浴温55℃でサージエント浴による硬質クロムメッキ
処理を施して約20μmの厚さの硬質クロムメッキ層を形
成した。次いでこのブランクを真空炉内で0.5〜1時間8
00℃に維持して熱処理を行った後、窒素ガス雰囲気中で
30分間かけて冷却した。更に、このブランクの外周面を
センタレス研削してそのメッキ層の厚さを約10μmとし
さらにバフによる仕上げ研摩を行ってガイドポストをつ
くった。 比較のため、熱処理及び冷却を行わない以外は本実施
例の場合と全く同様にして比較例のガイドポストをつく
った。 本実施例のガイドポストと比較例のガイドポストとを
対テープ特性としての耐摩耗性につき比較するために、
ビデオテープの早送りの状態でテープの磁性面側を各ガ
イドポストに当接させて30時間摺動させ、ガイドポスト
の摩耗度を調べた。 この摩耗度の測定は次のように行った。即ち、タリサ
ーフ(触針式表面粗度計)をガイドポストのクロムメッ
キ層上をガイドポストの軸方向に、テープの摺動部と非
摺動部の境界の非摺動部側から摺動部側へ接触移動させ
て走査し、表面粗度を摩耗量(針の降下距離)として測
定した。 結果を第1図(本実施例)及び第2図(比較例)に示
した。 第1図及び第2図から明らかな通り、本実施例のガイ
ドポストは比較例のガイドポストに比べて耐摩耗性が著
しく高かった。また、上記各テープガイドのクロムメッ
キ層をX線回折したところ、本実施例のガイドポストの
クロムメッキ層に酸化クロム(Cr2O3)の存在が認めら
れると共に、比較例のメッキ層に比べ結晶性が格段に良
いことが判明した。 また、このクロムメッキ層のビッカース硬度は439で
あった。 さらに、このガイドポストは基体ごと光輝焼鈍しが行
われているため、非磁性が失われず、品質の向上が実現
できた。 また、本実施例のガイドポストの動摩擦係数は0.198
であり、比較例の動摩擦係数0.228に比べ小さく、従っ
て良好な低テープダメージ性が実現できた。更に、本実
施例のガイドポストの動摩擦係数の変動は比較例に比べ
て小さかった。 実施例2 オーステナイト系ステンレス鋼のかわりに真鍮(JI
S、C3604)を用い、真空炉内の熱処理温度を500度又は6
00度とした以外は実施例1と同様にしてガイドポストを
つくった。 本実施例のガイドポストの対テープ特性も実施例1と
同様に極めて良好であった。 以上本発明を実施例について説明したが、本発明はそ
の技術的思想に基づいてさらに変更が可能であり、ま
た、本発明により得られる磁気テープ用ガイドは前記ビ
デオテープカセット以外におけるテープガイド機能を有
するガイド部材にも適用することができる。 〔発明の効果〕 本発明は、非磁性金属素体表面に硬質クロムメッキ層
を形成した後、450℃以上の温度で熱処理し、冷却後、
研摩仕上げを施して磁気テープ用ガイドを製造するよう
にしている。 このため、磁気テープ用ガイドの対テープ特性におい
て、耐摩耗性を格段に向上させ、非磁性、低摩擦係数及
び低テープダメージを実現することができる。また、安
定した品質で量産が可能であり、このため、全体として
高品質の磁気テープ用ガイドを比較的安価に提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は実施例のテープガイドの耐摩耗性を表わすグラ
フ、第2図は比較例のテープガイドの耐摩耗性を表わす
グラフ、第3図はビデオテープレコーダの概略平面図で
ある。 なお、図面に用いた符号において、 2……ガイドポスト 3……磁気テープ 4……供給リール 5……巻取リール 6、7……ローディングポール 8……回転シリンダ である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山 悦郎 東京都大田区西糀谷2丁目8番15号 マ ツクス精機株式会社 (72)発明者 渋谷 一男 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソ ニー株式会社内 (56)参考文献 特開 昭54−116906(JP,A) 特開 昭60−111365(JP,A) 特開 昭59−165263(JP,A)

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.非磁性金属基体表面に硬質クロムメッキ層を形成し
    た後、450℃以上の温度で熱処理し、冷却後、研摩仕上
    げを施すことを特徴とする磁気テープ用ガイドの製造方
    法。
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JPS54116906A (en) * 1978-03-03 1979-09-11 Youzaburou Umehara Tape guide for recorder*reproducer
JPS59165263A (ja) * 1983-03-11 1984-09-18 Toshiba Corp テ−プ摺動部品
JPS60111365A (ja) * 1984-05-02 1985-06-17 Yozaburo Umehara 記録再生用装置のテ−プガイド

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