JP2760607B2 - 発光素子 - Google Patents
発光素子Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、表示装置やプリンタヘッドの端面発光源等
に使用される薄膜型エレクトロルネッセンス表示素子等
の発光素子に関する。
に使用される薄膜型エレクトロルネッセンス表示素子等
の発光素子に関する。
一般に、薄膜型エレクトロルネッセンス表示素子はガ
ラス板などの透明基板上に一方の電極を設け、この電極
上に2つの誘電体層で挟まれた発光層を配置し、更に前
記発光層上に他方の電極を設けた構造になっている。発
光層は、従来より下記第1表に示す母材と発光中心とか
ら構成されている。
ラス板などの透明基板上に一方の電極を設け、この電極
上に2つの誘電体層で挟まれた発光層を配置し、更に前
記発光層上に他方の電極を設けた構造になっている。発
光層は、従来より下記第1表に示す母材と発光中心とか
ら構成されている。
ところで、上述した構造の薄膜型エレクトロルネッセ
ンス表示素子装置において、前記電極間に電圧を加えて
前記発光層に数MV/cmの高電界を印加すると、前記発光
層にエレクトロンが注入され、前記高電界により前記エ
レクトロンが加速されてホットエレクトロンが生成され
る。ホットエレクトロンは、発光層の母材の結晶中を走
行し、母材中に存在する発光中心となる元素イオンを直
接衝突励起するか、もしくはホットエレクトロンのエネ
ルギーが母材の結晶格子を介して伝達することにより発
光中心となる元素イオンを励起し、その結果発光現象が
現われる。薄膜エレクトロルネッセンス装置の発光開始
電圧や発光効率は、前記発光機構の諸段階におけるエレ
クトロンのモビリティやエネルギー損失によって見積も
られる。中でも損失要因の大なるものの1つとして、母
材発光中心とのイオン価の整合性が挙げられる。
ンス表示素子装置において、前記電極間に電圧を加えて
前記発光層に数MV/cmの高電界を印加すると、前記発光
層にエレクトロンが注入され、前記高電界により前記エ
レクトロンが加速されてホットエレクトロンが生成され
る。ホットエレクトロンは、発光層の母材の結晶中を走
行し、母材中に存在する発光中心となる元素イオンを直
接衝突励起するか、もしくはホットエレクトロンのエネ
ルギーが母材の結晶格子を介して伝達することにより発
光中心となる元素イオンを励起し、その結果発光現象が
現われる。薄膜エレクトロルネッセンス装置の発光開始
電圧や発光効率は、前記発光機構の諸段階におけるエレ
クトロンのモビリティやエネルギー損失によって見積も
られる。中でも損失要因の大なるものの1つとして、母
材発光中心とのイオン価の整合性が挙げられる。
このような観点から上記第1表に記載された材料から
なる発光層を考察すると、母材となる化合物はZnS、CaS
など2価であり、一方発光中心となるSm3+、Tb3+などの
元素イオンはプラス3価である。このため、母材と発光
中心とのイオン価の整合性がとれなくなる。前記母材と
発光中心とのイオン価が整合でされないと、母材結晶の
格子に前記元素がイオンの状態が入り難くなくなる。そ
の結果、前記発光層に生成されるホットキャリアの発光
中心に対する衝突断面積が極端に小さくなるため、発光
効率が著しく低下する。
なる発光層を考察すると、母材となる化合物はZnS、CaS
など2価であり、一方発光中心となるSm3+、Tb3+などの
元素イオンはプラス3価である。このため、母材と発光
中心とのイオン価の整合性がとれなくなる。前記母材と
発光中心とのイオン価が整合でされないと、母材結晶の
格子に前記元素がイオンの状態が入り難くなくなる。そ
の結果、前記発光層に生成されるホットキャリアの発光
中心に対する衝突断面積が極端に小さくなるため、発光
効率が著しく低下する。
このようなことから前述した従来の発光層は、前記発
光材料にF-、Cl-等のハロゲンイオンを添加して母材と
異なる価数のTb等を前記母材結晶に入り易くする、いわ
ゆる電荷保償が行なわれている。例えば、ZnSの母材で
緑に発光する発光層を形成する場合には発光中心にTbF3
を用いている。
光材料にF-、Cl-等のハロゲンイオンを添加して母材と
異なる価数のTb等を前記母材結晶に入り易くする、いわ
ゆる電荷保償が行なわれている。例えば、ZnSの母材で
緑に発光する発光層を形成する場合には発光中心にTbF3
を用いている。
一方、本出願人は既にGaNもしくはAlxGa1-xN(0<x
<1)で表わされる材料を母材とすることによりプラス
3価の元素イオンが電荷保償を行なうことなく容易に整
合し、最適な発光中心として作用された発光層を備えた
薄膜型エレクトロルネッセンス表示素子(特願昭63−18
924号、特願昭63−190213号)を提案した。しかしなが
ら、かかる母材材料は薄膜の形成過程又はその後の熱処
理においてGaNもしくはAlxGa1-xNのNが離脱してNの空
格子点が形成されることにより抵抗率が下がる性質を有
し、これが高輝度化の阻害要因となっている。
<1)で表わされる材料を母材とすることによりプラス
3価の元素イオンが電荷保償を行なうことなく容易に整
合し、最適な発光中心として作用された発光層を備えた
薄膜型エレクトロルネッセンス表示素子(特願昭63−18
924号、特願昭63−190213号)を提案した。しかしなが
ら、かかる母材材料は薄膜の形成過程又はその後の熱処
理においてGaNもしくはAlxGa1-xNのNが離脱してNの空
格子点が形成されることにより抵抗率が下がる性質を有
し、これが高輝度化の阻害要因となっている。
[発明の構成] (発明が解決しようとする課題) 本発明は、上記従来の課題を解決するためになされた
もので、発光層の抵抗率を高めることにより高輝度化を
達成した発光素子を提供しようとするものである。
もので、発光層の抵抗率を高めることにより高輝度化を
達成した発光素子を提供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、GaN系もしくはAlxGa1-xN(0<x<1)で
表わされるIII b−V b族3元系化合物の母材及びこの母
材に形成される発光中心となる元素イオンが添加されて
なる発光層と、この発光層上に設けられた誘電体層と、
この誘電体層上に設けられた電極とを具備し、 前記発光層と前記誘電体層との界面に発光中心となる
元素イオンの他にMgを含む層を介在させたことを特徴と
する発光素子である。
表わされるIII b−V b族3元系化合物の母材及びこの母
材に形成される発光中心となる元素イオンが添加されて
なる発光層と、この発光層上に設けられた誘電体層と、
この誘電体層上に設けられた電極とを具備し、 前記発光層と前記誘電体層との界面に発光中心となる
元素イオンの他にMgを含む層を介在させたことを特徴と
する発光素子である。
以下、本発明に係わる発光素子を第1図を参照して詳
細に説明する。
細に説明する。
第1図において、透明基板1上には一方の電極2aが設
けられている。前記電極2a上には、一方の誘電体層3aが
被覆されている。前記誘電体層3a上には、GaNもしくはA
lxGa1-xN(0<x<1)で表わされるIII b−V b族3元
系化合物の母材及びこの母材に添加された発光中心とな
る元素イオンからなる発光層4が形成されている。前記
発光層4を含む前記誘電体層3a上には、他方の誘電体層
3bが被覆されれている。また、前記発光層4と前記誘電
体層3a、3bの界面には前記母材材料にZnもしくはMgを添
加した層5a、5bが介在されている。前記他方の誘電体層
3b上には、他方の電極2bが形成されている。前記各電極
2a、2bには、前記発光層4に高電界を印加するための電
源6が接続されている。
けられている。前記電極2a上には、一方の誘電体層3aが
被覆されている。前記誘電体層3a上には、GaNもしくはA
lxGa1-xN(0<x<1)で表わされるIII b−V b族3元
系化合物の母材及びこの母材に添加された発光中心とな
る元素イオンからなる発光層4が形成されている。前記
発光層4を含む前記誘電体層3a上には、他方の誘電体層
3bが被覆されれている。また、前記発光層4と前記誘電
体層3a、3bの界面には前記母材材料にZnもしくはMgを添
加した層5a、5bが介在されている。前記他方の誘電体層
3b上には、他方の電極2bが形成されている。前記各電極
2a、2bには、前記発光層4に高電界を印加するための電
源6が接続されている。
前記透明基板1は、例えばガラスにより形成される。
前記電極2a、2bの中で前記透明基板1側に配置される
一方の電極2aは、例えばITOなどの透明導電材料により
形成される。他方の電極bは、例えばAl、Cuなどの通常
の導電材料により形成される。
一方の電極2aは、例えばITOなどの透明導電材料により
形成される。他方の電極bは、例えばAl、Cuなどの通常
の導電材料により形成される。
前記誘電体層3a、3bは、例えばTa2O5、Y2O3、Al2O3、
Si3N4、SiAlON、TiO2、SiO2、ZrO2、Nb2O5、SnO2、BaTi
O3、PbTiO3、HfO2等により形成される。なお、誘電体層
は前記発光層4の上下両面に必ずしも配置する必要はな
く、前記発光層4の一方の面のみに配置してもよい。こ
の場合、2つの電極の中でいずれか一方の電極は発光層
表面に直接配置される構造となる。
Si3N4、SiAlON、TiO2、SiO2、ZrO2、Nb2O5、SnO2、BaTi
O3、PbTiO3、HfO2等により形成される。なお、誘電体層
は前記発光層4の上下両面に必ずしも配置する必要はな
く、前記発光層4の一方の面のみに配置してもよい。こ
の場合、2つの電極の中でいずれか一方の電極は発光層
表面に直接配置される構造となる。
前記発光層4を構成する発光中心となる元素イオンと
しては、例えばTb、Tm、Sm、Pr、Ce、Euなどのランタニ
ド元素イオンを挙げることができる。
しては、例えばTb、Tm、Sm、Pr、Ce、Euなどのランタニ
ド元素イオンを挙げることができる。
前記発光層4は、例えばスパッタリング法により成膜
される。具体的には、GaNもしくはAlxGa1-xN(0<x<
1)で表わされるIII b−V b族3元系化合物の母材に発
光中心となる元素イオンを添加した焼結体を作製し、こ
れをターゲットとしてスパッタリングすることにより発
光層を成膜する。前記スパッタリングは、例えばヘリウ
ム、ネオン、アルゴン等の不活性ガス雰囲気又は該不活
性ガスに窒素ガスを任意の割合で混合した混合ガス雰囲
気で行なうことができる。かかる方法では、Ga金属単体
に比べて融点が極めて高いGaNやAlxGa1-xN(0<x<
1)を母材とする焼結体をターゲットとし、このターゲ
ットをスパッタリングすることによって、スパッタリン
グ中に起こるイオン衝撃によりターゲット温度が上昇し
てもGaをターゲットとした場合に起こる溶融、液状を回
避できるため、GaNやAlxGa1-xN(0<x<1)を母材と
する発光層を良好に形成できる。また、低温で成膜でき
るために基板として耐熱性の低いガラスを使用すること
が可能となる。
される。具体的には、GaNもしくはAlxGa1-xN(0<x<
1)で表わされるIII b−V b族3元系化合物の母材に発
光中心となる元素イオンを添加した焼結体を作製し、こ
れをターゲットとしてスパッタリングすることにより発
光層を成膜する。前記スパッタリングは、例えばヘリウ
ム、ネオン、アルゴン等の不活性ガス雰囲気又は該不活
性ガスに窒素ガスを任意の割合で混合した混合ガス雰囲
気で行なうことができる。かかる方法では、Ga金属単体
に比べて融点が極めて高いGaNやAlxGa1-xN(0<x<
1)を母材とする焼結体をターゲットとし、このターゲ
ットをスパッタリングすることによって、スパッタリン
グ中に起こるイオン衝撃によりターゲット温度が上昇し
てもGaをターゲットとした場合に起こる溶融、液状を回
避できるため、GaNやAlxGa1-xN(0<x<1)を母材と
する発光層を良好に形成できる。また、低温で成膜でき
るために基板として耐熱性の低いガラスを使用すること
が可能となる。
前記発光層4と母材材料にZnもしくはMgを添加した層
5a、5bの界面においては、ZnもしくはMgが濃度勾配を持
つ拡散領域7a、7bを形成した構造とすることが望まし
い。かかる拡散領域7a、7bは、例えば前記発光層の誘電
体層が被覆される側の面に前記母材材料にZnもしくはMg
を添加した焼結体をターゲットとしてスパッタリングす
ることにより所定の層を形成した後、アニーリングして
前記層中のZnもしくはMgを前記発光層に拡散させる方法
により作製される。
5a、5bの界面においては、ZnもしくはMgが濃度勾配を持
つ拡散領域7a、7bを形成した構造とすることが望まし
い。かかる拡散領域7a、7bは、例えば前記発光層の誘電
体層が被覆される側の面に前記母材材料にZnもしくはMg
を添加した焼結体をターゲットとしてスパッタリングす
ることにより所定の層を形成した後、アニーリングして
前記層中のZnもしくはMgを前記発光層に拡散させる方法
により作製される。
なお、本発明に係わる発光素子は発光層にZnもしくは
Mgを添加した構造としてもよい。
Mgを添加した構造としてもよい。
(作用) 本発明によれば、GaNもしくはAlxGa1-xN(0<x<
1)を母材とすることにより発光中心となる元素イオン
(特にプラス3価の元素イオン)が電荷保償を行なうこ
となく容易に整合し、最適な発光中心として作用された
発光層を備えたカラー化に必要な所望の色を発光できる
発光素子を得ることができる。
1)を母材とすることにより発光中心となる元素イオン
(特にプラス3価の元素イオン)が電荷保償を行なうこ
となく容易に整合し、最適な発光中心として作用された
発光層を備えたカラー化に必要な所望の色を発光できる
発光素子を得ることができる。
また、GaNもしくはAlxGa1-xN(0<x<1)を母材と
する発光層は従来技術で述べたように薄膜の形成過程又
はその後の熱処理において母材のNが離脱してドナーと
なるNの空格子点が形成されて電気抵抗率が減少する。
本発明では、発光層と誘電体層の界面に母材材料にZnも
しくはMgを添加した層を介在させることによって、発光
層の母材であるGaN、AlxGa1-xN(0<x<1)のNの離
脱が生じた場合、前記層中のアクセプタ原子であるZSn
もしくはMgが発光層に取り込まれて発光層の抵抗の低減
化を保償できる。その結果、前述した発光機構との関係
で高電界を発光層に印加することが可能となる。また、
発光層の表面に抵抗値の高いZnもしくはMg添加の層を配
置できるため、発光層に対して高電界を印加することが
可能となる。従って、ZnもしくはMg添加の層が配置され
ていない表示素子に比べて発光層のキャリア移動度を阻
害することなく電気抵抗率を高めることが可能となり、
ホットエレクトロンのエネルギーを増大させできるた
め、高輝度化を達成した発光素子を得ることができる。
する発光層は従来技術で述べたように薄膜の形成過程又
はその後の熱処理において母材のNが離脱してドナーと
なるNの空格子点が形成されて電気抵抗率が減少する。
本発明では、発光層と誘電体層の界面に母材材料にZnも
しくはMgを添加した層を介在させることによって、発光
層の母材であるGaN、AlxGa1-xN(0<x<1)のNの離
脱が生じた場合、前記層中のアクセプタ原子であるZSn
もしくはMgが発光層に取り込まれて発光層の抵抗の低減
化を保償できる。その結果、前述した発光機構との関係
で高電界を発光層に印加することが可能となる。また、
発光層の表面に抵抗値の高いZnもしくはMg添加の層を配
置できるため、発光層に対して高電界を印加することが
可能となる。従って、ZnもしくはMg添加の層が配置され
ていない表示素子に比べて発光層のキャリア移動度を阻
害することなく電気抵抗率を高めることが可能となり、
ホットエレクトロンのエネルギーを増大させできるた
め、高輝度化を達成した発光素子を得ることができる。
更に、発光層としてAlxGa1-xN(0<x<1)で表わ
される化合物を母材とするものを用いることによって、
GaNを母材とした発光層に比べてバンドギャップを大き
くでき、しかも電気抵抗率を高めることが可能となる。
このため、前述した発光機構との関係で輝度向上を達成
することが可能となる。即ち、前記III b−V b族3元系
化合物におけるバンドギャップ(Eg)はAlxGa1-xNのx
との関係で、 Eg=3.43+3.62x−0.866x2(eV)で表されるが、これ
はx=0の時、つまりGaNの状態でEgが最小となるの
で、輝度向上の点でGaNに比べて優位な性質を有する。
また、電気抵抗率についてはAlxGa1-xNのx値が増加す
るに伴って指数関数的に高くなる。電気抵抗率が高くな
ることは、前述した発光機構との関係で高電界を発光層
に印加することが可能となり、ホットエレクトロンのエ
ネルギーを増大させ輝度向上を達成することができる。
される化合物を母材とするものを用いることによって、
GaNを母材とした発光層に比べてバンドギャップを大き
くでき、しかも電気抵抗率を高めることが可能となる。
このため、前述した発光機構との関係で輝度向上を達成
することが可能となる。即ち、前記III b−V b族3元系
化合物におけるバンドギャップ(Eg)はAlxGa1-xNのx
との関係で、 Eg=3.43+3.62x−0.866x2(eV)で表されるが、これ
はx=0の時、つまりGaNの状態でEgが最小となるの
で、輝度向上の点でGaNに比べて優位な性質を有する。
また、電気抵抗率についてはAlxGa1-xNのx値が増加す
るに伴って指数関数的に高くなる。電気抵抗率が高くな
ることは、前述した発光機構との関係で高電界を発光層
に印加することが可能となり、ホットエレクトロンのエ
ネルギーを増大させ輝度向上を達成することができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例を第1図を参照して説明する。
実施例1 まず、ガラスからなる透明基板1上にITOからなる厚
さ1700Åの一方の電極(透明電極)2a、厚さ4000〜5000
ÅのTa2O5からなる一方の誘電体層3aを順次成膜した。
さ1700Åの一方の電極(透明電極)2a、厚さ4000〜5000
ÅのTa2O5からなる一方の誘電体層3aを順次成膜した。
次いで、Al0.35Ga0.65NにZnを1wt%添加した組成の
焼結体をターゲットとし、Ar:N2=1:1の雰囲気中でマグ
ネトロンスパッタリングを行なうことにより前記一方の
誘電体層3a上にAl0.35Ga0.65NにZnを1wt%添加した組
成の厚さ1000〜2000Åの層5aを成膜した。つづいて、Al
0.35Ga0.65Nの母材に発光中心としてのTb3+を5wt%添
加した組成の焼結体をターゲットとし、Ar:N2=1:1の雰
囲気中でマグネトロンスパッタリングを行なうことによ
り前記層5a上に厚さ4000〜5000Åの発光層4を成膜し
た。更に、この発光層4上にAl0.35Ga0.65NにZnが添加
された層5bを前記層5aと同様な条件で成膜した。この
後、真空中410〜420℃、1時間のアニールを行うことに
より、前記発光層4とZn添加層5a、5bの界面にZnの濃度
勾配を有するZn拡散領域7a、7bを形成した。なお、予備
実験によりAl0.35Ga0.65NにZnを1wt%添加し、前記と
同条件でアニールしたZn添加層の電気抵抗率は2×108
Ωであった。また、前記発光層4の結晶構造をX線回折
により分析したところ、結晶面(002)に回折ピークを
有する配向性を持つ多結晶構造の層であることが確認さ
れた。
焼結体をターゲットとし、Ar:N2=1:1の雰囲気中でマグ
ネトロンスパッタリングを行なうことにより前記一方の
誘電体層3a上にAl0.35Ga0.65NにZnを1wt%添加した組
成の厚さ1000〜2000Åの層5aを成膜した。つづいて、Al
0.35Ga0.65Nの母材に発光中心としてのTb3+を5wt%添
加した組成の焼結体をターゲットとし、Ar:N2=1:1の雰
囲気中でマグネトロンスパッタリングを行なうことによ
り前記層5a上に厚さ4000〜5000Åの発光層4を成膜し
た。更に、この発光層4上にAl0.35Ga0.65NにZnが添加
された層5bを前記層5aと同様な条件で成膜した。この
後、真空中410〜420℃、1時間のアニールを行うことに
より、前記発光層4とZn添加層5a、5bの界面にZnの濃度
勾配を有するZn拡散領域7a、7bを形成した。なお、予備
実験によりAl0.35Ga0.65NにZnを1wt%添加し、前記と
同条件でアニールしたZn添加層の電気抵抗率は2×108
Ωであった。また、前記発光層4の結晶構造をX線回折
により分析したところ、結晶面(002)に回折ピークを
有する配向性を持つ多結晶構造の層であることが確認さ
れた。
次いで、前記発光層4を含む前記一方の誘電体層3a上
に厚さ4000〜5000ÅのTa2O5からなる他方の誘電体層3b
を成膜した後、前記誘電体層3b上にAlからなる他方の電
極2bを形成して第1図に示す発光素子を製造した。
に厚さ4000〜5000ÅのTa2O5からなる他方の誘電体層3b
を成膜した後、前記誘電体層3b上にAlからなる他方の電
極2bを形成して第1図に示す発光素子を製造した。
前記実施例1の発光素子における電極2a、2b間に電源
6から電圧120Vrms、(周波数(正弦波)700Hzの条件で
印加させた。その結果、第2図に示す発光スペクトルが
得られ、Tb3+固有の緑色の発光が確認された。
6から電圧120Vrms、(周波数(正弦波)700Hzの条件で
印加させた。その結果、第2図に示す発光スペクトルが
得られ、Tb3+固有の緑色の発光が確認された。
また、Zn添加層と発光層の厚さを合算した厚さを有
し、Zn添加層を配置していない発光層を備えた以外、実
施例1と同様な薄膜型エレクトロルネッセンス表示素子
(比較例)と、本実施例1との輝度を比較した。第3図
に駆動電圧−輝度の関係を示す。この第3図より、Zn添
加量を有する本発明の表示素子は顕著な輝度向上が達成
されることがわかる。
し、Zn添加層を配置していない発光層を備えた以外、実
施例1と同様な薄膜型エレクトロルネッセンス表示素子
(比較例)と、本実施例1との輝度を比較した。第3図
に駆動電圧−輝度の関係を示す。この第3図より、Zn添
加量を有する本発明の表示素子は顕著な輝度向上が達成
されることがわかる。
実施例2 まず、Ga金属とNH3とを1100℃の温度で下記式に従っ
て反応させてGaN粉体を生成した。つづいて、得られたG
aN粉体にTm3+を0.1wt%添加混合し、窒素ガスの雰囲気
中、750℃でホットプレスすることによりターゲットと
して用いる気孔率56%のGaN:Tmの組成の焼結体を作製し
た。
て反応させてGaN粉体を生成した。つづいて、得られたG
aN粉体にTm3+を0.1wt%添加混合し、窒素ガスの雰囲気
中、750℃でホットプレスすることによりターゲットと
して用いる気孔率56%のGaN:Tmの組成の焼結体を作製し
た。
Ga+NH3→GaN+3/2H2 次いで、ガラスからなる透明基板1上にITOからなる
厚さ1700Åの一方の電極(透明電極)2a、厚さ4000〜50
00ÅのTa2O5からなる一方の誘電体層3aを順次成膜し
た。
厚さ1700Åの一方の電極(透明電極)2a、厚さ4000〜50
00ÅのTa2O5からなる一方の誘電体層3aを順次成膜し
た。
次いで、GaNにZnを1wt%添加した組成の焼結体をター
ゲットとし、Ar:N2=1:1の雰囲気中でマグネトロンスパ
ッタリングを行なうことにより前記一方の誘電体層3a上
にGaNにZnを1wt%添加した組成の厚さ1000〜2000Åの層
5aを成膜した。つづいて、前記GaN:Tmの組成の焼結体を
ターゲットとし、Ar:N2=1:1の雰囲気中でマグネトロン
スパッタリングを行なうことにより前記層5a上に厚さ40
00〜5000Åの発光層4を成膜した。更に、この発光層4
上にGaNにZnが添加された層5bを前記層5aと同様な条件
で成膜した。この後、真空中410〜420℃、1時間のアニ
ールを行うことにより、前記発光層4とZn添加層5a、5b
の界面にZnの濃度勾配を持つZn拡散領域7a、7bを形成し
た。なお、前記発光層4の結晶構造をX線回折により分
析したところ、結晶面(002)に回折ピークを有する配
向性を持つ多結晶構造の層であることが確認された。
ゲットとし、Ar:N2=1:1の雰囲気中でマグネトロンスパ
ッタリングを行なうことにより前記一方の誘電体層3a上
にGaNにZnを1wt%添加した組成の厚さ1000〜2000Åの層
5aを成膜した。つづいて、前記GaN:Tmの組成の焼結体を
ターゲットとし、Ar:N2=1:1の雰囲気中でマグネトロン
スパッタリングを行なうことにより前記層5a上に厚さ40
00〜5000Åの発光層4を成膜した。更に、この発光層4
上にGaNにZnが添加された層5bを前記層5aと同様な条件
で成膜した。この後、真空中410〜420℃、1時間のアニ
ールを行うことにより、前記発光層4とZn添加層5a、5b
の界面にZnの濃度勾配を持つZn拡散領域7a、7bを形成し
た。なお、前記発光層4の結晶構造をX線回折により分
析したところ、結晶面(002)に回折ピークを有する配
向性を持つ多結晶構造の層であることが確認された。
次いで、前記発光層4を含む前記一方の誘電体層3a上
に厚さ4000〜5000ÅのTa2O3からなる他方の誘電体層3b
を成膜した後、前記誘電体層3b上にAlからなる他方の電
極2bを形成して第1図に示す発光素子を製造した。
に厚さ4000〜5000ÅのTa2O3からなる他方の誘電体層3b
を成膜した後、前記誘電体層3b上にAlからなる他方の電
極2bを形成して第1図に示す発光素子を製造した。
前記実施例2の発光素子における電極2a、2b間に電源
6から電圧120Vrms、周波数(正弦波)700Hzの条件で印
加させた。その結果、Tm3+固有のブルーの高い輝度の発
光が確認された。
6から電圧120Vrms、周波数(正弦波)700Hzの条件で印
加させた。その結果、Tm3+固有のブルーの高い輝度の発
光が確認された。
なお、上記実施例ではZnの添加層について説明した
が、Mgの添加層でも同様な輝度向上が達成された発光素
子を得ることができた。
が、Mgの添加層でも同様な輝度向上が達成された発光素
子を得ることができた。
[発明の効果] 以上詳述した如く、本発明によれば発光層の抵抗率を
高めることにより高輝度化を達成した発光素子を提供で
きる。
高めることにより高輝度化を達成した発光素子を提供で
きる。
第1図は本発明に係わる発光素子を示す概略断面図、第
2図は実施例1の発光素子における発光スペクトルを示
す特性図、第3図は実施例1及び比較例の駆動電圧に対
する輝度を示す特性図である。 1……透明基板、2a、2b……電極、3a、3b……誘電体
層、4……発光層、5a、5b……Zn(もしくはMg)添加
層。
2図は実施例1の発光素子における発光スペクトルを示
す特性図、第3図は実施例1及び比較例の駆動電圧に対
する輝度を示す特性図である。 1……透明基板、2a、2b……電極、3a、3b……誘電体
層、4……発光層、5a、5b……Zn(もしくはMg)添加
層。
Claims (1)
- 【請求項1】GaN系もしくはAlxGa1-xN(0<x<1)で
表わされるIII b−V b族3元系化合物の母材及びこの母
材に形成される発光中心となる元素イオンが添加されて
なる発光層と、この発光層上に設けられた誘電体層と、
この誘電体層上に設けられた電極とを具備し、 前記発光層と前記誘電体層との界面に発光中心となる元
素イオンの他にMgを含む層を介在させたことを特徴とす
る発光素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1292151A JP2760607B2 (ja) | 1989-11-13 | 1989-11-13 | 発光素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1292151A JP2760607B2 (ja) | 1989-11-13 | 1989-11-13 | 発光素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03155094A JPH03155094A (ja) | 1991-07-03 |
JP2760607B2 true JP2760607B2 (ja) | 1998-06-04 |
Family
ID=17778201
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1292151A Expired - Fee Related JP2760607B2 (ja) | 1989-11-13 | 1989-11-13 | 発光素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2760607B2 (ja) |
-
1989
- 1989-11-13 JP JP1292151A patent/JP2760607B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03155094A (ja) | 1991-07-03 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |