JP2760569B2 - 樹脂補強用無機繊維 - Google Patents

樹脂補強用無機繊維

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はカップリング剤およびジエン系重合体で表面
コートされた樹脂補強用無機繊維に関する。
本発明の無機繊維は短繊維、長繊維または織物の形態
で合成樹脂成形品の補強材として用いられ、特に、織物
の形態の基材と合成樹脂とからなる積層板は、基材とマ
トリックス樹脂との界面が優れた応力緩和性および接着
性を有し、マイクロクラックの発生のない積層板とし
て、プリント回路基板などとして有用度が高い。
〔従来の技術〕
プリント回路基板用の積層板は、無機繊維織物からな
る基材に樹脂を含浸し乾燥して得られたプリプレグを所
定枚数積層し、必要に応じて表面に銅箔を重ねて加熱加
圧して製造される。従来より、産業用プリント回路基板
用積層板に使用されるマトリックス樹脂としては、エポ
キシ樹脂がよく知られているが、ポリイミド樹脂、サイ
アネート樹脂、あるいはビスマレイミド−トリアジン樹
脂など高耐熱で高性能を有する樹脂も次第に使われるよ
うになりつつある。また、連続成形用としてビニルエス
テルタイプの不飽和ポリエステル樹脂も使われるように
なってきた。一方、基材としての無機繊維織物も無アル
カリガラス繊維(Eガラス繊維)が中心であったが、プ
リント回路基板の低熱膨張率化や低誘電化が益々要求さ
れるようになるにともない低誘電ガラス繊維(Dガラス
繊維)や石英繊維などが利用されるようになってきた。
一般的に、FRPの機械的強度は繊維とマトリックス樹
脂の親和性や接着性に大きく影響されていることはよく
知られており、この機械的強度を高めるために従来より
有機シラン化合物、いわゆるシランカップリング剤を用
いて繊維の表面を処理することによって繊維表面への樹
脂の親和性を改良したり、繊維と樹脂の結合を形成せし
めて接着性を高めるなどの手法がよく用いられている。
しかしながら、従来の方法では界面の接着性や親和性は
改善されるものの、シラン界面層は脆く剛直であって、
界面に於ける成形収縮や熱膨張率の違いに起因する応力
を緩和できず、機械的衝撃や熱衝撃により界面や界面近
傍のマトリックスレジン中にミクロクラックを発生させ
易い欠点がある。特に熱膨張率がEガラスに比べて小さ
い石英繊維やDガラス繊維が基材に使用されるようにな
ると、ますますマトリックス樹脂との熱膨張率の差が大
きくなり界面の応力が拡大するし、また、比較的新しい
高耐熱樹脂の硬化収縮はエポキシ樹脂に比較して大き
く、このことも界面での応力を更に大きくする要因とな
っている。一方、積層板をドリル加工する場合は大きな
機械的衝撃が加工部分に加わるが、界面が脆性の場合ド
リル穴壁面の樹脂と繊維の界面にミクロクラックが発生
し、電気絶縁性不良の原因となることがよくある。特に
最近の傾向として、より衝撃の大きい加工条件が採用さ
れつつあり、これがミクロクラックの発生に拍車をかけ
ている。
従来よりある種のエラストマーをFRPの改質剤として
使用する方法はよく知られている。例えば、エポキシ樹
脂やポリエステル樹脂の脆性を改良し、強度を向上させ
るためハイカーCTBN(宇部興産(株)製、Carboxyl Ter
minated Butadiene Nitrile)をブレンドすることが効
果的であることが同社技術資料に記されている。しかし
ながら、こうした方法ではマトリックス樹脂に対してか
なりの量のエラストマーをブレンドするため、マトリッ
クス樹脂の耐熱性や電気特性が損なわれ、プリント基板
には好ましくない。
また、米国特許第4,268,577号にはエラストマーをガ
ラス繊維表面にコーティングして成るガラス繊維につい
て述べられており、エラストマーとしてスチレン−ブタ
ジエン共重合体等ジエン系ポリマーが使われている。こ
こに開示される技術は、ガラス繊維を保護して、製織性
を改良し、もってガラス織物の強度や剛性等の物性を改
良せんとするものであり、このガラス織物を樹脂補強用
に用いることは開示されていない。
〔発明が解決しようとする課題〕
補強材と樹脂の界面に蓄積された応力に起因して生ず
ると考えられる上記のミクロクラックの発生は、従来の
シランカップリング剤処理だけでは解決することが困難
であり、解決するためには効果的な応力緩和能を有する
層が界面に導入されることが必要である。しかしなが
ら、これを達成するために単に無機繊維織物表面にエラ
ストマーを適用した場合、従来のプリント回路基板に比
べ著しく耐湿性やハンダ耐熱性が低下する。これは無機
繊維表面、エラストマー及びマトリックス樹脂間に強固
な連結が形成されないためである。
一方、プリント回路基板では誘電率や誘電正接をでき
るだけ小さくして信号の伝播速度を速くすることが重要
であり、この観点からは界面に応力緩和能を付与させる
と同時に、誘電率、誘電正接をできるだけ小さくするこ
とが必要である。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは上記の欠点を改善することを目的として
樹脂補強用無機繊維の表面処理について研究した結果、
本発明を完成した。即ち、ビニル基、スチレン基、メル
カプト基およびアクリル基の中から選ばれたジエン系重
合体の不飽和二重結合と結合性のある官能基を有するカ
ップリング剤、及びTgが0℃以下でかつ分子内に残留不
飽和二重結合を有しゲル分率が5%以下のジエン系重合
体で表面コートされた無機繊維、特にその織物を基材と
して構成される積層板その他の樹脂成形品は上述の問題
が著しく改善され、かつ耐湿性や耐熱性、電気特性など
にも優れていることを見いだし、本発明を完成するに至
った。
プリント基板用積層板その他の樹脂成形品の補強用無
機繊維としてはEガラス、Dガラス、Sガラス(高強度
ガラス)等のガラス繊維や、石英繊維、各種セラミック
繊維およびそれらの織物があげられるが、本発明はこれ
らのいずれにも効果的である。特に熱膨張率の小さなD
ガラスや石英繊維の織物に対して有効である。
カップリング剤としては、ビニル基、スチレン基、メ
ルカプト基またはアクリル基のような、ジエン系重合体
の不飽和二重結合と結合性を有する官能基をもつものが
用いられる。カップリング剤としては有機シラン系、有
機チタネート系、有機リン系などのカップリング剤が使
用される。これらカップリング剤の機能は無機繊維とジ
エン系重合体やマトリックス樹脂とに結合ないし相溶し
て互いの接着性を改善することであり、対象とする無機
繊維及びマトリックス樹脂に対応して、最も適切なもの
の中から選択されることが好ましい。
本発明で用いるカップリング剤として、ガラス繊維に
対しては、一般的にシラン系のものが最も効果的であ
り、また、セラミック繊維に対してはこれ以外にチタン
系のものも好ましい。シランカップリング剤は(RO)nS
iR′(RはCH3またはC2H5、nは2または3が一般的)
で表されるが、このアルコキシ基は容易に加水分解され
てシラノール基となり、無機繊維表面のシラノール基と
の間でSi−O−Si結合を形成すると考えられている。一
方、R′基は一般的にはある種の官能基を有する有機基
であり、例えば、アミノ基、メタクリル基、グリシジル
基、メルカプト基、ビニル基等がよく知られている。本
発明においては、カップリング剤が複合材中においてジ
エン系重合体と化学的な結合を形成すべく、ビニル基、
スチレン基、メルカプト基またはアクリル基等の中から
選ばれた官能基をもたなければならない。但し、カップ
リング剤官能基とジエン系ポリマーは必ずしも繊維表面
に適用した時点で結合を形成している必要はなく、最終
複合材中で結合が形成されればよい。
本発明で使用されるジエン系重合体は上述したように
複合材料の界面において応力緩和能を発現させる機能を
有し、そのためにはTgが0℃以下であり、好ましくは−
30℃以下である。Tgが0℃より高くなると界面での応力
緩和能が低下し所望の効果が得られなくなる。また、ジ
エン系重合体はゲル分率が5%以下でかつ分子内に残留
不飽和二重結合を有することが必須である。分子内の残
留不飽和基は無機繊維との接着力を高めるのに重要であ
り、かつ上述のカップリング剤の官能基やマトリックス
樹脂との結合を形成するのに必須である。ゲル分率が5
%より高くなると無機繊維表面でのエラストマー層を薄
くかつ均一に被覆することが困難となること、残留二重
結合量が減少することなどから好ましくない。
ジエン系重合体としては、ポリブタジエン、変性ポリ
ブタジエンまたはブタジエン共重合体のいずれも使え、
マトリックス樹脂に応じて適切な重合体が選択される。
例えば、不飽和ポリエステル樹脂、ある種のポリイミド
樹脂やビスマレイミド−トリアジン樹脂などはそれらの
プレポリマーが不飽和二重結合を有しており、硬化過程
でジエン系重合体の不飽和二重結合との間に架橋が生ず
る。特に、硬化触媒に過酸化物等が使用される系におい
ては効果は顕著である。エポキシ樹脂、変性エポキシ樹
脂あるいは付加重合により硬化するポリイミド樹脂に対
しては、これらのマトリックス樹脂と結合可能な官能基
を有する単量体とブタジエンとの共重合体、例えば、ブ
タジエン−グリシジルメタクリレート共重合体やブタジ
エン−イソプロペニルアニリン共重合体、あるいはブタ
ジエン重合体中の二重結合の一部をエポキシ化したエポ
キシ化ポリブタジエンなどがより好ましい。ブタジエン
共重合体は、ランダム、ブロック、グラフトなど、いず
れであってもTgが0℃以下でかつ分子内に残留不飽和二
重結合を有し、ゲル分率が5%以下であれば使用でき
る。ポリサイアネート樹脂など、不飽和二重結合との反
応性が比較的小さいものに対しても、本発明で使用する
ブタジエン系重合体は効果的である。これは共有結合以
外に、分子間網目構造を形成し強固な結合を形成するた
めと考えられる。本発明で使用されるポリブタジエン、
変性ポリブタジエンまたは共重合ブタジエンは溶液重合
あるいは乳化重合など公知の重合法によって得ることが
できる。無機繊維処理剤として工業的に使用する場合、
エマルジョンがより好ましい形態であることから、乳化
重合以外の重合法で得られた重合体は、溶剤等で重合体
を溶解した後乳化剤を添加しエマルジョン化して使用す
ることができる。
カップリング剤とジエン系重合体は同時に無機繊維表
面に適用することもできるが、カップリング剤で先ず無
機繊維を表面処理したのち、その上に重合体を適用する
のがより効果的である。ジエン系重合体の付着量は無機
繊維に対して0.01〜5.0重量%、好ましくは0.5〜3.0重
量%である。0.01重量%未満では目的とする効果が得ら
れず、一方、5.0重量%を超えるとFRPその物の耐熱性に
影響を与え始めることから好ましくない。本発明に用い
るカップリング剤やブタジエン系重合体は単独で用いて
もよく、また2種以上混合して用いることも可能であ
る。
〔実施例〕
以下、実施例、比較例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
実施例−1 ヒートクリーニングされたEガラスクロス(スタイル
7628、旭シュエーベル社製)を、N−β−(N−ビニル
ベンジルアミノエチル)−N−γ−(ビニルベンジル)
−γ−アミノプロピルトリメトキシシランの0.3重量%
水溶液に浸漬した後、スクイズロールで絞り100℃で2
分間熱風乾燥した。次に、ゲル分率0.1%、平均粒子径8
00オングストロームの分子内に残留不飽和二重結合を有
する未架橋ポリブタジエンラテックス(固形分2重量%
の水溶液)にこのガラスクロスを再度浸漬し、絞った後
120℃で2分乾燥した。625℃での加熱減量はシラン処理
後のクロスで0.08重量%、最終クロスで0.2重量%であ
った。
このクロスにポリサイアネート樹脂ワニス(ダウケミ
カル社製XU−71787にナフテン酸Coおよびメチルエチル
ケトンを混合して調整したもの)を塗布含浸し、160℃
熱風乾燥機中で10分間乾燥して、樹脂含有量45重量%の
プリプレグを得た。更に、このプリプレグを2枚、表裏
に18μmの銅箔を重ね、180℃,35kg/cm2で60分間プレス
成形して厚さ0.45mmの両面銅張り積層板を得た。
この積層板の銅箔をエッチアウトした後、耐熱衝撃性
テスト、耐アルカリテストを実施した。この結果を表−
1に示す。
比較例−1 実施例−1と同様にしてN−β−(N−ビニルベンジ
ルアミノエチル)−N−γ−(ビニルベンジル)−γ−
アミノプロピルトリメトキシシランで処理されたガラス
クロスを得た。このクロスを使用して実施例−1と同様
にして積層板を作成し耐熱衝撃性テスト、耐アルカリテ
ストを実施した。この結果を表−1に示す。
実施例−2 ヒートクリーニングされたDガラスクロス(スタイル
6232、旭シュエーベル社製)を、N−β−(N−ビニル
ベンジルアミノエチル)−N−γ−アミノプロピルトリ
メトキシシランの0.3重量%水溶液に浸漬した後、スク
イズロールで絞り100℃で2分間熱風乾燥した。次に、
実施例−1と同様にして未架橋ポリブタジエンラテック
ス(固形分2重量%の水溶液)にこのガラスクロスを再
度浸漬し、絞った後120℃で2分間乾燥した。
このクロスにBT樹脂ワニス(三菱瓦斯化学社製樹脂に
ナフテン酸Co、メチルエチルケトンおよび有機過酸化物
を混合して調整したもの)を塗布含浸し、160℃熱風乾
燥機中で10分間乾燥して、樹脂含有量50重量%のプリプ
レグを得た。更に、このプリプレグを8枚、表裏に18μ
mの銅箔を重ね、180℃,35kg/cm2で60分間プレス成形し
て厚さ0.85mmの両面銅張り積層板を得た。
この積層板の銅箔をエッチアウトした後、耐熱衝撃性
テスト、ドリル加工テストを実施した。この結果を表−
2に示す。
比較例−2 実施例−2と同様にしてN−β−(N−ビニルベンジ
ルアミノエチル)−N−γ−(ビニルベンジル)−γ−
アミノプロピルトリメトキシシランで処理されたガラス
クロスを得た。このクロスを使用して実施例−2と同様
にして積層板を作成し、耐熱衝撃性テスト、ドリル加工
テストを実施した。この結果を表−2に示す。
実施例−3 実施例−1と同様にしてシランカップリング剤、つい
でポリブタジエンで表面処理されたスタイル7628ガラス
クロスを得た。このガラスクロスに、ビニルエステルタ
イプ不飽和ポリエステル樹脂ワニス(武田薬品工業製に
スチレンモノマー、キュメンハイドロパーオキサイドを
混合して調整したもの)を含浸し、ハンドレイアップで
2枚重ね、表裏に18μmの銅箔を重ね2分間脱泡し、更
に130℃で120分間加熱して硬化した。更に、この積層板
をドライアイス−メタノール液中につけて急冷し熱衝撃
を与えた後、銅箔をエッチアウトして厚さ0.45mmの両面
銅張り積層板を得、これを使ってハンダ耐熱性テストを
実施した。この結果を表−3に示す。
比較例−3 実施例−3で使用したN−β−(N−ビニルベンジル
アミノエチル)−N−γ−(ビニルベンジル)−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシランの代わりに、N−β−
(N−ベンジルアミノエチル)−N−γ−ベンジル−γ
−アミノプロピルトリメトキシシランを使用した以外、
実施例−3と同様にしてシラン処理及びポリブタジエン
処理されたガラスクロスを得た。このクロスを使用して
実施例−3と同様にして積層板を作成しハンダ耐熱性テ
ストを実施した。この結果を表−3に示す。
比較例−4 実施例−3と同様にしてN−β−(N−ビニルベンジ
ルアミノエチル)−N−γ−(ビニルベンジル)−γ−
アミノプロピルトリメトキシシランで処理されたガラス
クロスを得た。このクロスを使用して実施例−3と同様
にして積層板を作成しハンダ耐熱性テストを実施した。
この結果を表−3に示す。
実施例−4 ヒートクリーニングされたDガラスクロス(スタイル
6299、旭シュエーベル社製)を、N−β−(N−ビニル
ベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメト
キシシランの0.3重量%水溶液に浸漬した後、スクイズ
ロールで絞り、100℃で2分間熱風乾燥した。次に、ポ
リブタジエンラテックスにイソプロペニルアニリンを、
ベンゾイルパーオキサイド及び硫酸第一鉄とロンガリッ
トの系でグラフト化し、ゲル分率3.8%、平均粒子径900
オングストロームのグラフト化ポリブタジエンラテック
スを作成した。このラテックスを固形分2重量%溶液に
希釈調整し、このガラスクロスを再度浸漬し絞った後、
120℃で2分乾燥した。625℃での加熱減量はシラン処理
後のクロスで0.08重量%、最終クロスで0.22重量%であ
った。
このクロスを使い、高耐熱エポキシ樹脂ワニス(FR−
5相当)を塗布含浸し、160℃熱風乾燥機中で10分間乾
燥して、樹脂含有量45重量%のプリプレグを得た。次
に、内層回路を有する0.4mm厚みの基板を用い、表裏に1
8μmの銅箔および該プリプレグを重ね、180℃,35kg/cm
2で60分間プレス成形して厚さ0.8mm、Tgが175℃の4層
ガラスエポキシ板を得た。この多層板を用いて実施した
耐ハンダテストの結果を表−4に示す。
比較例−5 実施例−4と同様にしてN−β−(N−ビニルベンジ
ルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ランで処理されたガラスクロスを得た。このクロスを使
用して実施例−4と同様にして多層板を作成し耐ハンダ
テストを実施した。この結果を表−4に示す。
〔作用および発明の効果〕 本発明のカップリング剤及び不飽和二重結合を有する
ブタジエン系重合体で表面処理された無機繊維を、FRP
補強材に使用することにより、カップリング剤を介在し
て無機繊維表面とブタジエン系ポリマーが架橋され、か
つマトリックス樹脂とブタジエン系重合体間に化学的結
合あるいは分子間相互網目構造が形成される。これによ
り、無機繊維とマトリックス樹脂との界面が極めて応力
緩和能に富み、且つマトリックス樹脂と繊維基材間が強
固に連結された、優れた耐衝撃性、耐熱衝撃性を有する
FRPを得ることが可能となる。また、ブタジエン系重合
体は誘電率、誘電正接が小さいことから、上述の特性と
あいまって、特に優れた特性を有するプリント回路基板
を得ることができる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビニル基、スチレン基、メルカプト基およ
    びアクリル基の中から選ばれたジエン系重合体の不飽和
    二重結合と結合性のある官能基を有するカップリング
    剤、及びTgが0℃以下でかつ分子内に残留不飽和二重結
    合を有しゲル分率が5%以下のジエン系重合体で表面コ
    ート処理されてなることを特徴とする樹脂補強用無機繊
    維。
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