JP2760202B2 - 蛍光体塗布液および蛍光ランプ - Google Patents
蛍光体塗布液および蛍光ランプInfo
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Description
ランプに係り、特に光束維持率および結着力に優れた蛍
光ランプを得ることができる蛍光体塗布液とそれを利用
した蛍光ランプに関するものである。
溶解した高粘度の溶液(ビヒクル)に蛍光体を懸濁させ
た蛍光体懸濁液(蛍光体塗布液)をガラスバルブ内面に
流し込み、均一に塗布、乾燥した後、400℃以上の温
度でこれをベーキングすることにより作製される。蛍光
体塗布液は用いる溶媒の種類により、有機溶媒を使用す
る有機系と、水を使用する水性系に大別される。有機系
塗布液は乾燥が容易である等の利点を有するものの、人
体への影響、作業者への安全管理の点で工程管理上の難
点がある。従って、現在水性系の塗布液が注目を浴びて
いる。
ガラスバルブから剥離するのを防止する目的で結着剤を
使用することが行われている。結着剤は蛍光体塗布液に
添加されて使用されることが多く、また希に蛍光体と混
合するか、またはその表面に付着させて用いられること
もある。
ウ酸カルシウム・バリウム、ピロリン酸カルシウム、ア
ルミナ等が知られている。これらの結着剤は微粒子のス
ラリーとして用いられる。また、蛍光体に付着、混合さ
れる結着剤として、例えば特開昭63−289087号
に示されるようなアルカリ土類のリン酸塩もしくはホウ
酸塩、塩化アルミニウム、またはそれらの混合物が知ら
れている。またピロリン酸カルシウムと四ホウ酸カルシ
ウムとのフリットガラスや耐水性の低融点ガラス組成物
[Ln2O3−MnO−B2O3(LnはYまたはランタノ
イド、MはMg、Ca、Sr、Baおよび/またはZ
n]も知られている。
ブ内壁に塗布される蛍光体量に対して比較的多量に(例
えば、少なくとも1.5重量%以上)添加しないと所望
の結着効果が得られず、また多量に添加した場合、蛍光
ランプの初期光束を低下させ、かつ点灯中の蛍光体層の
光束維持率を低下させるという問題があった。
平2−266077号において、ランプ用蛍光体に結着
剤として希土類化合物を付着することにより、従来の結
着剤の量を低減すると共に、蛍光ランプの初光束および
光束維持率が改善できることを示した。
の使用量を低減することが望ましい。しかしながら、そ
の使用量を低減しすぎると結着力および光束維持率が低
下するため初期の目的を達することができない。
されたものであり、蛍光体の結着力および蛍光ランプの
初光束、光束維持率を損なうことなく、結着剤として使
用する希土類化合物を低減できる蛍光体塗布液、および
それを塗布してなる蛍光ランプを提供するものである。
077号の中で、蛍光体塗布液に添加する結着剤とし
て、希土類化合物と微粒子のアルミナおよびアルカリ土
類の硼酸塩を併用することにより、希土類化合物の作用
を高めることを述べたが、その中でもコロイダルアルミ
ナ(微粒子のアルミナ)が特にその効果が著しく、また
希土類化合物の使用量も低減できることを見いだし本発
明を成すに至った。
も蛍光体と、水溶性バインダーと、結着剤とを水に懸濁
させた蛍光体塗布液であって、前記結着剤が水溶性希土
類化合物とコロイダルアルミナよりなることを特徴とす
るものである。
a、Ce、Nd、Sm、Eu、Gr、Dy、Ho、E
r、Tm、Yb、Luからなる群から選択された少なく
とも一種の元素の塩化物、硝酸塩、酢酸塩等の水溶性化
合物をいい、それらの水溶性化合物はベーキングされる
ことによって白色の酸化物、または酸化物系化合物とな
り、ガラスバルブに付着して蛍光体の結着剤として作用
する。その中でもY、La、Sm、Gd、Dy、Tmの
水溶性化合物、例えば塩化イットリウム、酢酸ランタ
ン、硝酸ランタン、塩化ガドリニウム、硝酸ジスプロシ
ウム、塩化ツリウム等を好ましく用いることができ、特
に、酢酸塩を使用することにより、塗布液のpHを調整
することなく、直接ガラスバルブに塗布できる。一方、
希土類化合物の中でもTbのように、その酸化物が濃く
着色して、茶褐色になるものを使用することは光束を低
下させるため好ましくない。
0.1μm以下のアルミナ微粒子をいい、予めコロイダ
ルにしたものを用いてもよいし、微粒子粉末を水中で粉
砕してコロイダルにしてもよい。
物の量は、その希土類の酸化物に換算して、蛍光体に対
し0.001〜5.0重量%、好ましくは0.05〜
1.0重量%の範囲に調整する。また、コロイダルアル
ミナの量は、同じく蛍光体に対し0.01〜3.0重量
%、好ましくは0.1〜0.7%の範囲で添加する。
容易にするように粘度を調整するものであり、塗布液の
粘度が通常約20〜60センチポイズとなるような割合
で添加する。そのバインダーにはポリエチレンオキサイ
ド(PEO)、水溶性セルロース化合物(例えばヒドロ
キシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース
等)、水溶性ポリアクリレート(例えばポリメチルメタ
クリレート)等が使用できる。また、表面張力を低下さ
せるために、蛍光体塗布液に少量の界面活性剤を添加し
てもよく、発泡防止のために消泡剤を添加してもよい。
を、常法に従い、ガラスバルブの内壁に塗布、乾燥し
て、ベーキングする。ベーキングは400℃以上の温
度、通常はおよそ500℃〜550℃の温度で行うこと
ができる。ベーキング時間は、通常でおよそ2分〜8分
の間行われる。このベーキングにより水溶性バインダー
は飛散、除去されると同時に、水溶性希土類化合物はそ
の希土類の酸化物、酸化物系化合物に転換される。例え
ば、希土類水酸化物のベーキングにより生じた酸化物
は、水酸化物の脱水したものものであり、明確にその構
造を定義できないものも本発明の範囲に含まれ、本発明
ではそのようなものを酸化物系化合物という。
成した後、バルブ内を真空排気し、希ガスおよび水銀を
封入し、両端に口金を取り付けることによって蛍光ラン
プが作製できる。
ルアルミナの量を変えて試作した本発明の蛍光ランプと
従来の蛍光ランプとを、蛍光ランプの光束で比較して示
す図である。これは、一定量のハロリン酸カルシウム蛍
光体とポリエチレンオキサイドと水とを含む蛍光体塗布
液を6つ用意し、それぞれに結着剤としてコロイダルア
ルミナと、酢酸ランタンとの量を以下の表1に示すよう
に添加して蛍光体塗布液を調整し、それをFL40SS
バルブに塗布して蛍光ランプにした後、点灯直後安定時
(0時間)、100時間、500時間、1000時間、
2000時間経過後の蛍光ランプの光束を測定した結果
を比較して示している。
としてアルミナのみしか使用されていないため蛍光ラン
プにした際、光束の低下が大きい。一方、酢酸ランタン
のみの塗布液Fは光束維持率は良好であるが、ランタン
の量を増加するに従い初光束が低下する傾向にある。ア
ルミナはその使用量を増加するに従い初光束は向上する
傾向にあり、アルミナとランタンとを併用することによ
り、ランタンの使用量を低減し、初光束、および光束維
持率を向上させることができる。なお、この図は酢酸ラ
ンタンのみについて示したものであるが、水性の蛍光体
塗布液において、他の白色の希土類化合物を用いたもの
についても同様の傾向がみられた。
12gを溶解し、さらにコロイダルアルミナ8gを添加
してpHを酢酸で4に調整して結着剤懸濁液を調整す
る。
液1リットルに、上記結着剤スラリーと、ハロリン酸カ
ルシウム蛍光体1kgとを添加し、十分に撹拌して蛍光
体塗布液を調整する。
Sのガラスバルブ内壁に塗布、乾燥し、これを電気炉
中、450℃で15分間ベーキングして冷却した。つい
で常法に従い、このガラスバルブ内を真空排気し、希ガ
ス、および水銀を封入し、両端に口金を取り付けて、4
0W直管型蛍光ランプを作製した。
束維持率を測定したところ、初光束2850ルーメン、
100時間経過後で97.9%、500時間で96.1
%、1000時間で91.9%、2000時間で88.
1%であった。
酢酸イットリウム15gを用いる他は実施例1と同様に
して蛍光ランプを得た。
ンで、光束維持率は100時間で98.1%、500時
間で96.4%、1000時間で91.8%、2000
時間で87.8%と良好な結果を示した。
硝酸ランタン12gを用い、同様に結着剤懸濁液を調整
した。ついでこの結着剤懸濁液を実施例1と同様に添加
して蛍光体塗布液を調整した後、アンモニア水で塗布液
のpHを9.0に調整する他は実施例1と同様にして蛍
光ランプを作製したところ、初光束、光束維持率共に実
施例1とほぼ同等の良好な結果を示した。
によると、希土類化合物の使用量を少なくでき、さら
に、初光束、光束維持率共に優れた蛍光ランプを得るこ
とができる。
Hをアルカリ側に調整して塗布するのが通常であるが、
希土類の酢酸塩を用いることにより、蛍光体塗布液のp
Hを調整する必要もなく直接ランプ塗布でき、工業的に
も非常に有用である。
蛍光ランプとを、蛍光ランプの光束で比較して示す図。
Claims (2)
- 【請求項1】 少なくとも蛍光体と、水溶性バインダー
と、結着剤とを水に懸濁させた蛍光体塗布液において、
前記結着剤が水溶性希土類化合物とコロイダルアルミナ
よりなることを特徴とする蛍光体塗布液。 - 【請求項2】 請求項1の蛍光体塗布液をガラス管内壁
に塗布して、乾燥した後、400℃以上の温度でベーキ
ングして得られた蛍光膜を有することを特徴とする蛍光
ランプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6911892A JP2760202B2 (ja) | 1992-02-17 | 1992-02-17 | 蛍光体塗布液および蛍光ランプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6911892A JP2760202B2 (ja) | 1992-02-17 | 1992-02-17 | 蛍光体塗布液および蛍光ランプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05225955A JPH05225955A (ja) | 1993-09-03 |
JP2760202B2 true JP2760202B2 (ja) | 1998-05-28 |
Family
ID=13393412
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6911892A Expired - Lifetime JP2760202B2 (ja) | 1992-02-17 | 1992-02-17 | 蛍光体塗布液および蛍光ランプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2760202B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
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---|---|---|---|---|
JP3430971B2 (ja) * | 1999-05-25 | 2003-07-28 | 松下電器産業株式会社 | 蛍光ランプの製造方法 |
US6528938B1 (en) * | 2000-10-23 | 2003-03-04 | General Electric Company | Fluorescent lamp having a single composite phosphor layer |
WO2002047112A1 (fr) | 2000-12-08 | 2002-06-13 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Lampe fluorescente, procede permettant de la produire et systeme d'affichage d'informations utilisant ladite lampe |
EP1527476A2 (en) * | 2002-07-29 | 2005-05-04 | Koninklijke Philips Electronics N.V. | Low-pressure mercury vapor discharge lamp |
US20130134861A1 (en) * | 2011-11-29 | 2013-05-30 | Jon Bennett Jansma | Fluorescent lamp utilizing zinc silicate phosphor with improved lumen maintenance |
-
1992
- 1992-02-17 JP JP6911892A patent/JP2760202B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH05225955A (ja) | 1993-09-03 |
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