JP2758992B2 - 喫煙物品用巻紙 - Google Patents
喫煙物品用巻紙Info
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Description
に関する。
通じて喫煙者により吸引される主流煙、および、火が付
いたたばこの先端部が立ち上がる副流煙が発生する。
を添加した喫煙物品用巻紙が提案されている。
約8m2の外周表面を有し、かつ、約15重量%のアルカリ
金属塩を含有する添加剤を添加した喫煙物品の包装用ウ
エブが記載されている。
ウム、水酸化カルシウム等の無機金属塩を巻紙に添加し
た喫煙物が記載されている。
ム、酒石酸カルシウムを1〜50重量%を巻紙に添加した
喫煙物が開示されている。
が20〜80m2/gの炭酸カルシウム30〜40%、燃焼化学剤2
〜10%、リン酸モノアンモニウム0〜1%、ナトリウム
カルボキシメチルセルロース0〜1%を含有する巻紙が
記載されている。
炭酸カルシウムを30重量%と、コハク酸、マロン酸等の
有機酸を0.5〜12重量%添加した喫煙物品用巻紙が開示
されている。
m以下の炭酸カルシウムの立方体状一次粒子が凝集して
なる炭酸カルシウムの二次粒子と、セルロースベースウ
エブとを含有する喫煙物品用巻紙が開示されている。
物品用巻紙によれば副流煙の低減が達成できるが、シガ
レットの巻紙として要求されるその他の特性が著しく低
い。例えば、シガレットは、火を付けて放置した場合に
立ち消えしないことや、燃焼速度が所望の値であるとい
った燃焼性に優れていることが要求される。
じた色や透明度を持ったものが要求される。特に巻紙に
は白色のものが多い。この場合、巻紙は、より白く、ま
た、透明度が低いことが望まれる。
効果の他に、巻紙の光学特性およびシガレットの燃焼性
の全ての特性において優れていることが要求される。さ
らに好ましくは、シガレットが燃焼して残された吸い殻
の灰は、一定の形状を保ち、灰が飛び散らないための固
結性や、白い色を呈することが要求される。喫煙物品用
巻紙は、このような灰特性も合わせ持つことが好まし
い。
は、いずれも、全ての特性に優れた喫煙物品用巻紙を提
供することができていない。
喫煙者に対しても不快感を与える。このため、非喫煙者
にも副流煙が低減されていることが外観でわかることが
望ましい。しかし、従来技術ではシガレット1本を喫煙
した場合に発生する副流煙量を低減することについては
検討しているが、非喫煙者に外観でわかるような副流煙
の低減については検討されていない。
学特性および燃焼性に優れ、さらに好ましくは灰特性に
も優れた、副流煙を低減可能な喫煙物品用巻紙を提供す
る。
し60重量%、焼成クレー5ないし30重量%およびパルプ
を含有することを特徴とする喫煙物品用巻紙を提供す
る。
%、焼成クレー5ないし30重量%、アルカリ金属塩から
なる化学的添加物0.5ないし10重量%およびパルプを含
有することを特徴とする喫煙物品用巻紙を提供する。
パルプを含有することを特徴とする喫煙物品用巻紙を提
供する。
成クレーを5ないし30重量%、アルカリ金属塩からなる
化学的添加物を0.3ないし10重量およびパルプを含有す
ることを特徴とする喫煙物品用巻紙を提供する。
%、焼成クレー5ないし30重量%、カオリン2ないし10
重量%、および、パルプを含有することを特徴とする喫
煙物品用巻紙を提供する。
%、焼成クレー5ないし30重量%、カオリン2ないし10
重量%、アルカリ金属塩からなる化学的添加物を0.5な
いし10重量%、および、パルプを含有することを特徴と
する喫煙物品用巻紙を提供する。
副流煙中のタール量を測定するための装置を示す説明
図。
した結果、パルプ単体でも副流煙を低減する効果を有す
ることを見出した。言い換えれば、填料未配合のパルプ
からなる巻紙を用いたシガレットの方が、通常の市販巻
紙に使用されているような一般的な填料が配合された巻
紙を用いたシガレットに比べて副流煙が低いことがわか
った。
レットの燃焼性および灰特性が十分でなく、填料の添加
は必要であると考えられる。そこで、炭酸カルシウム
(CaCO3)の添加について検討したところ、炭酸カルシ
ウムをパルプに添加した場合には、パルプのもつ副流煙
低減効果が維持されることがわかった。しかし、炭酸カ
ルシウムは、巻紙の光学特性およびシガレットの燃焼性
の改善にはほとんど寄与しない。また、シガレットのは
灰特性については色を若干改善し、固結性については比
較的大量添加することにより改善が認められたが、十4
分ではなかった。
り、填料未配合のパルプ単体で抄紙された巻紙と比較し
て、光学特性、燃焼性および灰特性の改善が認められ
た。しかし、副流煙量はかえって増加し、副流煙の低減
率は低下した。
レーを併用することにより、喫煙物品用巻紙の光学特
性、燃焼性および灰特性を改善できると共に、パルプが
もともと備えている副流煙の低減効果を維持または向上
できることを見出した。
カルシウム30〜60重量%、焼成クレー5〜30重量%、お
よび、パルプを吹有することを特徴とする。
ウムは、抄紙後の巻紙全体に対して30〜60重量%の範囲
内で配合される。配合率が30重量%未満の場合には焼成
クレーの添加により副流煙低減効果の低下を防止できな
いからである。配合率が60重量%を超えると紙の強度
(引張り強度)が著しく低下するからである。
シウム粒子である。炭酸カルシウムの粒形は特に限定さ
れないが、一次粒子が立方体状であることが好ましい。
ここで立方体とは、アスペクト比が5未満であり主とし
て角状をなしている粒子をいう。炭酸カルシウム粒子
は、このような一次粒子が互いに凝集して形成された二
次粒子も包含する。
が、例えば、0.03〜0.15μmの範囲内である。
クレーを熱処理して作られたものである。クレーは、天
然に地中から得られる微粒子状の物質であり、粘土鉱物
として知られている結晶性鉱物からなっている。
2種類がある。部分焼成クレーは、クレーを600〜700℃
で熱処理し、分子中の水酸基を除くことにより得られる
ものである。一方、完全焼成クレーは、1000〜1050℃の
温度で焼成して得られる。
%の範囲内で配合される。配合率が5重量%未満の場合
には巻紙の光学特性並びにシガレットの燃焼性および灰
特性の十分な改善効果が得られないからである。一方、
配合率が30重量%を超えると光学特性、燃焼性および灰
特性の改善効果のそれ以上の向上が認められないからで
ある。
の喫煙物品用巻紙に使用できるものであれば特に限定さ
れない。例えば、亜麻パルプ、広葉樹パルプ、針葉樹パ
ルプ、麻類等の草本類パルプおよびこれらの混合物であ
る。
ずれのパルプも叩解度が強い場合に副流煙の低減効果が
大きくなり、好適である。例えば、亜麻パルプにおいて
は、カナダ変法濾水度55〜180mlの範囲内でより強叩解
度のもの、言い換えればカナダ変法濾水度の数値が小さ
いものが良い。ここでカナダ変法濾水度とは、パルプ絶
対乾燥重量1gについてカナダ標準濾水度試験機中のふる
い板を80メッシュのブロンズ平織りワイヤーに変更して
測定した濾水度の値である。このように、好ましい叩解
度の範囲はパルプの種類によって異なるが、いずれのパ
ルプも叩解度が強いほど副流煙が低下する。
紙に適した範囲内であれば良い。具体的には、抄紙後の
巻紙の坪量は、20〜70g/m2である。特に、坪量が50〜70
g/m2である場合には、副流煙の低減効果がより顕著にな
る。
カリ金属塩を主とした化学的添加物の1種または2種以
上が添加されていても良い。化学的添加物を配合した場
合には、副流煙の低減効果がさらに向上され、しかも灰
特性がより改善される。このため、化学的添加物を使用
した場合には炭酸カルシウムの配合率が10重量%であっ
ても、喫煙物品用巻紙は十分な副流煙低減効果を奏す
る。化学的添加剤の添加率は、抄紙後の巻紙全体に対し
て0.5〜10重量%である。添加率が0.5重量%未満の場合
には、副流煙低減効果を向上することができない。一
方、添加率が10重量%を超えるとそれ以上の副流煙低減
効果および灰特性改善効果が得られず、かえって燃焼性
や香喫味を悪化するおそれがある。
は、例えば、炭酸、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、リンゴ
酸、乳酸、グリコール酸、クエン酸、酒石酸、フマル
酸、コハク酸、シュウ酸、マロン酸、および、リン酸の
ナトリウムおよびカリウム塩からなる群から選択される
ものである。
パルプ填料および多量の水で調製した紙料を抄紙機のワ
イヤー上で脱水した後、この紙料に化学的添加物の水溶
液を塗布し、乾燥することにより行われる。または、抄
紙後の加工工程において、化学添加物を水または有機溶
媒に溶解して塗布し、乾燥することにより行われる。
び添加物の他に、一般的に喫煙物品用巻紙で用いられる
填料または添加物を含んでいても良い。填料としては、
例えば、炭酸マグネシウムおよび酸化チタンが挙げられ
る。また、添加物としては、例えば、リン酸アンモニウ
ム、硫酸アンモニウム、炭酸ナトリウムおよびカルボキ
シメチルセルロースが挙げられる。
とにより、喫煙物品用巻紙の光学特性およびシガレット
の燃焼性を改善できると共に、既に説明したパルプがも
ともと備えている副流煙の低減効果を維持できることを
見出した。
リン2〜30重量%およびパルプを含有することを特徴と
する。
ンの組成は、Al2SiO5(OH)4、または、Al2O3・2SiO2
・2H2Oで表される。このカオリンは、抄紙後の巻紙全体
に対して2〜30重量%、好ましくは2〜10重量%の範囲
内で配合される。配合率が2重量%未満の場合には燃焼
性の改善が望めないからである、一方、配合率が30重量
%を超えると香喫味を悪化するおそれがあるからであ
る。
は、第1の発明において使用されるものと同様である。
金属塩を主とした化学的添加物の1種または2種以上が
添加されていても良い。化学的添加物を添加した場合に
は、副流煙の低減効果がさらに向上され、しかも灰特性
がより改善される。
0.3〜10重量%である。添加率が0.3重量%未満の場合に
は、副流煙低減効果をさらに向上することができない。
一方、添加率が10重量%を超えるとそれ以上の副流煙低
減効果および灰特性改善効果が得られず、かえって燃焼
性や香喫味を悪化するおそれがある。アルカリ金属塩を
主とした化学的添加物は、第1の発明で使用されるもの
と同様である。
物の他に、一般的に喫煙物品用巻紙で用いられる添加物
を含んでいても良い。
配合し、かつ、アルカリ金属塩を主とした化学的添加物
の1種または2種以上を添加することもできる。焼成ク
レーは、第1の発明について既に説明した通りである。
焼成クレーは、第1の発明と同様に、抄紙後の巻紙全体
に対して5〜30重量%の範囲内で配合される。配合率が
5重量%未満の場合には巻紙の光学特性並びにシガレッ
トの燃焼性および灰特性の十分な改善効果が得られない
からである。一方、配合率が30重量%を超えると光学特
性、燃焼性および灰特性の改善効果のそれ以上の向上が
認められないからである。
0.3〜10重量%である。添加率が0.3重量%未満の場合に
は、副流煙低減効果を向上することができない。一方、
添加率が10重量%を超えるとそれ以上の副流煙低減効果
および灰特性改善効果を得られず、かえって燃焼性や香
喫味を悪化するおそれがある。アルカリ金属塩を主とし
た化学的添加物は、第1の発明で使用されるものと同様
である。
に喫煙物品用巻紙で用いられる添加物を含んでいても良
い。
的添加物を添加することにより、カオリンだけを用いた
場合に比べて喫煙物品用巻紙の光学特性、たばこの燃焼
性および灰特性を改善できると共に、パルプがもともと
備えている副流煙低減効果を維持できる。
紙に適した範囲内であれば良い。具体的には、抄紙後の
巻紙の坪量は、20〜70g/m2である。特に、坪量が50〜70
g/m2である場合には、副流煙の低減効果がより顕著にな
る。
煙者が副流煙が少ないことを容易に認識できる指標とし
て、時間当たりの副流煙量に着目した。そして、この時
間当たりの副流煙を低減することを目的として、填料ま
たは添加物に使用できる物質の中でも副流煙低減効果が
あり燃焼性が比較的低いカオリンを、炭酸カルシウムお
よび焼成クレーと併用することが試みられた。その結
果、炭酸カルシウム、焼成クレーおよびカオリンを併用
することにより、 喫煙物品用巻紙の光学特性を改善できること、 パルプがもともと備えている副流煙低減効果を向上し
得ること、 燃焼速度を減少させることにより時間当たりの副流煙
量を低減して可視的な副流煙量を抑制できること、およ
び、 シガレットの灰特性を改善できること を見出した。
シウム30ないし60重量%、焼成クレー5ないし30重量
%、カオリン2ないし10重量%、および、パルプを含有
することを特徴とする。
ルシウムは、第1の発明に用いられるものと同様であ
る。炭酸カルシウムは、抄紙後の巻紙全体に対して30〜
60重量%の範囲内で配合される。配合率が30重量%未満
の場合には焼成クレーの添加により副流煙低減効果の低
下を防止できないからである。配合率が60重量%を超え
ると紙の強度(引張り強度)が著しく低下するからであ
る。
は、第1の発明で使用されるもの同様である。焼成クレ
ーは、抄紙後の巻紙全体に対して5〜30重量%の範囲内
で配合される。配合率が5重量%未満の場合には巻紙の
光学特性並びにシガレットの燃焼性および灰特性の十分
な改善効果が得られないからである。一方、配合率が30
重量%を超えると光学特性、燃焼性および灰特性の改善
効果のそれ以上の向上が認められないからである。
は、抄紙後の巻紙全体に対して2〜30重量%、好ましく
は2〜10重量%の範囲内で配合される。配合率が2重量
%未満の場合には時間当たりの副流煙低減率の向上が望
めないからである。配合率が30重量%を超えると香喫味
を悪化するおそれがあるからである 第3の発明に係る喫煙物品用巻紙に使用されるパルプ
は、第1の発明において使用されるものと同様である。
金属塩を主とした化学的添加物の1種または2種以上が
添加されていても良い。化学的添加物を添加した場合に
は、副流煙の低減効果がさらに向上され、しかもシガレ
ットの灰特性がより改善される。このため、化学的添加
物を使用した場合には炭酸カルシウムの配合率が10重量
%であっても、喫煙物品用巻紙は十分な副流煙低減効果
を奏する。化学的添加剤の添加率は、抄紙後の巻紙全体
に対して0.5〜10重量%である。添加率が0.5重量%未満
の場合には、副流煙低減効果を向上することができな
い。一方、添加率が10重量%を超えるとそれ以上の副流
煙低減効果および灰特性改善効果が得られず、かえって
シガレットの燃焼性や香喫味を悪化させるおそれがあ
る。このアルカリ金属塩を主とした化学的添加物は、第
1の発明で使用されるものと同様である。
および添加物の他に、一般的に喫煙物品用巻紙で用いら
れる填料または添加物を含んでいても良い。
に行った試験について説明する。なお、以下説明する試
験では、試験用巻紙の製造および各種評価は次のように
して行った。
した。ここでのカナダ変法濾水度とは、パルプ絶対乾燥
重量1gについてカナダ標準型濾水度試験機中のふるい板
を80メッシュのブロンズ平織りワイヤーに変更して測定
したものである。一方、広葉樹晒クラフトパルプ(LBK
P)をカナダ変法濾水度250mlになるように叩解した。こ
こでのカナダ変法濾水度とは、パルプ絶対乾燥重量3gに
ついてカナダ標準型濾水度試験機中のふるい板を80メッ
シュのブロンズ平織りワイヤーに変更して測定したもの
である。
割合で混合して混合パルプを調製した。得られた混合パ
ルプに、炭酸カルシウムおよび焼成クレー(産地;米
国、商品名;Hycal、製造元;Huber社)の下記の表1〜表
3に示す配合率で配合した。この後、混合パルプをTAPP
I標準型手抄き抄紙機により表1〜表3に示す坪量で抄
紙して試験用巻紙1〜15を得た。
率で炭酸カルシウムおよび焼結クレーを配合して上記と
同様に表4および表5に示す坪量で抄紙した後、クエン
酸塩を表4および表5に示す添加率で添加して、試験用
巻紙16〜27を得た。
に叩解し、得られたパルプに、カオリン(産地;米国、
商品名;Hydragloss 90、製造元;Huber社)を表6に示す
配合率で配合した。この後、パルプをTAPPI標準型手抄
き抄紙機で坪量25g/m2で抄紙して、表6に示す試験用巻
紙28〜33を得た。
率で配合した。この後、パルプをTAPPI標準型手抄き抄
紙機で坪量25g/m2で抄紙した後、クエン酸塩を表7に示
す添加率で添加して、試験用巻紙30−1〜30−3,31−1
〜31−8および33−1〜33−3を得た。
ー(産地;米国、商品名;Hycal、製造元;Huber社)を表
8に示す配合率で配合した。この後、パルプをTAPPI標
準型手抄き抄紙機で坪量25g/m2で抄紙した後、必要に応
じてクエン酸塩を表8に示す添加率で添加して、試験用
巻紙34a〜37a,34b〜37bを得た。
レーおよびカオリンを表9に示す配合率で配合した。こ
の後、混合パルプをTAPPI標準型手抄き抄紙機で坪量45g
/m2で抄紙して試験用巻紙38a〜41aを得た。また、これ
らの試験用巻紙38a〜41aにクエン酸塩を2.0および4.0重
量%の添加率で添加することにより、試験用巻紙38b〜4
1bおよび38c〜41cを得た。
子径約0.3μmの防錘体炭酸カルシウムを26%配合した
通常の市販巻紙を用意した。
度をホトボルト計で測定した。
光を試料に照射したときの標準酸化マグネシウム板に対
する比反射率より求めた。
た光を白色体を裏当てした試料に照射したときの反射率
と黒色体に裏当てした試料に照射したときの反射率の比
より求めた。
で巻き上げた。
で、かつ、巻通気抵抗が平均値±5mmH2Oのものを選別し
た後、副流煙中のタール量をフィッシュテール法に従っ
て測定した。すなわち、図1に示すように、喫煙器11に
試験用たばこ12を装着し、標準喫煙条件(35cc/2秒間、
1分当たり1回吸引、残り時間58秒間静止)で燃焼長40
mmまで燃焼させた。その間、フィッシュテール型捕集器
13を用いて3リットル/分で副流煙を吸引し、フィッシ
ュテール型捕集器13の吸引方向の先端部に備えられたケ
ンブリッジフィルター(直径44mm)14の重量変化を測定
してケンブリッジフィルター14上に付着した副流煙中の
粒子相成分の重量を算出した。一方ケンブリッジフィル
ター14上およびフィッシュテール型捕集器13の内壁に付
着した粒子相成分を各々溶媒抽出して、吸光度を測定し
た。得られた各吸光度の比と、先に算出したケンブリッ
ジフィルター14上に付着した副流煙中の粒子相成分の重
量の値から、フィッシュテール型捕集器13の内壁に付着
した粒子相成分の重量を算出した。ケンブリッジフィル
ター14上に付着た副流煙中の粒子相成分の重量と、フィ
ッシュテール型捕集器13の内壁に付着した粒子相成分の
重量とを加算したものを、たばこ1本当たりの副流煙量
(mg/cig)とした。また、通常の市販巻紙を使用して上
記と同様に巻き上げたたばこを対照品として、各試験用
たばこの1本当たりの副流煙の低減率(%)を求めた。
るまでの時間を燃焼時間(秒)として測定した。この試
験では、試験用巻紙の通気度は1〜2コレスタであった
ため、巻紙からの空気流入量は無視できるほど小さく、
従って、吸引時の燃焼長の差がないことから下記の方法
を採用した。
/cig)を上述の燃焼時間で割った商を、時間当たりの副
流煙量(mg/sec)とした。また、通常の市販巻紙を使用
して上記と同様に巻き上げたたばこを対照品として、時
間当たりの副流煙量の低減率(%)を求めた。
行った。図1に示す喫煙器11に試験用たばこ12を装着
し、点火時に吸引(35cc/2秒間)させた後は喫煙器11に
よる吸引は行わず、フィッシュテール型捕集器13を用い
て3リットル/分で副流煙を吸引した。この状態で燃焼
長が40mmに達する場合を良好(◎)とし、燃焼長が40mm
に達しない場合を不良(×)とした。
させ、吸い殻を自重で落下する前にシャーレに採取し
た。採取された吸い殻が入ったシャーレをグレー地上に
設置した。この状態で、パネル10名に、対照としては、
通常の市販巻紙を使用して試験用たばこと同様に巻き上
げたたばこを用いて、両者の間に試験用たばこの吸い殻
の白さおよび固結性について差があるかないか、次のよ
うに0〜±3の評点を付けさせた。
全体の色ではなく、灰自体の色を評価した。以上の試験
を3回繰り返して行った。試験結果は、各試料について
評点の総平均値を求めた。総平均値が0以上の場合を
◎、0〜−1.5の場合を△、−1.5〜−3の場合を×とし
た。また、得られたデータを、各試料と各パネルについ
て分散分析(3回繰り返しの二元配置法)し、試料間お
よびパネル間の差を検定すると共に、どの試料の間に有
意差があるか検定した。
結果を表1に示す。なお、ここで使用した炭酸カルシウ
ムは、粒子径約0.05μmの立方体微粒子である。
場合には、パルプのもつ副流煙低減効果が維持されるこ
とがわかった。しかし、炭酸カルシウムは、巻紙の光学
特性およびたばこの燃焼性の改善にはほとんど寄与しな
かった。また、たばこの灰特性について色を若干改善し
たが不十分であった。また、固結性については比較的大
量に炭酸カルシウムを添加することにより改善が認めら
れたが、十分ではなかった。
を表2に示す。ここで用いた焼成クレーは完全焼成クレ
ーである。
光学特性並びにたばこの燃焼性および灰特性の改善が認
められた。しかし、1本当たりの副流煙量はかえって増
加し、副流煙の低減率は低下した。
微粒子)および焼成クレーを配合して行った試験の結果
を表3に示す。なお、焼成クレーの配合率は、表2の結
果から、巻紙の光学特性並びにたばこの燃焼性および灰
特性の改善効果が認められた10重量%(試料番号7)と
した。
号9〜13)、45(試料番号14)および55(試料番号15)
g/m2の3水準とした。
しかつ炭酸カルシウムを30〜60重量%の配合率で配合し
た場合(試料番号11〜13)は、パルプ単体の場合(試料
番号1)と同程度若しくはそれ以上に、1本当たりの副
流煙量を低減できると共に、巻紙の光学特性並びにたば
この燃焼性および灰特性の全てについて良好な巻紙が得
られた。さらに、坪量をより高くした場合(試料番号14
〜15)には、同じ炭酸カルシウムの配合率の場合(試料
番号11)よりも1本当たりの副流煙量の低減効果が高い
ことがわかった。
巻紙に、さらに化学的添加物としてクエン酸ナトリウム
およびクエン酸カリウムを1:1に混合した混合物(以
下、クエン酸塩という)を添加した場合の結果を表4に
示す。この試験では、炭酸カルシウムおよび焼成クレー
の配合率は、表3の結果から、十分な副流煙低減効果お
よび灰特性が得られなかった試料番号10と同じにした。
添加した場合(試料番号16〜20)、クエン酸塩を添加し
なかった場合(試料番号10)に比べて、たばこ1本当た
りの副流煙低減効果および灰特性改善効果が向上した。
この結果、クエン酸塩の添加により、炭酸カルシウムの
配合率が20重量%と少ない場合にも、1本当たりの副流
煙量をパルプ単体の場合(試料番号1)よりも顕著に低
減できると共に、巻紙の光学特性並びにたばこの燃焼性
および灰特性の全てについて良好な巻紙が得られること
がわかった。
塩を配合した場合、炭酸カルシウムの配合率を10〜60重
量%の範囲で変更して行った試験の結果を表5に示す。
この試験では、焼成クレーおよびクエン酸塩の配合率
を、夫々、10および2重量%とした。
号20〜24)、45(試料番号25)および55(試料番号26)
g/m2の3水準とした。
炭酸カルシウムの配合率が10重量%と少ない場合にも、
1本当たりの副流煙量を低減できると共に、巻紙の光学
特性並びにたばこの燃焼性および灰特性の全てについて
良好な巻紙が得られることがわかった。
は、同じ炭酸カルシウムの配合率の場合(試料番号23)
よりも1本当たりの副流煙量の低減効果が高いことがわ
かった。
の結果を表6に示す。
配合率で配合した場合(試料番号29〜32)は、カオリン
未配合(試料番号28)の場合に比べて副流煙量が少な
く、副流煙低減率が高かった。また、カオリンを30重量
%の配合率で配合した場合(試料番号33)は、1本当た
りの副流煙量および副流煙低減率はカオリン未配合(試
料番号28)の場合とほぼ同等であった。
た場合(試料番号29〜33)は、カオリン未配合(試料番
号28)の場合より良好な巻紙が得られた。
つれて燃焼時間が短くなることがわかった。
ルプ単体の場合(試料番号28)の副流煙低減効果を維持
できるか、さらに高い効果が得られると共に、巻紙の光
学特性およびたばこの燃焼性が改善できることがわかっ
た。
した巻紙について行った。この試験結果を表7に示す。
率が10重量%でカオリンを配合し、かつ、添加率が0.3
〜10重量%でクエン酸塩を添加した場合(試料番号31−
1〜31−8))は、いずれもクエン酸塩を添加しない場
合(試料番号31)並びにカオリン未配合およびクエン酸
塩無添加の場合(試料番号28)と比較して、1本当たり
の副流煙量が少なく、1本当たりの副流煙低減率が高か
った。
エン酸塩を添加した場合(試料番号30−1〜30−3、33
−1〜33−3)も同様の結果であった。
した場合にも1本当たりの副流煙低減効果が得られるこ
とが確認された。また、燃焼性については、いずれもカ
オリン未配合およびクエン酸塩無添加の場合(試料番号
28)と比較して燃焼時間が短く、カオリンおよびクエン
酸塩を併用した場合にも燃焼性が改善されることが確認
された。
し、さらに化学的添加物を添加した巻紙について試験を
行った。この試験結果を表8に示す。
率で配合し、焼成クレーを10、20または30重量%の配合
率で配合した場合(試料番号35a、35b、36a、36b、37
a、37b)は、カオリン未配合、すなわちパルプ単体の場
合(試料番号28)およびカオリンのみ10重量%配合した
場合(試料番号34a)に比べて、巻紙の光学特性、たば
この燃焼性および灰特性が顕著に改善された。特に、不
透明度、燃焼性および灰の白さは、焼成クレーの配合率
が高くなるにつれて改善の度合いが大きかった。
レーを10、20または30重量%の配合率で配合しかつクエ
ン酸塩を添加していない場合(試料番号35a、36a、37
a)の副流煙低減効果は、カオリンの未配合、すなわち
パルプ単体の場合(試料番号28)およびカオリンのみを
10重量%配合した場合(試料番号34a)に比べて小さか
った。
b、37b)の副流煙低減効果は、カオリンのみを10重量%
配合した場合(試料番号34b)のそれよりは小さいもの
のカオリン未配合のパルプ単体の巻紙(試料番号28)と
比較して大きいかもしくは同等であった。
ることにより、巻紙の光学特性および灰特性を改善する
ことができる。さらに、カオリンおよび焼成クレーを併
用した巻紙にアルカリ金属塩からなる化学的添加物を加
えることにより、パルプ単体(試料番号28)の副流煙低
減効果を維持できるかさらに高い効果が得られることが
わかった。
を配合し、さらにクエン酸塩を添加して行った。この試
験の結果を表9に示す。この試験では、カオリンの配合
率を3〜10重量%の範囲内で変更して行った。また、炭
酸カルシウムの配合率を30重量%、焼成クレーの配合率
を10重量%およびクエン酸塩の添加率を0、2または4
重量%とした。
ーおよびカオリンを併用した場合(試料番号39、40、4
1)は、副流煙量を低減できるとともに、巻紙の光学特
性並びに紙巻きたばこの燃焼性および灰特性の全てにつ
いて良好な巻紙が得られることがわかった。また、これ
らの場合(試料番号39、40、41)には、炭酸カルシウム
および焼成クレーを配合したがカオリンを配合しなかっ
た場合(試料番号38)に比べて、1本当たりの副流煙低
減効果を維持または改善できると共に、燃焼時間が長く
なるため可視点副流煙、すなわち時間当たりの副流煙量
を試料番号38に比べてさらに低減できることがわかっ
た。
加しなかった場合のいずれにおいても同様に認められた
が、特にクエン酸塩を添加した場合の時間当たりの副流
煙の低減効果が顕著であった。
ワイヤー法)で64〜82mlの範囲で変更し、そこに炭酸カ
ルシウム30重量%、焼成クレー10重量%、カオリン3重
量%配合し、クエン酸塩を0または2%添加した。この
試験結果を表10に示す。
なわちカナダ変法濾水度が低いほど、1本当たりの副流
煙量および時間当たりの副流煙量が共に低減されること
がわかった。
Claims (15)
- 【請求項1】炭酸カルシウム30ないし60重量%、焼成ク
レー5ないし30重量%およびパルプを含有することを特
徴とする喫煙物品用巻紙。 - 【請求項2】さらにアクリル金属塩からなる化学的添加
物を0.5ないし10重量%配合した請求項1記載の喫煙物
品用巻紙。 - 【請求項3】炭酸カルシウム10ないし60重量%、焼成ク
レー5ないし30重量%、アルカリ金属塩からなる化学的
添加物0.5ないし10重量%およびパルプを含有すること
を特徴とする喫煙物品用巻紙。 - 【請求項4】坪量が20ないし70g/m2である請求項1ない
し3のいずれか一つに記載の喫煙物品用巻紙。 - 【請求項5】坪量が50ないし70g/m2である請求項1ない
し3のいずれか一つに記載の喫煙物品用巻紙。 - 【請求項6】カオリン2ないし30重量%およびパルプを
含有することを特徴とする喫煙物品用巻紙。 - 【請求項7】さらにアルカリ金属塩からなる化学的添加
物を0.3ないし10重量%配合した請求項6記載の喫煙物
品用巻紙。 - 【請求項8】カオリンを2ないし30重量%、焼成クレー
を5ないし30重量%、アルカリ金属塩からなる化学的添
加物を0.3ないし10重量およびパルプを含有することを
特徴とする喫煙物品用巻紙。 - 【請求項9】坪量が20ないし70g/m2である請求項6ない
し8のいずれか一つに記載した喫煙物品用巻紙。 - 【請求項10】坪量が50ないし70g/m2である請求項6な
いし8のいずか一つに記載した喫煙物品用巻紙。 - 【請求項11】炭酸カルシウム30ないし60重量%、焼成
クレー5ないし30重量%、カオリン2ないし10重量%、
および、パルプを含有することを特徴とする喫煙物品用
巻紙。 - 【請求項12】さらにアルカリ金属塩からなる化学的添
加物を0.5ないし10重量%配合した請求項11記載の喫煙
物品用巻紙。 - 【請求項13】炭酸カルシウム10ないし60重量%、焼成
クレー5ないし30重量%、カオリン2ないし10重量%、
アルカリ金属塩からなる化学的添加物を0.5ないし10重
量%、および、パルプを含有することを特徴とする喫煙
物品用巻紙。 - 【請求項14】坪量が20ないし70g/m2である請求項11な
いし13のいずれか一つに記載の喫煙物品用巻紙。 - 【請求項15】坪量が50ないし70g/m2である請求項11な
いし13のいずれか一つに記載の喫煙物品用巻紙。
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JP51105897A JP2758992B2 (ja) | 1995-09-07 | 1996-06-14 | 喫煙物品用巻紙 |
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JP322496 | 1996-01-11 | ||
JP7-230218 | 1996-01-11 | ||
JP8-3224 | 1996-01-11 | ||
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2758992B2 true JP2758992B2 (ja) | 1998-05-28 |
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Family Applications (1)
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JP51105897A Expired - Fee Related JP2758992B2 (ja) | 1995-09-07 | 1996-06-14 | 喫煙物品用巻紙 |
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JP (1) | JP2758992B2 (ja) |
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1996
- 1996-06-14 JP JP51105897A patent/JP2758992B2/ja not_active Expired - Fee Related
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