JP2758982B2 - 識別マーク読取装置 - Google Patents

識別マーク読取装置

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JP2758982B2
JP2758982B2 JP2302903A JP30290390A JP2758982B2 JP 2758982 B2 JP2758982 B2 JP 2758982B2 JP 2302903 A JP2302903 A JP 2302903A JP 30290390 A JP30290390 A JP 30290390A JP 2758982 B2 JP2758982 B2 JP 2758982B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、移動する物体上に付された複数の識別マー
クを個々に読み取る識別マーク読取装置に係り、より詳
細には、連続用紙上に繰返し所定間隔を置いて印刷され
た印刷バーコードの品質検査に好適な識別マークを読取
装置に関する。
〔従来の技術〕
近年、物品や帳票類の分類・識別用にバーコードと呼
ばれる識別のためのマークを付すことが一般に行われて
いる。
バーコードは、第14図(a)に示すように、英字、数
字等を幅の異なる黒色のバーの組合せにより表現したも
ので、一連のバーの組合せが光学的入力用等のコードと
して用いられる。このバーコードは、その両端に英字で
示すスタートコード及びエンコードがあり、内側には数
字を示すバーが並んでいる。また、バーの下方には目視
確認用として各バーが表わす数字が付記されている。各
数字は、第14図(b)に示すように、2種類の太さの黒
バー4本とその間隙である白バー3本、すなわち7ビッ
トの情報によって構成され、バーの太さ及びその並列の
組合せにより、各々の数字は固有のパターンで表現され
ている。このパターンを第14図(c)に示す。第14図
(b)以外にも異なるバーパターンで数字を表現するバ
ーコードもあるが、第14図(c)に示したものが現在広
く用いられている。
次に、第15図に、このようなバーコードが印刷された
連続帳票を示す。この連続帳票は図のように、矩形の投
票51〜55が上下に重ね合わされ、左端部61が綴じられて
構成されている。各帳票51〜55は、それぞれ異なるロー
ル紙に図柄、表等が印刷されたものである。各帳票への
バーコードの印刷は、印刷機において、それぞれのロー
ル紙毎に行われる。
各帳票51〜55のうち、例えば53にバーコードナンバの
印刷が必要な場合には、53用のロール紙上にそれぞれ同
じ複数のバーコードナンバBCを印刷する。
ここで図柄等を印刷する印刷機としてオフセット・フ
ォーム転写機を用いた場合には、活版印刷部に複数のバ
ーコードナンバリング機の各字輪の数値が1つずつ増加
又は減少する方向に回転することによって、ロール紙上
に連続的にバーコードが印刷される。この後、加工機に
おいて左端部61が糊付け等により綴じられ、両端が断裁
されて連続帳票となる。
この場合、この字輪が回るべきところで回らなかった
り、隣り合った字輪が同時に回ってしまう等の動作上の
不具合によって、正規の順番ではない番号のバーコード
が印刷されることがある。あるいは、字輪の回転が正常
ではあっても、印刷が薄かったり汚れたりする等、印刷
不良である場合もある。
従来、このような印刷バーコードを検査する装置とし
て、光電スイッチを用いて移動する印刷面を監視し、印
刷バーコードが到来すると読み取りONの状態となって印
刷バーコードを光学的スキャナの走査によって読み取
り、読み取ったコード内容を2値データに変換し、印刷
品質の良否を判断する形式のものが提案されている(特
開平1−318181号)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記従来の検出装置は、1つの帳票につき印
刷バーコードが1個の場合にのみ対応できるものであっ
た。従って、この形式の検出装置を複数個用いて複数の
印刷バーコードの検査を行おうとしても、スキャナの設
置位置及び走査タイミングの厳密な調整・設定は不可能
であった。
本発明は、上記事情に鑑み、簡易な調整作業により、
移動する物体上に一定のレイアウトで付された複数の印
刷バーコード等の複数の識別マークを確実に検出しうる
識別マーク読取装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
第1図は請求項1記載の発明の原理説明図である。
第1図において、請求項1記載の識別マーク読取装置
300は、移動する物体Pの移動方向Xに一定の間隔DP
有するマーク位置に配置され、移動方向Xに所定の長さ
Bを有し、かつ、移動方向と直交する方向Yに配列され
た複数の識別子C1、…、Cmにより構成される複数の識別
マークMKを個々に読取る。この識別マーク読取装置300
は、複数の読取手段R1〜Rnと、読取タイミング制御手段
200とを備えている。複数の読取手段R1〜Rnは、所定の
読取位置A1〜Anにおいて複数の識別マークMKのそれぞれ
をその識別子の配列方向Yに走査して読取信号を出力す
る。読取タイミング制御手段200は、物体Pの移動方向
Xに一定の間隔DPで設定された複数の第1基準位置L1
…、LX、…、LYのいずれかLXが、移動物体P外の固定点
に設定された第2基準位置Qを含み移動方向線Xと直角
をなす基準平面LRを通過する時点から一定の間隔をDP
し、このいずれかの第1基準位置LXから任意のマーク位
置MKX,iまでの距離をDXiとし、この任意のマークMKX,i
を走査する読取手段Riの読取位置から基準平面LRまでの
距離をDRiとし、任意の値Aを一定の間隔DPで除する除
算の剰余値をr(A)とした場合における下記の式 r{DXi+DP−r(DRi)} の値に相当する距離を物体Pが移動した後に、複数の読
取手段R1〜Rnのうちマーク位置MKX,iに対応する読取手
段Riを走査させるように制御する。
第1図において、請求項2記載の識別マーク読取装置
300は、移動する物体Pの移動方向Xに一定の間隔DP
有するマーク位置に配置され、移動方向Xに所定の長さ
Bを有し、かつ、移動方向と直行する方向Yに配列され
た複数の識別子C1、…、Cmにより構成される複数の識別
マークMKを個々に読取る。この識別マーク読取装置300
は、複数の読取手段R1〜Rnと、読取タイミング制御手段
200とを備えている。複数の読取手段R1〜Rnは、所定の
読取位置A1〜Anにおいて複数の識別マークMKのそれぞれ
をその識別子の配列方向Yに走査して読取信号を出力す
る。読取タイミング制御手段200は、物体Pの移動方向
Xに一定の間隔DPで設定された複数の第1基準位置L1
…、LX、…、LYのいずれかLXが、移動物体P外の固定点
に設定された第2基準位置Qを含み移動方向線Xと直角
をなす基準平面LRを通過する時点におけるマーク位置MK
X,iとそれに対応する所定の読取位置Aiとの間の距離(D
Xi+DRi)を一定の間隔DPで除する除算の剰余値r(DXi
+DRi)に相当する距離を物体Pが移動した後に、複数
の読取手段R1〜Rnのうち前記マーク位置MKX,iに対応す
る読取手段Riを走査させるように制御する。
請求項3記載の識別マーク読取装置300は、請求項1
又は2記載の識別マーク読取装置300において、読取タ
イミング制御手段200は、位置検出部201と、読取タイミ
ング制御部202と、を有している。速度検出部201は、移
動物体Pの位置を検出する。読取タイミング制御部202
は、個々の印刷バーコードの読取タイミングを演算して
複数の読取手段に出力するように構成される。
請求項4記載の識別マーク読取装置300は、請求項3
記載の識別マーク読取装置300において、位置検出部201
は移動物体Pの位置を検出し、複数の第1基準位置L1
…、LX、…、LYのいずれかLXからの距離の大きさをパル
スの数に変換して出力するように構成される。
請求項5記載の識別マーク読取装置300は、請求項4
記載の識別マーク読取装置300において、 読取タイミング制御部200は、移動物体Pの移動方向
Xに一定の間隔DPで設定された複数の第1基準位置L1
…、LX、…、LYのいずれかLXが、移動物体P外の固定点
に設定された第2基準位置Qを含み移動方向線Xと直角
をなす基準平面LRを通過する時点から、一定の間隔をDP
とし、いずれかの第1基準位置LXから任意のマーク位置
MKX,iまでの距離をDXiとし、この任意のマークMKX,i
走査する読取手段Riの読取位置Aiから基準平面LRまでの
距離をDRiとし、前記位置検出部の出力する一定の間隔D
Pに相当する間隔パルス数をNPとし、かつ、任意の値A
を前記間隔パルス数NPで除する除算の剰余値をr(A)
とした場合における下記の式 の値に相当する距離を物体Pが移動した後に、複数の読
取手段R1〜Rnのうち任意のマーク位置MKX,iに対応する
読取手段Riを走査させるように制御する。
請求項6記載の識別マーク読取装置300は、請求項4
記載の識別マーク読取装置300において、 読取タイミング制御部200は、移動物体Pの移動方向
Xに一定の間隔DPで設定された複数の第1基準位置L1
…、LX、…、LYのいずれかLXが、移動物体P外の固定点
に設定された第2基準位置Qを含み移動方向線Xと直角
をなす基準平面LRを通過する時点から、一定の間隔をDP
とし、いずれかの第1基準位置LXから任意のマーク位置
MKX,iまでの距離をDXiとし、この任意のマークMKX,i
走査する読取手段Riの読取位置Aiから基準平面LRまでの
距離をDRiとし、前記位置検出部の出力する一定の間隔D
Pに相当する間隔パルス数をNPとし、かつ、任意の値A
を前記間隔パルス数NPで除する除算の剰余値をr(A)
とした場合における下記の式 の値に相当する距離を物体Pが移動した後に、複数の読
取手段R1〜Rnのうち任意のマーク位置MKX,iに対応する
読取手段Riを走査させるように制御する。
〔作用〕
請求項1記載の発明によれば、複数の読取手段のうち
Riは、移動する物体P上に付された識別マークMK1,i
…、MKX,i、…、MKY,iを読み取る。識別マークMK1,i
…、MKX,i、…、MKY,iは、物体P上の物体移動方向Xに
一定の間隔DPを有している。また、他の読取手段Rjは移
動物体P上に付された識別マークMK1,j、…MKX,j、…、
MKYjを読み取る。識別マークMK1,j、…、MKX,j、…、MK
Y,jは物体P上の物体移動方向Xに一定の間隔DPを有し
ている。また、識別マークMK1,1、…MK1,jの配置状態
と、識別マークMKX,1、MKX,jの配置状態とは等しく一定
である。各識別マークは物体移動方向Xには所定の長さ
Bを有し、かつ、物体移動方向Xと直交する方向Yに配
列された複数の識別子C1、…、Cmにより構成されてい
る。この場合、読取手段Riは、識別マークMK1,i、…、M
KX,i、…、MKY,iを所定の読取位置Aiにおいてその識別
子C1、…、Cmの配列方向Yに走査して読取信号SRiを出
力する。また、読取タイミング制御手段200は、読取手
段Riを、物体Pの移動方向Xに一定の間隔DPで設定され
た複数の第1基準位置L1、…、LX、…、LYのいずれかLX
が、移動物体P外の固定点に設定された第2基準位置Q
を含み移動方向線Xと直角をなす基準平面LRを通過する
時点から、一定の間隔をDPとし、このいずれかの第1基
準位置LXから任意のマークのマーク位置までの距離をD
Xiとし、このマークMKX,iを走査する読取手段Riの読取
位置から基準平面までの距離をDRiとし、かつ、任意の
値Aを一定の間隔DPで除する除算の剰余値をr(A)と
した場合における下記の式 r{DXi+DP−r(DRi)} の値に相当する距離を前記物体Pが移動した後に、複数
の読取手段R1〜Rnのうちマーク位置MKX,iに対応する読
取手段Riを走査させるように制御する。
請求項2記載の発明によれば、複数の読取手段のうち
Riは、移動する物体P上に付された識別マークMK1,i
…、MKX,i、…、MKY,iを読み取る。識別マークMK1,i
…、MKX,i、…、MKY,iは、物体P上の物体移動方向Xに
一定の間隔DPを有している。また、他の読取手段Rjは移
動物体P上に付された識別マークMK1,j、…MKX,j、…、
MKYjを読み取る。識別マークMK1,j、…、MKX,j、…、MK
Y,jは物体P上の物体移動方向Xに一定の間隔DPを有し
ている。また、識別マークMK1,1、…MK1,jの配置状態
と、識別マークMKX,1、…MKX,jの配置状態とは等しく一
定である。各識別マークは物体移動方向Xには所定の長
さBを有し、かつ、物体移動方向Xと直交する方向Yに
配列された複数の識別子C1、…、Cmにより構成されてい
る。この場合、読取手段Riは、識別マークMK1,i、…、M
KX,i、…、MKY,iを所定の読取位置Aiにおいてその識別
子C1、…、Cmの配列方向Yに走査して読取信号SRiを出
力する。また、読取タイミング制御手段200は、読取手
段Riを、物体Pの移動方向Xに一定の間隔DPで設定され
た複数の第1基準位置L1、…、LX、…、LYのいずれかLX
が、移動物体P外の固定点に設定された第2の基準位置
Qを含み移動方向線Xと直角をなす基準平面LRを通過す
る時点におけるマーク位置MKX,iとそれに対応する所定
の読取位置Aiとの間の距離(DXi+DRi)を一定の間隔DP
で除する除算の剰余値r(DXi+DRi)に相当する距離を
物体Pが移動した後に、複数の読取手段R1〜Rnのうち前
記マーク位置MKX,iに対応する読取手段Riを走査させる
ように制御する。
請求項3記載の発明によれば、個々の識別マークは印
刷バーコードであり、識別マーク検出装置300の読取タ
イミング制御手段200において、位置検出部201は移動物
体Pの位置を検出する。
読取タイミング制御部202は、個々の印刷バーコード
の読取タイミングを演算して読取タイミング信号ST1〜S
Tnとして読取手段R1〜Rnに出力する。
請求項4記載の発明のよれば、位置検出部201は、移
動物体Pの位置を検出し、複数の第1基準位置L1、…、
LX、…、LYのいずれかLXからの距離の大きさをパルスの
数に変換して出力する。
請求項5記載の発明によれば、読取タイミング制御部
202は、移動物体Pの移動方向Xに一定の間隔DPで設定
された複数の第1基準位置L1、…、LX、…、LYのいずれ
かLXが、移動物体P外の固定点に設定された第2基準位
置Qを含み移動方向線Xと直角をなす 基準平面LRを通過する時点から、一定の間隔をDPとし、
いずれかの第1基準位置LXから任意のマーク位置MKX,i
までの距離をDXiとし、この任意のマークMKX,iを走査す
る読取手段Riの読取位置Aiから基準平面LRまでの距離を
DRiとし、前記位置検出部の出力する一定の間隔DPに相
当する間隔パルス数をNPとし、かつ、任意の値Aを前記
間隔パルス数NPで除する除算の剰余値をr(A)とした
場合における下記の式 の値に相当する距離を物体Pが移動した後に、複数の読
取手段R1〜Rnのうち任意のマーク位置MKX,1に対応する
読取手段Riを走査させるように制御する。
請求項6記載の発明によれば、読取タイミング制御部
202は、移動物体Pの移動方向Xに一定の間隔DPで設定
された複数の第1基準位置L1、…、LX、…、LYのいずれ
かLXが、移動物体P外の固定点に設定された第2基準位
置Qを含み移動方向線Xと直角をなす基準平面LRを通過
する時点から、一定の間隔をDPとし、いずれかの第1基
準位置LXから任意のマーク位置MKX,iまでの距離をDXi
し、この任意のマークMKX,iを走査する読取手段Riの読
取位置Aiから基準平面LRまでの距離をDRiとし、前記位
置検出部の出力する一定の間隔DPに相当する間隔パルス
数をNPとし、かつ、任意の値Aを前記間隔パルス数NP
除する除算の剰余値をr(A)とした場合における下記
の式 の値に相当する距離を物体Pが移動した後に、複数の読
取手段R1〜Rnのうち任意のマーク位置MKX,iに対応する
読取手段Riを走査させるように制御する。
〔実施例〕
印刷バーコード検査装置 本発明の実施例を説明するに先立ち、本発明が適用さ
れる印刷バーコード検査装置の例を第12図を参照して説
明する。
この印刷バーコード検査装置8は第12図(A)に示す
ように、印刷ライン中の巻取ロール9の前段位置に配置
される。印刷ラインでは、ロール紙PRが巻出され、印刷
機M中を通過する間に印刷バーコードBCが印刷される。
ロール紙PR上の位置及び先行速度はライン中に配置され
たロータリエンコーダ1により検出される。
印刷バーコード検査装置8は、第12図(B)に示すよ
うに、本発明にかかる識別マーク読取装置である印刷バ
ーコード読取装置3と、ホストコンピュータ4と、プリ
ンタ5と、警報器6と、CRT7と、を備えている。印刷バ
ーコード読取装置3は、ロータリエンコーダ1と、複数
のスキャナSC1〜SCnと、演算処理判定装置2とを有して
いる。
複数のスキャナSC1〜SCnは、第12図(B)において矢
印の方向Xに流れる物体であるロール紙PR上に一定間隔
を置いて一定レイアウトで印刷された複数の識別マーク
である複数の印刷バーコードBCを読取る。ここに、スキ
ャナSCiは印刷バーコードBC1,i、…、BCX,i、…、BCY,i
に対応している。印刷バーコードBCは、図示の如く、そ
の識別子である複数の黒バー又は白バーがロール紙PR
移動方向Xと直交する方向Yに配列されている。スキャ
ナSC1〜SCnが印刷バーコードBCを読み取るべきタイミン
グは、演算処理判定装置2がスキャナSC1〜SCnに出力す
る。
次に、演算処理判定装置2、ホストコンピュータ4、
プリンタ5、警報器6、CRT7のそれぞれの機能及び動作
について、第13図を用いて説明する。バーコードの印刷
が開始される前に、予めオペレータが設定した印刷バー
コードの桁数、チェックデジットの種類等の初期データ
が、ホストコンピュータ4から演算処理判定装置2のイ
ンタフェースボード(図示せず)へ送信される。この初
期データは、各データの入出力の制御、整合を行うイン
タフェースを介してCPU(図示せず)へ送られた後、メ
モリ(図示せず)に格納される。
ホストコンピュータ4は検査の開始及び終了命令を演
算処理判定装置2に転送する機能を有している。検査開
始命令が出されると、演算処理判定装置2が、各スキャ
ナSC1〜SCnが読み取った印刷バーコードデータを、パラ
レルデータに変換してインタフェースへ送信する。CPU
はこの変換された印刷バーコードデータをインタフェー
スから受け取り、1バイトずつ桁数分メモリに格納す
る。第1回目に読取られてメモリに格納された印刷バー
コードデータは、第2回目以降に本来印刷されるべきバ
ーコードデータを計算するための基準値となる。即ち、
第2回目以降の印刷バーコードが読取られるごとに、CP
Uにおいてこの基準値に順次1を加算、あるいは減算す
る。この値を本来印刷されるべきバーコードデータとし
て、順次印刷された印刷バーコードデータとCPUが比較
する。比較した結果両者に差異があった場合は、印刷さ
れるべきバーコードとは異なるバーコードが印刷された
と判断する。また印刷バーコードの最終桁にいずれかの
種類のチェックデジットが設けられている場合には、そ
のチェックデジットを用いて印刷バーコードが正しいか
否かを判断する。さらに印刷バーコードの印刷が薄い、
あるいは汚れている等の理由により、印刷バーコードが
読取れなかった場合には、CPUは印刷不良と判断する。
このようないずれかの異常が印刷バーコードBCに発生
したとCPUが判断した場合には、その印刷バーコードデ
ータと異常の種類を、インタフェースを介してホストコ
ンピュータ4へ送信する。ホストコンピュータ4は異常
の種類に応じてその印刷バーコードデータをプリンタ5
又はCRT7に出力したり、あるいは警報器6により警報を
鳴らしたりする。同時に異常の発生した時間もプリンタ
5又はCRT7に出力することも行われる。さらに、その異
常の発生した印刷バーコードBCは、印刷予備部に印刷さ
れたものか、あるいは正紙に印刷されたものかを区別す
るために、印刷機Mからホストコンピュータ5に運転信
号が送られてくる。これにより、いずれにおいて異常が
発生したかがプリント5又はCRT7に出力されることにな
る。
また読取られた印刷バーコードデータと、計算により
得られた本来印刷されるべきバーコードデータの両者
を、全数にわたってLED表示器(図示せず)に表示し、
オペレータが目視により両者を比較判断することも可能
である。
実施例 以下に、第2〜11図を用いて、本発明に係る印刷バー
コード読取装置の実施例について説明する。第2図に、
印刷バーコード読取装置のブロック構成を示す。印刷バ
ーコード読取装置3は、スキャナSC1〜SC8と、ロータリ
エンコーダ1と、演算処理判断装置2とを有している。
演算処理判断装置2は、読取ボードRB1〜RB8と、コント
ロールボードCBと、インタフェースボードIBとを含んで
いる。ここにスキャナSC1〜SC8と読取ボードRB1〜RB8
読取手段を構成し、コントロールボードCBは読取タイミ
ング制御手段及び読取タイミング制御部を構成してい
る。また、ロータリエンコーダ1は位置検出部を構成し
ている。
次に、スキャナとこのスキャナのデコーダの構成につ
いて第3図を用いて説明する。
スキャナSCiは、光学系とデコーダを有している。光
学系は、半導体レーザ12と、レンズ部13と、モータ14
と、回転多面鏡15と、集光レンズ16と、受光素子17と、
演算増幅器18とを備えている。
半導体レーザ12は、レーザビームLを出力する。この
レーザビームLは、レンズ部13を通過した後、モータ14
で回転している回転多面鏡15により反射されて、識別マ
ークである印刷バーコードBCの上を方向Y−Yに走査す
る。方向Y−Yはロール紙PRの移動方向Xに対し直角で
ある。印刷バーコードBCを読取る速度は、レーザビーム
Lが印刷バーコードBC上を単位時間当たりに走査する回
数によるが、この回数はモータ14の回転速度と回転多面
鏡15の面数で決定される。例えば10面の回転多面鏡15を
モータ14が50(rps)で回転させた場合には、1秒間に5
00回走査することとなる。これにより、2m/sで流れるロ
ール紙1上に1m当たり10個ずつ印刷された印刷バーコー
ドBCを、1個に対して約2回読取ることが可能である。
印刷バーコードBCを走査して反射されたレーザビームL
は、集光レンズ16を通過した後、受光素子17に集光され
る。受光素子17は、印刷バーコードBCのパターンを表わ
すアナログ電流信号を出力する。
デコーダは、比較器22と、スライス設定回路23と、白
帯カウンタ24と、黒帯カウンタ25と、オシレータ26と、
AND回路27、28と、データバス29と、CPU30と、ROM31
と、並列入出力回路33と、インバータ34とを有してい
る。
受光素子17が出力したアナログ電流信号は、演算増幅
器18により電流−電圧変換されて、読取信号であるアナ
ログ電圧信号として比較器22に与えられる。
比較器22は、スライス設定回路23が設定した設定値に
よりスライスレベルを定めて、演算増幅器18から入力さ
れたアナログ電圧信号を“1"あるいは“0"の2値化され
たディジタル信号にして出力する。この“1"の値は印刷
バーコード上の識別子である白帯の部分を意味し、“0"
の値は印刷バーコード上の識別子である黒帯の部分を意
味する。そしてぞれぞれの帯の長さに応じて“1"あるい
は“0"のディジタル信号が出力される時間の長さが変わ
ることになる。
このそれぞれのディジタル信号の時間の長さを測る回
路が、白帯カウンタ24、黒帯カウンタ25である。白帯カ
ウンタ24は、比較器22からの出力とオシレータ26からの
発振パルス出力がAND回路27を介して入力される。そし
て白帯に相当する部分のパルスの数をカウントする。黒
帯カウンタ25は、比較器22からの出力をインバータ34に
より反転したものと、オシレータ26からの発振パルス出
力がAND回路28を介して入力される。そして黒帯に相当
する部分のパルスの数をカウントする。それぞれのカウ
ンタのカウント値は、データバス29を介してCPU30に取
込まれる。
CPU30がそれぞれのカウント値を読む動作について第
4図のフローチャートを用いて説明する。比較器22の出
力を、並列入出力回路33を介して取込み、この出力値が
“1"即ち白帯を読取っている最中か否かを判定する(ス
テップ401)。“1"の場合は白帯を読取っている最中で
あるため、その白帯の直前に位置する黒帯の長さを読取
るために黒帯カウンタ25の出力するカウント値を入力す
る(ステップ402)。同時に読取り終わったカウント値
をクリアするため、クリア信号を並列入出力回路33を介
して黒帯カウンタ25に出力する。逆に比較器22の出力が
“1"でない場合には、黒帯を読取っている最中であるた
め、その黒帯の直前の白帯の長さを意味する白帯カウン
タ24のカウント値を入力する(ステップ403)。同時に
読取り終わったカウント値をクリアするため、クリア信
号を並列入出力回路33を介して白帯カウンタ24に出力す
る。この白帯と黒帯のそれぞれのカウント値を、ROM31
に内蔵されている第14図(c)のコード表と比較して数
値に変換する(ステップ404)。そしてエンドコードを
認識すると(ステップ405)、変換した結果をデータバ
ス29に出力する。この変換結果は、データバス29を介し
て読取ボード(RB)へ出力される(ステップ406)。
次に、読取タイミングの制御の方法について第9〜11
図を用いて説明する。
第9図(B)に、ある帳票PRXのレイアウトを示す。
帳票PRXには、印刷バーコードBCX,1、BCX,2、BCX,3が付
されている。帳票PRXは、その移動方向にdPの長さを有
している。長さdPは、例えば、印刷バーコードBCX,1
次の帳票PR,X+1上の印刷バーコードBCX+1,1との間
隔もあらわしている。印刷バーコードBCX,1は、その移
動方向に対し、帳票PRXの最初の印刷バーコードであ
る。印刷バーコードBCX,2は移動方向に対し印刷バーコ
ードBCX,1に次ぐ位置にある。そして、印刷バーコードB
CX,3は移動方向に対し印刷バーコードBCX,2に次ぐ位置
にある。各印刷バーコードBCX,1〜BCX,3は移動方向に対
しdBの長さを有している。そして、最初の印刷バーコー
ドBCX,1の移動方向に対する最前の境界線を延長した直
接をlX1とすると、直線lX1から、各印刷バーコードの最
前の境界線までの距離は、BCX,1ではd1(=0)、BCX,2
ではd2、BCX,3ではd3となっている。ここで、印刷バー
コードBCX,1を基準バーコード、lX1を第1基準線という
ことにする。また、上記の各印刷バーコードBCX,1〜BC
X,3のレイアウトはすべての帳票について一定である。
また、ここに、第1基準線lX1は第1基準位置となって
いる。第1基準線、すなわち第1基準位置は各帳票ごと
に設定され、物体Pとともに移動する。
一方、印刷バーコードを読み取るスキャナは第9図
(A)に示すように配置されている。すなわち、各印刷
バーコードを走査しうるように、各印刷バーコードの軌
跡の直上にスキャナSC1〜SC3が配置されている。ここ
で、基準バーコードCBX,1に対応するスキャナSC1の帳票
に対する最前の境界線の投影線を延長した直線l2を第2
基準線、スキャナSC1を基準スキャナということにす
る。第2基準線l2から各スキャナの最前の境界線の投影
線までの距離は、SC1ではdS1(=0)、SC2ではdS2、SC
3ではdS3となっている。ここに、第2基準線l2は第2基
準位置又は基準平面となっている。この各スキャナの位
置は任意に設定できるが、移動する帳票に対しては空間
上の固定位置であり、したがって、第2基準線すなわち
第2基準位置は固定位置である。この場合、dS1〜dS3
任意であり、互に重ならなければ、dS1=dS2=dS3
0、すなわちすべてのスキャナを横一直線上に並設して
もよい。
コントロールボードCBには、ロータリエンコーダ1か
らタイミングパルスが出力される。ロータリエンコーダ
とは、回転角変位を測定するエンコーダであり、その1
回転につき100〜50000個のタイミングパルスを発生する
ものが良く使用されている。このパルス数を分解能とい
う。本実施例では1000パルス/回転のものを採用してい
る。印刷機Mにおける版胴(図示せず)とロータリエン
コーダ1の回転比をA:Bとすると版胴が1回転するごと
に、1000×B/A個のタイミングパルスが出力される。版
胴の周長をdCとすると、帳票長さdPに相当するパルスの
カウント数は となる。版胴の1周長がm個の帳票に対応する場合、す
なわち版胴の面付数がmの場合は、 となる。
同様にして、バーコード長さdBに相当するカウント数
NBは、 となり、各距離d2、d3に相当するカウント数N2、N3は、 となる。
このような、基準バーコードBCX,1の前端を0とする
カウント数をA相のカウントという。A相のカウント数
は各帳票上の位置と対応するため、カウント数により、
各帳票上の位置関係や距離が特定できる。また、エンコ
ーダが1回転するごとに発生するカウント(ゼロ)をZ
相のカウントという。
ここで、帳票PRXの第1基準線lX1が移動して各スキャ
ナの基準線である第2基準線l2に重なった時を考える。
この瞬間のカウント数を基準スキャンカウントNS1とす
る。この基準スキャンカウントNS1からカウントNBの間
だけ基準スキャナSC1により走査をさせれば基準バーコ
ードBCX,1を読み取ることができる。次に、この基準ス
キャンカウントNS1を零とした場合、印刷バーコードBC
X,2を走査させるべきカウント数であるスキャンカウン
ト数NS2は、 で表わされる。ここに、r(x)は、xをNPで除した場
合の剰余値(整数値)を表わしている。例えば、dP=10
cm、d2=4cm、dS2=8cm、NP=100カウントの場合、 したがって、基準スキャンカウントNS1からNS2=60カウ
ント後にスキャナSC2を走査させれば印刷バーコードBC
X,2を読み取ることができる。一般に、第1基準線から
距離diの位置に印刷バーコードBCX,iをあるスキャナSCi
で走査させるのに必要なスキャンカウントNSiは、基準
スキャンカウントNS1から、 で表わされるカウント数となる。上式の各項の意味を説
明すると、まずNP×di/dPは、第1基準線lX1から印刷バ
ーコードBCX,iまでの距離diを表わしている。NPは一定
長さ(一定間隔)dPを表している。NP×dSi/dPは、基準
平面l2からスキャナSCiまでの距離を表わしている。ま
た、NSiの右辺の式の意味は、まずスキャナSCiが仮に第
1基準線上にあるとすれば、基準スキャンカウントから
NP×di/dPのカウントの後に走査すればよいが、スキャ
ナSCiが基準平面l2からdSiだけ離れているのでNP×dSi/
dPの分だけ減ずる、ということを表わしている。この場
合、r(NP×dSi/dP)を用いてもNP×dSi/dP自体を用い
てもかまわない。また、NPを加えたのはr(x)のxを
正の値とするためである。
このように各スキャナを制御することにより、X方向
に移動する帳票の全バーコードをとぎれることなく走査
し読み取ることができる。この場合、xをNPで除した整
数剰余値r(x)は、 r(A)=r{r(A)} r(A+B)=r{r(A)+r(B)} =r{r(A)+B} =r{A+r(B)} の関係がある。したがって、NSiは、 と、表わしてもよい。
また、NSiを求める際にNPで割る除算を行うため、こ
の除算の商の値により走査している印刷バーコードが何
番目の帳表であるかを特定できる。測定データはインタ
フェースを介してホストコンピュータ4に送られ、測定
データがどの印刷バーコードであるかを予め設定されて
いる帳票レイアウトデータおよびスキャナ位置データに
より特定する。特定されたデータは、基準バーコードと
の位置差が判明しているので、基準バーコードを含む帳
票の印刷バーコードに見かけ上の加算もしくは減算を行
いデータをそろえることにより、基準バーコードを含む
帳票内のデータの一致性の判定を行う。スキャナを走査
させる期間(パルスカウント数NB)は、上記NBにさらに
余裕をとって1.5NB程度でもよい。
また、上記の読取タイミング制御は、第10図に示す他
の方法を用いてもよい。
第10図(A)に、ある帳票PRXのレイアウトを示す。
帳票PRXには、印刷バーコードBCX,1、BCX,2、BCX,3が付
されている。帳票PRXは、その移動方向にdPの長さを有
している。長さdPは、例えば、印刷バーコードBCX,1
次の帳票PR,X+1上の印刷バーコードBCX+1,1との間
隔もあらわしている。印刷バーコードBCX,1は、その移
動方向に対し、帳票PRXの最初の印刷バーコードであ
る。印刷バーコードBCX,2は移動方向に対し印刷バーコ
ードBCX,1に次ぐ位置にある。そして、印刷バーコードB
CX,3は移動方向に対し印刷バーコードBCX,2に次ぐ位置
にある。各印刷バーコードBCX,1〜BCX,3は移動方向に対
しdBの長さを有している。そして、最初の印刷バーコー
ドBCX,1の移動方向に対する最前の境界線を延長した直
線をlX1とすると、直線lX1から、各印刷バーコードの最
前の境界線までの距離は、BCX,1ではd1(=0)、BCX,2
ではd2、BCX,3ではd3となっている。ここで、印刷バー
コードBCX,1を基準バーコード、lX1を第1基準線という
ことにする。また、上記の各印刷バーコードBCX,1〜BC
X,3のレイアウトはすべての帳票について一定である。
また、ここに、第1基準線lX1は第1基準位置となって
いる。第1基準線、すなわち第1基準位置は各帳票ごと
に設定され、物体Pとともに移動する。
一方、印刷バーコードを読み取るスキャナは第10図
(B)に示すように配置されている。すなわち、各印刷
バーコードを走査しうるように、各印刷バーコードの軌
跡の直上にスキャナSC1〜SC3が配置されている。ここ
で、基準バーコードBCX,1に対応するスキャナSC1の帳票
に対する最前の境界線の投影線を延長した直線l2を第2
基準線、スキャナSC1を基準スキャナということにす
る。第2基準線l2から各スキャナの最前の境界線の投影
線までの距離は、SC1ではdS1(=0)、SC2ではdS2、SC
3ではdS3となっている。ここに、第2基準線l2は第2基
準位置又は基準平面となっている。この各スキャナの位
置あ任意に設定できるが、移動する帳票に対しては空間
上の固定位置であり、したがって、第2基準線すなわち
第2基準位置は固定位置である。この場合、dS1〜dS3
任意であり、互に重ならなければ、dS1=dS2=dS3
0、すなわちすべてのスキャナを横一直線上に並設して
もよい。
この場合、各距離d2、d3に相当するカウント数N2、N3
は、 となる。
ここで、帳票PRXの第1基準線lX1が移動して各スキャ
ナの基準線である第2基準線l2に重なった時を考える。
この瞬間のカウント数を基準スキャンカウントNS1とす
る。この基準スキャンカウントNS1からカウントNBの間
だけ基準スキャナSC1により走査をさせれば基準バーコ
ードBCX,1を読み取ることができる。次に、この基準ス
キャンカウントNS1を零とした場合、印刷バーコードBC
X,2を走査させるべきカウント数であるスキャンカウン
ト数NS2は、 で表わされる。ここに、r(x)は、xをNPで除した場
合の剰余値(整数値)を表わしている。例えば、dP=10
cm、d2=2cm、dS2=15cm、NP=100カウントの場合、 したがって、基準スキャンカウントNS1からNS2=70カ
ウント後にスキャナSC2を走査させれば印刷バーコードB
CX,2を読み取ることができる。一般に、第1基準線から
距離diの位置に印刷バーコードBCX,1をあるスキャナSCi
で走査させるのに必要なスキャンカウントNSiは、基準
スキャンカウントNS1から、 で表わされるカウント数となる。上式の各項の意味を説
明すると、まずNP×di/dPは、第1基準線lX1から印刷バ
ーコードBCX,1までの距離diを表わしている。NP×dSi/d
Pは、基準平面l2からスキャナSCiまでの距離を表わして
いる。また、NSiの右辺の式の意味は、印刷バーコードB
CX,1からスキャナSCiまでの距離に相当するカウントを
表わしている。
このように各スキャナを制御することにより、X方向
に移動する帳票の全バーコードをとぎれることなく走査
し読み取ることができる。この場合、 NSiは、 と、表わしてもよい。
上記のように、常に基準スキャナが基準バーコードを
走査できれば、その他の印刷バーコードの走査について
同期をとることができる。第11図に、基準スキャナの走
査タイミングを得る方法を示す。第11図において、ハッ
チ部はスキャナが走査した位置を示している。X番目の
帳票であるX帳票では、スキャナの走査位置は実際の印
刷バーコード位置の後方であり、同期が遅れていること
を示している。(X+1)帳票では、微小量早めの位置
に同期をずらしたが、まだバーコードは読み取れていな
い。(X+2)帳票においては、さらに同期位置を早め
にずらすことにより全バーコードを読み取れたことを示
している。全バーコードを読み取れた後、さらに、同期
をずらしていき同期がはずれた後、その点を基準に負側
及び正側に同期開始、終了位置を設定する。これは、同
期が合った時点で、同期の開始終了位置を決定とすると
確実に読み取れる位置を判定できないためである。この
ように同期がとれた後は、帳票長さに相当するカウント
NPを周期として、各スキャナをON、OFF制御する。
上記の同期修正は、コントロールボードCBが第5図に
示すフローチャートに基づき行う。すなわち、ステップ
504において、全てのスキャナが読み取り可能でない場
合は読み取り可能になるまで粗調整を行う(ステップ50
5)。また、いったん同期がとれた後の微調整はステッ
プ506〜512(ステップ520〜523、530〜536、540〜546)
で行う。
コントロールボードは、A相をカウントするため、15
ビット加算カウンタ(図示せず)を備えている。ステッ
プ503及びステップ508においては、この15ビット加算カ
ウンタにより、処理の遅れによる同期の絶対的な位置が
ずれないようにしている。そして、Z相が入力されると
このカウンタがクリアされる。この場合、版胴とエンコ
ーダの回転数比が1:1の場合は問題ないが、そうでない
場合は、帳票上の第1基準線とZ相位置とがずれること
がある。たとえば、A:B=6:4の場合は、 A:B=6:4=3:2 であるから、Z相の2回目で帳票上の第1基準線と再び
合致する。そこで、Z相の位相がもとに戻る回数Kを求
めK回に1回だけカウントクリアを行うようにしてい
る。すなわち、K=2の場合は、Z相の2回ごとにカウ
ントクリアを行いA相のカウント自体は2000カウントま
で行うのである。Kは、A:Bを約分して得られるBの値
である。また、第5図において、割込み処理「割込み
1」〜「割込み8」は8個の8ビット減算カウンタ(図
示せず)を用いている。これは、15進カウンタではポー
リング処理が複雑になり全数検査できないことがあるか
らである。ただし、減算カウンタによる割り込み処理で
は誤差の累積の可能性があるためZ相クリアによる補正
を行っているのである。
第6図及び第7図は、読取ボードの概略フローチャー
ト(ステップ600〜619)を示している。第6図は各スキ
ャナからの読み込み(通信)用のフローチャートであ
り、第7図は読み取りデータのチェックのためのフロー
チャートである。第8図は、ホストコンピュータの概略
フローチャート(ステップ700〜712)である。ここに、
ステップ601は「スタートオブテキストか?」、ステッ
プ602は「キャンセルか?」、ステップ604は「キャリッ
ジリターンか?」を表わしている。
このようにして、コントロールボードCBは読取タイミ
ングを制御するが、これは、第3図に示すように、CPU3
0から最初の読取信号を受けとった後、信号STi1をCPU30
に出力し、その後のデータ処理を禁止・再開してもよい
し、あるいは、信号STi2をAND回路27、28に出力し、白
帯カウンタ24及び黒帯カウンタ25以降の処理を禁止・再
開してもよい。さらに、印刷バーコードBCを走査するレ
ーザビームLの光路を遮断・開放して光学的読取動作の
禁止・再開を行ってもよい。
上記のようにして複数の印刷バーコードBCを読取るべ
きタイミングが決定されるため、印刷バーコードBCが印
刷されている間隔が印刷品目により変化しても確実に読
取ることができる。スキャナが印刷バーコードBCを読取
ることができなかった場合は、上記の禁止時間終了後に
読取り不能信号がコントロールボードCBから出力され
る。
このように本実施例の印刷バーコード読取装置3によ
れば、オペレータはバーコードのレイアウト値を入力す
るだけでよく、労力の軽減を図ることができる。
本実施例における構成は一例であって、本発明の印刷
バーコード読取装置を限定するものではない。例えば、
検出すべき識別マークはバーコードに限られず、他の種
類のコード・マーク等であってもよい。1枚の帳票内の
バーコードでも全て同一である必要はなく全て異なるも
のであっても読み取り可能である。
また、スキャナにおいてレーザビームを用いて読み取
る場合には、He−Neガスレーザ等、半導体レーザ以外の
レーザ方式によるものをレーザ出力部として用いてもよ
い。さらにレーザビームを用いずに読み取る場合には、
カメラにより読み取る方式やラインセンサ方式、あるい
は赤外線や磁気等を用いる方式であってもよい。
さらに、位置検出部はロータリエンコーダに限らず通
常のクロック発生回路でもよく、位置検出部として各種
の速度センサを備え、物体移動速度に応じてパルス数の
調整を行ってもよい。
そして、第1基準位置たる第1基準線、第2基準線位
置たる第2基準線も他の位置に選ぶこともできる。例え
ば、第1基準線を基準バーコードの最前端から1/2dB
位置、すなわち、移動方向に対し基準バーコードの中心
に選び、第2基準線を基準スキャナSC1の中心部に選ん
でもよい。この場合はNB値を異ならしめてもよい。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、一定レイアウ
トで配置された複数の印刷バーコード等の識別マークを
全数走査し、確実に1個ずつ読み取ることができるた
め、印刷ロール紙上に印刷された識別マークの品質の良
否を全数チェックするための装置の検出部として好適で
ある。さらに、他の応用例として、オートメーションの
如き流れ作業の全工程の進歩状況を識別マークによりチ
ェックする装置等も考えられる。要は、移動物体上の識
別マークを確実にチェックしうる機構を利用する全ての
システムもに応用可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の原理説明図、 第2図は本発明の一実施例である印刷バーコード読取装
置の構成を示す図、 第3図は本発明の一実施例におけるスキャナの構成を示
す図、 第4図は第3図におけるCPUの動作を示すフローチャー
ト、 第5図は第2図におけるコントロールボードの制御プロ
グラムを示すフローチャート、 第6図及び第7図は第2図における読取ボードの動作プ
ログラムを示すフローチャート、 第8図は第2図におけるホストコンピュータの動作プロ
グラムを示すフローチャート、 第9、10、11図は第2図におけるコントロールボードの
制御方法を説明する図、 第12、13図は本発明の一実施例を利用した印刷バーコー
ド検査装置の構成を示す図、 第14図は本発明の一対象である印刷バーコードの例を示
す図、 第15図は本発明の一対象である印刷バーコードが印刷さ
れた連続帳票を示す図である。 1……ロータリエンコーダ 2……演算処理判定装置 3……印刷バーコード読取装置 4……ホストコンピュータ 5……プリンタ 6……警報器 7……CRT 8……印刷バーコード検査装置 9……巻取ロール 12……半導体レーザ 13……レンズ 14……モータ 15……回転多面鏡 16……受光素子 18……演算増幅器 200……読取タイミング制御手段 201……位置検出部 202……読取タイミング制御部 BC……印刷バーコード C……識別子 CB……コントロールボード IB……インタフェースボード LR……基準平面 LX……第1基準位置 M……印刷機 MK……識別マーク P……物体 PR……ロール紙 Q……第2基準位置 R……読取手段 RB……読取ボード SC……スキャナ X……移動方向 Y……移動直角方向

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】移動する物体の移動方向に一定の間隔を有
    するマーク位置に配置され、前記移動方向に所定の長さ
    を有し、かつ、前記移動方向と直交する方向に配列され
    た複数の識別子により構成される複数の識別マークを、
    個々に読取る識別マーク読取装置であって、 所定の読取位置において前記複数の識別マークのそれぞ
    れをその識別子の配列方向に走査して読取信号を出力す
    る複数の読取手段と、 前記移動物体の移動方向に一定の間隔で設定された複数
    の第1基準位置のいずれかが、前記移動物体外の固定点
    に設定された第2基準位置を含み前記移動方向線と直角
    をなす基準平面を通過する時点から、前記一定の間隔を
    DPとし、前記いずれかの第1基準位置から任意のマーク
    位置までの距離をDXiとし、当該任意のマークを走査す
    る読取手段の読取位置から前記基準平面までの距離をD
    Riとし、かつ、任意の値Aを前記一定の間隔DPで除する
    除算の剰余値をr(A)とした場合における下記の式 r{DXi+DP−r(DRi)} の値に相当する距離を前記物体が移動した後に、前記複
    数の読取手段のうち前記任意のマーク位置に対応する読
    取手段を走査させるように制御する読取タイミング制御
    手段と、を備えたことを特徴とする識別マーク読取装
    置。
  2. 【請求項2】移動する物体の移動方向に一定の間隔を有
    するマーク位置に配置され、前記移動方向に所定の長さ
    を有し、かつ、前記移動方向と直交する方向に配列され
    た複数の識別子により構成される複数の識別マークを、
    個々に読取る識別マーク読取装置であって、 所定の読取位置において前記複数の識別マークのそれぞ
    れをその識別子の配列方向に走査して読取信号を出力す
    る複数の読取手段と、 前記移動物体の移動方向に一定の間隔で設定された複数
    の第1基準位置のいずれかが、前記移動物体外の固定点
    に設定された第2基準位置を含み前記移動方向線と直角
    をなす基準平面を通過する時点における前記マーク位置
    とそれに対応する前記所定の読取位置との間の距離を前
    記一定の間隔で除する除算の剰余値に相当する距離を前
    記物体が移動した後に、前記複数の読取手段のうち前記
    マーク位置に対応する読取手段を走査させるように制御
    する読取タイミング制御手段と、を備えたことを特徴と
    する識別マーク読取装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の識別マーク読取装置
    において、 前記個々の識別マークは個々の印刷された印刷バーコー
    ドであり、前記読取タイミング制御手段は、 前記移動物体の位置を検出する位置検出部と、 前記個々の印刷バーコードの読取タイミングを演算して
    前記複数の読取手段に出力する読取タイミング制御部
    と、 を有することを特徴とする識別マーク読取装置。
  4. 【請求項4】請求項3記載の識別マーク読取装置におい
    て、 前記位置検出部は、前記移動物体の位置を検出し、前記
    複数の第1基準位置のいずれかからの距離の大きさをパ
    ルスの数に変換して出力することを特徴とする識別マー
    ク読取装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の識別マーク読取装置におい
    て、 前記読取タイミング制御部は、前記移動物体の移動方向
    に一定の間隔で設定された複数の第1基準位置のいずれ
    かが、前記移動物体外の固定点に設定された第2基準位
    置を含み前記移動方向線と直角をなす基準平面を通過す
    る時点から、前記一定の間隔をDPとし、前記いずれかの
    第1基準位置から任意のマーク位置までの距離をDXi
    し、当該任意のマークを走査する読取手段の読取位置か
    ら前記基準平面までの距離をDRiとし、前記位置検出部
    の出力する前記一定の間隔DPに相当する間隔パルス数を
    NPとし、かつ、任意の値Aを前記間隔パルス数NPで除す
    る除算の剰余値をr(A)とした場合における下記の式 の値に相当する距離を前記物体が移動した後に、前記複
    数の読取手段のうち前記任意のマーク位置に対応する読
    取手段を走査させるように制御することを特徴とする識
    別マーク読取装置。
  6. 【請求項6】請求項4記載の識別マーク読取装置におい
    て、 前記読取タイミング制御部は、前記移動物体の移動方向
    に一定の間隔で設定された複数の第1基準位置のいずれ
    かが、前記移動物体外の固定点に設定された第2基準位
    置を含み前記移動方向線と直角をなす基準平面を通過す
    る時点から、前記一定の間隔をDPとし、前記いずれかの
    第1基準位置から任意のマーク位置までの距離をDXi
    し、当該任意のマークを走査する読取手段の読取位置か
    ら前記基準平面までの距離をDRiとし、前記位置検出部
    の出力する前記一定の間隔DPに相当する間隔パルス数を
    NPとし、かつ、任意の値Aを前記間隔パルス数NPで除す
    る除算の剰余値をr(A)とした場合における下記の式 の値に相当する距離を前記物体が移動した後に、前記複
    数の読取手段のうち前記任意のマーク位置に対応する読
    取手段を走査させるように制御することを特徴とする識
    別マーク読取装置。
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JP2003532239A (ja) * 2000-05-03 2003-10-28 レナード ライフェル デュアル・モード・データ描画プロダクト

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