JP2758663B2 - 密封容器の製造方法 - Google Patents

密封容器の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、フランジ部を有するプラスチック製カップ
体と蓋材とから構成される容器において、蓋を容易に開
封することができる密封容器の製造方法に関する。
〔従来の技術〕
各種の食品類を包装するための容器として、蓋が容易
に開封できるイージーオープン構造のプラスチック製密
封容器が汎用されている。
従来から実用されている最も一般的なイージーオープ
ン式の構造は、蓋材のシール層を構成する樹脂の組成を
変えることによって容器フランジ部とのシール強度を適
度の範囲(通常、500〜1500g/15mm)に調整し、シール
界面をピールして開封する形態のものである(界面剥離
タイプ)。
ところが、この界面剥離タイプでは、付与するシール
強度がシール時の条件、環境温度、内容物の付着等の影
響を受け易いために目的範囲の制御が難しく、往々にし
て大きな強弱のバラツキが発生する難点がある。このバ
ラツキは、弱い方に偏るとシール漏れを生じ、逆に強い
方に偏るとピーク性を阻害して易開封性を損ねることに
なるが、前者のシール漏れは容器としての致命的な欠陥
となるため、通常、ピール性を犠牲にしてもシールの熱
圧条件を高めに設定する手段が必要とされている。
このような問題点を改善するため、例えば特公昭50−
27597号に記載されているように容器側のシール層とこ
れに隣接する層との間をデラミネーションすることによ
って開封する方法(層間剥離タイプ)が知られている。
しかし、通常のシール方式でこの構造を採ろうとするシ
ール層部分が円滑に破断せず、内容物が取り出しにくい
という難点がある。
この場合、剥離層と隣接層との切り離しを容易にする
ため、フランジ部に切り込みを設ける構造(特開昭62−
251363号公報、同63−78号公報、同63−25037号公報
等)、フランジ部に剥離開始用切り欠きと剥離停止用切
り欠きを設置した構造(特開昭63−96060号公報)など
多くの改良提案がなされているが、これら構造において
は耐圧性を損ねる危険性がある。また、シール位置を正
しく制御しないとシール部が切断されにくくなり、蓋と
容器本体が分離しないケースがあり、開封が円滑におこ
なえない場合がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
発明者は、従来技術において背反性能とされている耐
圧密封性とイージーピール性を両立させるシール構造に
ついて鋭意研究を重ねて結果、容器フランジ部に特定の
打ち抜き部分を設置したのち外周面に射出樹脂層を形成
すると前記打ち抜き部分に充填された射出樹脂の介在作
用によって密封性を損ねることなしに易開封性が付与さ
れる事実を確認して本発明の開発に至ったものである。
したがって、本発明は、十分な耐圧密封性を保持しな
がら円滑な層間剥離を介して容易に開封することができ
る密封容器の製造方法を提供することを目的としてい
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するための本発明による密封容器の
製造方法は、シール層と相対する隣接層とのラミネート
強度が300〜2000g/15mmである少なくとも2層の容器フ
ランジ部とシール層面を備える蓋材とを、シール強度が
前記ラミネート強度以上になる状態にヒートシールする
ことにより密封容器を製造するにあたり、予め容器フラ
ンジ部に内縁に沿ってフランジ部の肉厚よりも浅い切込
み溝の非打ち抜き部を間歇的に形成した打ち抜きスリッ
トを介設したのち、容器外周部に容器最外層とは接着し
蓋材のシール層面とは接着しないか接着しにくい樹脂を
射出成形して層形成すると共に打ち抜きスリット部に充
填し、ついて打ち抜きスリットの周縁側と蓋材のシール
層面をヒートシールすることを構成上の特徴とする。
以下、本発明を図面に沿って詳細に説明する。
第1図は、例えば真空成形によって所定の形状に成形
したフランジ部1を備えた容器本体で、シール層2およ
びそれと相対する隣接層3を含む少なくとも2層の多層
シートから構成されている。多層シートの構成は、例え
ばシール層2にポリエチレン系樹脂、隣接層3にポリプ
ロピレン系樹脂を配した2層シートでもよく、更にこの
隣接層に接着層を介してエチレン酢酸ビニル共重合体け
ん化物またはポリ塩化ビニリデン系樹脂のバリア層、接
着層およびポリプロピレンの最外層を配置した多層シー
トであってもよい。
この場合、シール層2と相対する隣接層3とのラミネ
ート強度は300〜2000g/15mmの範囲になるように成形す
ることが重要で、300g/15mmを下回 廻るラミネート強度では密封性を十分に確保することが
できず、他方、2000g/15mmを越えると開封する際の円滑
なピール性が損なわれる。
上記構成の容器のフランジ部1には、予め第2図の平
面図に示すような内縁に沿ってフランジ部1の肉厚より
も浅い切込み溝4の非打ち抜き部5を間歇的に形成した
打ち抜きスリット6を介設する。この状態を第2図のA
−A′線に沿う断面図として示すと第3図のようにな
り、また第2図の円区画部分を拡大した斜視図として示
すと第4図のようになる。
非打ち抜き部5に形成される切込み溝4の深さはフラ
ンジ部1を構成する樹脂の材質、厚さ等を考慮して設定
されるが、加工後におけるフランジ部の強度が余りにも
低下しない範囲に設定する必要がある。打ち抜きスリッ
ト6の形成パターンとしては、一定スリット幅とし、非
打ち抜き部5を等間隔に設置するように設計することが
望ましい。
打ち抜きスリット6の形成は、通常、刃先に非打ち抜
き部を設けるための切込み刃と打抜刃とを備える治具を
取付けた昇降切断装置を用いて自動的におこなわれる
が、容器本体のカップ体成形およびフランジ部の打ち抜
き成形の後工程として連続的に加工することが効率的で
ある。
上記の加工を施した容器は射出成形機の金型にセット
し、その外周面に樹脂を射出成形する。射出する樹脂材
料としては、直接の形成面となる容器最外層に対しては
接着性があるが蓋材のシール層面とは接着しないか若し
くは接着しにくい種類のものが選択使用される。したが
って、容器の最外層と同一でシール層とは異なる樹脂を
用いることがよく、多くの場合ポリプロピレン系樹脂が
好適に使用される。
この射出成形により、第5図のように容器最外層面に
射出樹脂層7が形成され、同時にフランジ部1の打ち抜
きスリット6および非打ち抜き部5の切込み溝4にも樹
脂が充填される。
ついで、容器フランジ部の打ち抜きスリット6の周縁
側と蓋材8のシール層面9を重ね合わせてヒートシール
することにより本発明の密封容器が形成される。
〔作 用〕
上記による本発明のプロセスで製造された密封容器
は、容器フランジ部1と蓋材8とが相互のシール層を介
して完全にシールされており、また、容器外周面が射出
樹脂層7で複合形成されているうえ打ち抜きスリット6
および非打ち抜き部5の切込み溝4には射出樹脂が充填
されているから、構造的に強固で、外圧、内圧に対する
耐圧性も極めて高い。
容器を開封するには、蓋材8の舌部を把持して上方に
引張り上げると第7図のように容器フランジ部1のシー
ル層2と隣接層3の間から円滑に層間剥離が開始され
る。剥離が打ち抜きスリット6または切込み溝4の位置
に進行すると、ここに充填された射出樹脂は蓋材のシー
ル層面9とは接着していないため、一層軽快なピール感
覚で最後までスムーズに開封する。
〔実施例〕
密度0.955、メルトインデックス(MI)5g/10minの高
密度ポリエチレン(HDPE)からなるシール層2と、メル
トインデックス(MI)0.5g/minのポリプロピレン(PP)
からなる隣接層3(最外層を兼ねる)の共押出し2層シ
ートを真空成形し、内径70mm,フランジ外径82mm,高さ30
mmの容器本体を形成した(第1図)。この容器本体のフ
ランジ厚さは400μm、シール層の厚さは20μm、そし
てシール層2と隣接層3とのラミネート強度1200g/15mm
であった。
この容器のフランジ部1の内径端から1mmの位置に内
縁に沿って長さ2mm、切込み溝4の深さ0.1mmの非打ち抜
き部5を等間隔に8箇所設置した幅0.5mmの打ち抜きス
リット6を介設した(第2〜4図)。
ついで、容器を射出成形機の金型にセットして隣接層
3と同一のポリプロピレンを射出成形し、容器外周面に
厚さ0.8mmの射出樹脂層7を形成するとともに、打ち抜
きスリット6および非打ち抜き部5の切込み溝4に射出
樹脂を充填した(第5図)。
射出成形後の容器フランジ部に、シール層面9が高密
度ポリエチレンの2軸延伸6−6Ny(ony)25μ/HDPE60
μからなる蓋材8を重ね、フランジ部の打ち抜きスリッ
ト6の周縁側を温度190℃、圧力10kg/cm2の条件でヒー
トシールした(第6図)。シール層間のシール強度は、
3000g/15mmであった。
得られた密封容器につき蓋を開封したところ、極めて
軽快なピール感で最後まで円滑に開口することができ、
開封面の状態も毛羽立ち、凹凸変形等の現象は認められ
なかった。
また、蓋材の中央に粘着性のゴム板(厚さ1.5mm)を
貼りつけ、注射針を差込んで2cc/秒の速度で空気を圧入
した際のパンク時の圧力と測定したところ1.2kg/cm2
値を示し、充分な耐圧性を備えるものであった。
〔発明の効果〕
以上のとおり、本発明によれば常に十分な耐圧密封性
を保持しながら円滑なピール感で容易に蓋を開封するこ
とができる構造の密封容器を製造することが可能とな
る。
したがって、あらゆる種類の食品類を包装する容器と
して広く適用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は容器本体を示した断面図、第2図は容器フラン
ジ部に切込み溝状の非打ち抜き部を間歇的に形成した打
ち抜きスリットを介設した状態を示した容器の平面図、
第3図は第2図のA−A′線に沿う断面図、第4図は第
2図の円区画部分を拡大して示した斜視図、第5図は第
3図の外周面に樹脂を射出成形した状態を示した断面
図、第6図は蓋材をヒートシールした本発明の密封容器
を示した断面図、第7図は開封時の状態を示した一部拡
大断面図、そして第8図は開封時の容器状態を示した平
面説明図である。 1……フランジ部、2……シール層(容器) 3……隣接層、4……切込み溝 5……非打ち抜き部、6……打ち抜きスリット 7……射出樹脂層、8……蓋材 9……シール層面(蓋)、X……ピール方向の力

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シール層と相対する隣接層とのラミネート
    強度が300〜2000g/15mmである少なくとも2層の容器フ
    ランジ部とシール層面を備える蓋材とを、シール強度が
    前記ラミネート強度以上になる状態にヒートシールする
    ことにより密封容器を製造するにあたり、予め容器フラ
    ンジ部の内縁に沿ってフランジ部の肉厚よりも浅い切込
    み溝の非打ち抜き部を間歇的に形成した打ち抜きスリッ
    トを介設したのち、容器外周部に容器最外層とは接着し
    蓋材のシール層面とは接着しないか接着しにくい樹脂を
    射出成形して層形成すると共に打ち抜きスリット部に充
    填し、ついで打ち抜きスリットの周縁側と蓋材シール層
    面をヒートシールすることを特徴とする密封容器の製造
    方法。
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