JP2758630B2 - プレファブトイレの手洗設備配置構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は便所の外に手洗場を備えて成るプレファブト
イレの手洗設備配置構造に関する。

（従来の技術） プレファブトイレは、一般に、壁間スパンを大きく取
ることが少なく、例えば、女子便所のように、トイレの
便所部分が、便器をブースで囲ったコンパートメント方
式になっている場合、コンパートメントの前方に余り多
くのスペースを見込むことはできない。

一方、トイレには、手洗設備が不可欠で、その為の場
所が必要になる。

この点、比較的小径の手洗器のみで済ませられれば、
そうした場所の確保も難しいことではない。

だが、大抵のプレファブトイレは、更に、洗面所とし
ての役割を果たすことも期待されており、これに応える
には、比較的大径の洗面器を用意せざるを得ない。

そこで、従来より、便所と一線を画した位置で壁間ス
パンをより有効に利用できる処に手洗場を併設し、こゝ
に洗面器を設備して、洗面所を兼ねさせるようにしてい
る。

そして、多少共スペース的な余裕があれば、洗面器を
壁沿いのカウンターに嵌着したカウンター方式とし、更
に、その後方に化粧鏡を配設して、積極的に化粧室を装
ったレイアウトを採用するようにしており、それなりに
好評を得ている。

然るに、従来は、そうした好評な洗面所兼用の手洗場
を設けることで事足れりとしていた。

（発明が解決しようとする課題） つまり、洗面器の存在に着目し、大は小をかねるの発
想で、満足していた訳だが、その実、手洗場に洗面所の
みか化粧室としての機能を持たせている為、こゝに長居
する者が増え、また、便所利用者以外の者を招き込むこ
とにもなり、現場によっては、手洗設備が慢性的に不足
し、便所利用後直ぐに手を洗えない結果とさえなってい
た。

本発明は斯かる従来のトイレの手洗設備配置構造にお
ける問題点を有効に解決すべく為されたもので、その目
的とする処は、現在の好評を維持しつゝも、便所利用者
各位に、用便後、直ちに手を洗って貰うことが可能なト
イレの手洗設備配置構造を提供するにある。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成すべく本発明は、便器を収設したコン
パートメントを有する便所と、洗面カウンターの後方に
化粧鏡が配備された手洗場とを備えて成るプレファブト
イレの手洗設備配置構造において、便所のコンパートメ
ントの前方に手洗器を配置し、この手洗器のカウンター
と手洗場のカウンターとを並設して、スクリーンで仕切
り、このスクリーンを手洗場側のコンパートメントの仕
切ブースと対向して設け、手洗器のカウンターは、手洗
場のカウンターと比べて奥行きを浅くした。

（作用） 上記手段によれば、好評の手洗場に加え、更に便所内
に手洗専用の設備を配置することになり、従って、便所
利用者が、用便後、直ちに手を洗うことができる。

又、手洗器のカウンターを手洗場のカウンターと比べ
て奥行きを浅くしたので、便所の狭い空間に手洗器の設
置が可能であり、設備場所の確保に困らない。

（実施例） 以下、本発明を壁式プレファブトイレの女子便所に適
用した実施例に付き添付図面に基いて詳細な説明を行な
う。

先ず、第１図及び第２図を参照して、本実施例に係る
トイレの概要を説明しておく。

第１図はトイレ全体の伏図、第２図は便所要部のパー
スである。

図中、Ｔはトイレの全体を表し、トイレＴは、躯体床
上に台枠を定着敷設し、主体構成用壁パネルを建並べ
て、周壁Wtを形成することにより、所要のトイレスペー
スStを囲繞画成し、こゝStに、防水下地タイル仕上床Ft
を張り、組天井Ctを吊設し、適宜な内装設備を施して、
正面出入口Etに連通する通路Peと、これにつながる手洗
場Sl及び女子便所Sbから成る女子トイレに仕立てたもの
で、通路Peは、周壁Wt端部を室内St側へ延入往復させた
迂回部Wrにより画成されている。図中、Plは床幅木、Rc
は天井回縁、Scは手洗場Slと便所Sbを仕切るスクリーン
である。

女子便所Sbは、正面左手の周壁平壁Wt1沿いに、大便
器10付き配管ユニット11を三連々設し、夫々、仕切ブー
ス12と、常開のドア13付きブース14及び取合ブース15で
囲い込むことにより、三つのコンパートメントC1,C2,C3
を画成した構成のもので、周壁Wtの左平壁Wt1が奥の平
壁Wt2を介して右平壁Wt3につながり、この右平壁Wt3が
左平壁Wt1と平行に延在して、便所Sbと手洗場Slとの双
方を画成し、右平壁Wt3の中程に前記スクリーンScが突
設されている。図中、Knはドア13のノブである。又、ス
クリーンScは、前記手洗場S1側のコンパートメントC1の
仕切ブース12と対向して設ける。

手洗場Slには、右平壁Wt3沿いの対応領域一杯に、洗
面化粧台型配管ユニット20が延在し、そのトップカウン
ター21に三つの洗面器22…が嵌着連設され、後方の壁Wt
3面に、大判の化粧鏡23が取付けられている。図中、22a
は洗面器22に臨む湯水混合栓である。

本実施例では、以上において、便所Sbの右平壁Wt3沿
い領域一杯に薄手の配管ユニット30を延設し、そのトッ
プカウンター31の上面、丁度コンパートメントC1,C2の
便器10,10前方に位置する箇所に、コンパートメントC1,
C2,C3を利用する人の邪魔にならないように、手洗場S1
のトップカウンター21上の洗面器22と比べて、奥行きの
浅い比較的小振りの手洗器32を二個嵌着連設している。
従ってまた第１図に示すように、スクリーンScで仕切ら
れた手洗場S1のトップカウンター21と手洗器32,32のト
ップカウンター31とは並設される。

そして、上記配管ユニット30内に、手洗場Slの配管ユ
ニット20と共通の配管系Piを引込み、これから引出した
湯水混合栓32aを各手洗器32に臨ませている。

尚、手洗器32…は、その連設ピッチｐを、対応した便
器10…のセンターピッチｐ′に等しくして、コンパート
メントC1,C2に対向させ、コンパートメントC3の前方
は、配管ユニット30のみを延在せしめて、トップカウン
ター31を物置きに利用するか、適宜、ゴミ投入口を設け
る。

本実施例によれば、洗面所及び化粧室を兼ねる好評の
手洗場Slに加え、更に便所Sb内に手洗専用の配管ユニッ
ト30,手洗器32等の設備を配置することになり、従っ
て、便所Sb利用者が、用便後、直ちに手を洗うことがで
きる。

しかも、奥行きの浅い小振りの手洗器32を採用してい
るので、コンパートメントC1,C2前方の狭い壁Wt3沿い領
域を利用でき、設置場所の確保に困らずに済む。

以上は、男子トイレに就いても同じことが言えるが、
その場合、コンパートメントが小便器を収設したもので
あっても構わない。

尚、本発明は、コンパートメントが連在せず、散在し
ているようなトイレにも適用できる。

（発明の効果） 以上の説明により明らかな如く、本発明によれば、洗
面所兼化粧室としての機能を併せ持つ手洗場を備えたプ
レファブトイレにおいて、更に、便所のコンパートメン
ト前方に手洗器を配設しているので、手洗場の好評を損
なうことなく、便所利用者各位に、用便後、直ちに手を
洗って貰うことができる。

又、手洗器のカウンターを手洗場のカウンターと比べ
て奥行きを浅くしたので、コンパートメントを利用する
人の邪魔にならずに便所の狭い空間に手洗器の設置が可
能であり、設置場所の確保に困らない。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明を壁式プレファブトイレの女子便所に適用
した実施例に付き示したもので、第１図はトイレ全体の
伏図、第２図は便所要部のパースである。 尚、図中、10は大便器、11,20,30は配管ユニット、22は
洗面器、23は化粧鏡、32は手洗器、C1,C2,C3はコンパー
トメント、Sbは女子便所、Slは手洗場、Wtは周壁、Wt1,
Wt3はその正面左右の平壁を表している。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) E04H 1/12 301 A47K 4/00

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】便器を収設したコンパートメントを有する
   便所と、洗面カウンターの後方に化粧鏡が配備された手
   洗場とを備えて成るプレファブトイレの手洗設備配置構
   造において、 前記便所のコンパートメントの前方に手洗器を配置し、 この手洗器のカウンターと前記手洗場のカウンターとを
   並設して、スクリーンで仕切り、 このスクリーンを前記手洗場側のコンパートメントの仕
   切ブースと対向して設け、 前記手洗器のカウンターは、前記手洗場のカウンターと
   比べて奥行きを浅くした、 ことを特徴とするプレファブトイレの手洗設備配置構
   造。
2. 【請求項２】前記便所を相対向する平行壁で画成し、 該平行壁の一方に沿って前記コンパートメントを連在せ
   しめ、他方に沿って前記手洗器を連設した請求項１に記
   載のプレファブトイレの手洗設備配置構造。
3. 【請求項３】前記手洗器の連設ピッチを前記便器のセン
   ターピッチに合せた請求項２に記載のプレファブトイレ
   の手洗設備配置構造。