JP2756265B2 - 導電性モルタル製造用混和材 - Google Patents

導電性モルタル製造用混和材

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JP2756265B2 JP63209256A JP20925688A JP2756265B2 JP 2756265 B2 JP2756265 B2 JP 2756265B2 JP 63209256 A JP63209256 A JP 63209256A JP 20925688 A JP20925688 A JP 20925688A JP 2756265 B2 JP2756265 B2 JP 2756265B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、導電性モルタル製造用混和材に係り、詳し
くはセメントを始め、石膏やドロマイトプラスター等の
セメント系マトリックス材料に用いられる導電性モルタ
ル製造用混和材に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、導電性炭素の粉体をプラスチック材料や塗料等
に混練し、導電性を付与した材料が種々知られている
(例えば、特開昭60−195134号公報参照)。
又、導電性炭素の粉体をセメント系材料に使用する例
としては、特開昭61−188472号公報に開示される導電性
塗料組成物がある。
この導電性塗料組成物は、セメントと骨材と合成樹脂
エマルションとから成るポリマーセメントに、微粉状炭
素粒子を添加したものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
然し乍ら、この導電性塗料組成物は、ポリマーセメン
トに微粉状炭素粒子を添加することによって構成される
ものであるから、粉末度30μmという極めて微細な粉体
である炭素粉体は取り扱い難く、ポリマーセメントに混
練することが困難である。
又、この導電性塗料組成物は、帯電防止性の無機質塗
料材料として使用されるもので、被塗装物の表面に帯電
防止機能を付与することを目的としている。従って、塗
膜が剥離するとか、損傷する等によって、その帯電防止
機能が低下又は無能化する虞があった。
尚、従来に於ては、セメント系マトリックスに導電性
を付与することはあまり為されていなかった。
本発明は斯かる従来の問題点を解決するために為され
たので、その目的は、セメント系マトリックスによって
作られた硬化体(セメント系モルタル)自体に導電性を
付与することができる導電性モルタル製造用混和材を提
供することにあり、詳しくは炭素粉体のセメント系マト
リックス中への均一分散を容易にするために、セメント
系マトリックスに直接炭素粉体を添加するのではなく、
この炭素粉体を予め合成樹脂エマルション並びに導電性
の微細繊維と混練した組成物とし、これをセメント系マ
トリックスに添加できるようにした導電性モルタル製造
用混和材を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に係る導電性モルタル製造用混和材は、合成樹
脂エマルションと、この合成樹脂エマルションの固形分
換算100重量部に対し、粒子径が約15〜38μmの炭素粉
体10〜40%と、導電性の微細な繊維5〜25%と、微量の
増粘剤とを混合して混練して成ると共に半液体状を為す
ことを特徴とするものである。
本発明に於ける粒子径が約15〜38μmの炭素粉体(以
下、微粒の炭素粉体)としては、例えばオランダ国のAK
ZO CHMIE社製(販売者:三菱油化株式会社)のものがあ
り、この微粒の炭素粉体は、粒子構造が特異な中空シェ
ル状の構造を持ち、通常の微粒の炭素粉体に比し3〜4
倍程度導電性に優れている。
然し乍ら、上記微粒の炭素粉体は、粒子径は約15〜38
μmと微細なため、これを単独で用い、セメント系マト
リックス中に混練した場合、各炭素粉体同士が接触・接
近する割合は少ない。そのため、導電性の観点から、微
粒の炭素粉体の単独使用に於ては、導電性の低下を来
す。
そこで、本発明に於ては、この微粒の炭素粉体のみに
よる欠点を導電性の微細な繊維を添加することによって
補っている。
この導電性の微細な繊維としては、炭素繊維又はスチ
ールファイバー等がある。そして、炭素繊維の繊維長さ
は約6mm、繊維径は約7〜18μmである。この導電性の
微細な繊維は、炭素粉体が分散したセメント系マトリッ
クス中に分散することによってセメント系マトリックス
の導電性を高めることになる。即ち、繊維同士の絡み合
いによる効果と、炭素粉体間の導電性の微細な繊維によ
る接続の効果が挙げられる。そして、この導電性の微細
な繊維は、この導電性モルタル製造用混和材を添加した
セメントモルタルによって作られた材料の使用に際し、
導電性モルタル(セメントモルタル)硬化体の強度(曲
げ,引っ張り等の強度)を補強する。又、セメントモル
タル(セメント水和物)の宿命である乾燥収縮によるひ
び割れを、乾燥収縮応力を導電性の微細な繊維によって
分散させることによって防止することができる。
更に、合成樹脂エマルションは、アクリル系,酢酸ビ
ニール系,合成ゴム系,塩化ビニリデン系,塩化ビニル
系,又はこれらの混合系である。
更に又、増粘剤は、水溶性高分子化合物である。この
水溶性高分子化合物としては、メチルセルローズ,ポリ
ビニルアルコール,ヒドロキシエチルセルローズであ
る。
以上の如く、本発明は、セメント系マトリックスに対
し、炭素粉体及び導電性の微細な繊維の均一な分散を図
るために、予め合成樹脂エマルションとプレミックスし
たものである。
通常の混練によるセメント系マトリックス中への炭素
繊維の分散は、炭素繊維が継粉になったりして分酸が極
めて難しい。そのため、オムニミキサー等の特殊ミキサ
ーが使用されているのが現状である。
然し乍ら、予め合成樹脂エマルションと炭素繊維と炭
素粉体とをプレミックスして置けば、この導電性モルタ
ル製造用混和材とセメントモルタルとの混練に於て、通
常のモルタルミキサーでも極めて良好に炭素繊維を分散
させると共に、マトリックスの補強効果を高めることが
できる。
その理由としては、界面電荷化学的に炭素粉体及び炭
素繊維等の炭素は、水溶液中に於て、若干プラスにチャ
ージするのに対し、合成樹脂エマルションは若干マイナ
スにチャージすることから、電気化学的に馴染みが良い
ことが挙げられる。又、別の理由としては、合成樹脂エ
マルション中に炭素繊維と炭素粉体とが共存することに
より、それらの相乗作用によって、物理的に分散を助け
ることが挙げられる。
更に、導電性セメント硬化体の製造に際し、合成樹脂
エマルションの混入は、セメントモルタル自身の改質
(強度の改善,耐水性の向上,他材料への接着性の向上
等)を目的としており、通常実用上モルタルに使用され
る量としては、5〜10%使用されるが、本発明に於て
も、セメントと混練された時に、これに近い値になるこ
とを意図して(5〜20%になるように設定)求められ
た。
本発明に係る導電性モルタル製造用混和材は、セメン
トを始め、石膏やドロマイトプラスター等の目的に応じ
た任意のセメント系マトリックス材料に対し、任意の抵
抗値(例えば101〜1012Ω)を容易に付与でき、湿式と
して、又は、乾式としても、利用可能な導電性セメント
モルタルを製造することができる。
そして、得られた導電性セメントモルタルは、例えば
融雪や暖房等を目的とした発熱体、静電気防止機能を有
する材料、電波障害防止材料、電磁シールド材料等への
応用が期待できる。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により詳述する。
実施例1 エチレン酢酸ビニルエマルジョン(固形分濃度22%)
91.4%(固形分換算100重量部)と微量のメチルセルロ
ーズと、粒径約30μmの炭素粉体4.3%(21.4重量部)
と、繊維長さ約6mmの炭素繊維4.3%(21.4重量部)とを
用意し、エチレン酢酸ビニルエマルションと微量のメチ
ルセルローズとを混合した後、この混合物中に炭素粉体
と炭素繊維とを2回に分けて混合して混練した。
得られた半液体状の導電性モルタル製造用混和材を用
いて、普通ポルトランドセメントをマトリックスとした
導電性モルタルを製造した。この導電性モルタルは、導
電性モルタル製造用混和材1に対し、普通ポルトランド
セメント1の割合で製造された。この時の配合量は、導
電性モルタル製造用混和材700g(内訳:合成樹脂エマル
ション(固形分)140g、炭素粉体30g、炭素繊維30g、市
水500g)と普通ポルトランドセメント700gであった。
この導電性モルタルによって、縦157.80mm、横20.60m
m、高さ8.20mmの直方体を試験体として作り、第1表に
示す結果を得た 実施例2 エチレン酢酸ビニルエマルション(固形分濃度26%)
90%(固形分換算100重量部)と微量のメチルセルロー
ズと、粒径約30μmの炭素粉体5%(21.4重量部)と、
繊維長さ約6mmの炭素繊維5%(21.4重量部)とを用意
し、エチレン酢酸ビニルエマルションと微量のポリビニ
ルアルコールとを混合した後、この混合物中に炭素粉体
と炭素繊維とを2回に分けて混合して混練した。
得られた半液体状の導電性モルタル製造用混和材を用
いて、普通ポルトランドセメントをマトリックスとした
導電性モルタルを製造した。この導電性モルタルは、導
電性モルタル製造用混和材1に対し、普通ポルトランド
セメント0.5の割合で製造された。この時の配合量は、
導電性モルタル製造用混和材600g(内訳:合成樹脂エマ
ルション(固形分)140g、炭素粉体30g、炭素繊維30g、
市水400g)と普通ポルトランドセメント300gであった。
この導電性モルタルによって、縦158.00mm、横18.50m
m、高さ9.50mmの直方体を試験体として作り、第2表に
示す結果を得た。
尚、第1表及び第2表に於ける電圧の単位はV、電流
はmA、抵抗はΩ、抵抗率はΩm、最高温度Tmaxは℃であ
る。
〔発明の効果〕
以上の如く、本発明によれば、導電性を付与する炭素
粉体及び導電性の微細な繊維が予め合成樹脂エマルショ
ンとプレミックスされた材料とされているから、セメン
ト系マトリックスとの混合時に取扱に難点のある炭素粉
体及び導電性の微細な繊維の均一な分散が可能となる。
又、目的に応じたセメント系マトリックス材料に対し、
その混合比率を任意に変えることによって、任意の抵抗
値を有する均一な導電性セメントモルタルを製造するこ
とができる。得られた導電性セメントモルタルは、湿式
としての利用、乾式としての利用が可能である。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成樹脂エマルションと、この合成樹脂エ
    マルションの固形分換算100重量部に対し、粒子径が約1
    5〜38μmの炭素粉体10〜40%と、導電性の微細な繊維
    5〜25%と、微量の増粘剤とを混合して混練して成ると
    共に半液体状を為すことを特徴とする導電性モルタル製
    造用混和材。
  2. 【請求項2】導電性の微細な繊維は、炭素繊維又はスチ
    ールファイバーであることを特徴とする請求項1記載の
    導電性モルタル製造用混和材。
  3. 【請求項3】炭素繊維は、長さが約6mm、径が約7〜18
    μmであることを特徴とする請求項2記載の導電性モル
    タル製造用混和材。
  4. 【請求項4】合成樹脂エマルションは、アクリル系,酢
    酸ビニール系,合成ゴム系,塩化ビニリデン系,塩化ビ
    ニル系、又はこれらの混合系であることを特徴とする請
    求項1記載の導電性モルタル製造用混和材。
  5. 【請求項5】増粘剤は、水溶性高分子化含物であること
    を特徴とする請求項1記載の導電性モルタル製造用混和
    材。
  6. 【請求項6】水溶性高分子化合物は、メチルセルロー
    ズ,ポリビニルアルコール,ヒドロキシエチルセルロー
    ズであることを特徴とする請求項5記載の導電性モルタ
    ル製造用混和材。
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