JPH06128008A - 帯電防止用セメント組成物 - Google Patents
帯電防止用セメント組成物Info
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- JPH06128008A JPH06128008A JP14690693A JP14690693A JPH06128008A JP H06128008 A JPH06128008 A JP H06128008A JP 14690693 A JP14690693 A JP 14690693A JP 14690693 A JP14690693 A JP 14690693A JP H06128008 A JPH06128008 A JP H06128008A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B28/00—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
- C04B28/02—Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
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- C04B2111/00—Mortars, concrete or artificial stone or mixtures to prepare them, characterised by specific function, property or use
- C04B2111/90—Electrical properties
- C04B2111/905—Anti-static materials
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- Organic Chemistry (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 帯電防止機能を有しているとともに強度、軽
量、施工性に優れた新規セメント組成物を提供すること
によって微粉コークスの新規用途を開発する。 【構成】 セメント1000重量部に対して微粉コークス 1
00〜 700重量部を配合してなる帯電防止用セメント組成
物。
量、施工性に優れた新規セメント組成物を提供すること
によって微粉コークスの新規用途を開発する。 【構成】 セメント1000重量部に対して微粉コークス 1
00〜 700重量部を配合してなる帯電防止用セメント組成
物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、帯電防止用セメント組
成物に関し、帯電防止機能を有しているとともに、強
度、軽量、施工性に優れている新規セメント組成物を提
供するものである。本発明に係る帯電防止用セメント組
成物は、各種用途に使用できるが、特に、帯電防止機能
が要求されるクリーンルームやコンピュータールーム等
の壁材・床材に適している。
成物に関し、帯電防止機能を有しているとともに、強
度、軽量、施工性に優れている新規セメント組成物を提
供するものである。本発明に係る帯電防止用セメント組
成物は、各種用途に使用できるが、特に、帯電防止機能
が要求されるクリーンルームやコンピュータールーム等
の壁材・床材に適している。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、近年、クリーンルームやコ
ンピュータールーム等の壁材・床材には帯電防止機能が
要求されており、この要求に応じて、帯電防止機能が付
与されたセメント、換言すれば、導電性が付与されたセ
メントが提案されている。例えば、特開昭61−188472号
公報には、セメント,骨材,合成樹脂エマルジョン及び
325メッシュ下の微粉状炭素粒子粉末からなる導電性
塗材組成物が開示されており、また、特開平4-74747号
公報には、セメント,セッコウ,アルミナセメント,ポ
リマー混和材及び繊維長 100mm以下の炭素繊維からなる
導電性弾性モルタル組成物が開示されていて、前者は炭
素粒子粉末(カーボンブラック)の存在によって、後者
は炭素繊維の存在によって、それぞれ、静電気除去に好
適な電気抵抗値となっている。
ンピュータールーム等の壁材・床材には帯電防止機能が
要求されており、この要求に応じて、帯電防止機能が付
与されたセメント、換言すれば、導電性が付与されたセ
メントが提案されている。例えば、特開昭61−188472号
公報には、セメント,骨材,合成樹脂エマルジョン及び
325メッシュ下の微粉状炭素粒子粉末からなる導電性
塗材組成物が開示されており、また、特開平4-74747号
公報には、セメント,セッコウ,アルミナセメント,ポ
リマー混和材及び繊維長 100mm以下の炭素繊維からなる
導電性弾性モルタル組成物が開示されていて、前者は炭
素粒子粉末(カーボンブラック)の存在によって、後者
は炭素繊維の存在によって、それぞれ、静電気除去に好
適な電気抵抗値となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前掲従来技術に見られ
る通り、セメントに炭素粒子粉末や炭素繊維を配合すれ
ば帯電防止機能を付与することができるが、反面、強度
が低下するので合成樹脂エマルジョンやポリマー混和材
をバインダーとして併用する必要があり、また、施工性
が悪く、コスト面でも問題がある。
る通り、セメントに炭素粒子粉末や炭素繊維を配合すれ
ば帯電防止機能を付与することができるが、反面、強度
が低下するので合成樹脂エマルジョンやポリマー混和材
をバインダーとして併用する必要があり、また、施工性
が悪く、コスト面でも問題がある。
【0004】一方、本発明者は、永年にわたりコークス
の新規用途開発に従事して来たが、その一環として、微
粉コークスのもつ諸特性、すなわち、粒子形状が球状に
近く、篩わけの如き簡単な操作によって粒度・形状とも
に均一なものを容易に得ることができること、粒子表面
に微細な凹凸があり、同じ炭素材であるグラファイトや
カーボンブラックに比較して分散性・接着性に優れてい
ること、しかも、コスト的には非常に安価であること等
の諸特性に着目し、その用途開発を行っている。
の新規用途開発に従事して来たが、その一環として、微
粉コークスのもつ諸特性、すなわち、粒子形状が球状に
近く、篩わけの如き簡単な操作によって粒度・形状とも
に均一なものを容易に得ることができること、粒子表面
に微細な凹凸があり、同じ炭素材であるグラファイトや
カーボンブラックに比較して分散性・接着性に優れてい
ること、しかも、コスト的には非常に安価であること等
の諸特性に着目し、その用途開発を行っている。
【0005】そして、前記従来技術に内在する問題点に
鑑み、微粉コークスを活用することによって、かかる問
題点を解決するとともに、微粉コークスの新規用途を開
発することを技術的課題として、数多くの系統的な実験
を行った結果、セメントに特定量の微粉コークスを配合
するときには、静電気除去に好適な電気抵抗値104 〜10
7 Ωにでき、しかも、当該微粉コークス自体が標準砂の
如き骨材の代替品になるという刮目すべき知見を得、本
発明を完成したのである。
鑑み、微粉コークスを活用することによって、かかる問
題点を解決するとともに、微粉コークスの新規用途を開
発することを技術的課題として、数多くの系統的な実験
を行った結果、セメントに特定量の微粉コークスを配合
するときには、静電気除去に好適な電気抵抗値104 〜10
7 Ωにでき、しかも、当該微粉コークス自体が標準砂の
如き骨材の代替品になるという刮目すべき知見を得、本
発明を完成したのである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、セ
メント1000重量部に対して微粉コークス 100〜 700重量
部を配合したことを特徴とする帯電防止用セメント組成
物である。
メント1000重量部に対して微粉コークス 100〜 700重量
部を配合したことを特徴とする帯電防止用セメント組成
物である。
【0007】次に、本発明の構成を詳しく説明する。本
発明における微粉コークスとは、通常のコークス塊をボ
ールミル,振動ミル,ジェットミル等の周知の粉砕機を
用い、常法に従って微粉化したものであり、好ましく
は、平均粒子径1000μm未満、特に好ましくは、平均粒
子径45μm〜 150μmにまで微粉化したものである。使
用する微粉コークスの平均粒子径が1000μmを越えると
電気抵抗が大きくなって所要の抵抗値が得れ難く、更
に、施工後の仕上りで表面の美観が損なわれる恐れがあ
り、平均粒子径が45μm未満であると強度が低下するの
で施工時に樹脂バインダーの併用が必須となる。なお、
使用する微粉コークス中にカーボンブラックや、グラフ
ァイトを加えると、電気抵抗は小さくなるが、反面、強
度が低下してしまうので、これらが混ざっていない純粋
な微粉コークスを用いるべきである。
発明における微粉コークスとは、通常のコークス塊をボ
ールミル,振動ミル,ジェットミル等の周知の粉砕機を
用い、常法に従って微粉化したものであり、好ましく
は、平均粒子径1000μm未満、特に好ましくは、平均粒
子径45μm〜 150μmにまで微粉化したものである。使
用する微粉コークスの平均粒子径が1000μmを越えると
電気抵抗が大きくなって所要の抵抗値が得れ難く、更
に、施工後の仕上りで表面の美観が損なわれる恐れがあ
り、平均粒子径が45μm未満であると強度が低下するの
で施工時に樹脂バインダーの併用が必須となる。なお、
使用する微粉コークス中にカーボンブラックや、グラフ
ァイトを加えると、電気抵抗は小さくなるが、反面、強
度が低下してしまうので、これらが混ざっていない純粋
な微粉コークスを用いるべきである。
【0008】本発明におけるセメントとは、常用されて
いるポルトランドセメント,アルミナセメント,高炉セ
メント等であり、これらを単独で、或いは混合して用い
る。
いるポルトランドセメント,アルミナセメント,高炉セ
メント等であり、これらを単独で、或いは混合して用い
る。
【0009】本発明においては、前記セメント1000重量
部に対して前記微粉コークス 100〜300 重量部を配合す
る。この配合割合は重要であり、 100重量部以下では所
要の電気抵抗値にできないので帯電防止機能が得られ
ず、 300重量部以上の場合には電気抵抗値は小さくなる
が、成形体の強度が低下する。しかし、 300重量部以上
であっても混練を充分に行えば、 700重量部までは実用
に耐える強度が得られる。 700重量部以上の場合には、
混練を充分に行っても実用に耐える強度が得られずセメ
ント,コンクリートの役をなさない。
部に対して前記微粉コークス 100〜300 重量部を配合す
る。この配合割合は重要であり、 100重量部以下では所
要の電気抵抗値にできないので帯電防止機能が得られ
ず、 300重量部以上の場合には電気抵抗値は小さくなる
が、成形体の強度が低下する。しかし、 300重量部以上
であっても混練を充分に行えば、 700重量部までは実用
に耐える強度が得られる。 700重量部以上の場合には、
混練を充分に行っても実用に耐える強度が得られずセメ
ント,コンクリートの役をなさない。
【0010】本発明に係る帯電防止用セメント組成物
は、常用されている各種セメントと全く同様に施工する
ことができる。すなわち、常法に従って、所定量の水を
加えて混練してペースト状物として施工すればよい。こ
の場合、常法に従ってAE剤やAE減水剤を添加するこ
とが好ましく、これら減水剤を使用すれば、成形前のセ
メント組成物に流動性を与えることができるとともに成
形時に使用する水量を減らすことができるから、より強
度が大きくなり、また、施工後の帯電防止機能もより優
れたものとなる。なお、減水剤の使用は必須ではなく、
使用しなくとも成形は可能である。
は、常用されている各種セメントと全く同様に施工する
ことができる。すなわち、常法に従って、所定量の水を
加えて混練してペースト状物として施工すればよい。こ
の場合、常法に従ってAE剤やAE減水剤を添加するこ
とが好ましく、これら減水剤を使用すれば、成形前のセ
メント組成物に流動性を与えることができるとともに成
形時に使用する水量を減らすことができるから、より強
度が大きくなり、また、施工後の帯電防止機能もより優
れたものとなる。なお、減水剤の使用は必須ではなく、
使用しなくとも成形は可能である。
【0011】
【作用】本発明に係る帯電防止用セメント組成物を施工
すれば、特定量の微粉コークス(炭素材)の存在によっ
て静電気除去に好適な電気抵抗値104 〜107 Ωをもつ壁
材・床材が形成される。また、微粉コークスの粒子形状
(球状)・表面状態(微細な凹凸)に起因して、施工性
に優れ、強度の優れた壁材・床材が形成される。しか
も、使用した微粉コークス自体が骨材の代替品になるの
で、軽量化が図れる。
すれば、特定量の微粉コークス(炭素材)の存在によっ
て静電気除去に好適な電気抵抗値104 〜107 Ωをもつ壁
材・床材が形成される。また、微粉コークスの粒子形状
(球状)・表面状態(微細な凹凸)に起因して、施工性
に優れ、強度の優れた壁材・床材が形成される。しか
も、使用した微粉コークス自体が骨材の代替品になるの
で、軽量化が図れる。
【0012】
【実施例】本発明の構成と作用をより詳しく説明するた
めに本発明者が得た数多くのデータから代表的なデータ
を抽出し実施例並びに比較例として示すが、本発明は以
下の実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨と
精神とを逸脱せざる限り、その実施態様を変更すること
ができる。
めに本発明者が得た数多くのデータから代表的なデータ
を抽出し実施例並びに比較例として示すが、本発明は以
下の実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨と
精神とを逸脱せざる限り、その実施態様を変更すること
ができる。
【0013】供試体の成形、使用する微粉コークスの調
製および各測定は次の方法で行った。 (供試体の成形)JIS−R 5201 の方法に準じて三連
型枠を用い40mm×40mm×160mm の供試体を3個成形し、
1日室温で硬化させた後、水中に6日間放置して引上げ
た。 (コークス粉の調製)振動ミルによって粉砕したコーク
スを標準ふるいによってふるい分けを行い、粒子径のそ
ろった微粉コークスを調製した。 (電気抵抗の測定)三菱油化(株)製電気抵抗測定装置
Loresta IP MCD-T250を使用し、4端子4探針方式で5
回測定を行い、その平均値を求めた。なお、実施例1〜
13と比較1〜6とにおいては三菱油化(株)製プローブ
ASを使用し、実施例14〜20と比較例7〜18とにおいて
は三菱油化(株)製プローブFSを使用した。 (圧縮強度の測定)JIS−A 1114 に準じて6回の圧
縮強度試験を行い、その平均値を求めた。 (曲げ強度の測定)JIS−A 1106 に準じて3回の曲
げ強度試験を行い、その平均値を求めた。 (引張強度の測定)JIS−A 1113 に準じて3回の引
張強度試験を行い、その平均値を求めた。
製および各測定は次の方法で行った。 (供試体の成形)JIS−R 5201 の方法に準じて三連
型枠を用い40mm×40mm×160mm の供試体を3個成形し、
1日室温で硬化させた後、水中に6日間放置して引上げ
た。 (コークス粉の調製)振動ミルによって粉砕したコーク
スを標準ふるいによってふるい分けを行い、粒子径のそ
ろった微粉コークスを調製した。 (電気抵抗の測定)三菱油化(株)製電気抵抗測定装置
Loresta IP MCD-T250を使用し、4端子4探針方式で5
回測定を行い、その平均値を求めた。なお、実施例1〜
13と比較1〜6とにおいては三菱油化(株)製プローブ
ASを使用し、実施例14〜20と比較例7〜18とにおいて
は三菱油化(株)製プローブFSを使用した。 (圧縮強度の測定)JIS−A 1114 に準じて6回の圧
縮強度試験を行い、その平均値を求めた。 (曲げ強度の測定)JIS−A 1106 に準じて3回の曲
げ強度試験を行い、その平均値を求めた。 (引張強度の測定)JIS−A 1113 に準じて3回の引
張強度試験を行い、その平均値を求めた。
【0014】実施例1〜3 粒子径が 150〜 500μmの微粉コークスと粒子径が45〜
150μmの微粉コークスを使用し、それぞれを麻生セメ
ント(株)製ポルトランドセメント1000重量部に対して
様々な割合で混合し、水 500重量部、AE減水剤2重量
部を加え、混練した後、供試体を成形し、供試体の成形
7日後の電気抵抗を測定した。各供試体における微粉コ
ークスの配合量と測定結果を表1にまとめて示す。
150μmの微粉コークスを使用し、それぞれを麻生セメ
ント(株)製ポルトランドセメント1000重量部に対して
様々な割合で混合し、水 500重量部、AE減水剤2重量
部を加え、混練した後、供試体を成形し、供試体の成形
7日後の電気抵抗を測定した。各供試体における微粉コ
ークスの配合量と測定結果を表1にまとめて示す。
【0015】
【表1】
【0016】実施例4〜6 粒子径が 150〜 500μmの微粉コークスと粒子径が45〜
150μmの微粉コークスを使用し、それぞれを日本セメ
ント(株)製アルミナセメント1000重量部に対して様々
な割合で混合し、水 500重量部、AE減水剤2重量部を
加え、混練した後、供試体を成形し、成形7日後の電気
抵抗を測定した。各供試体における微粉コークスの配合
量と測定結果を表2にまとめて示す。
150μmの微粉コークスを使用し、それぞれを日本セメ
ント(株)製アルミナセメント1000重量部に対して様々
な割合で混合し、水 500重量部、AE減水剤2重量部を
加え、混練した後、供試体を成形し、成形7日後の電気
抵抗を測定した。各供試体における微粉コークスの配合
量と測定結果を表2にまとめて示す。
【0017】
【表2】
【0018】実施例7〜11、比較例1,2 様々な粒子径の微粉コークスを使用し、それぞれを麻生
セメント(株)製ポルトランドセメント1000重量部に対
して 300重量部ずつ混合し、水 500重量部、減水剤2重
量部を加え、混練した後、供試体を成形し、成形7日後
の電気抵抗及び圧縮強度を測定した。各供試体に混合し
た微粉コークスの粒子径と測定結果を表3にまとめて示
す。同表に比較例1と2を示すが、粒子径が大きいと電
気抵抗及び圧縮強度がどちらも悪くなり、また粒子径が
小さすぎると電気抵抗は小さくなるが圧縮強度が低下し
ている。
セメント(株)製ポルトランドセメント1000重量部に対
して 300重量部ずつ混合し、水 500重量部、減水剤2重
量部を加え、混練した後、供試体を成形し、成形7日後
の電気抵抗及び圧縮強度を測定した。各供試体に混合し
た微粉コークスの粒子径と測定結果を表3にまとめて示
す。同表に比較例1と2を示すが、粒子径が大きいと電
気抵抗及び圧縮強度がどちらも悪くなり、また粒子径が
小さすぎると電気抵抗は小さくなるが圧縮強度が低下し
ている。
【0019】
【表3】
【0020】実施例12〜14 粒子径45〜 150μmの微粉コークスを、様々な混合割合
で麻生セメント(株)製ポルトランドセメント1000重量
部に混合し、水 500重量部を加え、混練した後、供試体
を成形し、成形7日後の電気抵抗、圧縮強度及び密度を
測定した。各供試体における微粉コークスの配合量と測
定結果を表4にまとめて示す。実施例11〜13はどれも後
出比較例3に示すセメントペーストのみの圧縮強度より
も大きい値が得られているので、充分実用可能であるこ
とが解る。
で麻生セメント(株)製ポルトランドセメント1000重量
部に混合し、水 500重量部を加え、混練した後、供試体
を成形し、成形7日後の電気抵抗、圧縮強度及び密度を
測定した。各供試体における微粉コークスの配合量と測
定結果を表4にまとめて示す。実施例11〜13はどれも後
出比較例3に示すセメントペーストのみの圧縮強度より
も大きい値が得られているので、充分実用可能であるこ
とが解る。
【0021】
【表4】
【0022】比較例3〜6 麻生セメント(株)製ポルトランドセメント1000重量部
に水 500重量部を加えて成形した供試体、同セメント10
00重量部に対して市販のカーボンブラック 100重量部を
混合して水 500重量部を加えて、混練した後、成形した
供試体、同セメント1000重量部に対して粒子径45〜 150
μmの微粉コークスと市販の鱗片状グラファイトとの
9:1の混合物 300重量部を混合して水 500重量部を加
えて、混練した後、成形した供試体及び同セメント1000
重量部に対して同微粉コークスと市販のカーボンブラッ
クとの9:1の混合物 300重量部を混合して水 500重量
部を加えて、混練した後、成形した供試体について、成
形7日後の電気抵抗、圧縮強度及び密度を測定した。測
定結果を表5にまとめて示す。カーボンブラックを混合
したもの(比較例4)や微粉コークスに他の炭素材粉末
を混合したもの(比較例5、6)は、電気抵抗の面では
優れているが、圧縮強度がかなり低下している。
に水 500重量部を加えて成形した供試体、同セメント10
00重量部に対して市販のカーボンブラック 100重量部を
混合して水 500重量部を加えて、混練した後、成形した
供試体、同セメント1000重量部に対して粒子径45〜 150
μmの微粉コークスと市販の鱗片状グラファイトとの
9:1の混合物 300重量部を混合して水 500重量部を加
えて、混練した後、成形した供試体及び同セメント1000
重量部に対して同微粉コークスと市販のカーボンブラッ
クとの9:1の混合物 300重量部を混合して水 500重量
部を加えて、混練した後、成形した供試体について、成
形7日後の電気抵抗、圧縮強度及び密度を測定した。測
定結果を表5にまとめて示す。カーボンブラックを混合
したもの(比較例4)や微粉コークスに他の炭素材粉末
を混合したもの(比較例5、6)は、電気抵抗の面では
優れているが、圧縮強度がかなり低下している。
【0023】
【表5】
【0024】実施例15〜21、比較例7,8 粒子径45〜 500μmの微粉コークスを麻生セメント
(株)製ポルトランドセメント1000重量部に対して様々
な割合で混合し、水 500重量部、AE減水剤2重量部を
加え、微粉コークス量が 300重量部以下のものは約15分
間混練し、微粉コークス量が 400重量部以上のものは約
40分間混練した後、供試体を成形し、成形7日後の圧縮
強度、曲げ強度、引張強度、密度及び電気抵抗を測定し
た。各供試体における微粉コークスの配合量と測定結果
を表6にまとめて示す。なお、同表に比較例7と8を示
す。同表より微粉コークスの配合量が増加するに伴い電
気抵抗は小さくなるが、微粉コークスが 700重量部より
多くなると圧縮強度が急激に低下することがわかる。
(株)製ポルトランドセメント1000重量部に対して様々
な割合で混合し、水 500重量部、AE減水剤2重量部を
加え、微粉コークス量が 300重量部以下のものは約15分
間混練し、微粉コークス量が 400重量部以上のものは約
40分間混練した後、供試体を成形し、成形7日後の圧縮
強度、曲げ強度、引張強度、密度及び電気抵抗を測定し
た。各供試体における微粉コークスの配合量と測定結果
を表6にまとめて示す。なお、同表に比較例7と8を示
す。同表より微粉コークスの配合量が増加するに伴い電
気抵抗は小さくなるが、微粉コークスが 700重量部より
多くなると圧縮強度が急激に低下することがわかる。
【0025】
【表6】
【0026】比較例9〜11 麻生セメント(株)製ポルトランドセメント1000重量部
に対して鱗片状グラファイトを様々な割合で混合し、水
500重量部、AE減水剤2重量部を加え、約40分間混練
した後、供試体を成形し、成形7日後の圧縮強度、曲げ
強度、引張強度、密度及び電気抵抗を測定した。各供試
体における鱗片状グラファイトの配合量と測定結果を表
7にまとめて示す。実施例15〜21と比較すると圧縮強度
が非常に悪いことがわかる。
に対して鱗片状グラファイトを様々な割合で混合し、水
500重量部、AE減水剤2重量部を加え、約40分間混練
した後、供試体を成形し、成形7日後の圧縮強度、曲げ
強度、引張強度、密度及び電気抵抗を測定した。各供試
体における鱗片状グラファイトの配合量と測定結果を表
7にまとめて示す。実施例15〜21と比較すると圧縮強度
が非常に悪いことがわかる。
【0027】
【表7】
【0028】比較例12〜14 麻生セメント(株)製ポルトランドセメント1000重量部
に対してカーボンブラックを様々な割合で混合し、水 5
00重量部、AE減水剤2重量部を加え、約40分間混練し
た後、供試体を成形し、成形7日後の圧縮強度、曲げ強
度、引張強度、密度及び電気抵抗を測定した。各供試体
におけるカーボンブラックの配合量と測定結果を表8に
まとめて示す。電気抵抗はかなり小さくなるが、実施例
15〜21と比較すると曲げ強度が非常に悪く、圧縮強度は
50重量部まではあまり低下していないが、カーボンブラ
ック量がふえると極端に低下する(比較例4参照)。
に対してカーボンブラックを様々な割合で混合し、水 5
00重量部、AE減水剤2重量部を加え、約40分間混練し
た後、供試体を成形し、成形7日後の圧縮強度、曲げ強
度、引張強度、密度及び電気抵抗を測定した。各供試体
におけるカーボンブラックの配合量と測定結果を表8に
まとめて示す。電気抵抗はかなり小さくなるが、実施例
15〜21と比較すると曲げ強度が非常に悪く、圧縮強度は
50重量部まではあまり低下していないが、カーボンブラ
ック量がふえると極端に低下する(比較例4参照)。
【0029】
【表8】
【0030】比較例15〜18 麻生セメント(株)製ポルトランドセメント1000重量部
に対して炭素繊維を様々な割合で混合し、水 500重量
部、AE減水剤2重量部を加え、約40分間混練した後、
供試体を成形し、成形7日後の圧縮強度、曲げ強度、引
張強度、密度及び電気抵抗を測定した。各供試体におけ
る炭素繊維の配合量と測定結果を表9にまとめて示す。
炭素繊維の配合量が小ない場合には強度が強いが、配合
量が多くなると電気抵抗は小さくなるが強度がかなり低
下する。なお、セメントとの混合、成形は微粉コークス
の場合よりも難しかった。
に対して炭素繊維を様々な割合で混合し、水 500重量
部、AE減水剤2重量部を加え、約40分間混練した後、
供試体を成形し、成形7日後の圧縮強度、曲げ強度、引
張強度、密度及び電気抵抗を測定した。各供試体におけ
る炭素繊維の配合量と測定結果を表9にまとめて示す。
炭素繊維の配合量が小ない場合には強度が強いが、配合
量が多くなると電気抵抗は小さくなるが強度がかなり低
下する。なお、セメントとの混合、成形は微粉コークス
の場合よりも難しかった。
【0031】
【表9】
【0032】
【発明の効果】本発明に係る帯電防止用セメントは、前
記実施例にも示している通り、静電気除去に好適な電気
抵抗値をもつ成形体が形成できるので帯電防止機能が要
求されるクリーンルームやコンピュータールーム等の壁
材・床材の材料として最適であるとともに、セメントの
みの成形体と同等或いはそれ以上の強度をもつ軽量性に
優れた成形体が形成できるので一般建築用としても好適
なものであり、また、施工性にも優れている。しかも、
コスト的には安価であるので微粉コークスの新規用途開
発がはかれる。従って、本発明の産業利用性は非常に大
きいといえる。
記実施例にも示している通り、静電気除去に好適な電気
抵抗値をもつ成形体が形成できるので帯電防止機能が要
求されるクリーンルームやコンピュータールーム等の壁
材・床材の材料として最適であるとともに、セメントの
みの成形体と同等或いはそれ以上の強度をもつ軽量性に
優れた成形体が形成できるので一般建築用としても好適
なものであり、また、施工性にも優れている。しかも、
コスト的には安価であるので微粉コークスの新規用途開
発がはかれる。従って、本発明の産業利用性は非常に大
きいといえる。
Claims (2)
- 【請求項1】 セメント1000重量部に対して微粉コーク
ス 100〜 700重量部を配合したことを特徴とする帯電防
止用セメント組成物。 - 【請求項2】 微粉コークスの平均粒子径が45μmを越
え1000μm未満である請求項1記載の帯電防止用セメン
ト組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14690693A JPH06128008A (ja) | 1992-09-03 | 1993-05-25 | 帯電防止用セメント組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26316692 | 1992-09-03 | ||
JP4-263166 | 1992-09-03 | ||
JP14690693A JPH06128008A (ja) | 1992-09-03 | 1993-05-25 | 帯電防止用セメント組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06128008A true JPH06128008A (ja) | 1994-05-10 |
Family
ID=26477602
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14690693A Pending JPH06128008A (ja) | 1992-09-03 | 1993-05-25 | 帯電防止用セメント組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06128008A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005077825A1 (ja) * | 2004-02-12 | 2005-08-25 | Mitsubishi Corporation | アモルファスカーボン粒子およびこれを用いた複合材料 |
JP2006008456A (ja) * | 2004-06-28 | 2006-01-12 | Kao Corp | コンクリート用水硬性組成物 |
-
1993
- 1993-05-25 JP JP14690693A patent/JPH06128008A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005077825A1 (ja) * | 2004-02-12 | 2005-08-25 | Mitsubishi Corporation | アモルファスカーボン粒子およびこれを用いた複合材料 |
JP2006008456A (ja) * | 2004-06-28 | 2006-01-12 | Kao Corp | コンクリート用水硬性組成物 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19990518 |