JP2755675B2 - 運転者制限装置とその方法 - Google Patents

運転者制限装置とその方法

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JP2755675B2 JP10053089A JP10053089A JP2755675B2 JP 2755675 B2 JP2755675 B2 JP 2755675B2 JP 10053089 A JP10053089 A JP 10053089A JP 10053089 A JP10053089 A JP 10053089A JP 2755675 B2 JP2755675 B2 JP 2755675B2
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【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は、例えば集積回路が内蔵された電子免許証
を使用することにより、車輌を運転することができる者
を制限することができる運転者制限装置とその方法に関
する。
(従来の技術) 周知のように、自動車等の車輌は、その車輌の所有者
でなくとも、その車輌のキーを使用すれば、誰でもが運
転することができ、便利なものである。
しかし、その反面、近時、車輌の盗難が増加し、且
つ、盗難車が犯罪に利用されることもある。
そこで、車輌の盗難を防止するために、車輌の所有者
以外の車が車輌を運転することができないようにするこ
とが望まれている。
(発明が解決しようとする課題) この発明は、現在、車輌の所有者以外の者でも車輌を
運転することができるという課題を解決するものであ
り、その目的とするところは、車輌の所有者および所有
者によって許可された者以外は車輌を運転することがで
きない運転者制限装置とその方法を提供しようとするも
のである。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) この発明の運転者制限装置は、車輌に設けられ、ICカ
ードからの情報の読み取り及び情報の供給を行うカード
リーダと、前記車輌に設けられ、暗証番号を入力する第
1の入力手段と、前記カードリーダにより読み取られた
前記車輌の所有者のICカードに記憶されている暗証番号
と前記第1の入力手段から利用者にて入力された暗証番
号とを照合することで前記利用者が車輌の所有者本人で
あるか否かを判別する第1の判別手段と、この第1の判
別手段によって利用者が車輌の所有者本人であると判別
された場合、この所有者によって車輌の貸与の指示が可
能な指示手段と、この指示手段によって車輌の貸与を指
示した状態において、貸与者に対する運転許可情報を入
力する第2の入力手段と、この第2の入力手段によって
入力された情報を記憶する記憶手段と、前記カードリー
ダにより読み取られた利用者のICカードに記憶されてい
る暗証番号と前記第1の入力手段から利用者にて入力さ
れた暗証番号とを照合することで利用者本人であるか否
かを判別する第2の判別手段と、この第2の判別手段に
よって利用者本人であると判別された場合に前記記憶手
段に記憶されている運転可能情報と前記利用者のICカー
ドに記憶されている運転可能情報とを比較して利用者が
貸与者であるかどうかを判別する第3の判別手段と、こ
の第3の判別手段によって利用者が貸与者であると判別
された場合に車輌の運転を可能とする制御手段とを具備
している。
この発明の運転者制限方法は、車輌にはICカードから
の情報の読み取り及び情報の供給を行うカードリーダ及
び利用者により情報が入力操作される操作部とを設け、
識別情報を記憶する記憶部とこの記憶部に記憶されてい
る情報と外部から入力された情報との照合を行う制御部
とを有するICカードを用いて車輌の運転者を制限する運
転者制限方法において、前記操作部により入力された情
報を前記カードリーダを介して前記ICカードに供給して
車輌の所有者のICカードの記憶部に記憶されている情報
と照合することにより、利用者が車輌の所有者であるか
否かを判別し、利用者が車輌の所有者であると判別され
た場合、前記操作部によりこの所有者が車輌の貸与の指
示及び貸与者に対する運転許可情報の入力を許容し、前
記操作部により入力された車輌の貸与者に対する運転許
可情報を記憶部に記憶しておき、その後、車輌の所有者
のICカードとは異なる利用者のICカードが前記カードリ
ーダに装着された場合、前記操作部により入力された情
報を前記カードリーダを介して利用者のICカードに対し
て供給し前記ICカードの記憶部に記憶されている情報と
照合することにより利用者が本人であるか否かを判別
し、利用者本人であると判別された場合に前記記憶部に
記憶されている運転許可情報と前記利用者のICカードに
記憶されている運転許可情報とを比較して利用者が貸与
者であるかどうかを判別し、利用者が車輌の貸与者であ
ると判別された場合、車輌の運転を可能としている。
(作用) すなわち、この発明は、車輌の所有者を確認した状態
において、その所有者の許可のもとに、貸与者に対する
運転許可情報を入力して記憶手段に記憶し、この記憶手
段に記憶されている運転許可情報と貸与者が入力した運
転許可情報とが一致した場合、貸与者による車輌の運転
を可能としている。
(実施例) 以下、この発明の一実施例について図面を参照して説
明する。
第1図に示す運転者制限装置10は、図示せぬ自動車等
の車輌の内部に設けられる。
運転者制限装置10において、制御部11は、例えばマイ
クロコンピュータによって構成されている。この制御部
11には、読取り部12、キーボード13、記憶部14、キーロ
ック部15、エンジン制御部16、警報出力部17、表示部18
が接続されている。
前記読取り部12は、例えば周知のイグニッションキー
の部分に、イグニッションキーに代えて取り付けられ
る。この読取り部12は、例えば周知のICカード読取装置
であり、この読取り部12によって周知のICカードによっ
て構成された電子免許証20に記憶されている情報が読取
られる。この読取り部12には、図示せぬICカードのロー
ディング/アンローディング機構が設けられており、読
取り部12に挿入された電子免許証20は、自動的に読取り
部12内に収容され、情報の読取り処理が終了した場合
は、自動的に読取り部12から排出されるようになってい
る。
前記電子免許証20は、制御部21、この制御部21に接続
された前記コネクタ22、および記憶部23等によって構成
されている。記憶部23には、例えば免許証番号、普通免
許あるいは大型免許等の免許の種類、所有者の暗証番号
等が予め記憶されている。
第2図は電子免許証20を示すものである。この電子免
許証20の表面には、同図(a)に示す如く、通常の免許
証と同様に免許情報20aおよび所有者の顔写真20が表示
され、裏面には同図(b)に示す如く、前記コネクタ22
が設けられている。
一方、前記キーボード13は、例えば前記読取り部12の
近傍に配設され、暗証番号や各種指令等を入力するもの
である。
記憶部14は、例えばRAMによって構成されている。こ
の記憶部14には、例えば車輌の所有者の電子免許証に記
憶されている免許証番号、暗証番号、この車輌が普通車
であるか、大型車であるか等を示す車輌の区分等が予め
記憶されるとともに、この車輌を運転した者の免許証番
号、暗証番号が運転履歴として記憶される。
キーロック部15は、制御部11の制御に応じて例えば車
輌のハンドルをロックしたり、ロックを解除するもので
ある。
エンジン制御部16は、制御部11の制御に応じて例えば
車輌のエンジンを起動したり、停止するものである。
警報出力部17は、例えば免許証の情報が正当でない場
合、警報音を出力するものである。
表示部18は、前記キーボード13から入力された情報
や、制御部11から出力される各種メッセージ、および前
記記憶部14に記憶されている運転履歴等を表示するもの
である。
上記構成において、電子免許証20を使用して車輌を運
転する場合について、第3図を参照して説明する。
制御部11は、通常、読取り部12に挿入された電子免許
証の情報を読取り、所有者か否かを判別する判別モード
に設定されている。
この状態において、電子免許証20を読取り部12に挿入
し(ST1)、キーボード13から所有者の暗証番号を入力
すると、この入力された暗証番号は、制御部11、読取り
部12を介して電子免許証20の制御部21に供給され、この
制御部11において、記憶部23に記憶されている暗証番号
と照合される(ST2,3)。この照合の結果、暗証番号が
一致した場合は、車輌を貸与するか否かが判別される
(ST4)。
ここで、貸与しない旨の指令をキーボード13から入力
すると、読取り部12によって電子免許証20の記憶部23に
記憶されている免許証の情報が読取られ、この読み取ら
れた免許証の情報と記憶部14に記憶されている情報とが
照合される(ST5,6)。この結果、これらの情報が一致
している場合は、電子免許証が読み取り部12から排出さ
れ(ST7)、この後、キーロック部15によりハンドルロ
ックが解除されるとともに、エンジン制御部16によって
エンジンが起動されて、車輌の運転が可能とされる(ST
8)。
一方、前記ステップST4において、車輌の貸与を指示
する指令をキーボード13から入力すると、電子免許証に
よる貸与運転か否かが判別される(ST9)。ここで、キ
ーボード13から電子免許証による貸与運転を指示する指
令を入力し、この後、例えば貸与を受ける者の免許証の
番号や、電子免許証の暗証番号等からなる運転許可情報
をキーボード13から入力すると、この運転許可情報が記
憶部14に記憶され(ST10)、所有者の電子免許証が読取
り部12から排出される(ST11)。
このようにして、貸与者に対する電子免許証による運
転許可情報を設定した状態において、読取り部12に貸与
者の電子免許証を挿入し(ST12)、貸与者がキーボード
13から暗証番号を入力すると、この暗証番号が電子免許
証の記憶部23に記憶されている暗証番号と照合される
(ST13,14)。この結果、これらが一致した場合、読取
り部12によって貸与者の電子免許証から免許証の情報が
読取られ、記憶部14に記憶されている免許証の情報と照
合される(ST15,16)。この結果、これらが一致した場
合は、貸与者の電子免許証が読取り部12から排出された
後(ST17)、前述したように、ハンドルロックが解除さ
れて、エンジンが起動され(ST8)、車輌の運転が可能
とされる。
また、前記ステップST9において、電子免許証以外に
よる貸与運転を指示する指令をキーボード13から入力
し、例えば貸与者の指名、暗証番号、貸与期間、会社名
等からなる運転許可情報をキーボード13から入力する
と、これらの情報が記憶部14に記憶された後(ST18)、
読取り部12から所有者の電子免許証が排出される(ST1
9)。
このようにして、貸与者に対する電子免許証以外の情
報による運転許可情報を設定した状態において、貸与者
によってキーボード13から前記運転許可情報を入力する
と(ST20)、この入力した運転許可情報が記憶部14に記
憶されている運転許可情報と照合される(ST21、22)。
この結果、これらが一致した場合、前述したように、ハ
ンドルロックが解除されて、エンジンが起動され(ST
8)、車輌の運転が可能とされる。
尚、前記暗証番号や免許証の照合結果が不一致であっ
た場合、警報出力部17が起動され、この警報出力部17か
ら警報信号が出力される。
また、読取り部12から電子免許証を排出する場合、警
報出力部17を駆動して警報を発し、電子免許証の抜き取
りを促すようにしてもよい。
上記実施例によれば、暗証番号および免許証の情報等
を照合し、これらが一致した場合、ハンドルロックを解
除するとともに、エンジンを起動して運転可能としてい
る。したがって、暗証番号および免許証の情報等が一致
しない場合、その車輌を運転することができないため、
車輌の盗難を防止することができる。
また、車輌の所有者の許可のもとで、貸与者に対する
運転許可情報を設定し、貸与者がこの運転許可情報を入
力することにより、貸与者による車輌の運転を可能とし
ている。したがって、所有者が許可した者もその車輌を
運転することができるため、車輌を有効に利用すること
ができるものである。
さらに、車輌を貸与する場合、電子免許証の情報に従
った運転許可情報による貸与運転、あるいは電子免許証
以外の運転許可情報による貸与運転のいずれかを選択す
ることができるため、種々の態様に応じて使い分けるこ
とができ便利なものである。
また、エンジンを起動する場合、読取り部12から電子
免許証20が排出されるようになっている。したがって、
免許証の取り忘れを防止することができる。
尚、この発明は上記実施例に限定されるものではな
く、この発明の要旨を変えない範囲において種々変形実
施可能なことは勿論である。
[発明の効果] 以上、詳述したようにこの発明によれば、車輌の所有
者の許可のもとに、貸与者に対する運転許可情報を入力
して記憶手段に記憶し、この記憶手段に記憶されている
運転許可情報と貸与者が入力した運転許可情報とが一致
した場合、貸与者による車輌の運転を可能としているた
め、車輌の所有者および所有者によって許可を受けた者
以外は、その車輌を運転することができない運転者制限
装置とその方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示す構成図、第2図は電
子免許証の構成を示すものであり、同図(a)は上面
図、同図(b)は下面図、第3図は第1図の動作を説明
するために示す図である。 10……運転者制限装置、11……制御部、12……読取り
部、13……キーボード、14……記憶部、16……エンジン
制御部、20……電子免許証。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輌に設けられ、ICカードからの情報の読
    み取り及び情報の供給を行うカードリーダと、 前記車輌に設けられ、暗証番号を入力する第1の入力手
    段と、 前記カードリーダにより読み取られた前記車輌の所有者
    のICカードに記憶されている暗証番号と前記第1の入力
    手段から利用者にて入力された暗証番号とを照合するこ
    とで前記利用者が車輌の所有者本人であるか否かを判別
    する第1の判別手段と、 この第1の判別手段によって利用者が車輌の所有者本人
    であると判別された場合、この所有者によって車輌の貸
    与をの指示が可能な指示手段と、 この指示手段によって車輌の貸与指示した状態におい
    て、貸与者に対する運転許可情報を入力する第2の入力
    手段と、 この第2の入力手段によって入力された情報を記憶する
    記憶手段と、 前記カードリーダにより読み取られた利用者のICカード
    に記憶されている暗証番号と前記第1の入力手段から利
    用者にて入力された暗証番号とを照合することで利用者
    本人であるか否かを判別する第2の判別手段と、 この第2の判別手段によって利用者本人であると判別さ
    れた場合に前記記憶手段に記憶されている運転可能情報
    と前記利用者のICカードに記憶されている運転可能情報
    とを比較して利用者が貸与者であるかどうかを判別する
    第3の判別手段と、 この第3の判別手段によって利用者が貸与者であると判
    別された場合に車輌の運転を可能とする制御手段と を具備したことを特徴とする運転者制限装置。
  2. 【請求項2】車輌にはICカードからの情報の読み取り及
    び情報の供給を行うカードリーダ及び利用者により情報
    が入力操作される操作部とを設け、識別情報を記憶する
    記憶部とこの記憶部に記憶されている情報と外部から入
    力された情報との照合を行う制御部とを有するICカード
    を用いて車輌の運転者を制限する運転者制限方法におい
    て、 前記操作部により入力された情報を前記カードリーダを
    介して前記ICカードに供給して車輌の所有者のICカード
    の記憶部に記憶されている情報と照合することにより、
    利用者が車輌の所有者であるか否かを判別し、 利用者が車輌の所有者であると判別された場合、前記操
    作部によりこの所有者が車輌の貸与の指示及び貸与者に
    対する運転許可情報の入力を許容し、 前記操作部により入力された車輌の貸与者に対する運転
    許可情報を記憶部に記憶しておき、 その後、車輌の所有者のICカードとは異なる利用者のIC
    カードが前記カードリーダに装着された場合、前記操作
    部により入力された情報を前記カードリーダを介して利
    用者のICカードに対して供給し前記ICカードの記憶部に
    記憶されている情報と照合することにより利用者が本人
    であるか否かを判別し、 利用者本人であると判別された場合に前記記憶部に記憶
    されている運転許可情報と前記利用者のICカードに記憶
    されている運転許可情報とを比較して利用者が貸与者で
    あるかどうかを判別し、利用者が車輌の貸与者であると
    判別された場合、車輌の運転を可能とすることを特徴と
    する運転者制限方法。
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KR1019900005609A KR950001816B1 (ko) 1989-04-20 1990-04-20 운전자 제한장치
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