JP2754611B2 - 固形塩素剤の顆粒の製造方法 - Google Patents

固形塩素剤の顆粒の製造方法

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JP2754611B2 JP63283458A JP28345888A JP2754611B2 JP 2754611 B2 JP2754611 B2 JP 2754611B2 JP 63283458 A JP63283458 A JP 63283458A JP 28345888 A JP28345888 A JP 28345888A JP 2754611 B2 JP2754611 B2 JP 2754611B2
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政志 中村
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は粒立ちが少なく、輸送時、転送時の粉化の小
さい固形塩素剤の顆粒の製造方法に関する。
更に詳しくは、固形塩素剤の乾式のローラーコンパク
ターを用いて、圧縮して板状成形物を得、これを粉砕、
分級して顆粒を得る方法において、板状成形物の厚さを
特定化し上記の性質を持つ顆粒を得る方法に関する。
固形塩素剤は漂白、殺菌剤、清浄剤等として広く利用
されている。
〔従来技術〕
従来より、固形塩素剤の顆粒の製造方法は、通常は、
乾式の圧縮造粒機、なかでもローラーコンパクターを用
いて、圧縮し、板状成形物を得、これを粉砕、分級して
顆粒を得る方法が行われている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述の板状成形物を得これを粉砕、分級して顆粒を得
る方法では、顆粒の収量を向上させる為に、板状成形物
の厚さを、1.5mm以下にしている。
その為に、市販の固形塩素剤の顆粒の大きさは通常0.
3〜1.5mmの大きさである。
この顆粒は、硬いものの意外にも輸送中に粉化して、
使用時に粉立ちし、目、鼻を刺激したり、飛散による周
囲の材質の腐食や環境汚染にも影響しやすい。固形塩素
剤は水分や熱に対して不安定であり、保存時に塩素ガス
等を放出し、有効成分を失うだけでなく、雰囲気の材質
を劣化する事も多い。このために顆粒を作る際に、通常
は低水分の固形塩素剤の粉末を用いて圧縮造粒せざるを
得ないが、結合性が低くいので、高圧で圧縮し、しかも
高硬度に成形する考えかたが採用されてきた。
しかしながら、低水分の固形塩素剤の粉末を用いて圧
縮造粒する場合、静電気の発生が著しく、それ故いかに
高圧にして高硬度に成形して得た顆粒でも、その表面に
粉が付着しやすく、分級工程においても粉の除去が不充
分であり、やはり使用時に問題を起こしやすい。
本発明者等は、上述の固形塩素剤の顆粒の粉立ちを抑
制するために、帯電防止剤や輸送時の包装方法について
種々検討したが充分な解決方法は見出さなかった。然し
ながら意外にも、固形塩素剤の乾式のローラーコンパク
ターを用いて、圧縮して板状成形物を得、これを粉砕、
分級して顆粒を得る方法において、板状成形物の厚さを
従来通常行われている0.3〜1.5mmより厚くして、通常の
顆粒の径より大きい顆粒を製造すると粉立ちが少ないこ
とを見出し本発明を完成した。
本発明の目的は、粉立ちの少なく、輸送時、転送時の
粉化の小さい固形塩素剤の顆粒の製造方法にの提供にあ
る。
〔課題を解決する手段〕
即ち、本発明は固形塩素剤を乾式のローラーコンパク
ターを用いて、圧縮して板状成形物を得、、これを粉
砕、分級して顆粒を得る方法において、固形塩素剤が水
分含量が2.5%以下のトリクロロイソシアヌル酸、水分
含量が15%以下のジクロロイソシアヌル酸ナトリウム及
び水分含量が7%以下のジクロロイソシアヌル酸カリウ
ムであり、板状成形物の厚さを1.6〜5mmとし、粒径が1.
6〜5mmの顆粒を得ることを特徴とする固形塩素剤の顆粒
の製造方法に関する。
本発明のローラーコンパクターを用いて、厚さ1.6〜5
mmの板状成形物を得、粒径が1.6〜5mmの顆粒を得る方法
において、ローラーコンパクターに供給する原料として
は、次の(イ)〜(ハ)のものが好ましい。
(イ)固形塩素剤の原料粉末中の水分量がトリクロロイ
ソシアヌル酸では0.5〜2.5%、ジクロロイソシアヌル酸
ナトリウムでは5〜15%、ジクロロイソシアヌル酸カリ
ウムでは3〜7%の範囲のものを用いる。
固形塩素剤の原料粉末中の水分の含有率が上記より高
い場合は不安定で、塩素系ガスを発生し、分解を受け易
い。特に造粒時の摩擦熱等で品温が上がり、一層塩素系
ガスを発生し易いという問題があるので、出来るだけ低
水分の原料粉末を用いる事が好ましいが、上記水分含量
より少ない低水分の場合は結合性が乏しく、厚みが大き
い板状成形物を得にくい。この低水分含量の場合は以下
の(ロ)〜(ニ)の方法で厚さが1.6〜5mm板状成形物を
得、1.6〜5mmの粒径の顆粒を得ることが出来る。
(ロ)固形塩素剤の粉末を用いてローラコンパクターよ
り圧縮造粒、粉砕、分級によって得た顆粒を、再度ロー
ラコンパクターにより圧縮造粒、粉砕、分級によって顆
粒を得る。
(ハ)固形塩素剤の粉末に結合剤として、メチルセルロ
ース、エチルセルロース、結晶セルロース、カルボキシ
メチルセルロース及びその塩、アルギン酸及びその塩、
ヒドロキシアルキルセルロース及びその塩等を用いるこ
とによる。その添加量は0.2〜10重量%、好ましくは0.3
〜3重量%配合してローラコンパクターより圧縮造粒、
粉砕、分級によって顆粒を得る。
(ニ)更に、ローラコンパクターのロールが平滑でなく
溝付、例えば回転方向に垂直の横溝があるものを用い
る。
このようにして得た本発明の顆粒は、粉立ち、粉付も
少なく、輸送時の粉化(摩損度)も小さい特徴がある。
本発明においてロールコンパクターで得る板状成形物
の厚さは1.6〜5mmであるが、好ましくは1.8〜3.5mmであ
る。板状成形物の厚さが1.6mm以下であっても、これを
粉砕、分級して、1.6〜5mmの粒径の顆粒を得ることが出
来るがこの場合は薄い煎餅状になり、粉化即ち摩損度が
大きくなり易い。
以下に実施例及び比較例を示し本発明を更に詳細に説
明する。
実施例1〜17及び比較例1〜14 表−1の固形塩素剤を使用して、表−2に示す条件で
顆粒を作り評価を行った。その結果も併せて表−2に示
す。尚、表−2の粉末の水分量で表−1より高いもの
は、表−1の粉末にスプレー水を添加し、混練後24時間
放置したものを用いた。
又、使用したロールコンパクター及び分級の際の篩は
以下の記したものを用いた。また、得られた顆粒の評価
方法は以下のとうりである。
〔ロールコンパクター〕 ヌーボ工業社製 O−3−コンパクター WP−300×330型 ロール;溝なし又は横溝つき 油圧;45〜90kg/cm2 圧縮圧;0.8〜1.5t/cm 押込速度;53〜96kg/時間 スクリュー回転数 29rpm 〔分級条件〕 表−2の顆粒径1.92〜3.33mmは以下の標準篩を用いて
分級した。
6メッシュ(3.33mm)パス、9メッシュ(1.92mm)ス
トップ 表−2の顆粒径0.50〜1.65mmは以下の標準篩を用いて
分級した。
10メッシュ(1.65mm)パス、32メッシュ(0.50mm)ス
トップ 〔粉付の評価〕 80メッシュの篩(0.15mm)に試料を100g入れ、2分間
振とうさせ通過品の重量を測定し、その量から粉の付着
量とした。
〔摩耗度〕
細川ミクロン社製 粉体物性測定装置(パウダーテス
ター)を用いて測定した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−104002(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固形塩素剤を乾式のローラーコンパクター
    を用いて、圧縮して板状成形物を得、これを粉砕、分級
    して顆粒を得る方法において、固形塩素剤が水分含量が
    2.5%以下のトリクロロイソシアヌル酸、水分含量が15
    %以下のジクロロイソシアヌル酸ナトリウム及び水分含
    量が7%以下のジクロロイソシアヌル酸カリウムであ
    り、板状成形物の厚さを1.6〜5mmとし、粒径が1.6〜5mm
    の顆粒を得ることを特徴とする固形塩素剤の顆粒の製造
    方法。
  2. 【請求項2】ローラーコンパクターに供給する固形塩素
    剤の水分量が、トリクロロイソシアヌル酸では0.5〜2.5
    %、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムでは5〜15%、
    ジクロロイソシアヌル酸カリウムでは3〜7%の範囲の
    ものを用いる請求項1記載の固形塩素剤の顆粒の製造方
    法。
  3. 【請求項3】ローラーコンパクターに供給する固形塩素
    剤が固形塩素剤の粉末を用いてローラコンパクターによ
    り圧縮造粒後、粉砕によって得た顆粒である請求項1記
    載の固形塩素剤の顆粒の製造方法。
  4. 【請求項4】ローラコンパクターのロールが溝付である
    請求項1記載の固形塩素剤の顆粒の製造方法。
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JPS58104002A (ja) * 1981-12-16 1983-06-21 Toagosei Chem Ind Co Ltd 次亜塩素酸カルシウムの製造方法

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