JP2753927B2 - 軽合金ホイールの製造方法 - Google Patents

軽合金ホイールの製造方法

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JP2753927B2
JP2753927B2 JP4307347A JP30734792A JP2753927B2 JP 2753927 B2 JP2753927 B2 JP 2753927B2 JP 4307347 A JP4307347 A JP 4307347A JP 30734792 A JP30734792 A JP 30734792A JP 2753927 B2 JP2753927 B2 JP 2753927B2
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mold
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disk
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修二郎 稲谷
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    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21JFORGING; HAMMERING; PRESSING METAL; RIVETING; FORGE FURNACES
    • B21J9/00Forging presses
    • B21J9/02Special design or construction
    • B21J9/025Special design or construction with rolling or wobbling dies
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21KMAKING FORGED OR PRESSED METAL PRODUCTS, e.g. HORSE-SHOES, RIVETS, BOLTS OR WHEELS
    • B21K1/00Making machine elements
    • B21K1/28Making machine elements wheels; discs

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Forging (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニューム合金や
マグネシウム合金等のように、塑性加工性に富む材質か
ら一体に形成された自動車用のホイールの製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来技術及び課題】自動車用のホイールはディスク部
と、この外周に連設されるリム部とからなる。このリム
部は、その前後に外側に突出する環状凸部があることか
ら、鍛造工程だけではホイールの全体を製造できない。
そこで、従来は、特公平3-2574号に開示されるように、
リム部以外の部分を最終形状に仕上げた半製品を予め鍛
造によって製作し、この後、この鍛造後のリム相当部を
ロール成形によって最終形状に仕上げている。
【0003】このように、従来の軽合金ホイールの製造
では、ディスク部を最終形状にまで仕上げるため鍛造工
程とリム部を最終形状に仕上げるためのスピニング加工
工程とが別個に実行される。従って、従来の製造ライン
では、前記鍛造のための装置とスピニング加工のための
装置とを別個に用意する必要がある。また、鍛造工程と
スピニング加工工程との間で半製品をストックする必要
がある。
【0004】従って、上記従来の方法による場合には、
軽合金ホイールの製造に広い場所が必要となる。又、そ
れぞれの工程に別個の金型が必要となる。さらに、少な
くとも2つの工程を経て最終形状に仕上げられるから、
最終形状に仕上げるまでの所要時間が長いという問題が
ある。これらのことから、従来は、軽合金ホイールを安
価に提供できなかった。
【0005】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、『塑性加工可能な被加工素材(10)から、凹
凸外面を具備するディスク部とこれの外周に続くリム部
とを一体に形成する軽合金ホイールの製造方法』におい
て、ディスク部の成形とリム部の成形のための装置が占
有する場所を少なくでき、しかも、使用金型の数を少な
くできるようにすると共に軽合金ホイールの製造に要す
る時間を短縮できるようにすることをその課題とする。
【0006】上記課題を解決するための本発明の技術的
手段は、『被加工素材(10)は円盤状のディスク相当
部(11)の外周に環状に隆起したリム相当部(12)
を具備する構成とし、ディスク部(1)の外面形状に一
致した第1加圧面(31)の外周に外リム成形用の第1
環状成形面(32)を形成した第1金型(3a)と、デ
ィスク部(1)の内面に対接する第2加圧面(33)の
外周に内リム成形用の第2環状成形面(34)を形成し
た第2金型(3b)とを対向させると共に、前記第1・
第2金型(3a)(3b)の境界部外周に成形ローラ
(4)を移動自在に配置し、前記第1・第2金型(3
a)(3b)の少なくとも一方にリム相当部(12)が
外嵌する態様でこれら金型間に被加工素材(10)を介
在させ、同方向に同期回転させた前記第1・第2金型
(3a)(3b)によってディスク相当部(11)を加
圧することによりディスク部(1)を成形すると共に、
前記金型回転状態で成形ローラ(4)をリム相当部(1
2)に加圧することによりリム(2)の少なくともドロ
ップセンターから前リムまでの断面の一部を仕上げるよ
うにした』ことである。
【0007】上記技術的手段によれば、被加工素材(1
0)は、第1・第2金型(3a)(3b)間に介在され
てこれら金型が回転状態のままでディスク相当部(1
1)が加圧されて凹凸外面を具備するディスク部(1)
が鍛造成形される。そして、この鍛造成形と同時に、又
は、この鍛造工程の後に続いて、成形ローラ(4)を所
定の移動経路で内側に加圧すると、第1・第2金型(3
a)(3b)間にディスク部(1)が挟圧されて回転し
ていることから、所謂、リム相当部(12)がリムに仕
上げ成形される。この時、一つの成形ローラ(4)によ
ってリムの全域を加工するようにしてもよく、ドロップ
センターから前リム迄の断面の少なくとも一部を一つの
成形ローラ(4)によって加工し、内リム断面を含めて
他のリム断面をスピニング加工によって仕上げることと
しもよい。
【0008】このように、自動車用ホイールのディスク
部(1) とリム部とが一つの装置によって同時に又は連続
的に成形できることとなる。
【0009】以上のことから、この発明は次の効果を有
する。被加工素材(10)を塑性加工して自動車用ホイ
ールに加工する際、ディスク部(1)とリム部とが同時
又は連続的に仕上げ加工されるから、従来のものに比べ
て生産性が格段に向上し、安価に製作できる。又、ディ
スク部(1)の鍛造成形の加工と、リム部成形加工とが
ワークを取外すことなく、同時に又は連続的に行なえる
から、軽合金ホイールの製造現場が狭くてもよい。
【0010】さらに、鍛造金型とスピニング加工用の金
型が共通化できるから、金型の数が少なくなり、この点
でも生産現場が合理化できる。
【0011】上記の発明において、第1・第2金型(3
a)(3b)によるディスク部(1)の鍛造成形圧力を
軽減できるようにするためには、『第1,第2金型(3
a)(3b)の一方の金型の回転軸線を他方の金型のそ
れに対して僅かに傾斜させると共に前記一方の金型の加
圧面を傘状とし、同方向に同期回転させた前記第1・第
2金型(3a)(3b)によってディスク相当部(1
1)を加圧することによりディスク部(1)を成形する
と共に、前記金型回転状態で被加工素材(10)のリム
相当部(12)における前記一方の金型の傾斜方向と一
致する部分を成形ローラ(4)によって内側に押込みな
がらディスク部(1)の断面形状を仕上げるようにし
た』構成が採用される。
【0012】
【作用・効果】被加工素材(10)が第1・第2金型
(3a)(3b)によって加圧されてディスク部(1)
の部分が鍛造成形されるとき、一方の金型は他方の金型
の軸線に対して僅かに傾斜した姿勢で自転しているか
ら、又、第1・第2金型(3a)(3b)による加圧部
の外側には成形ローラ(4)があることから、このディ
スク部(1)の部分は、所謂スリコギ鍛造によって成形
されることとなる。この鍛造作用によって最終的にはデ
ィスク部(1)の外面が第1加圧面(31)に倣った形
状に、ディスク部(1)の内面は第2加圧面(33)の
母線にならった形状に仕上げられる。
【0013】このときの加圧力は、被加工素材(10)のデ
ィスク相当部(11)のうちの母線と対接する部分を塑性加
工するに要する値となるから、第1・第2金型(3a)(3b)
の軸線方向加圧力を低く設定できる。又、第1・第2金
型(3a)(3b)の軸線方向加圧力と成形ローラ(4) による半
径方向加圧力が同時に作用するから、ディスク部(1)の
凹凸表面が正確に成形される。
【0014】環状成形面(32)は外リムの内周面から外側
面の形状に適合する。傾斜姿勢にある第2金型(3b)の母
線が内リムの内周面及び外側面の形状に適合している場
合には、第1・第2金型(3a)(3b)による加圧時に成形ロ
ーラ(4) を所定の移動経路で内側に加圧することによ
り、リム相当部(12)がリムに仕上げ成形される。非傾斜
姿勢にある第2金型(3b)の成形ローラ(4) 側の母線が内
リムの内周面及び外側面の形状に適合している場合に
は、第2金型(3b)が傾斜姿勢にある状態で内リム部分の
一部を加工した後、この第2金型(3b)を非傾斜姿勢に戻
してから最終的に内リム相当部を最終断面形状に仕上げ
る。
【0015】このように、ディスク部(1) は所謂スリコ
ギ鍛造によって製作できるから、加工の際の加圧力が従
来のものに比べて大幅に低減できる。
【0016】
【実施例】次に、上記した本発明の実施例を図面に従っ
て詳述する。この実施例では、図1に示すように、第1
金型(3a)及び第2金型(3b)を上下に対向させて、第1金
型(3a)は一定の位置で回転駆動される構成とし、この上
方に第2金型(3b)を対向させ、これらの間の側方に直立
姿勢を維持したままで移動可能な成形ローラ(4) を配設
した装置を使用する。
【0017】前記第2金型(3b)は第1金型(3a)の回転中
心線に対して一定の角度θだけ傾斜した姿勢で自転する
ように支持体(5) によって支持されており、この支持体
(5)が第1金型(3a)の軸線と同軸対向方向に加圧される
ようになっている。又、この支持体(5) には、第2金型
(3b)を回転駆動させる駆動装置(51)が取付けられてい
る。
【0018】第1金型(3a)と第2金型(3b)との間には、
被加工素材(10)が介在されるが、この被加工素材(10)
は、円板状のディスク相当部(11)と、この外周に連設さ
れた筒状のリム相当部(12)とからなり、前記ディスク相
当部(11)の厚さは最終形状のディスク部(1) の最大肉厚
部の厚さに一致するか、これよりも厚く設定されてい
る。
【0019】一方、リム相当部(12)の厚さは最終仕上が
り形状のリム(2) の肉厚よりも厚く設定され、軸線方向
の幅は、最終仕上がり形状のそれよりも小さくなってい
る。尚、望ましくは、ディスク相当部(11)の体積は、最
終仕上がり形状のディスク部(1) のそれよりも僅かに大
きく設定され、リム相当部(12)の体積は、最終仕上がり
形状のリム(2) のそれよりも僅かに大きく設定され、第
1金型(3a)の上面は第1加圧面(31)となっており、ディ
スク部(1) の外面の表面形状と同様に成形されている。
ディスク部(1) の外面には図5に示すように網目状の凹
凸模様部が形成されるから、この第1加圧面(31)は前記
凹凸模様部と一致した凹凸表面となっている。又、この
第1加圧面(31)の外周に連続する環状成形面(32)は、ホ
イールのリム(2) の外リム(2a)の内周面及びこれに続く
外側面と適合させた断面形状となっている。
【0020】一方、第2金型(3b)もホイールの内面のデ
ィスク部(1) 及び内リム(2b)に適合する表面形状に形成
されているが、この実施例では、ディスク部(1) の内面
に対接する第2加圧面(33)は傘状端面となっており、こ
の傘状端面の母線の傾斜角度(軸線に直角な面に対する
角度)が前記軸線の傾斜角度θに一致する。従って、こ
の実施例では、第2加圧面(33)の下方の母線(図の左側
の線)は常に第1金型(3a)の回転軸に対して直角(第1
加圧面(31)の回転面に対して平行)となる。
【0021】又、この第2金型(3b)の外周面の第2環状
成形面(34)も全体としてテーパ面となっており、第2金
型(3b)の軸線の傾斜方向の母線の形状及び姿勢は、内リ
ム(2b)の内周面及び外側面の断面形状に一致するように
設定されている。上記第1金型(3a)と第2金型(3b)との
境界部の側方で、第2金型(3b)の傾斜方向の外側には、
自転自在に支持された成形ローラ(4) が配設され、この
成形ローラ(4) は直立姿勢に保たれたままで半径方向内
側に又は第1環状成形面(32)及び第2環状成形面(34)に
沿った方向に移動される。
【0022】尚、この実施例では、リム(2) のドロップ
センターから外リム(2a)までの範囲は、成形ローラ(4)
によって加工されるが、内リム(2b)の環状立上がり部(2
2)及びタイヤビード部(23)の仕上げ加工の為に別の成形
ローラ(40)を使用する構成としている。従って、成形ロ
ーラ(4) の下部外周断面形状は、ドロップセンターから
外リム(2a)までの形状に適合させ、上部外周形状は、テ
ーパ胴部の上端に円弧状部が連続する形態としている。
【0023】上記装置を用いて被加工素材(10)から最終
形状のホイールを製作する方法の実際について図1〜図
4に基いて説明する。この実施例の方法では、第1・第
2金型(3a)(3b)を同期回転させながら、先ず、ディスク
相当部(11)がディスク部(1)に仕上げられ、次いで、リ
ム相当部(12)がリム(2) に仕上げられる。被加工素材(1
0)の断面形状はホイールの最終形状に適合させて予め所
定形状に設定する。
【0024】この被加工素材(10)を先ず第1金型(3a)に
セットし、ついで、第2金型(3b)を第1金型(3a)の軸線
方向に降下させてディスク相当部(11)が第1金型(3a)の
第1加圧面(31)と第2金型(3b)の第2加圧面(33)との間
に挟持された状態とする。同時に成形ローラ(4) を被加
工素材(10)の外側から対接させて、リム(2) のドロップ
センター部に適合する成形ローラ(4) の最大径部(41)を
前記ディスク相当部(11)の外側に一致させる。
【0025】この状態で、図2に示すように、第1金型
(3a)及び第2金型(3b)を同方向に同期回転させて第2金
型(3b)を下方に加圧する。同時に成形ローラ(4) を半径
方向内側に加圧してリム相当部(12)の部分の肉厚を圧下
させる。この状態を継続すると、所謂スリコギ鍛造作用
によってディスク相当部(11)の材料が第1金型(3a)の第
1加圧面(31)の凹凸表面部に充満する。つまり、ディス
ク部(1) の成形が完了する。この時ディスク相当部(11)
の素材が成形ローラ(4)によって外側から加圧されてい
るからディスク部(1) の外周側に逃げることなく、凹凸
表面部に確実に充満する。又、このとき、成形ローラ
(4) の胴部と第2環状成形面(34)との間隙が成形ローラ
(4) と第1環状成形面(32)との間隙より小さくなる位置
に前記成形ローラ(4) を押込むようにすれば、前記効果
が一層向上する。
【0026】尚、このときに同時に成形ローラ(4) を所
定の経路で移動させると、リム相当部(12)の材料の一部
が成形ローラ(4) と第1環状成形面(32)の間及び成形ロ
ーラ(4) と第2環状成形面(34)の間で所定の断面形状に
仕上げられる。この後、図3に示すように、最終形状に
仕上げられたディスク部(1) の肉厚を圧下しない程度に
第1金型(3a)の加圧力を低下させた状態で第1金型(3a)
及び第2金型(3b)を回転させながら、成形ローラ(4) に
よってリム(2) のドロップセンターから前リム(2a)まで
の範囲の断面形状を仕上げる。
【0027】この後、前記成形ローラ(4) とは別の成形
ローラ(40)によって図4に示すように内リム(2b)からド
ロップセンターまでの断面の仕上げ成形を行なう。この
実施例では、ディスク部(1) が最終形状に仕上げられた
後でリム(2) の断面形状を仕上げるための加工を実行す
ることとしたが、リム(2) の成形のための加工の大部分
が前記ディスク部(1) の成形工程と同時に進行するよう
にしてもよい。
【0028】本発明の方法を実施する装置としては、図
6に示すような装置も採用できる。この装置では、門型
フレーム(6) の上辺部材(61)から第1金型(3a)を吊下
げ、この下方の固定ベッド(62)によって第2金型(3b)を
支持した構成としてある。第1金型(3a)は上辺部材(61)
から吊下げられた下方に開放する筒状のホルダ(63)内の
回転ベッド(50)の下面に取付けられる。前記筒状のホル
ダ(63)は、上辺部材(61)の上面に配置した油圧シリンダ
(64)の出力軸に取付けられ、この筒状のホルダ(63)の上
面から突出させた一対のガイドポストが上辺部材(61)を
貫通する。前記回転ベッド(50)は筒状のホルダ(63)によ
って回転自在に保持されるとともに、その胴部外周面に
形成したウオームホイール(52)と筒状のホルダ(63)に内
蔵されるウオーム(53)とからウオームギヤ装置を介して
筒状のホルダ(63)に設けた駆動用モータ(図示せず)の
出力軸(54)と伝動させている。
【0029】従って、第1金型(3a)は、前記駆動用モー
タの回転により回転駆動されると共に、油圧シリンダ(6
4)によって昇降駆動される。第2金型(3b)は、固定ベッ
ド(62)に取付けたホルダ(65)に内蔵される回転ベッド(5
0)の上面に取付けられており、この回転ベッド(50)は、
上記第1金型(3a)の回転駆動装置と同様の装置によって
回転駆動される。
【0030】ホルダ(65)の下面と固定ベッド(62)の上面
とは共に円弧状曲面に形成されて、これら円弧状面相互
が対接する。従って、ホルダ(65)は、この円弧状面に沿
って回動可能となる。尚、前記円弧の中心は、第2金型
(3b)の頂面中央に設定されている。また、図7に示すよ
うに、ホルダ(65)の下面両側に設けた側板(66)(66)には
前記円弧上面と同心の円弧状凹部(67)が設けられ、固定
ベッド(62)の側面に設けた突起(68)と嵌合し、ホルダ(6
5)が固定ベッド(62)に対して抜止め状態に保持される。
【0031】ホルダ(65)の側部には、門型フレーム(6)
の側板下部との間に油圧シリンダ(69)が介装される。こ
の油圧シリンダ(69)の門型フレーム(6) への取付け部は
回動自在とすると共に、その出力軸とホルダ(65)の連結
部も回動自在となっている。又、この油圧シリンダ(69)
の取付け姿勢はその出力軸側が下方に向くように傾斜し
ている。
【0032】従って、図6に示すホルダ(65)の直立姿勢
から、一方の油圧シリンダ(69)の出力軸を進出させて他
方の油圧シリンダ(69)の出力軸を後退させるとホルダ(6
5)が回動され、この回動角度を調節することによりホル
ダ(65)の傾斜姿勢、つまり、第2金型(3b)の傾斜姿勢が
調節できることとなる。又、門型フレーム(6) の一方の
側板には、成形ローラ(4) の支持装置(7) が配設され
る。この支持装置(7) は、これに内蔵された一つの油圧
シリンダによって前記成形ローラ(4) を水平方向に駆動
し、他の一つの油圧シリンダによって昇降駆動する形式
である。
【0033】又、門型フレーム(6) の他方の側板には、
上記支持装置(7) と同様の成形ローラ(40)の支持装置
(8) が配設される。この支持装置も、二つの油圧シリン
ダの動作によって成形ローラ(40)を水平方向と上下方向
に駆動する。上記装置を用いて本発明の方法を実施する
には、予め油圧シリンダ(69)(69)の出力軸の進出度合を
調節して第2金型(3b)の傾斜度合を設定し、この状態で
第2金型(3b)に被加工素材(10)を装着し、その後、油圧
シリンダ(64)を駆動して第1金型(3a)を降下させて第1
加圧面(31)を前記被加工素材(10)のディスク相当部(11)
に対接させる。この後、既述の実施例の場合と同様にし
て各部を加工することとなる。
【0034】尚、この装置では、第2金型(3b)の姿勢が
調節可能であるから、第2金型(3b)を傾斜姿勢にセット
した状態でディスク部(1) の成形をした後、第2金型(3
b)を非傾斜姿勢にセットして、リム(2) の断面形状を仕
上げる方法が採用できる。この方法では、第2金型(3b)
の胴部外周面の形状は、直立姿勢(非傾斜姿勢)にセッ
トした状態において、リム(2) のドロップセンタから内
リム(2b)までの断面形状に一致させる。
【0035】そして、図8のように、第2金型(3b)を傾
斜させた姿勢において、ディスク部(1) とリム断面のド
ロップセンタから外リム(2a)までの範囲を成形した後、
図9のように、第2金型(3b)を直立姿勢にセットして、
ドロップセンタから内リム(2b)の範囲を最終形状に仕上
げる。尚、以上の何れの場合にも、第2金型(3b)の傾斜
角度は、極小さな角度でよい。例えば、0.5度〜5度
程度の範囲に設定される。従って、前記方法において第
2金型(3b)を傾斜姿勢から直立姿勢にセットしたとき、
第2金型(3b)の外周と半完成リムとの間に僅かな間隙が
出来る。この後、成形ロール(40)によって前記半完成リ
ムを第2金型(3b)の外周面に押し付けつつ展延させて成
形すると、ドロップセンタから内リム迄の範囲が第2金
型(3b)の外周面に沿った断面形状に仕上げ成形される。
【0036】尚、この実施例では、成形ローラ(40)を通
常のスピニング加工用ローラとしてあるが、他の形式の
成形ローラを採用することも可能である。又、図10に
示すように、成形ローラ(4) の外周形状をリム(2) のド
ロップセンタの形状に一致させ、第1・第2金型(3a)(3
b)の加圧によってディスク部(1)を成形する際に成形ロ
ーラ(4) を水平方向に押込むだけとしてもよい。この場
合には、この後のリム断面成形工程において、外リム(2
a)と内リム(2b)とを従来と同様のスピニング加工によっ
て成形する方法が採用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の方法において、被加工素材被
加工素材(10)をセットした状態の断面図
【図2】加工開始初期の状態の断面図
【図3】リム(2) の一部の成形とディスク部(1) の部分
の成形が完了した状態の断面図
【図4】リム(2) の成形加工完了時の断面図
【図5】ホイールの粗面の説明図
【図6】本発明の方法を実施するために用いる装置の断
面図
【図7】固定ベッド(62)とホルダ(65)との連結部の断面
【図8】他の方法を実施した場合のディスク部(1) の成
形工程の説明図
【図9】この場合のリム断面成形工程の断面図
【図10】他の成形ローラ(4) を使用する場合のディス
ク部(1) の成形工程の説明図
【符号の説明】
(1) ・・・ディスク部 (31)・・・第1加圧面 (2a)・・・外リム (32)・・・第1環状成形面 (3a)・・・第1金型 (33)・・・第2加圧面 (34)・・・第2環状成形面 (3b)・・・第2金型 (10)・・・被加工素材 (4) ・・・成形ローラ

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塑性加工可能な素材から、凹凸外面を具
    備するディスク部とこれの外周に続くリム部とを一体に
    形成する軽合金ホイールの製造方法において、被加工素
    材(10)は円盤状のディスク相当部(11)の外周に
    環状に隆起したリム相当部(12)を具備する構成と
    し、ディスク部(1)の外面形状に一致した第1加圧面
    (31)の外周に外リム成形用の第1環状成形面(3
    2)を形成した第1金型(3a)と、ディスク部(1)
    の内面に対接する第2加圧面(33)の外周に内リム成
    形用の第2環状成形面(34)を形成した第2金型(3
    b)とを対向させると共に、前記第1・第2金型(3
    a)(3b)の境界部外周に成形ローラ(4)を移動自
    在に配置し、前記第1・第2金型(3a)(3b)の少
    なくとも一方にリム相当部(12)が外嵌する態様でこ
    れら金型間に被加工素材(10)を介在させ、第1,第
    2金型(3a)(3b)の一方の金型の回転軸線を他方
    の金型のそれに対して僅かに傾斜させると共に前記一方
    の金型の加圧面を傘状とし、同方向に同期回転させた前
    記第1・第2金型(3a)(3b)によってディスク相
    当部(11)を加圧することによりディスク部(1)を
    成形すると共に、前記金型回転状態で被加工素材(1
    0)のリム相当部(12)における前記一方の金型の傾
    斜方向と一致する部分を成形ローラ(4)によって内側
    に押込みながらディスク部(1)の断面形状を仕上げる
    ようにした軽合金ホイールの製造方法。
  2. 【請求項2】 成形ローラ(4)の外周面の形状をドロ
    ップセンター部から外リム外周面の形状に適合させた請
    求項1に記載の軽合金ホイールの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記一方の金型の環状成形面の母線が、
    前記一方の金型の非傾斜姿勢において内リム(2b)の
    内周面から外側面までの形状に適合した請求項1に記載
    の軽合金ホイールの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記一方の金型の環状成形面の母線が前
    記一方の金型の傾斜姿勢において内リム(2b)の内周
    面から外側面までの形状に適合した請求項1に記載の軽
    合金ホイールの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記一方の金型の環状成形面の母線が、
    前記一方の金型の非傾斜姿勢において内リム(2b)の
    内周面及び外側面に適合する形状とし、第1・第2金型
    (3a)(3b)によるディスク部(1)の仕上成形完
    了後にこれら金型の回転軸線を同軸上に移動させ、この
    状態で内リム(2b)側を仕上げ成形するようにした請
    求項3に記載の軽合金ホイールの製造方法。
  6. 【請求項6】 リム相当部(12)の一部を成形ローラ
    (4)によってドロップセンターから外リムまでの一部
    に仕上げた後、リム相当部(12)の他の一部をスピニ
    ング加工によって外リム(2a)までの断面に成形する
    ようにした請求項1に記載の軽合金ホイールの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 ディスク部(1)の成形の際、成形ロー
    ラ(4)の胴部と前記一方の金型の環状成形面との間隙
    が成形ローラ(4)と他方の金型の環状成形面との間隙
    より小さくなる位置に前記成形ローラ(4)を押込むよ
    うにした請求項2に記載の軽合金ホイールの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記一方の金型の傾斜角度を0.5度〜
    5度に設定した請求項1、請求項4又は請求項5の何れ
    かに記載の軽合金ホイールの製造方法。
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