JP3140335B2 - 回転鍛造装置 - Google Patents

回転鍛造装置

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JP3140335B2
JP3140335B2 JP07187308A JP18730895A JP3140335B2 JP 3140335 B2 JP3140335 B2 JP 3140335B2 JP 07187308 A JP07187308 A JP 07187308A JP 18730895 A JP18730895 A JP 18730895A JP 3140335 B2 JP3140335 B2 JP 3140335B2
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修二郎 稲谷
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株式会社レイズエンジニアリング
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21JFORGING; HAMMERING; PRESSING METAL; RIVETING; FORGE FURNACES
    • B21J9/00Forging presses
    • B21J9/02Special design or construction
    • B21J9/025Special design or construction with rolling or wobbling dies

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Forging (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転鍛造装置、特
に、リム部に対して軸線方向にディスク部が偏ったリム
付ディスクを製造する為の回転鍛造装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】回転鍛造によってディスク部(1) の周縁
にリム部(11)を形成する装置が、既に、特開昭61−2
26132号公報に開示されている。この回転鍛造装置
は、図1に示すように、回転軸線が水平面に対して直角
な下型(302) と、前記下型(302) の上方にて回転軸線が
僅かに傾斜する上型(301) と、これら金型の境界部の側
方に配置される第1成型ローラ(21)及び第2成型ローラ
(22)とからなる。
【0003】前記一方の下型(302) の上端の第2加圧端
面(312) は、略水平に設定されている。他方の上型(30
1) の下端の第1加圧端面(311) は、略円錐形状に設定
されている。この上型(301) の回転軸線の傾斜角度は、
(180°−前記第1加圧端面(311) の頂角)/2 に
設定されている。従って、前記第1加圧端面(311) の一
方の母線は、第2加圧端面(312) と略平行である。この
第2加圧端面(312) とこれに平行な前記母線との間が成
型用間隙部となる。
【0004】加工の際、厚肉円盤状又は円柱状の素材
(以下、ワーク(10)という)が前記第1・第2加圧端面
(311)(312)間に介在され、前記上型(301) 及び下型(30
2) が回転状態で対向接近され、前記ワーク(10)は、前
記成型用間隙部により局部的に加圧される。これによ
り、前記ワーク(10)が圧下されて扁平化される。そし
て、前記第1・第2加圧端面(311)(312)が最終位置まで
接近すると、これらの間にディスク部(1) が成型され
る。又、この圧下工程では、第1成型ローラ(21)が金型
境界部の周縁部に挿入されている。従って、前記ワーク
(10)の成型用間隙部から前記周縁部に突出した素材は、
前記第1成型ローラ(21)によって環状のリム相当部(11
0) に成型される。
【0005】この後、上型(301) と下型(302) は、対向
接近することなく、前記ディスク部(1) を挟持した状態
に維持される。この状態で、図2に示すように、前記リ
ム相当部(110) が上記第2成型ローラ(22)によってリム
部(11)に仕上げられる。このように、ワーク(10)からリ
ム付ディスクに成型するまでの工程が、上型(301) 及び
下型(302) に前記ワーク(10)を保持させたままで実行さ
れる。従って、生産性が良い。
【0006】そして、この回転鍛造装置によって、図3
に示すようなリム部(11)に対して軸線方向にディスク部
(1) が偏った形式のリム付きディスクを成型することも
できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の装
置では、ディスク部成型時に、このディスク部(1) の中
央部やその近傍に亀裂が生じ易いという問題がある。こ
れは、次の理由によると考えられる。上型(301) と下型
(302) によりワーク(10)が扁平化されるとき、このワー
ク(10)は、前記成型用間隙部によって挟圧されている。
前記ワーク(10)の下面は前記第2加圧端面(312) によっ
て支持され、一方、ワーク(10)の上面は、第1加圧端面
(311) の一部と接触している。このとき、前記上型(30
1) によって圧下される被圧下域(101) は、図4に示す
ように、扇形である。そして、前記成型ローラ(2) は、
この扇形の被圧下域(101) の周縁部の中央に対接してい
る。従って、この周縁部の中央では、前記圧下によって
生じる半径方向の展延力が前記成型ローラ(2) によって
直角方向に変換される。一方、前記成型ローラ(2) から
外れた部分では、前記展延力の方向変換が生じない。上
型(301) 及び下型(302) の同期回転によって前記被圧下
域(101) が連続的に変化するから、成型ローラ(2) に一
致する部分の展延力とこれから外れた部分の展延力の差
による応力が繰り返し作用する。従って、前記被圧下域
(101) の内側部分やその近傍には、亀裂が生じ易い。
【0008】又、上記の従来の装置では、ディスク部
(1) が円錐形状に成型されるという問題もある。この従
来の装置では、図5に示すように、略平面に形成された
第2加圧端面(312) により支持されたワーク(10)に対し
て円錐形状の第1加圧端面(311) の一部が加圧されるか
ら、上記被圧下域(101) の金型回転方向の伸び量は、前
記被圧下域(101) の上層と下層とで相違し、後者の伸び
量が大きいものとなる。従って、圧下初期でワーク(10)
の肉厚が大きいときには、それ自体の剛性により、この
ワーク(10)は全体的に円板状に維持されるが、前記圧下
が進行して肉厚が小さくなったときには、前記伸び量の
差によりワーク(10)の円周方向断面が上方に曲げられ
る。前記伸び量の差は、ワーク(10)の中心部から周縁部
にかけて大きいものとなるから、ワーク(10)は全体的に
は、図1及び図5の二点鎖線に示すように、円錐形状と
なる。従って、ディスク部(1) を平板状に成型できな
い。
【0009】請求項1の発明は、『上端面が略水平な第
2加圧端面(312) であり回転軸線が略鉛直である下型(3
02) と、下端面が前記第2加圧端面(312) に対向する略
円錐形状の第1加圧端面(311) であり回転軸線が前記下
型(302) のそれに対して傾斜する上型(301) と、前記第
2加圧端面(312) とこれに略平行な前記第1加圧端面(3
11) の一方の母線により形成され且つ前記上型(301) 及
び下型(302) が同期回転状態で対向接近されることによ
り前記第1・第2加圧端面(301)(302)間に介在されたワ
ーク(10)を圧下してディスク部(1) に成型する為の成型
用間隙部(300)と、この成型用間隙部(300) の外側に配
置され且つ成型用間隙部(300) から突出する素材をリム
部(11)に成型する為の成型ローラ(2) とからなる回転鍛
造装置』において、成型完了時にディスク部(1) に亀裂
が生じないと共に、前記ディスク部(1) を平板状に成型
できる回転鍛造装置を提供することをその目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】[請求項1の発明] 請求項1の発明は、『上型(301) には、回転軸線が下型
(302) のそれと一致する筒状の補助型(303) が外嵌し、
この補助型(303) の下端面には、リム部(11)に於けるデ
ィスク部(1) に近い方の端部の形状に一致する環状凹部
(31)が設けられ、この環状凹部(31)の外周壁(32)の下端
縁に対接又は近接するように上記成型ローラ(2) が自転
自在に支持される』ことを特徴とする。
【0011】このものでは、加工の際、第1・第2加圧
端面(311)(312)間に介在されたワーク(10)は、上型(30
1) 及び下型(302) が同期回転状態で対向接近される
と、成型用間隙部(300) により圧下される。この圧下に
より前記ワーク(10)が扁平化されて、このワーク(10)の
外周部が前記金型の境界部から突出する。この突出素材
は、成型ローラ(2) の胴部に達した後、この成型ローラ
(2) によって上下に分離されて延びる。
【0012】このとき、前記上型(301) に外嵌した補助
型(303) の下端面には、リム部(11)に於けるディスク部
(1) に近い方の端部の断面形状に一致する環状凹部(31)
が設けられ、その外周壁(32)の下端縁に上記成型ローラ
(2) が対接又は近接しているから、前記突出素材のうち
上方に延びる素材は、前記環状凹部(31)と成型ローラ
(2) の上端面とによって囲まれる空間内に充填される。
【0013】この後、上記圧下がさらに進むと、前記突
出素材の量が増えるが、前記空間側への流れは、外周壁
(32)によって阻止されているから、前記突出素材は、下
方に延びる。最終圧下状態になると、第1・第2加圧端
面(311)(312)間にディスク部(1) が成型され、このディ
スク部(1) の外周にリム部(11)が成型される。
【0014】以上のように、成型の初期段階において、
ディスク部(1) に近い側のリム部(11)の端部が環状凹部
(31)の外周壁(32)によって拘束され、この外周拘束状態
で、その後の圧下工程が実行される。又、成型の初期段
階で環状凹部(31)にワーク(10)の素材が充填されると、
このワーク(10)の外周部は、前記環状凹部(31)により全
周にわたって上方から抑えられる。
【0015】[請求項2の発明]請求項2の発明は、請
求項1の発明において、『補助型(303) は、上型(301)
に対して成型用間隙部(300) の外側にて前記上型(301)
の胴部に外接し、前記環状凹部(31)の断面形状は、内周
側及び下方に開放する形状とした』ことを特徴とする。
【0016】この回転鍛造装置では、補助型(303) の環
状凹部(31)の断面形状が内周側及び下方に開放する形状
であるから、金型の境界部から突出した素材が前記環状
凹部(31)にスムーズに侵入する。又、前記補助型(303)
は、上型(301) に対して成型用間隙部(300) 側の胴側部
にて外接する構成であるから、前記環状凹部(31)に侵入
した素材が上記リム端部に成型される。
【0017】[請求項3の発明]請求項3の発明は、上
記請求項1又は2の発明において、『上型(301) の第1
加圧端面(311) から補助型(303) の環状凹部(31)に至る
形状は、自動車用ホイールのディスク部(1) の外側平面
部から外リム(12)のリムフランジ(121) の外周面に至る
形状に一致し、下型(302) の第2加圧端面(312) から胴
部の外周面に至る形状は、前記ディスク部(1) の内側平
面部から内リム(13)の内周面の前記ディスク部(1) の近
傍の形状に一致し、成型ローラ(2) の胴上部の形状は、
外リム(12)の外周面及びこれに続くリムフランジ(121)
の内面の形状に適合し、前記成型ローラ(2) の胴下部の
形状は、内リム(13)の外周面の前記ディスク部(1) の近
傍の形状に適合する』ことを特徴とする。
【0018】この回転鍛造装置を使用すると、自動車用
ホイールのディスク部(1) は、第1・第2加圧端面(31
1)(312)間に成型される。又、外リム(12)は、上型(301)
及び補助型(303) の環状凹部(31)と成型ローラ(2) の
胴上部によって成型され、内リム(13)に於ける少なくと
もディスク部(1) の近傍部分が、下型(302) と成型ロー
ラ(2) の胴下部によって成型される。
【0019】この成型の初期段階で、前記環状凹部(31)
内にディスク部(1) に近い外リム(12)のリムフランジ(1
21) が成型され、上記請求項1の説明に記載した外周拘
束状態が実現される。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明で
は、成型の初期段階でディスク部(1)に接近する側のリ
ム部(11)の端部が外周拘束された状態で、その後の成型
工程が実行される。この成型工程では、前記外周拘束に
よって、上記被圧下域(101) に作用する既述の繰り返し
応力が小さくなる。従って、前記被圧下域(101) の内側
部分やその近傍には、亀裂が生じない。
【0021】又、成型の初期段階で環状凹部(31)に充填
されたワーク外周部が、この環状凹部(31)によって全周
にわたって上方から抑えられるから、この後の圧下進行
により、ワーク(10)の肉厚が小さくなっても、ワーク(1
0)の円周方向断面が上方に曲げられることがない。従っ
て、最終的に成型されるディスク部(1) が平板状とな
る。
【0022】請求項2の発明では、環状凹部(31)への素
材の侵入がスムーズであり、この素材がリム端部に成型
されるから、上記外周拘束状態が容易に且つ確実に実現
される。請求項3の発明では、自動車用ホイールのディ
スク部(1) に近い外リム(12)のリムフランジ(121) が外
周拘束状態となるから、前記ディスク部(1) に亀裂が生
じないと共に、このディスク部(1) が平板状に成型でき
る。
【0023】
【発明の実施の形態】以下本願発明の実施の形態を、図
面に基づいて説明する。 [実施の形態1]この実施の形態の回転鍛造装置は、図
9に示すような、円盤状のディスク部(1) の外周に円筒
状のリム部(11)を連設したリム付きディスクを製作する
ものである。前記リム部(11)は、ディスク部(1) に対し
て軸線方向に僅かにずれた位置に設けたフランジ部(14)
と、このフランジ部(14)の内周端から軸線方向に延びる
リム主体(111) とからなる。
【0024】**装置各部の構成** この回転鍛造装置の各部について以下に説明する。下型
(302) は、図6に示すように、上端面がディスク部成型
用の水平な第2加圧端面(312) である円柱状金型であ
り、その回転軸線は前記第2加圧端面(312)に対して直
角(鉛直方向)である。又、この下型(302) の胴部の直
径は、上記リム主体(111) の内径に一致している。この
下型(302) は、下方に配置した駆動装置(図示せず)に
より支持され、この駆動装置により、回転駆動されると
共に軸線方向(上下方向)に進退駆動される構成であ
る。
【0025】上型(301) は、上端部が下端部よりも直径
の小さな円錐台形状であり、その下端面は頂角の大きな
円錐形状の第1加圧端面(311) である。この第1加圧端
面(311) が前記下型(302) の第2加圧端面(312) に対向
する。この上型(301) の回転軸線は、下型(302) の回転
軸線に対して2〜5度程度傾斜し、前記第1加圧端面(3
11) の頂角及びこの上型(301) の胴部の形状は、前記第
1加圧端面(311) の一方の母線が前記第2加圧端面(31
2) に対して平行(水平)となり、これに続く胴部の母
線が前記第2加圧端面(312) に対して垂直となるように
設定されている。又、前記の相互に平行な第1加圧端面
(311) の母線と第2加圧端面(312) との間が、請求項1
に記載の成型用間隙部(300) である。尚、この上型(30
1) は、これの上面から突出する支持軸部を回転自在に
支持する支持体(5) により一定位置に配置されている。
【0026】この上型(301) には、筒状の補助型(303)
が外嵌する。この補助型(303) は、回転軸線が下型(30
2) のそれに一致し、後述の支持環状体(6) によってま
わり対偶状態に支持される。又、この補助型(303) は、
前記上型(301) に対して上記成型用間隙部(300) 側の胴
側部にて外接する。更に、この補助型(303) の下端面に
は、上方に凹み且つ内周側に全周にわたって開放する環
状凹部(31)が設けられ、この環状凹部(31)の外周面及び
上面の寸法は、夫々、フランジ部(14)の外周面及び上面
に一致する。
【0027】この補助型(303) は、上記支持環状体(6)
により一定位置に支持され、この補助型(303) の下端
は、上型(301) の第1加圧端面(311) の略水平な母線の
延長線に一致している。前記支持環状体(6) は、上型(3
01) の上端部から外周側に突出した環状凸部(36)を外側
から抱持する構成である。これら環状凸部(36)と支持環
状体(6) の間には、軸線方向及び半径方向の荷重を受け
る為の複数の軸受が介装されている。これにより、上記
まわり対偶状態が実現されている。
【0028】更に、上記成型用間隙部(300) の外側に、
円柱状の成型ローラ(2) が配置される。この成型ローラ
(2) は自転自在に支持され、その回転軸線は下型(302)
のそれに平行である。この成型ローラ(2) は、一定位置
に固定され、その固定位置は、上端面が環状凹部(31)の
外側の外周壁(32)の下端と極僅かの間隙(例えば、0.
2mm〜1mm)を有し、胴部がリム主体(111) の外周
面に一致する位置である。
【0029】**成型の実際** 次に、図9に示すリム付きディスクの製造の実際につい
て以下に説明する。ワーク(10)は、上記第2加圧端面(3
12) 上にセットされる。下型(302) が回転状態で上方に
(上型(301) 側に)上昇駆動されると、前記第2加圧端
面(312) とこれに対向する第1加圧端面(311) との間の
成型用間隙部(300) によって、前記ワーク(10)が圧下さ
れる。この圧下により前記ワーク(10)が扁平化される
と、次第に、ワーク(10)の外周部が前記成型用間隙部(3
00) から外側に突出する。この突出素材は、成型ローラ
(2) によって上下方向に展延されて環状体に成型され
る。
【0030】この後、上方の環状体は環状凹部(31)内に
侵入し、図7に示すように、成型ローラ(2) と環状凹部
(31)によって構成される空間内に充満する。これによ
り、上記フランジ部(14)が成型される。このフランジ部
(14)が成型されると、その外周部が外周壁(32)によって
拘束された状態となる。従って、この後は、前記環状体
が下方にのみ延びるような塑性変形が進行する。この環
状体は、前記成型ローラ(2) と下型(302) の胴部によっ
て所定厚さに展延される。
【0031】この成型工程では、前記外周拘束によっ
て、上記被圧下域(101) に作用する既述の繰り返し応力
が小さくなる。従って、前記被圧下域(101) の内側部分
やその近傍には、亀裂が生じない。又、成型の初期段階
で環状凹部(31)に充填されたワーク外周部が、この環状
凹部(31)によって全周にわたって上方から抑えられるか
ら、この後の圧下進行により、ワーク(10)の肉厚が小さ
くなっても、ワーク(10)の円周方向断面が上方に曲げら
れることがない。従って、最終的に成型されるディスク
部(1) が平板状となる。
【0032】最終圧下状態になると、図7に示すよう
に、第1・第2加圧端面(311)(312)相互間にディスク部
(1) が成型され、これの外周にて下方に延びる筒状部が
リム主体(111) となる。以上により、図8のリム付きデ
ィスクが製作されたものとなる。尚、上記した実施の形
態では、一定位置に支持した上型(301) 及び補助型(30
3) に対して下型(302) が上方に加圧駆動される構成と
したが、この構成に限定されるものではない。例えば、
一定位置に支持した下型(302) に対して上型(301)及び
補助型(303) が一体的に降下駆動されるものでもよい。
この場合、上記成型ローラ(2) は、補助型(303) との位
置関係が維持されつつ降下駆動される。
【0033】又、これら3つの金型が同期駆動されるた
めの構成としては、上記した実施の形態以外のものが採
用できる。例えば、下型(302) が自転自在に支持され、
上型(301) 及び補助型(303) が同期回転駆動されるもの
でもよい。更に、成型開始時点では、成型ローラ(2) が
金型に対して一定距離退避した位置に維持され、金型境
界部から素材がある程度突出した時点で前記成型ローラ
(2) が上記した成型位置に加圧移動されるものでもよ
い。
【0034】尚、上記実施の形態では、上型(301) の成
型用間隙部(300) 側の胴側部に補助型(303) が接する
が、これら両者の間には多少の間隙があってもよい。こ
の場合、前記補助型(303) の環状凹部(31)は内周側に開
放されない。この環状凹部(31)の内周壁と外周壁(32)の
間に上記フランジ部(14)が形成される。 [実施の形態2]この実施の形態2の回転鍛造装置は、
ディスク部(1) がリム部(11)に於ける外リム(12)側に偏
った位置に連設される形式の自動車用ホイールを製造す
る為のものである。前記外リム(12)は、図11に示すよ
うに、ディスク部(1) の周縁部から略直角に屈曲した形
状となっており、その先端にはリムフランジ(121) が設
けられている。
【0035】この回転鍛造装置の上型(301) 、下型(30
2) 、補助型(303) 及び成型ローラ(2) は、基本的に
は、上記実施の形態1のものと同様であるが、下型(30
2) の第2加圧端面(312) から胴上部に至る形状は、前
記ディスク部(1) の内側平面部から内リム(13)の内周面
におけるドロップセンタ及びこれに続くテーパ面(151)
までの形状に一致している。又、下型(302) の胴下部の
形状は、前記テーパ面(151)に続くタイヤシール部外周
面及びリムフランジ外面に一致している。一方、上型(3
01) の第1加圧端面(311) 、これに続く胴下部の外周
面、及び、補助型(303)の環状凹部(31)の形状は、ディ
スク部(1) の外側平面部から外リム(12)の内周面及びこ
れに続くリムフランジ(121) の外周面に至る形状に一致
している。更に、前記環状凹部(31)の外周壁(32)の高さ
は、前記リムフランジ(121) の軸線方向の厚さに略一致
している。
【0036】成型ローラ(2) は、下半部が円柱部となっ
ており、その上方部分は外リム(12)の外周面からリムフ
ランジ(121) の内面までの形状に一致する外リム成型部
(25)となっている。この回転鍛造装置を用いて自動車用
ホイールを製造する際、成型ローラ(2) は、その上端面
が外周壁(32)の下端と極僅かの間隙を有し且つ胴部がリ
ム部(11)の外周面に一致する位置に固定される。そし
て、円盤状のワーク(10)が上型(301)と下型(302) の間
に介在される(図10の状態)。
【0037】この後、上型(301) 及び下型(302) により
前記ワーク(10)が圧下されると、この圧下工程の初期に
於いて、上型(301) の胴下部、環状凹部(31)及び外リム
成型部(25)によって、リムフランジ(121) を含む外リム
(12)が最終形状に成型される。以後の工程に於いては、
上型(301) と下型(302) の境界から突出する素材は、下
方に流れて内リム(13)に相当する内リム相当部(130) に
成型される(図11の実線の状態)。
【0038】この内リム相当部(130) が成型される際、
上型(301) と下型(302) の境界からの突出素材は成型ロ
ーラ(2) の円柱部の表面と下型(302) の胴部上端の外周
部とによって円筒状に成型される。そして、ワーク(10)
の圧下が進行するに従って前記円筒が軸線方向に延び
る。ところが、下型(302) の胴部の中程には上記テーパ
面(151) に対応させたテーパ部(33)があることから、前
記円筒部は、軸線方向に成長するに伴ってフレアリング
されてテーパ状に成型される。
【0039】この後、前記内リム相当部(130) の先端側
は、図11の点線に示すように、スピニング加工によっ
て内リム(13)のタイヤシール部及びリムフランジに成型
される。以上により、自動車用ホイールが完成する。
尚、上記成型ローラ(2) の胴下部の形状は、内リム(13)
の外周面全域に適合する形状としてもよい。
【0040】又、上記した何れの実施の形態に於いて
も、ワーク(10)の材質は、アルミニューム又はその合
金、或は、マグネシウム合金等であり、上記回転鍛造工
程は、熱間加工される。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術の回転鍛造装置の説明図
【図2】この回転鍛造装置を用いた場合の第2工程の説
明図
【図3】この回転鍛造装置によりディスク部(1) がリム
部(11)に対して偏ったものを成型する場合の説明図
【図4】この被圧下域(101) と成型ローラ(2) の関係を
示す説明図
【図5】この被圧下域(101) を側方から見た場合の説明
【図6】本願発明の実施の形態1の回転鍛造装置に於い
てワーク(10)をセットした状態の説明図
【図7】成型初期の状態を示す説明図
【図8】成型完了状態を示す説明図
【図9】回転鍛造装置により成型されるリム付きディス
クの断面図
【図10】自動車用ホイールの製造に使用する回転鍛造
装置の要部説明図
【図11】回転鍛造終了時の状態を示す説明図
【符号の説明】
(301) ・・・上型 (302) ・・・下型 (10)・・・・ワーク (1) ・・・・ディスク (11)・・・・リム部 (2) ・・・・成型ローラ (303) ・・・補助型 (31)・・・・環状凹部 (32)・・・・外周壁

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上端面が略水平な第2加圧端面(312) で
    あり回転軸線が略鉛直である下型(302) と、下端面が前
    記第2加圧端面(312) に対向する略円錐形状の第1加圧
    端面(311) であり回転軸線が前記下型(302) のそれに対
    して傾斜する上型(301) と、前記第2加圧端面(312) と
    これに略平行な前記第1加圧端面(311) の一方の母線に
    より形成され且つ前記上型(301) 及び下型(302) が同期
    回転状態で対向接近されることにより前記第1・第2加
    圧端面(301)(302)間に介在されたワーク(10)を圧下して
    ディスク部(1) に成型する為の成型用間隙部(300) と、
    この成型用間隙部(300) の外側に配置され且つ成型用間
    隙部(300) から突出する素材をリム部(11)に成型する為
    の成型ローラ(2) とからなる回転鍛造装置において、 上型(301) には、回転軸線が下型(302) のそれと一致す
    る筒状の補助型(303)が外嵌し、この補助型(303) の下
    端面には、リム部(11)に於けるディスク部(1)に近い方
    の端部の形状に一致する環状凹部(31)が設けられ、この
    環状凹部(31)の外周壁(32)の下端縁に対接又は近接する
    ように上記成型ローラ(2) が自転自在に支持される回転
    鍛造装置。
  2. 【請求項2】 補助型(303) は、上型(301) に対して成
    型用間隙部(300) の外側にて前記上型(301) の胴部に外
    接し、前記環状凹部(31)の断面形状は、内周側及び下方
    に開放する形状とした請求項1に記載の回転鍛造装置。
  3. 【請求項3】 上型(301) の第1加圧端面(311) から補
    助型(303) の環状凹部(31)に至る形状は、自動車用ホイ
    ールのディスク部(1) の外側平面部から外リム(12)のリ
    ムフランジ(121) の外周面に至る形状に一致し、下型(3
    02) の第2加圧端面(312) から胴部の外周面に至る形状
    は、前記ディスク部(1) の内側平面部から内リム(13)の
    内周面の前記ディスク部(1) の近傍の形状に一致し、成
    型ローラ(2) の胴上部の形状は、外リム(12)の外周面及
    びこれに続くリムフランジ(121) の内面の形状に適合
    し、前記成型ローラ(2) の胴下部の形状は、内リム(13)
    の外周面の前記ディスク部(1) の近傍の形状に適合する
    請求項1又は2に記載の回転鍛造装置。
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